みさえ「ブツブツ・・・」

しんのすけ(半年くらい前からカーチャン、おかしくなっちゃたゾ・・・)

しんのすけ(家の中も仏像とお札ばっかり)

しんのすけ(とーちゃんは帰りが凄く遅くなって殆ど家にいないゾ)

しんちゃん(お出かけするのも知らない叔父さんの家ばっかりだゾ)

みさえ「しんちゃん？」

しんちゃん「ど、どーしたカーチャン」ﾋﾞｸｯ

しんちゃん「カッターなんて危ないからしまうんだゾ・・・」

みさえ「何言ってるのよ」

みさえ「今日は今月最初の御祈りだから」

みさえ「血をお供えしないと」ｻﾞｸｯ

しんのすけ「・・・」

しんのすけ「オ、オラは遠慮しとくゾ！」

みさえ「駄目よ、我慢なさい」ﾎﾞﾀﾞﾎﾞﾀ

みさえ「ひまも我慢してるのよ」ｻﾞｸｯ

ひま「びぇぇぇぇ!！」ｼﾞﾀﾞﾊﾞﾀ

みさえ「あっ、コラッ！暴れないの！」

ひま「びぇぇ！」ｹﾞｼｯ

みさえ「あっ！御神体に・・・」

しんのすけ「カ、カーチャン？」

みさえ「このクソガキが・・・！」

しんのすけ「え・・・」ｿﾞｸｯ

しんのすけ「オ、オラはお外で遊んでくるゾ！」ﾀﾞｯ

みさえ「あっ、待ちなさい！」

ひまわり「びぇぇぇぇん‼︎」ｼﾞﾀﾞﾊﾞﾀ

みさえ「あっ！また！」

みさえ「・・・」

しんのすけ(こんなの、絶対おかしいゾ！)

その夜



しんのすけ「・・・」

ひろし「こんな時間に何やってんだ、しんのすけ」

しんのすけ「カーチャンが・・・」

ひろし(またアイツか・・・)

ひろし(さっさと離婚手続き進めねぇとな・・・)ｽﾀｽﾀ

しんのすけ「トーチャン・・・」

ひろし(また俺の金で水晶だの買ってねぇだろな・・・)

しんのすけ「・・・」

ひろし(明かりが付いてる・・・)ｶﾞﾁﾔ

みさえ「あら、あなたお帰りなさい！」

ひろし「・・・」

みさえ「しんのすけも遅かったじゃない！」

しんのすけ「ご、ごめんなさい・・・」

みさえ「いいのよぉ！」

みさえ「ほら！ご飯の準備出来てるから入って！」

ひろし「いや、俺外で食べてきたから・・・」

しんのすけ「オラもマサオ君家で・・・」

みさえ「いいから、ほら！今日は特別なのよ！」

ひろし「・・・先に、風呂に」

みさえ「いいから！」

ひろし「・・・」ﾁｯ

みさえ「さ、食べるわよ！」ｸﾞﾂｸﾞﾂ

しんのすけ「う、うん・・・」

ひろし(この時期に鍋？つーかこれ・・・)

みさえ「今日はね、私達が教祖様に導かれてから丁度一周年なの！」

みさえ「だからお供えも豪華にしようと思って！」

ひろし(ひまわり、だろ・・・)ｶﾞｸｶﾞｸ

ひろし「そ・・・そうか・・・」

しんのすけ「カーチャン・・・」

しんのすけ「これ・・・」

しんのすけ「ひま・・・だよね・・・」

ひろし(馬鹿！刺激すんじゃねぇよ！)

みさえ「えぇ、そうよ？」

みさえ「だって御神体を傷付けたんですもの」

ひろし「み、みさえ。俺、ちょっとトイレに」

みさえ「駄目よ 」

みさえ「駄目」

ひろし(マジでヤバイって！)

ひろし「悪い！漏れそうなんだ！」ﾀﾞｯ

みさえ「ふざけないで」 ｶﾞｼｯ

ひろし「ひっ！」

しんのすけ(オラも逃げないと・・・)

ひろし「おい！しんのすけ！見てないで助けろ！」

しんのすけ「ト、トーチャン・・・」

しんのすけ(お助けしないと・・・)ｶﾞｸｶﾞｸ