生活保護受給者「他人の金で生きているのは恥ずかしいことですか?」 (32)

あなたは生活保護を否定しますか?――。
生活保護を受けることになった家族4人の姿を描いた漫画が単行本として出版された。
制度への厳しい目が広がるなかで、「多くの人に実態を知ってほしい」という作者の思いが、
静かな共感を呼んでいる。
 漫画「陽(ひ)のあたる家」は、女性向けの月刊誌「フォアミセス」(秋田書店)の昨年8~10月号に連載された。
 主人公の女性はパートの仕事をしながら、会社員の夫と中学2年の長女、小学5年の長男の4人で暮らしていた。
夫が急病で入院すると、幸せだった生活は一変する。
 女性はパートの掛け持ちでしのごうとするが、家族の生活費と夫の医療費には足りない。さらに夫の会社は
「2カ月近く穴をあけた」と退職を促し、夫は仕事を失う。貯金は底をつき、電気は止められ、家賃も滞納。
長女が入る吹奏楽部の部費が払えず、穴が開いた長男の靴も買い替えてやれなくなる。
 追い詰められた時、パート仲間が教えてくれたのが生活保護だった。最初は屈辱感から申請に踏み切れない。
でも家族で生きるにはこれしかないと、支援グループの力を借りて申請した。
受給への葛藤や周囲の冷たい視線なども丁寧に描かれる。
 秋田書店によると、生活保護を正面から取り上げた異例の作品に、約100件の反響が寄せられた。
「自分もいつこうなるかわからない」「不正受給が大半というイメージが変わった」などの声が多かったという。


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