真「プロデューサーって器用ですね……」 (34)

高木「諸君、我が社に待望のプロデューサーがやってきてくれたぞ!」

真「本当ですか!?」

真「(どんな人かなー?かっこいい人だったらどうしよ……)」テレテレ

高木「入りたまえ!」

ガチャ

ニドキング「初めまして。今日からみなさんのプロデューサーを担当します」

真「ええ……何この人……」

ニドキング「夢はみんなまとめてトップアイドル!」

翌日

ニドキング「菊地真さんだね?今日は各所に挨拶まわりに行こう」

真「……わかりました」

ニドキング「呼び方は真でいいかな?」

真「(馴れ馴れしいな……)」

三時間後

ニドキング「真、なんださっきの挨拶は!?」

真「ボクはかわいい系で売りたいって言っただけです!」

ニドキング「そういうのを考えるのは俺の仕事なんだよ!」

ニドキング「だいたい、かわいい系で売るっていう顔じゃないだろお前は!」

真「……うるさい!でりゃあ!」バキッ

ニドキング「ぐっ」

真「(あ、本気で殴っちゃった……)」

ニドキング「お仕置きが必要なようだな……」

真「き、効いてない!?なんで!?」

ニドキング「俺は格闘に強いんだよ!くらえ!つのでつく!」

真「いた!いたた!!やめてください!」

ニドキング「これに懲りたらもう勝手なことはするなよ」

真「(くそ~。絶対ギャフンと言わせてやる……)」

翌日

真「(あの屈強そうな外見に肉弾戦を挑んだボクがバカだった……)」

真「ジャジャーン!必殺スタンガン!これがあればいくらなんでも大丈夫だね!」

真「プロデューサー!」

ニドキング「ん、どうした?」

真「くらえー!」ビリリリ

ニドキング「……」

真「き、効いてない……!?」

ニドキング「俺に電撃は効かないんだよ」

真「そ、そんなバカな……」

ニドキング「昨日の仕返しっていうことか?甘かったな」

真「……えっえー?なんのことだかわからないナリよ~?」キャピピ

ニドキング「電撃っていうのはこうやって使うんだ!くらえ!10まんボルト!」ビリリリリ

真「ぐあああああ!!!!」

ニドキング「運が良かったな。お前が男だったら瀕死になってたぞ」

真「く、くっそ~……今に見てろ~……」プスプス

その夜

真「いたた、まだ体が痛いや……。それにしてもあのプロデューサー、体が頑強なだけじゃなくて、電撃まで使えるとは……」

真「ん、待てよ?だったら、全身ラバースーツで身を固めれば勝てるんじゃないか?」

真「へへっ、やーりぃ!見てろよプロデューサー!」

翌日

ニドキング「真、今日は営業に行くぞー」

真「行きません!どうしても連れて行きたいならボクを倒してからにしてください!」

ニドキング「何を言ってるんだまったく。またビリビリされたいのか?」

真「ふっふーん、これを見ろ!じゃじゃん!」バサッ

ニドキング「ラバースーツだな。それがどうした」

真「へっ、負け惜しみを。これで得意の電撃は封じました!覚悟!」

ニドキング「かえんほうしゃ!」

真「ウギャー!!」

真「ぼ、ボクのラバースーツが全部溶けちゃった……。ハッ、何見てるんですかプロデューサー!エッチ!」

ニドキング「はあ……。早く着替えて営業行くぞ」

真「うわあ~ん」

翌日

真「どうやったらプロデューサーに勝てるんだろう……」

貴音「ふむ、お困りのようですね、真」

真「貴音、何か良い戦略はないかな?」

貴音「ふふ、実は私、少々えすぱぁの心得があります」

真「それだ!さすがのプロデューサーも超能力には耐えられないよね!」

ニドキング「おーい真ー、今日はレッスンを……」

真「プロデューサー、年貢の納め時ですよ!」

ニドキング「やれやれ、まだ実力の差がわからないのか」

真「うるさい!今だよ貴音、やっちゃって!」

貴音「ねんりき!」

ニドキング「ぐわっ!!」

真「やったー!こうかはばつぐんだ!」

貴音「ふふふ、所詮はどくタイプですね」

ニドキング「……ふう、今のはなかなか効いたぞ。もっと高威力なら危なかったかもな」

貴音「!?」

真「ゲェー!?貴音の念力をくらってもピンピンしてる!」

ニドキング「メガホーン!」グサッ

貴音「はあああああああん!!」

真「これまたエスパータイプの貴音にこうかばつぐん!」

ニドキング「俺は耐久もそこそこあるんだよ……。行くぞ、真」

真「は、はい……」

真「(ま、まあ今回は僕が負けたわけじゃないし……)」

翌日

真「くっそー、この人一体何が弱点なんだろう?」

ニドキング「う、雨が降ってきたな。にほんばれ!」

真「雨、苦手なんですか?」

ニドキング「雨っていうか水が苦手だな」

真「へー……」

真「(これは良いこと聞いちゃった!)」

ニドキング「真ー、レッスンスタジオついたぞー」

真「はーい!」

事務所

真「プロデューサー、手を挙げろ!」

ニドキング「ん、なんだ真。水鉄砲なんか構えて」

真「プロデューサーが水に弱いことは先刻承知!さあ、撃たれたくなかったら土下座してください!」

ニドキング「撃てば?」

真「え?」

ニドキング「撃てばいいだろ」

真「ぼ、ボクは本気ですよ?おどしだと思ってもらったら困」

ニドキング「フン!」

真「ガハッ! ふ、ふいうちっ……!」

ニドキング「なあ、どうしてそう毎回俺に攻撃してくるんだ?」

真「ボクは貴方みたいな紫色のチビが大嫌いなんです!」

ニドキング「はあ、やれやれ。これは使いたくなかったんだが……メロメロ!」

真「まきょっ!? ……プロデューサーが、ボクの王子様だったんですねぇ♪」

ニドキング「キングだけどな。ほら、仕事行くぞ」

真「はいっ!えへへ、プロデューサーだーい好き!」



こうして、真はニドクインになりましたとさ。

おしまい

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