伊織「明日の私へ」 (94)


春/765プロ事務所

P「それじゃあ、伊織そろそろ行くけど準備いいか?」

伊織「えぇ大丈夫よ」

真美「あれ?今日りっちゃんは?」キョロキョロ ニヤニヤ

小鳥「律子さんは今、ちょっと出てるのよね」ニコニコ

美希「…だから、今日ハニーはデコちゃんと一緒なの?」ムー

伊織「誰がデコちゃんよっ!!」

P「まっそういう事、車に先行ってるぞ?」ヒョイ  ガチャ バタン

伊織「はいはい…えっと、あっオレンジジュース…途中で買えばいいわね…」

小鳥「…ドライブデート」ボソッ

美希「ずるいの!!」ガバッ

伊織「変な事言うんじゃないわよっ!!///」


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/車内

P「えっと…こっちからこうで…」

伊織「道くらい私が来る前に確認しときなさいよね」

P「へーへー、悪かったね」

伊織「まったく使えないんだからっ」

P「フフフッ…」

伊織「何、笑ってんのよ?」

P「いや、なんか懐かしい言われ方だったから」


このSSは

春香「春風吹いたら」

等の続きになります。

未読の方はこちらをお読みください。

よろしくお願いします。


伊織「アンタって本当にMなの?…」ジトーッ

P「おぉ待て待て、本気で疑いの目してるよ?」

伊織「ごめんなさい…事実を突きつけたって無意味よね?人それぞれって言うか」

P「伊織ちゃん、優しさで傷つくから、鈍い痛みが走るから」

伊織「にひひ♪」

P「この野郎」


伊織「何?この…クーラーボックス?」ゴン

P「ん?今日のロケで使うんだよ」

伊織「ふーん中味は?」

P「アイスクリームだよ」

伊織「あらいいわね、それで?何処のアイスクリーム買ったの?」

P「買ってないよ?作ったんだから」


伊織「はっ!?アンタの手作りっ!?」

P「昨日、やよいと牧場に撮影で行ってさ」

伊織「あぁ…「さしすせそ」の特別編ね?」

P「そこで、空き時間利用して2人で生乳からアイスクリーム作って」

伊織「それで…結構大量に出来たから持ってきたの?」

P「長介達の分も作ろうと思ったらやよいもそのつもりで作っててさ」

伊織「余っちゃったって訳ね…これはアンタのやよいの?というかどのくらいあるのよ?」


P「半分は俺の、やよいが作ったのと半分に分けたんだ」

P「味は…バニラとチーズとチョコチップと…なんだっけ?」

伊織「それだけあれば困らないわね…」

P「いやぁ俺、牧場とか初めてだったからテンション上がっちゃって」

伊織「アンタがテンション上がってどうすんのよ!」

P「馬とか初めて乗ったわーやっぱり自然はいいわー」

伊織「旅行者の感想じゃないの!!仕事しなさいよ!!」

P「ちゃんとしたって」

伊織「アンタって訳わかんないわよね…(最初の頃から…)」


一年前・春/765プロ事務所

雪歩「伊織ちゃん、お茶どうぞ」コト

伊織「あら、雪歩ありがと」スッ…ズズズ

伊織「うーん…おいしいわ」

雪歩「えへへ///ありがとう」

伊織「これなら、アイドル辞めてもウチでメイドとして雇ってあげるわ!」

雪歩「いっ伊織ちゃぁん…」


伊織「冗談よ!言い返すくらいしてきなさい?」

真「性質の悪い冗談だね…」

伊織「何よっ!」

真「…だって、アイドルの仕事なんて全然来ないじゃないか」

伊織「うっ…」

雪歩「そう…だね…」シュン

真・雪歩「「…はぁ…」」

伊織「たっ溜息なんてついてないで!ホラっ!レッスン行くわよ!!」グイ

真・雪歩「「はぁい…」」


/レッスンスタジオ

真「1・2・3っ!!雪歩っ!!遅れてるよ!!」

雪歩「うっうん!!」クル

伊織「きゃっ!!」ドンッ

雪歩「あぁっ!!」ドサッ

真「だっ大丈夫!?二人とも!?」

伊織「いたた…んもぅっ!!雪歩!またここで!!」

雪歩「ごっごめんね…ハァハァ…」


伊織「もう一回よ!」

真「待って、伊織」

伊織「もう一回よ!!まだ通して出来てないわ!!」

真「…雪歩の体力が限界だよ、今日はもうやめよう」

伊織「あっ…」

雪歩「ハァ…ハァ…うぅんまだ…大丈夫」

真「ダメだよ、トレーナーさんが居ない以上ボクが判断する」


真「これ以上やっても、集中切らして…怪我しちゃうだけだよ」

伊織「…そうね…雪歩、今日はもう休みなさい…」

雪歩「…うん…わかった…ごめんね…」シュン

真「それじゃあ…着替えて帰ろうか」

伊織「…私は、もう少しだけ残っていくわ」

真「うん…わかったよ伊織。遅くならないようにね?」

伊織「迎えが来るから大丈夫よ」


夜/レッスンスタジオ

伊織「ハァ…ハァ…ダメね…ターンが間に合ってない…」


真『…だって、アイドルの仕事なんて全然来ないじゃないか』


伊織「…………」 ガチャ

P「まだ残ってたのか、伊織」バタン

伊織「…なんだ、アンタ…」プイ

P「えぇぇ…」

伊織「何か用?」


P「いやぁ戸締りの確認でな、伊織もそろそろ…」

伊織「まだ…まだちゃんと出来てない!!」

P「…どうした?」

伊織「〜ッ…どうもしないわよ…」

P「何か、イライラしてないか?」

伊織「…そうよ!!怒ってるわよ!!焦ってるわよ!!何にも出来てない自分にね!!」

P「えぇ?」

伊織「雪歩にも真にもアンタにも八つ当たりして!!…あぁ最悪…」


P「まだ、活動始めたばっかりだろ?」

伊織「早く認めさせなきゃならないのよ…お父様にお兄様達にも…」

P「認めさせるって、そんないきなりドーンと売れる訳じゃあ…」

伊織「わかってるわよ!だからっだから練習するんじゃないっ!!」

P「…確かに、レッスンは大事だ…でもな伊織」

P「苦しそうに踊って、笑顔の無いアイドルなんて…誰が喜んでくれるんだ?」


伊織「!…何よ…すっステージに立ったら…ちゃんと…笑って…笑ってみせるわよ」

P「…うーん、そういう事じゃなくってな…伊織」

伊織「うるさい!私は!トップアイドルになって!お父様に認めさせて!それで!」

P「…それで?」

伊織「それで…それで、…グスッ…」

P「伊織…」

伊織「泣いてないわよ…汗が目に入ったの!…グスッ」ゴシゴシ


P「ちょっといいか?伊織。」

伊織「フーッ…フゥッ…何よぉ…」ジワッ

P「認めさせたいって感情はわかる、とても良い目標だと思う」

P「それなら、まず伊織自身が自分を認めてあげる必要があるんだ」

伊織「自分を…認める…」

P「自分の頑張りを認める…って感じかな?」


P「『一歩進んだ』『面白い』『楽しい』そんな風に自分の頑張りを」

P「自分で認めてあげるんだよ、そうすると不思議とさ本当に楽しくなるんだよ」

伊織「…そんなの、自分に嘘ついてるだけじゃない!!」

P「確かにそうだ…けどな」

P「自分に嘘をついて、うまく生きる事が出来たなら」

P「人生もっと気楽に生きられると思うんだよ」


伊織「…気楽に〜だなんて…笑わせないで!」キッ

伊織「私はアンタみたいにヘラヘラ生きたくないのよ!!!」ブン

P「どわっ」バフッ

伊織「どいて!!帰るわ!!ふんっ!!」ダンダンダンダン…

P「ちょっいお…(ガチャ バターンッ)…り」

P「…怒らせちまったか…うーん…」


/水瀬家・伊織の部屋

伊織「………」

P『まず伊織自身が自分を認めてあげる必要があるんだ』

伊織「…ねぇシャルル…私…頑張ってるかしら?」ギュ

伊織「仕事…全然無いけど…やって来た事は…」

伊織「…そうよね…無駄なんかじゃ…無いわよね?」

伊織「…ありがと、シャルル…」ギュウ

伊織「…明日…アイツ…謝らな…ちゃね…スゥ…スゥ…」


現在/車内

伊織「(今なら何となく、コイツの言葉わかる気がする…)」

P「うーん…流石に渋滞だなぁ」

伊織「仕方ないんじゃない?連休だし…間に合うんでしょう?」

P「あぁ、時間は大丈夫だ、おっと今日の内容なんだが…」ガサ

P「春香達がやってるロケのゲストとして出演してもらう」

伊織「ふぅん…何のロケなの?」

P「春香と真、それから響の三人で自然の中でアスレチックロケしててな」


伊織「…真と響がスイスイ進んで…春香が転んでる画が浮かぶんだけど…」

P「…ソンナコトナイヨー」

伊織「まぁいいけど、私もアスレチックに挑戦するの?」

P「いや、三人が競争して二人がご褒美としてアイスクリームが食べられる」

伊織「私がアイス持って、待ってるって事?」

P「食べて待っててもいいぞ?三人がやる気出すしな」ニヤ

伊織「あら、おもしろそうね♪」

P「おっ渋滞終わったな、もう着くぞ」


初夏/765プロ事務所

伊織「まったく!冗談じゃないわ!あんな役!!」

P「……………」

伊織「この伊織ちゃんに全然っそぐわないじゃない!」ガチャ

伊織・P「「うぇっ!?」」ドヨォォン

小鳥「…はい…はい…では…またの機会に、よろしくお願いしますぅ…」ズーーン

P「小鳥さん…もしかしてまた…」

小鳥「…はい…全滅です」

伊織「あぁ…」

P「うぅむ…」


小鳥「今月に入ってから誰も!オーディションに一個も受かって無いんですよぉお!!」

伊織「んもぉ!!納得出来ないわ!!なんでこの伊織ちゃんが落とされなきゃいけない訳!?」

P「仕方ないだろ?向こうが決める事なんだから」

伊織「フンッ!審査員の見る目が無いのよ!!」

伊織「…それか、アンタの疫病神かどっちかね」ジロッ

P「だっ…人のせいにするなよ…」

小鳥「社長のツテで貰えてた仕事も…もう来なくなっちゃいましたし…」


P「そっそうですね…社長は今どこに?」

小鳥「昨日書置きがあって、今日は九州の方で営業をかけてくれてます」

P「そうでしたか…」

伊織「アンタは行かなくていいわけ?」

P「おっおう…もちろん…でもきょっ今日はディレクターさんから連絡が…来る…はず」

伊織「望み薄いって事ね?」

P「まぁな…連続ドラマの仕事だからな…うーん…」


小鳥「プロデューサーさん…その電話がさっきのです…」

伊織「…本当にアンタ疫病神じゃないの?」ギロッ

P「おいおい…」

真「やめなよ、伊織、お門違いってヤツだよ?」

伊織「何よ?」

真「プロデューサーも社長も頑張って営業してくれてるし」

真「オーディションで頑張らなきゃいけないのはボク達の方さ!」ニカッ


P「真…イケメンやなぁ…」

真「ちょっ!!プロデューサー!!」

雪歩「真ちゃん…カッコイイ///」

真「雪歩!!」

P「後、もう一つドラマの仕事があるんだが…」

小鳥「やっぱり、ゆきまこ…っと!!どんなのですか?(いけないわ小鳥っダメよっ)」


P「こっちはエキストラで何名か連れて行く事になってるんです」

真「じゃあ!ボク行きたいです!!」

伊織「何言ってんのよ真!!私に決まってんでしょ!!」

真「決まってるって何さ!!」

P「落ち着け…役は…えっと花屋の娘とかだから」

伊織「ほ〜ら見なさい、真には似合わないわよ」

真「にっ似合わないって何だよ!!ボクだって!」


伊織「花屋のお兄さんになっちゃうでしょ?」

真「なんだとぉお!!」

P「真、伊織…二人とも喧嘩するなって」

真「だって…プロデューサー!」

P「何名か連れて行って、ディレクターが割り振ってくれるからさ」

P「真と…伊織、それから貴音、この三人で行こうと思う」


真「へへーっやーりぃ!」

伊織「まっ当然よね〜」

雪歩「あっあの…私は…」

P「えっとな…雪歩…このドラマ……警察犬の話なんだ…」

雪歩「…おっお留守番してますねぇ…」ガタガタ

P「うん、なんかスマンな」


小鳥「どうして、貴音ちゃん何ですか?」

P「えぇ、貴音はきっと画面で映えると思うんですよ」

小鳥「あー目立ちそうですもんねぇ」

P「それに現場の空気も実感して欲しいですしね」

伊織「それは全員でしょ?」

P「だよなぁ…みんなまだ仕事いっぱいって訳じゃないもんな」


P「それじゃあ、後で貴音にも連絡しないとな…」

小鳥「貴音ちゃんだったら、少し前に昼食を摂るって…もうすぐ戻ってくると…」

真「貴音さんって本当に食べる量すごいんだね、こないだ見てびっくりしたよ」

P「そうなんだよなぁ…アイツまたラーメン何杯も食べてるんじゃ…」

伊織「ねぇ…そこのゴミ箱にカップ麺の容器が捨ててあるけど…小鳥?」

小鳥「私じゃ無いわね…2、3…4個も…」

P「貴音…」


現在・午後/アスレチックフィールド

響「いっちばーん!!だっぞー!!」スタッ

真「ふぅっ!いやぁやっぱり気持ち良くて楽しい!!」シュタッ

春香「ハァ…ハァ…疲れたぁ…」ズルズル…

真「あ…大丈夫?春香?」

春香「二人とも早いんだも〜ん」ヘロヘロ

響「あ…意外に自分達について来れるから、ちょっとペース上げちゃったんだ…」


春香「何ソレ…あ〜ちょっと休憩しよ?ね?」

真「そうだね…え?何ですか?向こうのテーブル…あ!!」

響「ん?…おぉ!!」

春香「へ?…」

伊織「…〜♪」パク

春香「…デカいグラサンかけた伊織がアイスクリーム食べながらこっちを見てる」

真「何て、シュールな画なんだ…」


伊織「あ〜らっ三人ともどうしたの?そんな汗だくで」

響「どうしたのかはこっちが聞きたいけど…まぁ1コースクリアしたからな」

真「中々面白かったよね!」

春香「…二度、転んだけど面白かったよ…」

真「でっでもでも!全然何にも無い所でよかったよね!!怪我も無くて!」

響「それ、フォローになってないぞ真…」


伊織「あらあら…それじゃあ…是非ともコレを差し入れしちゃおうかしらぁ?」

響「おぉ!差し入れだったのか!嬉しいなー!」

伊織「昨日、やよいが牧場で作ったアイスクリームよ〜」

真「わぁ…おいしそうっ!!」

春香「ありがとー!伊織っ…えっと…スプーン…は…うわぁ」

伊織「あらヤダ!いっけなぁぁいっ!!」コツン


真「………出たよ…」

響「チチニクサン…」

伊織「私ったらぁ!スプーンをっ!」

伊織「あの最難関�プロ�コースのゴール地点に忘れてきちゃったぁ!!」

春香「器用な忘れ方するね…」

伊織「しかも手違いで、二本しか用意出来なかったなんてぇ!!」


真「ちょっと待ってよ!!それは何?二人しか食べられないって事っ!?」

春香「ひどいよ!そんなの絶対私じゃない!」

伊織「あぁ〜そんな事言っている間にアイスがどんどん溶けてしまうわぁ〜」

響「あー!もう!!こうなったらやるぞ!!負けないからな!!」ダッ

真「ふふんっ一番はボクだよ!!」ダッ

春香「ふぇぇんっ!勝てる気しないよぉお!!」ダッ

伊織「にひひっ♪」


初夏/撮影スタジオ・控室

P「それじゃあ、伊織は花屋の娘役でこれ台本な…貴音は通行人D」

伊織「花屋の娘には、台詞あるのね!」

貴音「すぅつ姿で…ですか…わかりました。」

P「それで…だ…あーっと…真?」

真「………………なんですか?」ムスー

P「そっそう拗ねるなよ、急遽男性のエキストラが足りなくって…な?」


真「だからって!!なんでボクが、男子高校生の役しなきゃいけないんですかぁ!!」

伊織「あ〜らっ似合ってるわよ〜ま・こ・と・ク・ン」

真「伊織っ!!」

P「はい、やめなさいって…」グイ

P「真と貴音は、衣装合わせに行ってくれるか?」

真「…はぁい」シブシブ

貴音「わかりました。」ガチャ バタン


P「伊織は台本読んで台詞の練習しておけよ」ガチャ

伊織「ちょっちょっと待ちなさいよ!アンタ何処行くのよ!?」

P「え?ディレクターさんには挨拶済んだし…えっと…ブラブラと?」

伊織「何でブラブラすんのよ!!台詞合わせくらい手伝いなさいよ!!」

P「あぁわかった、んじゃあ…刑事役か?えーと?」

伊織「当り前でしょ?ほら、アンタから読んで、ハイ!」


P「『すいません』」

伊織「『いらっしゃいませぇ♪』」

P「『私、神田署の山口と申します』警察手帳を見せる」

伊織「『けっ警察の方…』」

P「『この花束はこちらで作られた物でしょうか?』写真を見せる」

伊織「『…えぇ確かにぃウチのカードが付いてますねぇ…これが?』」

P「『これを注文した方…憶えてらっしゃいますか?』」

伊織「『電話でのぉ御注文みたいですね…代金も振込ですしぃ』」


P「…で刑事が注文書だけ貰って帰ると…」

伊織「…アンタ無駄に上手いわね…」

P「そうか?」

伊織「そっそれで?今のどうだった?」

P「んー…なんか花屋の娘って感じはしなかったかな?」

伊織「なんですって?」カチン


P「いや、なんというか…そんな甘えた声出さないだろ?」

伊織「なっ…別にいいでしょ?可愛らしい女の子の声だったらなんでもっ!」

P「違うんだよ…この花屋の娘の気持ちで、性格で、心で振る舞わなくちゃ」

伊織「うっ…むぅ…いっ一理あるわね…」

P「…ガラスの仮面読んでてよかったー」

伊織「漫画知識っ!?」

P「いやいや、すげぇんだぞ?月影先生のお言葉は」


伊織「あーもう、漫画知識でも何でもいいわよ!無い知恵出しなさい!!」

P「無いの前提?」

伊織「そもそも!花屋の娘の気持ちなんてわかんないわよ!!」

P「うわー言っちゃったよ…この子…」

伊織「いいからっ!!花屋の娘ってどう喋るのよ!!」

P「…うーん…明るく元気に?」


伊織「ふわっとしてるわねーって言うかアンタ花屋とか行った事あるの?」

P「一時期アルバイトしてた事もあるぞ?」

伊織「えっアンタが!?…花屋…ププッ」

P「おーい、花屋って言っても配送の方だぞ?」

伊織「へぇーアンタがねぇ…エプロン着て?ふふふっ」プルプル

P「配送だってば作業服着て、車乗ってただけだって」


伊織「どんな風だったのよ?花屋の娘さんは?」

P「あー…すごく気さくな人だったな、ニコニコしてて」

伊織「まぁ客商売なんだから当然よね」

P「手荒れとか気にして…恥ずかしそうにしてたっけ…」

P「世話焼きで…夕食ご馳走になったりとかしたなー…優しい、いい人で…」

伊織「…ねぇ」

P「んー?」

伊織「…好きだった…とか?」


P「ブホォッ!!ケホゴホ…んな訳あるかっ!!///」

伊織「顔赤くして…怪しい…」

P「その人子供居たわ!!///」

伊織「あっそっそうだったの?何か話し方が…ねぇ?」

P「同意求められても困る…」

伊織「んじゃあ、アルバイトしてたのって何年前?」


P「えっと…19歳の時だから…5年前かな?」

伊織「長く勤めてたの?」

P「半年以上は…あっその家の子供にも懐かれててさ、勉強看てあげたり」

P「その子は、普段は無愛想なんだけど犬撫でてるとニコニコしてて可愛いかったんだ」

伊織「ふぅん…」

P「あの子も…今、中学生?高校生?…うーわー…」

伊織「何、遠い目してんのよ」

P「お前もいつか味わうといいさ…青春とは遠く過ぎ去りだ…」


伊織「アンタの口からチャイコフスキーが出てくるとは驚きね」

P「元気にしてるかなー?…渋谷さん」

伊織「はいはい、今はいいから!芝居するわよ!」

P「おう、んじゃまずは…キャラ付けしてくか」

伊織「キャラ付け?」

P「この子はどんな子なのか、考えてみるんだよ」


伊織「どんな子って…花屋の…」

P「明るい子なのかとか気が強い子なのか?とかな」

伊織「そんなの分かる訳無いじゃない!こんな短い文で」

P「いやいや考えるんだよ?例えば…『けっ警察の方…』で」

P「怖がってるといるのに、次の確認で『これが?』って警察に聞き返してるだろ?」

伊織「それが何よ?」


P「この台詞はさ、怖いけど何があったのか興味があるっていう」

P「好奇心の現われだったりするんじゃないかな?」

伊織「あぁ…言われてみれば…」

P「『電話での注文』の辺りは、調べを受けてるというよりかは」

P「率先して協力してるって感じしないか?」

伊織「…うん…普通もっと身構えるわよね?」


P「多分これは完全な第三者だからこその…言っちゃあ何だか野次馬根性?」

伊織「…じゃあこの『振込ですし』の辺りは…ちょっとつまんない感じ?」

P「おっいいねそのキャラ!面白いじゃんか!」

伊織「なっ、とっ当然でしょ!!伊織ちゃんは天才なんだからっ!!///」

P「じゃあ、突然の警察の来訪に驚いたけど、なんだかドラマみたいで」

P「ちょっとワクワクしてる�花屋の娘�どうだ?イメージ出来たか?」


伊織「…うん…いいわね面白そう…」

P「…そこは『出来る…私、花屋の娘が出来るわ!』でしょ!!」

伊織「何がよっ!!」

P「まぁ…伊織は姫川 亜弓かぁ」

伊織「は?それ誰よ?」

P「ガラスの仮面のライバルの名前」

伊織「人を漫画のキャラと一緒にするんじゃないわよっ!!」

P「えー?お嬢様で可愛いから、そっくりだと思うけど?」


伊織「なっ!?///うっうるさい!!のっ喉渇いたわ!!飲み物買って来て!!///」ドン

P「何だよ急に…」

伊織「いっいいから!早く行きなさーい!!///」ゲシゲシ

P「痛っ蹴るなよ!わーかったってば!」ガチャ バタン

伊織「ふぅ///…何よもぅ///…」ストン

伊織「…花屋の娘…えっと野次馬根性…ドラマみたいに期待してる?」ブツブツ


/スタジオ・廊下

P「えっと…オレンジ…オレンジ」チャリン…ガコンッ

P「よっと…ん?…おっ真!貴音!」

真「あっプロデューサー」

貴音「お待たせ致しました」

P「おぉ〜…真、似合うな!…って…ごめんそんな顔すんなよ…あはは」

真「別に、いいですけどねっ!!」ムスー

P「学ランがこんなに似合うとはなぁ…」ピロリーン♪


真「なっ何で写真撮るんですか!!///」

P「え?残しておかないと、後、雪歩に頼まれてたし」

真「頼まれたって何ですか!!もぅ!!」

P「カッコいいぞ真!」

真「ボクはもっと可愛い恰好がしたいんです!!」

P「あはは、わかったよ。今後頑張っていこうな?」

真「絶対ですよ!?」


P「おう、しかし…貴音も…なんかすごいな…」

貴音「この様な恰好はあまりした事がありませんでしたので…」

P「ストライプ柄のパンツスーツだけど…すげぇ…」

貴音「?」ドタプーン

P「…ハッ いやっすごい!うん!仕事出来そうな感じするぞ!」

貴音「まぁうふふ…ありがとうございます。」

P「どういたしまして、あっ二人とも何か飲むか?」


真「あっありがとうございます!じゃあスポーツドリンクで」

貴音「私は…お水を」

P「はいよ…」チャリンチャリン…ガココンッ…ゴコン

P「それじゃあ…真も貴音も伊織の所で待っててくれ」

真「はい!このオレンジが伊織の分ですか?」

P「アイツ100%しか飲まないだろ?」


貴音「そうなのですか?」

真「うん、なんかこだわりがあるんだって」

P「妙に気負って、緊張してるっぽいからな…解してやってくれるか?」

真「あはは、りょーかいです!」

貴音「あなた様はどちらへ?」

P「ちょっと、ブラブラ挨拶してくるよ」ヒラヒラ


/撮影スタジオ・控室

伊織「…んで?アイツは30分も何してんのよっ!!」バンッ

真「さぁ?…本当、どこ行っちゃったんだろ?」

貴音「そろそろ…撮影が始まってしまいますのに…」

伊織「はぁ…もう…あっ、真アンタ絆創膏持って無い?」

真「え?何?伊織どこか怪我でもしたの?」

伊織「してないわ、でも花屋の娘だから、小さな切り傷があるかもでしょ?」


貴音「なるほど…演出…ですね?」

真「あぁ…いいね!え〜っと…あれ?置いてきちゃったんだっけ?」ガサゴソ

伊織「う〜ん…あっじゃあアイツに買いに行かせればいいのよ!」

貴音「ですが、撮影の付き添いとして…」

伊織「あんな何も出来ない奴に傍に居られても意味無いわよっ」

真「伊織っ!なんて事いうのさ!」


伊織「本当の事言っただけよ、ちょっと探してくるわね」ガチャ

貴音「私も捜しましょう…」スッ

真「それならボクも…」ガタッ

伊織「真、アンタの出番が一番先でしょ?」

真「あっ…そっそうだった」

伊織「貴音、アイツ見つけたら、真の付き添いを最優先させんのよ?」

貴音「えぇ…存じております」ニコ


/スタジオ・廊下

伊織「ったく…伊織ちゃんにこんな手間をかけさせるなんて…」

伊織「土下座程度じゃ許してあげないんだから!」スタスタスタ…

伊織「…………ん?」    >アハハハー…イヤァーデモ…エッ?ソウナンデスカーヘェー

伊織「…(今…アイツの声が…)」カチャ…キィ

/スタジオ・搬入口

P「そうですねぇまだまだみんな仕事無くって…」

音声S「そういう事言っちゃダメですよっ」


/スタジオ・廊下

伊織「アイツ…」グッ

美術S『でも、765プロさんの水瀬って子…あの�水瀬�ですよね?』

伊織「!」ピタ

美術S『仕事なら…そっちから優遇してもらったらいいんじゃ?』

P『あぁそれは無いですね』

伊織「………」


/スタジオ・搬入口

P「伊織は正義感たっぷりですから、そんな事しようもんならぶっ飛ばされますよ」

音声S「へぇ…親の七光りじゃないんですか?」

P「むしろそれが嫌なんじゃないかなと思いますよ」

P「父親とかに認めさせたいって言ってましたし」

美術S「そうなんですか…」

P「さっきもこんな話してたんですが、ガラスの仮面ってありますよね?」


音声S「えぇもちろん知ってますよ」

P「伊織って姫川 亜弓にそっくりなんですよ」

美術S「あぁ…容姿端麗で努力家…確かに…」

P「それで、親の威光と関係無しに自身の実力で評価されたいと望んでいる」

P「�水瀬の�じゃなくって…今の伊織なんです」

P「そして今の伊織は、努力を積み重ねてる最中なんですよ」

P「右にいったことがなければ左にはいけない…いつかの為に、今努力出来る」

P「伊織は…きっといずれ、誰よりも輝きますよ!」


/スタジオ・廊下

伊織「…アイツ///」カァアアア

音声S『大きく出ましたね〜』

P『はははっ期待してて下さい!!』

美術S『その際は是非とも一緒に仕事したいですね!!』

P『えぇよろしくお願いします!!』

貴音「…素敵ですね」ボソッ

伊織「でちょんっ!!?」バッ

伊織「なっ///たっ貴音!?何でアンタここにっ!?///」


貴音「反対方向から一周してこちらに…うふふ…」

伊織「きっ聞き耳立ててるなんて失礼よっ!!」

貴音「…それは御自分に言い聞かせているのですか?」

伊織「はぅっ///」

音声S『あっそろそろ撮影再開しますよ』

貴音「…私達も控室へ戻りましょう」

伊織「えぇ…あの…あれよ?だっ誰にも内緒よ!?わかった!?///」

貴音「うふふ…はい、とっぷしーくれっと…ですね」


現在・午後/アスレチックフィールド・プロコース

響「…アッキサミヨー…」

真「うわぁ…」

春香「…えーと…私達は何の軍事訓練を受けてるんだっけ?」

伊織「三人とも頑張ってね♪」

真「このコースおかしいよ!!SAS●KEみたいになってるじゃないかぁ!!」

春香「これ…私、生きて帰れるかなぁ?」


真「ご褒美のアイスクリームは食べたいけどさ…」

伊織「…アイスクリームはアイツの手作り…」ボソッ

真・響・春香「「「!!!」」」」

伊織「…牧場でテンション上がったアイツが作ったんですって」ボソボソ

春香「ぷっプロデューサーさんかわいい…///」

響「負けられないぞ…」ゴクリ


伊織「それでは!よぉーい!スタートォ!!」

真「うぉおおおおっ!!!」ダッ

響「うりゃああああっ!!」バッ

春香「うわゎっ…きゃああああああああああ!!?」ドンガラガッシャーン

伊織「あーっはっはっはっは!!ちょっと!!ちゃんと撮ってるでしょうね!?」

P「…何コレ貴族の遊び?」


夏/765プロ事務所・前

律子「着いたわよ、伊織!それじゃ私このままあずささん迎えに行ってくるから」キキィ

伊織「えぇ、その間にアンケート書いておけばいいんでしょ?」ガチャ スッ

律子「そういう事っお願いね!行ってきまーす!」バタン ブロロロロ… 

P「…慌ただしいなぁ…」テクテク…

伊織「あら…外に居たの?…何?その荷物…」

P「いや、昼飯買って来たんだって、ハンバーガー」


/765プロ事務所

P「にしても、竜宮小町、忙しくなって来たな…」ガチャ

伊織「当然よ、この伊織ちゃんが居るのよ?」バタン パサ

伊織「竜宮小町が軌道に乗ったら、もっと忙しくなるわよ!!」ポス

P「うひゃあ…」

伊織「…暑いわね…ちょっとエアコン点けてよ」

P「調子悪いんだよなぁ…よっと」ピッ


伊織「さてと…アンケート、これね」ペラッ

P「ペン要るか?」スッ

伊織「あら、気が利くじゃない」ヒョイ

P「こういうアンケートって何書いてあるんだ?」

伊織「…そこはアンタ把握しておきなさいよ…」

P「いやぁ、みんなキャッキャしながら書いてるからさ…」

P「後ろから覗き見みたいな真似し辛くって」


伊織「そうねぇ…最近あったエピソードとか番組の感想とか…」

P「…へぇ…おっ『アイドル以外の仕事に就くとしたら?』だってさ」

伊織「そういう変化球的な質問も多いわね…アイドル以外だったらか…」

P「そもそも、お嬢様だからそこまで仕事しなくても…いいのか?」

伊織「まっそうよね〜悠々自適な生活が出来るわ。でも嫌よ」

伊織「そんなのつまんないじゃない…だけど…パッとは思いつかないわねぇ…」

P「じゃあ…例えば、ハンバーガーショップの店員とかは?」

伊織「えぇ?」


P「愛LIKE ハンバーガーみたいにさ?ハイ!どうぞ!」

伊織「『あぁ…私のダーリンっどこに居るのぉ?』」

P「ここだよっ!!」

伊織「『いらっしゃいませ!!とりあえず、全メニュー買っていきなさいね?』」ニコ

P「笑顔で押し売り!?」

伊織「『スマイルは無料ではありません!』」ニコ

P「笑顔を押し売りっ!?」


伊織「こんな庶民的な仕事もこなせちゃうなんて…私って天才よね」

P「どっから来てんの?その自信」

伊織「何よ?文句あんの?」

P「あーでも伊織みたいな、店員居たら面白そうで通うかもしれん…」

伊織「良い心がけね、『そこのテーブル綺麗にしておいてね、お客様』」クイ

P「客をアゴで使うなよっ!!」

伊織「にひひ♪他には何か無いかしら?私がしたら面白そうな仕事」


P「そーだな…でもやっぱり接客業と言うか、人対人の仕事が似合う気がする」

伊織「そっそう?」

P「あぁ例えば、アパレル関係に就いても活躍しそうだな」

伊織「ショップ店員とか?」

P「そーそー、お客にコーディネートバンバン始めちゃうタイプの」

伊織「『そうねぇ…アナタはこっちの色の方が似合ってるわよ?』って感じ?」

P「居そーう」

伊織「最終的には他の店の商品借りて、全身コーディネートしてそう」


P「はははっ、そーいう企画も面白いかもなー」

伊織「アンタはどうなのよ?」

P「俺?…って何が?」

伊織「もしもプロデューサー以外の仕事に就くとしたら?」

P「えー…そう…だなぁ…うーん…」

伊織「考えておきなさい…近い内にクビっなんでもない」フイッ


P「不吉!!不吉な言葉がっ!!何!?突然の解雇っ!?」

伊織「ごめんなさい…言うタイミングが中々…」オロオロ

P「やめて、泣いちゃうからやめて」

伊織「にひひっ」

伊織「…でも、アンタってプロデューサー辞めたら、どうなるのかしらね?」

P「やめよう!その未来予想図超怖いから!!」


伊織「まっ…就職口見つかんなかったら、家の皿洗いくらいで雇ってあげるわよ」

P「皿洗いかよっ!!」

伊織「あら?不服?わがままねぇ他には庭師とか、運転手とかかしら?」

P「伊織絶対、扱き使うだろ?」

伊織「この伊織ちゃんにご奉仕出来るのよ?至上の喜びと思いなさっうぅ…」ブル

P「?どうした?」

伊織「何か…エアコン強過ぎない?」 ゴォオオオ…


P「あぁ…寒いか?えっと…」ピッ…

伊織「…全然威力変わんないじゃない…」 ゴォオオオ…

P「あれ?何だ?エアコンが…あれ?」ピピッ…ピピッ

P「温度上げようとしてるのに何で逆に寒く?何だ?」

伊織「あーもうっちょっと貸しなさい!」バッ…ピピッ  ゴォオオオオオオッ

P「おぉい何処押したんだよ?最強になってないか?」


伊織「あれ?おっかしいわね…コレ?」ピピッ  ゴォオオ…オォオオン…

P「なんか…エアコンから変な音が…」 ガコッコン…ガガガッ

伊織「?まだちょっと寒いまんまね…」 ゴォオオオ…

P「うーん…コンセント抜いてしばらく様子見るか…?」

伊織「そしたら暑いでしょ!?嫌よ汗かいちゃうじゃない!!」

P「でも、寒くて風邪ひいたりしたら元も子も無いぞ?」


伊織「…じゃあ、エアコンが直接当たらない所に居るわ」

P「んーそれならいいか…でもなぁ」

伊織「そ…それと…あれね…一枚何か羽織ればいいのよ」

P「何か持って来てるのか?」

伊織「無いわ…だっだから、アンタのジャケットちょっと貸しなさいよ///」

P「俺の?」


P「小鳥さんのひざ掛けとかの方がいいんじゃないか?」

伊織「さっ探すのが面倒なのよ!いいから貸しなさい!///」

P「…まぁいいけど」ヌギ

伊織「…うふふ♪///…」モゾモゾ

伊織「…ハッ!じゃっじゃあ私、コッチでアンケート書いてるからね!!///」

P「おーう」

伊織「邪魔すんじゃないわよ!?わかった!?///」ヒョイ

P「邪魔なんかしないよ…(何ニヤニヤしてんだ?)」


P「(…しばらく経ったけど、なんか静かだな…)」ヒョイ

伊織「………………」カキカキ

P「真面目に書いてんだな」

伊織「きゃっ…なっ…じゃっ邪魔するなって言ったでしょ!?///」

P「いや、スマン…寝てやしないかと…」

伊織「どっかの、なのなの星人と一緒にすんじゃないわよ!!」

P「なのなの星人て…」


伊織「ふぅ…まぁいいわ、一段落着いたし…ねぇお茶淹れてよ」

P「俺、まだお前の家に就職してないんだけど?」

伊織「いいでしょ?予行演習よ、近い未来そうなるかもしれないし?」

P「そうならねーように努力して営業するんだよっ」

伊織「まっ精々頑張りなさいね〜ホラお茶早く持ってくる!ホットにしなさいよ!」

P「こんにゃろう…」スタスタ


P「…ホイ」コト

伊織「ありがと、あら?アンタ紅茶なんて淹れられたの?」

P「雪歩が持ってた本でちょっと読んでな、憶えてたんだよ」

伊織「ふぅん…色と香りは及第点ね…味は…」ズズッ…

伊織「ん☆…おいしいじゃない!」

P「おっそうか?『紅茶を淹れるのが趣味です』か…カッコイイかもしれん…」


伊織「そうやって、形から入るんじゃないわよ…」

P「いいだろ?器を作ってからじゃなきゃ中身は溜まらないんだよ」

伊織「屁理屈ねぇ…ふふふっ」

P「俺も、休憩するか…」ポスン

伊織「んー…(ズズッ)はぁ…(なんかちょっと気が抜けるわね…なんなのかしら?)」

P「アンケート書き終えたのか?」ヒョイ


伊織「えぇ、所々飛ばしてるけどね」

P「?あぁココか『未知の生物に会ったらどうしますか?』…逃げるがな…」

伊織「(ウチの事務所は個性の強いの多いのに…結構慕われてるわよねコイツ…)」

P「『今一番行ってみたい場所は?』これくらい答えられるんじゃないか?」

伊織「(…昔お兄様が言ってた、しなやかな強さって事なのかしら?)」

P「ん?伊織…どうしっハックショイ!!」


伊織「!ちょっと〜アンケートに唾とか飛ばさないでよ?」

P「俺の上着強奪しておいて何て言い草だ…ズーッ」

伊織「あら?じゃあ何?この伊織ちゃんが風邪ひけばいいって言うの?」

P「そうじゃないって」

伊織「ふぅん……」スッ ポスン

P「…え?」


P「……えっと伊織さん?何故私の膝の上に?」

伊織「こぉこっこうすれば、少しは暖かいでしょ!?///」

P「え?まぁそうかもだけど…」

伊織「あっアンタっやよいとか亜美とか真美にはこうしてるでしょ!?」

P「確かに、してたけど…」

伊織「なっ何よ?私にはさせらんない訳でもあるの?///」

P「無い…けど」

伊織「けどけどうるっさい!!///ジッとしてなさいよね!!///」ポフ

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