「うん?」
妹「と、取ってあげるね」
チャキチャキ
妹は左手に持ったナイフ代わりのフラガラッハで頬を薙ごうと振り下ろした。
~フラガラッハ
マナナン・マクリルよりルーに与えられた名剣。報復者という異名を
持つそのナイフの一撃は鎧すらも切り裂く。
英国遠征時ではAnswerer、絶対者と呼ばれた。
「……くっ」
俺は上体を剃らしてかわす。頬の肉が数ミリの頬肉を削がれる程度で済んだのは
幸運だったのかもしれない。
だが安堵できるのも束の間、妹はフォーク代わりに持ったブリューナクで追撃をかける。
~ブリューナク
貫くもの。5つの切っ先から放たれた光は一度に5人の敵を倒したと言われている
必ず勝利をもたらす槍である。この部屋では大きな回避はできない。
妹「殺った……!!」
「か、母ちゃんおかわり!今日のメシすげーうまいわ!!」
妹「!?」
妹のブリューナクを叩き落とす神速の一線が、先祖より伝わる母の愛用の冷艶鋸関刀
から放たれた。
~冷艶鋸関刀
三国志の武神とされた関羽が持ったとする冷艶鋸である。
別名、青龍偃月刀。50kgを超える長身の槍は、振り下ろす膂力さえあれば、
用意に回避できない一撃へと変貌を遂げる
妹「ぐ、グァァァ!!」
妹の両手が手首の先から叩き落とされる。
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