和「咲さん!アレしましょう!アレ!」(173)
和「ーーーーですよ!」
まこ「ーーーーじゃろ」
久「ーーーーよね?」
和「ーーーーです!」
咲「……」
咲(部室で和ちゃんと先輩たちが何か話してる…)
咲(……白熱してるみたいだけど……何の話だろう?ちょっと盗み聞きしてみよう)
和「ですから、私は咲さんとアレがしたいんです!」
咲(えっ…?アレって…何のこと…?)
まこ「いやだから、咲はアレなんてせんじゃろ」
久「そうね。それに咲はアレには興味ないと思うわ」
和「いいえ!人間の思考の奥底には、アレがしたいという欲求が必ず潜んでいるものです!きっと咲さんにも!」
咲(だからアレって何!?)
まこ「まぁ咲のことだから、お前さんがアレしたいって頼み込めば素直にOKしてくれるとは思うが…」
久「でもアレって恥ずかしいのよね…」
咲(アレって恥ずかしいことなの!?なんなの!?ますます気になるよ!)
和「恥ずかしくありません!部長たちはただ疲れるのが嫌なだけなんでしょう!」
咲(つ、突かれる!?)
咲(……あっ!恥ずかしいことって言ってたし……もしかして……)
まこ「そりゃあ、わしらも昔はやっとったが…体力がのぅ…」
久「……もう疲れるのはやりたくないのよねぇ…」
咲(突かれるのはヤりたくない……やっぱりそうなんだ…アレのことなんだ……)
咲(和ちゃん…あんなに必死になって……)ドンビキ
咲(それに先輩たちも昔はヤってたとか……ショック)
和「それじゃあ、あれですか!?部長たちは私と咲さんだけでアレをしろと!?」
咲(え!?二人以上でヤるつもりだったの!?レベル高いよ!!)
まこ「だってアレって外に出てやるもんじゃろ?インドア派のわしらには合わんわ」
咲(外!?大人数で外!?レベル高すぎるよ!!)
咲(それにインドア派って!だいたいは部屋の中でヤるものでしょ!?)
久「それにもれなく虫に刺されるじゃない。ちょっと抵抗が…」
咲(虫よりももっと気にすることあるでしょ!誰かに見られるかもしれないんですよ!?)
和「もういいです!部長たちに頼んだのが間違いでした!」
和「優希!」
優希「じょ?」
和「私と咲さんと優希の三人で、アレしましょう!」
咲(この人優希ちゃんも巻き込んじゃったよ!!)
優希「おっ、アレやるのか!いいじょ!やろうやろう!」
咲(ヤるんだ!?いいの!?そんな軽いノリで決めちゃっていいの!?)
優希「でも三人って少なくないか?」
和「そうですね……少なくともあと三人くらい欲しいですね」
咲(十分多いよ!いや基準とか知らないけども!)
優希「じゃあとりあえずは……起きろ京太郎!」ガシッ
京太郎「んあっ!?」
優希「京太郎!みんなでアレやるじょ!」
咲「!!」
咲(ゆ、優希ちゃん!まさか京ちゃん誘うつもり!?)
咲(前々から恋に積極的だとは思ってたけど……積極的になりすぎだよ!!節操無さすぎるよ!!)
咲(……まさか京ちゃんがいつまでたっても振り向いてくれないからって、自暴自棄になって……)
咲(早まっちゃダメだよ優希ちゃん!!)
京太郎「ん~…何すんだよ。人がせっかく気持ちよく寝てたのに…」
京太郎「ってかアレって何だよ?」
咲「!」
咲(よかった!京ちゃんはアレってわからないんだ!)
咲(『お前らおかしいぞ』ってビシッと言ってやって!)
優希「アレって言ったらアレに決まってるじょ。アレって言ってわからないとか、お前はホント駄犬だな!」
咲(わからなかったら駄犬認定なの!?じゃあ私ももれなく駄犬だよ!)
※さるさん怖いんでこっから少し減速します
京太郎「ああ、アレか。今からやるのか?」
咲(わかってるのかよ!!思わせぶりな態度しないでよ!!)
和「はい。あとは咲さん待ちですね。部室に来られたら誘ってみます。そのあと公園に行きましょう」
優希「いやぁ、でも久々だな!アレなんてやるの!楽しみだじぇ!」
京太郎「そういや中学卒業してからやってないな」
咲(中学時代はヤってたの!?マセすぎでしょ京ちゃん!!)
京太郎「あっ、そうそう。咲も誘ったことあったんだけど、本読む方がいいって断られたんだよなぁ」
咲(え……私、誘われてたの!?覚えてないよ!!)
咲(……何なのか知らずに断ったんだろうなぁ……ちょっと後悔…?)
咲(いやいや!断った中学時代の私グッジョブだよ!初めてが変態プレイとか嫌だよ!!)
和「きっと今の咲さんなら喜んで参加してくれるはずです!」
咲(何言ってんの!?ヤらないよ!?)
和「ふふっ。私も卒業以来やってないですから、楽しみです!」
和「そうだ!咲さんが来られるまで、アレ談義で時間を潰しましょう!」
咲(アレ談義って何!?まさか猥談!?京ちゃんもいるのに!?淫乱すぎるよ和ちゃん!)
優希「おっ、いいな!って言っても話すことなんてあるか?」
京太郎「うーん……そうだな。みんなは蹴る方と蹴られる方、どっちが好きなんだ?」
咲(蹴る!?蹴られる!?そんなレベルまで行ってるの!?変態すぎだよ京ちゃん!!)
優希「んなもん蹴る方に決まってるじぇ」
和「私も蹴る方ですね。というか蹴られる方を選ぶ人なんていませんよ」
京太郎「そうか?俺は蹴られる方が好きだな。スリルがあるじゃん」
咲「……」ドンビキ
優希「……うわぁ。ドMだじぇ」
和「……蹴られてスリルを楽しむ人、初めて見ました」
咲「!」
咲(そうだよね!蹴られるのがイイとか変態だよね!そこらへんの常識はあるんだ!よかった!)
京太郎「おい!人を変態みたく言うな!」
咲(正真正銘ド変態だよ!!)
京太郎「だって体動かしてないとつまらないじゃん!ずっとコソコソすんの嫌いなんだよ!」
咲(いやコソコソしてよ!!)
優希「じゃあ自分から蹴りにいけばいいじょ?」
京太郎「あ……確かにそうだな。うん。俺は蹴る方も蹴られる方も好きだった」
和「ふふっ。どちらにもスリルがある。これがアレの面白いところですね!」
咲(蹴る蹴られる以前に外でヤること自体スリル満点だよ!!『面白いところですね!』じゃないよ!!)
京太郎「あっじゃあ、蹴る方は蹴る前ってどうしてる?」
優希「ん?そりゃ茂みに隠れてるに決まってるじぇ」
和「私も茂みです」
咲(茂みだよね!よかった!隠れるって考えはあるんだ!)
京太郎「いや俺も茂みだけど……そういうことじゃなくて、茂みの中での体勢を聞いたんだよ」
和「茂みの中での体勢ですか。私は……よっと」
和「こうですね」
咲(和ちゃんが仰向けに……これってやっぱりアレの体勢だよね……いわゆる正常位ってやつ…?)
優希「和ちゃん……変な体勢だじょ」
京太郎「ああ、変だな」
咲(変なの!?一番スタンダードな体勢だと思うんだけど!)
和「そうですよね。でもこうしないと胸が……」
優希「……胸が茂みからはみ出ると!?くそぅ!なんて羨ましい悩みだじぇ!」
京太郎「なるほど…そりゃ自然とその体勢になるわけだ」
咲(茂みからはみ出るほどのおっぱい…いいなぁ)ポフポフ
和「優希はどうなんです?」
優希「私は小さいからな。これで十分だじぇ」
咲(優希ちゃんは中腰なんだ……あれは…フェ…ゴニョゴニョ…の体勢だね)
京太郎「小さいって、胸がか?」
優希「背のことだ!!」
京太郎「あ…すまんすまん。胸の流れだったからてっきり…」
優希「まったくデリカシーがないなこの駄犬は!!」
咲(そうだそうだ!京ちゃんはデリカシー無さすぎ!優希ちゃんもっと言ってやって!)
和「で、須賀君はどんな体勢なんですか?」
京太郎「ん。俺は……っと」
京太郎「いつもこれだ」
咲「!」
咲(え……京ちゃん…うつ伏せになってる……どういうこと…?)
優希「……なんだ?その体勢…」
和「…須賀君…人のこと言えないじゃないですか…」
咲(……あの体勢は寝バックの体勢……でも京ちゃん男だし……)
咲(あっ……)
咲(……う、うん!私はアリだと思うよ!)
京太郎「え?変じゃないだろ?完璧に隠れられてかつ、すぐ茂みから出られる体勢だぞ?」
咲(だから茂みから出ちゃダメだってば!どんだけ見せたいの!?)
和「まぁ確かに須賀君は大きいですからね。中腰じゃ頭がはみ出ますよね」
咲(頭……亀なんとかのことだね!京ちゃんの大きいの!?中腰じゃ茂みからはみ出るくらいの大きさ!?)ゴクリ
京太郎「そうなんだよ。無駄にデカいからな。優希くらい小さけりゃ、隠れやすいんだが」
咲(小さいって…優希ちゃん付いてるの!?新事実だよ!!今まで気が付かなかったよ!!)
優希「ふふん!小さいってのはいいじょ!私はあんまり見つかったことないしな!」
咲(見つかったことはあるんだ!よく通報されなかったね!)
和「私はよく捕まりますね。足遅いですから…」
咲(よく捕まるんだ!?もう一生捕まってていいよ!!)
京太郎「そういうときは俺の出番だな!俺は捕まった奴ら助けるために、よく蹴りにいくぜ」
咲(警察の人に暴力はダメだよ京ちゃん!!完璧な公務執行妨害だよ!!)
和「やっぱりそういう人が一人でもいるとスリルが増して楽しいですね!」
優希「うー!早くやりたいじぇ!咲ちゃん!咲ちゃんはまだか!」
京太郎「そういや授業終わってんのに遅いな、咲のやつ。こっちは準備万端だってのに」
和「何かあったんでしょうか?心配ですね……探しに行きましょう!」
咲「!!」
咲(ま、まずい……ここで見つかれば、アレに参加させられるっ…!)
咲(そんなの絶対に嫌!!に、逃げなきゃっ!)タタッ……
咲「はぁはぁ……」
咲(こ、ここまで来れば…大丈夫だよね…?)
咲(あっ、自販機とベンチがある…ちょっと休憩しよう)
チリン…ガコン……プシュッ
咲「んっんっ…」ゴクゴク
咲(ふぅ……ちょっと落ち着いた)ペタン
咲(……それにしても、ウチの部活があんな変態だらけだったとは……すごいショックだよ…)
咲(このままだとアレに参加させられちゃう……部活、辞めたほうがいいのかな…?)
咲「はぁー……」
チリン…ガコン……プシュッ
咲「!」
穏乃「んっんっ…」ゴクゴク
咲「し、穏乃ちゃん!?」
穏乃「ぶほっ!……えっ?さ、咲さん!?」
咲「穏乃ちゃん…どうしてこんなとこに…?」
穏乃「咲さんこそ!今は部活の時間じゃないんですか?」
咲「……」
咲「ちょっといろいろあってね……」
穏乃「?」
咲「そ、それよりなんで穏乃ちゃんが長野に?」
穏乃「ああ、今日はウチの高校休みなんですよ」
穏乃「明日土曜だし暇なんで、憧と二人遊びに来たんです!」
咲「あはは。暇だから、で長野に来る行動力はすごいね」
穏乃「憧が旅行行きたいって言い出したんですよ。それで、それなら和がいる長野にしようってことになって」
咲(……憧ちゃん。なんか…残念だったね)
咲「そういえば…その憧ちゃんは?見当たらないけど…」
穏乃「ああ、たぶんもう少しで追いつきますよ。ちょっと飛ばしすぎたかなぁ……」
咲(……憧ちゃん。がんばれ)
咲「!」
咲「そうだ!…穏乃ちゃん、アレって知ってる?」
穏乃「?アレって…何のことですか?」
咲(知らないんだ!そうだよね!穏乃ちゃんが知ってるわけないよね!)
咲「ううん!なんでもない!気にしないで!」
穏乃「?」
憧「しずぅ~……やっと追いついた…」ハァハァ
穏乃「あっ、やっと来た!」
咲「憧ちゃん!久しぶり」ペコッ
憧「あれっ!?咲じゃん!何やってんの!?」
咲「えへへ…ちょっといろいろあって……」
穏乃「あっ、そうだ。憧っ!」ポイッ
憧「ん?おっと」パシッ
憧「ジュース…?」
穏乃「憧の分も買おうと思ったんだけど、お金なくてさ。私の飲みかけでも大丈夫だよね?」
憧「!?」
咲「!?」
憧「……しょっ、しょーがないなーしずはー!こんなんでわたしをおいてったつみほろぼしでもするきー?」ニマニマ
憧「ま、まぁじぶんがわるいとおもうきもちはだいじだし?ありがたくうけとっておくよー!」ニマニマ
穏乃「?早く飲みなよ」
咲(穏乃ちゃん……恐ろしい子っ!)
憧「」ゴクゴクゴクゴク!
咲(憧ちゃん。良かったね)
穏乃「あっ、憧!飲み終わったらその缶ちょーだい!」
咲「!?」
憧「えっ!?ま、まさか…宝物にでもする気!?て、照れるぜ…」ニマニマ
穏乃「違うよ!使い終わったら捨てるし!」
咲(使う!?)
憧「あっ……あんた、またアレやる気でしょ!」
咲(で、出たよ!アレ!!缶を使うって…もうヤヴァイレベルだよ!!)
穏乃「だって楽しいじゃん!せっかく和がいる長野の来たんだし!昔はよく子供麻雀クラブみんなでやったでしょ?」
咲(穏乃ちゃん、やっぱりアレのことわかってたんだ……てか子供麻雀クラブでもヤってたとか…うわぁ)
憧「もう昔のことでしょ!それにアレはハルエが無理矢理……」
咲(レジェンド何してんの!!?)
穏乃「でも楽しかったよね!?」
憧「ま、まぁそれは…楽しかったけども…」
咲「……」
咲「あ、あの~……一応聞くけど……アレって、茂みに隠れてヤるやつ?」
憧「ん?そうだけど?」
穏乃「いえ!私は茂みになんて隠れませんよ!」
咲「ええっ!?」
穏乃「木の上です!!」
咲「ええええええええええええ!!!?」
憧「あー、よく登ってたね。そういえば」
咲「えっ!?大丈夫なの!?それ!?見つかる見つからない以前にヤってたら落ちるしもうアレだよね!?」
穏乃「あはは、そんなヘマしませんよ!」
憧「確かに、しずが落ちるとことか見たことないわね」
咲「そ、そうなんだ……すごい体力だね…」
えっ
穏乃「わー!なんか久々にやりたくなってきちゃった!やりたい!今すぐやりたい!」
憧「はぁ、まったく。……咲?」
咲「ひゃい!?」
憧「私ら今からアレやるけど、一緒にやらない?」
咲「えええっ!?え、遠慮しとくよ!!二人で楽しんで!!というかそっちのが憧ちゃん的にもいいでしょ!?」
憧「二人じゃつまんないじゃん。まぁ三人でも少ないけどさ……ねっ、やろう?恥ずかしがらないでいいからさ?」
咲「むしろもっと恥じらい持ってよ!ホントに私は無理だからっ!!」
穏乃「ええ~!やりましょうよー!」
咲「あっ、アレなら和ちゃんたちもヤるって言ってたし、そっちに行ったら!?」
穏乃「和が!?ホントですか!?憧、行こう!すぐ行こう!」
憧「はいはい。咲も気が向いたら来てよね?」
咲「う、うん!気が向いたらねっ!そ、それじゃ私は用があるからっ!」タタッ……
咲「はぁはぁ…」
咲(まさか阿智賀の子たちもアレやるなんて……どうなってるの!?流行ってるの!?)
咲(……だとしても…私は絶対、ぜぇーったいヤらないからね!)
咲(……それにしても…結構遠くまで逃げて来ちゃったな…)
咲(ここ、どこだろう…?)
咲(あっ、学校がある……高遠原…?マホちゃんたちのいる学校か…)
咲(そうだ!マホちゃんたちならアレなんてヤらないよね!中学生だし、お子様体型だし!)
咲(先輩たちが変態になってるって知れば、私の味方になってくれるはず!よしっ!)
咲「こ、こんにちわ~……」ガチャッ
煌「おや?これはこれは、珍しいお客様ですね!すばらです!」
咲「え?すばらさ…花田さん!?なんでここに…?」
煌「うちの高校今日は休みなんですよ。で、帰省ついでにかわいい後輩たちに指導をと思いまして!」
咲「そうなんですか。福岡…でしたよね。お疲れでしょうに……流石です」
煌「こっちに帰ってきてもやることないですしね。あっ、長野には何もないって意味じゃないですよ?」
咲「ふふっ、わかってます。あ……そのかわいい後輩たちはどこへ?」
煌「今、私のためにお菓子やらジュースやらを買いに行ってますよ。私は気にしなくていいとは言ったんですが……」
煌「ほら、ムロはしっかり者でしょう?先輩をもてなすって言って聞かなくて…」
咲「あはは、想像できます。いい後輩ですね!」
煌「ほんと、私にはもったいないすばらな後輩たちですよ!」
煌「ところで、宮永さんはどうして高遠原へ?急ぎの用ならムロマホに連絡入れましょうか?」
咲「いえいえ!急ぎ…ではないんですお構いなく!」
煌「……何か…悩み事ですか…?」
咲「えっ!?なんでわかるんですか!?……あっ」
煌「ふふっ、顔に出てますよ。宮永さんは特にわかりやすいです。表情豊かですから」
咲「うぅ……」
煌「……よろしければ聞きますよ?話してみたらスッキリするかもしれません」
咲「……じゃあ……あの、花田さんは…アレって知ってます?」
煌「アレ、ですか……指示代名詞で言われてもよくわかりませんね…」
咲「ですよね!でも和ちゃんや清澄のみんな、阿智賀の子たちまで『アレ』だけで話が通じてるんです!おかしいですよね!?」
煌「ふんふむ……確かにそれはおかしいですね……では、宮永さんはその『アレ』がわからず話が通じないことを悩んでいると?」
咲「いえ、アレについては大体予想がついてます。それが……へ、変態みたいな内容で……」
咲「みんなそれについて平然と話すんですよ!」
咲「しかも今からヤろうとしてるんです!私も誘われて…私、どうしていいかわからなくて…」
煌「なるほど……和や優希たちが平然と変態チックな行為を…ですか…」
煌「……宮永さん」
咲「はい…?」
煌「今すぐ和の所へ行きなさい」
咲「えっ…でもっ!」
煌「アレ、が何なのかはわかりませんが、和や優希が変態行為をするわけありません。それだけは保証できます」
咲「……」
煌「もし、万が一、『アレ』が宮永さんの嫌なことで、それを強要されたら、またここへ来なさい」
煌「私だけはずっとあなたの味方です!ついでに和たちにも説教してやりますよ!」ニコッ
咲「は、花田しゃん……」ウルウル
煌「まぁきっといらぬ心配だとは思いますが……さぁ、行ってきなさい!」
咲「はい!ありがとうございました!」ガチャッ
マホ「ただいまです!」ガチャッ
裕子「お待たせしました」
煌「おや、入れ違いだったみたいですね」
マホ「ふぇ?」
煌「いえ、気にしないでください。……随分と買い込んできましたね…」
裕子「そうなんですよ…マホったら、あれもいるこれもいるってどんどんカゴに入れて…」
煌「ふふっ、マホは相変わらずですね」
マホ「そうだ!花田先輩!コレ買ってきたんで、食べて飲んだあとはアレしましょう!」
煌「アレですか!流石マホ!すばらです!福岡に行ってからはやってませんでしたからね!やりましょうやりましょう!」
咲「はぁはぁ……」
咲「!」
咲(いた…和ちゃんたち。穏乃ちゃんたちも合流したみたいだね…)
咲(公園か……花田さんはああ言ってたけど、もうアレ以外は想像できないよ!)
咲(だって……公園で、茂みに隠れて、突かれたり蹴ったり蹴られたり…だもん!)
咲(……いや、花田さんを信じよう!私には花田さんがついてる!)
咲(……よ、よしっ!)
咲「の、和ちゃん!」
和「え?咲さん?」
優希「おっ、咲ちゃんだじぇ」
京太郎「お前、どこ行ってたんだよ?探したんだぞ?」
咲「うっ…ご、ごめん……えっと…和ちゃん。私もその……ア、アレに参加したいなー…なんて」
和「本当ですか!?大歓迎です!一緒にやりましょう!」
咲「あっ!いや…私初めてだし……最初は見学とかじゃ…ダメ?」
穏乃「見学って…つまらなくないですか?」
憧「まぁ初めてってんならルールとかもわかんないでしょ?いいんじゃない?」
和「そうですね!それじゃ最初は私たちがやりますんで、見ていてください」
咲「う、うん!」
咲(とりあえずはこれで様子を見て……アレだったら速攻で逃げる!)
優希「あっ、じゃあ咲ちゃんは最初の蹴る役やればいいじぇ!」
咲「ええっ!?」
穏乃「そうだねっ!それいいかも!」
憧「蹴るくらいだったら簡単だしね」
咲「ちょっ!待っ…いきなりは…」
優希「京太郎!お前蹴られるの好きって言ったよな!最初はお前だじょ!」
京太郎「鬼か!まぁいいぞ!」
咲「き、京ちゃん!?いいの!?」
京太郎「おう!思いっきりぶっ飛ばしていいぞ!体力には自信があるからな!」
咲「……」
京太郎「ちょっと待ってろ。今準備して…あれ?この缶ヘコんでんじゃん……くそっ上手く立たねぇ…」
咲(京ちゃんがしゃがみこんでる……これって…お尻を蹴れってこと…?)
穏乃「あっごめんごめん!それ、私が握りしめてたやつだ。いつの間にかヘコんじゃってたんだ…」
京太郎「握りしめてだけで!?スチールだぞこれ!すげぇ握力だな…」
憧「あはは!しずは力の加減知らないからね!」
京太郎「やっぱどうやっても立たねぇなコレ……しょうがねぇ、手で押さえとくか……」
咲(どどどどうしよう!やっぱり手加減したほうがいいよね…?でもでも、思いっきりって言ってたし……ああああああああ!!)
京太郎「咲!」
咲「ふぁい!?」
京太郎「準備できたぞ!悪いがこのまま蹴ってくれ!ちゃんと狙い定めろよ?」
咲(き、きた!……も、もう逃げられない……やるしか…)
咲「……い、行くよ、京ちゃん…」
咲「………ごめんなさぁあああああい!!」タタタッ
咲「ええいっ!!」ゴスッ!!
京太郎「ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!?」
和「えっ」
優希「えっ」
穏乃「えっ」
憧「えっ」
咲「……えっ?」
京太郎「~~~~~~ッ!!」ジタバタ!
穏乃「うわぁ……お尻の穴にピンポイントで…」
憧「あれ絶対痛い!痛いっ!」
優希「あははははは!!」
和「咲さん……」
咲「えっ?えっ?私…何か間違ってた!?」
穏乃「たぶん…全部です…」
京太郎「さ…きっ…!おまっ…!おま…えなぁっ!ふぉっ…!」ピクッピクッ
優希「あはっ!あははははははっ!」
京太郎「このっ…!ゆう…き!わらっ…うな…!」ピクッピクッ
咲「ごごごごめんね!?京ちゃん!!思いっきり蹴ってくれって言ったから私っ!!もっと優しくしたほうが良かったよねっ!?」
和「咲さん……何か勘違いしてませんか…?」
咲「ふぇ!?」
和「蹴るのは須賀君ではなくて……ソレですよ?」
咲「ソレ…?」
咲「……」
咲「あっ」
咲「あっ!ああああああああああああああ!!!!」
咲「恥ずかしい~~~~~!!!///」
京太郎「おふぅ…おふぅ……」ピクッピクッ
優希「あはっ…あはっ!ふぅ!き、京太郎の代わりに鬼は私がやるから…ぷくくっ!さ、咲ちゃん早く蹴ってくれ!ふひっ!」
和「優希……いい加減笑うの止めなさい」
穏乃「咲さん…何と勘違いしてたんですか?」
憧「須賀さんを蹴るってことは……どゆこと?」
咲「あーーーー!!///」
咲「もう私の心をえぐらないでっ!!///」
優希「京太郎の尻はえぐったのにな!ぷははっ!」
咲「~~~~~~ッ!!///」
咲「け、蹴るよ!蹴ればいいんでしょ!!」タタタッ
咲「えいっ!!」
カンッ!
まさにカン違いだねっ!ってのをやりたかっただけです
こっからは蛇足で女の子たちがただ楽しく缶蹴りするだけのSS書いていきます
優希「うわっ!めちゃくちゃ飛んでったじょ!」
和「優希、早く取りに行ってください。……咲さん?」
咲「……はい」
和「缶蹴りのルールはわかりますね?」
咲「うん……でも京ちゃんが……」
京太郎「き、気にすんな咲……勘違いだったんだろ?なら……ゆ、許す…」ヒリヒリ
咲「京ちゃん……」
京太郎「お、俺は少し休んで…すぐ参加するからっ……まぁ楽しめ!」ヒリヒリ
咲「……うん!ごめんね?京ちゃん」
京太郎「気にすんなっての!…あっ、高鴨さん……ちょっとベンチまで運んで…」ヒリヒリ
穏乃「うん!任された!よっと」
ズルズルズル……
和「須賀君にはあとでご飯でも奢ってあげましょう!」
咲「うんっ!」
憧「さっ、みんな!隠れよう!」
穏乃「ふふっ!絶対見つからないからな!」
優希「取ってきたじょ~!ってみんな隠れてるか…」
優希「さて……いーち、にぃー……」
優希「ひゃく!いざっ!」
優希「まずは……ここかっ!」ガサッ!
和「ひゃっ!?」
優希「にひひっ!」タタタッ
優希「の~ど~かちゃ~んみぃ~っけ」カンッ
和「う~……見つけるの早すぎます」
優希「私のおっぱいセンサーが反応したんだじょ!」
和「そんなオカルトありえません!」
優希「うそうそ!おっぱいがはみ出てただけだじぇ」
和「えっ!?ほんとですか!?」
優希「これはホントだじぇ!……さて次は……」
あっ100ってひどいのか
じゃあ10くらいにしとく
咲「」ピョコン
優希「……」
優希「これは…ツッコミ待ちなのか…?」
優希「……咲ちゃん、ホーンがはみ出てるじょ?」
咲「ええっ!?」
優希「さーきちゃんみぃ~っけ!」カンッ
咲「うぅ……ぜんぜん気付かなかったよ…」
優希「あとは…阿智賀の二人だな!」
優希「んー……缶の近くには居なさそうだな。もうちょい遠くを探してみるか……」
優希「と見せかけて!」クルッ
憧「えっ」ガサッ
優希「あーこちゃーんみぃ~っけ!」カンッ
憧「くっ、上手くはめられた……」
咲「惜しかったね!」
優希「ふふふっ!まだまだ修行が足りんじぇ!」
和「最後は穏乃ですね。どこに隠れたのでしょうか?」
優希「……ど、どこだ?全然気配を感じないじょ…」
優希「!!」
優希「そ、そこかっ!」バッ
穏乃「ふふふっ!よくぞ見破った!」
優希「木の上とか、卑怯だじょ!」
穏乃「ふふん!今更何言ってももう遅いよ!……あ、あれっ!?」
優希「ん?どうした?缶蹴りに行かないのか?」
穏乃「……とれない」
優希「?」
穏乃「……ジャージが枝に引っかかってとれない!」
優希「……」
和「……」
咲「……」
憧「しず……」
優希「しーずのちゃんみぃ~っけ!」カンッ
穏乃「ああっ!」
穏乃「完璧な作戦だったのに……」
憧「どこがよ!」
和「穏乃はツメが甘いですよ」
穏乃「むぅ…真っ先に捕まったくせに」
咲「あははっ!でも、とれて良かったね!」
優希「さぁ、次やろうじぇ!」
和「ですね。それでは……じゃーんけーん…」
「ぽんっ!」
キャッキャッ
透華「あら?あれは……原村和!?こんな公園で何をやってますの?」
一「うん?あっ、ホントだ。……あれは缶蹴りだね」
透華「カン…ケリ…?」
一「あー…透華は知らないか。うーん、簡単に言うと、かくれんぼの発展形?みたいな遊びだよ」
透華「かくれんぼ!よく衣とやってましたから得意でしてよ!私も参加して…!」
一「透華……その衣が迷子だからこんな遠くまで探しに来てるっての、忘れてない?」
透華「!…わ、忘れてませんよ!……ハギヨシ!」パチン
透華「……」
透華「……あら?」
一「ハギヨシさんがもう衣を見つけて、屋敷に戻ってるのかも」
透華「ああ……なるほど」
一「僕らも早く戻ろう」
透華「うぬぬ…原村和……次会った時は私とカンケリしてもらいますよ!」
一「あははっ!随分庶民的なお嬢様だね!」
キャッキャッ
智美「ワハハー、なんか楽しそうなことしてるぞー?」
ゆみ「あれは…缶蹴りか。フフッ、懐かしいな」
桃子「……私、あの遊びキライっす…」
ゆみ「ん?なんでだ?モモなら誰にも見つからずに缶を蹴れるじゃないか」
桃子「……誰にも見つからないのが嫌なんっす。一度、私が隠れてるのに気付かずに全員に帰られたことがあって…」
ゆみ「……」
桃子「…それ以来やってないっす…」
ゆみ「……私が」
桃子「?」
ゆみ「私が見つけてやるさ。全員が諦めて帰ったとしても。私はモモを探し続ける!」
桃子「~~~~~~ッ!!」
桃子「か、加治木せんぱ~い!!」ダキッ
ゆみ「お、おいモモ!こんなとこで抱きつくなっ!」
桃子「だって嬉しすぎてしょうがないんすもん!絶対見つけてくださいね?」ギュゥ
ゆみ「ああ……約束する」
智美「ワ(たしが目の前にいるってのに)ハ(じらいもせずイチャつくバカップル…)ハ(ぜろ!)」
キャッキャッ
華奈「おっ!缶蹴りやってるし!」
美穂子「あら、ほんとね。あれは……清澄と阿智賀の子たち?」
華奈「いいなぁ!楽しそう!華奈ちゃん妹とやりまくってるから現役だし!混ぜてほしいし!」
美穂子「ダメよ。買い出しの途中でしょ?」
華奈「あっそうでしたね……でも清澄の部長とかこういう遊び好きそうだし、いるんじゃないですか?」
美穂子「!!」
開 眼
美穂子(今見えてるのは清澄の一年生の宮永さん、原村さん、片岡さん。そして阿智賀の一年生の高鴨さん、新子さんの5人ね)
美穂子(単純に考えれば、一年生同士の交流を深めているだけだと思うけど。上埜さんならその中に混じって遊ぶってこともありえそう)
美穂子(だとしたらこの公園のどこかに隠れているはず。上埜さんの隠れそうな場所……性格からして簡単に見つかる場所には隠れない)
美穂子(ベンチの下…いえ、ちょっと視点を変えれば簡単に見つかる……砂場の中…いえ、そこまではやらないわ)
美穂子(……すべり台のすべり部分…ここだわ!)
美穂子(……いないわね。ということは、上埜さんは初めから参加していないと考えるのが妥当ね)
美穂子「……行きましょう、華奈」
華奈「えっ…でも…」
美穂子「 行 き ま し ょ う ? 」
華奈「は、はい!」
穏乃「さて!次は、私の鬼だねっ!」
優希「ふふっ、このゆーきさまを見つけることができるかなっ?」
穏乃「大口叩けるのも今のうちだよ!」
憧「じゃあ蹴るわよ?……それっ!」カンッ!
咲「わぁ!けっこう飛んだね!」
和「憧も昔はよくやってましたからね。穏乃の次くらいに飛ばせるんじゃないですか?」
穏乃「ぐぬぬ…憧めぇ!ダッシュで取ってくる!」ダダダッ……
憧「……行ったわね。優希!」
優希「ん?どした?憧ちゃん」
憧「穏乃にはごり押しは効かないからね!私にいい作戦があるの!」
優希「ほうほう!面白そうだじぇ!のった!」
カンッ……カンッ……
穏乃「ふぅ!とりあえず二人確保!」
咲「ぬぬ……穏乃ちゃん足速すぎ…」
和「また胸が……」
咲「……いいなぁその悩み……」ポフポフ
穏乃「さぁーて!ちゃっちゃと見つけて終わらせてやる!」
ガサッ
穏乃「ん?ふふふ、そこの茂みか!」ガササッ
「!!」
穏乃「そんな簡単なとこに隠れてちゃすぐ見つけられるよっ!」タタタッ
穏乃「あこみぃ~っけ!」カンッ
「……」
穏乃「……うん?憧?見つかったんだから出てこないと」
「……」
穏乃「あこ~?何してんの?」タタタッ
優希「ざーんねん!私は憧ちゃんじゃないじぇ?」
穏乃「なっ!?」
穏乃「まさかっ!?」クルッ
憧「引っかかったわね!しず!……それっ!」カンッ!
穏乃「ああっ!ずるい!卑怯だぞ!」
憧「あははっ!これは作戦よっ!」
和「なるほど……昔の憧に似た優希を使った作戦ですか!」
優希「私がしゃべらなかったら、昔の憧ちゃんと区別ができないらしいからな!」
穏乃「ああー!またあんな遠く!くそぅ!」ダダダッ
優希「さっ、和ちゃん!咲ちゃん!隠れるじょ!」
憧「今度は簡単に見つからないでよねっ?」
和「咲さん!どうですか?」
咲「ん?どうって?」
和「……コレの感想です」
咲「……うん!缶蹴りって楽しいよね!」
和「ふふっ!良かったです!」
和「咲さん!またコレしましょうね!コレ!」
咲「うんっ!」
もいっこカンッ!
京太郎「いてて……咲の奴…思いっきり蹴りやがって……」サスサス
キャッキャッ
京太郎「……まっ、もう許したし、あいつも楽しそうにしてるしいいか!」サスサス
ハギヨシ「おや?須賀君?どうしたんですか?こんなとこで……」
京太郎「あっ、ハギヨシさん!こんちわっす」サスサス
ハギヨシ「……お尻、どうかしたんですか…?」
京太郎「えっ?ああ…ちょっと蹴られちゃって…腫れてるみたいなんすよ」
ハギヨシ「それはいけませんね!治療を…」
京太郎「あー!大丈夫ですよ!ほっときゃ治りますって!」
ハギヨシ「そうですか……では」
ハギヨシ「
さ す っ て あ げ ま し ょ う ! 」
京太郎「えっ」
もいっこカンカンッ!
支援やらさるよけありがとうございました
京太郎「いてて……咲の奴…思いっきり蹴りやがって……」サスサス
キャッキャッ
京太郎「……まっ、もう許したし、あいつも楽しそうにしてるしいいか!」サスサス
ハギヨシ「おや?須賀君?どうしたんですか?こんなとこで……」
京太郎「あっ、ハギヨシさん!こんちわっす」サスサス
ハギヨシ「……お尻、どうかしたんですか…?」
京太郎「えっ?ああ…ちょっと蹴られちゃって…腫れてるみたいなんすよ」
ハギヨシ「それはいけませんね!治療を…」
京太郎「あー!大丈夫ですよ!ほっときゃ治りますって!」
ハギヨシ「そうですか……では」
ハギヨシ「 さ す っ て あ げ ま し ょ う ! 」
京太郎「えっ」
もいっこカンカンッ!
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