波平「なぜわしは居間におるのだ?」 (177)
フネ「…」
波平「おぉ母さん、おはよう」
フネ「…」
波平「なんじゃ母さんそんな暗い顔して」
フネ「…」スタスタ
波平「おぉい、ちょっと待たんか」
波平「…行ってしまったわい」
今だ!>>1000ゲトオォォォォォォォ!!
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∩,∩ (´´
∧∧ノ ノ (´⌒(´
⊂(゚Д゚*⊂ ノ≡≡≡(´⌒;;;
 ̄ ̄ (´⌒(´⌒;;
ドザ━━━━━━━━━━━━ッッ
ズサ━━━━━━━━━━━━ッッ
波平「おぉカツオ、どうしたんじゃそんな黒い服着て」
カツオ「…」
波平「…皆してわしを無視しよって!何のつもりだ!」スカッ
波平「あ、あれ?」
波平「い、今手がすり抜けて…?」
波平「おいカツオ、どうなっておるんだ?」
カツオ「…」
波平「カツオ、返事をしろ」
カツオ「…」
波平「た、頼む… カツオ…」スカッスカッ
カツオ「…」スタスタ
波平「わしは…わしは…」
波平「いや、きっとこれは夢だ 」
波平「寝室で寝直して、それで起きたらいつもの朝がくるはずだ!」シンシツノゾク
波平「!!」
波平「な…なぜ…」
波平「なぜわしの写真が飾ってあるのだ…!」
先祖「気がついたか」
波平「ご先祖様!?わしは…わしは…」
先祖「人間誰でもこの時が来る」
波平「わしは…」
先祖「波平、お主は…」
先祖「死んだのだ」
>>32
遺影早すぎじゃね?
波平「死ん…だ…わしが…」
波平「そんなわけがない…夢
先祖「辛いかもしれないがこれが現実だ」
先祖「受け止めよ」
波平「あああああああああぁぁ!!」
>>44
ごめんお葬式の事あまり記憶に残ってなくて…(´・ω・`)
波平「…」
先祖「落ち着いたか?」
波平「ご先祖様…死んだ後は…どうなるのですか?」
先祖「あの世へ行くか、この世に残るか」
先祖「この二つじゃ」
>>1
お前の趣味って園芸と動画編集なのね
波平「この世に残る事が出来るのですか?」
先祖「左様、わしもそうしておる」
先祖「しかし、物も触れられず、一切生きた人間と話す事もできぬ」
先祖「そして一度この世に残ると決めると、永遠にこの世に居なければならぬ」
波平「だったら…」
先祖「波平よ、この決断は思ったより辛いことであるぞ」
波平「ですが、皆をずっと見守って行きたいのです」
先祖「…死後四十日まで、猶予がある」
先祖「その時にまた答えを出すのだ」
>>63
おい
おい
波平「あれから一週間たった」
波平「すでに葬式も済み、皆元の生活に戻っておる」
波平「悲しいような複雑な気分だ」
サザエ「みんな、ご飯の時間よ」
タラオ「ご飯食べるです」
タマ「ニャーオ」
フネ「ほらほら、みんな席に着いて」
マスオ「あれ?お母さん、茶碗が一つ多いですよ。あと熱燗も」
フネ「あら、そうだったわね… 片付けてくるわ」
サザエ「…」
カツオ「ねえ母さん」
フネ「なんだいカツオ」
カツオ「父さんはいつ帰ってくるの?」
フネ「カツオ…」
サザエ「カツオ、父さんはね…もう帰って来ないの」
カツオ「何で?出張なんでしょ?」
サザエ「父さんはもう…死んじゃったの」
カツオ「父さんが?そんなわけないじゃん」
カツオ「姉さん達までそんな嘘ついてひどいよ!」
サザエ「カツオ…」
フネ「カツオ、これは本当だよ」
フネ「お父さんはもう帰って来ない、死んじゃったんだよ」
カツオ「嘘だ!」
カツオ「父さんは帰って来る!絶対だ!」
ワカメ「お姉ちゃん…お兄ちゃんは…」
タラオ「カツオお兄ちゃん怖いです…」
サザエ「今は…そっとしといてあげて…」
波平「…」
波平「カツオ」
カツオ「…」
波平(そうだ…わしの声は聞こえんのだ…)
波平「カツオ、聞こえんだろうがな、わしは死んだのだ」
波平「そろそろ受け入れなければならん」
カツオ「…さんは……って…る……」ボソッ
波平「なんじゃと?」
カツオ「…」スッ
波平「おぉい、どこへゆく」
波平「どうしたんじゃバットなんか持って」
カツオ「…」
波平「おい、そっちにはわしの盆栽が…」
カツオ「っ!…」バリーン
波平「!!」
カツオ「っ!…っ!…」バリーンパリーン
波モーン「バカ平」
波平「カツオ!やめんか!」
フネ「!! カツオ!何をしているの!」
サザエ「カツオ!やめなさい!」
ワカメ「お兄ちゃんやめて!」
タラオ「カツオお兄ちゃんやめてくださーい!」
カツオ「離せよ!離せってば!」
サザエ「カツオ!なんでこんなことするの!?」
カツオ「離せったら!こうやってれば…」
カツオ「すぐに父さんが飛んできてげんこつしてくれるんだ!」
波平「ばっかもーん!!」
カツオ「!!」
波平「カツオ!何度言ったらわかるのだ!」
カツオ「と…父さん…?」
波平「わしは死んだのだ!もう二度と帰ってこんのだ!」
カツオ「父さん…」
波平「いい加減現実を見るのだ!」
カツオ「うわああああああああああ!!」
カモン波平「バッ」
波平「あれからしばらくたった」
波平「盆栽は全て台無しになってしまったが、カツオも元の生活に戻った」
波平「母さんが茶碗の数を間違えることもなくなった」
波平「わしは…もう…」
先祖「答えは出たか」
波平「ご先祖様!」
先祖「で、どうするのだ?ここに残るか、あの世へ行くか」
波平「わしは…」
波平「わしはあの世へ行きます」
先祖「…悔いは無いな?」
波平「ええ 皆わしが居なくてもやっていける。そう思います」
先祖「そうか…では、送るぞ」
波平(思えば長かった…あの日々がいつまでも続くと思っていた…)
波平(わしは一足先に行くが、しっかりやるのだぞ)
波平(達者でな)
以上です
ありがとうございました
,, _
/ ` 、
/ (_ノL_) ヽ
/ ´・ ・` l 波平は死んだんだ
(l し l) いくら呼んでも帰っては来ないんだ
. l __ l もうあの時間は終わって、君も人生と向き合う時なんだ
> 、 _ ィ
/  ̄ ヽ
/ | iヽ
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猪熊「おや、あそこに見えるは」
長谷川町子「お待ちしてましたよ」
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