モバP「風潮を打破する」(286)

P「ふむ……」

 カチッ カチカチッ

P「うちのアイドルたちも人気が出てきたな」

P「しかし、これは……」

『やっぱりあのアイドルは――』
 『売れてないころから知ってるけど実は――』
『知ってるか? あいつって――』

P「……」

P「妙な風潮や噂がたってるアイドルが少なくないな」

P「これはゆゆしき事態だ」

P「よし、風潮を打破するぞ!」

向井拓海(18)


拓海「おい、どうしたんだよ?」

P「ん? いや、なんでもないから気にするな」

拓海「そうかよ……ならいいけどよ」

P「……」

拓海「な、なんだよ?」

P「拓海、お前こそどうした?」

拓海「はァ? 何のことだ?」

P「お前から俺にいきなり話しかけてくるなんて珍しいな。なにかあったんじゃないのか?」

拓海「……チッ」

期待

拓海「別に、どうってことねぇんだけどさ……」

P「どうってことないかは俺が判断する。さぁ、聞かせろ」

拓海「……アンタ、本当に自分勝手だよな」

P「プロデューサーだからな。で?」

拓海「はぁ……わかったよ。アタシは元レディースだろ?」

P「うん。総長も含めていい人たちだったな」

拓海「……で、まぁ普通なら抜けるのに落とし前とかがあるだろうにビンタ一発で終わりにしただろ」

P「強烈だったな。すごい人だよ……勧誘したかったな……」

拓海「おいバカやめろ」

P「いや、大丈夫。そうなると流石に骨が折れそうだし」

拓海「当たり前だろ。流石のアンタもどうこうできる人じゃねぇよ」

P「物理的に」

拓海「そっちじゃねぇ!」

拓海「はぁ……で、だ」

P「おう、どうした」

拓海「アタシがアイドルになったってことは他の族にはバレないよう注意してくれてたんだけどな……」

P「……拓海が最近、露出が増えてきてるからバレたと?」

拓海「そういうこった……で、昔っからもめてるトコがあんだよ」

P「ほうほう」

拓海「オイ、聞いてんのか?」

P「だいたいわかった」

拓海「……適当こくなよ?」

P「何を言うか。俺はプロデューサーだぞ」

P「つまり、話はこうだ」

P「拓海は元特攻隊長。つまり、他の族に対しての抑止力にもなってた」

P「だから、大きなもめごとが起きないようにはなっていた……だが」

P「俺が拓海を引き抜いてしまった」

P「そのせいで元いたグループがピンチになっている」

拓海「……まぁだいたいあってるな」

P「それで、どうしたい?」

拓海「決まってるだろ、助けるんだよ」

P「……ふむ」

拓海「何がふむだよ」

P「踏む?」

拓海「踏まねぇよ! なんだよその姿勢は!」

P「わかった、冗談はおいとこう」

拓海「そうかよ、じゃあ今度の土曜日は……」

P「土曜日か。悪いけど収録があるんだよなぁ」

拓海「んだとぉ!? っざけんな! アタシはなんとしてでも行くぞ!」

P「筋は通すんじゃなかったのか?」

拓海「いかないほうが筋が通らねぇだろうが!」

P「いや。俺にいい考えがある」

拓海「いい考えだと……?」

P「あぁ、いいか――」

――

――――


総長「アンタら……プライドはねぇのかい! 男まで連れてきやがって!」

チンピラ「ひっひっひ、オレたちは向井拓海ちゃんのファンでさぁ~! 一緒にレッスンしてぇだけだぜ?」

総長「ンの……!」

ヘッド「ッハっ。ざまぁないね! こいつらがどうなってもいいのかい?」

メンバー「そ、総長……! あたしたちのことは……」

DQN「ぐへへへ、かわいがってあげるよぉ?」

総長(拓海……スマン……!)


  ブォォン!

ヘッド「……あ?」

拓海「……待たせたな」

総長「拓海……! ばっきゃろう! なんできやがった!」

ヘッド「ハッハー! 今更来たって遅いんだよ!」

拓海「……」

チンピラ「ひひひ! 暴れるなよ? こいつらがどうなるか知らないぜ!」

総長「やめろッ! もうそいつは……」

チンピラ「関係なくねぇンだよッ! 拓海ちゃんだってそれがわかってるからここに来たんだろ?」

総長「くっ……」

ヘッド「さ、こっちに来いよ。かわいがってもらいなァ?」

拓海「……」

メンバー「た、たくみさん……」

拓海「……」

俺「まとめてかかってきな」

DQN「妙なことをしたらこっちの女がどうなるかわかんねぇぜ? さぁ、暴れるなよ……」

拓海「……」

チンピラ「この爆乳を一度思いっきり揉んでやりたかったんだよ! へへ……」


  もにゅんっ  ドサッ

チンピラ「やっぱやわら……どさっ?」

拓海?「……」

チンピラ「う、うわあああああ! おっぱいがもげたぁあああああああ!」

拓海?「……もういいか」

チンピラ「は、な、なに言って……」


    クロス アウッ 
拓海?「脱・衣!」

      ばしゅんっ!   ばさぁっ!

DQN「な、なんだァ!?」

P「俺だァ!!!」

ヘッド「!?」

DQN「た、拓海ちゃんの頭がPになったァ!」

チンピラ「しかも男だァ!!」

P「そうだ、俺だ!」

総長「あんた……どういう……」

P「変装して来たんですよ。そう、拓海に化けてね」

ヘッド「っざけんな! 明らかに骨格変わってるんだろォが!」

P「何を言うか。俺はプロデューサーだぞ!」

チンピラ「い、意味わかんねぇ……」

P「拓海は昔の弱みや仲間を盾にとられてあれこれされるっていう風潮……! この俺が許さん!」

DQN「な、なんだよてめぇ! 拓海ちゃんを出しやがれ!」

チンピラ「さもなきゃ、こいつらがどうなってもしらねぇぞ!」

P「……関係ない子に手を出すなんて、やめるんだ」

チンピラ「う、うるせぇっ!」

総長「や、やめろッ!」


  ゴギャッ!

P「……」

チンピラ「て、鉄パイプが……」

DQN「まがった……」

P「お前たちも若いからもてあましているんだろう……哀れだな……」

チンピラ「ひぃぃぃ……」

ヘッド「はっ……そ、そうだ! てめぇも社会人なら手を出したら捕まんだぜ!」

DQN「そ、そうか! へへ、そうだよ! どうすんだよ!」

P「――俺は、手を出さない」

ヘッド「じゃあどうするってんだ!」

P「決まってるだろ?」

チンピラ「た、タコ殴りにでもされるってかぁ? 拓海ちゃんを釣るエサに……」



P「俺がケツを出す!」



チンピラ「……は?」

DQN「ひ?」

ヘッド「ふ?」

メンバー「へ?」

総長「ほぉ……」

チンピラ「い、いやいや意味わかんねぇよどういう……」

P「安心しろ。怖くないからな」

チンピラ「や、やめろ! こっちくんなよ!」

P「大丈夫、誰も見ていないさ――月以外はな」

チンピラ(やだ……かっこいい……)キュンッ


ヘッド「いや、おかしいだろォが!」

総長「おい」

ヘッド「へ?」

総長「オラァッ!」

ヘッド「へぐっ!」

総長「よし。これで邪魔者はいなくなったな」

DQN「いや、いみわかんね……」

総長「次はお前だからな」

DQN「え、いや俺は……」

総長「な?」

\   / .::::::::::::::::::::::::;;:;;::,ッ、::::::   )  く   ホ  す
  \ l  ,ッィrj,rf'"'"'"    lミ::::::: く   れ  モ  ま
     Y           ,!ミ::::::: ヽ  な  以  な
`ヽ、  |           くミ:::::::: ノ   い  外  い
     |、__  ャー--_ニゞ `i::::,rく   か  は
``''ー- ゝ、'l   ゙̄´彑,ヾ   }::;! ,ヘ.)  !  帰
      ゙ソ   """"´`     〉 L_      っ
      /          i  ,  /|    て    r
≡=- 〈´ ,,.._        i  't-'゙ | ,へ     ,r┘
,、yx=''" `ー{゙ _, -、    ;  l   レ'  ヽr、⌒ヽ'

        ゙、`--─゙      /!         `、
  _,,、-     ゙、 ー''    / ;           `、
-''"_,,、-''"    ゙、    /;;' ,'  /         、\
-''"    /   `ー─''ぐ;;;;' ,'  ノ      
   //    /     ヾ_、=ニ゙

チンピラ「俺……もう、こんなことやめるよ……」

P「あぁ。いくらだってやり直せるさ……大丈夫だ」

チンピラ「はい……ありがとうございました……」

P「さ、次は君だな」

DQN「いや、俺はそういうのは……」

P「なんだ、するよりされる派か?」

DQN「え、いやっ! まって、そこは……」

P「痛くないぞー。大丈夫だ、ゆっくりしような」


総長「……」

メンバー「た、助かりましたね総長……総長?」

総長「ことの顛末を見届けるんだ。いいね」

メンバー「え、あ。はい」

おいこいつPaPだぞ

  ヌポヌポアオオー

DQN「だめ……おれ、もう……」

P「ふふっ。女を襲うなんてバカなことはやめるんだぞ」

DQN「はい……」


P「よし、これで一件落着だな」

総長「なぁ、あんた」

P「ん? あぁ、総長さん!」

総長「すまん……こっちのごたごたに巻き込んじまった」

P「いいんです。拓海を引き抜いたのは俺ですから」

総長「……あいつは、頑張ってるもんな」

P「はい。真面目で、可愛いやつですよ」

総長「ふふっ、そうだろ? 素直じゃないけどな」

メンバー(総長……鼻血が止まってないです……)

P「あなたは、どうです?」

総長「アタシはいいんだ。これしか知らないから」

P「そうですか……心変わりは?」

総長「くどいな」

P「……すみません。諦めます」

総長「あぁ、それでいい。……あの子を、頼んだぞ」

P「任せてください」

メンバー(イイハナシカナー?)

拓海「くっ……あいつ、任せろっていったけどどういう……」

P「よ、拓海」

拓海「なっ!? い、いつの間に……」

P「本番直前か。間に合ってよかった」

拓海「お、おい。どうなったんだよ! みんなは……」

P「無事だよ。大丈夫、もう二度とあんなことはないはずだ」

拓海「そうかよ……いったいどうやったんだ?」

P「それはもう、あれだよ。プロデューサーとしていろいろとな」

拓海「……意味わかんねぇよ、バーカ」

P「意味わかんなくて結構! まずは目の前の仕事が先決だ」

拓海「わかってるっての! ホント、あんたは……」

P「おう、どうした?」

拓海「……ありがとよ。それだけ、言っておく。いってくるぜ」

P「いいってことよ。行ってこい、拓海!」




拓海(で、収録もうまくいって……まぁ、いい感じだったし感謝はしてるけどよ……)

拓海(なんか最近総長の様子が変なんだよなァ……)

拓海「……気のせいか?」

風潮
幸子は芸人
三船さんはNTRる
凛は変態くんかー

あと何があったっけ、ネタが切れる予感がする

智絵里のチョップが殺人級

P「よし。拓海の風潮を見事に粉砕したぞ」

P「さーてと。次は……」

智絵里「あ、あの……」

P「あぁ、智絵里。おはよう」

智絵里「おはようございます……その、えっと……」

P「どうした?」

智絵里「な、なんでもありません……だいじょうぶ、です」

P「……ふむ」


緒方智恵理(16)

おっしゃきた!

P「……」

智絵里「あの、なんですか……?」

P「いや。なんでもないんだ、今日はいつもの料理番組だ」

智絵里「はい、がんばり、ますっ」

P「うん。数字も取れてるみたいだし、順調だぞ」

智絵里「響子ちゃんみたいに上手にできないかもしれないけど……一生懸命、勉強してるんです」

P「えらいなぁ。ちなみに今日はお菓子を作るらしいからな」

智絵里「お、おかし……」

P「そう。バレンタインも近いしな」

智絵里「……おかし……」

P(確か、智絵里のチョップがすさまじい威力だって風潮があるんだよな)

P「まったく、どこから出たのやら」

智絵里「えっ……?」

P「いや。なんでもないぞ」

智絵里「なんだか今日は……へん、ですよ?」

P「そうかな? 体はなんともないぞ」

智絵里「それなら、いいんですけれど……でも、無理しちゃダメです」

P「無理かぁ。しないさ……たぶん」

智絵里「だめ、ですっ……」

P「あはは、智絵里は可愛いなぁ」

智絵里「もうっ……」

――

――――

智絵里「ちえりんきっちん、です!」

智絵里「今日は……えっと……」

智絵里「バレンタインに向けて、チョコレートの作り方を勉強します」

智絵里「まずはカカオ豆を焙煎していきます。ここがしっかりしていると美味しくできあがります」

智絵里「そのあと、皮を除いて――」


P「本格的だなぁ」

P「……あ。手順間違えてる」

P「あわててる……ははは、かわいいなぁ」

智絵里「で、できました……!」

智絵里「えっと……最後に、一番だいじなのは……」

智絵里「気持ち、ですっ! がんばりましょう……!」



P「お疲れ様、智絵里」

智絵里「あ、ありがとうございます。えっと……」

P「あぁ、はい。ドリンクな」

智絵里「え? あ……はい……」

P「喋りづめだから結構体力も使うし、のども乾いただろ?」

智絵里「えへへ……へっちゃらです。だって、わたし……」

P「わたし?」

智絵里「わたし……わたし、わたし……」

P「たくさんの私?」

智絵里「そうじゃなくて、あのっ……作ったメニューって、普段はそこで食べます、よね?」

P「そうだな。それでコメントとか、ゲストの人にもらって……」

智絵里「今回は、女の子に渡すんじゃなくて、男の人のためのメニューだったからゲストの人がいなくて……」

P「最近は友チョコとかって文化もあるみたいだけどな」

智絵里「だ、だからっ……あの……!」

P「……」

智絵里「わたし、ちょ……」

P「ちょ?」

智絵里「ちょ、ちょ、ちょっ……ちょっ……ちょ……!」

ゴクリ

 




智絵里「チョコレート、ですっ……!」

P「……これ、俺がもらっていいのか?」

智絵里「は、はい……!」

P「ありがとう。嬉しいな」

智絵里(渡せた……! わたし、やっと……)

P「去年のもすごく嬉しかったなぁ……」

智絵里「えっ……!?」

P「あれ? 匿名でくれたの、智絵里だろ?」

智絵里「あ、あっ……」

智絵里の成長見てると泣けてくるな

智絵里「あ、あの、あれは、えっと……」

P「去年は直接じゃなくて、ちひろさん経由だったよな」

智絵里「ち、ちがいますっ……! あれは、その……」

P「あれもすごくおいしかったし嬉しかったよ。ありがとう、智絵里」

智絵里「はぅ……ぅぅ……」

P「このチョコレートも大事に食べるからな」

智絵里「は、はい……」

P(……そういえば、去年はくれようとしたときに……)

智絵里「あの、プロデューサーさん?」

P「うん? あぁ、嬉しくってついぼーっとしてたみたいだ。じゃあ、事務所に戻ろうか」

智絵里「はいっ!」

――


P『どうしたんだ、智絵里?』

智絵里『プロデューサーさん、あ、あの、……チ……」

P『ち?』

智絵里『チ……チョ、チョ……チョップ、です。えい』

  ぺちっ

P『ぐわー、やられたー』

智絵里『あ、あっ。ご、ごめんなさい!』

――


P(あの場面を誰かが見てて、大男をチョップでなぎ倒したようにみえたのかもしれないなぁ)

P「ははは、そんなわけないのにな」

智絵里「えっ?」

P「いや、なんでもないよ」

P「智絵里の風潮打破だ」

P「……次のアイドルは、そうだな……」

幸子「ふふん、今日も冴えない顔をしていますね! まぁ、ボクが来たからには笑顔になってしまうでしょうけれど!」

P「おぉ、幸子」

幸子「おはようございます。それで、何を悩んでいたんですか?」

P「ちょっとな、いろいろとだ」

幸子「ふぅん、そうですか。いろいろ……」

P「そう、いろいろ」

幸子「なんだったらボクが話を聞いてあげましょうか?」

P「……」


輿水幸子(14)

幸子「どうしたんですか? ははーん、さてはボクのあまりの優しさに何も言えないんでしょう?」

幸子「流石はボクですね! カワイイだけじゃなく優しいだなんて!」

P「……」

幸子「まぁ、これもプロデューサーさんだけ特別です。どうですか? 嬉しいですか?」

P「幸子か……ふむ……」

幸子「何か悩みがあるままお仕事なんてされたら、いろいろと問題が起きてしまうかもしれませんしね!」

幸子「そうすると、ほかのみんなも困ってしまうでしょう? ふふん、ボクは優しいので、そういうことは未然に防ぎたいんですよ」

P「なぁ、幸子」

幸子「なんですか?」

P「お前、空を飛ぶ気はあるか?」

幸子「空……?」

P「そう、空だ」

幸子「それは……あのライブの時みたいにですか?」

P「あれはなかなかウケもよくてなぁ」

幸子「……プロデューサーさんは、ボクが飛んでいるところが見たいんですか?」

P「空を飛ぶ幸子も可愛かったなぁ」

幸子「ふぅん、そうですか……まぁ、飛んであげなくもありませんよ? ボクは優しいですし、カワイイので!」

P「やっぱりか」

幸子「なにがですか?」

P「いや、こっちの話だ」

Sachiko can fry

P(幸子は芸人、鬱陶しい絡み芸、腹を殴りたい、ムカつく……)

P「ひどい風潮もあったもんだ」

幸子「風潮? 何のお話ですか?」

P「いや、こっちの話だよ」

幸子「またそれですか。ふーんだ、別に気になんてなってないからいいですけど」

P「そうか、幸子は他人に関心を持たないのかぁ」

幸子「え? いえ、そういうわけではないですけれど」

P「そうなのか? 気になるなら聞いてもいいぞ?」

幸子「……ふぅん、聞いて欲しいんですか? 仕方ありませんね! それなら聞いてあげます!」

P「そうだな、何が聞きたいんだ?」

幸子「まず、今日はなんだかプロデューサーさんが冴えてないってことですかね」

P「そうか?」

幸子「覇気がありません。まったく、そんな状態でボクをプロデュースしようだなんて失礼にもほどがあります!」

P「そうかなぁ……」

幸子「他のことで手が回らないだなんて言い訳は聞きたくありませんよ! ボクのことをもっとちゃんと見てくれなきゃダメです!」

P「すまないな、幸子の優しさに甘えてたみたいだ」

幸子「ふん、まぁボクは優しいですから! 仕方ありませんね」

P「ちゃんと幸子のことを見るよ、いこうか」

幸子「なんだ、体調は大丈夫なんですか? 無理をするだなんて、社会人失格ですよ?」

P「無理はしてないよ、平気だから」

おちるほ

P(――このように)

幸子「やれやれ、少しのどが渇いてきましたね! まぁボクはカワイイので水筒も持参していますが!」

P(幸子は少しめんどくさい子に見えるが、違う)

幸子「おやぁ? さてはプロデューサーさんものどが渇いているんですか? 仕方ない人ですね!」

P「いや、自分でジュースを買うから大丈夫だ」

幸子「……ふぅん、そうですか」

P「……」

幸子「別に、いいですけれどね! あとから頼んでもあげませんよ?」

P「あっ、小銭がないな。やっぱり分けてくれないか?」

幸子「……ふふん! 仕方ないですね、まったく! ボクがいなかったら乾いて死んでしまうところでしたよ?」

P「すまないな、ありがとう」

幸子「いえいえ。ボクは優しいですから! ふふん……♪」

P(必要にされたがって、してほしいことややりたいことをいちいち口に出してるだけなんだよなぁ)

P(そもそものスカイダイビングだって……)

――

幸子『ボクは天使なので空から舞い降りないといけませんね!』

P『じゃあ、やってみるか?』

幸子『いいでしょう! ふふん、プロデューサーさんのお手並み拝見です!』



幸子『ほ、本当に、飛ぶんですか? 空を、ヘリコプターから……?』

P『幸子が空から舞い降りたいって言ったから頑張ってみたぞ』

幸子『う……こ、こんなの……』

P『怖いならやめてもいいんだぞ?』

幸子『……これは、プロデューサーさんがボクにやってほしくてとってきたお仕事ですよね?』

P『あぁ、そうだ』

幸子『それなら……それなら、飛んであげなくもありませんよ! ボクはカワイイので!』

――

P(こんな感じだったしなぁ……)

やっぱりボクは天使ですね!

P「幸子は頼まれるとノーと言えないタイプだなぁ」

幸子「まぁ、ボクは優しいですからね!」

P「今度、ワニと触れ合おうっていう企画があるんだが、どうかな」

幸子「わ、ワニですか!?」

P「ほら、幸子がワニ革っていうのもゴージャスでいいかもしれないなんてつぶやいてたのを聞いてな」

幸子「そ、そんなのただの……」

P「……」

幸子「……それって、危ないんですか? ボクがやると、プロデューサーさんは嬉しいですか?」

P「危なくないよ。幸子が頑張っているところはすごく可愛いと思うから、ちょっと無茶をさせるな。ごめん」

幸子「ふふん、本当に仕方のない人ですね! ボクじゃないといけないだなんて、まったく」

P(だから少々無茶な企画を振ってしまう。どんな内容でも必死に虚勢を張りつつ頑張る幸子は文句なく可愛い)

幸子可愛いと初めて思った

腹パンなんて怖くないですよ!

P「まぁ、そういう風潮ができたのは間違いなく俺のせいだなぁ」

幸子「何がですか?」

P「幸子、やっぱりワニロケはやめにしよう」

幸子「えっ? な、なんでですか?」

P「冷静に考えたら危ないかもしれない。幸子じゃ無理だ、プロの芸人さんに任せよう」

幸子「で、でもそうしたらプロデューサーさんは……?」

P「大丈夫、俺は何ともないよ」

幸子「じゃあ、ボクは……ボクはいらないんですか? このカワイイボクを、ほうっておく気ですか?」

P「幸子を?」

幸子「だって、次のお仕事ってことは、その時まではまたしばらく会えないんですよね? この、カワイイボクにしばらく会えないなんて、つらいでしょう?」

P「あぁ、そうか。誤解させたな」

幸子「え?」

P「幸子に任せたい別の仕事があるんだ」

幸子「なるほど、それなら仕方ありませんね。早くいってくださいよ! 気が利かないんですから」

P「すまんな。それで内容なんだけどな……」

幸子「ふふん。プロデューサーさんがボクにさせたいことってなんですか?」

P「ファッションモデルだ」

幸子「えっ?」

P「ファッションモデル。嫌か?」

幸子「……モデル、ですか? ボクが?」

P「小学校高学年ぐらいの女の子に向けたジュニアブランドがあるんだけどな? そこがぜひって」

幸子「小学校……む。ボクは中学生ですけれどね」

P「ははは、幸子は小さいからなぁ」

そういや俺の蘭子ちゃんは?

幸子「ふんだ、別にいいですけれど! ボクは小さくてもカワイイので!」

P「そうだな、幸子はいつも可愛いな」

幸子「えっ?」

P「どうした幸子、可愛い顔して」

幸子「プ、プロデューサーさんこそどうしたんですか?」

P「たまにはちゃんと、言ってあげないとな。幸子は可愛いよ、いつも思ってるし、感謝してる」

幸子「……ふ、ふふん! 当然です! ボクがカワイイなんて、世界の常識ですよ!」

P「そうだ、幸子は可愛い。いつも無茶させてごめんな?」

幸子「無茶ですって? とんでもない! ボクに不可能なんてありませんよ! だってボクはカワイイので!!」ドヤァッ!

P「前から、幸子に可愛い服を着せてみたかったんだよな。私服も可愛かったし楽しみだ!」

幸子「おやおや、仕方ありませんね! そのファッションモデルも受けてあげましょう!」

P「それから、幸子は猫も好きだったっけ?」

幸子「えぇ、猫もボクほどではないですがカワイイですからね!」

猫=ライオン

幸子オワタ

P「ふれあい企画があるんだが、やってくれないか?」

幸子「ふふん、なんでも来いですよ!」

P「わかった。ライガーと幸子のふれあいはきっといろんな人が喜ぶぞ!」

幸子「らいがー?」

P「うん、ライオンと虎の子供でライガー」

幸子「」

P「幸子は小さいから大きな動物とのふれあいが絵になるんだよなぁ。ははは」

↓何で前田敦子食ってんの?

――

――――

幸子「ら、ライガーとのふれあい企画です! このボクに触ってもらえるなんて幸運な子ですね!」

幸子「そっと……そぉっと……」

ライガー「……」ノソッ…

幸子「ひっ……!?」

ライガー「ぐるるるる……」

幸子「う、うぅ……プロデューサーさんがとってきたお仕事、プロデューサーさんがとってきたお仕事……」

ライガー「がぁ……っ!?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

P「……」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


ライガー「な、なぁーお……」

幸子「あ、あれ? おとなしくなった?」

幸子は俺が守る(レイプ目)

智絵里えすれあキタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!

幸子「流石はボクですね! 種族を超えてもボクのかわいさは伝わってしまうみたいです!」

ライガー「なぁーお、なぁーお……」

幸子「よしよし。ふふん、見てください! どうですか!」

P「すごいなぁ、幸子は」

幸子「ふふん、これぐらい朝飯前なんですよ! なんといってもボクはカワイイので!」ドヤァッ!

P(……やれやれ、でもこれは俺が原因だもんな)

P(でも、困った顔と頑張る姿を見るのが楽しいのはどうにもならないなぁ……)

幸子「ふふん、どうですか! もっと撮ってもいいんですよ?」

P「風潮打破できなかったかもしれない」

P「万が一の時に備えてダイブの時は俺がヘリの中にいたし」

P「動物ふれあいは同行してるが、まぁ……」

きらり「にょっわー!」

P「うおっと!?」

きらり「Pちゃんおはゆー☆ おっすおっす!」

P「おぉ、きらりか。おっすおっすー」

きらり「にゃははっ☆ 今日もきらりんパワーまっくす! でがんばるにぃ!」


諸星きらり(17)

P「きらりといえば……パワーか……」

きらり「Pちゃんどしたー? きらりんパワーちゅーにゅーすぅ?」

P「いや、そっちじゃないな」

きらり「にょにょにょ? そーなのー?」

P「うん。ちょっとな」

きらり「そかそかー、おなやみごとある? だいじょぶー?」

P「悩みというか……うーん……」

きらり「あのね、きらりんパワーをぎゅぅーってしたら、元気でるよ? すぅ? やっちゃうー?」

P(きらりの風潮といえば、腕力が強いというか謎パワーの『きらりんパワー』だよな……ビームも撃てるとか)

P「……」ジッ…

きらり「にょっ……もーっ! みつめられるとてれゆーっ! めーっ!」

P「きらりは普通の女の子だよなぁ……」

きらり「うきゃ? なになに、なんのことー?」

P「いや、これは……手っ取り早くいくか」

きらり「んー? 今日のPちゃんなんか変かも? お熱? きらりんパワーではつねつちゅー! うきゃー! やばーい!」

P「きらり、ちょっといいかな」

きらり「うん! だいじょぶ☆ まっかせてー!」

P「せーのっ」

    ぎゅうぅぅっ

きらり「うきゃっ!?」

きらり「にょ、にょ、にょ、にょ……」

P(すごく細い。そして柔らかい)

  ぎゅぅぅぅ……

きらり「Pちゃんてば積極的すぎだにぃ……きらり……こまっちゃうぅー」

P(見給え、乙女だ。これが、きらりなんだ)

きらり「でもでも……なんだかあったかーい……おちつくぅ……☆」

P「……あっ、いかん」

きらり「にょ、Pちゃんどした……? もっと、つよーく、ぎゅってしても、だいじょぶだにぃ……?」

P「そんなことしたら折れそうじゃないか……じゃなくてな」

きらり「うん……」

(これは死んだな)

P「もし変な人にこうやってされたらどうする?」

きらり「Pちゃんじゃなくて、へんなひと?」

P「そうだ、どうする?」

きらり「んーと……やめてー! っていって、めっ! ってすぅ?」

P「じゃあ、やってみてくれ」

きらり「う、うん……やめてー!」

P「やーだよー」

きらり「も、もーっ! だめー! やぁー!」モジモジ

P「身をよじっても無駄だー、放さないぞー」

きらり「うぅー、むりぃ……」

P「本当にか?」

きらり「ほんとだにぃ……どきどきして、くらくらして、ちからが出ないの……」

P(うん、やっぱり怪力なんかじゃないな)

P「……きらり」

きらり「な、なぁに? いまね、あたまのなかがね、みゅみゅみゅんってなっててへんなの……」

P「そうか。力は出ないのか?」

きらり「うぅ……むーっ!」

P「……」

きらり「やっぱりむりかも……Pちゃん、きらりね、このままだと……」

P「じゃあ、今度は俺を思いっきり抱きしめてくれないか」

きらり「にょ……いいの?」

P「うん、さぁ、来い」スッ…

きらり「う、うん……きらりんパワーじゅうでん……ごじゅー、ろくじゅー、ななじゅー」

きらり「はちじゅー、きゅうじゅー、ひゃく……」

P(よし、来い……きらりは怪力なんかじゃないって証明してやる)

きらり「ひゃくじゅー、ひゃくにじゅー、ひゃくさんじゅー、ひゃくよんじゅー」

P(あれ?)

徒愚露「120%の力だ」

きらり「ひゃくごじゅー、ひゃくろくじゅー、ひゃくななじゅぅ……」

きらり「ひゃく、はちじゅっ……ひゃく、きゅうじゅう……」

きらり「まっくす、げんかいとっぱ! きらりんパワー、にひゃくぱぁぁぁ……せぇぇんっと!」

  ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

P(大気が……震える……!?)

きらり「いっくよぉーっ!」

P「ハッ!?」


 きゅっ

P「……え」

きらり「……あったかーい」

きらり「あのね、Pちゃん……きらりね、どきどきしてね、へんなの……」

P「お、おう……」

きらり「だけどね……なんだか、とっても……きもちいぃの……」

P「……」

きらり「……」

  ぎゅぅぅ……

P(やわらかい……)

きらり「うぇへへ……もっと、ぎゅっとすぅね……?」

P(あぁ……力がこもってるのはわかるけど、痛みだとかすごい腕力とかは、感じない……)

きらり「Pちゃん……きらりんパワー、どーお?」

P「なんだかふわふわして気持ちいいなぁ……」

きらり「にゅふふ……ばっちし?」

P「うん、ばっちし」

きらり「よかったー☆ Pちゃんおつかれ?」

P「いやぁ、きらりのおかげで元気が出たよ。ありがとう」

きらり「いいのー! きらりもね、Pちゃんにぎゅーってしてもらって元気まっくすになったの!」

P「ははは、嬉しいなぁ」

きらり「おしごといこー☆」

P「そうしよー☆」


P「……ハッ!?」

P「きらりの腕力がすごいなんてことは特になかった」

P「柔らかくて細くて、女の子って感じだったなぁ」

P「あぁ、はぴはぴ☆」

P「ハッ!?」

凛「……何やってるの?」

P「おぉ、凛。おはよう」

凛「うん、おはよう」


渋谷凛(15)

P「……」

凛「何?」

P「凛か……凛の風潮ねぇ……」

凛「何でもいいけど、なんだか最近あれこれやらかしてるって聞いたけど本当?」

P「やらかしてるって何がだ?」

凛「なんかプロデューサーのおっかけができたとか、セクハラしてたとか」

P「……ハハハ」

凛「……本当なんだ?」

P「いや、まぁいろいろあってな」

凛「まったく……しょうがないなぁ。捕まるよ?」

P「大丈夫。そんなことはない」

凛「プロデューサーにメール」
P「凛からメール」
とかそんな感じのシリーズのやつじゃね?多分

渋谷凛(15)
ttp://i.imgur.com/JuXEnMh.jpg
ttp://i.imgur.com/gUvzx59.jpg

氏ねぇ! 俺が死んだァ!

特訓前は凄い可愛いのに特訓後がなんか・・・・・・
あれこんなパターンのアイドルが前にも(ry

わんわんと呼ばれてるあたり(EROあり)

凛「あ、プロデューサーからメール…」
モバP「ん、凛からメール…」
凛「…プロデューサーにメールしよ」
モバP「凛にメール送るか」

SSで作られた風潮でこれがかなり業が深い

凛「どうだか。だって……」

P「俺はアイドルたちのことを詳しく知りたかっただけなんだ」

凛「……ふぅん」

P「そのためにはまぁいろいろとコミュニケーションをな」

凛「まぁ、いいんだけど。気を付けてよね」

P「はい」

凛「……」

P「……」

凛「……何?」

P「いや、別に?」

凛「なら。仕事、いこうよ」

P「そうだな、いこうか」

凛「うん」

P「……」

凛「……」

P「……」

凛「何……?」

P「そういえば凛は交友関係は広いほうか?」

凛「……少なくはない、のかな? 普段は奈緒や加蓮とか、卯月と未央とか……」

P「じゃあ、まゆはどうだ?」

凛「まゆ? あぁ……」

P「呼び捨て、ってことは……」

凛「まぁ、仲が悪いわけじゃないとは思う」

P「そうか、ならいい」

凛「……何それ?」

P「ちょっと気になったんだよ」

凛「ふぅん……?」

P「ほい、お仕事到着」

凛「うん、じゃあいってくる」

P「いってらっしゃい」

凛「ふふっ、いってきます」



P「……凛の風潮といえば、くんかーだの犬だの変態だの」

P「どこから来たんだろう……謎だな……」

P「よし、打破だ」

――――

――

P「りーんー」

凛「何?」

P「かもんっ!」

凛「……」

P「……」

凛「え、腕広げてたってカモンって、どういうこと?」

P「……どういうことだろう」

凛「セクハラで捕まるよ?」

P「はい」

凛「まったく、気を付けてよね」

――

――――

――――

――

凛「あれ、これって……」

凛「……プロデューサーの着てたコートか」

凛「置きっぱなしでどこにいったんだろ……はぁ……」

凛「……とりあえずかけとこう。しわになったら大変だし」

まゆ「あれ、凛ちゃん……?」

凛「あ、まゆ。どうしたの?」

まゆ「いえ、つい今事務所についたところで……その服って、プロデューサーさんの……?」

凛「うん。置きっぱなしだとしわになっちゃいそうだったから」

まゆ「へぇ……じゃあ、まゆがかけておきますよぉ……」

凛「そう? ありがと」

まゆ「いえいえ……うふふ……」

――

――――

――――

――

P(なんかこのコートまゆの匂いがする……)

凛「どうしたの?」

P「あぁ、いや。なんでもない」

凛「そう。じゃあいいや」

P「……」

凛「……」

P「……何かない?」

凛「別に。どうかしたの?」

P「いや、どうもしないけど……うん……」

凛「そう、ならいいでしょ」

P(つめたい)

――

――――

――――

――

凛「ライブ、成功だったね」

P「流石だな。大盛況じゃないか」

凛「まぁ、これぐらいね。ファンのみんなだって満足させてあげなきゃ」

P「流石は凛だなぁ!」スッ…

凛「……」サッ

P「……」

凛「頭触るのってセクハラなんだよ?」

P「あ、はい」

――

――――

――――

――

P(おかしい……)

P(いや、あの風潮もおかしいとは思ったけど、流石に凛がクールすぎる……!)

凛「どうしたの?」

P「いや、ちょっと考え事をしてたんだ」

凛「そう。ま、いいや」

P「いいって何がだ?」

 ぽすんっ

P「……」

凛「……」

P「なんで隣に……?」

凛「なんとなく」

P「そ、そうか……ははは……」

凛「……」

P「ひょっとしてかまってほしいのか? こいつめー」

凛「やめて」

P「はい」

凛「……」

P「……」

凛「……ふふっ」

P「な、なんだ?」

凛「別に」

P(な、なんなんだ……わからん……!)

凛「ねぇ、プロデューサー?」

P「お、おう?」

凛「ひょっとして私にかまってほしいの?」

P「何をバカなことを言ってるんだ。俺はアイドルとプロデューサーとしてだな……」

凛「アイドルとプロデューサーとして、ね……」

P「な、なんだ?」

凛「それなら、セクハラっぽいことは無しだよ」

P「……セクハラしてたかな」

凛「してたよ。捕まるよ?」

P「気を付けます」

凛「うん、わかればいいんだ」

凛「それじゃあ、お仕事いこっか」

P「お、おう」

凛「……の、前に。ちょっと手だして」

P「おう?」スッ…


  パァン!

凛「はいたーっち、なんてね」

P「……」

凛「何?」

P「いや、凛がこんなことするのが意外でびっくりした」

凛「別に、きまぐれ」

P(まったく、まったくわからん……凛の考えてることが……)

凛「ほら、お仕事行くんでしょ?」

P「お、おう。いこうか!」

凛「うん」


凛「……」

凛「プロデューサー」

P「なんだ?」

凛「なんでもない、呼んだだけ」

P「……はい?」

凛(……今はこれぐらいがちょうどいいかな)

P「……??」

P「……結局、凛の考えてることがわからない」

P「たまに異常に近づいてくるけど俺からの接触は全部『セクハラ』の一言で両断」

P「はぁ……クールって難しい……」

P「距離がつかず離れずでもどかしいし……」

P「……」



P「……もどかしい、だと……!?」

P「バカな……すでに術中じゃないか……!」

早苗「……何怪しい行動してるの、P君?」

P「あ、早苗さん」


片桐早苗(28)

P「いやね、風潮が……」

早苗「風潮、ねぇ」

P「はい。なんだかいろいろと言われてるんですよ」

早苗「それで、P君はそれを打破しようとしてる、と」

P「はい」

早苗「……ねぇ、あたし達ってそんな風に見えてるの?」

P「え、いや……そう見る人が多いみたいですね」

早苗「あたしは何かにつけて逮捕かぁ……まぁ、P君がへんなことしてたらシメるって約束だしね」

P「しません。誓ってしません」

早苗「まぁそれはいいよ。あたしが聞きたいのはね?」

P「は、はい」

早苗「あなたから見て、あたし達がどう見えてるか、なの」

P「……俺から、見て……」

早苗「拓海ちゃんのは、とにかくとして……」

早苗「智絵里ちゃんは、海を割ったり岩を砕くチョップをしてた?」

早苗「幸子ちゃんのお腹をあなたは叩いたこと、ある?」

早苗「きらりちゃんは理不尽に誰かを傷つけちゃうほどおばかさん?」

早苗「凛ちゃんは、そんなに積極的で嫉妬深い子?」

P「……うちの事務所では、そんなことありませんでした」

早苗「ね。あたしだってそう思う」

早苗「あたし達は、プロデューサーくんが面倒を見てくれなきゃやっていけないの」

P「が、頑張りますよ」

早苗「うん、ありがと……だから。あなたが見たあたし達の魅力をもっと世の中の人に伝えてほしい」

P「……」

早苗「だって、それがプロデューサーってお仕事でしょ……P君?」

P「そう、ですね……俺の仕事は……」

早苗「もちろん、嫉妬深い凛ちゃんも、天地を切り裂くチョップを放つ智絵里ちゃんも、何もかもを破壊するダンプカーみたいなきらりちゃんも、芸人さんみたいなことを好んでする幸子ちゃんも、いると思うけど」

P「え?」

早苗「あなたにとって、一番のアイドルを教えてよね……待ってるから」

P「ちょ、ちょっと待ってください早苗さん!?」

早苗「あ。ちっちゃい子に手を出したらやっぱりあたしがシメにいくから! イエスロリータノータッチよー♪」

P「ちょっと……まっ……」

――――

――

P「はっ!?」

ちひろ「あ、おはようございます。大丈夫ですか?」

P「夢……?」

ちひろ「ちょっとうなされてたみたいですけれど……」

P「……いえ、何でもありません。少し顔洗ってきますね」

ちひろ「はい、それじゃあ書類しあげときますね」

P「ありがとうございます」



ちひろ「……」

ちひろ「というわけで、プロデューサーさん?」

ちひろ「今ならあなたの大好きなアイドルに好きな風潮を付ける権利が、なんと、無料です!」

ちひろ「必要なのは少しばかりの愛と、お時間。お待ちしておりますね♪」


おわり

迷走しちゃった、てへっ
「このアイドルといえばこうだよな」とか言われるのもいいけど、違うだろって思ったらSS書けばいいと思うよ
スタミナ回復待ちには、ちょうどいいかもしれない

保守支援ありがとうございました

乙でした

あと、しょっぱなに例を出した三船さんなんだけれど
長くなりそうだったので単品で書きます。拓海路線で

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