加蓮「奈緒って可愛いよね」凛「うん」(100)

凛「衣装を着る直前までは文句言ってたりするけど、いざ着ると鏡の前で嬉しそうにくるくるするよね」

加蓮「ね。あ、あとさ、Pさんが時間通りに来ないとソワソワするくせに、実際来ると『遅い!』って怒るよね」

凛「ね。全然怒ってるふうに見えないけど」

加蓮「そのあとちゃんと『怒ってごめん……心配だったから』って謝るしね」

凛・加蓮「可愛いよね」

奈緒「……あのさ、本人がいる前で言うのやめてくれない?」

http://i.imgur.com/en8BqND.jpg

凛「え?」

加蓮「なんで?」

奈緒「なんでじゃねーよ……なんなの、あたしを恥ずかしがらせたいの?」

加蓮「むしろそれ以外の理由ないけど」

奈緒「だと思ったよちくしょう」

凛「ダメだよ奈緒、女の子がちくしょうなんて言っちゃ」

奈緒「お前らのせいなんだけど?」

奈緒「とにかくそういうのやめろ! 次言ったらつねるぞ」

加蓮「別につねってもいいよ。奈緒可愛いからなんでも許しちゃう!」

奈緒「もうやだこいつ!」

凛「まぁまぁ、サントリーマアム上げるから落ち着こう?」

奈緒「子供かあたしは! お菓子に釣られるかっ」

P「……」ニコニコ

奈緒「Pさんもこいつら止めてくれよ! ツッコミ疲れた!」

P「いや、だってすごく楽しそうだったから」

奈緒「楽しくないっての……」

加蓮「奈緒と一緒にいると、なんかイジりたくなっちゃうんだよねー」ナデナデ

凛「なんでだろうね?」ナデナデ

奈緒「なんでじゃねぇ! 撫でるなこんにゃろーっ!」ペシペシッ

加蓮「きゃー♪」

凛「ふふ、奈緒が怒った♪」

P(かわいいなぁ)

奈緒「はぁっ、はぁっ……あーもう、お前らなんか嫌いだっ」プイッ

凛「えっ……」

加蓮「そ、そんな! 奈緒に嫌われたら私、私……!」

加蓮「うっ……ひっく」

凛「泣かないで、加蓮……」

奈緒「な、なんだよ……冗談に決まって――」

加蓮「うっそ♪」ケロリ

奈緒「」

奈緒「もう知らない。どっか行っちゃえ」グスッ

凛「奈緒、機嫌直してよ……ね?」

加蓮「あはは、奈緒ってば騙されんの何回目ー? いい加減学習しなさいよね~」

奈緒「うっせ! 今度こそホントに嫌いになったからな! 口聞いてやんないからなっ!」

加蓮「はいはい、奈緒がそんな子じゃないって分かってるもんねー」

凛「ねー」

奈緒「ぐぬぬ……!」

P(軽くあしらわれちゃう奈緒かわいい)

加蓮「さて、私ちょっとお手洗い行ってくるね」

凛「うん。あ、お茶もうないね。私淹れてくる」

P「はいよ、行ってらっしゃい」

奈緒「うぅ……Pさぁん、なんとかしてよ……」

P「お疲れさん奈緒。でもまぁ、お前だってまんざらでもなさそうじゃないか」

奈緒「そうだけどさ……。あたし、いつか茹でだこになって死にそう……」

P「んー、そりゃ困るな。照れ屋さんは大変だなぁ」

奈緒「Pさんまでそんなこと言うなよぉ……」

P「はは、ごめんごめん」

奈緒「ったく……あー、なんとか仕返ししてやりたいっ」

P「お、ついに反撃か?」

奈緒「うんっ、あいつらに恥ずかしい思いさせてやる!」

P「おぉ、奈緒が燃えている……!」

奈緒「へへ、実はとっておきの作戦があるんだ!」ドヤァ

P(ドヤ奈緒かわいい!)

P「どんな作戦なんだ?」

奈緒「それは見てからのお楽しみ……あ、ちょうど戻ってきたな」

凛「お待たせ」

加蓮「ただいまー」

奈緒「凛っ! 加蓮っ!」

加蓮「んー? なぁに奈緒?」

凛「どうしたの、大きな声出して」

奈緒「今からお前らを恥ずかしがらせてやる! 覚悟しろ!」ビシッ

P(あ、なんだかダメな予感)

凛「奈緒が私たちを恥ずかしがらせる、か……」

加蓮「ふーん、奈緒がねぇ。ま、頑張って」

奈緒「ふんっ、そんな余裕も今のうちだ。Pさん、写メの用意しといてよ。二人の顔真っ赤にしてみせるから!」

P「お、おう。……無理すんなよ?」

奈緒「無理なんてしてないし! 行くぞ……!」



奈緒「凛可愛い! 加蓮可愛い!」

P(……えっ?)

凛「……」

加蓮「……」

奈緒「……」フンス

加蓮「……え、終わり?」

奈緒「えっ」

凛「それだけ?」

奈緒「えっ、えっ。恥ずかしいだろ? 可愛いって言われたんだぞ?」

凛「……本気で言ってる?」

奈緒「あ、当たり前だろ! あたし可愛いって言われたら恥ずかしいもん!」

P(やばい奈緒超かわいい!!)

加蓮「……奈緒」

奈緒「なんだよ、なんだよっ! は、恥ずかしくないのか!?」

凛「……ふふ」

じり

加蓮「ふふふ……」

じりじり

奈緒「あ、Pさん助け――」

凛・加蓮「奈緒ーっ!!」ガバッ

奈緒「やぁぁぁああ!?」

P(それから奈緒は……)

加蓮「奈緒奈緒なお! もーアンタって子はホントかわいーんだからぁ!」ナデナデナデナデ

P(年上の威厳などどこ吹く風で……)

凛「ねぇ奈緒抱きしめていい? いいよね、ねっ? ねっねっ!」ムギュゥゥゥ

P(小一時間ほど、凛と加蓮に愛でられ続けましたとさ……)

奈緒「あ、ああっああああああぁぁぁぁぁぁぁ…………!!」

P(愛でたし愛でたし……あ、字が違った)

奈緒「」プシュー

凛「あぁ、満足……♪」

加蓮「奈緒最高♪」

P「あ、あんまり奈緒のこと、イジってやるなよ……?」

加蓮「そんなの無理! Pさんだって止めなかったじゃん」

凛「うんうん、それに今回は奈緒が自爆しただけだしね」

P「いやまぁそうだけど」←ちゃんと奈緒の写メ撮った

加蓮「はぁ……それにしても」

凛・加蓮・P「奈緒、可愛いなぁ……!」

凛「それで、奈緒はどうしたの?」

加蓮「いきなり私たちを恥ずかしがらせるとか……」

P「あぁ、それはほら、お前たちがいつも奈緒をからかうから」

加蓮「仕返しってこと?」

凛「もはやその発想が可愛いけど」

加蓮「ホントホント」

P「そう言ってやるな……奈緒は本気だったんだから」

加蓮「あはは、慣れないことするから」

凛「ふふ、奈緒らしいけどね」

加蓮「私たちを恥ずかしがらせたいなら、私たち以上のイジりネタを持って来ないとねー?」

凛「そうそうないよ、そんなの」クスクス

奈緒「」ピクッ

P「ほどほどにしとけよ?」

凛・加蓮「はーい」

奈緒「……お前ら以上のイジりネタ、かぁ」ユラリ

P「お?」

加蓮「あ、起きた?」

奈緒「……あるんだよなぁ」

凛「え?」

奈緒「お前らが顔から火を吹くようなネタがあるって言ったんだよぉ!」

加蓮「きゃ!?」

凛「な、奈緒?」

P「お、おい、なんか眼が据わってるぞ?」

奈緒「へ、へへ……Pさん。今からちょっとメール送るからさ……見てよ」

P「あ、あぁ……」

奈緒「さすがに悪いと思って封印してたのに……しょうがないよなぁ……ふ、へへへ……」

凛「え、え?」

加蓮「どしたの奈緒、怖いよ……?」

奈緒「ちょっと黙ってようか」ニッコリ

凛・加蓮「は、はひ」

奈緒「ふふふ……」ポパピプペー

ぴりりり

P「お、きた」

奈緒「さ、見てよPさん……へへ」

凛「いやな」

加蓮「よかん」

P「ん……なんだ、音声ファイルが二つ」

P「『凛・○月☆日』、『加蓮・△月□日』……? なんだこりゃ」

加蓮「……あれ?」

凛「どうしたの?」

加蓮「その日付……奈緒と出かけた日だ」

奈緒「」ニヤニヤ

P「あ、そういやこの日は二人ともオフだったな」

凛「へぇ、なにしてたの?」

加蓮「……やばい」

P「?」

加蓮「もしかしなくても……! Pさん、それ絶対聞いちゃもがっ!?」

奈緒「加蓮、ちょっと静かにしてようか……さ、まずは加蓮のを聞いてよPさん」

加蓮「んーっ! んんんー!!」

P「い、いいのか?」

凛「な、奈緒? 洒落にならない内容っぽいけど……」

奈緒「あ゛?」

凛「ゴメンナサイ」

加蓮「んぐぅー!」ブンブン

P「えっと……すごく嫌がってるけど」

奈緒「 は よ 」

P「うっす」

P「すまん、加蓮!」ピッ

加蓮「んぅーーーっ!!」

以下音声―――

『……っく、このままじゃ……』

がんばれーっ!

まけちゃだめーっ!!

『大丈夫……みんなの声が聞こえる……!』

わるいやつなんかたおしちゃえー!

『みんなっ! いくよ!!』



加蓮「頑張れー! プ○キュアーっ!」



音声ここまで―――

P「」

凛「」

加蓮「いやあああああああああああああああああああ!!!!!!」

奈緒「一人じゃ恥ずかしいから加蓮と映画見に行ったんだけどさ」

奈緒「だんだん加蓮のほうが話にのめり込んじゃって、最終的に周りの子供と一緒に応援してたんだよ」

奈緒「ふっ、録音しといて正解だったぜ」

P「…………ぶっふwwwww」

加蓮「やだあああああ聞かないでええええええ笑わないでえええええええ!!」ゴロゴロゴロゴロ

加蓮「」

奈緒「……さ、次は凛だな?」

凛「……はっ!? や、やだ!」

奈緒「やだ、じゃないんだ……もうこれは決まったことなんだよ、凛」

凛「やっ、プロデューサー聞かなむぐぅっ!?」

奈緒「はいお静かにー」

P「……すまん凛、好奇心に勝てないっ」ピッ

凛「んぐぐーーー!!」

以下音声―――

しゃわわわわ……

凛「……ふぅ、レッスンのあとはやっぱりシャワーだよね」

きゅきゅっ

ふきふき

凛「……ん。だ、誰も……いないよね?」

凛「お、大きくなぁれ♪ 大きくなぁれ♪」



凛「……胸、大きくならないかなぁ」



音声ここまで―――

P「ふひwwwww」

凛「にゃああああああああああああああ!!!!!!」

奈緒「そう、凛はあたしらの中で一番胸が小さいんだ」

奈緒「凛ってそこまで小さいわけじゃないけど、前にPさんが大きいほうがいいよな、って言ってたから」

奈緒「ムキになっちゃったらしい。何度かシャワー室でバストアップ体操してるの録音しといた」

P「あ、あれ冗談だからな。みんなのこと体型で見てるわけじゃないから」

凛「そんな冗談言わないでよおおおおおおお本気にしちゃったでしょおおおおおお!!」ジタバタ

―――
――


凛「」

加蓮「」

奈緒「へ。へへ……勝った……! ついにあたしはやったぞ……!」

P「笑ってた俺が言うのもなんだけど、さすがにやりすぎだったんじゃないかな……」

奈緒「ふん、今まで受けた辱めを一気に返しただけだっ」

P「そう言われると俺はなんにも言えない……大丈夫か、二人とも」

凛「うっ……うっ……」シクシク

加蓮「お、覚えてなよ奈緒……!」

奈緒「あ、もし変な気を起こしたらさっきのメール、事務所のメーリングリストに送るから」

凛・加蓮「」

P(それって社長含む全員……奈緒、恐ろしい子!)

凛「うぅ、ぷろでゅぅさぁ……」グスグス

加蓮「なんとかしてぇ……!」ウルウル

P「ま、まぁ、これに懲りたら度の過ぎたイジりはしないように。な?」

加蓮「そんなぁ……」

凛「加蓮、諦めよ……あれを聞かれたのがプロデューサーだけで良かったよ……」

加蓮「そうだけどぉ……」

P「あはは……ほ、ほら、今日は俺と同じ部屋で寝てもいいからさ、元気出せって」

加蓮「Pさんと……?」

凛「……いいの?」

P「あぁ、布団くっつけてさ。いいか、奈緒?」

奈緒「……あたしもやりすぎたし、いいよ。でも今日だけだかんな!」

P「うん、よし! これで水に流して、仲良くな!」

加蓮「……えへ、今日はPさんと添い寝♪」ギュッ

P「こら、抱きつくな」

凛「私も。ふふっ」ギュ

奈緒「」イラッ

奈緒「……あんまりPさんとイチャついてると、手が滑ってメーリングリスト行きかもな」

凛・加蓮「ひぃっ!?」

P「はは、弱み握られちゃったな。ほら、歯磨いてきな。俺は布団敷いとくから」

凛・加蓮「はーい……」トボトボ

奈緒「……Pさん」

P「ん、どした?」

奈緒「今日は凛と加蓮抜きで、一人で寝ないといけないなら……今、Pさんに甘えさせてよ」

P「うん、そうだな。よっしゃ来いっ」

奈緒「んっ」ギュッ

P「よしよし」ナデナデ

奈緒「んふ……やっぱりPさんに撫でられるのが一番だ」スリスリ

P「そっか」

奈緒「このまま寝たい……」

P「だーめ。今日は二人に譲りな」

奈緒「へへ、うん」

―――
――


Pの寝室―――

P「はい電気消すぞーって」

加蓮「Pさんカムカム」ポフポフ

凛「布団あっためてあるよ」ポンポン

P「なんで俺の布団に入ってんだ。自分の布団に行く!」

加蓮「えー!」

凛「プロデューサーのいけず……」

P「あのなぁ……」

がちゃ

奈緒「聞こえてんだけど? メーリングリスト逝っちゃうか? お? お?」

凛「申し訳ございません」

加蓮「自分の布団に行って速やかに寝ます」

奈緒「それでいい。……じゃ、Pさんおやすみ」

P「あ、ああ……おやすみ」

ばたんっ

凛・加蓮「ふええ……」ガクブル

P「すっかりトラウマになっちゃって……明日は二人の好物でも朝飯に出してやるか」



P「それじゃ、おやすみなさーい」

かちっ

凛「うぅ……」

加蓮「あぅぅ……」

奈緒「♪」



おわり

支援感謝

嫁と一緒に暮らすのに理由はいらないよね!
りんなおかれんに投票しろよお前ら

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom