響「テニス対卓球って本当にできるのかな?」 (19)

伊織「いきなりアンタは何を言い出すのよ?」

響「この前ピヨコが見てたアニメでそんなことやってたんだ」

伊織「響が見た、ってことは・・・また小鳥は事務所でアニメ見てたの?懲りないヤツね・・・」

響「伊織はテニスできるんだよね?」

伊織「まぁ、できるわね」

響「じゃあちょっとやってみようよ!」

伊織「は?」

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そんなわけで近所の卓球できるところにやってきました


響「よし、伊織!どっからでも来い!」

伊織「ふーん、言ったわね?それじゃあ・・・」

響「あ、ちょっと待った伊織!サーブはテニスみたいに打ってみてよ!」

伊織「は?テニスみたいに?」

響「うん、こういう感じで、ジャンプして上から」

伊織「・・・アンタ何言ってるの?自コートで1バウンドさせなきゃいけないのよ?そんなの無理に決まってるじゃない」

響「いいから、やってみてよ!」

伊織「・・・」ヒョイ パシン!

カッ! ピュン!

響「伊織ぃ・・・球、自分のコートにかすりもしてないぞ?」

伊織「当たり前じゃない!」

響「スピードは出るけど弾道が高くなりすぎるね、どうにかできないかな?」

伊織「・・・響、まだやらせる気なの?」

響「当たり前だぞ、まだ一回失敗しただけじゃないか!ねぇ伊織、何かいい案ない?」

伊織「・・・そうね、じゃあ高く跳ねさせてみるとかどうかしら?」

響「お、それなら上手くいきそうだね!じゃあ早速やってみてよ!」

伊織「・・・」ヒョイ パシン!

カッ! スカッ

響「伊織、また違うとこ飛んでっちゃったぞ?」

伊織「ちょっと待って、これ難しいのよ・・・もう一回」ヒョイ パシン!

カッ! スカッ

響「お、今度は惜しかったね!」

伊織「ふむ・・・じゃあこんなもんかしら」ヒョイ パシン!

カッ! カッ

伊織「や、やったわ!響、今の見・・・」

パシン! カッ!

伊織「!?」コッコッコッコッコロコロコロ…

響「伊織・・・油断大敵だぞ」

伊織「アンタはホントなんなのよ!?」

響「それじゃあ伊織、サーブはそれで頼むぞ!」

伊織「えー・・・まだやるの?」

響「当たり前じゃないか、まだ試合も始まってないぞ」

伊織「・・・じゃあいきなりスマッシュで返すのはやめてくれる?流石にあれをサーブ後に取るのはちょっと無理だから」

響「うーん・・・しょうがないね、わかったよ」

伊織「なんで微妙に偉そうなのよ、アンタは」

響「」カッ! コッ!

伊織「」カッ! コッ!

響「・・・普通だね」カッ! コッ!

伊織「そりゃそうでしょうよ」カッ! コッ!

響「そうだ!ねぇ伊織、それじゃあ何かテニスっぽいことしてよ!」カッ! コッ!

伊織「テニスっぽいことってなによ・・・」カッ! コッ!

響「うーん・・・じゃあ伊織はテニスって言えばなんだと思う?」カッ! コッ!

伊織「そりゃあ、やっぱりアタックじゃないかしら」カッ! コッ!

響「だったらそれをやってみてよ!」カッ! コッ!

伊織「え?アタック?卓球で?」カッ! コッ!

響「うん」カッ! コッ!

伊織「え、アタック・・・?」カッ! コッ!

響「早く早く!」カンッ! コッ!

伊織「ちょ、ちょっと待って・・・」

伊織(え、えぇ?この弾道の球をアタックってどうすれば・・・えーと、じゃあしゃがみこんで打てば)

伊織「・・・ふっ!」スッ パシンッ!

ガンッ!

伊織「っきゃあ!」

響「い、伊織!?大丈夫か!?」

伊織「だ、大丈夫、ぶつけたのはラケットだけだから」

響「そっか、それはよかった・・・けど伊織」

伊織「何よ?」

響「ラケットは大事にしないとダメだぞ?」

伊織「誰のせいだと思ってんのよ!」

響「けど怪我がなくてよかったね」

伊織「そうね・・・流石にちょっと無茶があったわ」

響「うん、これはやめておこう」

伊織「そうね」

響「ねぇ伊織、何か他にテニスっぽいことないか?」カッ! コッ!

伊織「他にと言われても・・・すぐには思いつかないけど」カッ! コッ!

響「うーん・・・じゃあ、卓球になくてテニスにあるショットとか何かないかな?」カッ! コッ!

伊織「そうね・・・ロブとか?」カッ! コッ!

響「じゃあそれやってみてよ」カッ! コッ!

伊織「・・・はい」カッ! フワッ

響「ふーん・・・」コッ パシンッ!

伊織「わっ!」コッ! スカッ

響「これで10-2だね、じゃあ次」カッ! コッ コッ

伊織「・・・」カッ! フワッ

響「・・・」コッ パシンッ!

伊織「んっ!」コッ! スカッ

響「これで11-2・・・それじゃあ次いくさー」カッ! コッ コッ

伊織「・・・」カッ! フワッ

響「・・・」コッ パシンッ!

伊織「・・・ふっ!」コッ! カッ! フワッ

響「・・・」コッ パシンッ!

伊織「はっ!」コッ! カッ! フワッ

響「・・・」コッ パシンッ!

伊織「くっ・・・!」コッ! カッ! フワッ

響「・・・」コッ パシンッ!

伊織「ちょっと待って今気づいたけど」コッ! カッ! フワッ

響「ん?」コッ パシンッ!

伊織「卓球でただロブ打ってもこうなるだけよね、相手の後ろに打てる訳じゃないし」コッ! カッ! フワッ

響「そうだね」コッ パシンッ!

伊織「だからやめなさいよ!」コッ! カッ! フワッ

響「ちなみに伊織、ロブは卓球でもあるぞ」

伊織「そうなの?」

響「うん、ロビングとも言うんだけど」

伊織「そうなんだ・・・響」

響「ん?」

伊織「そういうことは先に言いなさいよ!」

響「ねぇ伊織、それじゃあなにか必殺技とか打てないか?」カッ! コッ!

伊織「・・・必殺技?アンタは一体なにを言い出すのよ?それってテニスと関係あるの?」カッ! コッ!

響「アニメではそんなことやってたんだ」カッ! コッ!

伊織「あっそう・・・」カッ! コッ!

響「それで、何かないか?」カッ! コッ!

伊織「そんなこと言われても・・・じゃあ必殺技って、具体的にどんな風になれば必殺技なのかしら」カッ! コッ!

響「うーん・・・まぁ、とりあえず確実に点が取れればいいんじゃないか?」カッ! コッ!

伊織「確実に点、ね。ふむ・・・」カッ! コッ!

響「うん」カッ! コッ!

伊織「・・・響」カッ! コッ!

響「ん?」カッ! コッ!

伊織「あそこにハム蔵逃げ出してきてる」カッ! コッ!

響「えっ!?」クルッ

カッ! コッコッコッコッコロコロコロ…

響「・・・?伊織、どこだ?見当たらないぞ?」キョロキョロ

伊織「・・・」

響「・・・うぎゃーっ!伊織、自分を騙したのか!?」

伊織「悪かったわよ、咄嗟に思いついたのがそれだったの」

響「よーし、今度は騙されないぞ!さぁ伊織、どっからでも来い!」

伊織「まぁそうね、私だってそう何度もこんな手が通用するとは思ってないわよ・・・っと」スッ

響「ん、どうしたんだ?誰からかメール?」

伊織「うん、プロデューサーから。今日暇みたいだしさっきちょっと呼んでみたのよ。それで、もうすぐここに着くって」

響「あ、そうなんだ?」

伊織「そうよ。・・・あら?どうやら話をしてるうちに来たみたいね」

響「お、ホントか?」

伊織「うん。ほら、あっち」

響「あっちか、えーっと・・・」クルッ

響「・・・?あれ、どこだ伊織?見当たらないぞ?」キョロキョロ

伊織「・・・」

響「・・・ふぅ、楽しかったね!」

伊織「そうね、なかなか楽しかったわ」

響「次はみんなとも一緒に来たいね、今度誘ってみようかな?」

伊織「いいんじゃないかしら、ここなら近いし。その時は私も誘いなさいよ?」

響「うん、もちろんさー!今から楽しみだね!」

伊織「そうね」

伊織「・・・ところでこれ、結局テニス対卓球はできてたって言えるのかしら?」

響「・・・?」

伊織「?」

響「・・・あっ!そういえばそういう話だったね!」

伊織「私の苦労はなんだったのよ!?」


終わり

これで終わりです

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