上条「店開いたけど、客足少なすぎて潰れそうです……不幸だ」(978)

学園都市と魔術師達との争い、アレイスターの件も全て終わり、自分で言うのもあれだけど、そこで中心的な活躍を致しました。
しかし、それはそれ。お馬鹿な上条さんは大学へ進学を試みるも全落ち。ていうか、受験票無くして受けられませんでした。
そこで、いろんな人(主に土御門)に相談した所、何故か、店を開いて、大学を目指せばいいじゃないかという意味不明な解答を提出され、
それまた何故か、その案に乗ってしまった上条さんなのですが……明らかに失敗……

上条「……何でこんな案に乗ってしまったのだろうか」

上条「……若気の至りかな……世界を救ったんだしさ……そりゃあ、テンション上がるって」

上条「何でもできるっていう自信があったんだよ……あの時は……」

上条「……土御門の奴もネタだったんだろうな……俺が「その案乗った!!」って言った時軽く引いてたもんな……思い返せば……」

上条「…………」

上条「別にさ、お客なんて来なくてもいいんですよ。一応は浪人生なんだし」

上条「けれど、親と土御門に大言を吐いた手前、カッコ悪いじゃないですか」

上条「…………」

上条「…………勉強しよ」

何故、客が来ないか。広いというわけではないけれど、狭くは無い。
高級なバーを思わせる外装。というか、元々そうだったらしい。
そんな店なのに何故、こんなにも人が来ないかと言うと……

上条「立地が悪すぎる」

そう。何度も言うが、上条さんは馬鹿なのです。
馬鹿だから、店の場所も確認しないで契約してしまったのです。
もっと、言えば、ここは闇社会の方々がたくさんお亡くなりになった所なのです。
安さに目が眩んでしまったのです。

上条「隠れ家ってレベルじゃ無いぞこれは……」

はっきり言おう。地図渡されても分からないと思う。

上条「お酒も揃ってるのになぁ……」

上条「まぁ、元からあった奴っぽいけど」

そうなのです。ここには前の店。
バーであった当時の備品が、撤去される事無く置かれているのです。
理由? 数え切れない程の人達がお亡くなりになっているからですよ。
俺がここに初めて来た時もそりゃあ、数々の銃痕、血痕……。
血痕は恐らくは綺麗になっただろうけど、銃痕は……うん……。

上条「無駄に内装が豪華だから落ち着かないんだよなぁ……」

上条「寝室までシャンデリアって……」

――

上条「ふー、一段落ついたな……」

上条「あ、もう4時か」

上条「うーん……買い出しは……」

上条「ま、まぁ、一応行っておこう。客来るかもしれないし」

あ、そういえば言って無かったな、上条さんが何のお店をやってるかって。
自分でもはっきりとした線引きはしてないんだけど、取り合えずは食堂? 的な?
いや、どっちかって言えば居酒屋かも……え? どうでもいい?

――

スーパー

上条「えーっと、野菜はあるから……肉と魚と……」

上条「塩辛とかも買っておいた方がいいのかなぁ……」

上条「あんまり買いすぎてもなぁ……もし、客が来なかったら……」

上条「……程々にしておこう」

インデックスはイギリスに帰った。どうやら、本格的にシスターの道へと進むんだと。
次期最大主教だとも言ってたっけ。空港の別れ際に見せたステイルのドヤ顔は今でも忘れられない。
まぁ、今でも偶に連絡は取り合ってるし、今度、ここに来るらしいから、寂しいって事は無いかな。
あいつにもやるべき事があるんだし。俺も負けてられない。
え? 浪人生が調子に乗るなって?……すいません。

――

カランカラン

上条「あー、やっぱり立地間違ってるな、うん」

上条「買い物する度にそう思います」

上条「下ごしらえは……要らないか」

本当ならもっとちゃんとしないといけないんだろうけど、基本的に知り合いしか来ない。
だから、本格的に構える必要もない。客が少なすぎるとか言ってたけど、あんまり多くても対処できないからな。
これくらいがちょうどいいのです。
え? 強がるなって? いやいや、別に強がってるわけじゃあ……ちょっと強がってました、はい、すいません。

――

1時間後

上条「……やっぱりいつも通りです」

上条「客がこなければ勉強できる時間も増えるし良いんですけどね」

上条「……えーっと、ここの選択肢は……1だな。閑古鳥が鳴くっと」

上条「……不幸だ」

カランカラン

上条「ん?」

土御門「はぁ、相変わらず分かりにくい場所に立ってるなぁ」

土御門「元暗部の俺でさえ、迷う所だったぜぃ」

上条「……土御門」

土御門「久しぶりだにゃー」

上条「……大学の帰りか?」

土御門「知ってたのか。いやー、大学ってのも色々とめんどくさい所だぜぃ」

土御門「上やん。取り合えず、生1つ」

上条「……その前に」

土御門「どうした?」

上条「おらぁああ!!!」ブン!

土御門「おわっ!!」

上条「っち」

土御門「お、落ちつけ!!」

上条「落ちつけ? ふふ、落ちついていましたよ……大学帰りって報告を聞かなければねぇ!??」

土御門「え……ちょっと何言ってるか分かんない……」

上条「分からない? へぇ、分からないのか……」

上条「お前言ってたよな? 俺は進学しないで陰陽師になるってさ。高校の時からも、店に来た時も!!」

土御門「あ……やべ……」

上条「それを信じてたんですよ!! ずっと! でもね、この前見ちゃったんです! お前が大学の門に青髪と入る所を!!」

土御門「……ごめん。初めはネタで言ったつもりだったんだけど、思いのほか上やんが信じるから……ほら、中々言いだせなくって……」

上条「青髪も一緒に浪人するとか言ってたのに、普通に大学合格してるし……くぅ! デルタフォースって一体何だったんですか!」

土御門「……悪い……実はあれもわざと点数低く取ってただけなんだよ……俺も……青髪も……」

上条「!? そ、そんな……じゃあ、あれか? あれなのか? 漫画で偶にある仲間意識を持たせておいて実は裏で笑い者にしてるって奴なのか?」

土御門「待て! 青髪もわざとって知ったのは大学であいつと会ってからなんだ! 本当だ! これは信じてくれ!」

上条「……でも、お前ら一緒の大学だし……」

土御門「それは偶然だ! 俺も知らなかったんだ! 一緒の所受験してたなんて!」

上条「…………本当か?」

土御門「本当だ! もう絶対に嘘は付かない!」

上条「……ならいいけど」

土御門(あっぶねぇ……仮にも世界の英雄に嫌われたとなっちゃあ、生きていける気がしないぜよ……色んな意味で……)

――

ダクダクダクダク

上条「ほら、生ビール」コト

土御門「おう。さんきゅ」

土御門「んっ」ゴクッゴクッ

土御門「ふぅ、やっぱりここの店のは一味違う。美味しいにゃー」

上条「まぁ、機材も良いの揃ってるだろうし、ビールも恐らくは良い奴なんだろうしな」

土御門「? 上やんが仕入れてるんじゃないのか?」

上条「いやまぁ、そうなんだけどさ。俺、酒飲まないし、何仕入れていいのか分からないんだよ」

土御門「? ならどうやって……」

上条「飲まないっていうよりかは、飲めないんだよ。小萌先生とか、黄泉川先生とかも偶に来るから」

上条「だから、そういうのは先生とか、まぁ、飲める奴に教えてもらってる」

土御門「……また、それも凄い話だな」

上条「飲まない代わりに色々見逃して貰ってるんだよ。どっちが正しいのかは分からないけど」

土御門「そうか……ここに小萌先生が……」

土御門「……あれ?」

上条「どうした?」

土御門「……先生方がここに来てるんだよね?」

上条「あぁ、2週間に1回くらい」

土御門「……俺の事、先生方に言った?」

上条「あー…………言った」

土御門「……何て言ってた?」

上条「なんだったかなぁ……元気にしてましたかー? とか、通報するとか。あれ、あっちは違ったっけ?」

土御門「おいぃぃ!! そこ大事な所だぜぃ!?」

上条「うーん…………まぁ、大丈夫だろ! あんまり気にすんなって!」

土御門「そ、そうだな……あの小萌先生だし……」

上条「責任は取らないけど」

土御門「どっちなんだよ!!」

土御門「嫌な事は飲んで忘れるにゃー!」

土御門「上やん!! ジャックダニエルのロック!!」

上条「えーっと、ジャックダニエルは確か……あ、これだ」

上条「ロックっと」トクトク

上条「ほら。ジャックダニエルのロック」コト

土御門「……はぁ。上やん!! おかわり!」

上条「おかわりって……いや、別にいいけど」

上条「……」トクトク

上条「はい」コト

土御門「……ふぅ」

土御門「……上やん……俺、大丈夫かな……」

上条(どんだけ心配してるんだよ。絶対にそれ以上の修羅場潜って来ただろうが……)

上条「はぁ、分かったよ。もし、何かあったら俺も手伝ってやるから」

土御門「上やん……やっぱり持つべきものは友ぜよ」

上条(……まぁ、さっきの話が嘘だとは今更言えないしな)

――

土御門「流石に酒だけは辛くなってきたぜよ……上やん、何かつまみとかあるか?」

上条「つまみ……塩辛あるけど、それでもいいか?」

土御門「おぉ! 大好物ぜよ!」

上条「買ってきた奴なんだけど、安かったからさ」

土御門「……あ、そういえば」

土御門「聞いたか? 今度インデックスがここに来るって」

上条「あぁ、電話で聞いた。いつだったかな……来週だったっけ」

土御門「丁度一週間だな。ステイルと二人っきりで来るらしいぞ」

上条「へぇ、そうなのか。電話ではこっちに来るとしか言ってなかったから。へぇ、ステイルと二人で……」

土御門「表向きは学園都市の視察という事らしいが、まぁ、インデックスの奴が会いたがったんだろうな」

上条「ふーん……」

土御門「何だ上やん。照れてるのか?」ニヤニヤ

上条「そんなんじゃねぇよ。久しぶりに会いたいってのはあるけどな。何せ1年ぶりだし」

土御門「1年か、過ぎてみると案外短いもんだな」

上条「まぁ、あの頃は毎日が戦いだったからな。今は平和に浸っても罰は当たらないって」

上条「あっ、塩辛出すの忘れてたな。ほら」コト

土御門「ったく。まぁな、正直、生きて帰れると思って無かったし」

上条「はは。だな」

カランカラン

御坂「あ、あのー」

土御門「ん?」

上条「おぉ、御坂。久しぶり」

御坂「や、やっと来られた……」

上条「? どうしたんだ?」

土御門「大方、道に迷って今まで店に辿りつけなかったんだろう。この辺に住んでる奴でもここに店がある事を知らないだろうし」

御坂「本当に!! 一体どれだけ探し回ったと思ってるの!!」

上条「いや、俺に切れられても……」

御坂「こんな迷路みたいな地図で分かるわけないでしょうが!!!」

上条「……すいません」

土御門「まぁまぁ、あまり怒ってやらないでくれ。上やんだって好きでこの土地に決めたわけじゃないんだにゃー」

御坂「全く。来る身にもなって欲しいわよ。家からも遠いし」

上条「……色々申し訳ないです」

土御門「それじゃ、俺はもう帰るとするにゃー」

上条「あ、もう帰るのか」

土御門「あぁ、明日も早いし。それに、お嬢ちゃんが言った通り、家から遠いんでな」

上条「う……」

土御門「ほら、お代。釣りはいいから」

上条「1万!? いや、こんなに要らないって!」

土御門「潰れられても困るんでな。ここは居心地が良いし、客が来ないってのは、裏を返せばゆっくりできるって事なんだぜぃ?」

土御門「それじゃあ、また来るぜい?」

上条「あぁ、また、色々と仕入れておくよ」

カランカラン

御坂「……」

上条「さて」

上条「御坂はどうする?」

御坂「へっ?」

上条「何か飲むか?」

御坂「の、飲むって……お酒?」

上条「酒でもいいし、ソフトドリンクも一杯あるぞ。上条さんの店は飲み物が充実しすぎています」

御坂「あ、そ、それじゃあ……ty……いや、烏龍茶1つ」

上条「烏龍茶な、了解」

御坂(……未成年だし……うん……)

上条「ほい、烏龍茶」

御坂「あ、有難う」

御坂(……気まずい)

御坂「……め、メニューとか無いの?」

上条「メニュー……うん、ありません」

上条(そこまでやったらかなり本格的にやらなくちゃいけないからなぁ。勉強にまで手が回らないのですよー)

上条「でも、上条さんは長年培ってきた料理スキルを使って大抵の物なら作れるはずです」

上条「何が食べたいか言ってくれたら作るけど、食べたい物とかあるか?」

御坂「え、えーっと…………オムライス?」

上条「オムライスか、了解。上条さん特製のオムライスを作ってあげましょう」

御坂(どうしよう……言いたい事は一杯あったはずなのに……)

御坂(物凄く緊張する……)

御坂(黒子達も連れてくればよかった……)

上条「はい、上条さん特製オムライスの出来上がり」コト

御坂「へ、へぇ、綺麗に出来てるじゃない」

上条「そりゃあもう……インデックスの奴が某有名店のオムライスをテレビで見てから、これ作ってこれ作ってと毎日のように言われ、

少しでも違いがあれば文句を垂れるし+噛みつかれるしでとほほな毎日でしたから……その苦労を存分に噛みしめて味わってくれよ」

御坂「それは要らないけど……じゃあ」

御坂「頂きます。はむっ……」モグモグ

御坂「……あ、美味しい」

上条「ふっ……流石にそれを不味いとか言われてたら1晩中泣く所でしたよ……」

御坂「卵は良い感じで半熟だし、チキンライスも卵とのバランスが取れてるし……そこら辺のお店よりも全然美味しいわ」

御坂「…………んっ。はぁ、ごちそうさま」

上条「お粗末さまでした」

御坂(初めは緊張してたけど……慣れてみると良い所ねここ。店は静かだし……)

御坂「あ、次はオレンジジュース頂戴。高そうな奴」

上条「またセレブな頼み方だな……ほら、オーガニックのオレンジジュース」コト

御坂「ジュースだしね。その位の無駄遣いはするわよ」

上条「……学校はどうだ? 馴染めそうか?」

御坂「ぶほっ!」

上条「おいおい、ほら、ティッシュ」

御坂「けほっ、あ、あんたねぇ! いきなり、何!? 親かあんたは!」

上条「い、いや、ちゃんと学校生活過ごせてるのかなーと」

御坂「あんたに心配されなくても出来てるわよ! てか、1年間見てたでしょうが!」

上条「だ、だって、お前はレベル5だし、クラス替えで浮いてしまうのではないかと思いまして……」

御坂「小学生じゃあるまいし、そんな心配しなくていいわよ!」

上条「で、でも」

御坂「でもじゃない!!」

>>42

このド変態!!とりあえずエリザードの聖水ゴクゴク飲めよ!!

上条「ご、ごめん」

御坂「ったく。私の心配より自分の心配をしなさいよね。あんた浪人生なんでしょ?」

上条「……」ズーン

御坂(あ、やば……)

御坂「え、えーっと、お腹一杯になったし、次はデザート貰おうかな」

御坂「ば、バニラアイスとか食べたい気分かなぁ?」

上条「……分かった」グスッ

御坂「……え、嘘……泣いてる?」

>>44 本当に申し訳無いです。せっかくのスレを台無しにしてもうた……。

上条「……はい」

御坂「わ、わー! 凄いオシャレな器ねー、そ、それにアイスも凄く美味しそうだわー」

上条「……うん」

御坂「…………あんたね! いい加減にしなさいよ! 浪人が何よ! そんな人いっぱい居るじゃない!!」

御坂「いっつもそう! 特売だ何だって、小さい事には拘るくせに、自分が死にかけるような事でも気にしない時もあるし!」

上条「……すいません」

御坂「それよそれ!! 大体あんたは――」

――

10分後

御坂「いい? 私は門限があるからもう帰るけど、次に来た時までにその性格を直さなかったらまた説教するからね!」

上条「……はい」

御坂「ふん! また来るから!」

カランカラン

上条「……不幸だ」

――

上条「まぁ、御坂の言う事にも一理ある」

上条「浪人くらいで何だ、そんなの山ほど居るだろ」

上条「よし! 今日は客も多そうだし、頑張ろう!」

――

5時間後

上条「……」

上条「何だろうこの感覚」

上条「やる気は出せるのに、その状況が無いみたいな……」

上条「まぁ、勉強してたから時間の無駄というわけではないんですけれども」

上条「はぁ、今日はもう閉店だな」

カランカラン

麦野「……あれ、場所、間違えた?」

上条「あ、確か浜面の……」

麦野「あらぁ、英雄さんじゃない。こんな所で何してるの?」

上条「ちょっと店を……まぁ、そんなに本格的なもんじゃないんですけれど……」

麦野「へぇ、何のお店? 見た所、バーみたいだけど」

上条「んー、ざっくり言えば、飲食店です」

麦野「……本当にざっくりね。全然人が居ないみたいだけど、まだやってるの?」

上条「もう閉めようかなと思ってたんですけど……何か飲みます?」

麦野「そうさせてもらおうかにゃー。ちょっと休憩」

――

上条「さて、何飲みます? それとも、何か食べます?」

麦野「うーん、仕事中だし……スプモーニを頂戴」

上条「スプモーニ……了解です」

上条(あっぶねぇぇぇ……昨日勉強しといてよかったぁぁ……)

麦野「ねぇ」

上条「はい?」

麦野「何でこんな所でお店を開いてるの? 人だって、全然来ないでしょ?」

上条「……それには海より深い訳がありまして……知りたいですか?」

麦野「言いたくなきゃ別に言わなくてもいいわよ」

上条「えーっと……」

麦野「麦野、名前くらい覚えておきなさいよね」

上条「すいません。麦野さんは、何のお仕事を」

麦野「聞きたい?」

上条「……大丈夫です」

麦野「あはは、そんな想像してるエグイのじゃないわよ。せいぜい敵のアジトをぶっ潰す程度」

上条(それは程度なの?……)

上条「どうぞ、スプモーニです」コト

麦野「んっ、有難う」ゴクッ

麦野んー……まぁ、及第点って所かな。悪くは無いわ」

上条「それはどうも」

麦野「あー、何かお腹減ってきちゃったなー。ねぇ、何か軽くつまめる物ってないの?」

上条「んー……サンドウィッチなんてどうですか?」

麦野「あ、それいいわね。ホットサンドでお願い」

上条「了解です」

――

麦野「ごちそうさま。美味しかったわ」

上条「はは、有難うございます」

麦野「さて、腹ごしらえも済んだし、そろそろ出て行くわ」

上条「そうですか、頑張ってきて下さい」

麦野「あぁ、そうだ、お代」

麦野「はい。お釣りはいらないわ」

上条「また1万!? こんなに受け取れないですって!」

麦野「いいのよ。迷惑料も兼ねてるんだから。それに」

麦野「気に入ったの、この店。静かだし、雰囲気もいいし」

上条「は、はぁ」

麦野「じゃあね。近いうちにまた来ると思うから」

カランカラン

上条「何か凄い人だ……」

――

グー

上条「あ、そういえば、俺も晩飯まだだったな」

上条「うーん……もう12時か……」

上条「今日はもう御飯食べて寝るとしますか」

上条「明日も早いのですよー」

営業時間は基本的に夕方の6時から夜の11時、営業日は平日の月曜から金曜まで……と言ってもそれを無視して、勝手に突っ込んでくる人達は居るのですが。
短い? 上条さんは浪人生ですからね、勉強が本文なのです。
むしろ、長くやってる方だと思いませんか? 開いている時間意外にも仕事があるわけですから。

――

上条「……眠い」

いつも大体朝の6時半、遅くても7時までには目が覚めてる。洗顔、歯磨き、朝食、軽く店内の掃除でだいたい1時間。
そこから、また仮眠を取って、9時くらいから勉強を始める。結構理想的な生活を送れてるだろ?

カランカラン

上条「ふあー……あ?」

一方通行「……コーヒー」

上条「……お前なぁ」

一方通行「と、飯」

そう。こいつがその例外の一人の一方通行さんなのです。
こいつのおかげで上条さんはコーヒー豆やらミルやらにも詳しくなってしまったのでせう。

上条「いっつも言ってるだろ? 上条さんのお店はPM6時から11時までって」

上条「これでも一応浪人生なんですよ? 俺は」

一方通行「あぁ……眠ィ……」

上条「無視っ!?」

一方通行「うるせーなァ。聞いてるっての」

一方通行「浜面の野郎が何だって?」

上条「全然違うわっ!」

一方通行「後、コーヒーはブルマンで。飯は何でもいい」

上条「ったく、仕方ねーな。飯はサンドウィッチとサラダでいいよな?」

一方通行「あー、そこら辺は適当に頼むわ」

ガリガリガリガリ

上条「ミル回すのも一苦労なんですよ」

上条「ネジの設定からあーだーこーだと講釈を垂れられたし……」

ガリガリガリガリ

上条「店の湿度にまで言及された時は気が狂いそうでしたよ」

ガリガリガリガリ

上条「ふぅ」

上条「えーっと、次はフィルターをセットして、コーヒーを蒸らす……」

上条「……」

上条「お湯を注いで…………」

上条「よし、後は飯を」

一方通行(……眠ィ)

――

上条「はい、コーヒーと御飯」コト

一方通行「んっ」ズズッ

一方通行「……うめェ」

上条「そういや、打ち止めは? 黄泉川先生とかは偶に来るけど、打ち止めを連れてきた事は無いよな」

一方通行「あいつは学校があるから来られねェんだよ」

一方通行「黄泉川とかが勝手に話すから滅茶苦茶行きたがってたけどな」

上条「へぇ、あれ? 打ち止めって何歳だっけ……2,3歳じゃなかったか?」

一方通行「まァ、厳密にいうとそうだが、何せ生まれた時からあれだったからな」

一方通行「今は常盤台中学に通ってるよ」

上条「常盤台かぁ……打ち止めも頑張ってるんだな」

上条「…………そういえば」

一方通行「何だァ?」

上条「お前は大学に行ってないのか? 歳、同じだっただろ?」

一方通行「……大学には行ってねェ」

上条「そ、そうなのか」

上条(何か仲間意識が……)

一方通行「が、研究所には足を運んでる」

上条「……研究所? ナニソレ」

一方通行「手伝いに行ってんだよ」

上条「手伝い……アルバイトか?」

一方通行「大学に行くメリットなんて設備だけだろうが」

一方通行「座学で習う内容なんて自分一人で学べるしィ?」

一方通行「だったら、その設備が充実してる研究所に行った方が益があるってもんだろ」

上条「いやいや、一人でできるもんじゃないんだから……そう簡単には行かないもんですよ普通は」

一方通行「クラブハウスサンドか、中々やるじゃねェか上条」

上条「何か話変わってるし……もういいです。勝手にして下さい……」

一方通行「コーヒーおかわり」モグモグ

上条「……自由奔放ってのはお前みたいな奴の事を言うんだろうな」

一方通行「美味かった。また来るわ」

上条「来るのは良いけど夜に来いよ」

上条「朝は営業時間外ですし」

一方通行「善処するわ」

上条「……うん」

一方通行「じゃあな」

カランカラン

上条「……」

上条「……勉強しよ」

さて、今日は金曜日。学校単位で考えれば休みの前日。決まっているというわけでもないが、大体2週間に1度。
今日は先生方がやって来る日だ。前に言った土曜日に来る客ってのもこの人達。
色々忙しいらしく、皆が皆、金曜日に集まれるわけでもないらしい。
流石の上条さんでも先生達に口答えする勇気は持ち合わせていません。色んな意味で怖いし。
まぁ、来る前に電話してくれるので問題は無いんですけどね、流石大人。

上条「誰が来るんだっけな……」

上条「小萌先生と黄泉川先生、鉄装さんに後一人……うーん、思い出せん……」

上条「まぁ、知ろうが知るまいが、どの道来るんのには変わらないんだしいいか」

上条「小さい事を気にし過ぎなのですよ上条さんは」

上条「…・・よし」

上条「今日も頑張りますかねぇ」

インテリジェンスさん?
禁書目録「それは知能・知性や重要な事項に属する知識・情報のこと!インデックスなんだよ!!」
イン……インターセプトさん?
禁書目録「それは迎撃機が迎撃することなんだよ!球技においてのパスカットもそれを指すかも!違うくて!インデックスなんだよ!」
イン……インテラパックスさん?
禁書目録「惜しいんだよ!惜しいんだよ語感が惜しいかもでもそれは荻■保和明が1990年に作曲した混声合唱組曲かも!インデックス!リピートアフターミー!インデックス!!!!」
……インターチェンジさん?
禁書目録「離れた!!なんで離れちゃうかな複数の道路が交差する、又は近接する箇所においてその道路の相互を連結するランプを設けて、これらの道路を立体的に接続する構造の施設であるんだよ長いんだよインデックスなんだよ!!!」
インターコンチネンタルバリスティックミサイルさん?
禁書目録「大陸間弾道ミサイルだね今度はそっちが長いんだよ!?!?長いんだよなんでそれを覚えられて私の名前をおbインデックスかも!!!
インディグネイションさん?
禁書目録「某RPGの代名詞的魔法なんだよそれを禁書で口にしちゃうのはどうなのかな!インデックスです!!」
インフェルノディバイダーさん?
禁書目録「格ゲー用語なんて誰も知らないんだよ!インデックス!!!」
インド人を右に?
禁書目録「ゲームが好きなのかな意外にゲーマーなのかなあなたは!!インデックス!!!」
インターポールの?
禁書目録「とっつぁ~んじゃないんだよなんなんだよなんなんだよ!!!インデックス!!!!」
インテル、入ってる?
禁書目録「聞くんじゃないかも!!!インデックス!!!」
インテグラルさん?
禁書目録「積分、積み重ねを意味するんだよ!あれなんだか基本的なのに戻ったnじゃなくって!インデックス!!!」
インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシングさん?
禁書目録「かけてきてんじゃねーかも!!!あぁっぁあもう!!もう!!!私の名前はインデックスっていうんだよ!!!おなかいっぱいご飯をくれたら嬉しいな!!!!」

午後8時、相変わらず、客は来ず、掃除と勉強のローテーション。

上条「いつもなら、もうそろそろ来てもいいはずなんだけど……」

カランカラン

上条「お?」

小萌「いやー、遅くなりました」

黄泉川「全く、何回来ても道に迷うじゃんよー」

鉄装「本当ですねー。毎回、店が移動してるのかと思いますもんね」

上条「……ん、3人? 小萌先生、4人って言ってませんでしたっけ?」

小萌「あれ? そういえば、居ませんね……一緒に来てたんですけど……」

カランカラン

芳川「ふぅ、まるで迷路ね、ここは」

上条「芳川さんも一緒とは、これまた珍しい組み合わせですね」

芳川「ちょうど予定が空いてたものだから、ご一緒させて貰ったのよ」

黄泉川「桔梗は人との関わりが少なすぎるじゃんよー」

黄泉川「これを機に、自分からもっと積極的に行けるように頑張るじゃん?」

芳川「……人との関わりなんて、生きていく上で必要最低限で良いと思わない?」

黄泉川「……」

小萌「ま、まぁまぁ。とにかく乾杯しようじゃありませんか!」

鉄装「そ、そうですよ。せっかくの飲みなんですから、楽しく飲みましょうよ!」

小萌「か、上条ちゃん? 生4つお願いしますね!」

「「「「乾杯!!」」」」

小萌「っぷはぁ! やっぱり最初はビールですねぇ!」

鉄装「仕事の疲れが取れますよね、この瞬間って」

黄泉川「上条、たこわさと出汁巻き4つずつ」

小萌「あ、枝豆もお願いしますね」

上条「は、はいー!」

上条(い、忙しい!)

芳川「後、生ハムも追加で」

上条「えっと、これが出汁巻き……」コト

上条「こっちがたこわさと枝豆……」コト

上条「と、生ハムです」コト

小萌「ほぇー、相変わらず上条ちゃんは料理上手ですねぇ」

上条「まぁ、市販の物も使ってますけどね」

鉄装「この出汁巻きとても美味しいです!」

芳川「あら本当だわ…………ねぇ、上条君」

上条「はい、注文ですか?」

芳川「私と結婚してみない?」

上条「へっ?」

小萌「えええぇぇぇぇ!!!」

芳川「そして、私を一生養ってみる気はない?」

黄泉川「さらっとニート宣言するなじゃんよ!! 桔梗!」

芳川「だって、働くのめんどくさいし、ほら、私、自分に甘いから」

芳川「仕方無いわね。上条君、久保田の萬寿を頂戴」

上条「はい。えーっと、日本酒は……あ、あったこれだ」

上条「飲み方はどうします?」

芳川「冷酒でお願いするわ」

上条「はい、冷酒ですね」コト

小萌「久保田ですかー、じゃあ、私は龍力を貰いましょうかねぇ。勿論冷で」

上条「龍力…………あ、これか」

黄泉川「言いつけ通りちゃんと禁酒は守ってそうだね」

上条「先生との約束ですからね。はい、龍力の冷」コト

小萌「有難うございます」ゴクリ

小萌「はー。やっぱり、料理に日本酒は合いますねぇ」

鉄装「それにしても、ここは本当にお酒が多いですねぇ。何でもあるんじゃないですか?」

上条「そうですね、一通りはあると思うんですけど……高そうな物も置いてますし、飲んでみます? サービスしますよ」

芳川「……あ、上条君、そこのロマネ」

黄泉川「桔梗!」

午後11時

鉄装「先輩ぃー、私もう飲めませんー」

黄泉川「何だ鉄装ー、もうギブかぁー?」ヘロヘロ

芳川「そういうあなたも真っ赤じゃない…………スースー」

小萌先生「み、皆さん寝ちゃ駄目なのです!」

上条「あー、完全に寝ちゃってますね……」

小萌「ど、どうしましょう上条ちゃん」オロオロ

上条「うーん……先生達って、明日、仕事あるんですか?」

小萌「え、えっと、学校に行く予定はありませんけど」

上条「なら、ここに泊まっても大丈夫ですよ。ここの店、無駄に大きいから、お客用の仮眠室や、シャワールームもあるし」

小萌「で、ですが……」

上条「まぁ、帰りたいって言うのなら、タクシー捕まえるぐらいまでは付き添いますけど……どうします?」

小萌「うー……と、泊まらせて下さい……」

午前0時

上条「大丈夫でした?」

小萌「何とか大丈夫でした……でも」

小萌「色々迷惑をかけてしまって、先生は申し訳ないのです……」

上条「明日は店も休みだから、気にしなくても大丈夫だって」

小萌「そ、そうなんですかぁ?」

上条「あ、そうだ。高校の話、聞かせてくれませんか? 卒業してからの事を全然知らないから」

小萌「学校の話ですか?」

上条「はい。せっかくですし」

小萌「それは構いませんが……」

上条「? あぁ、何か飲みます?」

小萌「え、えへっ……じゃ、じゃあ、竹鶴の17年物をロックで」

――

上条「はい、先生」コト

小萌「わぁ! 有難うございます!」

小萌「あー、やっぱりお酒は美味しいですねぇ」

上条「やっぱり、いつでも俺みたいな馬鹿な奴は居るんですか?」

小萌「うーん……どうでしょう……」

小萌「でも、今の所、上条ちゃんよりも成績が悪い子を見た事は無いと思います」

上条「……不幸だ」

小萌「まぁ、皆良い子ですよ。あ、上条ちゃん、おかわり」

上条「慰めになってないし……」

上条「……」

上条「どうぞ」コト

小萌「はい、有難うございます」

――

小萌「それじゃあ、先生はもう寝ますけど……何か手伝う事とかあります?」

上条「大丈夫ですよ。俺も今日は寝るんで」

小萌「そうですか。では、お先に失礼します」

小萌「あ、寂しいからって、こっちに来ちゃ駄目なのですよ?」

上条「おやすみなさーい」

小萌「むー、上条ちゃんが少し大人になって、先生は悲しいのです」

上条「あははは。明日は何時くらいに起きれますか? 朝飯作っておくんで」

小萌「えっ? いや、そんな事までは」

上条「乗りかかった船ですから。最後まで面倒は見ますよ」

小萌「そ、そうですか? じゃあ、8時までには準備しておきます」

上条「8時ですね。了解です」

上条「じゃあ、今度こそ。おやすみなさい」

――

午前8時

黄泉川「頭が痛い……」

上条「おはようございます」

黄泉川「あぁ、おはよう……」

小萌「ごめんなさい上条ちゃん……どうやら、皆さん二日酔いみたいで……」

鉄装「小萌先生が強すぎるんですよ…・・うぅ」

芳川「あー……完全に二日酔いだわ……」

芳川「上条くん、液キャベ頂戴……」

黄泉川「桔梗あんた……あ、無理。私にも頂戴」

鉄装「……ごめんなさい。私も欲しいです」

小萌「……ありますか?」

上条「ありますよ」

小萌「……すいません」

午前9時

小萌「では、上条ちゃん。色々と有難うございました」

上条「はは。また来てくださいね」

黄泉川「それなら、また、お邪魔するじゃん?」

鉄装「すいませんすいません。本当にご迷惑をおかけしました」

芳川「上条君、私を養う気になったら遠慮しないで言ってね」

黄泉川「上条、無視していいじゃんよ」

小萌「また、連絡しますから」

上条「はい。待ってますね」

カランカラン

そうして、先生達と別れ、店内を見渡すと、そこには食器、グラスの山が。
何故、先生の好意を受け取らなかったのだろうかと、改めて思う。

上条「……」

上条「……掃除しよう」

――

午後6時。いつもならば、開店時間ではあるが、今日は休日。
表にも立て札掛けてるし、流石に今日は誰も来ないだろう……。

ピンポーン

上条「はーい」

インターフォンが鳴るのは荷物が届く時。
知り合いなら携帯に連絡が来るし、他に鳴らされる理由もないしな。
しかし、何か注文してたっけ……酒は昼に来たし……

ピンポーン

上条「はいはい、今出まーす」

カランカラン

麦野「ったく、さっさと開けなさいよねー」

上条「む、麦野さん!?」

絹旗「へぇ、ここですか。超英雄さんが経営してるお店というのは」

麦野「お邪魔するわよ」

上条「いや、あの、今日、定休日……」

麦野「ん? 何か言った?」

上条「……ナンデモナイデス」

絹旗「失礼しまーす」

上条(仕方無い……)

上条「はいはい。精々もてなさせて頂きますよ」

麦野「ん。よろしい」

絹旗「流石、英雄さん。馬鹿面とは違いますね」

上条「馬鹿面?」

麦野「気にしなくていいわよ。ほら、お酒作って」

――

上条「さて、何飲みます?」

麦野「じゃあ、ファジーネーブル」

絹旗「私はシンデレラで」

上条「ファジーネーブルにシンデレラか。了解」

上条「あー、今日買い出しに行って無いから、碌な物が出せないんだけど」

麦野「何でもいいわよ。絹旗は?」

絹旗「私も大丈夫ですよ。食べに来たわけではありませんし」

上条「分かった。それじゃあ、適当に摘まめる物を適当に作るよ」

麦野「お願いね」

――

上条「はい、ファジーネーブルとシンデレラ」コト

麦野「ん」

絹旗「どうもです」

絹旗「では」

「「かんぱーい」」

麦野「……ふぅ、落ちついたわね」

絹旗「シンデレラ美味しいです」

麦野「……そろそろあんたもお酒飲めば?」

絹旗「いいえ、あんな超不味い物絶対に飲みません」

麦野「やっぱりまだまだお子様ねぇ」

――

上条「パスタができましたの事よー」

上条「ミートソースですが」コト

絹旗「わっ! これまた超美味しそうですね」

麦野「へぇ、あんた料理得意だったのね」

上条「まぁ、人並みには」

絹旗「頂きまーす……」モグモグ

絹旗「超美味しいです!!」

麦野「……うん。確かに悪く無いわね」

絹旗「……麦野は人を褒める事が出来ないんですか」

麦野「だから、悪く無いって言ってるじゃない」

絹旗「超上からじゃないですか……」

麦野「? それの何がいけないの?」

絹旗「……」

――

上条「そういえば、浜面って、今何してるんだ?」

上条「時々、メールする時はあるんだけど、会う事はないからさ」

絹旗「あ……」

麦野「……」

上条「ん?」

麦野「……あいつは今、滝壺と一緒に暮らしてるわ」

絹旗(あっちゃー……超地雷踏みましたね……)

上条「ふーん、それなら、一緒に連れてくれば良かったのに」

絹旗(っっっ!! いくらなんでも空気読め無さすぎです!! やっぱり上条も超馬鹿でした!)

麦野「…………ふ、ふふふ」

麦野「ふふふふふふ」

絹旗(あーあ、もう知りません)

麦野「か~みじょ~う?」

上条「え、何?」

麦野「……」ガシッ

絹旗(あぁ、超ご臨終です……)

麦野「私と結婚しなさい」

上条「へっ?」

絹旗「えええぇぇぇぇ!!!」

麦野「私が一生養ってあげるから」

上条「またそれですか!? しかも、逆の!」

麦野「何よ。文句あるって言うの?」

絹旗(麦野の顔真っ赤です……今日初めて気付きましたけど、実はめっちゃ酒弱かったんですね……)

上条「い、いや、文句っていうか……結婚って……」

麦野「何、お付き合いから始めたいタイプなの?」

麦野「それでもいいわよ。今から付き合う?」

上条「む、麦野さん? ちょっと酔いすぎですって……」

麦野「わたしがよってふなんて……」

麦野「そ、そんなの…・・・うぷっ」

上条「わー!! 袋袋!!」

絹旗(……保存っと)

――

絹旗「では、失礼しました」

麦野「スースー」

上条「担いだままで大丈夫か? 俺も手伝おうか?」

絹旗「いえ、結構です。てか、上条が居ると超邪魔になるので」

上条「お、おう」

絹旗「超美味しかったですよ。また来ますね」

上条「それは有難いけど、出来れば土日以外にしてくれ」

絹旗「善処します。では、また」

カランカラン

上条「……俺の知らない所で色々流行ってんのか?」

――

上条さんって、実は積極的な部分もありまして、連絡先を聞く時だけは結構積極的になったりするんですよ。
あまり会わないであろう人物程……魔術師達には特にな。
それで、何の因果といいますか、魔術師のカテゴリーで登録されている人達全員に、俺が店を開いたという旨のメールが誤送信されてしまったのです。
俺は開くという事だけを伝えたはずなのに、それ以上は店の場所すら教えていないのに……いやぁ、恐るべし魔術師……。

およそ1ケ月前

午後8時

上条「今日も静寂がお店に響き渡りますねー……」

上条「……いやいや、勉強が捗るってもんですよ」

上条「…………」

シーン

上条「…………何でこんなに静かすぎるんですか」

上条「……受験生には良い環境ですけど」

カランカラン

上条「ん?」

?「……」

おかえりなんだよおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉお!!!!!!!!!!!

今までの客は土御門、御坂、麦野、一方通行、小萌、黄泉川、鉄装、芳川、絹旗

上条「い、いらっしゃいませ……」

上条(な、何でせう!? この人は……外国人?……)

厚手のコートに、底の高いピンヒール、レンズの大きなサングラス。
しかも、それぞれがとても庶民には手をだせないオーラを放ってる。
そんな人が来たとなっちゃあ、上条さんとしては名店巡りをしているハリウッドスターが来たと思うじゃないですか。

上条「え、えーっと、メイアイヘルプユー?」

?「……は?」

上条「あ、あれ? 違たっけ?…………ん……日本語?」

?「久しぶりだし。上条当麻」

上条「……久しぶり…………んん? 上条さんにこんな知り合いは…………」

?「はぁ? 私の顔を忘れたのか?…………ほれ、仕方無いからサングラスを取ってやる」スッ

上条「え…………あぁ!! き、キャリーサ!!」

キャーリサ「おい、小僧。伸ばす所が違うぞ」

キャーリサ「キャーリサだ、キャーリサ」

キャーリサ「王女の顔を忘れるとは何たる無礼だし」

>>336
その後魔術陣に続きまして吹寄と姫神が追加されます(確信)

>>346 姫神とか誰得だよ...

姫神人気だな

>>357
大丈夫だ、吹寄のおっぱい画像を見てきて落ち着いた

>>361
ナカーマ

>>347
誰こいつ (クッチャクッチャ

>>347
???「……魔法の。ステッキ」カチャ

上条「な、何でこんな所に……」

キャーリサ「何でって……お前が私にメールしてきたんだし」

上条「メール?………い、いや、あれは誤ってだな」

キャーリサ「間違いだろうがなんだろうが、送って来たのは事実だし」

上条「それにしても、場所も知らせて無いのに……どうしてここが……」

キャーリサ「土御門元春に聞いたの。後は、魔術を使ってここまで来た」

キャーリサ「しっかし、とんでも無く分かり辛い場所にあるなこの店は……何でこんな所にしたんだ? 上条当麻」

上条「……安かったから」ボソッ

キャーリサ「ん? 何だって?」

上条「……家賃が」ボソッ

キャーリサ「まぁ、理由なんて何だっていいの。さっさと私をもてなすし」

>>367
俺氏「......魔法の。ステッキ」ボロン

――

キャーリサ「あちらこちらに銃痕が……ふーん、悪く無い装飾だな」

上条「装飾って……」

上条「もてなすのはいいんだけど、王女様を満足させるような物は置いて無いと思うぜ? 俺も酒の事はよく知らないし」

キャーリサ「……いや、そんな事は無いぞ。中々良い品ぞろえをしてるの」

上条「そうなのか? 上条さんは調べるつもりも無かったからびっくりです」

キャーリサ「それじゃあ、一番下の棚にあるシャトーマルゴーの1997年物を貰うの」

キャーリサ「勿論、チーズも付けるし」

上条「一番下の……シャトーマルゴー…………」

上条「あっ、1997年って書いてる……チャト―? あ、これっぽい」

上条「後、チーズか…………それなら、カプレーゼだな」

上条「……」

キャーリサ「へぇ、中々手慣れているし」

上条「……ほら、取り合えずワイン」コト

支援

>>380
ggrks
http://i.imgur.com/WZC6F6i.jpg
右な

>>381
お前御坂だろ

キャーリサ「……おい、上条当麻」

上条「何だ?」

キャーリサ「いくら何でも出し方が酷過ぎるし」

上条「え、そうなの?」

キャーリサ「まぁいい。今日は気にしないから早くチーズを出すの」

上条「はいはい。王女様の言いなりですよ、上条さんは」

キャーリサ「ふふん。分かればいいし」

上条「……っと」

上条「ほら、チーズだ」コト

キャーリサ「中々美味そうじゃないか」

上条「上条さんが作ったんですよ? 不味い物なんて作るわけがありませんの事よー」

キャーリサ「……ふむ」モグモグ

キャーリサ「悪く無いの」

上条「そりゃどーも」

支援

つまり大量のミルクを搾乳しているということですよね? あっ(察し)

魔術的そげぶ

>>388
誰を思い浮かべたかで俺はお前を○さなくてはならない

――

上条「あんまりニュースとか見て無いんだけど、イギリスは今、大丈夫なのか?」

キャーリサ「そうね……あまり状況はよろしく無いかも」

上条「……そうか」

キャーリサ「ヴィリアンが結婚したせいで、周囲の目が日に日に厳しくなって……」

上条「そっちかよ!!」

キャーリサ「あ、良い事思いついたし」

キャーリサ「上条、お前、私と結婚しろ」

上条「また!?」

キャーリサ「また?」

上条(……あれ、何言ってんだ俺は……しかし、どうにもデジャブ感が……)

キャーリサ「世界を救ったお前なら周りも祝福してくれるだろうし、魔術師達との仲介になるってものだろ」

上条「……随分打算的な理由だな」

キャーリサ「ん? その理由では気にいらないか? ならば、お前を愛している。どうだ、これなら納得するし」

上条「……いや、めっちゃおざなりなんですけど」

>>1
眠いならSS速報に移動してそこでまったり続けてもいいんだぞ? あそこ2ヶ月は落ちねーし
無理にこのスレでやる必要なんてないんだからな?

それから、強引に……いや、脅迫され続けた上条さんですが、
巧みな話術で酔わせ眠らせ、土御門へと押し付けることで何とか回避する事ができました。
それより、求婚は巷で流行っているのでせうか? 流行に疎い私にはよく分かりません。

上条「……」

上条「……コーヒーでも煎れるか」

そういえば、学園都市と魔術師達との交流は円滑に進んでいるみたいだ。
だから、以前よりもここに来る機会は多く、ちょくちょく来ているらしい。
キャーリサが来た時も驚いたけど、目が点になるってのは、あんな時の事を言うんだろうな。

――

午前11時

上条「……ふと思ったけど、いざとなったらコネとか使えるんだろうか」

上条「ふ、ふふふ…………はっ! 駄目だ駄目だ!! 危うく上条さんの中の悪上さんが出てくる所だった……」

カランカラン

アンジェレネ「あ、あのー」

上条「勉強に集中しなければ……」

アンジェレネ「だ、誰か居ませんか―」

さすがに書き溜めてからやり直した方がいいのではないでしょうかと…

>>407
同意、何時までできるのかどのくらいやるのかもはっきりしてないしgdってきてるから>>400の言う通りss速報できっちりやってくれ

マジでこのまま続けても体調的にも見てる人たちにとっても良くないから頼むから移行してくれ

>>400
>>407
>>409
なんだこいつら(クッチャクッチャ

遅くてもいいから完結してくれよ
俺は面白いと思って見てるからさ

上条「……何か声が……」スタスタ

アンジェレネ「か、上条さん!?」

上条「いぃ!? な、何でアンジェレネがこんな所に……」

アンジェレネ「……ふらふらしてたら皆と逸れちゃいました」

上条「ふらふらって……適当に歩いて、よくここに辿りつけたな……逆に凄いぞ……」

アンジェレネ「どうしましょう……きっと皆心配してます……」

上条「まぁまぁ、落ちつきなさい。それで、アンジェレネは誰と一緒に居たんだ?」

アンジェレネ「え、えっと、シスタールチアと、シスターアニェーゼと、シスターオルソラです」

上条「んー……」ピッピ

上条「……あぁ、アニェーゼは携帯持ってるな。今、電話してやるから」

アンジェレネ「うぅ……きっと滅茶苦茶怒られます……特にシスタールチアに……」

上条「俺も擁護するから、そんなに落ち込むなって……おっ、もしもし?」

アニェーゼ「上条当麻ですか? すいませんが、今は取り込み中でして」

上条「アンジェレネの事だろ? 今、一緒に居るから」

アニェーゼ「一緒に居るんですか!? ったく、運が良いのか悪いのか……」

上条「あぁ、そっちに連れていくよ」

上条「今、どこに居るんだ?」

アニェーゼ「いえ、私達がそちらに向かって方が良いでしょう」

アニェーゼ「また、逸れられても困りますし」

上条「こっちに来るのはいいけど……場所、かなり分かり辛いぞ?」

アニェーゼ「大丈夫ですよ。GPSもあるんですから」

アニェーゼ「メールで送って下さい」

上条「……分かった」

アニェーゼ「ではまた」

上条「……」

アンジェレネ「あの……大丈夫でしたか? 怒ってませんでした?」

上条「それは分からないが……1つだけ言いたい事がある」

アンジェレネ「?」

上条「俺に責任は無いからな」

――

3時間後

カランカラン

アニェーゼ「あ、あのー……誰か居ませんか……」

上条「ここに居ますが」

アニェーゼ「こ、こんな所に居やがったんですか!!」

アニェーゼ「一体どれだけ探し回ったとっっ!!」

上条「俺に非はありません」

上条「俺はちゃんと地図を提供しました」

アニェーゼ「こんな場所が分かるわけ」

オルソラ「まぁまぁ、アニェーゼさん。無事に到着出来たのですからよろしいじゃありませんか」

アニェーゼ「ぐっ……」

ルチア「あの……それで、シスターアンジェレネは……?」

上条「あぁ、あそこでケーキ食べてるよ」

アンジェレネ「ふわぁ、このケーキ美味しいです」

ほーしゅ

丸一日以上やってんのかwww

ルチア「こらっ! シスターアンジェレネ!! あなたは一体どれだけ人に迷惑をかけるつもりなんですかっ!!」

アンジェレネ「ひっ!! だ、だって、上条さんのケーキが美味しいから……」

ルチア「言い訳をするんじゃありませんっ!」

オルソラ「まぁまぁ、そんなに眉間に皺を寄せると、ルチアさんの美しいお顔が台無しなのでございます」

ルチア「シスターオルソラもふざけないで下さい!」

アニェーゼ「はぁ、とにかく疲れました……上条さん、お茶貰えやすか?」

上条「あぁ、そうだ。皆も疲れてるだろうし……昼飯だってまだだろ? よかったらごちそうするけど」

アニェーゼ「そうですか? それなら遠慮なく貰います」

オルソラ「それなら、私も手伝いますわ」

アンジェレネ「あ、チョコラータ・コン・パンナのおかわりが欲しいです」

いい空気だ

驚異の一万つ子

――

アニェーゼ「んっ…・・・」ゴクゴク

アニェーゼ「……ふぅ」

上条「今日は観光か?」

アニェーゼ「まぁ、そんな所ですね」

アニェーゼ「休暇を貰ったので、久しぶりにこちらに来た次第です」

オルソラ「ですが、丁度良かったのでございます」

上条「? 何が?」

オルソラ「実は私達が学園都市に来た理由の一つとして、あなた様とお会いする事があったのです」

オルソラ「ですから、こうして会えたのも何かの縁、とても喜ばし事なのでございますよ」

上条「……ふーん」

アニェーゼ「おやぁ? 照れちまってんですか?」

上条「べ、別に照れてねーよ!」

アニェーゼ「これまたふっるいツンデレですねぇ……まっ、所詮は観光のついでなのであまり気にしねえで下さいな」

たまにはこういうのも

――

ルチア「しかし、あの噂は本当だったのですね」

上条「噂?」

ルチア「えぇ、上条当麻が何やら店を出し始めたと、一時期各所で話題になりまして」

アニェーゼ「私もメールを見た時は半信半疑もんで、半ばスル―してたんですけど……」

アニェーゼ「しっかしまぁ……中々立派な店じゃないですか」

上条「いや……これには深い事情がありまして……」

ルチア「後、無職だとも噂になりましたね」

アニェーゼ「あぁ……そんな事もありましたねぇ」

上条「何でっ!?」

オルソラ「あなた様が、えーっと……大学受験? というのに失敗したので、

今は無職だからフリーだという事を土御門さんが色んな所で話されていましたので」

上条「あの野郎……」

すいません、何時間も保守させてしまって申し訳ないです。

長寿スレですな

後日、店に着た土御門に制裁を加えたのは言うまでもない。
話を戻すけど、どうやら、アニェーゼ達は4人だけで来たわけでは無いらしい。
実際はかなりの大所帯、それも2,30人程度でやってきたんだそうだ。

――

その日の夜

午後6時

上条「こんだけ広いと掃除するのも一苦労だな……」フキフキ

上条「……いたた、腰が……」

上条「……」

上条「そういえば、大勢で来たって言ってたな、アニェーゼ達」

上条「……そんな人数で来られたらどうしよう」

上条「とてもじゃないけど、対処しきれません……」

カランカラン

上条「はっ!?」

建宮「よっ! 久しぶりなのよな、上条当麻」

                | │                   〈   !
                | |/ノ二__‐──ァ   ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
               /⌒!|  =彳o。ト ̄ヽ     '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ !
               ! ハ!|  ー─ '  i  !    `'   '' "   ||ヽ l |
_______∧,、_| | /ヽ!        |            |ヽ i !_ ______
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'`'` ̄ ヽ {  |           !           |ノ  /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
               ヽ  |        _   ,、            ! , ′
                \ !         '-゙ ‐ ゙        レ'
                  `!                    /
                  ヽ     ゙  ̄   ̄ `     / |
                      |\      ー ─‐       , ′ !

上条「た、建宮!!」

建宮「ほら、二人とも入口で突っ立ってないで早く入って来るのよな」

五和「ど、どうも……」

神裂「し、失礼します」

上条「五和……それに神裂まで……」

上条「…………1つお聞きしたいのですが」

建宮「ん? どうした?」

上条「…………3人だけ?」

建宮「そうだが……何か不満だったか?」

上条「ほっ……いや、何でも無い。こっちの話……??」

五和「……」もじもじ

神裂「……」もじもじ

上条(……え……何やってるのあの二人は……魔法陣でも形成してるの?)

建宮「あぁ!! もう!! 早く二人ともこっちに来て座るのよな!!」

――

上条「取り合えず、乾杯するんだろ」

上条「皆何飲むんだ?」

建宮「俺はビール」

神裂「私は……烏龍茶を」ゴニョゴニョ

五和「わ、私も」ボソリ

建宮「ビール3つで!」

「「えぇ!?」」

建宮(シラフのままだと何も進展が起きないのよな……ここは無理矢理にでも酔わせないと……)

上条「ビール3つか。了解」

神裂「えっ、あの、ちょっと……」

五和「た、建宮さん! ど、どういうつもりなんですか」ボソボソ

建宮「落ちつけ五和。これも作戦の内だ」

五和「さ、作戦?」

建宮(吉と出るかは分からないけど……)

上条「ほい、ビール」コト

建宮「おう、サンキュー」

神裂「あ、有難うございます」

五和「ど、どうも……」

建宮「では……『上条当麻と再開出来た記念』にかんぱーい!!!」

神裂「ぶっ!? な、何ですか! その記念は!!」

建宮「ぶっちゃけ名目なんて何でもいいのよな。ほら、女教皇様、乾杯」

神裂「全く……」

五和(ど、どうしましょう……上条さんの前で酔っぱらった姿なんて見せたくないですし……)チラッ

上条「ん? どうした?」

五和「い、いえ!」

五和(ですが……このままだと緊張して話せませんし……)

建宮(五和行け! グイッと行くのよな!)

嫁にしたいランキングNo.1の五和さん

残ってる!良かった!

上条「大丈夫か五和、減ってないみたいだけど……」

上条「ビールが嫌なら別のにするか?」

五和「だ、大丈夫です! 飲みます!!」ゴクゴクゴク

建宮(一気飲みとは、やるのよな五和!)

上条「お、おぉ……」

五和「おかわりです!」

上条「う、うん」

建宮(さて、女教皇様は……)

神裂「……」

建宮(ん?)

神裂「……スースー」

建宮「寝てるしっ!! 酒弱っ!!」

――

10分後

五和「おかわりです!!」

上条「お、おい五和。もう少しペース落とした方が……」

五和「早く持ってきて下さい!!」

上条「うん……」

建宮(酒癖悪い……)

建宮(すまんのよな五和……作戦は失敗だ……)

建宮「幻想殺し、後は頼む」タッタッタ

上条「お、おい!! 建宮!」

五和「おかわり!!」

ねーちん終了が早すぎるでしかし.....

――

更に10分後

ダンッ!!

五和「上条さんっ!!」

上条「な、何でせうか……」

五和「いい加減にして下さい!!」

上条「う、うん。ちょっと落ち着いて……」

五和「おかわりっ!!」

上条(言ってる事が滅茶苦茶だ……)

上条「……」

上条「……はい」コト

五和「んむ」ゴクゴク

五和「……これ水じゃ無いですか!! ふざけないでください!!」

上条「あ……味の違いは分かるんですね……」

>味の違いは分かる
下条軍団「・・・」

――

更に10分後

上条「……はい」

五和「だから上条さんが!!――」

上条「……すいません」


上条さん、何故か、五和さんの隣に座らされて、何故か説教されています。
本当に、何故、怒られているのか分かりません。
ただ、1つ、五和は酒癖が凄く悪いって事だけが身に染みました。

五和「うぅ……」

上条「……?」

五和「うわあぁぁぁん!!! 上条さんの馬鹿ぁぁ!!!」

後、泣き上戸だという事も分かりました。

吹寄をそろそろ出してくれ

>>611
一緒に飲むか(歓喜大期待)

五和「うぅ……ぐすん……」

上条「……」

泣いてるからって俺の胸で泣いていいとか、そんな浮ついたセリフは言えません。
まず、そんなんじゃ無いし、ていうか、怒られてるし。

五和「が、がみじょうざん……」

上条「……何ですか」

五和「……」

五和「……何でも無いです」

上条「はいはい、結婚けっこ……あれ?」

――

高校の友達とは1部を除けば、あまり会う事もなく、また、向こうからこない限りはメールもしていません。
大学での付き合いもあるだろうし、めんどくさがられるのも悲しいので……。
しかし、友達とは有難いもので、何人かは偶に顔を見せに来てくれるのですよ。

カランカラン

上条「いらっしゃいませー」

吹寄「はぁ、相変わらずここに来るのは疲れるわね」

姫神「それには。同意」

上条「おぉ、吹寄に姫神、来たくれたのか」

姫神「上条君。久しぶり」

吹寄「有難く思いなさいよ? 華の女子大生が、態々こんな所まで足を運んであげてるんだから」

フッキーきたあああああああああぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!



あれ、五和は?

>>634
俺が送って帰ったよ

>>635
....ねーちんは? (^ω^#)ピクピク

>>636
捨て置いた

>>637
>捨て←どこに...?(ビキビキ

上条「か、上条さんだって来年には同じ道を辿ります!」

吹寄「どうだか……」

吹寄「また、受験票無くして受けられないんじゃない? 上条の事だから」

上条「くっ、か、上条さんだって無くしたくて無くしたわけじゃないんです!」

吹寄「日頃から整理整頓が出来て無いからそんな事態に陥るのよ」

上条「ちゃんとしてますぅ、勝手に無くなっちゃんですぅ!」

――

姫神「ふ。ふふ……相変わらず空気…・・」

姫神....

ん?姫神って誰だ?

>>645
屋上

――

吹寄「私、烏龍茶」

姫神「私は。コーラ」

上条「酒は飲まないのか? 大学って、飲み会とか多いんだろ?」

吹寄「飲酒は20歳から。常識でしょ?」

姫神「同じく。馬鹿な真似はしない」

上条「ふーん……」

吹寄「……何よ」

上条「……いや、何でも」

姫神(……何。この空気)

流石は健康厨の委員長、かわいいおかわいいお

――

上条「そういえばさ」

姫神「何?」

上条「二人は彼氏とか居るのか?」

吹寄「……何よ急に」

上条「いや、少し気になっただけ。高校ではそんな気配無かったからさ」

姫神「何気に失礼」

吹寄「……居ないわよ」

上条「……そうか」

吹寄「……」

上条「……」

姫神(何。この雰囲気)

吹寄が嘘ついてる、ソースは俺

――

吹寄「それじゃあ、そろそろ失礼するわ」

姫神「また。来る」

上条「あぁ、じゃあな」

吹寄「…・・・」

上条「……」

姫神「お前らいい加減にしろ」

姫神....

くぅ~疲れましたwこれにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ

まどか「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

さやか「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

京子「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

ほむら「・・・ありがと」ファサ

では、

まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、俺「皆さんありがとうございました!」



まどか、さやか、マミ、京子、ほむら「って、なんで俺くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

御坂「ん……/痛っ~//」

御坂(どうしよう…アイツから教えてもらったやり方じゃ…)

御坂(ん……//なんで私が/)

御坂(どうすれば良いの……/)
                         ↓↓↓
右手をそっと得体の知れない物→→→『(上条印)』←←←に触れる
                         ↑↑↑
御坂(とてつもない屈辱だわ…//こうなったのもアイツの…アイツの/)

くぅ~Tired This is in complete!
The acting was talking about when I actually began to Netaresu
I did not really talk seed←
I am willing to challenge the story of fashion I so can not afford to waste your kindness
Please leave a message below our Madoka

Madoka「Thank you for everyone to see Do not worry I've seen some places a little sinister!」

Sayaka「Well thank you! Did my cuteness convey enough?」

Debu「That sounds a little embarrassed, but I'm glad to see me・・・」

Kyouko「So glad to see such!It's true my feelings!

Homura「・・・Thank you」fasa

then

Madoka Sayaka Debu Kyouko Ore「Thank you for everyone!」

End

Madoka Sayaka Debu Kyouko「tte nande orekun ga!?

It really is the end

>>691
誤爆すんなカス

>>693
してないんだなこれが

――

上条「……1年か」

別れる時も悲しいとは思わなかったな……あいつはボロボロ泣いてたけど……。
次に電話した時、エンゲル係数が下がったのをリアルに喜んだら噴火の如く怒ってたっけ。
思い出が食に関する事しか覚えていないのは喜んでいいのでしょうか。

上条「……何か緊張するな」

上条「……あいつもしてんのかな」

上条「……泣いてしまったらどうしよう」

上条「……」

上条「……まぁ、偶にはいいか」

カランカラン

インデックス「こ、ここで合ってるのかな?」

ステイル「らしいよ? この糞分かり辛い地図が本当に正しいならね」

インデックス「……あっ!」

上条「……よう。久しぶり」

インデックス「とうまー!!」タッタッタ

ガッ

上条「ぐふっ!!」

インデックス「うわーん!! 会いたかったんだよー!!」

上条「い、インデックスさん?? く、苦しいのですが……」

インデックス「うわーん!!」

上条「き、聞いて無いし……」

インテリジェンスさん?
禁書目録「それは知能・知性や重要な事項に属する知識・情報のこと!インデックスなんだよ!!」
イン……インターセプトさん?
禁書目録「それは迎撃機が迎撃することなんだよ!球技においてのパスカットもそれを指すかも!違うくて!インデックスなんだよ!」
イン……インテラパックスさん?
禁書目録「惜しいんだよ!惜しいんだよ語感が惜しいかもでもそれは荻■保和明が1990年に作曲した混声合唱組曲かも!インデックス!リピートアフターミー!インデックス!!!!」
……インターチェンジさん?
禁書目録「離れた!!なんで離れちゃうかな複数の道路が交差する、又は近接する箇所においてその道路の相互を連結するランプを設けて、これらの道路を立体的に接続する構造の施設であるんだよ長いんだよインデックスなんだよ!!!」
インターコンチネンタルバリスティックミサイルさん?
禁書目録「大陸間弾道ミサイルだね今度はそっちが長いんだよ!?!?長いんだよなんでそれを覚えられて私の名前をおbインデックスかも!!!
インディグネイションさん?
禁書目録「某RPGの代名詞的魔法なんだよそれを禁書で口にしちゃうのはどうなのかな!インデックスです!!」
インフェルノディバイダーさん?
禁書目録「格ゲー用語なんて誰も知らないんだよ!インデックス!!!」
インド人を右に?
禁書目録「ゲームが好きなのかな意外にゲーマーなのかなあなたは!!インデックス!!!」
インターポールの?
禁書目録「とっつぁ~んじゃないんだよなんなんだよなんなんだよ!!!インデックス!!!!」
インテル、入ってる?
禁書目録「聞くんじゃないかも!!!インデックス!!!」
インテグラルさん?
禁書目録「積分、積み重ねを意味するんだよ!あれなんだか基本的なのに戻ったnじゃなくって!インデックス!!!」
インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシングさん?
禁書目録「かけてきてんじゃねーかも!!!あぁっぁあもう!!もう!!!私の名前はインデックスっていうんだよ!!!おなかいっぱいご飯をくれたら嬉しいな!!!!」

――

上条(死ぬかと思った……)

インデックス「えへへ。本当に久しぶりだね」

上条「時々、電話してるだろ? そんなにはしゃぐ程の事じゃ無いだろ」

インデックス「むー、電話と会うのとじゃ全然違うもん!」

ステイル「僕としてはあまり会いたくは無かったけどね」

上条「……お前も相変わらずだな」

ステイル「ほら、インデックス。彼に渡す物があったんだろ?」

上条「? 何かくれるのか?」

インデックス「あ、そうだっ! えーっと……確かここに……」ガサガサ

インデックス「はいこれ」スッ

上条「紙?…………!!」

インデックス「受験票って読むのかな? 良く分からないんだけど、とうまの名前が書いてあったから大事な物かなって……」

上条「お前が持っていたなんて…………そりゃあ、どこ探しても見つからないわけですよ…………」

インデックス「え、えと……すごく大事な物だったかな? ご、ごめんね?」

ステイル「謝る事は無いよインデックス。そんな大事な物なら、無くす方が悪いんだからね」

上条「ぐっ……はぁ、もういいです……」

上条「今日は客だし、上条さんがもてなしてあげましょう」

受験票忘れても受験できたがな
学園都市仕様なんだろ

――

インデックス「うわぁ……料理が一杯……」

上条「事前に来るって分かってたしな。予め作っておいたんですよ」

上条「さて、飲み物は何にする? 酒でもソフトドリンクでも、大抵の物ならありますの事よ」

ステイル「僕はドライシェリーを貰おうかな。インデックスは?」

インデックス「オレンジジュースが欲しいかも」

上条「了解。ドライシェリーにオレンジジュースね」

ステイル「しかし、店主は誰であれ、中々いい雰囲気のバーだね」

上条「店主は余計だ!」

インデックス「うん。とうまがこんな立派なお店を持ってるなんて凄いかも」

上条「そりゃどうも…………」

上条「っと、ほら。ドライシェリーにオレンジジュース」コト

インデックス「わぁい。とうま有難う」

ステイル「ふむ。悪く無さそうな質だね」

上条「お前らは素直に褒めることが出来ねぇのか」

――

インデックス「……ん。とうまの料理、とっても美味しいんだよ」モグモグ

ステイル「まぁ、不味くは無いかな」

上条「……何か変わったな」

インデックス「? 何が変わったの?」

上条「んー、なんつーか……こう、上品になったというか……飯だって前はもっとがっついてたのに」

ステイル「組織を束ねる人間にならなければいけないわけだからね。一端の素養は身に付けておかないといけないのさ」

上条「へぇー……何か大変なんだな。色々と」

インデックス「うん。でも、頑張るって決めたから」

上条「そっか。インデックスがそう言うのなら俺も応援するよ」

インデックス「えへへ。有難う、とうま」

――

ステイル「注文いいかな」

上条「あぁ、何にする?」

ステイル「アランの10年物を。ロックで頼むよ」

上条「分かった。ちょっと待ってろ」

インデックス「私もいい?」

上条「ん? インデックスも酒飲むのか?」

インデックス「ううん……あ、あのね? カレーライスが食べたいんだけど……駄目?」

上条「カレーか……昨夜の残りがあるけど、それでもいいか?」

インデックス「うん! 熟成させた物ほど美味しんだよ!」

上条「はいはい」

――

上条「ほら、インデックス」コト

インデックス「わぁ! とうまのカレーライス、すっごく久しぶりかも!」

上条「ステイルはこっちだ」コト

ステイル「すまないね」

上条「……」

上条「……なぁステイル」

ステイル「何だい?」

上条「お前って、小萌先生と付き合ってるのか?」

ステイル「ぶーっっ!!」

ステイル「ごほっ、い、いきなり何を言い出すんだ!」

上条「いやー、仲良さそうに見えたから、付き合ってんのかなーって」

ステイル「そんな事ある訳ないだろう!!」

上条「ふーん」

ステイル「ったく、君は……しかも、自分から聞いておいて全く興味無さそうじゃないか」

インデックス「とうま! おかわり!」

上条「ん、分かった」

ステイル「聞けよ! 話を!」

――

インデックス「じゃあ、とうま、また来るからね」

上条「あぁ、また来なさいな」

ステイル「君にしては悪く無いもてなしだったよ」

上条「……」

インデックス「本当はもっと一緒に居たかったんだけど……まだ、行く所がいっぱいあるから」

上条「分かってるよ」

上条「頑張ってな、応援してるから」

インデックス「うん! とうまも頑張ってね!」

ステイル「……インデックス、そろそろ時間だよ」

インデックス「じゃあね、とうま。会えて良かったよ」

上条「あぁ、またな」

――

上条さんのお店には色んな人が訪れます。一般人、超能力者、魔術師、教師、王女……
少し分かり辛い場所にありますが、来てみると珍しい人に会えるかもしれません。
あ、後、覚えておいてほしいのが、朝、昼、土日は来ないで欲しいです。
何故なら、上条さんは受験生だからです!! そこ覚えておいて!
まぁ、それでも来た時は接客するしかないのですが……。

カランカラン

さて、今日も頑張って働きましょうかね




おしまい

取り合えず、いつ終わるか分からないので完結させました。

スレ落ちるまで、適当に書こうかなと思いますので、もう少しお付き合いください。

――

こんなに駄目駄目な上条さんですが、自慢ができる事があるんです。
何度も言っておりますが、交友関係の広さだけは大抵の人には負けません。
一般人から王様まで、並大抵の広さでは無いと思います。
しかし、上の身分の人程、人格が残念なのは何故なのでしょうか。

カランカラン

上条「いらっしゃいませー」

食蜂「どーもぉ」

上条「……」

食蜂「あなたのアイドル食蜂操祈でーす☆」

上条「……」

食蜂「あ、あれぇ?」

上条「……」

食蜂「な、何よぉ」

上条「……はぁ」

食蜂「溜め息吐かないで!!」

上条「……何の用でしょうか」

食蜂「うぅ……せっかく上条さんがお店開いたって聞いたからやって来たのに……グスン」

上条「泣いてる子はグスンなんて擬音を態々自分で言わないと思うのですが」

食蜂「てへっ☆ ちょっと萌えちゃいました?」

上条「見た目は悪く無いのに……何でそう性格が残念なんですか……」

食蜂「だってぇ、能力が通じないのって数人くらいしか居ないんですもん」

食蜂「それにぃ、可愛いんですから、ちょっとくらいぶりっ子しても許されると思いませんかぁ?」

上条「ちょっとじゃ無いから言ってるんですが……」

上条「まぁ、それはいいです。客として来たのなら早く座って下さい」

食蜂「はぁーい」

――

上条「さて、何飲むんだ?」

食蜂「えーっと、それじゃあ、アールグレイを1つ」

上条「紅茶って……いや、別にいいんだけど……」

食蜂「中々良いお店ですねぇ……噂に聞いた通りの」

上条「誰かに聞いたのか?」

食蜂「いろんな人を洗脳している内に耳に入ってきたんですよぉ」

上条「……」

食蜂「あっ、惚れましたぁ?」

上条「引いてるんだよ」

――

上条「ほら、紅茶」コト

食蜂「……良い香りですねぇ」

食蜂「……はぁ、美味しいわぁ」

上条「一方通行の奴がうるさいからな、何故か紅茶を淹れるスキルも上がってしまったんですよ」

食蜂「……上条さんってぇ、結構家庭的なんですねぇ」

上条「ふふん、そこら辺のお手伝いさんと張り合える自信はあるのですよ」

食蜂「私ぃ、家庭的な人ってタイプなんですよぉ」

上条「へぇ……そうなのか」

食蜂「上条さんの事、好きになっちゃいそうだなぁ」

上条「……いえ、それは結構です」

食蜂「な、なんでよぉ!! こんなに可愛い子が好きって言ってるのにぃ」

上条「何故なら、上条さんは至って普通の人なので、あなた方のような残念な人格の人に合わせる事は出来ません」

食蜂「……上条さんの前だと素を出せそうだなぁ……周りをもっと洗脳しちゃいそう」

上条「尚更駄目じゃねーか」

あの後、「酔っちゃいましたぁー」という食蜂さんの意味不明な誘惑に
「いや、全部ノンアルコールだっただろ」と、一蹴したわけですが……。
やはり、普通の性格の子がいいです。何事も普通が1番なんです。

数日後

カランカラン

上条「いらっしゃいませー」

佐天「あ! 上条さん!!」

佐天「初春! 上条さんが居たよ!」

初春「ほへー……2時間歩いてやっと着きましたぁ……」

上条「佐天さんに初春さん……これまた珍しい客だな……」

佐天「いやー、御坂さんに聞いてから1度来てみたかったんですよー」

初春「上条さん、久しぶりですね」

上条「本当に久しぶりだなぁ……まぁ、取り合えず座ってくれよ」

上条「せっかく来てくれたんだ。精一杯もてなすよ」

――

上条「二人とも、何飲む? 飲み物なら大抵の物は揃ってるから、好きなもの頼んでくれよ」

上条「遠い所から来てくれた上条さんからの労いの気持ちです」

佐天「さっすが上条さん!」

初春「い、いいんですか?」

上条「男に二言はありません」

佐天「飲みたかった物があるんですよねぇ」

上条「決まった?」

佐天「えーっと、ドン・ペリニヨンってのに興味がありまして」

初春「佐天さん!! 滅茶苦茶お酒じゃないですか!!」

佐天「えー? せっかくタダなのに飲まなきゃ勿体無いって」

初春「私達は未成年です!!」

佐天「ぶー、初春のけちー」

――

上条「はい。コーラとオレンジジュース」コト

初春「有難うございます」

佐天「わっ、これ、キュリオスティコーラじゃないですか?」

上条「おっ? 知ってるのか」

佐天「一時期ネットで賑わいましたから」

上条「面白かったから買ってみたんだよ。そんなに高いって値段でも無いし」

初春「これも、お高い物なのでしょうか?」

上条「初春さんのはオーガニックのオレンジジュースだな」

上条「うーん、まぁ、佐天さんのと変わらないくらいの値段だよ」

佐天「へぇ、だからこんなに美味しいんですねぇ」ゴクゴク

初春「あぁ!! 佐天さん! それ私のジュースですよ!!」

佐天「あれ? これ、初春のだっけ?」

初春「私のですよ!! さっき佐天さん自分で説明してたじゃないですか!」

上条「まぁまぁ、ジュースくらい何杯でも飲んでいいから」

――

佐天「あ、上条さんに言ってましたっけ?」

上条「? 何を?」

佐天「私達、上条さんの居た高校に入学したんですよ」

初春「はい。御坂さんも居るという事だったので」

初春「白井さんとは別々になっちゃいましたけど」

上条「それは初耳だなぁ……」

上条「……あのさ」

上条「……御坂って学校で浮いてたりしない?」

佐天「……」

佐天「……残念ですが」

上条「えっ?」

佐天「滅茶苦茶クラスに馴染んでます」

上条「……佐天さんも相変わらずだな」

――

初春「本当にお代、払わなくて大丈夫なのでしょうか?」

上条「本日は上条さんの驕りです」

佐天「そんなぁー、いくら何でも悪いですよぉ……」

佐天「だから……体で……」

初春「さ、佐天さん!?」

佐天「初春が払います」

初春「えぇ!!?」

上条「じゃあ、そうしてもらおうかな」

初春「上条さん!?」

佐天「あはは、流石上条さん!」

上条「はは、また来てくれよな」

やっぱり女子高生はいいなぁ、新鮮さがあると言いますか、ちょっと変態チックな発言ですが……
話は戻りますが、変わった人というのは身分の高い人だけじゃありません。
一般人でも注意して見てみると、実はそこら辺に居たりするのです。

カランカラン

上条「いらっしゃいませー」

木山「ふぅ、また凄い所に店を構えてるな……」

上条「木山さん……また、色んな意味で凄い客が……」

木山「やぁ、久しぶりだね」

上条「久しぶりなんですけど……一体誰にこの店を?」

木山「佐天君がここの事を随分と熱心に話していたんだよ」

木山「あまりにも熱弁するもんだから私も気になってね。足を運んだという次第さ」

上条「そうですか。まぁ、立ち話も何ですから、どうぞお掛けになって下さい」

木山「ここは暖房が利いてるのか……随分歩いたものだから汗がびっしょりだよ……」

上条「木山さん?」

木山「暑い……」ヌギヌギ

上条「い゛ぃ!? 何故いつも出会った瞬間脱ぎ始めるんですか!?」

――

木山「んっ……」ゴクゴク

木山「はぁ……やっと汗が引いた……」

上条「……いい加減その癖、直した方がいいですよ?」

上条「その内捕まりますから」

木山「……君は残忍だな。暑い中でも服を着続けろと言うのか」

上条「いや、皆着てますし」

木山「人は人、私は私だよ」

上条「…………まぁ、それはともかく」

上条「今日はどうします? 一応お茶出しましたけど、お酒作りましょうか?」

木山「生憎、今日は車で来ているんだ」

木山「気持ちは有難いんだが、ノンアルコールで何か作ってくれると助かる」

上条「ノンアルコールですか……分かりました。ちょっと待ってて下さい」

――

上条「はい。サラトガ・クーラーです」コト

木山「ふむ……中々洒落た物を作るんだな君は」

上条「はは、何か最近、飾り付けに凝っちゃいまして……」

木山「……美味しい」

上条「後、フルーツの盛り合わせです」コト

木山「……最近の男子は料理のスキルが高いんだな」

木山「こんな盛り付け、店でも見た事が無いよ」

上条「いや……受験勉強から逃避してたらいつの間にかこんなスキルも身に着いちゃいまして……」ゴニョゴニョ

木山「?」

――

上条「あっ、そう言えば……」

木山「? どうしたんだ?」

上条「また、研究者に戻られたって聞きましたよ」

木山「あぁ、子供達も自立してきたし……やはり私は研究者の方が性に合ってるよ」

上条「傍から見てもそんな感じですもんね。変わり者っていうか……」

木山「……それは褒めているのか?」

上条「…………」

上条「勿論」

木山「おい、今の間はなんだ」

――

木山「中々楽しい時間だったよ」

上条「俺も、久しぶりに会えて楽しかったですよ」

木山「……また、来てもいいかな?」

上条「えぇ、いつでもどうぞ」

木山「ふふっ……」

カランカラン

上条「有難うございましたー」

――

普通に歩いているだけでは見つからない場所にあるそのお店。
もし、そこのあなたが、偶然にでもこの店に辿りつけることが出来たなら、一見してみて下さい。

カランカラン

上条「いらっしゃいませー」

普通の店とは一風変わった風景を見る事ができるかもしれません。



おしまい

本当におしまいです。

長い間保守して頂いて有難うございます。

次スレとかの希望があったので、もし、このスレのスレタイやら設定やらをパクリたいと言う人が居れば、
存分にやって頂いて大丈夫です。

二度目ですが、こんなスレに時間を費やして頂き、本当に有難うございました。

乙条印

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