――奴隷市場
男「グヘヘ……奴隷を買いに来たぞ」
商人「これはこれは。ようこそおいでくださいました。
ささ、どうぞ、こちらが我が商館よりすぐりの奴隷たちでございます」
男「ここにいるので全部かな?」
商人「そうですね。これ以上になりますと、管理が大変なもので……お気に召さない場合は誠に申し訳ありません」
男「いやいや、じっくり選ぶよ~、ゲフフ」
エルフ「……」グッタリ
男「……ん?」
商人「おお、お気に召されましたか?」
男「いや?こいつは元気がないんだな、と……」
商人「おやぁ……?これはこれは……」
エルフ「……」
商人「オイッ!!お客様がおみえだぞ!!立て!!」
エルフ「……ッ!」バッ
男「いや、そこまでしなくても」
商人「ああ、すみません。ついつい……」
男「いつもこうなのかね?」
商人「どちらが上かは、良く思い知らせておかないと。
反抗してくるものもいますゆえ」
男「そうか……じゃあこの子をいただこうかな」
商人「はっ!あのですね、この子、純血統で、
外見も美しく、瞳の色もありまして……」
男「高くなると」
商人「あはは、大変申し上げにくいのですが……」
男「……はっはっは!私を誰だと思っている?」
商人「おほ?」
男「ほれ」
ドサッ
商人「……!!」
男「最近ここに新しい別荘を買ったばかりでね。
男「そうか、私の事を知らないものもいたのだな……」
商人「ここここれは失礼しました!
どうぞどうぞ!なんなら一人や二人おまけします!」
男「そのおまけ、今は良い。しかし書類でくれないか?」
商人「書類……?」
男「そうだ、無償で奴隷を一人か二人、私にくれるという契約書だ」
商人「ええもちろん!お引き取りはいつでも構いません!」
男「ふふふ、ありがたい」
商人「ありがとうございます!!おいお前ら~ッ!鍵を開けろ!
お買い上げだ!」
召使いA「……」
ガチャガチャ
召使いB「……」
スッ
男「はは、お茶はいいよ」
召使いB「はい。ありがとうございます」
商人「それと、これもおまけしておきますね」
男「これは……?」
商人「いざという時に便利なアイテムです。なんせ相手はエルフですから……」
男「ふむ、もらっておこう」
――――――――――――
男「オラッ!ついたぞ!!」
エルフ「……」
男「おいどうした、言葉が喋れないのか?」
エルフ「あ、すみません。そんなことはありません。申し訳ありません……」
男「……すげぇ喋れるじゃん。まぁいい。どうした?間抜けなツラして」
エルフ「……あの、私の足かせは」
男「邪魔じゃね?」
エルフ「……え」
男「……何か文句でもあるのか?俺はご主人様だぞ?」
エルフ「いえ、まったくありませんが……その、私が暴れて逃げないとは限りませんが」
男「逃げてどうするんだよ」
エルフ「……」
男「里に戻ろうとすると捕まるのはわかってるんじゃないのか?」
エルフ「……そうですが」
男「なら逃げないだろ」
エルフ「でも貴方や商人を殺すためにこう、なんかしないとも」
男「ならとっくに殺されてる」
エルフ「……」
男「はい論破。とりあえず体洗ってこい」
エルフ「体を洗う?」
男「お前が臭いんだよ!わかれよ!まったく……奴隷とはいえ、
ろくな管理されてないな。あそこは」
エルフ「……水、川でしょうか」
男「風呂がある」
エルフ「……風呂」
男「知らないのか?湯桶に湯をためて体を洗うものだ。
異国の分化が……」
エルフ「いえ、それは知ってます」
男「なんだ、教養もないのかと思ったがそうではないみたいだな」
エルフ「しかし、私がですか?」
男「何だよ、入りたくないのかよ」
エルフ「そんなことはありません!ただ」
男「ただ?」
バァァァァーーン \(`・ω・´ ) /
(`/ω・´)> \(⊃⌒*⌒⊂) / (`・ω・´)/
\ ヽ \/__ノωヽ__)/ く\ ヽ
>ωく ∧∧∧∧∧ >ωく
< の モ チ>
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. < 感 モ コ>
(`・ω・´)チンコモーミモミ!!!/∨∨∨∨∨\ (`・ω・´)
\ヽ/ヽ / .\ く\ ヽ>
. >ωく . / く(`・ω・´)> .\ ノ ω \
. / ..\( ω )/ \
エルフ「あの、最初にひとつだけ聞いてもよろしいでしょうか」
男「許可する」
エルフ「私は奴隷としてここに買われてきたんですよね?」
男「そうだ」
エルフ「そうですよね。そう……」コクコク
男「何だよ、文句でもあるのか」
エルフ「違うんです。なんというかその」
男「ハッキリ言え!」ドン
エルフ「ひぁ、違うんです。お姫様みたいだなと」
男「……は?」
エルフ「だ、だってお風呂なんて、貴族か王族が入るものじゃないですか!」
男「俺は金持ちだからな」
エルフ「わ、私も使って構わないんですか?奴隷なのに」
男「俺の所有物だからな」
エルフ「……」ニヘラー
男「何ニヤニヤしてんだよ」
エルフ「あ、すみません!す、すぐにお風呂に入ってきます!」
男「まてまてまだ沸かしてない」
エルフ「沸かすんですか!?」
男「当たり前だろ」
―――――――――
ガチャ……
エルフ「……ここが、お風呂場」
男「そうだ。排水機構もあるぞ」
モフ
エルフ「わ……!この布!すごくふわふわしてますね!
こ、これを着ていいんですか?」
男「は?」
エルフ「す、すみません!調子に乗りました」
男「いや、それはタオルだ」
エルフ「……タオル」
男「おう、体を拭く布だ」
エルフ「……え?それだけですか」
男「それだけだけど……」
エルフ「……」
男「さっさと入れよ」
エルフ「あっ、私一人ですか!?」
男「そりゃそうだろ」
エルフ「あ、はい……」
男「なんでちょっと残念そうなんだよ」
エルフ「あ、いや別に残念ではないんですが、その」
男「なんだよ」
エルフ「こう、熱湯をかけられたりしないのかな、と……」
男「……お前もしかしてドMなの?」
エルフ「ち、違います!」
男「わかったらさっさと入れよ」
エルフ「つ、使い方を教えてもらっても構いませんか?」
男「……え、その桶でお湯を救って、体にかけたり、
あとはそこの石鹸とタオルで体を洗うだけだが」
エルフ「……石鹸とタオルですか?」
男「こう……」
ジャブ
ゴシゴシ
エルフ「……!?」
男「!?」
エルフ「えっと……タオルが泡立ちましたが」
男「これを体につけるんだよ」
エルフ「そ、そして!?」ワクワク
男「テンション高いな。全身につけてなじませて、
洗い流すんだよ」
エルフ「洗い流すんですか……勿体ないですね」
男「当たり前だろ。泡まみれで帰ってきたら解雇だ」
エルフ「奴隷の解雇ってよくわかりません」
男「口答えはいいからさっさと入れ」
エルフ「は、はい!」
―――――――――――――
エルフ「あ、あがりました」
男「早いな」
エルフ「何分勝手がわからなくて……あの、それより」
男「なんだ」
エルフ「あの……着るものがなかったので、
置いてあったものを着てしまったのですが……私の服は」
男「いやそれだよ、今着てるの」
エルフ「!?」
男「何が『!?』だよ。女物の服なんて俺着ねぇから。お前用に一着買っておいたんだよ」
エルフ「え、でもこれ……」
男「不満か?ご主人様にたてつく気か?」
エルフ「違います違います!でもこれ、なんだかお姫様みたいで……!」
男「え、普通の町娘服だと思うんだけど」
エルフ「最近の子ってこんなにきれいな服着てるんですか!?」
男「いや……普通だろ」
エルフ「……」
男「とりあえず料理でも作ってもらおうか!」
エルフ「は、はい!」
―――――――――
エルフ「で、できました」
男「ほほう、中々旨そうじゃないか」
エルフ「ありがとうございます。家事の類は、もともとやっておりましたので……」
男「……よし、まずは教育だな」
エルフ「教育?」
男「この家で、誰が偉いのか。それを決定づける教育だ」
エルフ「え、ご主人様だと思いますが」
男「わかってるわ。それをハッキリさせると言ってるんだ」
エルフ「なるほど」
男「まず、お前の食事は俺の後だ」
エルフ「!?」
男「ふふ、苦しいか?よほど空腹だろう。
だがな、この家では俺が偉い。お前の飯は俺の後だ」
エルフ「た、食べていいんですか!?」
男「そこ!?」
エルフ「え、でも私ほら……奴隷」
男「わかってるよ!奴隷だって飯くらい食べるよ!!
食べなきゃ死ぬよ!!」
エルフ「え?」
男「え?」
エルフ「あの、ご主人様……」
男「なんだよ」
エルフ「ハーブってご存知ですか?」
男「知ってるわ!!アホかお前は!
俺は薬学の知識もあるんだぞ!!」
エルフ「ひ、ひぃすみません!!」
男「ハーブ、現代では魔法科学にも非常に重視されている植物!
野生はもちろん、最近では栽培も盛ん!魔法力の回復に必須!
どうだ!」
エルフ「あ、そ、その通りです」
男「で、それがどうした」
エルフ「主に私の主食でした」
男「は?」
エルフ「あのえっと……治癒魔法ってご存知ですか?」
男「お前俺を舐めてるな?」
エルフ「ちちちちがいます!」
男「だったら何だって言うんだよ?殴られたいのか?」
エルフ「あ、どうぞ殴ってください」
バシンッ!
エルフ「きゃう」
男「なんでそんなに反応が可愛い!?」
エルフ「可愛いだなんてそんな」
男「照れるな!そしてお前!俺を舐めるとどうなるかわかってるだろうな!?」
エルフ「え、すみません!わかりません!」
男「……これを見ろ」
エルフ「……『雷撃のムチ』!」
男「そうだ。ムチの痛みに加え、電撃魔法が加えてある。
これでたたかれれば、どうなると思う」
エルフ「痛いんじゃないですか?」
男「当たり前だ!!いいか!?俺を怒らせるとな!
これでたたかれる事もあるということだ!覚えておけ!」
エルフ「お、怒らせないと叩かれないんですか!?」
男「お前さっきから何言ってんの!?」
エルフ「あ、す、すみません!説明続けます!」
男「お、おう……」
エルフ「私たちエルフは『不死』に近い存在だと言われています」
男「それは聞いたことがあるな。エルフの戦士は、何度切りつけても、死ななかったという伝説まである……」
エルフ「はい。実際はまぁ普通に死にますが、
人間とは違い、かなり死ににくいようにできています」
男「ふむ。やはりそうなのか」
エルフ「そして、奴隷です」
男「最近増えたな。奴隷」
エルフ「はい。奴隷市場ではたくさんの奴隷を扱いますが……
意外とこれが売れません」
男「まぁ、一部の富豪しか買わないからな」
エルフ「そうすると、食費や維持費がかかることがあり、
割に合わないことが増えてきました」
男「最近の不景気のせいもあるな」
エルフ「そこで、『経費削減』です」
男「経費削減?」
エルフ「はい。ハーブとその魔力回復による『治癒』で
空腹をなくしてしまおうという試みです」
男「……は?」
エルフ「我々エルフは死ににくい種族です。多少の空腹では死にません。
さらに、治癒魔法を使えば、瀕死の状態でも、一気に回復できます」
男「おまえ、それ……」
エルフ「人道には反していますよね。でも私たち、奴隷ですから……」
男「……」
エルフ「なので、ここ何年か、水とハーブだけで生きてきまして……
お食事なんて、久しぶりというか……」
男「……クッ」
エルフ「あ、あはは!すみません!暗い話しちゃって!ご飯がおいしくなくなりますよね」
男「そ、そんな事で俺の心は揺らがないからな!」
エルフ「え、いやもうご飯がいただけるだけで幸せで……」
男「なら飯抜きだ!」
エルフ「あ、はい」
男「はいじゃないだろ!!抵抗しろよ!!意思がないのか!!」
エルフ「え、あ、はい!抵抗します」
男「お前……」
エルフ「え、だってこの家ではご主人様は絶対ですよね?
だからいう事に逆らうなんて……」
男「お前、そんなに久しぶりの飯なんだろ?欲しいと思わないのか?」
エルフ「もちろん欲しいですが」
男「ならもっと必死になれよ」
エルフ「……しかし、あまり欲を出すことは良くないな、と教わってきたもので」
男「確かに欲に身を任せるといけないが、多少はいいだろう」
エルフ「……はあ」
男「まったく。さっさと皿を並べろ」
エルフ「え」
男「えじゃないだろ。さっさとしろ。ご主人様の命令だ」
エルフ「は、はい」
カチャカチャ
男「決してお前の身の上話に心を動かされたわけではない。
ただこうして話していると料理が冷める。時間の無駄だと思っただけだ」
エルフ「は、はい!」
――――――――
男「……お前、本当に料理うまいんだな」
エルフ「おほめに預かり光栄です」
男「まあいい、食器を片づけておけ。この後この家の説明をする」
エルフ「はい」
男「まずお前の部屋などない。お前は俺の部屋にあるベッドで寝てもらう」
エルフ「はい」
男「一切疑問を抱かないんだな」
エルフ「私処女ですが、テクニックに自信はあります」
男「どっちだ!?」
エルフ「先輩から教えてもらいました!」
男「そしてやる気マンマンなんだな……なんか嫌なんだけど」
エルフ「ええっ……」
男「べつに夜伽をしろというわけではない。というかまだ早いだろ」
エルフ「まだ早い……」
男「なんだ、含みのあるような言い方をして」
エルフ「私が純血統だからですね!」
男「は?」
エルフ「え?」
エルフ「純血統の処女は、確かに商館でも大事にされました。
何でも値段に差が出るとの事で」
男「おう。良かったじゃないかそれは」
エルフ「……」
男「なんだよその表情は!説明しづらい!」
エルフ「え、身の上話をしても構いませんか?」
男「またか!またお前の極貧生活について聞かされるのか!?」
エルフ「す、すみません、もう話しません」
男「構わん。気になるから話せ」
エルフ「は、はい」
男「はぁ……」
エルフ「まず私たち奴隷は『玩具』でした」
男「は?」
エルフ「こどもがおもちゃをどう使うかって、ご存知ですか?」
男「知らん。子供などいたことがない」
エルフ「何人くらい欲しいですか?」
男「やっぱりお前ノリノリだな!」
エルフ「そ、そんな事ありません!」
男「まぁいい、続けろ」
エルフ「こどもってね?おもちゃを両手にもって……こう」
グシャッ
男「……おい、ひしゃげたぞ」
エルフ「あ!す、すみません!」
男「いや別に、その紙はもう使わないからいいが……で、どういうことだ」
エルフ「先ほど話した通り、私たちは『殆ど死なない』んです」
男「……まさか」
エルフ「モーニングスター、ってご存知ですか?」
男「おい」
エルフ「棒があって、鎖があって……鉄球がついているものなんですが」
男「……それは、知っている」
エルフ「ああ、それはよかった。でね?それを持った
巨漢のドワーフがいるんですよ。用心棒代わりに」
男「……」
エルフ「私たちは、たまのお客様が来ても、売れないことがあります。
そんな時商人の人はイラついて私たちを……」
男「おい!」
エルフ「は、はい!?」
男「……苦しかったか」
エルフ「まぁ、苦しくなかったといえば、嘘ですね」
男「……」
エルフ「でも、私はまだいいほうですよ?」
男「何?」
エルフ「ハーフエルフ、って呼ばれる子がいるんですけど」
男「人間とエルフの混血だな」
エルフ「はい。たくさんできるので『出来損ない』って呼ばれてるんですよ」
男「出来損ないって……」
エルフ「当たり前ですよ。人間が孕ませればいい話なんで、
ハーフエルフは一杯できるんです」
男「そいつらはあまり見なかったが?」
エルフ「私たちより『死にやすい』のもありますからね」
男「……」
エルフ「その子たちの何人かは、商人の『慰み物』になります。
商品価値がないらしくて」
男「……」
エルフ「犯され、嬲られ、犯されつくしたあとは、鉄の棒でたたかれて、何度も瀕死から回復させられます」
男「……」
エルフ「今回は死ぬか、今回は生きるかみたいな感じの賭けもありましたね」
男「……」
エルフ「一番酷いのは、殺された仲間の肉を、その場でさばいて、焼いて……」
男「おい」
エルフ「あ、はい!喋りすぎちゃいました!つい」テヘ
男「お前の話に同情する部分はある」
エルフ「は、はい」
男「だからと言って俺はお前に対して対等になる気はない」
エルフ「はい」
男「お前の仲間を救ってやろうと考える気も一切起きない」
エルフ「は、はい」
男「だがな」
エルフ「……」
男「お前の雇用形態を『奴隷』から『召使い』に変えようと思う」
エルフ「!?」
男「文句は」
エルフ「ありません」
男「そしてこれだ」
スッ
エルフ「これは……さっきの契約書」
男「お前がもし、金を稼ぎ、これに見合った金額を提示できるのであれば」
エルフ「……」
男「これを売ってやること自体は構わん」
エルフ「……」
男「以上だ」
エルフ「……ありがとうございます」
男「だから勘違いするなって言ってるだろ!
お前は俺の持ち物であることに変わりはないと何度もな」
エルフ「はい!理解しています!」
男「やけに元気だな……何も食べてないんじゃなかったのか?」
エルフ「ああ、いえ、すみません、実は」
男「なんだ?つまみ食いしたのか?」
エルフ「今日、牢のすみにコオロギがいまして」
男「は?」
エルフ「いやあの……エヘヘ」
男「……」
エルフ「ごめんなさい、ハーブと水しかなんて嘘ついて……」
男「いやそっちじゃねーよ!!お前コオロギなんて食べるなよ!!」
エルフ「貴重なたんぱく質ですよ!?」
男「栄養価の話はしてねぇよ!!虫食うなよ!?
ここでは虫食うなよ!?」
エルフ「あ、はい!わかりました!」
男「食う気だったのか!」
エルフ「デザート感覚で……」
男「……(ついていけない)」
エルフ「す、すみません……なんだか嫌な話を」
男「いやいい。お前はいったいどんな生活を送ってきたんだ」
エルフ「え?いやまぁ……一般的な奴隷生活ですけど」
男「慣れすぎじゃないか?奴隷生活に」
エルフ「……嫌でも慣れますよ、そりゃ」
男「慣れないとやっていけない、と言う事か」
エルフ「あはは。そうなんです」
男「チッ。胸糞悪い話しだな……もういい、今日は寝るぞ」
エルフ「は、はじめてですか……」ドキドキ
男「無駄にドキドキしているところ悪いが、明日は買い出しがあるので、
今日はさっさと寝るぞ」
エルフ「あの、私はどこで」
男「俺の横が空いてるだろう。不満か?」
エルフ「や、やさしくしてください……」
男「お前人の話聞いてないよな、絶対聞いてないよな」
―――――――――――翌日 市場
エルフ「す、すごいですね……!!」
男「お前の反応は予測していたが、はしゃぎするぎるな。恥ずかしいだろ」
エルフ「すごい!色々売ってます……!見てください!パンです!!」
男「それはどこでも売ってるから」
エルフ「ほわー……」
男「なんだ、飯は食べてきただろうが……まだ食うのか?」
エルフ「いえ!いえ!とんでもない!もう十分です!」
男「一応夕食もあるが……」
エルフ「食べていいんですか!?」
男「そうと言ってるだろうが……だからはしゃぐな恥ずかしい」
雑貨屋「いらっしゃい」
男「このハサミをくれ」
雑貨屋「まいど」
エルフ「……ッ!!」
男「なんだ、どうした」
エルフ「あ、あの……先に言っておきますね。
私の目は、くりぬいても回復しません」
男「わかっとるわ。お前の髪を切るんだ」
エルフ「えっ……あ、はい。あはは。そうですよね」
男「……別に全部切ってしまうわけではないが」
エルフ「そうなんですか!?」
男「当たり前だ!だから騒ぐな!!」
雑貨屋「仲いいねぇ」
服屋「いらっしゃい。べっぴんさんだね」
エルフ「はい!容姿には自信があります!」
男「自分で言うとはな……」
エルフ「オークションで高値が付きましたからね!
まぁおかげで買い手がみつからず……」
男「俺では不満だったか」
エルフ「とんでもない!!この度はお買い上げいただきまことにありがとうございます!!」
男「頼むからやめてくれ恥ずかしい」
服屋「仲いいねぇ」
―――――――――
エルフ「こ、こんなにきれいな服を買ってもらってよかったのでしょうか……」
男「お前がつけあがらないように一番安くてちゃちい服を買ったつもりなんだがな」
エルフ「でもこの服があればパンが何個買えるか」
男「お前の中でパンはなんなんだよ」
エルフ「え?伝説でしょうか……」
男「……おっさん、パン三つくれ」
―――――――――――――――
男「さて、買い出しは以上だ。他に何か欲しいものはあるか?」
エルフ「いえ!」キッパリ
男「今回限りで何か買ってやろうと思ってたが何もないんだな?」
エルフ「えぇっ……」
男「……はぁ。好きなもの買ってやるから早く言え」
エルフ「じゃ、じゃあ、あのっ!」
―――――――――――――――
男「……髪飾りでもなく、食べ物でもなく」
エルフ「~♪」
男「魔導書とはな……」
エルフ「このご恩は一生忘れません!」
男「一生覚えておけよ。そして一生かかって俺に恩を返せ」
エルフ「はい!」
男「(こいつ本気だな……)」
――――――――――――――
男「ふぅ……やっと帰れたな。
時間がかかった」
エルフ「あの!ご主人様!」
男「なんだ」
エルフ「おかえりなさいませ!」ニコッ
男「……」
エルフ「お、お気に触られましたか!」
男「……いや。いい。俺は部屋で魔術の研究をしているから、
家の掃除でもしとけ」
エルフ「はいっ!」キラキラ
男「(元気いいな)」
―――――――――――――――
ガチャンッ
男「……ふー」
男「……おあああああああああ!!」
男「駄目だッ……!!涙が溢れてくるゥ……!」ボロボロ
男「まさかあんな可哀想な生活してたなんて……してたなんてエェェ……」ボロボロ
男「しかも飯食って元気になって、服かわったら滅茶苦茶可愛いじゃねぇかよォォ~!」
男「どうすんだ……どうすんの俺……!」
男「……とりあえずエルフたそでオナニーでもするゾ~」ゴソゴソ
コンコン
男「!!!なんだ!!ちょっと待て!!今大事な研究してるから!」
『はーい』
男「(大丈夫、この部屋の防音は完璧だ……)」
ガチャ
男「なんだ」
エルフ「お掃除が終わりました!」
男「はえーよ」
エルフ「あ、す、すみません……」
男「どうせ手抜き……いやお前はしないか」
エルフ「え、ありがとうございます」
男「じゃあ夕食の下ごしらえでもしてろ」
エルフ「それも終わりました」
男「……洗濯でもしてろよ」
エルフ「すみません、出かける前に済ませてしまって……」
男「じゃあ好きな事してろ」
エルフ「!?」
男「どうした」
エルフ「え、な、なんでもしていいんですか……!?」
男「いや何でもとは言ってないだろ。常識で考えろ常識で」
エルフ「じゃ、じゃあ!!」
男「なんだ」
エルフ「お勉強しててもいいですか!!!」
男「……え、別にかまわんけど」
エルフ「やったぁあああ!!」ピョンピョン
男「お前はどれだけ勉強が好きなんだよ……」
エルフ「いえ……なんというか、すごく新鮮で」
男「ああ、奴隷生活……」
エルフ「本どころか、知識なども、
家事や奉仕の事ばかりで……」
男「……」ゴクリ
エルフ「特に魔導系の勉強などは、
あまり覚えてしまうと攻撃されるかも、と……」
男「お前は攻撃するなよ」
エルフ「もちろんです!!ご主人様には拾っていただいた恩があります!
それに……」
男「それに?」
エルフ「え、いや、なんでもないんです……えへへ」
男「(なんだよこいつ可愛いなチクショウ)」
エルフ「じゃ、じゃあお勉強しますね!」
男「そうだ」
エルフ「はい?」
男「捨てようと思ってたが……この魔法科学の基礎と魔法薬学の基礎の本、お前にやろう。
何か勉強の役に立つかもしれん」
エルフ「いいんですか!」
男「おう」
エルフ「い、一生大事にします!!」
男「いや、基礎を覚えたら応用も覚えろよ」
――――――――――――――
ガチャ
男「……」
男「……あああああああああ可愛いイイイィィィ!!」
男「犯したい……いや!無理!あんなのもう見たら射精しそう!!」
男「ゲフッゲフフ……は、まずいまずい」
男「深呼吸……はぁしかし可愛かったなぁ。パンツかぶりたいなぁ」
男「でもかっこいいご主人様のイメージは崩したくないなぁ」
男「は~……童貞の俺にはどうしても厳しいなぁ。
相手はせっかくやる気マンマンなのに」
男「しかも処女!!処女ですって奥さん!
イヤッホウ!!ヒーハー!!!」
コンコン
男「オギャアアアアアアアアア!!!」
男「ゴホン!!なんだ!今大事な研究してるからちょっと待ってろ!!!」
『はーい』
男「フゥ……独自研究していた『伝えたい声だけを相手に通す魔法』を
かけておいてよかった……」
ガチャ
男「どうした」
エルフ「あの、魔法科学の事でお聞きしたいことがあるんですが、構いませんか?」
男「俺は専門家ではないから回答できるかわからんぞ」
エルフ「構いません、このページの事なんですが……」
男「(あっ、近い。いい匂いする)」
男「何だ?」
エルフ「火炎魔法の発生条件で、一定の空気量が必要なのはわかるんですが……」
男「ああ、この問題か。いいか?空気量の他にエーテルという物質があってだな……」
―――――――――――――
エルフ「ありがとうございました!!わざわざお手をとらせてすみません!!」
男「構わん。これくらいならいつでも答えてやろう」
エルフ「はい!ご主人様かっこよくて大好きです!!」
男「!?」
エルフ「どうかされました?」
男「なんでもない。その心がけを忘れるなよ」
エルフ「はーい!」
ガチャン
男「……」
男「……」
男「……」
男「……フ」
男「フオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
男「あーもうだめ、あー抜こう。顔で抜こう」
男「いけるわーあーいけるわ今の一言だけで勃起モンやでホンマ」
男「ゲヒヒゴポォ、ワシの時代がついにきたんやゲッヘゲッヘ」
コンコン
男「オゲェッ!!!」
男「ゴホン!!!!ゴホン!!!何かね!!今めっちゃ大事な研究してるからちょっと待って!!!」
『はーい』
―――――――
男「今度は何だ」
エルフ「あの、また魔法科学の事で質問が……」
男「……」
エルフ「す、すみません、迷惑ですよね」
男「いや、いいんだが……」
エルフ「だが?」
男「もう、俺の部屋で勉強しないか?」
エルフ「え?」
男「そっちの方が早いだろう。別に、俺もそこまで忙しいわけではない」
エルフ「でも、めっちゃ大事な研究があるって……」
男「ああ俺天才だから終わったわ」
エルフ「そうなんですか!ご主人様かっこいい!!」
男「おうもっと褒めろ」
エルフ「ご主人様天才!イケメン!大好きです!!
この世界で一番素敵!!」
男「(なにこれ超たのしい)」
男「わ、わかった、わかったから部屋に入れ」
エルフ「ありがとうございます!」
抜いた直後の匂いは強烈
他人があっ抜いたなってわかるレベルらしい
>>165
マジかよ……
>>168
さっさと書けよ
―――――――――――――
カリカリ……カリカリ……
男「(こいつ本当に頭いいんだな……それともエルフだからか?
この難しい専門書をサクサク読み進めてまとめてやがる……)」
エルフ「……あの?どうかされました?」
男「いや別に。魔法科学には詳しいのか?」
エルフ「いえ。ただ……」
男「ただ?」
エルフ「昔、お父さんとお母さんがいたころは、よく魔法について聞いていたもので……
私たちエルフは、魔法とともに生活するんです」
男「聞いたことがある。エルフは狩りの代わりに、魔法で獲物を捕まえて、一人前になると」
エルフ「はい。火炎魔法、冷却魔法の他に、捕縛魔法まであります」
男「……そこまでできて、何故捕まったんだ?」
エルフ「んー……私は抵抗しませんでしたから」
男「は?」
エルフ「両親が殺されちゃいまして」
男「……」
エルフ「なんかこう、起きたときは、森が焼けてて、強かった男の人も殺されたり、捕まえられたりしてまして……」
男「茫然自失だったと」
エルフ「そうですね。起きたら目の前に、両親の死体と、恐ろしい魔術師がいまして」
男「……」
エルフ「それからはまぁ、お話した通りです」
男「ふん……」
エルフ「……ま、まぁ!今も辛い生活をしている仲間がいるんで!がんばってお金をためます!」
男「(もうこの契約書あげちゃってもいいかな……)」
男「一つだけ聞いていいか」
エルフ「どうぞ!なんでもお聞きください!」
男「お前は何故そこまでされて、死のうと思わなかったんだ?」
エルフ「?毎日死のうか悩んでましたが……」
男「……な」
エルフ「えっと、でも残念ながらそれはできないというか、なんというか」
男「できない?」
エルフ「正確にいうと『したくない』ですかね?」
男「死ぬのが怖かったか」
エルフ「いえいえ!とんでもない!」
男「とんでもなくはないが……」
エルフ「ただ、『迷惑がかかる』んです。ちょっと」
男「迷惑がかかる?」
エルフ「はい。奴隷はチームで分けられてました。ひとチーム5人くらいの」
男「……連帯責任、というやつか?」
エルフ「はい!ご名答です!」
男「だが、それが死ぬ事と何の関係が」
エルフ「ひとりが死ねば、のこりの4人が拷問を受けます」
男「……は?」
エルフ「先ほど話したように、鉄の棒で殴られたり、
腕や足を焼かれたり、つぶされたり」
男「……」
エルフ「もちろん、治癒は行うので、傷は残りません!
見てください!綺麗な腕でしょ!?」
男「あ、ああ……(まじきめ細やか)」
エルフ「一番酷いのは、ハーフの子でした」
エルフ「一度『非処女』になってしまえば処女性の価値はありません。
なので、毎日のように強姦されます」
男「……」
エルフ「強姦され、強姦され続ければ……嫌でも孕みます。
私たちだってメスですからね」
男「……」
エルフ「そしてその子は、子供を産まされ――」
エルフ「その子供は、生まれた直後、生きたまま裁かれ、食べさせられるんですよ」
男「……は?」
エルフ「……自分の子を食べられないと、自殺する人もいました。
もちろん、自分が死ねば子供も殺される、そう思って生きる人もいました」
男「そうすれば子供は助かるのか?」
エルフ「いいえ。子供はやっぱり殺されます。でも、死ねない人は死ねません。
だって自分が死ねば、別のチームのなかまに、その拷問が降りかかってきます」
男「……」
エルフ「一度子を持った親なら、親の気持ちは嫌でもわかります。
ほかのエルフがそんな気持ちにならないように、子供を食べてでもがんばらなきゃでしたね」
男「……(滅茶苦茶だ)」
男「頭が痛くなってくるな」
エルフ「あ、す、すみません!!なんかまた変な話しちゃって!」
男「いやいい、振ったのは俺のほうだ。すまなかったな。嫌な事を思い出させて」
エルフ「とんでもない!ご主人様は私を救ってくれました!
それだけで一生感謝しても足りません!」
男「そこまでか」
エルフ「実を言うと、丁度、私のチームメイトが死んだ所だったんです」
男「……何?」
エルフ「その子が死んでから、ご主人様がくるまで……ええと、三日くらいでしょうか。
私は毎日、鉄の棒で殴られ、蹴られ、体を焼かれて……とにかく、知っている限りの拷問を受けました」
男「……」
エルフ「もう何度も死のうと思いました。でも私が死んで、他のチームメイトも死ねば、次は別のチームメイトです。
私たちの近くには、幼いエルフのチームもいて、その子たちをひどいめに合わせたくなかったんです」
男「……」
エルフ「幸い!私が売れたので商人もごきげんだと思います、あの子たちもきっと今頃は、
何もなく平穏無事な毎日をおくってると……」
男「……送ってると、いいな」
エルフ「……そう、ですね」
男「……今日はもう寝るか。すこし疲れた」
エルフ「はい!お供します!」
男「……その、なんだ」
エルフ「はい?」
男「俺の胸くらいでよければ、別に貸してやってもかまわん」
エルフ「……今度、私の胸で返しますね!」
男「なんだその貸し借りは」
―――――――――――――
エルフ「ありがとうございます。ずびっ
久々にたくさん泣きました」
男「ちゃんと、悲しいって感情はあるんだな」
エルフ「もちろんです。ただ、そんなこと考えてる余裕はなかったですね。確かに」
男「……大変だったな」
エルフ「過去の話です」
エルフ「今日はぐっすり眠れそうです」
男「それは良かったな」
エルフ「……」
男「どうかしたか?」
エルフ「あの……大変申し訳ないのですが」
男「なんだ、早く言え」
エルフ「もう一つ、貸していただきたいものが」
男「なんだ」
エルフ「腕……ご主人様の腕で寝て、よろしいですか?」
男「……腕枕をしろと?」
エルフ「もちろん!ご迷惑でしたら……」
ギュ
男「ほら、腕くらい好きに使え」
エルフ「……ありがとうございます♪」
(⌒ヽ:::::::::::'''''-,,
<´・\ ::::::::::::::::::ヽ
l 3 ハ::::::::::::::::::::::ヽ,
∫ .<、・_ ( )
旦 (⌒ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒)
おやすみ…おいで
――――――――――――――――数日後
男「……で、こんな昼からどこへ行くんだ?」
エルフ「言ってからのお楽しみです♪」
男「……構わんが」
――――――闘技場
男「……ここは、賭け闘技場じゃないか。
あいつ、博打まで手をだしていたとは」
男「……てかどこいった」
実況「さぁこの後!!本日のメインバトルがあります!!
ご来場の皆様がた!お席にお戻りください!!」
男「……まあいいか」
実況「さあああ盛り上がってまいりました!!今回のメインイベント!ビギナーズバトル!!
圧倒的な実力を持つベテラン対、ビギナーという珍しい組み合わせです!!」
男「うっわ、そんなの結果が見えてるじゃないか……」
実況「ベテラン側は皆さんご存知!剣の達人!!リザードマンだァァァァッ!!」
男「おー……」パチパチ
実況「相対するはぁ!?今回初登場!!どうみても貧弱な!エルフだぁああああ!!」
エルフ「どうも~」
男「……!!?」ブフゥッ!!
実況「おっと~。これは勝負が見えてしまっている~!!
どうですかね、解説さん」
解説「そうですねー、エルフの戦士は強いですが、あのエルフはどうみてもただの女の子ですので」
実況「ここまで結果の見えた戦いがあっただろうかァ~~~!?
さぁ皆さん!賭けはお済みですかァ~~~!?」
ババン
実況「リザードマン1.00002倍!!エルフ432倍!!!」
解説「当然ですねー。むしろリザードマンに賭けた方は、たくさん戻ってくるのだから感謝してほしいですね」
男「(ど、どういうことだ……!?助けないと!!」
実況「それではバトル――――」
男「ちょっ……ちょっと!!」
実況「スタートォゥァッ!!!」
ウオオオオオオオオオオ!!!
男「なっ……や、ヤバイ!」
男「なんとかして、助けないと……ん?」
エルフ「……」ブツブツ
男「……まさか」
リザードマン「ギシャアアアアアアアアッ!!」
実況「リザードマンがいったああああああああ!!これで決着か!?」
解説「エルフ一歩も動けてませんねー。何で出てきたんでしょうか?」
エルフ「……『捕縛』」
ガチィンッ!!
リザードマン「ッ……!?」
実況「おや?リザードマンの動きが泊まりました」
解説「家の鍵で締め忘れたんですかね?」
ドッ ワハハハ……
男「……あれは、捕縛魔法じゃないか。
しっかしすごい精度だな」
エルフ「……『火炎』!!」
ゴウ!!
リザードマン「オゲェェッ!!」
実況「えっ」
解説「えっ」
エルフ「……あの、まだやりますか?」
リザードマン「オゲッ……ゲッゲッケ……」
実況「ど、どういうことだァァァァ~!!?このエルフ!魔法の使い手だったァ~!!」
解説「エルフは魔法を使う一族ですが、ここまでの使い手もいるんですね~」
実況「この勝負!エルフの勝利だァーッ!!
なんとエルフに賭けていた方は、432倍の賞金を……え!?」
解説「どうしました?」
実況「なんと一人!一人です!!たった一人で賞金を総なめだああァーーーッ!!」
解説「ええ!?いくらくらいですか!?」
実況「それが……ここでは言えませ~~~ん!!」
解説「どういうことですか!!」
実況「それでは、次の試合までしばしお待ちくださ~い」
ワアアアアアアアアアアアアアアアア……
―――――――――――――――
エルフ「ご主人様!!」 タッタッタッタ
男「……お前」
エルフ「えへへ!私の活躍、みてく―――」
パシンッ
エルフ「え」
男「どういうことだ、説明しろ」
エルフ「ど、どうしてもお金が欲しくて……」
男「違うそんなことじゃない、何故こんな危険な真似をした!!」
エルフ「手っ取り早くお金を稼ぐには、これがいい、って聞きまして……」
男「……お前に何かあったらどうするつもりだったんだ」
エルフ「私たちは死ににくいですから、半殺しにされても平気ですし、
何より勝てる自信が……」
男「そういう事じゃない!!」
エルフ「ひっ」ビク
男「もしお前が死んだら……お前が死んだらどうするんだよ」
エルフ「え……?」
男「お前がもしも死んだら!誰が責任をとってくれるんだ!!」
エルフ「もしかして、ご主人様……」
男「なんだ!」
エルフ「心配してくれたんですか……?」
男「当たり前だろ!!」
エルフ「……!!」
男「お前は俺の所有物だぞ!?それが勝手に壊されたら、
俺はだれに金をとりにいけばいいんだ!!」
エルフ「ありがとうございます……」
男「勝手な真似をしやがって、次やったらどうなるかわかってるだろうな!!」
エルフ「え?わかりませんが」
男「いいか!ひどい仕打ちをしてやるからな!?
殴る蹴るだけじゃない!!無理やり犯すかもしれんぞ!?」
エルフ「え?やっと初めてですか?」ポッ
男「おいやっととか言うな」
エルフ「あ、す、すみません!!」
男「……この程度の仕打ちじゃなんともない、と」
エルフ「え、い、いやそんなことは!!」
男「全く……お前は面倒臭いやつだな」
エルフ「……え?」
男「ん?どうした?」
エルフ「……私、面倒くさいですか?」
男「あ?お、おう……」
エルフ「そうですか……あはは、すみません。ごめんなさい」
男「おう、だから次からは……」
エルフ「そうですよね、こんな私なんて、めんどくさいですよね……
めんどくさいし、いらないですよね……」ポロポロ
男「おいどうした」
エルフ「いらないですよね。こんなめんどくさい私なんていりませんよね
あははごめんなさい本当にすみません申し訳ありませんでした」
男「お、おい!?」
エルフ「は、はい!?」
男「どうした?今目が凄い事になってたぞ」
エルフ「あ、あはは……いや、私返品されちゃうのかと思いまして」
男「するわけないだろ」
エルフ「……!!!!」
男「なんだ、反応がうるさいぞ」
エルフ「別に!!なんでもありません!!!」
男「いちいちリアクションがおおげさだな」
エルフ「す、すみません」ビクッ
男「返品しないから」
エルフ「……」ニコー
男「しかし、もうこんな危険な事はやめてくれよ?
本当にヒヤヒヤしたんだからな……」
エルフ「す、すみません。あとこれ……!」
男「うわっ、キモイ量の金貨だな……しかも全部本物かよ」
エルフ「さっきもらいました」
男「ああ、お前だったのかやっぱり……で、なんだそれは」
エルフ「契約書を買いたいんです」
男「……ああ」
エルフ「足りませんか?ならまだがんばりますが……」
男「いや、別に足りる。だがな……」
エルフ「だが?」
男「いや、少し考えていることがあってな」
男「……たとえばの話だ」
エルフ「たとえばのはなし……」
男「商館にいるエルフ、全部買ってやろうとか思わないか?」
エルフ「!?」
男「ぶっちゃけ、奴隷なんて違法だから摘発できなくはないが……
ああいう商館は大体政府の息がかかってるんだよな」
エルフ「……」
男「だから助けたければ全員買うしかない。そうするとすごい金が必要になってくるもんだが……」
エルフ「私が体で稼げば……」
男「闘技場はもうやめような」
エルフ「私が体で稼げば……」
男「水商売とかやったらボコボコにするぞ」
エルフ「水商売すればボコボコにしてくれるんですか?」
男「おかしくないか?」
エルフ「あっ、いや、なんでもないです!」
仕方ないな仕事中だけど保守するか
自分の仲間が犯されまくってるの見て頭軽くおかしくなってるんじゃない?
男「あ……そうだ、俺はちょっと買いたいものがある。先に帰っててくれ」
エルフ「……えっちなものですか?」
男「そうだよ」
エルフ「期待して待ってますね!!」
男「お前に使う用じゃねぇから」
エルフ「えっ」
男「わかったらさっさと帰れ」
エルフ「はーい」
――――――――――――――――
男「ただいま」
エルフ「おかえりなさいませ!ごしゅっ……」
男「どうした」
エルフ姉「こんにちは!」
エルフ妹「おねーちゃんだれー?」
エルフ「……これは」
男「ああ、俺の性奴隷だよ。慰み物にするんだ」
エルフ「……本音は?」
男「ほほほ、本音だし!?俺マジでするかんね!!」
エルフ「……ふふっ、わかりましたよ。あ、ご主人様」
男「なんだ」
エルフ「ありがとう……ございます……」ポロポロ
男「お前最近泣きすぎ」
エルフ姉「お姉ちゃんどうしたの?」
エルフ妹「おねーちゃんおっぱい大きいー」
男「そこかよ」
>>274
マジレスして悪いんだけど、漫画やドラマじゃなくても「セクロスは嫌いだけど体を求められないと情緒不安定になる」女って居るよ
無価値観が行き過ぎて自分に価値を感じられないから、体だけでも自分を必要としてくれないと不安で気が狂う
多くはメンヘラビッチに混ざって見分けがつかなくなってる
男「さて、まずもう一度確認だ」
エルフ「はい」
エルフ姉「はい!!!」
エルフ妹「あいー」
男「この家では俺が一番偉い、OK?」
エルフ「はい!」
エルフ姉「はい!!!!!」
男「うるさい」
エルフ妹「あいー」
男「おそい」
男「とりあえず上下関係は確認したな。おいガキども。詳しいことはこっちの巨乳に聞け」
エルフ姉「はい!!」
エルフ妹「あいー」
男「(でっかい方は元気いいな……)」
エルフ「……久しぶりー」
エルフ姉「ひさしぶりだね!お姉ちゃん!」
男「知り合いか?」
エルフ姉「えへへ、私が殺されそうな時、かばってくれたんです~」
エルフ「そんなこともあったね」エヘ
男「(おい、今さらっと命のやりとりしてなかったか?)」
エルフ「そっちの子は?」
エルフ姉「私の妹です。最近私とチームになって……」
エルフ妹「あいー?」
男「まだガキだな……これじゃ何もできないな」
エルフ「なのに買ってきたんですね?」クス
男「あ、そうだ召使い」
エルフ「はい」
男「お前、今日から助手に昇格だ」
エルフ「え?」
男「最近のお前の働きは目を見張るものがある。よって助手に昇格。
そしてこのガキどもをお前の下に置く。ようは部下だな」
エルフ「……え」
男「どうした、不満か」
エルフ「いえ……そんな、あり、ありがとうございま……」ポロポロ
男「涙腺よわ!」
エルフ姉「お姉ちゃん大丈夫!?」
エルフ妹「いたいのいたいの、とんでけー」
エルフ「ごめんね……お姉ちゃん別にどこも痛くないの」
男「だよな」
エルフ「助手、助手、相方、パートナー、ウフフ……」
エルフ姉「ごしゅじん様、お姉ちゃんはどうしちゃったんですか?」
男「たまにああなるんだ、ほっといてやれ」
エルフ妹「ほわほわしてるー」
エルフ「永遠のパートナー……もうお前しかいない……うふふ……」ホワホワ
エルフ妹「ちょっと浮いてるー」
男「えっマジ!?」
エルフ姉「浮遊魔法でしょうかー……」
男「(こいつやっぱすごいな)」
お前らだってエルフが居たら捕らえるだろ
つまりそういうことだ
>>301
現実に居たら間違いなく俺らが捕縛される側だよな
エルフが奴隷として買えたら彼女に困らないんだろうな
―――――――――――――――
エルフ「経営学?」
男「うむ。金を使うには、まず金の使い方を覚えるんだ」
エルフ「この子たちにはまだ早いような」
男「お前だけでいいから」
エルフ「あ、はい。でもご主人様、何故……?」
男「何故ってお前……エルフ全部買うんじゃなかったのか?」
エルフ「……え?」
男「俺の金を使ったとしても、全員は流石に多い。
ならお前が稼いで、その金で買うんだ。
まぁもちろんお前の金だ、どう使おうがお前の勝手だがな」
エルフ「……ご主人様」
男「なんだよ」
エルフ「何からなにまで、本当にありがとうございます」
男「お前は本当にクソ真面目だな」
エルフ「……ところで、あの」
男「なんだ」
エルフ「私、全然、恩を返せていないと思うんです」
男「毎日家事をこなしてくれ、研究関連の雑務もやってくれている。十分だ」
エルフ「いえ……」
男「なんだ、何かあるのか?」
エルフ「よ、夜のお相手も……そろそろかなって」
男「……!!」
エルフ「しょ、正直な話、私もそういうことに興味がないわけではないというか、
ぶっちゃけご主人様を見てるとムラムラするというか……」
男「……!!!」
エルフ「ね?ご主人様……」
男「そうだな、今日は……」
エルフ姉「……」ジー
エルフ妹「……」ジー
男「早く寝て明日に備えるか!!!!」
エルフ「そうですね!!!おやすみなさいませ!!」
>>306
「金で買える愛なんていらない」
――――――――――――――――― 数か月後 万屋『えるふ』
男「……どうしてこうなった」
エルフ「手を広げすぎてしまって……」
男「なんだ?これは?」
エルフ「エルフの血を使った万能薬ですね。万病にききます」
男「すごくないか!?あとお前の血か!?」
エルフ「彼女らからもちょっともらいました」
男「えぐい事するな」
エルフ「す、すみません。でも最近のお食事がすごい健康的で……」
男「健康的って……別に普通だろ」
エルフ「だって鶏肉とか食べてるんですよ!?わかりますこの気持ち!」
男「わからん!」
エルフ姉「お姉ちゃん!お客様!」
エルフ「あ、はい!!」
――――――――――――――――さらに数か月後 商社 『えるふ』
男「おい」
エルフ「え、えへへ……」
男「お前さりげなく俺の店を傘下に収めるなよ……」
エルフ「す、すみません」
男「はぁ……これじゃ、完全に立場逆転だな。全く、お前に下手に経営なんて教えてしまった俺が馬鹿だったか」
エルフ「え?」
男「もう俺の助手は卒業だな。好きなところに行くがいいさ。
お前の自分の代金くらい、もう払えない金額じゃないだろ」
エルフ「あの、なんの話を……」
男「いや、だからお前はもう、自由だ、と言ってるんだ」
エルフ「……は?」
男「ん?」
ヤマンバ「お帰りなさいませご主人様☆」
エルフ「……どういうことですか?」
男「いや、だからもう、俺の助手をやる必要もないと……」
エルフ「クビ、ということですか?」
男「そういうわけではないが」
エルフ「じゃあ……どういう事ですか!?」バンッ
エルフ妹「ひっ」
エルフ「あ、お、おどかしちゃったね……ごめんね」
エルフ妹「ううん……おねえちゃん、どうしたの?」
エルフ「な、なんでもないのよ?なんでも……」
男「ど、どうしたんだ?」
エルフ「え?いやいや。別にどうもしてませんよ!
ただ、私、もういらないのかな……って」
男「は?」
エルフ「え?」
男「お前……自由になりたくないのか?」
エルフ「え?」
男「奴隷生活は厳しかったんだろ?エルフを解放する財力もある!
もう俺の所に居続ける理由はないだろ!」
エルフ「えっと、あの」
男「ん?」
エルフ「言ってる意味がその、わかりません……」
男「いや、解らん奴だな。お前はもう自由なんだよ。
契約は切れた、だから好きにしろと言ってるんだ」
エルフ「あ、ああそういうことですか!」
男「おう」
エルフ「ありがとうございます!」
男「お、おう?」
エルフ「それじゃあ、帰りましょうか!」
男「……仕事はいいのか?」
エルフ「最近はもう、有能な部下がたくさんいまして」
男「お前マジですごいな」
エルフ「もっと褒めてください!」
男「すごい!天才!!マジ可愛い!!」
エルフ「えへへ……」
男「(楽しいなこれ)」
エルフ「さ、帰るよー」
エルフ姉「はーい!」
エルフ妹「あーい!」
男「……なあ」
エルフ「はい、なんですか?」
男「俺と、ずっと暮らす気か?」
エルフ「……え?」
男「だから、もうお前はここで暮らした方がいいはずだ。
仕事もたくさんあるだろうし……」
エルフ「……やっぱり」
男「ん」
エルフ「やっぱり、いらないんですね」
男「え」
エルフ「あ、あはは……せっかくがんばったのに!!
せっかくここまできたのに!!」
男「おいどうしたー」
エルフ「やっぱりいらないですよね!!私なんていらない!!
そうですよね!!」
男「別にそんなことは言ってないが」
エルフ姉「お姉ちゃんとりあえず落ち着こうよ」
エルフ「え」
む
男「お前俺の話聞いてた?」
エルフ「もちろん!!」
男「俺なんて言った?」
エルフ「『お前なんていらないんだ役立たず』と」
男「言ってない」
エルフ姉「言ってないよお姉ちゃん」
エルフ妹「おねーちゃんひとのはなしはきこうよ……」
エルフ「ご、ごめん」
男「お前はもう金がある、地位もある。
もう奴隷でも召使いでも助手でもなく」
男「お前として、好きに生きろと言ったんだ」
エルフ「……はい!」
男「だから、わざわざ俺と暮らさなくても」
エルフ「は!?」
男「こわっ!?」
エルフ「自由に生きろってのはわかります……でも一緒に暮らさないのは関係ないですよね!!!」
男「え、でもお前も仕事があるんじゃ」
エルフ「こんな仕事どうでもいいんですよ!!!」
男「何言ってんの!?」
エルフ「私に必要なのは!ご主人様なんです!!
いくらお金があったって足りやしない!!私を地獄から救ってくれたのはご主人様!貴方なんです!!」
男「……」
エルフ「だから……だから、おそばにおいてください。
なんでもしますから、お金だっていくらでも渡します。もう一度奴隷に戻ってもいい!
食事だっていらない!寝どこだっていらない!服さえ必要ない!貴方がいてくれればそれでいいんです!!」
エルフ姉「おー」
エルフ妹「おねーちゃんかっこいー」
エルフ「……はっ!?」
男「自分の発言の恥ずかしさに今気づいたか」
ー20年前ー
奴隷「あ、あの……よろしくお願いしますご主人様……」
主人「苦しゅうない」
ー現在ー
嫁「ちょっとー飯まだー?」
旦那「今作ってるー」
嫁「明日ゴミの日だからついでに出しといてねー」
エルフ「ふ、ふん!これが私の本音なので!恥ずかしくありません!」
男「開き直った」
エルフ姉「お姉ちゃんたまにばかだよね」
エルフ妹「ばかだけどかっこいいよね!」
エルフ「……えっと、なので、まだ、おそばに置いてくれますか?」
男「別にいいけど」
エルフ「やった!」
エルフ姉「ところでお姉ちゃん」
エルフ「なあに?」
エルフ姉「なんかすごいお金を使うプロジェクトがあるんだけど……これなに?」
エルフ「あ、各地の商館を全部吸収合併するの」
エルフ姉「え」
男「え」
エルフ妹「よくわかんないけどすごーい」パチパチ
もうエルフだけで独立した国を築いた方が早い気がする
男「お前今なんていった?」
エルフ「各地の商館を吸収合併しようと思いまして」
エルフ姉「お姉ちゃん本気?」
エルフ「え、うん」
エルフ妹「?」
男「おま……吸収合併してどうする気だ」
エルフ「奴隷は全て、わが社が社員としてヘッドハントします」
男「ヘッドハントの使い方が違うがまあいい」
エルフ姉「そんな事できるの?」
エルフ「できるよ?」
男「流石に無理だろう。大規模な商館は金がいくらあったって足りんぞ」
エルフ「えっと、別の場所からアプローチしてみました!」
男「別の場所?」
エルフ「政府の皆さんにちょっと協力してもらって」
男「!?」
のちのキリストである
エルフ「奴隷売りなんて違法ギリギリの商売ができるのは政府のおかげです。
その政府さえこっちに引き込んでしまえば」
男「お前マジで無茶苦茶するのな」
エルフ「……ご主人様」
男「なんだ」
エルフ「私は、今までいろんな汚い事をしてきました。自分が生きるために、
他の子を生かすために」
男「……」
エルフ「人を殺したこともあります、幻滅しますよね?」
男「しないかな」
エルフ「そうですよね。私だってそんな自分……
エルフ「え」
男「なんだ」
エルフ「今なんと」
男「話聞け」
エルフ「聞いてます」
>>379
パンツがなくても靴下ははいたままってあれほど言っただろ
エルフ「ご主人様、私に幻滅しないんですか?」
男「別にしないけど。俺も汚い人間だしな」
エルフ「ごじゅじんざま……」ポロポロ
男「だからお前泣きすぎ!!」
エルフ「だっで!だっでぇ……」ポロポロ
男「子供たちが見てるぞ」
エルフ姉「……」グスッ
エルフ妹「……」ポロポロ
男「もらい泣き!?」
エルフ「うええぇぇん……」ポロポロ
男「……まったく。この貸しは、今度まとめて返してもらうぞ」
エルフ姉「お姉ちゃんの胸を好きにできますね」グスッ
男「涙ぐみながら言うな」
>>382
ワイシャツを着てると尚良しだな
>>386
ネクタイも忘れちゃいけないな
――――――――――――――――そして
エルフ達「かんぱーい!!!」
ワイワイ
男「まさか本当に商館全部潰すとはな……」
エルフ「路頭に迷った人は、ちゃんと奴隷としての就職先をあっせんしてますよ!」
男「それ就職先って言わなくないか?」
ダークエルフ「お、お兄さんかっこいいじゃないか!ちょっとこっちで飲ま」
エルフ「……」ギロッ!!
ダークエルフ「なんでもないです失礼します」
男「顔が怖い」
エルフ「そうですか?」
男「まぁ……お前はすごいよ。本当にここまでやってのけたんだから」
エルフ「ご主人様にはかないませんよ」
男「……いまだにご主人様呼びなんだな」
エルフ「ご不満ですか?」
男「別に不満じゃないけど」
エルフ「……あなた?」
男「!?」
エルフ「えへへ、冗談ですよ!それよりご主人様、私酔っちゃったみたいです……」ニコー
男「おう、酔いが覚める良いハーブとか探してくるな」
エルフ「そうじゃなくて!!」
男「ん?」
エルフ「えへ……部屋まで連れて行って、介抱してくれませんかぁ……?」ニコニコ
男「……!」
エルフ「……今日は、たっぷり騒ぎましょう?」
男「……仕方ないなー!あー酔っちゃってるなら仕方ないか!あー仕方ないな!!」
ガチャ……
男「……」
ドンッ
エルフ「あんっ///」
トスッ
男「……あー俺も酔っちゃったなー。これは今日何があったか覚えてないわー」
エルフ「えへへ……私もですよ……今日は何があったかさっぱりです」
ギシッ……
男「……好きだ」
エルフ「……私もです」
チュッ……
スルッ……
男「綺麗な肌だな……」
エルフ「えへ……照れちゃいます」
男「……」ゴクリ
エルフ「好きにしてくださって……かまわないんですよ?」
男「言われなくても」
スッ
エルフ「……ん」ピクッ
男「感じやすいんだな」
エルフ「もー……!ば、ばか!」
男「ご主人様に向かってばかとはなんだ」
エルフ「あ、ご、ごめんなさい……」
男「そんな悪い子にはお仕置きだな」
エルフ「お、お仕置き……!?」
お仕置きと言えばお尻ペンペンだよな
ネクタイ無かったが支援
http://i.imgur.com/6McupgK.jpg
――――――――――――――――
ギッシギッシ アンッ ゴシュジンサマッ! モット!
エルフ姉「……すごいね」
エルフ妹「おねーちゃん、私なんか大人になっちゃったよ」
エルフ姉「え、もう?」
エルフ妹「お姉ちゃん、意味が違うよ、意味が」
エルフ姉「よ、よかった……」
エルフ妹「でもこれは経験として見ておくべきだよね!」
エルフ姉「そ、そうね!きっちり目にやきつけておかないと!」
ギッシギッシ
エルフ姉「……あんなの入るの?」
エルフ妹「……す、すごいね」
エルフ姉「み、みて!あんな格好!」
エルフ妹「え、ええ……?逆立ち?」
エルフ姉「……わ、す、すごい」
エルフ妹「ひゃー……痛そ」
エルフ姉「え、でもすごく気持ちよさそう……」
エルフ妹「おねえちゃんっていじめられるの好きだったんだね……」
エルフ姉「結構前からわかってたよ?」
エルフ妹「うーん……実は私もちょっと」
エルフ姉「あ、お姉ちゃんが責めた!」
エルフ妹「でもすぐに負けた!」
エルフ姉「……お姉ちゃん」
エルフ妹「なんか普段のかっこいいお姉ちゃん見てるとあれはなんか情けないよね」
エルフ姉「でもご主人様かっこいいね」
エルフ妹「そうだね」
―――――――――――――――――
チュン、チュン……
エルフ姉「……」
エルフ妹「……」
エルフ姉「結局朝までずっといちゃいちゃしてたね」
エルフ妹「すごい体力だね……」
エルフ姉「……あっ」
エルフ妹「あ、お姉ちゃんがご主人様のを……」
エルフ姉「……」
エルフ妹「……」
エルフ姉「……お姉ちゃん、すごい元気だね」
エルフ妹「ご主人様死んじゃわないかな」
エルフ姉「お姉ちゃん、目がこわいね……」
エルフ妹「なんかしちゃいけない顔になってるよね……」
エルフ姉「ご主人様!がんばれー!」
エルフ妹「お姉ちゃん!聞こえるよ!?」
エルフ姉「あっ」
エルフ「えっ」
男「えっ」
こうして二人は、末永く幸せにいちゃいちゃしてくらしましたとさ。
めでたし、めでたし
乙
薄幸エルフ書きたかっただけなんだけどどうしてこうなったかな
おつ もしよければエルフの年齢設定とかお願いします
>>452
男と同年代か少し若いくらい
詳しい年齢は敢えて書かない
>>462
容姿のイメージは?
>>463
金髪色白巨乳までしか考えてない
あとはお好み
乙!
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