女「ヤンデレ妹殺す」 (52)

姉「ねー妹ー、お弁当は?」

妹「ごめんね、お姉ちゃん……寝坊しちゃって……」

姉「んー、そっか、じゃあいいや」

妹「本当ごめんね、なんだったら今から作るよ」

姉「いいよいいよ、妹だって学校遅れちゃうし」

妹「……そうだよね。お昼は、これで何か買って?」

姉「ん、ありがと」

妹「今から用意するから待っててね」

姉「はいはい」

ぴんぽーん

姉「あれ、誰だろ、こんな朝から」

妹「……私出るね」

ぴんぽーん

妹「今出まーす」

女「おはようっ!」

姉「あれ?女じゃん、どうしたのこんな朝早く」

女「いやー、どうせ登校するなら姉とがいいなぁーって?」

姉「変なのー、妹もほら早く支度しちゃいなよ」

妹「……うん」

女「あれ?今日は弁当じゃないの?」

姉「うん、今日は購買だよ」

女「マジ?じゃああたしと食べよ?」

姉「いいよ、ってかいつも一緒に食べてんじゃん」

妹「……っ」

女「それもそっかぁ!」

姉「何突っ立ってんの?置いてくよ?」

妹「ま、待って」

女「あっ、やばっ!今日当番だった!」

姉「はぁ!?今思い出したの!?」

女「うんっ!」

姉「え、じゃ、えっと、どうしよ」

女「いいよいいよ、妹ちゃんとまーったり来な、ね?妹ちゃん」

妹「……ぐっ」

姉「そんな、わざわざ女来てくれたのに、悪いじゃん。ごめん、妹、先行くね」

女「気を使わなくても良いのに~」

姉「いいからいいから、妹とはいつも一緒だから」

女「へぇー?いいなぁ、あたしも妹欲しいなぁ」

妹「……」

姉「じゃあねっ、行ってきます」

女「行ってきまーす!」

妹「いってらっしゃい」



姉「ちょい走る?」

女「んーん、いいよ、歩いてでも間に合うよ」

姉「そうなの?」

女「うん、間に合う間に合う。妹ちゃん待ってたら間に合わなかったね」

姉「そっか……なんか変に気を使わせちゃってごめんね」

女「ううん、こっちこそ」



妹(なんなのあの女、お姉ちゃんが高校入ってから馴れ馴れしい。お姉ちゃんは私のものだったし、お姉ちゃんとの付き合いは私が一番長いのに。
  それなのに、毎日お昼ご飯一緒に食べて、私だって、産まれてからずっとお姉ちゃんと一緒に御飯食べたかったのに。なのに、学校はそんなこと許してくれないで。
  憎い、なんで歳が1つしか違うだけで、こんなにも違うの。ありえない、どうしてあの女だけ優遇されるの。隣を歩いてるのは私じゃないの。理不尽、意味不明。謎、あの女……)

妹「……私も高校行こっと。あーでも時間あるし、一回だけなら……」

妹(お姉ちゃんの部屋行こ……お姉ちゃん、お姉ちゃん……お姉ちゃんの部屋を独り占めできるのは私だけ。私しか居ないの。だから、お姉ちゃんの部屋を堪能する……
  学校行く前に一回だけ、堪能する……)

妹(お姉ちゃん、昨日もしてたんだ。ローター電池残量減ってる……もう、私が小まめにチェックしてるからいいけど……してなかったら……使えないんだから……)

妹「んっ……ふっ……」

妹(お姉ちゃんが使ってたローター気持ちいい……お姉ちゃん、お姉ちゃん……大好き、好き……)

ピッ

妹「っ!?」

妹「……何の音?」

妹「……気のせい?」

妹「はぁ……結局3回もしちゃった」

妹「遅刻だなぁ」

妹「まぁいっか」

友「おはーっす、妹氏」

妹「あれ?友?どうしてここに?」

友「私は寝坊」

妹「そっか」

友「なんかやつれてない?疲れてんの?」

妹「そうかもね」

友「いつもの妹じゃないみたい」

妹「そんなこと……ないけどさ」

友「ふーん、まぁ妹がそう言うならそうなんだろうね」

妹「そーそ、だから気にしないで」

友「ん、分かった」

女「ふーん……」

姉「? 携帯で何見てんの?」

女「あ、いや、ニュースだよニュース」

姉「へぇ、女ってニュース見るんだ」

女「芸能ニュースばっかだけどねぇ」

姉「そっか」

女「……姉ってさ」

姉「うん?」

女「同性愛ってどう思う?」

姉「同性愛?うーん、否定出来ないなぁ。だって、そういう人が居るから同性愛って言葉が生まれるんでしょ?」

女「それもそーだねぇ」

姉「存在する人のことは否定出来ないじゃん?」

女「自分がそういう立場になるって考えたら?」

姉「それはちょっと考えちゃうなぁ。私女の子本気で好きになったことないし?」

女「えー、私のことはぁー?」

姉「何それー?もちろん好きだよ、友達としてねっ!」

女「ぶー、まぁもちろん冗談っ!今そういうニュース見てただけっ」

姉「ふーん?あとで見せて」

女「うん、あとでね!」

女(まぁ、そんなニュースあるわけないんだけどねぇ)

姉「……あれ?今日女当番じゃないね」

女「あ、本当?じゃああたしの勘違いだ。ラッキー」

姉「うっかりしすぎー、はぁーじゃあ妹と来れたなぁ」

女「っ……それもそうだねぇ、じゃあ妹ちゃんに謝っておかないとねぇ」

姉「あとで謝っておくよ。女も一緒に来ること」

女「んーいいよ、ご一緒いたしますよー」

姉「あれ?面倒だって言うと思ったフリだったのに」

女「どこまであたしをズボラだと思ってんの!?」

姉「かなり?」

女「そんなんじゃないしぃー」

女(はぁ、姉は綺麗だなぁ。髪の毛長いし、まつげも長いし、肌は綺麗で、唇も……目も……耳も、鼻も、鎖骨も、胸も、腕も、脚も、お腹も、爪の先も、歯も全部綺麗。本当好き、好き好き。
  大好き……けど、あの妹だけは邪魔。さっきも姉の部屋でオナニーしてた。ありえない、バカじゃないの、あんな綺麗な姉の部屋をクソ汚い妹が汚すなんて。ありえない、ゴミ。
  同じ血が流れてるとは思えない。もしかして、義妹?それなら納得行く。義妹じゃなかったら、姉のほうがきっと生まれ持ってある何かがあるに違いない。はぁ、腕組みたい、それだけでいい
  裸が見たいとか、そういうのじゃなくて、下心なんて全くないから、ずっと一緒に居たい……あの妹殺したい……)

姉「女?」

女「ん?」

姉「そろそろ授業始まるから、席に戻りなよ?」

女「あ、ほんとだーこりゃ失礼。じゃね」

姉「うんっ」




妹「はぁはぁ……お姉ちゃん!!」

姉「妹!?」

女「っ……」

妹「ごめん、急いでお弁当作ったんだ……はぁはぁ……」

姉「ご、ごめんね、私のほうこそ。ごめん……本当は今日女当番無かったんだよ」

妹「っ……」

女「ごめんねー、妹ちゃん……私がうっかりしていたばかりに」

姉「女もこう言ってるから、許してあげて?」

妹「……あは、だ、大丈夫だよぉ。最初から怒ってなんか無いし?こうしてお弁当作れたしね」

姉「そう?」

女「へぇー妹ちゃんって料理作るの早いんだねぇ……」

妹「はい?」

女「んーん、別に?」

妹「……」

姉「とにかく、ありがとうね。妹」

妹「うん、じゃあ私教室戻るから」

姉「また放課後ね」

妹「あっ、お姉ちゃん!」

姉「えっ?」

女「……ちっ」

妹「お、お姉ちゃんと……ご飯食べちゃダメ、かな……」

姉「え?妹は妹のほうで何かあるんじゃないの?」

妹「んーん、今日はお姉ちゃんと食べたいなぁってだけ」

女「……」

姉「う、うーん、どうしよ。女」

女「どうしてあたしに聞くのさ、食べればいいじゃん?妹ちゃんがこのクラスに居てもおかしくないっしょ」

妹「えっ、あ、えっ」

姉「それもそっか」

妹「わ、私がお姉ちゃんのクラスに?」

姉「うん、多分大丈夫だよ。昼休みは先生居ないし。おいで?」

妹「……分かった」

女「待ってるねー」

妹「はい……」

姉「? どうしたの?」

妹「ううん、大丈夫!じゃあ、また昼休みに!」

姉「うんっ、またね」

女(あのクソ妹……あたしの至福の時間に邪魔しやがって……一人さみしくオナニーでもしてりゃいいのに……)

妹(さり気なく誘導された……あの女から引き剥がそうとしたのに、私が行くことになるなんて……友には悪いことしちゃったなぁ)

女(ヤンデレ妹……絶対殺す)

妹(メンヘラ女……絶対殺そう)



昼休み

妹「お姉ちゃぁん……来たよぉ」

姉「来た来た、おいでおいで!」

妹「うんっ……あの、友達も連れて来ちゃったんだけど」

姉「大丈夫っしょ?」

友「どうもー、妹の友達の友です」

姉「こんにちは、妹の姉の姉です」

女「その友達の女でーす!」

友「よろしくでーす……」

女「う……ん?」

女(なんだこの友って子の目……怖っ)

姉「それじゃ食べよっか」

妹「うん、急いで作ったから美味しいかどうか分からないけど……」

姉「妹が作ったんだもん、美味しいよ」

妹「お姉ちゃん……」

女「へぇー、あたしも妹が居ればなぁ。いつも美味しいお弁当作って貰えるのになぁ」

姉「まったくー……あげないからねー?」

女「へいへい」

姉「うわ、美味しそう!いただきまーす」

妹「召し上がれ~」

友「……もぐもぐ」

女「ミニハンバーグいただきー!」

姉「にゅぁー!!最後に食べようと思ったのに!」

女「隙を見せるほうが悪いんだよぉー」

妹「っ……」

女(オナニークソ妹の作った料理がきれいな姉の体内に入るってだけで不快感やばい)

妹(お姉ちゃんの為に作ったのに、どうしてそれをゴミ女が食べるわけ……信じられない……なんでお姉ちゃんこんなのと友達なんだろ)

姉「ふぅ、ごちそうさまでした」

女「食べ過ぎなんじゃなーい?」

姉「残すわけにはいかないじゃない?」

友「ごちそうさまでした」

妹「友、お弁当二つ食べたの!?」

友「美味しかった」

妹「凄いね……お姉ちゃんもお粗末さま」

姉「うん、美味しかったよ。ありがとう」

妹「ふふー……」

女「……っ」

妹「明日も頑張って作るね」

姉「うんっ、期待してるね」

女「いいなぁー?」

姉「もー、そんなに言っても作ってあげ……あ、そっか、私が作ってきてあげようか?」

女「えっ?」

妹「っ!?」

姉「女っていっつも買い食いだから、私が作ってあげるよ。私の分は妹が作るし」

女「や、そ、それは悪いっしょいくらなんでも……」

女(姉のお弁当食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい)

妹「そ、そうだよ、食材だって無限にあるわけじゃ」

妹(それだけは阻止しないと、それだけは……)

姉「んー、でもさ、ちょこっと余ったの入れるだけだし。捨てちゃうことのほうが多いじゃない?私が当番の時はそうしようかなって」

妹「え、えぇー……」

女「じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかなぁ」

姉「人のために料理するほうが気合入るしねー」

妹「……」

友「妹?」

妹「ううん、大丈夫だよ」

友「……そろそろ行かないと。次体育だから着替えあるよ」

妹「そうだった……」

姉「じゃあ、この話は放課後にでも」

女「まぁーあたしらはまだ時間あるから、話せるけど」

姉「そっか」

妹「……じゃ、また放課後ね」

姉「うん、体育頑張ってね」

友「妹、早くっ」

妹「ま、待ってよー!」

女「……可愛い妹ちゃんだね」

姉「うん、自慢の妹」

女「自慢の、ねぇ……」

姉「女?」

女「いや、別に?甘やかされすぎじゃないかなってね?」

姉「だから、女のお弁当作ろうかなって思ったの」

女(……つまり、妹が居なければ私のお弁当は作られることがなかったってわけか、ふーん。いや、殺意は変わらないけどさ)

姉「明日楽しみにしててね」

女「めっちゃ楽しみっ」

姉「ふふっ……」



放課後。

女「姉、帰ろう?」

姉「うん、でもこれ先生に出してこないと」

女「あーノートか。集めたんだっけ、じゃああたしも行くよ」

姉「いいの?」

女「半分こして持ってこ?」

姉「助かるー」

女「いいっていいって、明日のお弁当の為を思えば」

姉「作り甲斐もあるなぁー」

女「でしょー?」

妹「お姉ちゃんとこ行かないと……」

友「妹、一緒に……あれ、どこ行くの」

妹「お姉ちゃんとこ!」

友「私も行って良い?」

妹「う、うん、いいよ」

友「……」



教室。

妹「あれ、もう居ない……」

友「居ないね。先に帰ったのかな」

妹「そんなぁ……」



廊下。

女「先生話し長かったねぇー」

姉「ほんっとにねぇ……」

女「お前の家族話なんてどーでもいいっての!って感じ」

姉「ほんとほんと!でも、面白かったからいいかな」

女「えぇ!?あれがぁ!?」

姉「うん、面白かったけど?」

女「んー……まぁ、そういう見方すれば、かな?」

姉「変なの!」

女「あっはっは……」



下駄箱

妹(……お姉ちゃんの靴まだある、校内には居るはず)

友「妹、もう諦めて先に……」

妹「やだよ!友ちゃん先に帰っててもいいよ?」

友「う、ううん。そこまで言うなら最後まで付き合うよう……」

妹「ごめん、ありがと!」

友「うん」

妹「もう一回教室に……」

友「もしかしたら居るかもっ!」



廊下。

友「あーーー!!やっばい、先生に話す用事あったのわっすれてた」

姉「え、そうなの?」

友「ごめ、戻っていい?どうしても今日中だったんだぁ。ね?」

姉「うん、いいよ」

友「ありがと!」


教室。

妹「居ない居ない居ない……もしかして、あの女にっ!!!」

友「妹、落ち着いて」

妹「許さない、許さない……絶対にゆるさない、もしもお姉ちゃんを傷物にするようなことがあったら、絶対に!!」

友「……妹」

妹「友、ごめん、探そ……」

間違えた

妹「もう一回教室に……」

友「もしかしたら居るかもっ!」



廊下。

女「あーーー!!やっばい、先生に話す用事あったのわっすれてた」

姉「え、そうなの?」

女「ごめ、戻っていい?どうしても今日中だったんだぁ。ね?」

姉「うん、いいよ」

女「ありがと!」


教室。

妹「居ない居ない居ない……もしかして、あの女にっ!!!」

友「妹、落ち着いて」

妹「許さない、許さない……絶対にゆるさない、もしもお姉ちゃんを傷物にするようなことがあったら、絶対に!!」

友「……妹」

妹「友、ごめん、探そ……」

女「あっ、空き教室……」

姉「え?」

女「ちょっと寄ってかない?」

姉「な、なんで?先生に話しあるって」

女「いーからいーから……」

姉「むわああ!!引っ張らないでよ!」

女「……ねぇ、姉」

姉「んー?」

女「この教室さぁー1年生の頃使ってた所だよねぇー」

姉「あっ、ほんとだ……今は新校舎のほうだもんね」

女「懐かしいねぇー、姉が私に初めて声かけてくれてさぁ」

姉「うんうん」

女「……あのさ、姉」

姉「え?」

女「今朝言ったこと覚えてる?」

姉「今朝……?なんだっけ?」

女「覚えてないならいいや……」

姉「え、気になるんだけど」

女「……同性愛の話しっ」

姉「えっ」

女「……はーぁー、なんであんな話ししたんだか」

姉「お、女?どうしたの?」

女「本当はね、先生に話しがあるなんていうのは嘘」

姉「どういうこと?」

女「ここに来たかっただけ。本当それだけ……あとは……ちょっとだけ、悲しませちゃうことがあるってだけ」

姉「女?言ってる意味が分からないよ」

女「あたしね」

姉「っ!?」

女「……姉のこと好きなんだよ」

姉「ちょ、ち、近いっ!や、めて!!」

バタンッ

女「はぁ……ごめん、姉、我慢出来ない。無理……良い匂い……」

姉「やんっ、やめて……んっ、どこ触って……」

女「……ぁ」

姉「ひゃぅっ!?」

女「んー……」

姉「や、ぁ……」

女「ねぇ、姉は今朝同性愛者が存在するなら否定しないって言ったよね」

姉「言った、言ったよぉ……」

女「だったら私も否定しないでくれるかな……ごめん、ごめんね……好きになってごめんね……」

姉「女……」

バチッ!!

姉「っ!!?」

女「……ごめんね、女」

姉「……、」

廊下

妹「……っ!?あそこ!!」

友「行ってみよう」

妹「はぁはぁ、お姉ちゃん!!」

友「鍵かかってる!」

女「鍵開くわけ無いじゃん……」

妹「ああああああああああああああああ!!!!!お前ええええええええええええええ!!!!!!!!」

女「ばーか」

妹「許さない、許さない、許さない!!」

女「さっさと死ね、ヤンデレ妹」

妹「ドア壊れろ、ドア壊れろ……」

女「……姉、んっ」

妹「キスするなぁあぁぁぁああああああああ」

女「ちゅっ、れろっ……」

妹「あぁぁぁああああああああああああ!!!!」

友「妹、どいて」

妹「え?」

ガンッ

女「っ!?」

友「あけた」

妹「友っ……」

女「ちっ……」バチッ

妹「絶対殺す、殺してやる……」

女「……仮に」

妹「……」

女「私を殺したとする、だけど……この映像は」

妹「!?」

女「お前の姉のパソコンに送られる……消えることはなく、送られる……」

妹「やめ!!」

女「やめるわけねーだろ、ばーか!」

ピッ

妹「ああぁ……」

女「……はぁ、いいよ、もういいよ殺せよ。殺したいんなら、殺せよ。お前もあたしも、姉も一緒に死ねば良いじゃん」

妹「お前だけ死ね……」

女「はぁ……」

妹「武器……なんか、武器……椅子……」

女「か弱い腕で椅子か……もっとこうさ、殺傷能力あるやつじゃないとさ」

妹「うぅ……ナイフ……」

女「使われない空き教室で死ぬ女子高生三人とかトップトピックスだわな、こりゃ」

妹「……お姉ちゃん」

女「二人共殺そう、殺しておしまいにしよう。この一年間ずっと我慢してきたんだから、もういいだろう」

妹「あんた一人で死ね、死ね!!死ね!!」

女「あんたうるさい、殺すわ」

女「じゃあね、バイバイ」

バッ

友「……っ」

女「あ?」

妹「友!?」

友「妹は殺させない……死なない……」

女「なんだよお前……邪魔しないでくれよ……関係ないだろ……」

友「関係なくない、私は妹が好き……だから、死んでほしくないだけ」

妹「っ!?」

女「……お前もレズかよ」

友「そう、皮肉ながらも貴方と同じレズ……だけど、貴方ほどひん曲がってはいない。一緒に死のうなんておかしい、キチガイ。気が狂ってる」

女「……常にナイフを持ち歩いてる奴のセリフじゃねーよな」

友「これは護身用。妹に何かあったときの為に持ち歩いてるだけ。そして、今が使いどころ」

女「やりあって二人に怪我が無いように終わると思うのかよ……」

友「思う。貴方だけ死ぬ、これは正当防衛。過剰防衛ではない、貴方はナイフを私達に向けているのだから」

女「法律なんてどうでもいいんだって……ただ、私は姉と一緒に居たかっただけ。それを邪魔したのはお前と妹」

友「そんなことは関係ない。私は妹が好き、ただそれだけ。だから、妹の好きな姉も、妹も守るし、危害を加える貴方は殺す」

女「お前が一番気が狂ってるじゃねーか」

友「貴方がそう思うならそうなんだと思う」

女「……まぁいいや、じゃあちゃっちゃとやろう」

友「……っ!」

女「当たるかボケ!」

友「舌を噛むわ」

女「っ!?」

友「バカね」

女「っつ……」

女「があああああああああああああ!!!」

友「本当バカ……」

女「痛い、痛い……痛い……」

友「……」

妹「死ぬ、の?」

友「そう、そいつは死ぬ」

友「出血多量で死ぬ」

妹「……そう、なんだ」

女「痛い、痛い、いてぇ、誰か、助けて、姉……姉ぇ……うぁぁああ」

妹「……お姉ちゃんに触らないで!」

女「なぁ、頼むよ、最期のお願いなんだから、最期くらい、さぁ……がぅ!!」

妹「……」

女「……頼むよ、ぉ……」

妹「分かった、最期だから」

女「はぁ、姉……好きだ、大好きだ、なぁ……」

友「大丈夫、ナイフで姉を刺すようなことがあったら、させるまえにトドメを刺す」

姉「……」

友「姉ぇ……んっ……ぷがぁ……」

姉「んっ、んぁ……れ……」

妹「!?」

友「!?」

姉「ここは、あれ、私どうして……」

妹「ま、ずい……」

友「スタンガンで目をさますのはもっと先のはず……どうして……」

姉「な、何、え、何これ……女!?どうして、そんな、あ、きゃああああああああああああああああ!!!」

女「……姉ぇ、へ、へはああああはははは!!!姉!!」

姉「なんで、なんで、妹がしたの!?」

女「そぉだよ……お前の……妹に殺された、んだぁ……殺されるんだよぉ、あたしは……」

姉「嫌だ、いや、いや、夢だよね、おかしいよ、なんで……」

妹「違うよ!お姉ちゃん、違う!!」

女「なぁ、がふっ……実際刺されてるあたしとぉ……元気にしてる、ぐふっ!!妹、とぉ……どっち信じるんだよぉ……」

姉「救急車呼ぶから、呼ぶからぁ!!女ぁああ!!」

妹「だから、聞いて、お姉ちゃん、違っ!!」

姉「さわらないでよ!!あんたが……あんたが女を!!」

妹「違うの、違う、違ううぅぅぅぅ!!!!」

友「……ぐっ」

妹「どうして、こんなことに……」

女「ぁ……ね……」

姉「女、ダメ、死なないで、死んじゃやだよぉ!!」

友「……」

妹「お姉ちゃんあのね、その人がね、私にね、ナイフを突きつけてね、そしてね、私は抵抗したんだけどね、だけどね、何も出来なくてね、そしたらね、友ちゃんが助けてくれてね、正当防衛してくれてね、それでね……」

姉「……あんたの言うことなんて信じられるわけないじゃない……こんなに苦しんで死んでる女が……最期に残した言葉を信じるなっていうの!?」

妹「だからね、違くてね、それは嘘でね、あのね、お姉ちゃん……あのね……」

姉「バカ、あんたなんか、妹じゃない、ただの殺人鬼よぉ……」

妹「あのね、あのね、聞いてよ、ねぇ、聞いてよお姉ちゃん。ねぇ、聞いて。聞いてよ、聞いて。聞いて」

姉「う、うぅ……ぐすっ……うぅ……」

妹「聞いてよ、お姉ちゃん、聞いてよ、お姉ちゃん、聞いてよ、お姉ちゃん、聞いてよ、お姉ちゃん、聞いてよ、お姉ちゃん」

姉「あぁ……女ぁ……」

妹「聞いてよおおおおおおおおおおおおおおおおねえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」

友「妹……」

妹「ねぇえええええええええええええええ」

その後。警察とかが来て、私と友は逮捕された。
お姉ちゃんは精神病院に通うことになって、女は死んだ。
私はお姉ちゃんと会うことはもう二度と無い。
友は今でも私のことを好きでいてくれているらしいけど、私にはお姉ちゃんが忘れられない。
数年たった今、お姉ちゃんがどうなったかは知らない。
友とはたまに会うけれど、そういう関係になることなんてない。
私は今でもお姉ちゃんが好きで、あの女を永遠に憎み続ける。
死んでも尚憎まれる女なんて、哀れ。

けど、絶対あいつはこう思ってる。
生きてるのに、好きなお姉ちゃんと会えなくて哀れ、って。

だから、私は死んであいつに会いに行く。
死ぬしかあいつに憂さ晴らしをする方法は無いから。

ごめんね、友。
ありがとう。

さようなら。


おしまい。

これにて完結です!

違います
VIPでこういうの書いたの久しぶりです

クソみたいなことあったから唐突に人が死ぬSS書きたくなったんだ
桜Trickみたいな感じから内面ゲスい事考えてるみたいなのを
鬱憤晴れた
寝る、乙

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