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人は誰しもが超能力者である。
問題は、各々の才能に気付けるかどうかだ。
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男「...西村春生著『超能力開花の心得』より」
幼馴染「またつまんない本読んでるわね」
男「俺も西村先生みたいな能力が良かった」
幼「その人どんな能力なの?」
男「百回噛んだ食べ物の成分が分かる能力」
幼「いらねぇよ」
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幼「ところで、男」
男「なんね」
幼「私たちも明日から高二になる訳だけど」
男「そうだな」
幼「新入生の能力全部リストアップしようか」
男「意味分かんねぇし面倒くせぇ。つーか帰れよお前」
幼「妹が今日入学式でね、暇なのよ」
男「おう。俺も全く同じだ」
幼「そうよ。私たちの妹が入学するんだから能力リストアップしよう?」
男「だからの使い方おかしいから。そもそもどうやって全員分調べるんだ?お前が新入生全員に抱き着くのか?」
幼「嫌よ。高一の男子なんて猿よ」
男「お前、俺も1ヶ月前まで猿だったって言うのか?」
幼「そうよ。それで今はクロマニヨン人よ」
男「まだ進化途中!?明日までに人間になれるんだろうな!?」
幼「晩御飯前までには何とかなるわよ」
男「あ、ひらめいた」
幼「何よ」
男「俺が新入生に触りまくるから、その度にお前が俺に抱き着けば良いんじゃね?」
幼「嫌よ。これだから北京原人は困るわ」
男「おい退化してんぞ」
幼「あなたが私に触ってから、新入生に抱き着けば良いじゃない」
男「新入生って650人くらいいるよなぁ...お前に650回触れる事になる訳だが」
幼「却下ね」
男「俺は一向に構わないぜ?」
幼「しね」
男「新入生の人数マイナス2だな。妹と幼妹の能力は分かってるもんな」
幼「そうね。ウチの子は『自分及び自分の触れてる物の加速度を少し上昇させる能力』で」
男「ウチのは『任意の固体をあらかじめ設定しておいた座標まで直線移動させる能力』だ」
幼「...面倒ね」
男「まぁ言ってしまえば『早くなる能力』と『部屋の片付けが三秒で終わる能力』だ」
幼「妹さんの能力の使い道が明らかになってしまったのだけれど」
男「まぁそんなモンだろ。俺のなんか使い道ねぇし」
幼「そうかしら?『最後に触れた人間の能力を扱う能力』」
男「なんか他力本願でやだ」
幼「ちなみに今は誰の能力に設定されてるの?」
男「自分じゃ分かんねぇよ。多分お前じゃね」
幼「いつの間に私に触れたの?警察を呼ぶわ」
男「こたつの中で何回か蹴ってきただろ」
幼「...湯たんぽだと思ってたわ」
男「こたつの中にまで湯たんぽは入れねぇよ」
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