勇太「くみん先輩がお漏らししてる……」(230)
~部室~
ガラガラ
勇太「うーっす……って、まだくみん先輩しか来てないか」
くみん「zzz」
勇太「しかも今日は布団まで敷いて熟睡モードだし……」
勇太「……」
くみん「ぅ~ん……zzz」
勇太「……」
勇太「……なんかこの部室臭うな」クンクン
勇太「ちょっとツーンと来るこの臭い……なんだ?腐った食べ物でもどっかにあるのか?」
くみん「……」
勇太「……ん?」
勇太「なんかくみん先輩が寝てる布団にシミが…」
勇太「そうだ、俺はこんな臭いを毎日嗅いでる気がする」
勇太「そして、くみん先輩が寝てる布団のシーツに黄色っぽいシミ」
勇太「ま、まさか……」
くみん「zzz」
勇太「ちょ、ちょっと失礼しますね。くみん先輩……」
そう言って、俺はくみん先輩の寝ている布団に顔を近づけた
勇太(しかし、この短いスカートでぐっすり寝てる姿は無防備だな…///)
勇太「だ、ダメだダメだ!!くみん先輩は大切な先輩なんだぞ……じゃ、失礼します///」クンクン
勇太「!?」
勇太「……もう一回」
勇太「……」クンクン
勇太「……」
勇太「間違いない、これは……おしっこの臭いだ」
勇太「くみん先輩がお漏らししてる……」
勇太「何てことだ、まさかくみん先輩が部室で寝小便するとは」
勇太「……」
勇太(部室にはまだ俺とくみん先輩しか来ていない。だが、直に六花や丹生谷、凸守も来るだろう)
勇太(いくら温厚なくみん先輩でも、後輩にお漏らしがバレたら死ぬほど恥ずかしいだろう)
勇太(それこそ、俺の中二病時代並の黒歴史になりかねない……)
勇太「……」
勇太「これは隠ぺいするしかないな……」
勇太「……とりあえず、くみん先輩を起こすか」
くみん「う~ん、それタコスだよ~……zzz」
勇太「く、くみんせんぱ~い……」
くみん「zzzz」
勇太「……」
勇太(起きる気配が無い)
勇太「さて、どうしたもんか……」
勇太(冷静に考えろ、俺)
勇太(くみん先輩は六花や丹生谷なんかにバレるのは恥ずかしいはずだ。それは間違いない。だが……)
勇太(それは、俺に対しても同じじゃないのか?)
勇太(むしろ、異性である俺にバレる方が恥ずかしさは増すかもしれない)
勇太「……しょうがない」
勇太「くみん先輩を起こさないように、証拠を隠滅するしかない……!!」
勇太「まずは、布団のシーツか」
くみん先輩は掛布団をせず、布団にゴロンと寝ている。
ちょっとやそっとじゃ起きない熟睡モードだ。
勇太「流石に女性である先輩に不用意に触れちゃダメだ。ていうかそんな事したら起きる可能性があるし」
勇太「ここは……テーブルクロス引きのように、くみん先輩に刺激を与えずシーツを引き抜くしかない」
俺はくみん先輩が寝ている布団の横に膝立ちし、シーツの端を握った。
普通の高校生ならテーブルクロス引きなんてそうそう出来ないだろう。
だが、俺は違う。
俺は元中二病だ。
中学時代、テーブルクロス引きのカッコよさに惹かれ、自宅で必死に練習した経験がある。
いわばセミプロレベルだ。
勇太(しかし、布団に近づくとやはり臭いが鼻に付くな)
勇太(この小便独特のアンモニアのような刺激臭……だが何故だろう。くみん先輩の小便は鼻の奥を刺激しながら、同時に優しく包むようなやわらかい匂いもする)
勇太(病みつきになるような匂いだ……)
勇太「……」クンクン
勇太「っ!ダメだダメだ!!今は証拠隠滅をするんだ!!」
六花や丹生谷はいつ部室に現れてもおかしくない。
今は素早く処理をするべきだ。
俺は再度シーツを握る手に力を込め、くみん先輩の体重がかかっているポイントを中心に、シーツをピンと張らせた。
勇太「……ふぅ」
勇太「よしっ!」ズバッ
水平方向に勢いよく引っ張られたシーツは、静かにくみん先輩の下を滑り抜けた。
くみん先輩の体勢は先ほどと変わらない。
勇太「成功だ…」
俺の手にはくみん先輩のお漏らしがしっかり染みついたシーツが握られている。
勇太「…」クンクン
勇太(なんだろう、頭がクラクラして……だけどまた鼻を近づけたくなるような匂い)
勇太「……」
勇太「……」
どうしてかは自分でもわからない。
俺は、シーツのシミに口をつけた。
勇太「……」ジュルルル
口の中に広がるなんだかしょっぱい液体。
吸い込むにつれて、匂いが鼻孔にまで広がる。
勇太「……」
勇太「はっ!?お、俺は何をしてるんだ!!」
思わず大声を出してしまった。
くみん「zzzz」
勇太(あ、危ない!!危うくくみん先輩を起こすところだった。こんな所見られたら怒られるどころじゃ済まないぞ……)
勇太(このシーツの匂い・味を心行くまで堪能したいのはやまやまだが、今は証拠隠滅が先だ)
勇太(学校で洗濯出来る場所は無い。だからと言ってゴミ箱に捨てても、見つかった時にやっかいだ)
勇太(ちょうど今日はコンビニのビニール袋がある。とりあえずそれに入れて持ち帰るか)
俺はシーツを丁寧に畳み、鞄から取り出したビニール袋に丁寧にしまった。
勇太「ふぅ……これでとりあえずシーツは良しと」
俺は改めてくみん先輩の寝姿を眺める。
冬用の厚めなシーツだったせいか、布団本体にはそれほど染みていない。
まあちょっと染みてる気もするが、古い布団なのか、元々シミがついてるものだったので目立ちはしない。
勇太(布団はこれで大丈夫だろう)
勇太(うーん、後は何かあるだろうか)
そう思いながら、くみん先輩の腰回りを舐めるように見回していた時だった
くみん「ん~……zzzz」ゴロン
勇太「!?」
くみん先輩が寝返りを打った。それはいい。
問題は……
勇太(寝返りを打ったせいで、パンツが丸見えだ!!!!)
勇太(こ、これは……見ちゃいけないものだが、目が離せないッ!!)
俺は思わずくみん先輩のパンツを凝視する。
程よい肉付きの太ももに挟まれたくみん先輩のパンツ。
色は薄いグリーン。ちょっとヒラヒラが付いた、くみん先輩にお似合いな可愛らしいものだった。
勇太(あ、あの場所から小便が…)
俺はシーツを入れている鞄を見つめる。
あれは洗わなくてもいい……いや、洗ってはいけないものかもしれない。
勇太「……ん?」
パンツを食い入るように(それこそ喰いたいという願望が宿った眼で)見ていた俺は、異変に気付いた。
勇太「あれは……」
くみん「イナゴの佃煮は意外とおいしいよ~……zzz」
勇太(これは、見間違いじゃない。というかくみん先輩はパンツを履いた状態でお漏らししたんだ。むしろ当然のことだ)
勇太「…」
勇太「パンツにもシミがある」
薄いグリーンのパンツの一部、正確には柔らかそうな太ももに挟まれた股間の一部分が、濃いグリーン色になっていた。
勇太「……」
勇太「証拠隠滅のためだ。パンツも回収するしかあるまい」
もう授業が終わってからかなり時間が経っている。
六花や丹生谷は間もなく部室に来るだろう。
考えている時間は無い。
勇太「…なんか変態みたいだが、断じて違う。これはくみん先輩を守るためだ」
俺はくみん先輩のスカートをゆっくりと捲し上げ、パンツを凝視した。
勇太(間違いない。これはお漏らしのシミだ)
くみん先輩の恥の証拠である事を確認し、俺はパンツの両端を指先でつまんだ。
後は、シーツ引きと同じ方法だ。
勇太(ごめんなさい、くみん先輩!!)スッ
くみん「zzz」ストン
丁寧に、尚且つ豪快に俺はくみん先輩の下半身からパンツを引き抜いた。
くみん先輩は起きない。成功だ。
勇太(これが今さっきまでくみん先輩が履いていたパンツか…)
最早当然であるかのように、俺はパンツの股間部に鼻を近づけた。
先ほどのシーツよりも更に濃厚な匂い。
アンモニアの刺激臭もさることながら、汗の匂い、そして女性特有のム~ンとした匂いもする。
勇太(フハハハハハハ!これがかつて無数の錬金術師が探し求めたという賢者の石か!!)
自我を保つため、俺は思わずダークフレイムマスターになってしまった。
匂いを充分に堪能した後、俺はシーツとは別の袋にパンツをしまった。
シーツとパンツ、この2つの魅力は別物だ。同じ袋に入れるなんて言語道断。
勇太(パンツの回収も完了。後は…ん?あれは)
先ほどパンツを引き抜いたくみん先輩の太ももの間に見慣れぬものを見つけた。
白く、四角に近い布状の物体だ。
片側の面には赤いシミがついている。
赤いシミ……血??
勇太(な…!?あれは……!!!)
勇太(間違いない!!樟葉が中学生になった頃から家のトイレにも常備されているもの!!)
勇太(あれは……ナプキン!!)
勇太(あれはおそらくパンツと股間の間に挟まれていたものだ。ということは、あれにもお漏らしが染みついている)
勇太(となると、無論回収するしかあるまい)
もうタイムリミットは近い。
俺は素早くナプキンを拾い上げ、ビニール袋に入れ、鞄に仕舞い込んだ。
一連の証拠隠滅を済ませ、改めて部室を見渡す。
もうくみん先輩の周辺にお漏らしの痕跡は無い。
先輩は気持ちよさそうに股間丸出しで寝ている。いつも通りの部室だ。
勇太「……後は消臭スプレーでも撒いておくか」シュッシュッ
勇太「……」シュッシュッ
勇太「……」シュッシュッ ドピュッ
勇太「ふぅ……一応窓を開けて換気しておくか」
くみん先輩が風邪をひかないか心配だが、臭いでバレたら不味い。
窓を全開にして、刺激臭と消臭スプレーの柑橘系の匂いと生臭さを部室から追い出す。
完璧だ。
勇太(後は、俺もお漏らしを見つけていないという事にするため、俺が部室を去るだけだ)
六花達と鉢合わせにならないよう細心の注意を払いながら、俺は部室を後にした。
【第一部 完】
メシ喰ってくるわ
需要あるのか知らんけど、残ってたら書く
【第三部】
~翌日~
勇太「ふぅ、朝か……」
俺はくみん先輩の匂いに包まれたベッドの中で目を覚ました。
普段と比べると格段に寝起きが心地よい。
これも昼寝部効果だろうか?
勇太「そういえば、昨日は珍しく六花が家に来なかったな。十花さんにでも捕まったのか?」
勇太「…まあいいや。学校に行こう」
パジャマを脱ぎ、制服とパンティーを履いて、朝食を食べて家を出る。
が、相変わらず六花は姿を現さない。
勇太「なんかあいつがいないと調子が狂うな」
何か違和感を感じながら学校へと向かった。
~教室~
勇太「おはよう」ガラガラ
一色「おう勇太」
勇太「おう、一色か」
一色「ん?今日はなんか顔色が良いな」
勇太「はぁ?まるでいつも顔色が悪いみたいじゃないか」
一色「そういうわけじゃないけどよぉ」
勇太(六花は来てるな…お?珍しいな。丹生谷と教室で話してるなんて)
六花と丹生谷が教室の隅で話し込んでいる。
心なしか神妙な面持ちに見える。
勇太(昨日はウチに来なかったし、今日は同級生と話してるなんて……雪でも降るのか?)
丹生谷「あ、富樫くん。おはよう」
勇太「おう、おはよう」
丹生谷「昨日は部活来なかったのね?」
勇太「お、おう。ちょっと用事があってな」
丹生谷「そうなの……」
勇太「?」
六花「勇太」
勇太「おう六花。昨日はウチに来なかったし、朝も先に登校しちゃうし、なんかあったのか?」
六花「い、いや……昨日はプリーステスとの戦いで忙しく、今朝も邪王真眼が空間の歪みを察知したため、その調査のため先に登校していた」
勇太「なんだそりゃ」
丹生谷「…女の子には色々あるのよ」
勇太「そうですか…」
六花「それより…今日は部活来れる?」
勇太「ああ、今日は特に予定が無いからな。大丈夫だぞ」
六花「絶対に来て。大事な話がある」
勇太「大事な話?」
六花「…詳しくは部活で話す」
~放課後 部室~
勇太「うーす」ガラガラ
凸守「来たデスね、ダークフレイムマスター」
勇太「ダークフレイムマスター言うな!!」
くみん「こ、こんにちわ富樫君…」
勇太「こんにちわ(ん?なんか今日はくみん先輩の様子がおかしい…)」
六花「これで全員揃った」
丹生谷「じゃあ、始めますか。あんまり気が進まないけど……」
勇太「全員?一色がいないぞ」
六花「一色は軽音部の先輩に連れて行かれたから来ない。ちなみに昨日も放課後すぐに軽音部に連れて行かれた」
勇太「そうなのか。でも、大事な話があるんだろ?あいつがいなくて大丈夫なのか?」
丹生谷「大丈夫よ。あらかじめ話は聞いておいたから」
凸守「大事な話…?ま、まさか!!ついに管理局との全面戦争に突入するデスかマスター!?」
六花「違う」
凸守「ではっ!かねてより企てていた精霊王の召喚が成功したと!?」
六花「ごめん凸守。今から真面目な話がある」
凸守「そ、そうデスか……失礼しましたデース」
勇太(凸守の会話に乗らないなんて……一体なんの話だ?)
六花「では、始める」
丹生谷「…いいのね?先輩」
くみん「う、うん……富樫くんにも聞かなきゃいけない事だし」
勇太「??」
六花「実は、昨日……」
勇太「……」
六花「放課後の部室で……五月七日くみんが、何者かに強姦された……ッ!!」
勇太「!?」
勇太「なん…だと」
丹生谷「信じられない気持ちは分かるわ。私だってまだ信じられないし…」
六花「だが、これは紛れもない事実。状況から見てもそれは確実」
凸守「ご、強姦……」
勇太「…本当なんですか?くみん先輩」
くみん「うん……」
勇太「詳しく説明をお願いしたい」
丹生谷「そこは私から説明するわ。先輩に話させるのは酷だもの」
丹生谷「昨日の放課後。知ってのとおり、私と小鳥遊さんは掃除係だったから一緒に部室に向かったの」
~~~~~~
昨日放課後 部室
六花「……」ガラガラ
六花「…ふぅ、トラップの様子は無い。丹生谷、大丈夫だから入って」
丹生谷「あのねぇ、この部室に誰がトラップ仕掛けるのよ……って、まだ先輩しか来てないんだ。相変わらず寝てるし」
六花「勇太は何処に……」
丹生谷「さぁ、どっか寄り道でもしてるんじゃない?ってか寒っ!!なんで窓全開にして寝てるのよ!!風邪引くでしょ……」
六花「まさか、敵は窓から逃げた……?」
丹生谷「だから敵なんていないって言ってるでしょ。……あれ??」
六花「どうした?…まさかトラップ!?」
丹生谷「もういいわよ……てか、なんで先輩パンツ履いてないの?」
六花「…!!ほ、ホントだ///」
丹生谷「窓全開にしてパンツも履かないで……ん?何かしらこの液体」
六花「くみんの太ももに白濁した液体が付着している……しかも、股間から血が出ている」
丹生谷「この色……生臭いわね」クンクン
丹生谷「まさか……!?」ペロッ
六花「何か分かった?」
丹生谷「これは……精液!?」
六花「!?」
丹生谷「間違いないわ。この匂い、色、味。間違いなく男性の精液だわ」
六花「そ、そんな…でも!なんで、その、せー…////がくみんの太ももに////」
丹生谷「太ももに精液。そして股間から血液……まさか」
くみん「う~ん、なんか寒いよ~……あ、おはよう六花ちゃんにもりさまちゃん」
丹生谷「落ち着いて聞いて、みんな。」
くみん「ん?」
丹生谷「この状況から見て間違いないわ。先輩、あなたは……寝ている間にレイプされたみたいです」
くみん「え?……ええええええ~~~~」
~~~~~
丹生谷「……以上が昨日の出来事よ」
勇太「ま、マジかよ……」
凸守「うぅ、よく分からないデスが……それは間違いないのデスか?」
丹生谷「残念だけど、状況から見て間違いないわ」
くみん「うぅ~……」
六花「とにかく、昨日の放課後にくみんが何者かに襲われた。それは間違いない」
丹生谷「股間から血だけならオリモノって事で説明つくけど……パンツが盗まれていて、尚且つ精液が残されていたんだもの」
凸守「元からノーパンだったんじゃないんデスか??」
くみん「昨日はちゃんと履いてたよ~」
六花「そう。なのでパンツが盗まれた事も確実」
勇太「……」
勇太(パンツを盗んだのは俺だ。正確には盗んだのではなく、くみん先輩のお漏らしを隠ぺいするために引き取っただけだが。
そして太ももの精液も俺のものだ。消臭スプレーを撒いている時に、より強い臭いのものを撒けば小便の臭いも消えると思って、くみん先輩のノーパン姿を見ながら射精をした)
勇太(だが、くみん先輩がレイプされるなんて……一体誰が!?!?)
勇太「ゆる、せない……」プルプル
六花「勇太……」
俺は責任を感じていた。
やむを得ない状況だったとは言え、昨日くみん先輩をノーパンで放置したのは俺だ。
ドアの鍵は締めて出たが、犯人がレイプしやすい状況を作ったのは自分に違いない。
ドアの鍵……?
勇太「そうだ!!六花達が部室に来た時、ドアの鍵は締まってなかったのか!?」
丹生谷「締まってたわ。そこが問題なの」
六花「くみんは寝る前にドアの鍵を締めた覚えは無いと言っている」
くみん「うん、みんなが来た時鍵締まってたら面倒だと思って、開けておいたんだけど……」
丹生谷「犯人は先輩をレイプした後に部室の鍵を締めて出て行ったって事ね。そして、部室の鍵を締められるのは鍵を持っている部員だけ」
勇太「まさか……」
丹生谷「そう、つまり犯人はこの部員の可能性が極めて高いって事」
勇太「!?!?」
勇太「嘘だろ……」
六花「私も信じたくない。でも、状況から見るとそう考えるのは自然」
凸守「で、でもっ!!窓も開いていたデスね!?という事は、犯人がドアの鍵を内側から締めた後に窓から逃げた可能性もあるはずデス!!」
丹生谷「あんたねぇ、ここが何階だと思ってるの?それに窓側はかなり見通しがいい場所だわ。そんな場所から逃げたら絶対誰かに見られるはずよ」
凸守「しかし、能力者なら不可視防壁を敷いて逃走する事も可能デス!!」
六花「凸守、今は能力の話は置いておいて」
凸守「うっ!!」
勇太「……なあ」
丹生谷「なに?」
勇太「一色は、その……どうなんだ?」
状況から考えて、部員が犯人である可能性が極めて高い。
そうなると、友人としては疑うのは気が引けるが、一色が犯人の可能性が一番高いんじゃないだろうか?
あいつはそういう事をする奴じゃないと信じたいが……くみん先輩に恋をしているのも確かだ。
丹生谷「一色ね……私も最初にアイツを疑ったわ」
勇太「じゃあ一色も呼ばないと!!」
丹生谷「最初に言ったでしょ。一色には事前に話を聞いておいたって」
六花「一色誠は昨日教室から直に軽音部の先輩に連れて行かれた。それは私と丹生谷が目撃者であるから間違いない。そしてそのまま軽音部の活動に参加したと軽音部の先輩に聞いている」
丹生谷「聞いたのは私なんだけどね…」
六花「とっとにかく!!一色にはアリバイがある!!」
勇太「そうか…」
俺は安堵した。一色が恋心で暴走する奴じゃなくて良かった。
疑ったりして悪かったな。
だが、そうなると……
勇太「ていう事は……丹生谷・六花・凸守の中に犯人がいる……??」
丹生谷「アンタも容疑者でしょ」
六花「わ、私は勇太はそんな事をしないと思う……」
丹生谷「じゃあ、私や中防ならするっていうの?」
六花「そ、それは……」
ちょっとウンコと風呂入ってきます
残ってたら完結させる
状況を整理しよう。
くみん先輩が昨日レイプされた。
失われたパンツ(俺が回収)、残された精液(俺のもの)、股間から出ていた血液が証拠だ。
犯人はこの部の誰かである可能性が高い。
それはドアに鍵がかけられていたことと、窓からの侵入は人目につきやすい事から導き出される結論だ。
今の所一色はアリバイがあり、容疑者は六花・丹生谷・凸守(とあと俺)に絞られている。
六花「結社の人間を疑うのは心が痛い。けど、一番痛いのはくみんの心」
丹生谷「そうね。それにこの中にレイパーがいるかもしれないとなると、今後部活動は続けられないわ」
勇太「そうだな…犯人を捜すしかない」
丹生谷「もちろん部外者の可能性がゼロじゃないわ。みんなの無実が証明されれば、後は警察なり教師に任せればいい」
凸守「今は我々の無実、すなわちアリバイを証明すればいいという事デスね」
勇太「アリバイ、か……」
丹生谷「って事で続けるわよ。次は私と小鳥遊さんの番ね」
六花「先ほど言ったように、私と丹生谷は昨日掃除当番だった。よってお互いのアリバイを証明しあえる」
勇太「そうか、そういえば昨日はお前ら掃除当番だったな」
丹生谷「そう。富樫君も知ってるようにね」
六花「具体的に言うと、昨日帰りのホームルームが終わったのが15:00頃。その後15:15くらいまで掃除を行い、そして15:20に部室に到着。そこで現場を目撃した」
丹生谷「ホームルームが終わった時間と掃除の時間はクラスメイトにでも聞けば証明出来るわ。そして現場に到着した時間も正しいわね?」
くみん「うん、もりさまちゃんに起こされたのは15:20過ぎだったよ~」
六花「2~3分程度の誤差はあるかもしれないが、そんな時間ではご……襲うのは不可能」
勇太「ああ、確かにそうだろう」
勇太(俺自身も、昨日くみん先輩のお漏らしを堪能するだけで10~15分はかかった。くみん先輩を前にしてそんな短期決戦を仕掛ける馬鹿はいないだろう)
丹生谷「っていう事で、私と小鳥遊さんはアリバイが成立する。よって犯人にはなりえないって事ね」
勇太「ああ、証明ありがとう」
凸守「グヌヌ……マスターの事は最初から信じていましたが、ニセモリサマーも無実だとは……」
六花「と、なると残りは……」
丹生谷「後の容疑者は中防と富樫君よ」
勇太「!?」
丹生谷「で、どうなのお二人さんは?」
六花「アリバイがあるなら早く証明して欲しい……」
くみん「うん、二人を疑うわけじゃないけど……」
凸守「アリバイ……」
勇太「……」
勇太(これまでの推理には全て合理性がある)
勇太(そして一色・丹生谷・六花のアリバイも第三者の裏付けもあり完璧だ)
勇太(と、なると……)
凸守「うぅ~……」
丹生谷「どうなの?アリバイはあるの??」
勇太「……凸守」
凸守「なんデスか?」
勇太「凸守……お前ッ!!!!!!」
勇太「お前……お前が先輩をレイプしたんだな!!」
凸守「はっ!?ちょっと待つデス、ダークフレイムマスター!!」
勇太「うるさい黙れ!!!!俺の無実は俺自身が一番よく知っている!!!そして他の奴等のアリバイも完璧だ!!」
六花「ゆ、勇太ぁ……??」
勇太「となると、もう犯人はお前しかいないじゃねぇか!!!!!」
凸守「な、何を言い出すデスか!?私は強姦なんてしていないデスよ!!!!」
勇太「どの口が言うんだよ!!!」
勇太「中学生の性欲が強いのは分かる!!俺だって中学時代を過ごしてきたんだからな!!」
勇太「でもな……でもッ!!それがくみん先輩をレイプしていい理由になるはずがないだろ!!」
勇太「たしかに先輩は魅力的だ!!ああ、思わずぶっかけたくなるほど魅力的だ!!だがな……」
丹生谷「……」
凸守「……」
勇太「だからって……同じ部員、大切な仲間を穢すなんて、最低だっ!!!!」
六花「勇太……」
勇太「はぁ、はぁ……」
六花「勇太!!落ち着いて!!」
勇太「でも……!!」
丹生谷「言ったでしょ!部外者が犯人の可能性もゼロではないって!!」
勇太「うっ……」
六花「勇太が自分が無実なのを知っているなら、それを証明してほしい」
丹生谷「そうよ、まずは自分のアリバイを立証してみせて」
勇太「あ、ああ……すまない、カッとなって」
凸守「い、いえ……気持ちは私も分かるデス」
六花「じゃあ勇太。昨日の放課後の事を話して」
勇太「昨日の事……」
勇太(昨日俺はホームルームの後部室へ行き、くみん先輩のお漏らし現場を目撃した。だが……)
くみん「うぅ……」
勇太(先輩はレイプ被害により心に傷を負っている。この上『昨日先輩がお漏らししていた』なんて追い打ちをかけるのはあまりに可哀想だ)
勇太(お漏らしの事は誰にも言えない)
勇太「昨日はそうだな……ホームルームの後、用事があって部室にはよらずに帰った」
六花「用事とは?」
勇太「あ、えーっと……ちょっと買い物に」
凸守「誰かと一緒にデスか?」
勇太「いや、一人だ」
丹生谷「となると……アリバイを証明してくれる人はいないわけね」
勇太「うっ……」
六花「家に帰ったのは?」
勇太「えっと、16:00過ぎかな。そこは樟葉にでも聞けば証明出来る」
六花「そう……」
丹生谷「いずれにせよ、犯行時刻であろう15:00~15:20くらいの間のアリバイは証明できないって事ね」
勇太「しょ、しょうがないだろ!!そんな都合よく誰かと一緒にいるかよ!!」
丹生谷「まあ、それもそうね。……てか、部活行けない用事って割にはすぐ終わったのね」
勇太「いや、ちょっと買いたい漫画があってな」
六花「まあ、とりあえず勇太はここまで。次は凸守の番」
丹生谷「さて中防。あんたの放課後は?」
凸守「わ、私は……」
一人称「凸守」だったな、スマン
凸守「凸守は昨日14:50頃にホームルームが終わったデス」
六花「うん」
凸守「その後は、毎週行っている校内の量子論的特異点探索を行っていたデス」
六花「りょ、りょうしろんてきとくいてん……」
勇太「ワクワクするな!!」
六花「あぅ……」
凸守「で、その探索の途中でマスターから『本日の結社の活動は中止』というメールを頂き、そのまま帰宅したデス」
丹生谷「……一応聞いとくけど、その校内探索は一人で行ったのね?」
凸守「は、はい……」
六花「と、なるとアリバイは不成立……」
勇太「やっぱり凸守!!」
丹生谷「だから落ち着きなさいって」
勇太「糞ッ!!」
六花「しかし、こうなると手詰まり」
丹生谷「困ったわね、私たちじゃ細かい捜査なんて出来ないわよ?」
くみん「zzzzz」
勇太(どうする?俺の無実を証明しなければ教師や警察沙汰になってしまう。まあ俺は無実だから大丈夫だが、万一凸守が犯人だったら……)
凸守「うぅ~」
勇太(凸守だって一瞬の気の迷いでヤッてしまったに違いない。それのせいで人生詰むのは可哀想だ)
勇太(それにくみん先輩。世の中にはセカンドレイプなんて言葉もあるように、警察沙汰になればくみん先輩も傷つきかねない)
くみん「う~ん、ハゲは嫌だよぉ~……zzzzz」
凸守「あっ!!ちょっと、いいデスか!?」
六花「何?」
凸守「あのデスね~……////」
丹生谷「どうしたのよ?何かアリバイを証明出来る事を思い出した?」
凸守「アリバイというか……」
六花「言いにくい事でも、教えて欲しい。これはくみんのため」
凸守「マスター、冷静に考えてみるデス」
六花「??」
凸守「その、なんというか……」
凸守「ご、強姦とは……一体どのようにしてやるものでしょう?」
六花「えっ///そ、それは……////」
丹生谷「なに今更な事を言ってるのよ。陰茎を膣に無理やり入れて、相手を犯す事でしょ?もちろんマニアックなプレイは色々あるでしょうけど、今回は先輩の太ももに精液が付着していたんだし、そういう陰茎を使った襲い方には違いないわ」
凸守「そ、それデス!!」
六花「……何が言いたいの?凸守」
凸守「だから、その……」
凸守「こ、この凸守には……陰茎はついていないデス!!」
六花「あっ!!」
丹生谷「えっ!?!?」
勇太「!?!?!?」
勇太「う、嘘だろ!?」
六花「そんなっ……」
凸守「嘘じゃないデス!!それはニセモリサマーも知ってるはずデース!!」
丹生谷「あっ」
六花「ど、どういう事??」
凸守「ニセモリサマーと凸守は、前にマスターの実家に行った時に一緒にお風呂に入ったデス」
凸守「その時に、ニセモリサマーは凸守の裸を見たはずデス。そして、凸守の身体に陰茎がついていない事も!!」
勇太「ほ、本当か丹生谷!?」
丹生谷「ええ、間違い無いわ……」
凸守「つまりっ!!今回の犯人は凸守じゃないデス!!」
六花「これは凸守が犯人ではない決定的な証拠。凸守、疑って悪かった」
凸守「いえいえ、サーヴァントである凸守がマスターを責めようなんて考えるわけないデス」
丹生谷「これで、中坊の無実も証明されたわね」
六花「後は……」
勇太「……」
凸守「さてさて、次はあなたの番デスよ。ダークフレイムマスター」ニヤニヤ
丹生谷「富樫君……」
勇太「お、俺は……」
六花「勇太。なんでもいい。無実だと我々が信じれるものを提示して欲しい……」
勇太「く……(どうする!?どうすんだ俺!?!?)」
丹生谷「てかさ、さっきも言ったけど買い物があるから部活に行けなかったって本当なの?」
丹生谷「富樫君って部活皆勤賞に近いし、イマイチ信憑性が無いのよね」
勇太「そ、それは……」
六花「勇太……」
勇太「……」
勇太(やばい、このままじゃ俺が犯人に仕立て上げられちまう!!ましてやさっきの嘘の用事の件でも怪しまれている。なんか、なんか無いか……)
勇太(……今、くみん先輩は寝ている)
勇太(しょうが、ないか……)
勇太「わかった、昨日の事を話す」
勇太「話す前にお願いがある。このことはくみん先輩には言わないで欲しい。くみん先輩を傷つけたくないから」
六花「ゆ、勇太……?」
丹生谷「アンタっ、まさか本当に!!」
勇太「違う!俺は断じてくみん先輩をレイプしていない!!」
丹生谷「じゃあ……!!」
勇太「これから俺が話す事をみんなが知っているとなったら、くみん先輩もショックを受けるはずだ。ただでさえレイプ被害を受けたのにこんな追い打ちを受けたら、本当にくみん先輩は立ち直れなくなる」
凸守「一体何が始まるデスか……」
丹生谷「わかったわ……富樫君の言うように先輩にショックを与えるような事なら、本人には言わないであげる」
六花「私も同意」
勇太「ありがとう……」
勇太「まずは、そうだな……話す前にこれを見せた方が早いか」カチャカチャ
俺はそう言うと、ベルトを外し、ズボンを一気に脱いだ
丹生谷「なっ!?!?」
六花「!?!?」
凸守「なんデスと!?!?」
俺の下半身はパンツ一丁になった。正確にはパンティー一丁だが。
勇太「みんな、これに見覚えがあるはずだ」
凸守「こ、これは……」
六花「信じられないけど……間違いない。いつもこの部室で目にする」
丹生谷「富樫君が履いているパンツ……いや、パンティーは」
勇太「ああ、お察しの通りくみん先輩のものだ。しかも昨日履いていたな」
丹生谷「ええ、少なくとも先輩のパンティーには違いないわ。ミニスカで無防備な姿で寝てるから、よくパンチラしてるし」
六花「ど、どうして……」
凸守「やはり、ダークフレイムマスターが真犯人……」
勇太「落ち着け!!最後まで話を聞け!!」
こうして俺は昨日のくみん先輩お漏らし事件の事を皆に話した。
勇太「昨日俺はホームルームが終わってからすぐに部室へ向かった。そこで目撃したんだ」
勇太「そう、くみん先輩がお漏らししているところをな」
勇太「俺は焦った。見なかった事にしようかとも思った。だが……いつか誰かに見つかってしまう。そうなれば、くみん先輩は傷つく」
勇太「だから、俺は決めたんだ……」
六花「……」ゴクリ
勇太「このお漏らし事件を、無かったことにしようと!!」
丹生谷「!?」
勇太「証拠を隠滅しようと決めた俺の行動は早かった。まずは布団のシーツを、先輩を起こさないように引き抜いた。そして匂いを嗅ぎ、エキスを吸った」
勇太「次に俺は、先輩のパンティーにもお漏らしがしみ込んでいる事に気付いた。そしてそれも回収した」
勇太「ちなみに今俺が先輩のパンティーを履いている理由は……言わなくてもわかるだろ?」
凸守「いや、分からないデス」
勇太「チッ……パンツを持ち帰ったら、そりゃ当然帰って匂いやエキスを堪能するだろ!?そしてそれが手放せなくなるだろ!!そうなると、これを履いて過ごすしか無くなるだろ!!男子高校生ならこれは普通のことだ!!」
丹生谷「た、確かに……男子高校生ならそれくらい普通よね」
六花「そ、そうなの?」
勇太「シーツとパンツを回収した後、俺はくみん先輩のナプキンが落ちている事にも気づいた。ちなみに経血付きだったな」
勇太「当然それにもお漏らしが染みこんでいるから、回収した。帰宅後堪能したのは言わずもがなだ」
丹生谷「そうね!!それくらい普通ね!!」
勇太「ああ、普通だ」
勇太「そしてその後、俺は消臭スプレーを部室に撒き、ついでに小便の匂いをかき消すためにくみん先輩の太ももに射精し」
勇太「最後に、換気するために部室の窓を全開にし、尚且つ部外者がくみん先輩のノーパン姿を目撃しないよう、ドアに鍵をかけて帰宅したんだ」
凸守「な、なんという事デスか……」
六花「一部理解不能だけど……何が起きていたかは分かった」
勇太「これが昨日の出来事の全てだ。これらの証拠は俺の家にあるシーツと、俺が今履いているパンティー。そして、この作業にかかる時間と帰宅時刻を合わせて考えれば俺にレイプする時間が無かった事は証明されるはずだ」
丹生谷「なるほど……これはアリバイ成立と考えてよさそうね」
六花「うん、ロジックに穴は無い」
丹生谷「これで部員全員の無実が立証されたわね」
勇太「ああ、となるとやはり犯人は部外者だろう」
凸守「……」
六花「やはり、犯人は窓から侵入してきた……?」
全員が窓を見つめる。
丹生谷「っ!!」ゾクゾク
六花「ゆ、勇太ぁ~……」
悪寒を感じる女性陣。無理もないだろう。
この窓から強姦魔が侵入したかもしれないのだ。
勇太「大丈夫だみんな。ここには俺がいる」キリッ
俺はみんなを安心させるため、強気の言葉を放った。
パンティー一丁で。
六花「勇太……///」
丹生谷「あ、当たり前よっ!男のアンタがちゃんとしてくれなきゃ困るんだからね////」
勇太「ふふっ」
凸守「……あの、ちょっと待つデス」
勇太「どうした凸守?もちろんお前も守ってやるからな」
勇太(凸守は一番の年少者だ。怖がるのも無理は無い)
凸守「いや、そういう事じゃなくてデスね」
六花「どうしたの?」
凸守「さっきのダークフレイムマスターの証言で気付いたデスが……」
丹生谷「ん?なんかおかしな点があった?」
凸守「犯行時刻は15:00~15:20前後のはずデスが……」
凸守「この時刻の間には腐れ一般人、もとい五月七日くみん以外にもう一人誰かが必ずいた事になるデス」
丹生谷「はっ!?!?」
六花「あっ!!!!」
勇太「なん……だと」
丹生谷「確かに……」
凸守「まあ、誰かというか、この時間はずっとダークフレイムマスターがいたのデスが……」
六花「つまり、部外者による犯行は不可能……?」
勇太「一体、何がどうなってるんだ??」
丹生谷「なんなのよ、まさか本当に異能の能力でも関わってるわけ……?」
凸守「いや、そもそもデスね」
凸守「本当に犯行は行われたのデスか?」
丹生谷「えっ」
六花「ん?」
勇太「いやいや何言ってんだお前」
凸守「よく考えてみるデスよ?その犯行が行われたという証拠は、紛失したパンティーと、残された精液と、股間からの血液デス」
丹生谷「そうよ?今更何言ってるの??」
凸守「まず一つ目のパンティーデス。これは誰が盗んだかお分かりデスね?」
六花「あ、それは勇太の仕業」
勇太「ああ、それはさっきも証言したし、何より今俺が履いてるパンティーが証拠だろう」
凸守「で、次は二つ目。太ももに付着した精液。これは誰のものデスか?」
勇太「それも俺のものだ。さっきも言ったように、消臭効果を期待してくみん先輩の太ももに射精をした」
丹生谷「ええ、私もさっき聞いたわ。それがなんだって言うの?」
凸守「そして三つ目の、股間から出ていた血液。最初、みんなこれが破瓜の血液だと思ったはずデス。しかし……」
六花「??」
凸守「パンティーを脱がされた後の被害者の近くに、経血付きのナプキンがあった。これはつまり、被害者が現在生理中である事を示しているデス」
丹生谷「なるほど。で??」
凸守「ちなみにナプキンについた経血の量はいかほどだったデスか?ダークフレイムマスター」
勇太「うーん、結構な量だったな。普段妹のゴミ箱を漁って見つけるナプキンよりも、かなり血がついていた」
凸守「つまり被害者は……昨日、多い日だったデス!!!!」
六花「ま、まさかッ!!」
凸守「そうデス!!被害者の股間から溢れていた血液は、破瓜の血液では無くただのオリモノだったデス!!」
丹生谷「たっ、確かに……言われてみればあの血液は、オリモノ独特の生臭さを含んでいた気がする!!」
六花「あれは、ただのオリモノだった……」
勇太「そうか……まあそれは分かった」
丹生谷「あの血液が経血だった事は信憑性が高いわ。でもそれがどうしたの??」
凸守「もう一度考えるデス!!犯行が行われたという証拠であるパンティー・精液・血液!!これらは全て、強姦以外が原因で発生したものだと証明されたデス!!!!」
六花「な、なななんあななんああああああああああ」
丹生谷「う、嘘でしょ……?」
勇太「こいつ……天才か……」
凸守「以上の事を考えると、そもそも昨日!!この部屋で!!事件など起きていなかったという結論にたどりつくデス!!」
丹生谷「そんな……でも、たしかに何も反論出来ないわ」
六花「さ、さささささ流石我がサーヴァント……」
勇太「コイツ本当に中学生かよ……」
凸守「この騒動の真相はこうデス」
凸守「昨日被害者は一番早く部室に到着。そしてすぐ睡眠についた」
凸守「そして、あまりに気持ち良い睡眠だったためお漏らしをしてしまった」
凸守「そこにダークフレイムマスターが到着。DFMはこの状況を看過する事は出来ず、証拠隠滅に走った」
凸守「強姦の証拠とされたものは、証拠隠滅の形跡にすぎなかったのデス」
丹生谷「な、なんて事でしょう……英知の精霊は彼女に囁いたと言うの……??」
六花「わ、わわわわわわ我がサーヴァントならこれくらいは当然!!」
勇太「これは思わず勃起するぜ……」
くみん「んんんn……あ、みんなおはよう」
勇太「ああ、起こしちゃいましたかすいません」
くみん「で、結局推理ごっこはどうなったの~?」
丹生谷「ああ、そのことだけど。どうやら私たちの思い違いだったみたい」
くみん「え~、そうなの~?」
勇太「ええ、全て無事解決です」ニッコリ
六花「全て私の指示通りに、サーヴァント凸守が解決した」
勇太「手柄の横取りをするなっ!!」ゴチンッ
六花「あうっ!!」
凸守「ふっふっふ……この凸守を崇めたいなら好きにするがいいデース!!」
くみん「そうなんだ~、えへへ。凸ちゃんすごいね~」ナデナデ
勇太(これで一連の騒動も無事解決した)
勇太(俺は二つの意味でホッとしている)
勇太(一つはもちろん、この部の仲間が犯罪に手を染めていなかったことだ)
勇太(そしてもう一つ。みんなくみん先輩のお漏らしの事は心の中に閉まってくれそうな事。レイプ疑惑が晴れたとはいえ、お漏らし事件をみんなに知られていると知ったら、くみん先輩も恥ずかしいだろう)
勇太「……ふぅ、これにて一件落着だな」
六花「では、本日の結社の活動を開始する」
凸守「待っていたデス!!昨日は中止だったから身体が疼くデス!!」
丹生谷「全く、終わった途端すぐコレなんだから……」
くみん「……あれぇ??」
勇太「なんですか?」
くみん「富樫君……なんで私のパンティー履いてるのぉ?」
勇太「あっ…」
―おわり―
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