モバP「泰葉に仕事ですか?」(83)
モバプロ
脇山珠美「泰葉殿も珠美と共に剣の道を進みませんか?」
岡崎泰葉「私はちょっと・・・重い物を振り回したり出来ないと思うし、ごめんね」
珠美「そうですか・・・泰葉殿は純和風ですし、女剣士が似合うと思いますが」
千川ちひろ(二人は仲が良いですねぇ、同い年で出身も近いですし)
珠美「そう言えばちひろ殿、P殿の姿が見えませぬがどうかなさったのですか?」
ちひろ「ああ、プロデューサーは今ちょっと外回りに行ってますよ。もう帰ってくる予定ですけど」
ガチャッ バンッ
P「ただいま帰りました!」
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http://i.imgur.com/TrA0wv3.jpg
岡崎泰葉(16)
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脇山珠美(16)
泰葉「Pさん、どうかしたんですか?」
ちひろ「(泰葉ちゃんはいつも落ち着いてるなぁ)随分、急いだみたいですね。どうしたんですか?」
P「ど、ドラマです。泰葉にドラマの仕事が来ました」
ちひろ「ドラマですか?でも、ドラマならこの前も出演してましたよね?」
P「今回はひと味違いますよ、朝の連ドラの主人公です!」
ちひろ「すっ、すごいじゃないですか。これが成功したら一気にトップスターですよ」
珠美「それで、泰葉殿はどんな役なのですか?」
P「ああ、そうだな。何でも女子自転車競技部の部員役らしい」
泰葉「えっ?」
ちひろ「しかし、すごいですね。おめでとう泰葉ちゃん!」
珠美「おめでとうございます!皆にも早く知らせましょう」
P「そうだな!みんなのモチベーションにもなるだろうし、さっそく 泰葉「あの、Pさん」
P「泰葉?どうしたんだ?」
泰葉「その役ってどんな演技をすることになるんでしょうか?」
P「?、そうだな・・・ドラマは青春もので、主人公は健気に女子自転車競技を盛り上げようとする学生。役はお前に合ってるし、俺が保証するよ」
泰葉「・・・すみません。私に、その役は出来ません」
P「な、何でだ?ちひろさんも言ってたけど、これはすごいチャンスだぞ?」
珠美「(はっ!泰葉殿は長崎出身・・・もしや!)」
泰葉「Pさん。私、自転車・・・乗れ、ないんです」
P「・・・え?自転車に・・・乗れない?」
泰葉「私、長崎出身で自転車に乗ったことがないんです。モデルのお仕事をする為にこっちに来てからも、お仕事が忙しくて自転車に乗る機会なんてなくて・・・」
ちひろ「な、長崎の人は自転車に乗れないんですか?」
珠美「珠美は佐賀出身ですが、長崎市内や佐世保に住んでいる人はほとんど乗らないと聞いたことがあります」
泰葉「・・・本当にすみませんPさん、Pさんが折角取ってきてくれた仕事なのに」
P「・・・」
P「・・・いや、やっぱりこの仕事は受けよう」
泰葉「え?」
P「自転車の運転自体は基本的なことができればいいらしいんだ。それに撮影が始まるのは二月後、まだ時間はある!」
珠美「泰葉殿!珠美も手伝います!頑張りましょう」
泰葉「・・・Pさん、珠美ちゃん・・・・・・ありがとう。お願いします!」
ちひろ「(青春ねー)」
珠美「それで具体的な方法はどうするんですか?」
P「安心しろ・・・餅は餅屋、ってな」フッ
ちひろ「(あっ・・・なんかやな予感)」
P「助っ人を呼びました!」
ガチャ ???「こんにちわー」
泰葉「トレーナーさんにルーキートレーナーさん!」
P「待ってました!」
ちひろ「(・・・ほっ)」フゥ
トレ「こんにちわ~。プロデューサーさんに、手伝って欲しいことがあると聞きまして」
ルー「私はこのあとすぐ他のプロダクションの合宿に協力してくるけどね」
P「いや、助かるよ。ありがとう」
トレ「い、いえ。そんな」///
P「?」
ちひろ「(これは・・・)」
ルー「それで、手伝って欲しいことって何ですか?」
P「あぁ、泰葉を自転車に乗れるようにするのを手伝って欲しいんだよ」
トレ「えっ?」
P「えっ?」
トレ「えっ?(聞き間違いじゃないですよね?)」
P「えっ?(俺、なんか変なこと言った?)」
珠美「えっ?(ルー殿は誰と合宿に行かれるのですか?)」
ルー「えっ?(和久井さんや三船さんだよ)」
泰葉「え?(・・・これでいいのかな・・・?)」
ちひろ「ああもう、いつまでやってるんですか!珠美ちゃんとルーちゃんもナチュラルに会話しない!」
P「す、すみません。つい」
ちひろ「それで、もしかして・・・」
トレ「・・・はい」
ルー「お姉ちゃんも自転車、乗れないんですよ」
P「でも、どうして?」
トレ「あの・・・私、マラソンとかランニングとか走ることの方が好きで・・・」
ルー「それもあるけど、実は・・・」ニヤニヤ
トレ「ルー!じっ自分で言うから!」
P「(まさか・・・何か訳が?)」
トレ「実はですね・・・」
トレ「こけるのが・・・こわいんです」
P「え?」
トレ「小さいころ、姉の自転車で練習しようとしたんですけど、横に倒れるのが怖くて・・・」///
P「・・・・・・」
P「・・・分かりました。ちひろさんっ!」
ちひろ「はい!なんでしょう?」
P「今すぐ、二人分の自転車を用意して下さい!」
ちひろ「・・・・・・」
P「・・・・・・・・・」
P「(仕方がない、ここは………)」
P「ちひろさんの髪って、さらさらだし、いつもきれいですよね」ボソッ
ちひろ「!………」
P「サンタ服のコスプレ今年もしてくれないかなぁ」ボソッ
ちひろ「っぁ……」
P「エイプリルフールの時の制服かわいかったですね。本当にアイドルなっちゃいます?」ボソッ
ちひろ「」///
ちひろ「わっわかりました…用意しますよぉ」///
P「(ちょろい)」
ルー「(ちょろいなぁ)」
十分後
P「さて、ルーちゃんは行ってしまったが、自転車は用意できた。まずは練習方法を考えるか」
ちひろ「はい、こちらが自転車になります」
珠美「(どうして二人の体格に合った自転車を十分で用意出来るんだろう……)」
ガチャッ 橘ありす「こんにちわ」
P「おっ、丁度いいところにきたな」
P「ありす、お願いがあるんだが……」
説明略
ありす「そうですか……ちょっと意外ですね、ふふっ」
泰葉「あんまり笑わないで、…恥ずかしいから」
ちひろ「ありすちゃんも素直に笑うようになりましたね」ヒソヒソ
P「泰葉が恥じらってる姿もいいですけどね」ヒソヒソ
珠美「それでありす殿、何か策はありますかね?」
ありす「そうですね………、あっ」
P「どうした?」
ありす「まずは補助輪を付けてみたらどうですか?トレさんもこれなら転ぶ心配もないですし」
トレ「いいですね!ありすちゃん、ありがとうございます」
P「ありがとな、ありす。こんどアイス奢ってやるよ」
ありす「はいっ!」///
ちひろ「(またか……)」
公園
P「よし、じゃあとりあえず乗ってみてくれ」
泰葉「・・・はい」
トレ「は、はいっ」
珠美「(大丈夫なのでしょうか……)」
泰葉「…えいっ」キコキコ
ちひろ「(おお!とりあえず泰葉ちゃんは前に進めてますよ。トレさんは……)」
トレ「」ブルブル
ちひろ「(あれは小鹿!生まれたての小鹿だ!)」
P「……トレさん!」
トレ「は、はいっ」アセアセ
P「俺が後ろで見てるんで、安心して進んでください!」サムズアップ
トレ「……はい!」キラキラ
ちひろ「(なにこれ)」
こうして練習が始まった
三日後
珠美「もう充分自転車に慣れてきたのではないですか?」
ちひろ「泰葉ちゃんは姿勢も良くなってるし、トレさんももうあんまり怖がってないですね」
P「そうだな。とりあえず、補助輪外してみるか」
P「あとなんか、コツみたいなのがあればいいんだけどな……」
ちひろ「トレさんはお姉さん達にコツを聞いたことはないんですか?」
トレ「えっと、……恥ずかしくて、聞いたこと…ない、です」
P「とりあえず電話して聞いてみるか」ピポパ
トレ「…お願いします」
P「もしもし、マストレさんですか?」
マスタートレーナー『おお、Pさんか』
トレ「P……さん?プロデューサーさん、姉さんはいつもさん付けで呼んでるんですか?」
P「うん?そうだけど」
マストレ『…おい、トレがそこにいるのか?』
P「ああ、いますよ。変わりますか?」
マストレ『ごほっ、……プロデューサー殿、それで用事は?』
ちひろ「(呼び方をかえた!)」
P「ああ、実は自転車の乗りかたを簡単に教えたいんですが」
マストレ「自転車?誰が乗れないんだ?」
P「えーと、うちの事務所の小さい子です。なにか方法ありませんか?」
トレ「(Pさん、ありがとうございます……)」
マストレ「ああ、それなら簡単だ」
P「本当ですか?教えてください」
マストレ『まずは………』
P「よし、これで完璧だ!」
珠美「どんな方法なのですか?」
P「ああ、まずは足がつくようにサドルをさげる」
P「この状態で足で地面を蹴って進むんだ。なれた頃には自転車に乗れるようになっているらしい」
ちひろ「なるほど、流石はマストレさんですね」
P「さて、じゃあ試してみるとして、まずは後ろで誰がが支えた方が良いよな」
珠美「では、どちらか片方をこの珠美が支えて見せます!」
P「じゃあ、どっちを俺が支えようか?」
泰葉&トレ「!!」ビクッ
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千川ちひろ(?)
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トレーナー(23)
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ルーキートレーナー(19)
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橘ありす(12)
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マスタートレーナー(28)
泰葉「……た、体格的にもトレさんの方が」///
トレ「や、泰葉ちゃんの方が若いですし」///
ちひろ「(二人共譲り合ってる……。いい子達だなぁ……)」
ちひろ「(よし!)Pさん」
P「はい?」
ちひろ「珠美ちゃんも私も小さいですし、二人を交代でPさんが支えてはどうですか?」
P「そうですね、安全第一でいきましょうか」
珠美「(珠美を……小さいと)」
トレのターン
トレ「お、お願いします!」トコトコ
P「うん、よろしく。今日は皆には仕事に行ってもらったから、二人で頑張りましょうか」トコトコ
トレ「はっ、はい」///トコトコ
P「?、どうかしました?」トコトコ
トレ「い、いえ」///トコトコ
木の陰
ちひろ「(トレさん照れてますねぇ~)」ママーアレナニー コラ ミチャダメヨ
トレ「やっぱり、恥ずかしいですね……。Pさんもすみません。本当は泰葉ちゃんの為なのに」キコキコ
P「ははっ、いつもお世話になってますしね。これぐらいなんでもないですよ」トコトコ
トレ「……あの、姉さんのことなんですけど」キコキコ
P「はい?」トコトコ
トレ「いつも、……姉さんに名前で呼ばれてるんですか?」キコキコ
P「そうですけど、……どうかしました?」トコトコ
トレ「いえ、少し驚いたんです、姉さんが人を名前で呼ぶのは珍しいので」キコキコ
P「俺も呼ばれるようになったのは最近ですよ。信頼されてるなら嬉しいですけど」トコトコ
トレ「(……嬉しいんだ。そっか)」キコキコ
P「……良かったらトレさんも名前で呼んでください」
トレ「えっ?」キコキコ
P「その方が俺もやりやすいですしね、さぁ、呼んでみましょうか」
トレ「え、えっと……P、さん」キコキコ
P「はい!、それと……」
P「おめでとうございます」
トレ「あれっ、私……一人で自転車に乗れてる?えっ?、いつ手を離したんですか?」キコキコ
P「ははっ、いつでしょうね?」
木の陰
ちひろ「(……いいものが見れましたね)」ナンダアレ
オイミルナヤラレルゾ
泰葉のターン
泰葉「お願いします」
P「おう」
泰葉「………」
P「………」
P「……、なぁ泰葉」
泰葉「はい、なんですか?」
P「そう言えばさ、泰葉も今日までで何回か転んでるよな」
泰葉「そうですね、Pさんが庇ってくれるので、大した怪我はしてないですけど」
P「トレさんほどじゃないとしてもさ、怖くないのか?」
泰葉「……怖く、ありません」
泰葉「私がここまで来れたのはPさんのおかげです。……だから、私はPさんの期待に応えたい」
泰葉「このお仕事だってPさんが取ってきてくれたもので、無駄には出来ません」
P「でも、それは泰葉が頑張ってきたからで 泰葉「違うんです!」
泰葉「……モデルをしてたころは、小さいなりに芸能界の厳しさに押し潰されて、私が私じゃないみたいで…」
泰葉「でも、今は違うんです!Pさんや事務所のみんなみたいに信頼できる人が沢山いて、お仕事も本当に楽しくて!」
P「………」
泰葉「自分に出来ることなら挑戦したいって!、Pさんがもらってきたお仕事は私の糧になるはずだから!」
P「泰葉……」
泰葉「私は今、アイドルなんです。輝いて、みんなを明るくするアイドル。……だから怖く、ないんです」
P「………」
P「……そうか、……よしっ!、ガンガンいくぞ!泰葉っ」
泰葉「はいっ!」
木の陰
ちひろ「(……いい話だなぁ)グスッ」 オイマタイルゾ モウホットケ
一週間後
珠美「それでお二方共自転車に乗れるようになったのですか?」
P「ああ、なんとかな。今はトレさんに演技のレッスンを受けてるよ」
ガチャッ
泰葉「レッスン終わりました」
P「おう、とりあえずエナドリでも飲め。トレさんもお疲れさまです、どうぞ」
泰葉「ありがとうございます」ニコッ
トレ「あぁ、Pさんありがとうございます」
珠美「(あれ……呼び方が)」
P「ちひろさんもありがとうございました」
ちひろ「えっ?」
P「自転車、二人共使ってるみたいです。」
ちひろ「ああ、そのことですか。お役にたてたなら本望ですよ。今後も気軽に言って下さい」
P「はい(ちょろい)」
珠美「泰葉殿、もしかしてこれを機にP殿とサイクリングに行ったりしてるんじゃありませんか?」
P「あれ、なんで知ってるんだ?今度の日曜なんだけどお前も来るか?」
珠美「えっ?(まさか本当にそのつもりだったとは)」
ありす「えっ?(トレさんは行かなくていいんですか?)」
トレ「えっ?(で、でもご迷惑じゃ……)」
P「はははっ、あれ、ちひろさん何を隠してるんです?それは………DVD?」
ちひろ「えっ?………なんでもないですよ♪さぁ、計画を立てましょうか」サッ
(了)
しえん、画像さんくすです
こんど泰葉がでるの二つ書くので今日は勘弁して下さい
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