その日、人類は思い知った
奴らに代わる支配者が現れたことを…
鳥籠の中に囚われ続けるしかない無念を……
845年:シガンシナ
???「ふはははははははは!!」
エレン「あ、あれは!?」
アルミン「まさか、ビッグゴールド!?」
???「その通り!よくご存知だ……」
アルミン「十傑集、マスク・ザ・レッド!」
レッド「いかにも!さぁ、『座標』を返してもらおうか!」
ミカサ「十傑集?座標?」
アルミン「くそっ、奴ら調査兵団九大天王がいないのをいい事に、ここまで入り込んでくるなんて……」
ミカサ「九大天王?」
レッド「ふははは!私だけではないぞ?……見よ!」
パチンッ
――――シュパッ
パチンッ
――――シュパッ
パチパチンッ
――――シュパパッ
駐屯兵「おのれ狼藉者!」
キッツ「怪しい奴め、名を名乗れ!」
???「…………」ニィ
ビシッ
キッツ「ぅっ!?」
パッチィィ・・・・・・ン
シュパッ
???「ふふふ、よかろう」
???「私の名は素晴らしきヒイッツカラルド!」
駐屯兵「じ、十傑集が一度に二人も!?」
ヒイッツカラルド「いやいや、君たちは運がいい……」
ヒィッツカラルド「今日は特別でね?あと二人来てるんだ」
駐屯兵長「非番であるないに拘わらず、動けるものは全員出撃せよ!」
駐屯兵長「我等のウォールマリアを敵に落とされるは、恥辱の限りよ!」
駐屯兵長「左様!心してかかれい!!」
駐屯兵団「おぉーっ!!」
駐屯兵長「む、壁上に怪しい奴!」
???「…………」
???『眩きは、月の光、日の光。正しき血筋の名の下に、我ら名前を血風連!』
血風連『直系の怒鬼様、まずは我等にお任せを!』
怒鬼「…………」コクッ
血風連『とぁぁーっ!!』
駐屯兵長「おのれぇっ!」
レッド「ふははは!九大天王のいない壁内など、敵ではないわ!」
ビッグゴールド『…………』ブンッ
ドゴォッ
ヒューン ドガッガガッ
エレン「……破片が!」ダッ
アルミン「どこに行くんだエレン!?」
エレン「壁の破片が飛んで行った先に家があるんだよ!母さんが!」
ミカサ「!!」ダッ
アルミン「僕も行くよ!」ダッ
―――――
―――
―
エレン(家に当たってるわけない、そんなことそうそう在り得ない)
エレン(この角を曲がればいつものように俺の家が……いつもの……)
エレン「そんな!?」
エレン(で、でも母さんなら、母さんならこうなる前にとっくに逃げてる!)
エレン「母さん!」
エレン「ミカサ、アルミン!瓦礫をどけるのを手伝ってくれ!!」
―――
――
―
エレン「ハァ、ハァッ……」
エレン(……人の、手?)
エレン「……かあ、さん?」
カルラ「……エレン、かい?」
エレン「ミカサ、そっちを持て!アルミンは俺と一緒に!この柱をどかすぞ!!」
アルミン「わかった!」
エレン「……せぇー、の!!」
カルラ「ありがとう、エレン…… でも、母さんはもう」
アルミン(瓦礫が腹部を貫通して大量出血している…… 失血死寸前だ)
エレン「何言ってんだよ!走れないなら俺が担いでいくよ!!]
カルラ「そうかい?ならエレン…… ち、地下室へ」
アルミン「地下室?まさかカルラおばさん!?」
カルラ「…………」
ミカサ(?)
エレン「ここか?」
カルラ「いえ、そっちはお父さんのよ」
エレン「すげぇ!床が勝手に開いてく!」
―――――
―――
―
エレン「真っ暗で何も見えないな……」
カルラ「…………」
エレン「母さん、母さん!」
カルラ「エレン……」
エレン「母さん、しっかりしろよ!」
カルラ「いい?エレン、よく聞きなさい。母さんはもう無理、本当は自分の手で償うつもりだったの。でも……」
ミカサ(いつもと違う……?)ズキンッ
カルラ「エレン、あの腕輪を持ってるかい?」
エレン「あるよ、これだろ!」
カルラ「これだけがBF団に対抗できる、唯一の秘密兵器……」ウィーン ピポパ
エレン「え?」
アルミン「やめてよカルラおばさん!それがどういう事かわかってるでしょ?そんなものエレンに与えてどうなるの!?」
ミカサ「アルミン、さっきから何を知っているの?」
カルラ「アルミンくん、時間がないのよ、時間が。そして気づいた過ちは余りにも大きすぎた……」
アルミン「でもおばさん!」
カンカンカン
アルミン「BF団め、もうここまで……」
カルラ「さぁエレン、これでお前が世界を救うんだよ。そして教えておくれ、母さんに」
カルラ「そう、何かを変えるためには何かを捨てなければならないのか、幸せは犠牲なしには得ることはできないのか」
カルラ「その答えを、いつか私に教えておくれ……」
エレン「母さん……」
カルラ「…………」
エレン「母さん……?母さん?」
カルラ「…………」
エレン「母さん、母さん!母さぁぁあああん!!」
ジャイアントロボ『ガォゥ』
エレン「ぁ……?」
ハンネス「ぬおお!?」
ジャイアントロボ『……』ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・
ハンネス「……しまった!止めろ、止めるんだ!!」
ジャイアントロボ『ガォゥ』ドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・・・・・・・・・・・
エレン「これが……ロボ…………」
ハンネス「ふはははっ、はーっはっはっはっは」
ビッグゴールド『…………』
レッド「なるほど、あれがジャイアントロボか……」
ミカサ「あれは確かビッグゴールドにマスク・ザ・レッド!」
エレン「それにハンネスさん!?」
ハンネス「おっとエレン、俺は確かにハンネスだが本当の名前はそうじゃない。この顔もニセモンだ」
エレン「え?」
ハンネス「俺の……私の本当の顔と名前はセルハンネス。いや!」
セルハンネス「BF団十傑集・眩惑のセルバンテス!」
エレン「そ、そんな!?」
ミカサ「眩惑!?私たちも惑わされていたの!?」
セルバンテス「エレンくん、それは子供の持つようなものではない……」デンッデン
セルバンテス「さ、返したまえ」
エレン「誰が渡すもんか!母さんと約束したんだ!!」
セルバンテス「……聞き分けのない子は嫌いだな!」
レッド「受けてみよ!」
ビッグゴールド『…………』ブンッ
ドゴォッ
エレン「うわあああああ!?」
ミカサ「くぅぅぅっ!?」
ジャイアントロボ『……』ガォン
迫るビッグゴールド、追い詰められるロボ!
ミカサ「……振り落とされてしまったみたい。大丈夫エレン?」
エレン「ああ、ロボッ!」
ジャキッ
ミカサ「はっ!?」
セルバンテス「言ったろう?子供には無理だと」
エレン「……約束したんだ、母さんと!お前たちBF団を倒すって!!」
セルバンテス「残念だよエレンくん、私は君がとても好きだったのに」
アルミン「させない!」
セルバンテス「ぐっ」
ミカサ「アルミン!」
セルバンテス「ミカサくんまで!よせ、離すんだ!」
アルミン「エレン、ロケットバズーカだ!」
エレン「ミカサ!アルミン!」
アルミン「何してるんだ早く!」
エレン「あぁ!ロボォッ!!」
ジャイアントロボ『……』ガションガション ゴゴゴ ガキョン ウィーン ガッガッ
ジャイアントロボ『……』チラッ
ジャイアントロボ『……』チラッ
セルバンテス「こ、このぉ!子供はできれば殺したくないのだが仕方あるまい!」
アルミン「くぅっ!?」
ミカサ「させない!」
ジャイアントロボ『……』ピッピッピッピ・・・・
エレン「ロボ、後ろだ!」
セルバンテス「いかん!」
レッド「なにぃ!?」
ジャイアントロボ『ガォゥ』
レッド「くっ、バズーカを撃つ前に掴みかかってくるとは!」
ジャイアントロボ『……』キュイィィィ・・・・
レッド「しまった、こんなものに巻き込まれるとは!怒鬼!!」
怒鬼「…………」シュパッ
ジャイアントロボ『……』ガォン
カッ
――――ズドォォオオオオン!!!
セルバンテス「び、ビッグゴールド!?」
エレン「これがロボの力……」
カルラ(何かを変えるためには何かを犠牲にしなければならないのか?)
カルラ(幸せは犠牲なしには得ることはできないのか?)
カルラ(時代は不幸なしに越えることはできないのか?)
カルラ(その答えを、いつか私に……)
エレン「母さん、母さぁぁぁああああん!!!」
レッド「……助かったぞ、怒鬼」
怒鬼「…………」
レッド「だが、うむ、まさかロボの力がこれほどのものとは……まさしく驚きだな」
レッド「むっ?」
???≪最早これまで、皆様お帰り願います≫
ヒィッツカラルド「策士・諸葛亮孔明か」
レッド「ロボを敵の手に渡らせたままでもよいと言うのか!?」
孔明≪仰る通り。ですが此度の作戦は既に終了し、計画は次なる段階へと変わっているのですぞ?≫
ヒィッツカラルド「それがどうした?」
孔明≪次なる計画、それは我らの悲願GR計画に連なるもの。これ即ち、ビッグファイアのご意思なり!≫
セルバンテス「ビッグファイアの……」
レッド「……致し方あるまい。行こう、直系の!」
こうして大きな謎を残したまま、シガンシナ強襲作戦は終わりを告げた!
しかし、この日こそ後にマリアの悲嘆と呼ばれるBF団と壁内勢力との、長きに渡る闘いの始まりだという事を、まだ誰も知る由はなかった!!
だが、その戦いの炎の中にも、史上最強のロボを操る少年の姿があるだろう!!!
その名はエレン・イェーガー!!!
エレン「叩け! ジャイアントロボ!!」
巨人が全滅した日 完!!
だが戦いは続く!!
なんだこれ
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