男「安価で超能力学園トップを目指す」仗助「その2っスよ~ッ」(1000)

※はじめに……
このようなタイトルですので、男という主人公が超能力で戦いながら、安価で行動していく話を期待している方がいるかもしれません。

が、

男は超能力で戦わないし、ほとんど安価ないし、200レスほど主人公の男が出てきておりません。
タイトル詐欺だらけのSSですが、まあ暇つぶしに……。

前スレ
男「安価で超能力学園トップを目指す」
男「安価で超能力学園トップを目指す」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1383640575/)

※前回までのあらすじ

安価により『全ての東方を召喚・使役する能力』に目覚めた主人公・男。
⑨とかパルパルとかとイチャコラ出来るのかと思ったのに、召喚出来たのはハンバーグ頭の不良・東方仗助であった。

まさかの一発ギャグかと思われたが、男は仗助を酷使することで、様々な敵と戦いぬいていく。
しかしある時、『年齢を操る』超能力者・とし子の手により、脳みそだけ老人にされアルツハイマー状態になってしまう。
男の命を救うには、『カシオペアの涙』という、『持つ者の願望を世界に反映させる』……ぶっちゃけドラゴンボールを使うしかない。
しかしその石は非常に危険なため、学園の正義『生徒会』が守りを固めていたのである。

かくして、男の命を救うため、自信の望みを叶えるため、それを阻止するために……
『生徒会役員』『番長グループ』『第三勢力ミステリイ・サアクル』の、戦いの火蓋は切られたのである……!!

※主な登場人物

・男(一年)
主人公。二つ名未定。好きな言葉は『おんぶに抱っこ』
安価により召喚系の能力に目覚めてしまったため、非常に影が薄い。現在保健室で療養中。
しゅ、主人公……?

能力……『JOJOJO』
全ての東方を召喚・使役する。今まで召喚したのは、東方仗助・東方定助・東方常秀の三人。

・友(一年)
男の友達。二つ名無し。無能力者。ロリコン。
男の代わりに現在主人公っぽいことしてる。ただし主人公補正は無い。

・∠、)∟(一年)
自称宇宙人。女。地球人には発音しづらい名前をしているため、便宜上『ムル』と呼ばれている。
『カシオペアの涙』という、願いを叶える石を持っているため学園中の人々に狙われている。
現在、生徒会に保護されている。……はずなのだが……
能力……『林檎もぎれビーム』
どんな物でもエネルギー系武装に変える。宇宙船を飛ばすにはパワー不足。

『番長グループ』

・番長(三年)
番長グループのトップ。二つ名不明。
学園最強と名高い巨大な男。
しかし、病により余命幾ばくと宣告されてしまう。

能力……不明

・アヤネ(二年)
番長グループ『鬼の副番』。二つ名は『剣聖のアヤネ』
着物を着た17歳の幼女。かわいい。お菓子が好き。きゃわいい。
男と仲良くなり、彼と番長の命を助けるため生徒会と戦うことを決意する。

能力……『鬼神』
亜光速の殺人剣術。正確には、超能力ではなく技術。

・サエ(二年)
番長グループ『水の参謀』。二つ名は『明鏡止水のサエ』
常に目を閉じているスレンダーめの女性。紺のロングストレートヘアー。静かな雰囲気を湛えている。

能力……『三重点』(トリプルポイント)
物質の状態を変化させる能力。ただし温度は変わらない。

・トウヤ(二年)
番長グループ『炎の斬り込み隊長』。二つ名は『真夏のトウヤ』
無駄に暑苦しい男。室内の温度が高いと思ったら、だいたいコイツのせい。
サエとは幼なじみでたまにラブコメする。しかし童貞。なんてこったい

能力……『紅蓮魏惡』(グレンギア)
熱血度をエネルギーに変換する。この能力使うとめっちゃうっさい。

・害男(二年)
二つ名は『天邪鬼の害男』
典型的チンピラ顔。貧弱貧弱ゥ。だが強い。
グループから少し嫌われてる。

能力……『逆転才蛮』
強いものは弱く、弱いものは強くする。

・ファニー(二年)
二つ名は『大統領のファニー』
某ジョジョキャラとは関係無い。ファニーはあだ名。
能力が強すぎるため出番が増え、『ゴロツキ1』という名前のモブから出世した。

能力……『D4C』
もうなんか説明とかいらない気がする。某ジョジョキャラとは関係無い。

・不良1(二年)
不良の一番手。二つ名不明。
趣味はいやがらせ・ちんこいじり

能力……不明

・不良2(二年)
不良の二番手。二つ名不明。
自分もファニーみたいに出世したいなーとか思ってる。

能力……不明

・不良3(二年)
二つ名は『不死身の不良3』
オタク。この世界での俺ら。
名無しのくせに主役級の壮絶な過去があったり、めっちゃ強かったりと色々おかしい。
現在戦闘中。最高にボッキモンの無敵タイム中。

能力……『ルイズ!ルイズ!ルイズ!ルイズぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ルイズルイズルイズぅううぁわぁああああ!!!あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくんんはぁっ!ルイズ・フランソワーズたんの桃色ブロンドの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!小説12巻のルイズたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!アニメ2期放送されて良かったねルイズたん!あぁあああああ!かわいい!ルイズたん!かわいい!あっああぁああ!コミック2巻も発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!ぐあああああああああああ!!!コミックなんて現実じゃない!!!!あ…小説もアニメもよく考えたら…ル イ ズ ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!ハルケギニアぁああああ!!この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?表紙絵のルイズちゃんが僕を見てる?表紙絵のルイズちゃんが僕を見てるぞ!ルイズちゃんが僕を見てるぞ!挿絵のルイズちゃんが僕を見てるぞ!!アニメのルイズちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはルイズちゃんがいる!!やったよケティ!!ひとりでできるもん!!!あ、コミックのルイズちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!あっあんああっああんあアン様ぁあ!!シ、シエスター!!アンリエッタぁああああああ!!!タバサァぁあああ!!ううっうぅうう!!俺の想いよルイズへ届け!!ハルケギニアのルイズへ届け!』
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールについて考える事で、全てのダメージを性的快感に変換する。

あっ思ったよりキャラ多い
続きは明日で……明日には本編入れるようにします

・ゴロツキ2(二年)
二つ名は『決闘者のゴロツキ2』
ファニーの相方で害男の手下。
ファニーは出世したがコイツは名無しのまま……今後活躍あったら変わるかも。
ゲームオタク。好きなTCGはマジック・ザ・ギャザリング。

能力……『現実的な決闘者』(デュエリアリスト)
デュエルマスターズのカードを実体化する。正直デュエマ知らんから書きたくない……

・モ不良(二年)
二つ名は『パシリのモ不良』
番長グループジュース係。あと食事係もやってる。モブ。ショタ。
なんかエラそうだけど、気のいいやつで皆からパシられてる。
影うすい。電車の中でおばあちゃんに席を譲るタイプ。

能力……『露店・パイの魅』
好きな味付けのパイを何処からともなく生み出し、投げつける。

・その他番長グループ100人ほど。
今後の展開によっては重要なキャラになってくるかも……

『生徒会』

・生徒会長(三年)
生徒会のトップ。二つ名不明。
学園最高の頭脳と能力を持つと噂される。
凛とした態度から人望厚いが、中二病。左目に眼帯をつけている。いろいろと残念な女性。
好きな言葉は『右手が疼く』

能力……不明

・バラキ・ナカヤマ(二年)
生徒会『仏の副会長』。二つ名は『三度目のバラキ』
物静かなイケメン。ルールに少々うるさい。
滅多に怒ることは無いが、彼を三回怒らせると、それはもうどえらいことになるという噂がある。

能力……『フェイス』
どんな攻撃でも、一度目は見切り、二度目は受け流し、三度目で威力を二倍にして相手に返す能力。

・ エネゴリ(一年)
生徒会『光の書記』。二つ名不明。
元々は別の人物が書記であったが、諸事情により一年生の彼が書記となった。
見た目ゴリラ。年食って見える。現在、生徒会の談話室にて、ムルの護衛についている。

能力……不明

・あゆみ(二年)
生徒会『闇の会計』。二つ名は『貪欲のあゆみ』
度の高い黒縁眼鏡のどんくさそうなおさげ女子。守銭奴。
一円を笑う者は一円に泣くと本気で考えている。
学園のお金のほとんどを任されているが、能力による乱闘でよく壊れるため、いつも頭をかかえている。

能力……『秒速5キロメートル』
風圧を操る。

・ケント(一年)
一年A組委員長。二つ名は『規律のケント』
ハーフのイケメン。将来の夢は弁護士。ペガサスやトニオさんではありまセーン。
不良が嫌いで、学園のゴミである番長グループが大嫌い。
現在不良3と戦闘中。ダークソウルプレイ時なみに心折れかけ。
コイツ、どんどん小物になっていくなあ……。

能力……『校則の番人』(バインドキーパー)
校則を宣言し、その校則を彼の視界内で違反した場合、苦痛を与える能力。

・ミッチェル(一年)
一年B組委員長。二つ名は『恋愛のミッチェル』
茶髪ギャル。頭は意外といい。処女だったが現在ファニーに『この後めちゃくちゃセックスした』されている。
どうしてこうなった……。

能力……『恋愛磁石』
同程度の大きさ・重さを持つものに『磁力』を持たせる能力。

・一ノ宮桜華(一年)
一年C組(主人公・男のクラス)委員長。二つ名は『互角の桜華』
背は低めで、ハネてる黒のショートヘア。半目(瞳は黒)に縁なしメガネ。
性格は真面目系ツンデレ。友達少ない。一ノ宮流という武術を使う。
アヤネと何か因縁あるっぽいけど、ぶっちゃけまだ何にも考えてねえー。

能力……『対等姿勢』(イーヴンタイド)
どんな相手とも対等に戦える。
ただし能力対象は対峙してる相手だけ。入れ替わられると、その入れ替わった相手と対等になる。

・その他生徒会役員、二年委員長と三年委員長がいるっぽい。
今後安価でどんどん決めていこうと思います。

『第三勢力ミステリイ・サアクル』
(宇宙を愛する同好会。エネルギーの無駄な流出を防ぐため、生徒会と番長グループの戦争を止めようと暗躍する)

・冥王
ミステリイ・サアクルのトップ。本名不明。二つ名不明。
白い学ランを着ており、顔は手で持つタイプのガラスの仮面で覆われておりわからない。
つまり完璧謎の人物。おそらくたぶんきっと悪い人。ていうかぶっちゃけ吐き気をもよおす邪悪。

能力……不明

・ミステリ
ミステリイ・サアクル『海王』。二つ名は『謎のミステリ』
タキシードで、顔には白い仮面を着けており、手には50cmくらいのステッキを持っている。性別不明。
本名も不明で、『ミステリ』とは彼(彼女?)がそう呼ばせているだけに過ぎない。
つまりこいつも謎の人物。もうやだこのサークル。
色々と板挟み状態で大変な人。この人はホント、平和に暮らしたいだけなんだろうなあ。

能力……『ABS2』(ソフトリセット)
能力を『リセット』する能力。

・とし子(二年)
ミステリイ・サアクル『天王』。二つ名は『時の魔術師・歳子』
17歳のババア。何この歩く新ジャンル。
元生徒会役員書記。生徒会を裏切り、ミステリイ・サアクルに加入する。
安価によりエロ同人の刑を受けた。また一人この話から処女が消えた……。

能力……『クロム・クレイドル・トゥ・グレイヴ』
年齢を操る能力。

・その他ミステリイ・サアクルメンバー、『水』(スイ)から『木』(モク)までいるっぽい。
こちらも安価で暗躍させていきます。

以上で登場人物紹介終わり。
自分でも書いててわからなくなりそうだから、ざっくりまとめました。
たぶん、抜けてるキャラいないと思います。……たぶん。

次回から本編入ります。

あー、興味ないっス。
MTGレガシーのほうが面白い

シーン……

ムル「ねえねえおっちゃん!おっちゃんはさあ~~どんな能力もってんの?」

エネゴリ「……」

ムル「おっちゃん!おっちゃんてばぁ~~」

エネゴリ「……答える必要な無いウホ」

ムル「むー……二人っきりで暇なんだけど」

エネゴリ「私の使命は君を守ること。それ以外の事は興味が無いウホ」

ムル「守らなくってもさあ、あたしちょー強いよ?ちょー。知らないの?あたしののーりょく」

エネゴリ「『林檎もぎれビーム』……パワー不足で欠点だらけの能力だウホ。そんな能力、番長グループの前では無意味ウホ」

ムル「いやいや……違くてぇ」

エネゴリ「……?」

ムル「うーん……そろそろいいかなあ?暇だし……邪魔されなかったら、勝てる自信あるし」ボソッ

エネゴリ「?……何を言ってるウホ?」

ムル「たぶんみんなも喜んでくれるだろうしな……よっし、やっちゃおうっと」スクッ

テクテク……

ムル「この監視カメラが邪魔なんだよねえ。何かあったらバレちゃうしい」スッ

エネゴリ「何を……」

ムル「『ミラージュペースト』」

ヴン!!

ヴヴヴヴ……

ムル?「『過去の映像を空間に貼り付ける能力』……これがあたしの『ミラージュペースト』なんだよねえ。ふふっ」

エネゴリ「なっ!」

ムル?「今、監視カメラの前には『あたしが行儀よく座ってる映像』を貼り付けた。誰かがこの部屋に入りでもしないと、異常には気付かないと思うよぉ」

エネゴリ「……ムル君の能力は『林檎もぎれビーム』……物質をビーム兵器に変える能力のはずだウホ!君は――」

ムル?「理解がおっそーい。脳みそまでゴリラ並みなのお?」スッ!


エネゴリ「――『偽物』かッ!?クソッ――」バッ!!

ムル?「ついでに動きもおっそーい」

ガァ――ン!!

エネゴリ「がッ……!?」

ムル?「『何も無い映像』を、『拳銃』に貼り付けておいたの。何も持ってないように見えたでしょう?」

エネゴリ「……ぐうっ……」ドサッ!

ムル?「さァ~~てとッ!あとはテキトーに、番長グループがやったように見せかけて……あたしは本物のムルちゃんとこに戻ろうかなぁー?『火』(カ)に褒めてもらおうっと!ふふっ!」

エネゴリ「……」

ムル?「……けど、その前に……」

スタスタ……

エネゴリ「……」

ムル?「……やっぱ腹に当てただけじゃ生きてるなー。あんま無駄弾使いたくないんだけど……仕方ないなあ~~」

ガチッ!

ムル?「頭に撃ちこんであげる♪……しっかり死んでてよお?」

ガァ――ン!!

ヒュッ!!

ムル?「ッ!?」

ズザザザザ!!

エネゴリ「……がはっ!……ヒュー、ヒュー……」

ムル?「……うっわあ。頭に拳銃突き立てられた状態から……逃げるかあ。ゴリラのくせにはっやいなあー。逃げ足だけは、さ」

エネゴリ「……」

ムル?「もうっ!不意打ちでラク~~に殺そうと思ったのにっ!あたしも暇じゃないんだよねっ!さっさと死んでよぉ~~」プンプン

エネゴリ「……この私に怪我を負わすとは……」

ムル?「?」

エネゴリ「……舐めた真似をしてくれるな……小娘」

ギロリ

ムル?(……口調が変わった?)

ムル?「小娘とかあ、ムルちゃんの映像貼り付けてるだけで、ホントは違うかもよぉ~~?おっちゃんはあたしの正体すらわかってないのっ!むふふー」

エネゴリ「正体か……なるほど」

ムル?「なぁーんにも知らない状態で……死んでね?」カチッ

ガァン!ガァン!!

エネゴリ「――『ミステリイ・サアクル』のメンバーだな?」ヒュ!!

ムル?「!?(速ッ!!)」

エネゴリ「噂は聞いていたが、実際に構成員を見るのは初めてだ。成る程……『尋問』に値するな」

ゴキッ!ゴキイッ……!!

ムル?「くっ――」ジャキ!

エネゴリ「無駄だ。私の『能力』の前には――」

生徒会役員『光の書記』エネゴリの能力>>34

周囲の光を自在にねじ曲げる能力。
屈折によって位置関係を誤認させたり、相手の平衡感覚を狂わせる。光を集中させてレーザーにすることもできるが、十分な光量がないと低威力。

能力名が全然思いつかない……
中二でかっこいいの頼むぜ>>40

God Lead Light

ムル?「死んじゃえーっ!!」

バァン!!

エネゴリ「……」

スカッ!

ムル?「ッえっ!?」

エネゴリ「残念ながら……そこに私は居ないのだ」

ムル?「そんなッ!今、確かに……!!」

エネゴリ「……『救済の光』(God Lead Light)」ゴキッ!

カァァァ……!!

ムル?「今ッ……当たったじゃんかさーッ!!」ガチッ!

ガァン!ガァン!!

エネゴリ「『光の屈折』だ……そこに見える私は、所謂『蜃気楼』のようなもの。『騙し』が貴様だけの専売特許だと思ったか?」

ムル?「くッ!!」

エネゴリ「愚かな……」

キィィィィィイイ……!!

ムル?「はっ!なーにー?それ大技?右手に光集めて……カメハメ波ー!って感じなのお?そんなんよりさあ……」ヴン!

ヴヴヴヴ……!

エネゴリ「!!」

ムル「現代兵器のほーが万倍強いよお?ふふふ……左手に隠し持ってた『対戦車バズーカ』……ゴリラのおっちゃんには耐えられるかにゃー?」ガシィン!!

エネゴリ「ふむ……それは、『光』よりも早く敵に届くのだろうか?」

ムル?「……!!」

エネゴリ「……」

ムル?「……」

エネゴリ「……試してみるか?」

ムル?「…………上等じゃん」

ガシャン!!

ムル?「食らって消えちゃえッ!!発射――」

ボッ……!!

エネゴリ「――『閃光砲』(レイキャノン)ッッ!!」カッ!!

ビシュンッ!!

ムル?「――はッ?」

ドッ――

エネゴリ「……遅いのは貴様の方であったな」

――ッッッグオォォォォオオオオオオオンン!!!!

……メラメラメラ……

エネゴリ「……光の速度以下で飛ぶものを、光で撃ち落とすなど造作も無い事……バズーカ弾を使うべきでは無かったな」

メラメラ……

???「はっ!はっ!!……くっ、たかが光を集めただけだと……思ったのに……!!」

エネゴリ「万が一という事にそなえ、この部屋のカーテンを開けておったのでな。ここならば最高威力の光線を放てる。鉄に穴を開けることすら容易いぞ」

???「……なるほど……ふううん……」

ザッ!!

エネゴリ「……自身に貼り付けていた『映像』が取れたか」

???「……」

敵の容姿・性別(出来たら性格とかも)>>47
名前>>49

メスゴリラ

うえ

水川「えへへ、やるじゃんゴリラのおっちゃぁ~~ん……って、もう演技する必要ないっつーのwwwマジうけるwwwwwギャハッwwww」

ブサッ!!

エネゴリ「……」ウグッ

水川「あーあーあー、怪我しちゃったよ……しかも今の爆発の衝撃でさあ、もしかしたら他の生徒会メンバーにバレちゃうかもしんねーじゃん。マジやってらんねぇー……こりゃあゴリラなぶり殺してウサばらしすっきゃないっスねぇぇ~~ッ。ギャハ、覚悟しろよォ~~ン?キンタマ片方ずつたーっぷり時間かけてちぎり取って、そいつで卓球ゲームしてやっから!そこん所シクヨロぉ~~ん♪ギャハハハ!!」

エネゴリ「よく喋る……醜い女だ。まさしく妖怪だな」スッ……

水川「あ゛ー?ゴリラ男子が女の子捕まえて、スッゲー失礼な事言ってくれんじゃん?」ブサッ

エネゴリ「事実だ。人をだまくらかす能力なんぞを使いおって」

水川「んまっ!ね~~ッ!私は『妖術の水川』……サークルの他のヤツと比べたら、戦闘能力は低いかもしんねーけど、化かし合いなら誰にも負けない自信があるよん」

エネゴリ「!……『サークル』だと?」

水川「イエェース!『ミステリイ・サアクル』……末席の『水』(スイ)に、僭越ながら座らさせていただいておりますよんッ!!」

エネゴリ「……まさか自ら情報を吐露するとはな」

水川「それがドゥーユゥー意味かわかりる?リルリル?」

エネゴリ「……さあな」

水川「カッ!!やっぱりゴリラか!人間の言語操れねえでやんのッ!!この水川あさみ様が親切丁寧個人指導で教えてやんよォ!!ズバッとバシッと一言で表すンならッ、ユー・アーDEATHッ!!つー事っすよォォ~~ッ。アンダスタン?アンダーがスタンド?あらやらしいっ!うぷぷ!ギャハッ!」

エネゴリ「……」

水川「もうね、一応生徒会と戦うっつーことで、警戒してたしビビってたのも事実なんスけどね……マジでアンタ敵じゃねーっつーか、弱点モロ出しっつーか……絶望的に面倒くせェんだわ。生ごみ並にくっせえ。テメェーの隠し持ってるバナナが腐ってるんじゃねーの?」

エネゴリ「……」

水川「生徒会書記『後光のエネゴリ』……アンタは私にゃ勝てないよ。大人しく降伏しな。私の幸福な拷問タイムが伸びっからよォ~~」

エネゴリ「…………」

ゴギッ

エネゴリ「……貴様のうざったい態度にはもううんざりだ」

カッ!

水川「――!!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! ! !

水川(……さっきとは比べ物にならねー速度で、光を集めてやがる……これがヤツの本気か?)

エネゴリ「……フー……」

ゴキッ!ゴギッ!!

エネゴリ「……本気の能力も、内に潜む怒りも全て……馬鹿げた口調で蓋をして、二度と表には出さないと決めていたのにな……もう限界だ」

ゴキッッ!!

エネゴリ「久々に……『キレ』た」

カッ!!

ド 
   ン

水川「――……!!!」

生徒会役員・光の書記
『後光のエネゴリ』……本名、エネルドフォン・ヴァン・ゴルガリスチン……

彼は元――『不良』であった。

ごめんなさい眠いですここまでですみません

子供の頃から、他の皆より身体が大きかった。

少し頑張れば、誰よりも早く走ることが出来た。
拳を握ってそれを振れば、どんな奴でも黙らすことが出来た。

自分が世界の中心にいると思った。
自分こそが、神に選ばれた存在なのだと思った。

13歳の春、自分に『スポットライト』が当たっている事に気付いた。
どんな時でも自分は照らされていた。どんな時でも自分は輝いていた。
その『スポットライト』の光を、自由に動かせるという事に気付くのに、
そう時間はかからなかった。

『超能力』の覚醒だ。

もとより数の少なかった、敵と呼べる存在は、目の前から消え失せてしまった。
大きな身体と能力を使えば、高校生にも大学生にも負けなかった。

ピアスをつけた。誰にも咎められない。
タバコを吸った。誰も注意しない。
カネをユスッた。素直に差し出しやがった。
乱闘騒ぎを起こした。自分を捕まえられる者はいなかった。

『最強』と呼べる存在は自分自身なのだと思った。
世界の中心に自分がいるんじゃあない。自分こそが世界の中心なのだ。

サウジアラビアをギラギラ照らす太陽から、
北極の空輝く北斗七星の光まで、
全て俺を際立たせるスポットライトなのだ。

新年にぴかぴかと世界に電波を発信する、エッフェル塔の明かりから、
スラムのあちらこちらを無意味に照らす、橙色の街灯までも、
全て全て、俺をステージの真ん中に導くための光なのだ。

世界の全ては俺のためにある。
俺こそが世界の中心なのだ。

エネゴリ「ぐ……はっ!!」

会長「ふむ。エネルドフォン・ヴァン・ゴルガリスチン……と、いうのか?中学三年か……この生徒手帳、偽装では無いのだね?」

エネゴリ「ち……畜生、貴様……!」

会長「まあ……高校生ならば、路上で私に喧嘩なんぞ売らないだろうな。馬鹿な事をしたものだ……」

There is always a greater power.
(上には上がいる)

この日、彼は初めて
『世界に中心など存在しない』
という事を知った。

会長「さて、君の処分はどうすれば良いのだろうな?私は別に、危害を加えられた訳でも、金品を盗られた訳でも無いが……」

エネゴリ「……殺せ」

会長「何?」

エネゴリ「女なんぞに負けておめおめと生きられるかッ!!首をはねろ!!俺は、俺の生きる意味は――」

会長「考えが古いな。超能力者というものが存在する世の中だぞ?思う力が強い者が勝つ世界だ。そこに女子供の区別は無いだろう」

エネゴリ「ふざけるな!!この俺が――俺の能力が敗れたんだぞッ!?貴様なんぞにッ……無敗の俺の能力がッ!!」

会長「思いが弱かった。それだけの事だろう。……それに、人は挫折を経験して強くなるものだ」

エネゴリ「思いだと!?俺は最強だぞ!!そんな俺が敗れる訳がねえ!!この思いが弱いと言うのか貴様はァァ!!?」

会長「ああ、弱いさ。私の思い……『正義』という強い思いの前にはな」

エネゴリ「正義だと?」

会長「ああ、そうだ」

エネゴリ「馬鹿げている」

会長「何だと?」

エネゴリ「そんな陳腐な思いで、俺を倒したというのか?……そんな薄ら寒い感情で?」

会長「私の強い思いを、君のちいさな物差しで測るつもりか」

エネゴリ「何だ」

会長「……青いな」

エネゴリ「……何だと?」

会長「……ふう。なあ、エネルドフォン君」

エネゴリ「……」

会長「……お互い『何だ?』と聞き合っても、話は前に進まないだろう」

エネゴリ「ああ。前に進ませる気も、特に無いからな」

会長「解った。……『三分』時間をくれないか?」

エネゴリ「……『三分』?」

会長「『三分』で、この私――超能力学園二年、この春から新任の生徒会長となった、この私の……『正義』というものを教えてやる」

エネゴリ「……」

会長「よく聞くんだ。始めるぞ?時計の準備は良いか?では――」

…………

この『三分』で、彼の世界は変わった。

今まで自分が、どれだけ自己中心的に生きてきたのかを思い知った。
今まで自分が、どれだけ恥ずかしい生活をしてきたのかを理解した。

きっかり三分後、自分より遥かに背丈の低い年上の女が、ぺこりと自分に向かって礼をした時、
彼は自然と、手を叩いていた。

「どうだろう?君が今でも、死を望むというのなら……その命、私がもらっても構わないか?」

「……!」

「私の下で働いてほしい。……今の君の思いは、弱いかもしれない。だが――しっかりとした道を見つけた時、君はさらに強く、素晴らしくなるだろう」

彼女の言葉が、乾ききった彼の心に染み渡った。
彼の人生は、ここから始まったのである。

その日から一心不乱に勉学に励んだ。
寝る間も惜しんでノートに計算式を書き連ねた。英単語を一生懸命暗記した。
ピアスは外した。タバコもやめた。暴力なんてもってのほかだ。
とにかく勉強した。全ては、彼女に一歩でも近づくためだ。

一年後という長い月日の末……
彼は無事、超能力学園にトップの成績で入学し、
生徒会役員の、空いていた『書記』の席へ座る事となる。

「おめでとう。エネルドフォン君」

「……ありがとうございます」

「……よく来てくれたな」

「はい。……生徒会長の、ためならば」

「……ありがとう」

「……」

ああ、そうだ。
俺は――否、『私』は――
あの時『死んだ』んだ。
そして――生まれ変わったのだ。
彼女が、私を生まれ変わらせてくれたのだ。
私の能力は、彼女を照らすためにあったのだ――

生まれ変わったのだから、私は違う命を生きよう。
今まで人々に忌み嫌われていた分、人々に愛されるように生きよう。
こんな強面で、猿の物真似でもすれば、皆喜んでくれるんじゃあないか。
馬鹿げた語尾でもつけてみようか。きっと笑ってもらえるぞ――

ああ、それと。
私は『生まれ変わった』のだから……
……違う名前を名乗るというのも、いいかもしれないな……。

「生徒会長」

「うん?」

「お願いがあります」

「何だろうか」

「これから、私のことは……こう呼んでもらいたいので…………ウホ」

「……うほ?」

「『エネルドフォン・ヴァン・ゴルガリスチン』ではなく、縮めて――」

…………
……

…………

ゴ ウ ッ ! !

エネゴリ「『光撃破』(レイブラスト)!!!」

ズギャアアアアン!!!

水川「――やっば!!」

エネゴリ「無限の光に抱かれて消えろォォォォォォォオオオオオオオ!!!!」

水川「くッ――!!」バッ!

カ ッ !

チュドオオオオオオオォォォォォォォオオオオンンン!!!

…………

今回はここまでで。
そろそろ番長グループの方書きます。

…………

コツッ

アヤネ「……」

コツッ!コツッ!……

サエ「……」

トウヤ「……」

コツッ!!コツッ!!コツッ!!

害男「……」

ザッ!!

友「あ……アンタは……!!」

ヒュウゥゥゥ……

桜華「……」

ド ン

不良1「正面から堂々と出てくるとはな……番長グループ約100人とやりあえる自信があんのかよ?」

ゴロツキ2「上等じゃあねーか。いっちょ俺が……」

友「ちょ、待って!委員長は……彼女は俺の友達なんスよ!」

不良2「あァ?」

友「……委員長……なんでこんな所に……!」

桜華「友さん……それは私の台詞です」

友「へっ?」

桜華「貴方は、番長グループに拉致監禁されていたはずでしょう?何故番長グループにまじってここにいるのですか?」

不良1「あ、コイツ番長グループ入りました」ハイ

不良2「『もうマジメちゃんなんか戻れないっすわー。俺マジここで一山当てるっすわー』って言ってました」ハイ

友「お前ら何でそんな事言うのマジで」

スケバン「えっ?アンタもうウチらのモンだろ?」

友「話ややこしくなるから静かにして下さい」

桜華「……どういう事ですか?友さん……」

友「委員長……悪い」

桜華「?……」

友「俺……男助けるために、委員長の嫌がる事するんだ」

友「あいつの命助けるにゃ、これしかねーんだよ。……ムルの石、使うしか」

桜華「!!……それは校則――!」

友「わかってる。けどなあ……他にもう何もねえだろ?あいつには……時間がねえんだ。一つの校則破ることで、一つの……いや二つか。二つの命が救えるんなら、軽いもんじゃあねーか」

桜華「……貴方は何もわかっていない……!そんな勝手な理由で石を使用しては、抑制がきかなくなります!何のために石の使用を禁止していると思ってるのですか!!」

友「ああ。だから……『実力行使』だ」

桜華「!!……」

友「わかりやすいっしょ?勝ったヤツが願いを叶える事が出来る。……俺は超絶ザコだけど、ダチのためだったら少しぐらい、頑張れるぜ?」

桜華「……」

友「アンタはどーなんよ?委員長?アンタは……ダチのために命かけられねえのかよ?そうやってここで踏ん張って、ダチの命奪う気かよ……!」

桜華「……どんな理由であれ、願いを叶える石の使用は、認められません。そんなもの認めてしまったら、欲望にまみれた者達の戦争が起こります」

友「……」

桜華「番長グループの願いなどもっての外。貴方達のような危険人物に、石を渡してしまったら……誰がこの学園の平和を守るというのです……!!」

ザッ!!

桜華「だから私は……ここで、戦わないといけないんです。……この学園のために……!!」バン!

友「……そのせいでダチが死んでもか」

桜華「……」

友「……委員長ッ……!!」

不良1「友、やめろ。何言っても無駄だコイツはよォ……生徒会なんざ、校則というルールの下僕だかんなあ」

友「……」

ジャリッ

スキン「能力による不意打ち無しで堂々と出てきやがったんだ。こちらも堂々といきたい所だが……」

茶髪「なら俺が行こう。お前らは先に――」

害男「いいや、コイツとやんのは俺だァ」ザッ!

マスク「は?いきなりどうした害男、やる気満々だな……」

害男「こいつとはよォ~~前に一回やりあった事があンだよ!そん時は俺が勝ったんだが、勝者としての『特権』を味わう前に邪魔入ったんでなァァーッ!ここでもう一発勝たせてもらって、一発ヤらせてもらうんだよッ!ケケッ!!」

不良1「ゲスすぎて軽く引くわお前」

不良2「お前なんざに任せてられっかよ。俺が行くぜ」

害男「ンだとォ?」

桜華「……ぐだぐだと話が長いですね……さっさと全員で、かかってきたらどうですか?」

サエ「……大した自信ですね」

桜華「別に……貴方達が今までただのんびりと過ごしてきた時間よりも、私の時間のほうが密度が濃い……そう確信しているだけですので」

トウヤ「言うじゃあねーか!んじゃあ望み通り戦って――」

アヤネ「……待ってくれ」

トウヤ「!?……副番長様?」

アヤネ「……ここは、ボクに戦わせてくれないかい?」

トウヤ「んなッ!?副番長様?」

メガネ「どうして……全員で戦ったほうが、遥かに勝率が――」

アヤネ「彼女は、自分が倒されるまでに、こちらを何人も道連れに倒すだろうね。……ボク一人が戦ったほうが、被害は最小限に抑えられるよ」

アホ毛「けどけどっ!なにもアヤネちゃんが残らなくっても……こっちにはアヤネちゃんより弱っちくて頼りにならないやついっぱいいるのに!アヤネちゃんは大切ですよ!?」

アヤネ「……おそらく、ボク以外の者では……彼女に勝つことは難しいだろうね」

桜華「……」

アヤネ「と、いう事だ。ボク一人が君と戦う。その代わり……他の皆を、先に通してあげてくれないかい?」

桜華「……」

アヤネ「一年生のキミが、実質現在番長グループトップであるボクの足止めが出来るというのは……悪くない事だと思うけどね?」

桜華「……良いでしょう」

友「!……委員長……」

桜華「私としても……貴女とは、二人きりでじっくりと、戦ってみたいと思っていたので……」

アヤネ「ああ。……だろうね」

サエ「……?」

スッ……

桜華「どうぞ、先へ。……この先待ち受ける者が、私のような甘い奴だとは思わないことですね……」

アヤネ「サエちゃん、トウヤ君……グループの皆を、任せたよ」

サエ「……必ず」

トウヤ「先へ進むぞ!テメェらあっ!!」

「「「おうっ!!!」」」

ザッザッザッザ……!!

友「……委員長……」

桜華「……」

友「……すまん……」

桜華「……謝らないで下さい」

ザッザッザッザ……

シーン……

アヤネ「……ふう。やっと二人きりになれたね?」

桜華「……ええ」

アヤネ「……」

桜華「……」

アヤネ「……こうして会うのは、二年ぶりかな?君もこの学園に入ったのは知っていたけれど、なにぶん時間が合わなくてね……」

桜華「……そうですね」

アヤネ「……」

桜華「……」

アヤネ「……フー……参ったな。……昔は、どうやって会話をしていたのだろうね?フフ……すっかり忘れてしまったよ」

桜華「……何故」

アヤネ「?……」

桜華「何故、あの時……彼女を『殺した』のですか?」

アヤネ「……」

桜華「……」

アヤネ「それについて、ボクが語れる事は無いよ」

桜華「あの事件のせいで、私が――私達が、どれだけ苦労したか……!」

アヤネ「……その事については、本当に……すまないと思っている」

桜華「……そんな言葉が聞きたいんじゃない」

アヤネ「……」

桜華「真実が……ただ、真実が知りたいだけなのです」

アヤネ「……何も言えることはないよ」

アヤネ「中学女子剣道、全国大会決勝戦で……ボクは超能力を暴発させ、対戦相手を殺してしまった」

桜華「……」

アヤネ「よくある事件だ。能力に覚醒した直後の者は、うまく能力を操れないからね……」

桜華「……嘘ですよ」

アヤネ「……」

桜華「だって貴女は!超能力者なんかじゃ――」

アヤネ「超能力者じゃ無いなら、何だ?……『鬼』とでも言うつもりかい?」

桜華「!!……」

アヤネ「そうさ。ボクは……『鬼』なんだよ。人の心を持たない化け物さ。フフ……そんなボクだから、何のためらいも無く――」チャキッ

スゥゥウーッ……

アヤネ「――肉親だって斬り殺せる」

ヂャキッ!!

桜華「!!……」

アヤネ「さあ……殺し合おうか?桜華。……それを望んでいたんだろう?ずっと。……君の人生を滅茶苦茶にしたボクを、自らの手で殺したいと……何度も何度も思ったのだろう?」

桜華「……」

アヤネ「今、その願いを叶える時さ。……拳を握れ。構えろ。……死ぬよ?……君は今、鬼の前にいるんだ」

桜華「……」スッ……

スゥーッ……

桜華「――ふっ!」ビシッ!!

桜華「……行きます。……『姉さん』」

アヤネ「ああ。……来い」

ジリッ……

桜華「……」スッ……

アヤネ「……」チャキッ……

ジリッ……!!

桜華「――はあッ!!」ドンッ!!

アヤネ「――ふッ!!」ヒュッ……

ズバァン!!

アヤネ「むっ――?」

桜華「くっ!」キュキュッ!!

アヤネ「避けたか、成る程ッ――」

桜華「『一ノ宮流剛術』ッ!!」バッ!!

アヤネ「『一ノ宮流剣術』ッッ!!!」ジャキイッ!!

桜華「『破刃拳』ッッ!!」ギャン!!!

アヤネ「『鬼哭終々』ッッ!!」ヴァンッ!!

カッ――!!

桜華「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

アヤネ「はああああああああああああああああ!!!!」

ドッ……

ガアアアアアアアアアンンンン!!!!!

ン……ンン……ン…………

…………

今回はここまでです。

現在の状況――

・渡り廊下
不良3VSケント(不良3優勢)

・二階廊下
ファニーVSミッチェル(ほのぼのレ○プ中)

・三階廊下
アヤネVS桜華(力量差はほぼ無い?)

・九階、生徒会談話室
エネゴリVS水川(水川劣勢か?)

・現在、番長グループは三階から四階へと繋がる階段を登っている。
目指すは九階生徒会室。しかし、目的のムルはすでに生徒会室にはいない。
さてどうなるのか――……

ダダダダダダ……

モヒカン「……こんなにも早く、副番長が抜けるなんて……!」

茶髪「泣き言いうんじゃあねえ」

モヒカン「けど――」

スキン「まだまだこっちにゃ、トウヤもサエもいるんだ。副番長に負けずとも劣らない能力者だぜ」

トウヤ「確かにッ!副番長様の抜けた穴は果てしなくデカいッ!それは認めてやろう……しかし!!俺は副番長様をいずれは超えるッ!能力者になる男だぁぁぁ!!!」

不良1「おーおー!もっと言ったれトウヤぁー」

わん子「かっこいいーッ!わんわんっ!」

トウヤ「テメェらあっ!!臆せず俺について来いッ!!立ちはだかる壁は全てぶっ壊して……石を手に入れるぞォォッッ!!」

「「「おおっ!!!」」」

ダダダダダダダ……

ザッ!

サエ「扉が見えました……四階ですわッ!」

トウヤ「テメェら!戦闘態勢だ……敵はどっから来るかわかんねえからな」

ピアス「どっからwwwwでもwwwwwwかかってこいやwwwwwwww」

害男「こちとら準備万端だぜェ……!」

リーゼント「ぶっ殺してやんぜゴラァ!」

友「……行きましょう」

サエ「ええ……!」

ガチャン!!

バンッ!!

トウヤ「――ッ!?」ザッ!

害男「――ヌッ!?」ザッ!

サエ「――これは……!」ザッ!!

四階で番長グループを待ち受けていたもの>>108
(人・物・現象・状況等なんでもOK)

巨体なお菓子たち

ポワワ~ン♪

友「こ、これは……!?」

サエ「……『お菓子』……ですって……?」

トウヤ「なッ……何だこの男らしくねえ空間はッ!?甘ったるいぞチクショウっ!」

不良1「えっ?シャルロッテ?シャルロッテ出てくるの?マミられんの?」

害男「……敵の能力かァ?出てきやがれコラアッ!!」

シーン……

モ不良「……無反応だね」

マスク「どうする?でけーケーキとかプリンとかで視界悪いけど……進むか?」

メガネ「どう考えても罠ですよ、これ」

ドク「っつっても前に進まなきゃならねーだろ、俺らはッ!面倒くせえ!オイリーゼント、テメェー行け」

リーゼント「患者に何てこと言うんだヤブ医者!!」

わん子「治療費代わりだよ!お金払うかわりに、ドクのげぼくになるんだよ!わんわん!」

ドク「ちなみに治療費は1億だァ。払えねーなら下僕だな。ゲハハ!」

リーゼント「すげえ……ブラックジャックが聖人に見えるぜ……」ゲハッ

茶髪「あっ吐血した」

友「ホントこの人なんでこんなに不幸キャラになっちゃったの?」

モヒカン「うっぷ……甘ったるいニオイで気分悪くなってきた……」

スキン「罠だろうが何だろうが、アクションを起こすのは大切だな」

ゴロツキ2「ちょっと燃やしてみるか?何か唱えてもいいけど」

害男「よせ。あのデケーチョコレートパフェが、実は爆弾だった……とかいう、アホな事だってあり得るんだ」

トウヤ「男なら少しぐらいの冒険だって必要だ、害男ォ!」

害男「ウゼェ……甘ったるさと暑苦しさで吐きそうになるぜ……」

友「アクション、か……」

サエ「そうですね……」

アクションを起こす人>>114
何をする?>>116

モ不良

全て食べる

モ不良「気に入らないなあ……」

友「?」

サエ「……何がですか?モ不良さん」

モ不良「能力の波長ってヤツかな……わかるんだよね。このお菓子は能力で作られたものだよ。僕と同じような、食べ物を作り出す能力だ」

スキン「ム……やはりか」

モ不良「本当、気に入らないよ……同じ食べ物を作り出す能力者として、気に入らない。……食べ物を粗末にするなんてね……!」

不良2「……はあ?」

モ不良「こんな大量にお菓子作ってどうする気だよ?全部食べきれるのか?出来ないだろどーせっ!なのになんでこんなに作るかなあっもうっ!能力によって自由に作れるとしても、守らなきゃならないラインってやつがあるだろう?マジにわかってねえなあーっ!」

不良1「……オメーもパイを武器にしてんだろーが」

モ不良「あれはリアクション芸用のパイだよ。食用じゃない。……コイツはマジモンのお菓子を、トラップだか何だかわからないものに使ってるじゃないか。クッソーッ……」

ザッ!

害男「待てコラ、モブてめー何する気だ?」

モ不良「決まってるだろ……全部食べる」

アホ毛「いっ、いやいや!すごい量ありますよ!?」

スキン「それに、こいつはどう見てもトラップだろ。死にてーのかテメーは」

モ不良「たとえ死んでも……僕は、食べ物を作り出す能力者として、やらなきゃならないんだよ。……毒だろうが爆弾だろうが!『食べ物』として生まれたものはッ!『食べ物』としての一生を終わらせてやらないといけないんだよおおおお!!!」ガシッ!

サエ「やめなさい、モ不良さんっ!」

不良1「やめろアホオオ!!」

モ不良「うおおおおおおお!!!」バクバクバクゥッ!!

茶髪「ウッ……ウソだろ?マジで……」

モ不良「んぐ……んぐ……」モグモグ

不良2「このバカ……食いやがった!」

モ不良「……うん、おいしいな。やっぱり……食べ物ってやつは……」

サエ「今すぐ吐き出しなさい、モ不良さん!」

トウヤ「おい、身体に異常は!?」

モ不良「んー?こんなに美味しい食べ物に、そんなヤバいものなんか…………」

ドクンッ!

モ不良「ぐっ!?」ビクンッ!

ゴロツキ2「あっヤバい」

不良1「言わんこっちゃねえアホー!!」

スケバン「ぺっしろ!はやくぺっするんだモブッ!」

モ不良「それは……でき、ないっ……!食べ物を、粗末にするなんて……ぐうっ!!」ビクビクッ!

トウヤ「おっ!おいモブ!テメーの熱い思いはわかった!だから……」

モ不良「ぐ……アアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!」

サエ「モ不良さぁぁぁぁあんっ!!」

モ不良の身体に起こった異常>>124

安価下

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

不良s「…………」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

モ不良「……」ムキムキーン

不良1「えっ……何これ?ビスケット・オリバ?」

茶髪「おまっ……メチャキャラ立ってんじゃねえか……モブ要素どこいった?」

メガネ「だ、大丈夫ですか?モ不良さん……?」

モ不良「……THIS WAY……」フシュルルル……

不良2「やべえなんか言葉通じてないっぽいぞ」

リーゼント「なんだかよくわかんねえがよォ……考えようによっちゃあ、戦力増強されてよかったんじゃねえか?なあ?」

モ不良「……」ギロリ

トウヤ「おう!男たるもの筋肉は必要だな!!」

スキン「そんなんでいいのか、トウヤ……」

リーゼント「ムキムキになりたくなけりゃ、菓子食わなきゃいい話だろうがゴラァ。さっさと行くぜ」クルッ

モ不良「……」ミシッ、ミシッ……

リーゼント「まだまだ先ゃ長えんだ。こんな所で油を――」

ヒュッ!

アホ毛「あっ!?リーゼント先輩ッ!!」

サエ「危な――」


ボ!

リーゼント「――は?」

刹那 ――
全身の骨を砕かれ、宙を舞う彼の頭をよぎったのは、ただ一つの『疑問』であった。

『何故……?』

『何故、俺ばかりがこんな目にあわなければならないのか……?』

頭から硬い石の廊下に落ち、数メートル滑り、顔の肉が削られる。
そのまま、5メートルの高さはあるチョコレートパフェの、器の部分にぶつかり、ガラスの支柱を叩き折った。

スローモーションで、重たいクリームが上空から落ちてくる……
それを見て彼は、はっきりと理解した。

世の中には、逃れられない『流れ』というものが、存在するのだ……と、いうことを……。

全てを諦めた死にたいの彼の上に、クリームやらアイスやらがドサドサと降り注ぎ……
そこで、彼の意識は完璧に途切れてしまった……。


不良s「「「リ……リーゼントォォォォオ!!!!」」」ガーン!!

モ不良「グゥゥゥウウウウ……!!」ミシッ……!

茶髪「何しやがるんだモブてめえ!リーセントを殴るなんて――」

マスク「茶髪!まずはリーゼントの救出だ!早くクリームの中から助け出さねーとヤバい!!」

モヒカン「リーゼント先輩ィィィイイ!!」ダダダッ!!

メガネ「大丈夫ですかぁぁああ!!?」ダダダッ!!

モ不良「オオオォォォオオ……!!」ゴキ!!ゴキ!!

サエ「くっ!……動かないで、モ不良さん!!不穏な動作を見せれば、すぐに氷で拘束――」

モ不良「ウオッ!!」

ヒュバッ!!

サエ「えっ――?」

アホ毛「あっ!!危な――!!」

不良2「避けろサエちゃ――!!」

サエ(――間に合わな――!!)

モ不良「アアアアアアアア!!!」

ゴウッ!!

トウヤ「何しやがるんだモ不良テメェコラァァァアアアアアア!」

ドギャアッ!

モ不良「グオウッ!?」バシッ!

サエ「ッ!?――トウヤ君ッ!?」

不良1「ナイスタイミング、トウヤ!!」

不良2「よ、良かったぁーサエちゃん無事で……!」

トウヤ「モ不良、テメェ……仲間を殴るなんざどういう事だコラァ!テメェのその鍛え上げた筋肉は!仲間を傷つけるためのモンだったのかよォォオオオオオ!?」

ゴオオオウッ!

スキン「あの熱量……『ファーストギア』かッ!?」

害男「おいおい、モブは元々俺に近ぇくれーの貧弱野郎だぜェ?能力使って殺すんじゃあねーぞトウヤァ」

トウヤ「男にはッ!拳と拳で語り合わないとわかりえない時が――」

モ不良「グルァアアアアア!!」ビュッ!

トウヤ「あんッ!?」

ドッゴオッ!!

トウヤ「……ぐ、ヌ……!」ガクッ

モ不良「グウウウウ……!!」ニタリ

友「!……と、トウヤさん!?」

不良1「んなッ……アホな!?能力使ってるトウヤが、片膝つくとか……!」

不良2「モ不良のやつ、どんだけ筋肉ついたんだよッ!?」

ドク「……医者の視点から言わせてもらうと、ありゃあバケモンだな……」

わん子「そ、そうなの?ドク」

ドク「人体の限界を軽く三回は超えてるくれーの筋肉だ。瞬発力持久力筋力破壊力パワースピードスタミナ全てが段違い。オリンピックに出れば全ての競技で金メダル取れるぜ。休み挟まず一日ぶっ通しで競技に参加してもな。……人工的に作り上げられた醜い肉の塊だ。俺ぁあんなの認めねェなァ~~ッ……!」

友「そ、そんな……!どうしてそんな事に……!」

不良1「ていうかドク、珍しくマトモだったな……」

トウヤ「ぐ、ハッ……!」ボタボタ

モ不良「グゥルルルル……!」メキッ!メキッ!

スキン「くっ!!トウヤを助けなければ――」

トウヤ「……上等だコラァァァァアアア!――!!――!!!」ガガコォン!!!

ゴウッ!!!

トウヤ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!

ドッドッドッドッドッドッド!!!

スキン「――んなっ!?『サードギア』ッ!!?」

スケバン「ちょっ!並の能力者じゃあ、近くに立つだけで全身火傷状態になるよっ!?」

不良1「本気で殴りあう気かよッ!?」

トウヤ「テメェが目を覚ますまでッ!!!俺は攻撃の手を緩めないぞッ!!!モ不良ォォォオオオオ!!!」グアッ!!!

モ不良「グゥアルアアアアアア!!!!」ギャオッ!!

ズガアッ!!

トウヤ「うおおおおおおお!!!目ェ覚ましやがれェェエエエエエエエ!!!」ドギャッ!!ガッ!!

モ不良「ガァアアアアアアア!!!」ズッ!ガッ!バギャアッ!!!

サエ「やめなさい――仲間同士で争って、何になるのですッ!?」

友「クソッ!!モ不良さんをこんなんにしやがって……コソコソしてんじゃあねーぞ敵の野郎っ!!」

不良1「わん子ぉ!オメーの鼻で敵がどこにいるのかわかんねーのかッ!?」

わん子「うううー、甘いニオイがキツくてよくわかんない!わんわん!」

ゴロツキ2「クソッ……どうすりゃいいんだ……!?」

ピアス「あそこにwwwwwいるのwwww敵じゃねwwwwwwww」ユビサシッ

サエ「……」

スキン「……」

害男「……あン?」

ピアス「うはwwww俺天才wwww天才wwwすwwぎwwwてwwwwwww時代が俺にwwwwwついてかねえwwwwwバロスwwwwwwww」

害男「おいちょっと笑うなテメェ腹立つな。敵は何処だっつった?」

ピアス「プリンのwwwww後ろwwww隠れてますがなwwwwwwww」

サエ「……何ですって?」バッ!

???「……」スッ……

出てきた人物の容姿・性別>>149
名前>>151

ショタ

奄美タケル

タケル「んー、もう少し隠れていて様子を見ておきたかったんだけどね……ちょっと近付きすぎちゃったや」バン!

サエ「!……貴方は……?」

マスク「げっ!い……委員長ッ……!?」

害男「ンだとォ?」

マスク「あいつ、俺とモ不良のクラス……D組の委員長だよ。タケル君だ」

タケル「こんにちは、マスクくん!前々から、ぼくのクラスに番長グループメンバーがいるのは少おし気に入らなかったけど……まさか戦うことになるとはねえ」

友「アイツの能力は何なんスか!?」

マスク「し、知らねえよ……アイツ見た目も脳内もただのガキだぜ!?ヤバい能力者とは思えねえ!いつも『不思議の国』がどーとか言ってるアホなのに……」

サエ「な……何なのですか、それは?」

マスク「自分は不思議の国の王子様なんだとさ……能力も、疲れのとれる美味しいお菓子を生み出す能力だと思ってた」

不良1「疲れとれるってレベルじゃねえぞ!?」

タケル「モ不良くんの性格から、彼はぼくのお菓子を食べるとは思ってたよ。けど、予想ではもっといっぱいの人が、食べてくれるはずだったんだけど……」

不良2「食べる訳ねーだろこんな怪しいの」

サエ「貴方の能力は?」

タケル「……疲れのとれるお菓子を生み出す能力だよぉ?番長グループメンバーに、おもてなししようと思ったんだあ」ニコッ!

害男「ふざけやがって……ぶちのめすぞコラ」

ドク「待て害男」

害男「あん?ドク……?珍しいじゃねえか。アンタが出てくるなんてよオ」

ドク「……あの不自然な筋肉の膨張……ホルモンバランス異常、いや……ホルモンの注入、か?」

タケル「……」ニコッ……

タケル「モ不良くんの性格から、彼はぼくのお菓子を食べるとは思ってたよ。けど、予想ではもっといっぱいの人が、食べてくれるはずだったんだけど……」

不良2「食べる訳ねーだろこんな怪しいの」

タケル「それは残念だなあー。美味しいのに……」

サエ「タケルさん……貴方の能力は?」

タケル「……疲れのとれるお菓子を生み出す能力だよぉ?番長グループメンバーに、おもてなししようと思ったんだあ」ニコッ!

害男「ふざけやがって……ぶちのめすぞコラ」

ドク「待て害男」

害男「あん?ドク……?珍しいじゃねえか。アンタが出てくるなんてよオ」

スキン「アイツの能力について、何かわかるのか?ドク……」

ドク「……あの不自然な筋肉の膨張……ホルモンバランス異常、いや……ステロイドホルモンの注入、か?」

タケル「……」ニヤリ

>>155
ミスった
無視して下さい

わん子「どういうこと?ドク?」

ドク「なんて事ァねえ。ドーピングだよ。アナボリックステロイド……筋肉増強剤を菓子に混ぜていたな?」

タケル「まあね。バレちゃったから言うけど、コレがぼくの『ホルモンワンダーランド』だよ。ぼくの能力はモ不良くんみたいな、ただ食べ物を生み出すだけの能力じゃない。……ぼくは自由自在にお菓子を作り出す事が出来るけど、その中に『ホルモン剤』を混ぜ込む事が出来るんだよ」

友「『ホルモン剤』……!」

不良1「いやけど!ただのホルモンであんなに筋肉ムキムキなるかよ!?」

ドク「ホルモンが強かったってだけだろ。強い思いさえあれば、どんな無茶でもまかり通るのが『超能力』なはずだぜ?」

タケル「彼の食べたお菓子には、多量のステロイドホルモンが含まれていたからねえ~~。副作用で凶暴になっちゃうのも仕方ないんだよ。誰かが鎮めてあげないと♪」

スキン「このッ……クソガキがッ……!」

モ不良「ガァアアアア!!」ドガアッ!

トウヤ「ムウッッ!!!……うおらあッ!!!」ドギャアッ!!!

ゴロツキ2「ヤッベエよ!あいつらノーガードで殴りあってんぞ!!このままだとお互い大怪我だぜ?」

モヒカン「ドッ!!ドクさぁぁぁあああんん!!!」ダダダダッ!!

ドク「あ゛?どうしたよモヒカン?」

モヒカン「ぜー!はー!……パフェん中からリーゼント先輩、助けだしました!!」

ドク「おう、んじゃあちょいと手当してやっかァ」

モヒカン「け、けどッ!!そのッ!!」

ドク「あン?」

モヒカン「……心臓……動いてなくって……!!」

サエ「なッ……!!」ヨロッ……

スケバン「へっ?……嘘、それって……死……!!」

ドク「……ハァー……」ポリポリ

タケル「ありゃりゃ♪死んじゃったの?すごく残念だなあ~~。リーゼント君は、ぼくのクラスの生徒でもあったからねえ……クラスの友達同士が争って死んじゃうなんて……ホント、残念だなぁ~~♪」

スキン「このッ……貴様ァァァァアア!!!」

グオッ!!

ドク「らしくねえぜ、スキンよォ。いつもテメーはもうちょいクールだろ?」

スキン「……!!」ピタリ

ドク「俺ぁオメーを、このグループ陰のリーダー……みてぇに評価してたんだぜ?ゲハハ!」

スキン「……ドク?」

ドク「心肺停止から脳に深刻なダメージが出るまで、約3分……だったかァ?一服する時間すらあるぜ」

ドク「っつー訳で、サエちゃんよォー……コイツぶちのめすのは譲ってやんぜ。後でちょいと腹部の解剖だけ俺にやらせてくれ」

サエ「……私は解剖なんてしませんがね」

ドク「スキン、テメェーはさっさとモ不良止めやがれ」

スキン「オッ……俺か?」

ドク「テメェーの能力、純粋なる戦闘能力じゃあアヤネちゃんやトウヤにゃ負けるかもしんねーが、瞬間火力ならグループ1、2を争うだろ?ボコして気絶させやがれ」

スキン「……わかった。やってみよう」

不良2「ドク、アンタは?」

ドク「俺は今からリーゼントの野郎の蘇生だァ。治療費高くつくぜェ?ゲハハ!!……それと、ついでに……モ不良の野郎も元に戻してやんねーとな」

友「も……戻せるんスか!?」

ドク「『ホルモンバランス異常』……っつー病気だと考えりゃ、医者の俺の出番だろうがッ!まとめて冥土の果てから連れもどしてやんぜェ……だからさっさと患者連れて来い」


スキン「……わかった。この場は任せたぞ」

不良2「おうよッ!」

不良1「テメエらの分まで、あのショタ野郎ぶん殴ってやるぜ!!」

スキン「……行くぞ!!」ザッ!!

ドク「さァーてッ!手術(オペ)の時間だぜ……!!」ザッ!!

番長グループ・スキンヘッドの破壊力あふれる能力>>164
番長グループ・ドクの医者らしい能力>>167
(※破壊力の無い能力・とても治療には使えない能力ならば最安価)

まず動くことで自分に振動を溜め、ある程度溜まった後直接攻撃することでその振動を相手に送ることができる
送られた振動は体の中で更に強い振動を生む(無限ループではない)ので内側から破壊されてゆく
また、人体以外にも送ることはできる

自分が最大限の努力を行った上で起こせる奇跡を確実に起こす事ができる能力

その能力、戦闘に使ったら無敵じゃね?死に物狂いで戦ったら100パー勝てるとか……

医療限定とか、ある程度医療道具揃ってないとダメとか、『奇跡』は起こせるけど死人を生き返らせるとかの『無謀』はダメとか、そんなんでもいい?
ぶっちゃけ強すぎると能力バトル書く意味ないので……
ていうかこれでもチートクラスだな。番長の病気治せよ

リーゼント「……」

メガネ「リーゼントさァァん!!」

茶髪「返事をしろッ!!目を開けてくれェェエ!!」

スタスタ……

ドク「おう道開けろテメェら。ゲハハ!」バン!

メガネ「ど、ドクさんッ!?」

ドク「わん子ォー、30秒で携帯無菌室膨らまして準備しやがれ。オイ俺の白衣どこいった?」

わん子「ここにあるよぉー!もうすでに無菌室も準備万端だし!」

ドク「うっし……久々に、本気出すかァ」

茶髪「な……何をやる気だよッ!?」

ドク「あァ?手術に決まってンだろうがァ」

ドク「オイ、テメェらん中に『水出す能力者』と『火を起こせる能力者』がいたら、ジャンジャン働いて『熱湯』作りやがれ。サエちゃんとトウヤは今忙しいからな。……メンバー100人もいりゃあ何人かはいるだろう!?」

「あっ、俺火ぃ起こせます!」

「あたしは手から水を出せますッ!!」

ドク「熱湯作ったらそこのタオルを煮沸消毒だ。何枚あっても足りねェからな。さっさとしろよ?時間ねェぜ」

茶髪「おッ……おいドク、手術って……その……」

ドク「あ?」

茶髪「り、リーゼントの野郎……俺、認めたくねェが……心臓動いてねェんだよ。心臓マッサージしても意味がねェ」

ドク「……」

茶髪「どんなに呼びかけても反応ねェし……り、リーゼントのやつ……死……!!」

ドク「マッサージのパワーが足らねェんだよォ。テメーのなよっちいマッサージで、コイツが目ぇ覚ます訳ねーだろ。ゲハハ!」

茶髪「な……?」

ドク「残り2分切ってるな……そろそろ始めるぜ」バサッ

茶髪「お、オイッ!?何をする気だよッ!?」

ドク「開胸手術だ。1分で心臓までたどり着いて、直接心臓マッサージをする」

バ ン

メガネ「むッ……無茶ですッ!!そんなの出来る訳ないッ!!」

茶髪「た、たとえ出来たとしても、そんなので目ェ覚ます訳ないッ!!そんな『奇跡』……起こるとするなら、何パーセントの確率だよッ!!?」

ドク「わん子、メスだ。オメーはドレーン持っとけ」

わん子「はあい。わんわん」

茶髪「ドクッ――」

ドク「おうオメェら。……一個言っとくぜ?」

茶髪「……?」

ドク「『奇跡』は『起こる』モンじゃあねェ……」

スッ……

ドク「……『起こす』モンなんだよ」

『奇跡の医術』(ホワイト・ジャック)

シュバアッ!!

ドク「鉗子――メス――ドレーン――おい早くしろ――汗ふけわん子――ライトそっちだ――」

バッ!!バッ!!ババッ!!!

茶髪「んなッ!?――早ェ!!」

ドク「――うし、心臓見えたぞ」ヒュパッ

わん子「さっすがあッ!ドクッ!!」

ドク「さあて?……この心臓を無理矢理動かしたとして、目が覚めるのは何パーセントの確率だァ?1パーセント?0.1パーセント?0.0000001パーセントくらいかァ?……」

ギュウウッッッ!!

ドク「――関係ねェ。どれだけ低確率だろうと……俺がメス握りゃあ100パーセントだ」

ズキュウ……ズキュウウ……!!

『奇跡の医術』(ホワイト・ジャック) !!!

番長グループ2年――『ゴッドハンドのドク』(無免許)の能力であるッ!!
医者の息子として生まれ、幼少より医学にどっぷり浸かって生きてきた彼は、
不慮の事故により、助かるはずであった患者を死なせてしまった時、この『能力』に目覚めた――

彼が持ちうる最大限の医術を駆使し手術を行った患者は!
たとえ助かる見込みが『数パーセント』であるという、三途の川ギリギリに突っ立っているような状態であろうとも!!
その『数パーセント』を、なんと!!『100パーセント』に変換し、『助ける』ッッ!!!
起こらないであろう『奇跡』を、確実に起こす事が出来るという能力なのであるッッ!!

ただし!!彼が『最大限』努力出来ない状態であるならば、この能力は発動しない!!
(そのため、彼は常に医療道具を持ち歩いている)
また、100パーセント不可能である事は、どうあがいても不可能ッ!!
ゆえに、彼は死人を生き返らしたり、重病人を一瞬で治したりというような、まさしく『異能力』というべき力は持っていない!
あくまで彼の能力は、実際に起こりうる医学の範疇内でしか発動しないのであるッ!!

しかし!!
彼は『超能力者』として覚醒した事で、身体能力がズバ抜けて向上しているッ!!
その身体能力から繰り出される医術は、まさに神の技ッッ!!!
並の医者の腕ならば、成功確率ゼロパーセントであるような手術でもッ!!
彼の腕ならばそれを1パーセントにする事が出来!!100パーセントに変換する事が出来るのだッ!!!

すなわち!!
彼は実質、原因不明の病や死人を除けば――
どんな病人・怪我人だろうと!!死亡していない限りは!!

『助け出す事が出来る』のであるッッッッ!!!!!

――ピッ!――ピッ!!――

わん子「脈拍に動きが見えたよ!呼吸も回復の兆しあり!」

ドク「うっし。あとは脳にダメージが無いかだが……ま!俺の手術なら大丈夫だろう!ゲハハ!!」

茶髪「ど、ドク?その……手術は?」

ドク「ま!大成功だろう。脈が安定するまでもうちょい時間はかかるが……あとは強心薬を入れて、傷ついた身体縫って骨つなげて……あと10分ありゃあ終わるなァ」シパパパ!!

メガネ「た……助かるんですか!?」

ドク「コイツが超能力者で良かったぜ。一般人なら死んでたなァ。……超能力者のコイツなら、2時間もありゃあ戦線に復帰出来るんじゃあねえか?ゲハハ!!」

茶髪「よ……良かったぁ~~ッ……マジで……!」

ドク「手術費はそうとうかかるぜェ~~?俺が能力使うなんざ、マジに久々……入学してから初めてなんじゃあねーか?」

メガネ「そ、そういえば……ドクさんの能力って……?」

ドク「あー……詳しくは言えねェ」

メガネ「?」

ドク「……狙われるンだよ。リアルに……便利アンドチートすぎて、いろんな奴からなァ……」

わん子「ドクはのんびりヤブ医者ぼったくりライフをしたいだけなのにねー」

ドク「能力使うなんざめんどくせー……本気出したくねえんだよ俺は。それをコイツ、使わせやがって……10億くらい請求すっか?おいわん子ぉ、新しい犬小屋買ってやるぜェ」

わん子「ホントに!?わんわん!あたし床暖房ついたヤツが欲しいなあっ!!」

シュパパッ!!

ドク「――っし、顔の怪我はこんなモンだろう。歪んでた骨元に戻してやったぜェ」

茶髪「す、すげえ……まだ3分もたってねェぞ」

ドク「あとは、っとォ……そーいや忘れてたな……」

メガネ「?」

ドク「わん子、薬の準備だ。あと簡易血液検査」

わん子「わん?リーゼント君の?」

ドク「いや……スキンと、トウヤがよォ……」

チラリ……

ドク「新しい患者、連れてくるはずだからなァ……」

本日はここまで。

最近不定期な感じに書き込んですみません。
日々睡魔との戦いです。

ガッ!ゴッ!バギイッ!

モ不良「ガアアアア!!!」ズカア!バキャアッ!!

トウヤ「はあ!!!はあ!!!――うらあアッ!!! 」ドゴオ!!!メシャアッ!!!

モ不良「ウグルァァアアア!!!」バシイッ!ズドッ!!

トウヤ「このッ――いい加減にッ――!!!」

スキン「トウヤ!」ザッ!

トウヤ「!!!?――スキンかっ!!!オメーはどいてろ!!!コイツは俺が――」

スキン「熱くなるのはいいが……少し落ち着け、トウヤ。攻撃がかなり単調になってるぜ?」

トウヤ「……!!!」

モ不良「ウグアアッ!!」ギャン!

トウヤ「くっ!!!」スッ!!!

スキン「トウヤ、俺も手伝おう」スッ……

トウヤ「コイツはかなり危険だ!!!テメェは来るんじゃねえッ!!!」

スキン「一人で戦うよりも、二人掛かりで挑んだほうが、勝率は高いはずだぜ……?」

トウヤ「だが――!!!」

スキン「トウヤ……『クール』にだ……クールにいこうぜ?少し熱くなりすぎた頭を冷やせ。一人で何もかも背負い込むんじゃねえ」

トウヤ「ッ……!!!」

モ不良「ギャオゥッ!!!」ビュッ!

トウヤ「ヌウッ!!!」パシッ!

スキン「頭はあくまでも、クールに……『魂』だけを……」

ビリッ!!

スキン「……『震わせろ』」

ヴヴ゙ヴ……!

スキン「そのままモ不良を掴んでろよ、トウヤ!離すなァッ!!」ダンッ!!

モ不良「グゥルアアアア!!」ギギギギ!!

トウヤ「ぬおおおおおおおおおおお!!!」ギギギギギギギ……!!!

スキン「『10メートルダッシュした時の振動』……モ不良の動きを鈍らせるには充分だ」ダダダダダッ!!

ヴヴヴヴヴヴヴヴ!!!

スキン「喰らえッ!!」ヒュッ……

モ不良「ガアッ!?」

スキン「『ウルトラヴァイヴレイション』ッッ!!!」

ドガアッ!!

モ不良「――ッガアッ!!?」ミシッ……

バリッ!

バ!バ!バ!!

モ不良「――……!!!」

ビリビリビリビリイッッッ!!!

モ不良「……――ッグアアアアアアアアアアアアアア!!!??」ゲハッ!!

トウヤ「お、おおっ!!!俺の攻撃で血の一滴も流さなかったモ不良がッ!!!吐血しやがった!!!」

スキン「チと荒っぽいが、『振動』で内蔵にダメージを与えたッ!動き止めるためだ、悪く思うなよッモ不良!!」

モ不良「ッグアアッ!!」

ヒュンッ!!

ドッガアッ!!

スキン「!!……ぐ……!!」メキッ…!!

トウヤ「なッ!!!?」

モ不良「ウガア……!!」メキメキ……

トウヤ「す……スキィ――ンッ!!!大丈夫かッ!!!?モロに……振り回した腕に当たっちまうなんざッ!!!」

スキン「ぐ……なるほどな……!」

モ不良「ウオオッ!!」ヒュバアッ!!

スキン「派手に攻撃した、俺を……敵だと認識した訳か?モ不良……!!」

モ不良「ウオオオオオオオアアアアアアアア!!!!」グオッ!

スキン「――ッ!!」バッ!

モ不良「オアアアアアアアアアアアアア!!!」ドガガガガガガガガガ!!!

スキン「ぐッ!!がッ!!ぐえッ!?」メシャッ!ドゴオッ!!バギイッ!!

トウヤ「やめろこらモブゥゥウウ!!!スキンばっか殴るんじゃあねええええええ!!!」

ドッゴオオオオオオンン!!

モ不良「アアアアアアア!!」

ドガアァァッッ!!

トウヤ「はがあッ!!!?」メキョッ

スキン「トウ、ヤ……!!」

トウヤ(や……ヤバイ……キツいの、もらっちまったぜ……!!!)

トウヤ(能力者2人相手に、ここまでやるとはな……スゲエ筋肉、だぜ……くそ、意識が……!!!)

フラッ……

トウヤ(もう、駄目……だ……すまん、みんな……!!!)





スキン「三秒だ、トウヤ!!三秒踏ん張れ!!!」





トウヤ「――……!!!」パチッ!!!

スキン「三秒だけ、さっきみてェに――モ不良を掴んで動きを止めてくれ!!」

トウヤ「ん、なッ……!!!?」

スキン「早くしろォォォ――ッッ!!!!」

トウヤ「――ふんぬッッ!!!」

ガッシイッッ!!

ギュウウウ……!!!

モ不良「ガッ!?」

トウヤ「お、オイ……スキン……もう駄目だぜ俺は」

スキン「任せろ。お前ら二人まとめて、ドクん所に預けてやるよ」

トウヤ「それはそれで……怖ェな」

スキン「心配すんな。……俺も一緒だ」

トウヤ「……ハハッ」

スキン「……」スウッ……

ヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリ!!!!!!

モ不良に殴られた『衝撃』……
その『振動』全てを……

スキン「――まとめて返すぜ」

――体内に『振動』を蓄積し、一気に放出する能力ッ!!!
これが、番長グループ二年・『魂のスキン』の――

スキン「『ウルトラヴァイヴレイション』ッッ!!!」

バリイッ――

モ不良「――……!!」



バ      バ

バ    バ      バ   バ バ バ

モ不良「……ッグ!?」

バリバリバリバリ……
ヴァリヴァリヴァリヴァリ……!
バリバリバリバリ……!!

ヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリヴァリィィィィイイイイ!!!!!

モ不良「グ……ギャアアアアアアアアアアア!!!!!」

ドッパアアアアンン!!!!

モ不良「……ガ……ハ……」グラッ……

ドッ……スゥ――ンンンッッ……!!

トウヤ「は……はは……やったぜ、俺、ら……モ不良の動き、止めてやった……!」フラッ……

バタッ……

スキン「……振動を溜めるのに……攻撃くらい過ぎたぜ、俺も……」クラッ……

ドシャアッ……

シーン……

スキン「……でも、ま……悪くねえ気分だ」

本日はここまで。
パワータイプの能力者同士の戦いとか書きづらい。もう書きたくない。

更新来たかと思った

>>212
来たよー

ズルズル……

トウヤ「う、ぐ……」ズルズル……

スケバン「しっかりしな、トウヤ」

マスク「くっ……結構重いな」

ズルズル……

スキン「悪いな……お前ら……」ズルズル……

ピアス「気にすんなしwwwwwwマwwwwジwwwwでwwwwww」

ゴロツキ2「喋んなスキン。テメェ肋骨折れてんぞ」

ズルズル……

モ不良「ガァ……」ズルズル……

害男「おい……何で俺だけ、一人で……この筋肉ダルマ運ばねェとならねえんだ……?」

アホ毛「頑張ってくださーい、害男せんぱーい」

害男「ざっけんなクソ女テメェ見てねえで手伝えやボゲッ!!」

シュパッ……

ドク「はいよ、手術終わりだ」

わん子「お疲れドクー!今回もすごかったよー!」

ドク「わん子ォ、縫合しとけ。ちょっと一服してくっからよォ……」

ズルズルズル……

マスク「ドクー!!患者連れてきたぞオイーッ!!」ズルズル

ドク「今来んなよタイミング悪いなクソ」イラッ

スケバン「いいからさっさと見てやんな!全員重症なんだ!」

ドク「はあ?全員って……」

害男「モブと、トウヤと、スキンだよ……あークソ重ェ」ドサッ!!

ドク「想像以上に患者多いぞコラ」

モヒカン「大丈夫っすか!?先輩方ッ!!」

ゴロツキ2「凶暴になったモブ止めるのに2人がかりで挑んで、この怪我だ……」

ドク「どれどれ?」

グイッ!!

トウヤ「いででででででで。折れる……腕折れる……」ピクピク……

ドク「そんだけ喋れりゃあ充分だな……スキン、テメェは?」

ごきゅっ

スキン「はぐっ!?」カパッ

ドク「あー……お前虫歯だった奥歯抜けてんじゃん。良かったな」

マスク「何してんのアンタマジで」

ドク「状態見てんだよ。外野がガタガタぬかすんじゃあねェ」

マスク「あのなァ!スキンはアバラが――」

ドク「折れてるな。うん。肺は傷付けてねェみてえだが、呼吸すんのもしんどいだろ。……さっきまでの体勢じゃあな」

スケバン「……!」

ドク「おい、どうだ?呼吸出来るか?」

スキン「お、おう……すまん。大分楽になった」

ドク「んじゃあちょっとその体勢で待ってろよ。どうやら今一番ヤバいのは……モブの野郎みてえだからなァ」

スケバン(……ドク……こいつ……)

マスク(滅茶苦茶乱暴に見えて……マジに、仲間の事大切にしてやがんだな……!)

ドク「わん子、休憩してる暇無くなったぜ。ゲハハ!オラ楽しいたのしい手術の時間だァ!!」

わん子「ううう!やったね!患者さんだ!わんわーん!!」

ドク「こいつらは俺が受け持つぜ。残った野郎どもは敵の生徒会を――」

ゴロツキ2「いや……それがなあ……」

ドク「あァ?」

害男「もしもまた、モ不良みてェにメンバーの誰かが凶暴化しちまって、そん時に全員が近くにいたら……どんだけ犠牲出るかわかんねェからな……」

スケバン「少数に分けて、あのジャリと戦うことにしたんだよ……アタイらは後発組さ」

ドク「ふーん……で、先発っつーのは?」

マスク「……こっちに来てねェ……あいつらだよ」クイッ

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

タケル「ざーんねん。モ不良くん……やられちゃったんだあ」

サエ「……よそ見をしている場合ですこと?貴方の敵は……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

不良1「俺達だぜ……」ザッ!

不良2「覚悟しろよオラ……」ザッ!!

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

友「うっし……」ザッ!!!

不良1「ちょっと待て」

友「?」

不良1「『?』じゃねーよ!なんでテメェがいるの!?お前戦えねえだろうが!!」

不良2「普通真っ先に逃げる方じゃん!なんで今回に限ってでしゃばってきたの!?」

友「いやあ、ガキなら勝てると思って」

サエ「うわあ打算的」

不良2「つーかセコいな……害男かよテメエ」

友「あのな、俺がここにいるのは……かなり重要な理由があるんだぜ……」

不良1「ああ?」

友「ジャンプのバトル漫画で最も大切なもの……それが何かわかるか?」

不良2「友情」

サエ「努力」

不良1「勝利」

友「それはただの三原則だ」

不良2「じゃあ……何だっていうんだよ?」

友「決まってるだろう……?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

友「バトル漫画で最も大切なもの……それは……」

不良2「……」

サエ「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

友「『それは』……!!」

サエ「……ゴクリ……」

不良1「……そ……」

不良2「それは……!?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

友「『解説役』だぁぁぁぁああああああ!!!!」

ド――ンッッ!!

不良1「うわー聞いて損した」

友「何を隠そう俺は、『西新宿のスピードワゴン』と呼ばれた男ッ!!解説なら誰にも負けないぜ!!」

不良1「何だその正直全く強くなさそうな二つ名は!?」

不良2「ていうか西新宿!?範囲せっま!!」

友「俺がいることで、バトルのわかりやすさ20%アップ!暑苦しさ40%アップ!!勝率10%ダウン!!」

サエ「いないほうが正直ありがたいですわ!」

不良2「ていうかお前変なキャラ付けしてんじゃねーよ!ただでさえ登場人物多いのに収拾つかんくなるわ!!」

不良1「なんでいきなり解説キャラになったんだ!?今までんな描写無かっただろうがよッ!?」

友「出番めっちゃ多いのに正直見分けがつかない不良1アンド2に駄目出しされましても……」

不良1・2「「うっせえよッ!!!」」

不良1「見分けつかない事に関しては俺らが一番悩んでるわ!!」

不良2「ていうか不良3のキャラが立ちすぎなんだよアホ!俺ら悪くないわい!!」

友「まあまあ、お互いキャラ立てに必死という事で、ここはどうか大目に……」

不良1「おう、わかった……ってなるかボケェ!!」

不良2「俺ら別にキャラ立てに必死じゃねーよ!見てろよコラ、今からあのガキ瞬殺して見事出番を……」

クルッ

タケル「必殺ッ!『グルメ・デ・フォアグラ』ァ――ッ!!」ヒュゴッ!!

不良2「モガアッ!!?」バゴオッ!!

サエ「不良2さ――んッッ!!?」ガビーン!

友「うおおおーッ!!?タケルの方を振り向いた不良2の口に、お菓子が詰め込まれた――ッ!!?」

不良1「何気に解説してんじゃあねえよ!!」

タケル「ぼくを無視して会話に夢中にならないでほしいなあ……何を隠そうぼくは、格闘ディナーの名手だよ?相手の口に食べ物を放り込むなんて、造作も無いこと……」

不良2「う、うぐぐ……!」

不良1「お、おい不良2!!吐きだせ!!今なら間に合うッ!!」

タケル「無駄無駄……ぼくの『ホルモンワンダーランド』は、少しなめるだけでも効果を発揮するんだ。それに……」

不良2「う、ううう……!!」

ゴクンッ!!

タケル「……吐き出すなんて、不可能だよ。なぜなら……」

サエ「……!!」

不良2「う……美味すぎる……」

タケル「……から、ね♪」ニッコリ

不良2「う……うがあああああああああああああ!!!!???」

グォォォォォオオオオ!!

不良1「不良2ィィィィィィィ!!!」

タケル「あーあっ!食べちゃったねえ……一体どんな『ホルモン』が入っていたんだろう?女性ホルモン?男性ホルモン?麻薬に近い成分かなあ?ふふ……彼、どうなっちゃうんだろうね?」

サエ「し……しっかりして下さい、不良2さんッ!!」

不良2「うっ……ううっ……!!」

メキメキ、メキイッ!!

不良2「うおおおおおおおおおおおお!!!」

不良2に起こった身体の変化>>229

賢くなる

シャキーン!!

不良2「……」メガネクイッ

友「……」

サエ「……」

不良1「ふ、不良2……?」

不良2「どうかしましたか?皆さん……私の顔に何かついていますか?」クイッ

不良1(何だこのキャラ)ドビーン

タケル「ふうん?グレリンと、エストロゲン様物質の一部かな?」

不良2「ええ……エストロンは女性ホルモンですが、脳の血管を広げる効果がある事が、最近の研究でわかっています」クイッ

友「えっと……つまり、どういう事?」

不良2「どうやら、私は……少々、頭の回転が早くなったようですね……」クイッ

サエ「……え?」

不良2「ふう。今の今まで私は、どれだけ愚かな人生を歩んでいたのでしょうか……」クイッ

不良1「そ、それって……賢くなったっつー事かよ?」

不良2「まあ……有り体に言うと、そうなりますね」クイッ

不良1「は……ハハッ!んだよ、何かヤベェ事起こるかと思ったけどよォー、ただそんだけかよッ!?」

友「はー、ちょっと焦って損したぜ……」

サエ「よ、良かったですわ……本当に」ホッ

不良2「……」クイッ

タケル「……」

不良1「賢くなったっつーのは、こっちにとっちゃあプラスじゃあねーか!他に変な所はねえんだろうな?不良2?」

不良2「ええ。何も……」クイッ

不良1「んじゃあちょいと、その賢くなった頭でよォー!あいつブチのめそうぜ!なあ!?」

サエ「行きますわよ、不良2さん!」

ザッ!

不良2「……」クイッ

不良1「不良3の野郎がいねーのはちょい悲しいが……二人でもやれるっつー事を、あのガキに教えてやんぜ」

不良2「……」クイッ

不良1「おい、いつまでそんなダセーメガネかちゃかちゃやってんだ?戦闘態勢入れよ……」

不良2「……言い忘れていました」クイッ

不良1「?」

不良2「……一つ、ありましたよ。……身体の異常。……『気分が悪い』んです」

サエ「……?」

不良1「……あァ?」

不良2「今まで自分が、どれだけ……『愚か』だったのか……解ってしまったので、ね……」

クイッ

ドゴオ!!

不良1「――かッ……!!」ゴパッ

不良2「……クク……!」ニヤリ

サエ「なっ……!?」

友「ふ……不良2ィ――ッ!!?何不良1を攻撃してやがんだあああああ!!??」

ド――ン!!

タケル「フフフ……」ニコリ

不良2「解ったんですよ。どれだけ自分が愚かだったのかを、ね。……どれだけ生徒会グループが強大で、番長グループが脆弱なのかを、知ってしまったのですよ……」クイッ

サエ「何ですって……!!」

不良2「私は今まで、なんという阿呆な行動を……こんな、いつ生徒会に潰されるかわかったもんじゃあないグループにいるなんて……馬鹿馬鹿しい……涙が出てくるくらいだ……今までの自分を消し去りたいくらいですよ」クイッ

友「何を……言ってやがる……!?」

不良2「だから決めたんですよ。番長グループ全員の身柄を手土産に、偉大なる生徒会長様の下へ向かう事を、ね。……私の考えでは、サエ……貴女の首を持っていけば、生徒会長は私の今まで犯した愚かな罪を、許してくださるでしょう」クイッ

不良2「私の贖罪のために……死になさい。番長グループ」クイッ

サエ「くっ――」バッ!!

友「このッ――」バッ!!

不良1「……ふざけるんじゃあねえぞコラ」

ギロッ

不良2「――!!」

ドガアッ!!

不良2「ぐっ……!!」ポタタッ

不良1「フウー……!!」ゴキゴキ

サエ「な……不良1さん!?」

タケル「ふーん……まーだ動くんだ?」

友「大丈夫なのかよお前!?みぞおちに入ってただろあの攻撃!?」

不良1「大丈夫じゃあねえよ。けどなあ……」

ゴキッ!!

不良1「道踏み外したダチコーん所へ、這ってでも向かってブン殴って、元の道へと戻してやんのが……男の義務だろうがよォ」

不良1「覚悟しろよオラ。不良2……俺の能力は結構キくぜ?」ポキポキ

不良2「ふん。貴方の能力など熟知している……負けるはずがありませんよ……」

サエ「不良1さん!仲間同士で争うなんて――!!」

不良1「『争い』じゃねえ」

サエ「ッ……!?」

不良1「……『ケンカ』だ」

ザッ!!

友「……目、覚まさせてやってくれよ」

不良1「おう。……任せろ」

不良2「……フン」クイッ

不良1の能力>>240
不良2の能力>>242

あと、本日はここまでです。おやすみなさい。

速報いつ戻るんだろ……月曜仕事休みだから、その日までには戻って欲しい

めっちゃ強く早い謎の悪霊を召喚する。
制御は聞かなく暴走している。
帰りたがっている



虹村を呼び出す
これでキャラが立つ………はず

天才キャラが馬鹿を呼び出すとは

・・・あ、兄貴や家政婦かも知れないわけか

ん?アレ・・・?
前スレで


※この世界では『ジョジョの奇妙な冒険』というマンガは存在しません。
仗助や定助は違う平行世界の住人という感じです。


ってあったけど、


友「何を隠そう俺は、『西新宿のスピードワゴン』と呼ばれた男ッ!!解説なら誰にも負けないぜ!!」


と矛盾してね?
それともこの世界には別のスピードワゴンっていう解説者的な人間がいると考えればいいのか

書き溜め無しで毎回眠気と闘いながら、ノリとテンションだけで書いてるので、矛盾とかキャラのブレとかが多いのは認めます。
モ不良が普通に食用パイ投げてたり、ザ・ワールドが有名な能力だったり、サエの口調が所々おかしかったり、トウヤが熱くなかったり、「田井中律っちゃんは俺の嫁」と不良3が言ってたり……色々ひどい。

まあ、細けえ事ぁいいんだよ!

あ、ごめん今日は寝ます……
ていうか見とる奴おるんかい

不良1「行くぞコラア!!」ダダッ!!

不良2「フン……削りとってくれる。『サモン――」

不良1「させるかよ!!」ヒュッ!

ドカッ!!

不良2「――くっ」ズザザッ

友「!?な……あの距離で攻撃が当たった!?」

サエ「ただのパンチじゃありませんわ。あれこそが、彼――『霊媒師の不良1』の能力」

不良1「不良2……一個言っておくことがあるぜ」

不良2「?……」

不良1「おれには悪霊がとりついている……」

ズズ……!!

不良1「『無音の旋律』(ゴースト・ライター)!!」

ヒュバ!

悪霊「はぁー……」ヒュッ

不良2「くっ!」バッ!

バキ!ドカ!バシイッ!!

不良2「っくうッ!!」

悪霊「おらあっ!!」バキイ!!

不良2「な――なんて早さだっ!!」

ズザァーッ!!

悪霊「……はあ……」ユラリ……

悪霊「帰りたい」ゴーン

不良1「ちょ、もうちょい頑張って」

悪霊「何で呼び出したんだよクソ……せっかくゴロゴロしてたのに」

不良1「いやほら、あのな。敵をよーく見てくれよ」

悪霊「ん?……不良2の野郎じゃねーか」

不良1「あの野郎、洗脳されたみてえなんだ。元に戻すためによォー、ちょっと協力してくれや」

悪霊「やだ」

不良1「頼むって!!」

悪霊「自分でやれよ……帰ってナックやりたいんだけど」

不良1「あとでソフト買ってやるから!頼むから言うこと聞いてくれ!!」

友「……何あれ?」

サエ「彼は昔から幽霊が見える体質でして、超能力も『悪霊を召喚する』という、非常に強いものに目覚めたのです。しかし……」

友「しかし?」

サエ「その、『召喚』は出来ても『使役』が出来ないらしくて……常に帰りたがっているのですわ。彼女」

友「何その微妙に使えない能力」

悪霊「あ?今あいつウチの事使えないっつったか?オイ?」ギロリ

友「しかもなんかガンつけられたんですけど」

サエ「詳しい素性は不明ですが、元番長グループらしくって……」

悪霊「はあー……死んで余計なしがらみから開放されたと思ったのに、なんで呼び出されちゃうかな……」ボリボリ

不良1「なあオイ、今オメー『使えない』って言われたんだぜ?ここらで本気見せねえでどうするよ?」

悪霊「うっせえ死ね」バキッ

不良1「俺を殴らないで!」

悪霊「ウチ関係ねえもん……今の番長グループの戦いなんかよォ。勝手にしろって感じ……」

不良1「あのな――!」

不良2「おしゃべりしている場合か?」ズアッ!!

ガオ――ン!!

不良1「うおおおッ!!?」ヒョイッ!

悪霊「うえっ!?」チリッ!

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

悪霊「おいィ!今ッ!髪かすった!髪かすったぞコラアッ!!」ドキドキ

不良1「くっ……ヤベエな。召喚させちまった……!!」

不良2「ククク……!」

友「な……あいつは……?」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

億泰「……アァ~~ン?どういう事だァ~~こいつァーよォーッ?」

バーン!!

億泰「オイ、不良2ィ~~ッ。テメェどういう事だァ?」

不良2「何かおかしなことでもありましたか?億泰さん」

億泰「テメェーにこの変な世界に呼び出されんのは初めてじゃあねーが……目の前にいるのはテメェーのダチなんじゃあねえのかよ?アアーン?俺にテメーのダチを攻撃しろ!っつーのかよォ~~?ケンカか?」

不良2「まあ、ケンカのようなものですよ……キリキリ働いてくださいね、億泰さん」ニコリ

億泰「な、なんか……キャラ変わったか?オメー……」

友「人が現れた……男と同じ、召喚系の能力か!?」

サエ「『全ての虹村を召喚・使役する能力』……『友情の不良2』さんの能力、『サモン・ザ・レインボー』ですわ」

不良2「へえ?私の他に、同じような能力者がいるのですか?友さん……」

友「へっ?あ、ああ。……超似てる能力者が」

不良2「ふーん……そうなのですか……」

億泰「あのよォ~~不良2、呼び出されてこんな事言うのもアレだけどよ、ケンカなら自分らでやってくんねえかァーッ?」

不良2「……」ジロリ

億泰「さすがによォ~~オメーのダチを攻撃するっつーのは、俺にゃあちょいと無理っつーか……俺が出てきても気まずいと思わねーかよォー?」

不良2「……友さん、貴方の知っているその能力者は……」

友「?」

不良2「『こんな事』も、出来るのですかねえ……?」スッ……

億泰「?」

友「な、何を――」

不良2「……『精神制御』(マインドジャック)」

オン!!

億泰「ウッシャアアアアアア!!」

ガオン!ガオン!!ガオオ――ン!!

悪霊「ぎゃあああああ!!!」ヒョイヒョイヒョイッ!!

友「なっ!!あの男、いきなり凶暴になったッ!?」

悪霊「な……なんでウチに攻撃するんだよっ!?本気で死ぬかと思った!もう死んでるけど!!」ドキドキ

不良1「大丈夫か?涼子」

友「……えっ、名前あんの!?」

不良1「はあ?当たり前だろうが?」

悪霊「普通に、阿久津涼子って名前あるけど?」

友「アンタ本当に悪霊?」

億泰「やる気がガンガン出てきたぜェ~~ッ……テメェが新手のスタンド使いかコラアッ!!」

友「お、おい!さっきまでと雰囲気違うぞ!?」

不良1「あいつ……不良2は、能力者としてなら俺よりはるかに先輩だ。能力者としてのレベルも高く、様々な事が出来る」

サエ「『精神制御』(マインドジャック)は召喚系能力者の高等技術。有無をいわさず使い魔(サーヴァント)を使役する事が可能という、恐ろしい能力ですわ……」

不良1「俺も早くアレ習得しねえとなあ……」

悪霊「そりゃ無理だわー。百年たっても無理だわー」

億泰「行くぞコラアッ!!『ザ・ハンド』ッ!!」ドン!

ザ・ハンド『ッシャアアアアア――ッ!!』

ガオオ――ン!!

悪霊「だーかーら!なんでウチを攻撃するんだこのボケェ!!」ヒョイッ

不良2「知っているんですよ、私は。……貴女がどれだけ危険なのかを、ね」

悪霊「買いかぶりすぎだ死ね。死んでブタの餌になれ」

不良1「とりあえず、億泰の動き止めるぞ涼子!」

悪霊「命令すんじゃあねーッ!!」

友「不良1……なんとか、勝ってくれよ……!!」

ヒュッ!!

友「――えっ?」

サエ「ッ!!『三重点』(トリプルポイント)ォッ!!」シュバ!

バチャアッ!!

友「うおおお!?何だァッ!?」

サエ「……『飴細工』……ですか。友さんの口を狙って投げるなんて、いい度胸をしていますこと」

タケル「はは。ぼくを無視して大口開けて喋ってるからさ。しかし……一瞬でぼくのお菓子を溶かすなんて、すごい能力だね?サエ」

サエ「私の仲間達をおもちゃにする、貴方の能力には吐き気をもよおしますわ」ファサッ

タケル「ありがとう。耳触りのいい褒め言葉だ」

サエ「……貴方を倒したら、彼は元に戻るのでしょうか?」

タケル「そりゃあ無理だね。……ぼくを倒す事なんて、出来ないから」ニコッ

サエ「……そうですか」

タケル「……」

ザッ!!

サエ「番長グループ『水の参謀』……『明鏡止水のサエ』、舞い踊らせていただきますわ」

タケル「フフフ……無理無理ィ。生徒会役員の『玄武』……2年E組委員長、『不思議の国のタケル』。ぼくの能力の前では、君はかわいいアリスさ」

サエ「……」

タケル「……」

サエ「……いざ、尋常に……」

サエ・タケル「「勝負」」

ドン!

本日はここまでです。
召喚系とかどう動かせばいいのかわかんねーよ……億泰とか基本ガオンで終わるし……




・・・だけど耳触りがいいってのが

>>273
「吐き気をもよおす」というのは本来「耳障りな」言葉ですので、
それを踏まえた上での「耳障りのいい」(=ひどい暴言だが、自分にとっては心地が良い)
褒め言葉だという……
あれ、何書いてんのかわかんなくなった。
まあ、誤用だと理解して書いてるって事です。

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

サエ「友さんはそちらの教室内へ逃げていて下さい。危険ですわ」スッ

友「だ、だけど……!」

サエ「荒れますわ。これから先、とても……」

タケル「フフ……」

ポン!ポン!

タケル「文字通り、喰らえ……『グルメ・デ・フォアグラ』……『連打』」

ヒュッ!!

シバババババババ!!

サエ「『三重点』(トリプルポイント)……『融解』」バッ!

ドロッ!!

タケル「!!」

ボタボタボタッ!!

サエ「無駄ですよ。そんなものでは――」

スッスッスッ……

サエ「――私には届きませんわ」ピシッ!

タケル「ふーん……ぼくのお菓子を空中で溶かしちゃうなんてねえ。……しかし、わからないなあ」

サエ「?」

タケル「なんで今……『クッキー』は溶かさずに、律儀に避けたのかなあ?んー?気になっちゃうなあ~~……どういう事だろう?」

サエ「!……」

タケル「ぼくが思うに――」

サエ「『凝固』!」バッ!!

タケル「!!」ヒュッ

パキイン!!

タケル「っとと!!危ないなあ……ぼくを凍らせるつもりかい?」

サエ「な……!(避けられた?そんな……!)」

タケル「君は能力を使う時、手のひらを向けなきゃいけないみたいだね?遠距離でも使えるのはすごいけど、それに気をつけたらいいだけだから簡単だよ」ニコッ

サエ「くっ……!」バ!バ!

タケル「だから避けるのは簡単だってば」シュシュッ

パキキイン!!

タケル「話の続きだけどさあ……君が今、『クッキー』を溶かせなかった理由はさ。……クッキーに『融点』は存在しないからだろう?」

サエ「……」タラリ……

タケル「ん?違うかい?クッキー……小麦粉には融点が無く、あるのはたしか、『分解点』だったはずだ。その温度に達したクッキーは、解けることなく炭になる。そうだろう?ん?」

サエ「……正解ですわ」ギリ……!!

サエ「私の能力は、物質の『状態』を変化させるものですが……条件がありますわ」

タケル「条件?」

サエ「一つは、複雑な『混合物』は状態を変化させる事が出来ないという事……そしてもう一つは、状態変化させる物質の、凝固点・融点・沸点等を、きちんと理解していなければならないという事……!」

タケル「ふーん……道理で。何でもかんでも液体に出来るなら、ぼくの足元の木を水にすればいいもんねえ」

サエ「しかし……それさえクリアすれば!」バッ!

タケル「ったく……」スッ

パキィン!

サエ「……何だって、自由に扱う事が出来る……」

タケル「当たらなければ意味ないねー。宝の持ち腐れだよ、それってえ」

タケル「こっちは君の弱点、理解しちゃったんだ。これからは脆弱な飴細工なんて投げたりしないよぉ。クッキー・ビスケット・プディングにオレオ♪」

ポン!ポン!ポポン!!

タケル「これらで君の口を狙い撃ちだよ。ま!こんな事言っちゃったら、君は口を開けないんだろうけど……」

サエ「……」グッ

タケル「そこはぼくの腕の見せどころ!度重なる何重もの弾幕攻撃に、君はお鼻の呼吸だけで耐え切れるかなあ?ふふふ……わかるかい?この絶望的状況!」

サエ「……」

タケル「これは『狩り』なんだよ。一方的な、ぼくが君を狩るってだけの!……君はこれから精一杯逃げまわって、最後にはぼくの美味しいスイーツをお腹いっぱい食べちゃうんだ。……『最後の晩餐』ってやつだねえ」

サエ「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

タケル「……フフ……」

サエ「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

タケル「喰らえ!『マシンガン・グルメ・デ・フォアグラ』ァ――ッ!!」

シュバアアッ!!

サエ「……『三重点』(トリプルポイント)……!!」スッ!!

タケル「!!またそれかいっ!?懲りないねぇ君もッ!!」バッ!!

タケル「そんな氷、何回撃とうとも――」

シーン……

タケル「!?」(氷が……出来ていないッ!?)

サエ「……『融解』」

ドロッ!!

グラアッ……!!

タケル「!?――んなッ!!?」

二人の周囲にそびえ立つ、巨大な『お菓子』たち……
そのうちの一つである、大きな大きな『チョコレートパフェ』が……
つい先程、リーゼントの上に崩れ落ちたものと同じような、パフェが……
バランスをくずし、タケルの方へと傾いていたッッ!!

タケル「な、何――これは――!?」

サエ「私、この能力に目覚めてから、人一倍努力して勉強しましたの。……たしか、ガラスの『融点』……『ガラス転移点』は、約700℃……でしたわね?」ニコリ

タケル「ば、バカなッ!!そんなッ!!チョコレートパフェの……『器を溶かすなんて』ェェェェェェエエエッ!!??」

ギャ――ン!!

グラアアアッ……!!

タケル「う……うおおおお!!バカなっ!!何でぼくの方にッッ!!?くそっ来るなっ!!なんで……ぼくの方向へ倒れてくるんだよおおお!!?」ダダダダダダッ!!

サエ「決まっていますわ。私がそのように溶かしたのですから」ニコニコ

タケル「そ、『そのように』だとッ!?ぼくの避ける方向なんて、わかるはずが――」

サエ「よーくわかりますわ」

タケル「!?」

サエ「さっきから、何度も……『私が攻撃したらどの方向へ避けるか』……教えて下さったじゃあありませんか」ニコッ!

タケル「!!!」ピタッ!!

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

サエ「趣味の悪い巨大なお菓子を作った、自分を恨むことですわねえ……」

タケル「も……もしや!何度も何度も、効きもしない氷の攻撃をしていたのは……!!」

サエ「ええ……」

サエ「もちろん、『演技』……で・す・わ♪」

ニコオッ!

タケル「さ……サエエエエエエエエェェェェェェェェエエエエエエエエえぐわッッ!!!????」

ドグチャッ!!

グシャグシャグチャァァアアアア――ンッッッ!!!!

ン……ンン……ン……n……

サエ「……ふう。やはり……」

ファサッ

サエ「荒れました……わね」

バーン!!

今回はこんな感じで……
やべえ話が全然進まん。ちょっとずつでも書いていこうか……

サエさんカッコイイー!

主人公全然出てこないけど大丈夫か?
生徒会倒したって石は手に入らないし

>>287
本当はこの階(四階)はさくっと終わらせて、不良3やファニーやエネゴリや男やムルやとし子やアヤネちゃんがどうなってるのか書くつもりだったんだけど……
リーゼントの野郎が死にかけるせいで長くなってます。畜生リーゼントめ。
出来る限り早めにこの階終わらせます

ズズゥン……

悪霊「ったく、騒がしいな……派手にやりやがって。あの女……」

億泰「何よそ見してやがんだッ!?ボケェー!!」

ザ・ハンド『ウオオオオオオオ!!』グオッ!!

不良1「涼子!攻撃が来るぜ!」

悪霊「うっせえ黙れ」

不良1「お、おい。戦闘態勢に入らねえと、ヤベエぞマジで」

悪霊「ウチは殴るのは好きだが殴りあうのは好きじゃねーんだよ。テメエがあいつら動けなくさせたら、ウチがトドメに殴ってやる」

不良1「もうそれお前意味なくね?」

ザ・ハンド『ッラアアアアア!!』

ガオン!ガオン!!ガオン!!!

不良1「っとと!」バッ!

悪霊「バカバカバカ。可愛くいってアンポンタンだ」スッ

億泰「ああン!?」

悪霊「んな大ぶりの攻撃、ウチに当たる訳ねえだろマヌケッ。こう見えてもウチ、『早さ』にゃ自信があるんだよッ」

億泰「ほォ~~ッ?大口叩いてくれんじゃあねーかッ!」

悪霊「ただの事実だっつうの。テメェとじゃあ一晩中鬼ごっこしたって捕まらない自信があるぜ。……ウチ死んでるから触れないだろうけど」

億泰「なるほどなァ~~……一つ聞くがよォ、オメーのその『早さ』っつうヤツは……『瞬間移動』よりも『早い』のかよ?」

悪霊「……?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

億泰「どうなんだよ?アァ~~ン?」

悪霊「……何の話だ……?」

億泰「『ザ・ハンド』……」

パッ!!

シュバアッ!!

悪霊「!?何ッ――!!」

不良1「んなッ!?涼子が一瞬で、億泰の近くに『移動』したッ!!?」

億泰「『空間』を削ってんだぜーッ!!『瞬間移動』ってやつさーッ!!」

ド――ン!!

億泰「この距離なら外さねえぜッダボがァ――ッ!!喰らえッ『ザ・ハンド』ッ!!」

ブオッ……!!

悪霊「このッ……」ヒュッ――

シパアン!!

億泰「んなッ……!!」グラッ……

ガオ――ン!!

悪霊「っだだあっ!!危ないっつーのッマジでッ!!」ババッ!!

億泰「んのッ……クソ女がッ……!!」ブシュウッ!

不良2(なんという『パワー』……無茶苦茶な体勢からデタラメに出されたパンチが、かすっただけで……億泰さんの右肩をえぐるとは……!)

億泰「やってくれんじゃあねーかッテメェー……次は外さねえぞコラッ!!」ドクドク

悪霊「は、はあ!?まだウチを狙うつもりかよッ!?」

億泰「ったりめーだろーがよォ~~ッ!テメェーはこの億泰様を本気にさせちまったぜーッ!!」

悪霊「マ……マジにやってらんねェ……!!」タラリ

クルッ!

悪霊「オメーとなんか戦ってられっかよォ――ッ!!」ダダダダダーッ!!

億泰「は?」

悪霊「バーカバーカ!追いつけるもんなら追いついてみやがれッ!!」ダダダダダーッ!!

億泰「……」

ポツーン……

不良2「……逃げましたね」

億泰「バ……バカはテメェだぜ。わかってねえのか?俺の『ザ・ハンド』の怖さがよォ……!!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

億泰「追いかける必要なんか無いぜッ!!俺の『ザ・ハンド』でッ!!」

グオッ!!

億泰「空間を削りとって!!こっちに引き寄せてやんぜェ――ッ!!!」

ガ……

不良1「ここだあァッッ!!」ズダアッ!!

不良2「!!」

億泰「?」

不良1「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ダダダダダダダダダーッ!!

不良2「億泰ッ!!空間を『削る』んじゃあないッ!!」

億泰「はあッ!?」

オ……

不良2「不良1の奴――お前の方へ『突っ込んで』来るぞォ――ッッ!!」

オオ――z__ン!!

不良2(遅かった!!)

億泰「んなッ……何だァッ!?」

ダダダダダダダダダ!!

不良1「テメエの『瞬間移動』を利用して――一気に『加速』してやるッ!!」

不良2「身を守るんだ億泰ゥ――ッ!!」

不良1「必殺!!」

シュパッ――

不良1「瞬間移動タックル――ッ!!!」

億泰「う……うおおおおおおおおおおお!!?」

ズドォォォォオオオオオン!!!

不良1「へ……へへ……!!」

億泰「こ……の……ダボ、が……!」ゲホッ!

ドッサアアン……!!

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

億泰「……」ピクピク

不良1「ふぅー……」コキコキ

悪霊「ナイス、不良1。……やっぱ、ウチが出る必要無かったな」

不良1「俺そこまで強くねえんだよ。……涼子が戦ったほうが安心だせ」

悪霊「んじゃま、ここからはウチにもやらせろよ……」

クルッ

不良2「……くっ……!」

悪霊「アイツをブン殴るんは楽しそうだ……!」ゴキゴキッ

不良1「おう、目ェ覚まさせてやっか……!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

不良2「戻れ億泰」

バシュン!

不良1「うおっ!?」

不良2「クソッ――」クルッ

ダダダダーッ!!

悪霊「……おいおい、やるだけやってトンズラこく気かコラアッ!」

不良1「逃げられると思うなよ、この狭い階でよォーッ」

不良2「黙りなさい!クソッ!クソッ!クソッ……!」

ダダダダーッ!!

不良1「捕まえんぜ、涼子」

悪霊「はいよ」

ダダダダーッ

不良2「ハア!ハア!ハア!……」ダダダダッ

悪霊「どこまで逃げる気だッ?いい加減諦めろよテメエッ」

不良2「ハア、ハア――」ガシッ!

不良1「……!」

ガラガラガラーッ!!

不良1「……『教室』?」

不良2「追いかけてくるんじゃあない……殺しますよ?」

ピシャアン!!

不良1「……教室にひきこもっちまったよ。……どうする?」

悪霊「……どうするも何も……」

ガシッ

ガラガラガラーッ!!

悪霊「追い詰めてブチのめすに決まってんだろッ!!」

不良1「同感」

不良2「……!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

悪霊「逃げ場の無い所に逃げこみやがって……あせりすぎだぜ?不良2よォ……」

不良2「……『開け』ましたね?」

悪霊「……あ?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

不良2「『開けた』のは……貴方達ですよ……?」

悪霊「……」

不良1「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

不良2「『やっちまった』って奴ですよ……貴方達は、『やっちまった』んですよ……!」

悪霊「……何の話を……してるんだ……?」

ウォン……

不良1「……?」

ウォンウォンウォンウォン……!!

悪霊「――!!」

ドグオン!!!

悪霊「――やばッ――」

メシャアッ!!

不良1「――は……!?」

悪霊「が、は……!!」メリイッ……!!

ライダー『シュウ~~ッ……』

ギャルギャルギャルギャル!!

悪霊「う――うああああああああああああ!!!!」ゴリゴリゴリ!!

不良1「んなッ――『バイク』ッ!?なんで、いきなり……!!」

パキパキパキッ!

不良1「こ……『凍る』ッ!?何だ――この『攻撃』はッ!?」バキバキ

ライダー『……』

ウォンウオンウオンドグオオオオン!!

不良1「てめえッ!何者だァァ――ッ!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

不良2「教室の扉を『開けた』お前らが悪いんだ……もう攻撃は止まりませんよ?ふふ……ありがとうございます」

チラリ……

不良2「『虹村京』さん」ニコリ

虹村京「……」

バァ――ン!!

本日はここまでです。

やべえ一週間以上たってる
もうちょい待って

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

サエ「…………」

友「……な……」

ガラガラ……ガチャンッ

タケル「……ふう……」ガララッ

友「な、なんで……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

タケル「やってくれたね?サエ……」パンパンッ

サエ「……」

友「なんで、あのガキ……生きてるんだ……?」

サエ(……何?この人……)

タケル「まったく、服がクリームで汚れちゃったよ。すごくベタベタだ……クリーニング代は出してくれるんだろうね?」

友「お前ッ……なんで、あのデカいパフェに押しつぶされたのに……?」

タケル「……『なんで』?『なんで』って……なんで?」

友「……は?」

タケル「なんで……そんな事聞くの?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

サエ(この人から、溢れ出る……『威圧感』は?一体……?)

タケル「君たちはさあ、さっき見たはずじゃあなかったっけ?」

サエ「……」

友「……」

タケル「見てただろ?しっかり見てたはずだ。その脅威……感じ取っただろ?ン?」

友「な、何をだよ……?」

タケル「君たちのお仲間のモ不良くんが、すっごく凶暴になっちゃうのを、さ……」

サエ「!……え、ええ。……それが、何か?」

タケル「フフ……わかっているだろう?ぼくの能力『ホルモンワンダーランド』……お菓子にホルモンを混ぜる事が出来る。それを食べたモ不良くんは、あんな風になっちゃった訳だけど……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

タケル「それを……人に『食べさせる』だけが、能だと思うかい?」

友「!――ま、まさか――!!」

ドガアッ!!

サエ「!!――なっ……!!」グラッ……

タケル「――気付いた時にはもう遅い」

友「!?――んなッ……!!」

ドサアッ!!

サエ「……く……そ……」

友「サエさァ――んッッ!!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

タケル「ステロイドホルモンを自分で『食べた』……醜い筋肉モリモリの姿なんて、あまりなりたくないから嫌なんだけどね……」ムキッ!!



                        ト、           _
                       l ヽ-‐ニニニニ二二/` きた  きた  きた
   ┌┐    ┌┐        `ヽ    ミミ、ヽV//      きた  きた
 ┌┘└┐ ┌┘└─┐.      ノ   __ヽf´/マェ‐、   きた  きた
 ├‐  ‐┤ └┐┌r‐┴┐ ┌─ V,,  / _ハ‐ヨrtk' ̄ ────┐
 └┐┌┘    | |└─ ┘ └‐./   i´ ̄リ)っ'_」  ‐────┘┌─‐┐
.  「└┴┐   .| | ┌─┐,. <::::::\  トr‐' r_T             └┐ |
. └─‐ ┘   └┘└,. : :´: : : : :丶:::::\ ヽ. `了              「__/
.          ,. - '": : : :/ : : : : : : : ̄ ̄ ̄`丶       _
.         /: : : : : : :/ : : : : : : : / : : : : :、 : : ハ     /、) ,.ィ),.、
        /: : : : : : : :/ : : : : : : : /: : : : : : : : \: : i   _ |-! /ソ/ /
.        i : : : : : : : ,': : : : : : : : i: : : /: /: : : i: : ヽノ、 /ノ(o(o/oソ、'つ
          : : : : i : : : : : : : : i: : / :/: : : :/ : : : : :ヽ ヽ! l / /`/
                 : : : : : : : : ヽ/: /: : : /: / : : : : : `Y⌒゙ヽ/ _/
                     : : : : :\ : : / : i: : : : : : : :ハ: : : : :∨
                          i: : : : :l : |: : :、: /: : : : : :/
                            : : :i : i: \` : : : /: /
                                : : :ヽ: / /

ご、ごめんなさい。電話きて……
続きは明日、書きますので……!

――ピッ――ピッ――ピッ――

モ不良「…………う……?」パチッ

・ ・ ・

モ不良「こ……ここは……ぼく、は……?」

ドク「おう、目ェ覚めたかよ。モブ」

モ不良「……ドク?僕は一体……痛っ!」ズキッ

ドク「動くな。無理矢理アホみてぇな力で動いたせいで、全身の筋肉ズタズタになってたんだぞ。8割つないだがまだ安静にしてろ」

モ不良「い、一体何が……僕はどうして、こんなボロボロに……?」

ドク「話すと長くなるが……お前、タケルとかいうガキの能力で操られてたんだよ。筋肉むきむきになってな」

モ不良「!……タケルが?……っていうか、今どうなって……?」

ドク「……状況は最悪だよ。悲しい事にな」

モ不良「……え?」

害男「っし……そろそろ行くか。テメェら」

ゴロツキ2「うーっす」

スケバン「はあ……最後に一緒にいるのが、アンタ達とはね……」

マスク「んじゃ……行ってくるぜ、ドク」

ドク「おう。さっさと行って来い」

マスク「……他の奴ら、任せたぜ」

ドク「ああ。……」

モ不良「?……みんな?……一体、何処に……」

わん子「……自殺だよ」

モ不良「…………は?」

ドク「あのガキの能力のせいで、不良2が寝返って、サエと不良1と友がやられた。……残ったメンバーに、不良2とタケルを倒せるような奴はいないんだよ」

モ不良「ま、待ってよ……それって……!」

ドク「唯一勝ち目があるとしたら……トウヤくらいだな。だがトウヤはまだ目を覚まさねェ。あいつらは、時間稼ぎのために……死ぬ覚悟で向かってったんだよ」

モ不良「そ、そんな事……許されるわけがないじゃん……!」

ドク「仕方ねえだろう」ギリッ……!

モ不良「……!」

ドク「……負けたんだよ、俺達は。……あいつの、菓子を生み出す能力にな……!」

モ不良「…………」

モ不良「……まだ負けちゃいない」

ドク「……」

わん子「……」

モ不良「……食べ物で遊ぶような奴に……僕たちは、まだ……負けてなんかいないんだ……畜生っ」ブチッ!

フラッ……

ドク「おい、動くんじゃあねェモ不良。ドクターストップだ。まだ安静にしてろ」

モ不良「断るね」

ドク「テメェ……!」

モ不良「僕は……教えてやらないと、いけないんだ……」

フラ、フラ……

モ不良「食べ物で遊ぶ事の、恐ろしさを……そうだろう?」

フラッ……フラッ……

モ不良「……『おばあちゃん』……!!」

――いちばん初めの、記憶――
目を閉じれば、まぶたの裏には、祖母の笑顔が浮かび上がった。

モ不良――本名、最分 凌(サイワケ リョウ)の親は共働きで、いつも家にはおらず、
彼は物心つかぬ頃から、祖母に育てられてきた。

やさしく祖母にゆり起こされ、祖母の作った温かいスープを飲み、祖母と一緒にお絵かきをして遊び、祖母の作った美味しい料理を口にはこび、寝る。
幼少の頃そのような生活を続けていた。
祖母はおおらかでやさしく、時にきびしく、凌を育て上げてくれた。
祖母の作る料理はどれも美味しかったが、特に、彼女ご自慢の『ミートパイ』は、食べるとほっぺたが落ちるくらいであった。

「食べ物を、そまつにしてはいけないよ」

それが、祖母の口癖であった。
凌は、毎日祖母の料理を食べるうち、次第に、自分も料理を作りたいと思うようになった。
初めは、小麦粉でねんど遊びをするかのようであった。
ゆっくりと、着実に、祖母から様々な技術を学び、
初めて自分で作ったミートパイの味は忘れない。
家の裏の山の中、川のせせらぎを聞きながらほおばる肉汁たっぷりのパイは、涙が出るほど美味しかった。

「もっともっとおいしい料理を、いろんな人に食べてもらいたいなあ」

小学校に入学する頃には、彼はあらかた包丁の技術を学んでいた。
大人顔負けで、様々な料理を作り上げるさまは、天才だともてはやされ、テレビにも取り上げられるほどであった。
はにかみ顔でミートパイを作り、テレビタレントに差し出す姿を、
祖母は録画して、何度も何度も、にこにこと笑いながら見てくれた。

「もっともっとたくさんの人に、僕の料理を味わってもらいたいなあ」

10歳になる頃には、様々な料理人の元で、技術を学んでいた。
遠いとおい都会の料理店まで、電車やバスを乗り継いで、
毎日通っては様々な料理法を学び、苦心して自分のものにした。
天才子供料理人としてちやほやされる中、彼は、
学んだ技術を祖母に披露する時が一番楽しかった。

「もっともっとたくさんの人に、僕の料理を知ってもらいたいなあ」

中学に上がる頃、彼は一つ星レストランで働くようになった。
毎日厨房に泊まりこみ、悩みぬいて一つの料理を作り出す。
失敗して怒られる事もあった。泣かなかった日は無かった。
若輩者として彼は努力した。そして、結果を出していった。
遠い田舎の祖母の笑顔が、彼の心のささえであった。

「もっともっと、もっともっと。僕を見て、僕の料理を見て!」

働き始めてわずか2年。彼はレストランを任されるほどにまでなった。
彼のレストランは連日大盛況であった。
彼の作る料理は、もうすでに芸術の域に達しており、
「食べるのがもったいない」という声が多かった。
テレビ映えするフルコースは様々な番組で取り上げられ、
彼の名前は毎日情報誌を賑わせた。

「もっともっと、もっともっともっと!もっともっともっともっと――」

ある日、電話のベルが鳴った。

田舎の祖母が、倒れたとの連絡であった。

電車とバスを乗り継いで、
数年ぶりに、故郷に帰った。

ベッドに横たわる祖母は、枯れ木のようにやせ細っていて、
凌は……この数年の間に、自分が失ったものに気付いた。

「――おばあちゃん――」

「……凌、くん……かい……?」

「おばあちゃん――しっかり――僕が、栄養のある料理を作るから!だから――」

「……ふふ……うれしいねえ……凌くんが、おばあちゃんに……料理をつくって、くれる……なんて……」

「おばあちゃん――料理だったら何でも、何度でも作るよ!だから――お願い、……死なないで……!」

「……うふふ……それじゃあ、お願いしようかねえ……?」

「な、何?……」

「……おばあちゃん……凌くんが、はじめてつくった……ミートパイの味が、忘れられなくってねえ……」

「……うん……うん……!」

「凌くんが、作る……いちばんおいしい、ミートパイ……食べてみたいねえ……」

「わかったよ……うん……待ってて、おばあちゃん……!!」

――最高級、国産黒毛和牛のミンチ――
――香り豊かなエクストラヴァージンオイル――
――厳選した小麦から作られたパイ生地――

塩一つまみですら、こだわりにこだわった。パイを焼くオーブンすらも自分で組み立てた。
自分が今まで学んだ技術を、今まで培った力を、一つの料理に……
一つのパイにつぎ込んだ。

妥協なんて絶対にしない。
どこに出しても恥ずかしくない、最高級の料理を作る――!
ほうぼうに電話をかけ、黒トリュフを仕入れ、金粉をふり、飴細工で飾り付ける。

出来上がった料理は、ため息が出るほど美しく……
豪華でいて……圧倒される……スサマじい……
味のほうも申し分無い、そんな完璧な料理であった。
ナイフを入れる事すら、ためらわれる、そんな料理。

芸術と、料理が共存していた。
彼は、祖母のために究極の料理を創りあげたのだ。

出来た――ついに、出来たんだ……!

「おばあちゃん――!!」

これなら、きっと……祖母は、喜んでくれるはずだ。
一口食べれば、みるみる力が湧いてきて……祖母は、元気になるはずだ……!

「おばあちゃん――出来た――出来たんだ!食べて――」

食べて……元気を出してよ!
また……笑顔を、見せてくれよお!

「……う、ふふ……凌、くん……」






「食べ物、を……そまつに、しては……いけない、よ……?」





「………………は……?」





カチャンッ……

祖母は……
……一口も、料理に手を付けることなく、死んだ。

最分凌は、数年間で、大切なものを見失い……
そしてこの日、本当に大切なものを、失った。

祖母の墓の前、彼は自身の包丁で、
右腕の腱を切断し、料理人としての生命を絶った。

その日、彼は超能力者として覚醒した。
自身のほとんど動かない右腕から出る、素朴で美味しいパイを口にして、彼は泣いた。
今までの自分から、生まれ変わろうと決意した。

――彼は知るッ!!

『食べ物を粗末にするという事』はッ……
『殺人』をッ!犯すほどの!!『吐き気を催す邪悪』であり……

『絶対に許されてはならない、えげつない行為』なのである!!という事をッ!!

そして、彼は覚悟する!!

『殺人』を犯すものに、『殺人』による報いを――
『食べ物を粗末にする者』に対し、自身も『食べ物を粗末にする』という、覚悟をッッ!!

「わからせてやる……食べ物で遊ぶと、どんな『恐ろしい事』が、おこるのかを……!!」

――遠い日の記憶……

アヤネ「ん、美味しい!……キミの出すパイはどれも美味しいね。モ不良君」ニコッ

モ不良「……ありがとうございます」

アヤネ「けどね……これは、ボクのすごい勝手なお願いなのだが……」

モ不良「?……なんでしょう?」

アヤネ「……からーい味のパイを作るのは、やめてくれるかい?」

モ不良「……それは、何故?」

アヤネ「恥ずかしい話……ボクは辛い味が苦手なのだよ。フフ……子供っぽいだろう?牛乳が無いとカレーが食べられないくらいでね……」

モ不良「はあ、なるほど……」

アヤネ「キミの作るパイはとても素晴らしい。それはボクが保証するよ。だけど……辛いのだけはダメだ。辛くなかったら……ボクはキミの能力、大好きだよ」

モ不良「……ありがとうございます」

アヤネ「おっと!もちろんキミ自身の事も好きだよ。キミはとても真っ直ぐで、いい子だからね……フフ……」

モ不良「……はい」

…………

ザッ!

モ不良「……ハァ、ハァ……!!」

不良2「……」

タケル「……なぁーに?モ不良くん……フラフラの死に体で出てきて、どうしたの?……先に死にたいの?」

モ不良「…………」

不良2「タケルさん、彼は身体に負ったダメージによって、少し錯乱しているようです。……休ませて上げては?」

タケル「そうだねえ……ぼくの一撃で、眠らせてあげようか……」スッ……

モ不良「近付くな」

ギ ロ ッ

タケル「ッ……!」ピタッ

モ不良「……タケル君……君が、僕の仲間を……お菓子を作る能力で、倒したのか……?」

タケル「……そうだよ。それが?」

モ不良「……お前は……」

不良2「……」

タケル「……?」

モ不良「お前は、今までに粗末にしたパンの枚数を覚えているのか……?」

不良2「……」

タケル「……はあ?覚えてるわけないじゃん。……馬鹿?」

モ不良「……フゥー……!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

モ不良(おばあちゃん……副番……ごめんなさい。少し……いけない事、します……)

スッ……

モ不良(こいつに……わからせてやる、ために……!!)





ミートパイ・『禁忌製法』……!!!





「――『獄辛』」

ズッ……

               ,,,,   lii,,_
              'llllii,,  llllllii,,,
              ,,,,m .llllllllli,、.゙!゙゙゙゙’
   _,,,,,,,,,,iiiiiiiiilll!!!ll゙゙゛  .゙゙゙”`

' lliillllllllllllllll!!!゙゙゙’ ,,il″
  ゙!!!!!!゙゙゙゜   .,illl′
        ,,lllll′
        ,,llllll!llii,,,
       ,illlllll"'゙llllliii,,、
      ,illlllllll′ ゙!llllllliii,,、      iii,,,,,、

      ,lllllllllll″  .゙!lllllllllllii,,,     llllllll「
     ,,llllllllllll`    ゙!llllllllllllllli、 ,,iilllllllllllllllliiiii,,,,,,,,,,,
    .,illlllllllllll     .゙!lllll!!゙゙゜  lllllllll!!!!lllllllllllllllll!゙′
    ,illllllllllllll′     '゙°   .゙llllll   ,llllllllll!
    ゚゙!!llllllll′           ″  ,illlllll!゙゜

      ゙゙゙!′              ,llllllll!゙    .,,,
                      ,lllllll!゙`     .llllii,,,
                     ,llllll!゙′     lllllllllll!

                     ””’       '!゙゙゙`    .,,,,,iiill゙
                                  ,,,,,iiiilllll!゙゙`
                               ,,,,,iiiillllllllll!!゙’
                             'llillllllllllllllll!l゙゜
                              ゙!lllllll!!゙’    llll
                               ゙゙゙’        llll
                                           llll

本日はここまでです。
昨日はすっごい中途半端でごめんなさい。つーか投下無くってごめん。もうちょい全体的にSS書くの頑張る

                    ./:;:;:;::;;::; :;:;:;:/
                    /´`ー─:;:;:;:;:;:/
                   /`ンー-、:;;:;:;::;:|    ト、      ,イ|
                  ,イ/  q q`ヾh    | LY´ ̄ ̄`7/ !

                      ,jイリ' rェzjゞ _,,,,jカ}    | | ``ー‐'"´; |  麻呂のスタンド『レスーマチー』は
                 リ^j゙',  "´V'''''~jミi!    l |        ', |  スデに『続き』を『要求』している…
                 トレ' ,'  ‐-、,, /ソ'     V       _} !
                 ヾト、   `` ,゙/       {「::i!;ヽ ,ィ;;i!:7 |
                 /j  ヾ:;;;;;;:.:,イ´        l ゞ=''゙; ;ゞ='',' |
                , イ〈    .:;;;;;:.:/     _ _」 ',     ,' i!
               ,イ  ヽ ー-─/´ト、  ,r'´子タ ト、 ‐=- /:.!L,.-──- 、
         _,.-‐''´ \ヽー -- 、_/ `ヽ/。 。 。  _」;;:ヽ __,ィ ,r'´  ,r''"´ ̄`フ\
     ,r─''"´       `──∥∥─''´ゝノ   ,rュ_」7,イj!;:;:;:;:;::.:.:,ノ, イ7′  , '´/7rェヽ
    / i;;;;;;;|               / ̄,/q /ハ レ'ヾヾ\;;:;:.:.:: .: . ./´ー==イ、, 弋夲/i
    ! |;;;;;;|              /  ,イl   L_」l  レ'´     _ノ二ニヽ  ヾヽ  `¨7
    | ゙i;;;;;|              ハ__ノ^|」 o o oト、/  ,.-‐'"´\  _」」_」_」、  /
    ,〉、 ゙i;;;;、           ノ-、/, イ:; ̄ ̄`¨`Y;:,r'"´二ニヽ,.-‐''"´`ヽ   ヽi| /
   ,ハ \ト;;、          /ー-/  / .:.:    _,リ´   ̄`\\   ヽ  \  ,j!,イ
   / iヽ  ハ        ;r'ー=,/  /  .:.:  _/        / ゙i\   `,   !/.:;:;!
  ,/  ! \,! ト、      ,r'´  ̄i  i  / ̄         /  |  !   i /   /

明日書くわー
そう宣言しないと睡眠に逃げそうだから、言っとくー

ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ

不良2「――な……!?」

タケル「こ、これは……!!」

ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ……

モ不良「ハァ、ハァ、ハァ……!」

ズ ン ッ ・ ・ ・ !

キュオオオ……!!

不良2(空気が悲鳴を上げている……景色がぼやけ、空間がネジ曲がっているかのような錯覚……)

タケル(目が……否、皮膚が痛い。まるで、すぐそこに燃えさかる火炎が存在するかのよう――)

それは地獄の体現――
煉獄の業火の具現化とも呼べる代物――!!

モ不良「……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

タケル「それは……何だい?モ不良くん……」

モ不良「……」

タケル「君の能力は……『パイを生み出す』ものだと、認識していたけど?」

モ不良「……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

モ不良「『極める』……」

不良2「……」

タケル「……?」

モ不良「何か一つのものを『極める』というのは、とてもむずかしい事さ。極めるというのは、一切の妥協も許されないって事だからね……君は何かを『極めた』事があるかい?」

タケル「……」

モ不良「今、君の目の前にあるのが『極』だ。君は今、『辛さ』の『極』の前にいる……!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

不良2「……成る程……!」ゴクリ

タケル(辛さとはそれ即ち、舌に与えられる『痛み』の事……溢れ出る辛さの成分が、ぼくの全身の痛覚を刺激しているのか……!!)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

タケル「……しかし……」

モ不良「――ぐッ……!!」

モ不良「うッ……げェェェエエエ!!」バシャアッ

不良2「!!(吐いた……?)」

タケル「ハァー……やっぱり君、馬鹿でしょ?」

モ不良「オエッ、ゲエッ、うがァアアアアアア!!」ブルブル

タケル「……そのパイの辛さに、弱った君の身体が耐えられてないじゃあないか。……このままだと、君……」

モ不良「痛……ハァ!ハァ……!!」ブルブル

タケル「……死ぬよ?」ニッコリ

モ不良(死、んでも……落とさない……!!耐えろ、僕の身体……!!)ガタガタ

モ不良「……わからせてやるんだ」

ザリッ!!

不良2「!!」

タケル(!……近付いてくる、か……!!)

モ不良「僕は、元料理人として……一度、食の大切さを見失ってしまった者として……お前にわからせてやらないといけないんだ……!!」

ザリッ、ザリッ

タケル「はッ!何?何なんだよ?ぼくに何エラソーにわからせてやるっつーんだよ!?おい近付くなッ」

モ不良「ハァ、ハァ……!!」

ザリッ!

タケル「どうやったら人が死ぬのか!?ってことかい!?それとも世界一アホな自殺の仕方かい!?そんなフラフラボロボロの身体で何を教えるっつーんだよ!?ぼくは君になァーんにも教わる事は無いねぇーッ!!」

モ不良「ぐ、うう……!!」

ザリッ!

タケル「わかったんなら近付くんじゃあないッ。それ以上近付くなら……こちらも君を殺すつもりで攻撃するよ?」

モ不良「……恐怖しているのかい?」

タケル「……何?」

ザリッ

モ不良「君は……散々、自分で面白可笑しく好き勝手な料理を作っていて、いざ『コレ』を目の前にしたら、恐怖するのかい?」

タケル「恐怖?……何を言っているんだ、オイ。……ぼくをナメてんの?」

モ不良「……」

ザリッ

タケル「何を恐怖する事があるんだ!!ぼくの料理は天才的だよ!?素晴らしいホルモンに、美しい見た目、そして美味しさ!!すべてを兼ね備えているんだ!!それに比べて、君のそれは何だい?ただバカみたいに辛いのを固めただけじゃあないかッ!!恐怖じゃあない、いわばこれは『嫌悪感』だ!!君のその不細工なパイに嫌悪しているんだよ!!」

モ不良「ハァ、ハァ……!!」

ザリッ!

タケル「君の遊びはぼくの足元にも及ばないよ。くだらない……」

モ不良「足元にも及ばないのは、君のほうさ……」

タケル「……は……?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

モ不良「わかるか?……これが……これがッ!これこそがッ!!『食の遊び』の『極み』だッ!!『存在してはならないもの』なんだッ!!全てを超越した、吐き気を催す邪悪なんだッ!!嫌悪感の塊なんだッ!!この、小さなパイこそが――」

ザリッ!!

モ不良「――お前の罪なんだッ!!奄美タケルゥゥゥゥゥゥウウウウウウ!!!」

ズダアッ!!

ダダダダダダダダダダ!!

モ不良「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ダダダダダダダダダダ!!

不良2「む、向かって来ます!!」

タケル「見りゃあわかるよ!!ていうかなあッ、あんなフラフラの今にもぶっ倒れそうな奴が投げるパイなんか、当たると思うか!?よく考えろッ!!」

不良2「そ、そうですが、しかし――」

タケル「落ち着けよ!あんなパイただのハッタリだ!ぼくらに当たる訳が無いッ!!よーく見てしっかり避ければ――」

ガシッ

タケル「――ん?」

ガシッ

不良2「――え?」

グイイッ!

リーゼント「おい、何処に逃げるつもりだ?ゴラァ……!!」

不良2「なッ!!?」

タケル「リ……リーゼントくんンンンンンンン!!?」

ギャ――ン!!

不良2「あ、貴方はモ不良さんの一撃で、死にかけていたはずでは……!?」

リーゼント「あァ?もう治ったわボケ。いつまでも寝てられっかよ」ギリギリ……!

タケル「う、うわああ!離せッ!何掴んでるんだテメェッ!どうするつもりだッこのッ!!」ジタバタ

リーゼント「あン?んなモン決まってんだろ」

ギュウウ……!

リーゼント「俺と一緒に行く地獄ツアーだ。楽しもうぜ……?」

ド ン

不良2「――!!」ゾクリ

タケル「――な……!!」タラリ

不良2「ほ、本気で馬鹿なのですか貴方はッ!!?私達を掴んだこの状態!貴方にまでパイが当たりますよ!?」

タケル「死にたいのかよッ君はッ!!せっかく死の淵から生還したばかりで、すぐに捨て身の行動だってェ!!?何を考えてるんだよ!?ぼくをビビらせようってハラか!?」

リーゼント「ああ……死ぬんだよ。お前らと一緒になあッ!!」

モ不良「リ……リーゼントちゃん……!」

リーゼント「オイ!何ぼさっとしてんだゴラァ!!さっさと――俺ごとやりやがれえええええええ!!!」

不良2「離せ!!離しなさい!!このッ――!!」ジタバタ

タケル「ふざけるなあっ!!こんな――こんな行動あるかあああっっ!!」ジタバタ

モ不良「……すまない……!!」

リーゼント「……『すまない』じゃあねえ……こんな時は、『ありがとう』、だ……!!」ニヤッ

ズダアッ!!

モ不良「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ダダダダダダダダダダ!!

不良2「嫌だッ!!やめろッ!!しみる!!皮膚に、目にしみるッ!!あああああやめろッ!!ふざけるなッ離せェェェェエエエ!!」

モ不良「おおおおおおおおおあああああああああああああああああ!!!」

ダダダダダダダダダダ!!

タケル「痛い痛い痛いいたいやめろやめろやめろやめろ近付くなボケテメェモブのくせに何考えてやがんだ命が惜しくねえのかやめろふざけるな痛いイタいいたい来てる来てる目の前に来てるふざけるな死にたいのか自殺かよマジかやめろやめろお願いやめてええええええええええええええええ!!!!!」

モ不良「オラアッ!!」

ブンッ!!

モ不良「『死の味(デス・テイスト)!!!!!!』」

ン……

不良2「――」

リーゼント「――」

タケル「――嘘」

ドバチャアアアアアアアア!!!

リーゼント「……」

不良2「……」

タケル「……う」

「「「うぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!????」」」

ドサドサ、ドサアッ……!!

モ不良「…………」

リーゼント「」

不良2「」

タケル「」

モ不良「……はあ……」

モ不良「……頑張ったんだけどなあ……『引き分け』かぁ……」

シュウウウウウ……!

モ不良「少し、長く持ちすぎちゃったよ。……右手、焼けただれて感覚無いや……」フラッ……

ドサアッ……!

モ不良「」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

┣¨┣¨┣¨――……

VSタケル編終了
という訳で、本日はここまでで

クルクル……

ドク「しばらく右手は動かすんじゃあねーぞ、サエ。筋を痛めてる。無理矢理動かしたら腕イカれんぞ」

サエ「ありがとうございますわ、ドクさん」

涼子「おい医者ー、ウチの怪我は治してくれねえのかよ?たんこぶ出来てんだけど」

ドク「俺ァー幽霊にゃさわれねえんだよ」

トウヤ「うおおおおお!!結局ッ!!良いところは取られちまったぞ!チクショオオオオオ!!」オオオ!

スキン「叫ぶなトウヤ。アゴ外れんぞ」

モヒカン「先輩方……皆さん命に別状無いようで、本当に良かったっす……!」

不良1「おう……スゲェ全身痛ェけどな」

友「くっそ、あんにゃろう……俺無能力者なのに思いっきり殴りやがって……」サスサス

害男「オイ、見たかよ……アイツの姿」

スキン「ああ……」チラリ

タケル?「ぐ……ええ……!熱い……痛ェよお……ひい……!」

そこに倒れていたのは、可愛らしい少年ではなく……
小柄で、頭はつるりと禿げ上がり、そのくせ全身には無駄毛が汚らしく生えており、
目ばかりがぎょろりと光を放つ、醜い男であった。

スケバン「なんなんだよ、コイツ……やられたと思ったら、こんな姿になっちまって」

サエ「恐らく、ホルモンによって年齢を操作していたのでしょう。これが、本来の彼の姿……」

ピアス「ちょwwwwwマジきめえwwwwwwww」

茶髪「ッケ!おぞましい能力にゃあおぞましい本体ときたもんだな。……ドク、モ不良の容態は?」

ドク「死んでねえが、良いとは言えねえな。絶対安静だ。しばらくは動かす事も出来ん。……モブはここでリタイアだ」

わん子「不良2君とリーゼント君もね。特にリーゼント君は、生きてることが奇跡だよっ。わんわん」

マスク「クソ……流石は2年の生徒会長と言った所か。ここまで強いとはな……」

ドク「俺はこの階で、モブと不良2とリーゼントの看護をする。悪ィな……」

サエ「いえ。彼らの命、お願い致しますわ」

ドク「代わりにわん子は連れてってくれ。医術の腕は俺にゃ遠く及ばねえが、並の看護師よりかは腕が立つぜ」

わん子「わんわん!頑張るかも!!」

ゴロツキ2「ドクがいなくなるのは少し不安だが……しゃあねえな」

茶髪「こっちは任せろよ、ドク」

メガネ「あの……」オズオズ

スキン「ん?」

メガネ「先輩。少し気になったのですが……」

サエ「……何でしょう?」

メガネ「タケル先輩はたしか、2年E組の委員長……生徒会四天王の『玄武』であったはずです。強さは、2年委員長の中で『最弱』……」

サエ「……」

害男「……」

メガネ「よ、弱音を吐く訳じゃあありません。だけど……この戦いでこんなにも犠牲者が出てしまいました。そんなので、これから先、どうすれば……?」

アホ毛「あ、あたし達は正直非戦闘員で……能力者ですけど、皆さんの応援しか出来ません!だけど……だからこそ、先輩方には無事でいてほしいんですよおっ!」

スキン「……」

茶髪「……」

メガネ「先輩……勝ち目は、あるんですか……!?」

トウヤ「知った事か」

メガネ「!……え?」

トウヤ「知ったことじゃあねえんだよ!たとえ勝ち目が無くても!!自らの命尽き果てようとも!!んなもん知ったこっちゃねえ!!テメェら一年にゃあわからねえだろうがな!!」

アホ毛「な……何がですか!?」

トウヤ「俺らは全員……番長様に多大なる『恩』があるんだよ!!!!」

メガネ「お……『恩』ですって……!?」

トウヤ「行き場を無くし、死ぬことばかり考えてた者!自らの能力で他人を傷付けてしまうと怯えてた者!ツッパるだけしか能がなかった者!そんな奴らが全員、番長様の手によって救われたんだ!!俺らは全員、あの人に命を救われたんだ!!だからよォ!!今度は俺達の番なんだよ!!俺達が命をかけて、あの人の命を救わないと、スジが通らねえんだよおおおおおおお!!!」

ウオオオオオオオ!!

「そうだそうだ!!」「もっと言ったれトウヤ!」「番長のためなら死ねるぜ俺は!!」「あたしも命をかけるよ!!」

メガネ「な……(これが、先輩方の意思……!!)」

サエ「申し訳ありませんわ、メガネさん……私達みんな、阿呆ですの」ニコッ

害男「チッ!……俺は死ぬつもりなんざ毛頭ねェがなーッ」

涼子「おい不良1ー」クイクイッ

不良1「んあ?何だよ涼子……今盛り上がってんのに」

涼子「ちょっと状況説明しろ。何でお前ら生徒会と戦ってやがんだ?」

不良1「あー……カクカクシカジカ」

涼子「マルマルウマウマ。なるほどそういう事か」

友「えっ何その便利な状況説明」

サエ「……情報伝達呪文『カクシカ』ですわ。使い魔に一瞬で必要な事柄を説明する事が出来る。召喚系能力者の必須スキルですわね……習得は難しいそうですが」

涼子「あのな、お前ら……生徒会と戦うんはやめとけって」

不良1「は?何でだよ?」

涼子「相手が悪すぎんぜ。『サイコー』とやりあったら命がいくつあっても足りねえ」

不良1「!……『サイコー』?」

サエ「……『生徒会長』のことですわ。『西光院 刹那』(サイコウイン セツナ)……」

涼子「ウチはアイツの事、少ししか見てねえが……恐ろしい能力者だったって事は覚えてるぜ。よーくな。……『豪終』もあいつにだけは、勝てないと思ってたんじゃあねえのか?」

トウヤ「おまッ!ちょ……待てえええぇぇぇェェ!!今なんつったあああああ!!?」

ザワザワザワ!!

トウヤ「お前……お、恐れ多くも……番長様を呼び捨てにするだとおおおおおおおおおおお!!?」

涼子「ああ?『東城寺 豪終』(トウジョウジ ゴウシュウ)の事かよ?あいつもエラくなったもんだよなあー。人の上に立つの苦手な野郎だと思ってたけど……アッハッハ」アッケラカン

トウヤ「な……な……!」プルプル

スキン「オイ、不良1……なんだこの幽霊は?何者だ?」

不良1「いや知らん」

茶髪「おい自分の能力だろが」

不良1「いやー、3、4年くらい前の番長グループにいたみたいなんだが、それ以外の事は教えてくれなくってよ」

ゴロツキ2「3年前?」

スキン「あのド畜生……『終末のイブキ』が番長はってた時代じゃねえか」

友「ああ……超能力による乱闘、殺人が日常茶飯事だという、地獄の時代を作った先代番長か」

涼子「あいつはマジで死ねばいい」

サエ「その時代に生きていたという事は、現番長よりも先輩、という訳ですね」

涼子「はあ?ウチ永遠の18歳だし。死んでるから」

友「どう反応すりゃあいいんだ」

涼子「ともかく、サイコーとは戦りあうな。知ってんだろうがお前らも……あいつの正義に対する潔癖っぷり」

サエ「ええ。噂くらいならば……」

マスク「しかし、こちとら番長の命がかかってんだ。このままおめおめと逃げれるかよッ」

涼子「アホ。あいつに『攻撃する隙』を与えるなっていう事だ」

害男「!……どういう意味だテメェ」

涼子「あいつの性分は『疑わしきは罰する』……ヤツがクロだと判断したら、容赦ねえぜ。……たとえそれが……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

涼子「……味方の生徒会役員でも、な……」

うっわ、今気付いた。
すっごいどうでもいいことだけど、タケルの組、E組じゃなくってD組だわ。
2年のクラスはAからDまでの4つです。ごめんなさいこれから修正します

生徒会室――

ズズゥン……!!

刹那(生徒会長)「……今日はよく、建物が揺れるな」

バラキ「……」

コンコンッ

あゆみ「失礼します。会長」ガチャッ

刹那「何かな?」

あゆみ「ほ、報告です……2年D組委員長、『玄武』の『不思議の国のタケル』さんが、倒されました……!」

バラキ「何……?」

あゆみ「あと、この戦いで建物の修繕費と清掃費がものすごい事になったようで……タケルさん、建物をクリームだらけにするんだから……」ドンヨリ

バラキ「……それについては後で聞こう」

刹那「……バラキ君」

バラキ「はっ」

刹那「残りの、2年委員長に連絡を。彼らには本気で、相手をしてもらおう。……それと、あゆみ君」

あゆみ「はっ、はいっ!」

刹那「……エネゴリ君を、呼んでくれ。彼にも、戦線へと出てもらおうと思う……」

あゆみ「わ、わかりました!」

…………

…………

コンコンッ

あゆみ「エネゴリくーん……監視、問題無いですか?」ヒョコッ

シーン……

ムル「……」

エネゴリ「……」

あゆみ「あれ?なんか……おとなしくなりましたね、この娘」

エネゴリ「ああ、たぶん……疲れてしまったんだろう……ゴリ」

あゆみ「……?」

エネゴリ「私に、何か用ゴリ?」

あゆみ「あ、ああ……生徒会長がお呼びです。どうやら戦線へ出てもらうらしくって……見張りは少し中断して、来てもらえますか?」

エネゴリ「わかった……すぐ行くゴリ」

あゆみ「え、ええ。……じゃあ、そういう訳なので……」

ガチャッ……

エネゴリ「……」

エネゴリ?「ふぃー……あせったぜ。クキキ……!!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

エネゴリ?「『ミラージュペースト』……解除」

ヴ ン ! !

水川「ギャハッ!……あー、ホントあせったぜ。バトったすぐ後にのぞきに来るんじゃあねーよ。ったく」

エネゴリ「ぐ、は……!!」

ドン!

エネゴリ「く、そ……貴様……何故……?」

水川「あーん?何か質問でもあんのかゴリラ?私の演技力の高さについてか?教えてほしいのか?ン?」

エネゴリ「何故……私の『光撃破』(レイブラスト)が、効かない……!?」

水川「はあ?っていうか、何で効くと思ったんだよ?ア!ゴリラだからか!考える脳みそねえんだな!!ギャハハハ!!」

水川「テメェの能力は『周囲の光を集める』能力だろォ?ならば簡単ッ!『ミラージュペースト』」

ヴヴン

水川「こうしてェ……この部屋の窓に分厚ーい『カーテン』の映像を貼り付ければ……テメェは能力使えねえだろ?っかァー!単純明解ィィ~~ッ!!」

エネゴリ「糞……畜生ッ……!!」

水川「動くんじゃあねーよゴリラ。寿命縮まるぞ?全身にどんだけ銃弾あびたと思ってんだ?これからよォー……私がアンタの代わりに」

ヴン!

エネゴリ?「この姿使って、生徒会長に会ってやんよォ。無様に寝っ転がって待ってろ!生徒会長のドタマに穴が開くのをなァ……!」

エネゴリ「さ、させるか……!」ブルブル……!

ドゲシッ!!

エネゴリ「ぐっ……!」

エネゴリ?「クク……いいザマだぜ、生徒会役員!これからは私ら……『ミステリイ・サアクル』がトップに立つ時代なんだよォ」ゴリゴリ

エネゴリ?「内側から、食い殺してやるぜ……この私がなァ!ギャハハハハハハハハ!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

エネゴリ(……申し訳ございません、会長……!)

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

…………

本日はここまで。
すごい長い間安価してませんでしたが、次回やります。
具体的には、生徒会長の持つ最高の能力について。なんか考えててくれると助かります。
誰も安価取ってくれないとかマジ勘弁ー

…………

ガチャッ

刹那「……よく来てくれたね」

・ ・ ・

刹那「……エネゴリ君」

エネゴリ?「……はっ、生徒会長……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

エネゴリ?「……他の生徒会役員は?姿が見えませんが」

刹那「ああ。少し席を外してもらった。君とは二人きりで話をしたかったからな」

エネゴリ?「……危険だゴリ。護衛をつけないなんて……」

刹那「この生徒会室で何の危険があるというんだ?こんな所まで番長グループが侵入するとでも?」

エネゴリ?「……それも……」

ニィィイ……!

エネゴリ?「……そうですね……!」

刹那「さて、話だが……まあ、大した事じゃあないんだ」

エネゴリ?「……」

刹那「生徒会役員、委員長の約半数が番長グループにやられた。君にも戦線へ向かってもらいたい」

エネゴリ?「……はっ」

刹那「番長グループは今、四階にいるという事だ。ムル君の護衛兼監視は、あゆみ君に引き継いでもらう。準備が出来次第、出撃を」

エネゴリ?「……わかりましたで……ゴリ」

エネゴリ?(……く、ケケ!お前らはバカ面さげて守ってなよ……!)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

エネゴリ?(瀕死のゴリラしかいない、にせっぱちの部屋をよォォォ~~ッ!)

ニタァ……!

エネゴリ?(生徒会長……『天国の刹那』……学園最高の能力を持つというが、私ん前ではただの中二病患者だぜェェーッ!んだァあの眼帯?フザけてやがんのか?)

刹那「では……任せたよ」クルッ……

エネゴリ?「……はっ」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

エネゴリ?(クケケ!馬鹿め……この手に持っている『ハンドガン』!こいつをこの距離からブっぱなしたら?どうなると思うよ?ケケッ!ザクロみてぇーに眼帯ごと、学園の頭の頭が吹っ飛ぶんだぜ。あっあっあァァ~~ッ♪考えるだけでヌレてキタァーッ♪)

カチッ……!

刹那「……」

エネゴリ?(私をエネゴリとかいうゴリラだと思って油断しやがって……隙だらけだぜッ!!脳漿ブチまけやがれェェェ~~~~~ッ……!!)

チキッ……!!

刹那「ああ、そうだ。エネゴリ君」

クルッ

エネゴリ?「!!」ピタッ!

刹那「……『本題』を話すのを、忘れていたね……」

エネゴリ?「……『本題』?」

刹那「『何か、話す事はあるか?』」

エネゴリ?「……は?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

刹那「……」

エネゴリ?「……」

刹那「……」

エネゴリ?「……あ……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

エネゴリ?「……あ……ありませんで……ゴリ……!」

刹那「…………そうか」

スッ……

バ 
          ン

エネゴリ?「……は?」

刹那「……」

ボトッ

エネゴリ?「あ?……は?……おま……オイ」

刹那「……どうかしたか?エネゴリ君……いや……『正体不明の誰か』さん?」

ドクッ!ドクッ……!

エネゴリ?「お前……!や、やりやがったな、マジで……頭イカれてんのかよ?仲間に……仲間にやる事かよ?アア?お前……っざっけんな……テメェ……!!」

ドクッ!

エネゴリ?「あああああああ!!!?お前ッ!!私の『右腕』がアア!?どうしてくれんだオイィ!!とれちまったァ!何ッ!!ブッた斬ってくれてんだよオオオォォォォォォオオオ!!?」

ブシュウウウウウ!!

刹那「……『疑わしきは罰する』」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

刹那「談話室の方から、爆音が鳴り響いたのが聞こえた。それについての説明が無かったものでな。……攻撃させてもらった」

エネゴリ?「はあッ!!?お、お前……そんなッ!!そんなくだらん理由でえええ!!?」

刹那「くだらん?そう思うか?貴様?……この社会において『情報』とは全てにおいて優先されるものだ。携帯電話やインターネットサービスの普及、社会人の大原則である報連相などがそれを如実に表しているだろう。私は、他の全てを差し置いても、現状を把握するための『情報』を優先している。……長い付き合いであるエネゴリ君は、その事をきちんと理解しているのだ。だから、彼ならば『報告』をする。きっとな。……貴様は甘く見過ぎだ。この世界を……」

エネゴリ?「黙れェェェエエ!!」

ヴォン!!

水川「こうなりゃあ姿なんか関係ねえ!!隠すのもやめだ!!これを見やがれ!!」

ドン!

水川「対能力者最終兵器ッ!!ラインメタル社に作らせた140mm砲だァ――ッ!!とくと見ろ!!戦慄しろ!!恐怖しろ!!ションベンもらせ!!!この超弩級大砲を食らって、人間が人間の形のまま死ねると思うなよォォォォ――ッッ!!!!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

刹那「……もうひとつ」

ファサッ

刹那「……語尾を間違えてるぞ、ゴリラ女」

ド ン

水川「死ねェェェェエエエエエエエエ!!」ジャカアッ!!

刹那「……『教育指導』を、行う」

生徒会トップ、『天国の刹那』……
西光院刹那の、『学園最高』と名高い能力>>417

時を止める

一応言っておくけど、

このSSはジョジョとは何の関係もありません
これジョジョSSの息抜きに書いてるやつだからね?

ちょっと能力名について考えます……
ザ・ワールドはさすがにあかんよな……いや、序盤のワールド発言の伏線回収出来るか?

作者って久々に聞いた

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

水川「テメェがどんな能力持ってようが!!圧倒的な破壊力の前では無意味なんだよォォォオオオ!!」

刹那「同感だ」パチンッ

シュルッ……

刹那「……『左目』の封印を解いた。がっかりさせないでくれよ?……」

水川「発ッッッッ射ァッだあああああああああああああ!!!」

ボ!!

ヒュルルルルルルルルルル――……!!

刹那「……『瞬王眼』」

カッ――

ベゴゴオン!!

水川「!?――なッ――?」

ドゴォォォォオオオン!

刹那「……フー……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

水川(な、何ッ!?今……私の放った砲弾がッ!!空中で!!『叩き潰された』ッ……一瞬でか!?んなアホな!?し、しかし……)

刹那「……」ユラリ……

水川(今ッ!耳に届いた音は、確かに……重たい金属が凹む音ッ!人間に可能なのかよ!?その『速度』(スピード)!!?)

刹那「……ふむ、やはり……『左目』を使うのは少々疲れるな」

チラリ

水川「ぐ……!?」

刹那「どうした?私の『眼』が……気になるのか?」

ギラリ……!

水川(こ、コイツ……『中二病』だとは知っていたが……まさかマジにッ!『左目が紅い』とは……!!)

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

刹那「恐怖するのも無理はない。我が『瞬王眼』は、まさに……『瞬きの王たる眼』なのだから……」

水川「ッ……訳わかんねえ事ほざいてんじゃあねえよボゲッ!砲弾がダメだあああ~~ッ?んじゃあコレでどうだ?あ?」

ジャキイッ!!

水川「フルオートマシンガンッ!!全弾発射を避けきれるかッ!?空中で叩き落とせるかッ!?蜂の巣にならずにいられるかッ!!?答えは聞いてねえ!ギャハハハハハハ!!」

刹那「下らない……私の『眼』と、この『名刀・空鳴(そらなり)』の前では、な……」

水川「黙れ黙れ黙れ黙れエエエエエエエエエ!!!テメェを殺してッテメェの映像をもらってやらあ!!テメェは黙って消えてろォォォオオオオ!!」

水川「うおらああああああ!!!死ね死ねしね死ねェェェエエエエエ!!」ド!

バババババババババ――!!

刹那「『瞬王眼』ッ!!」

キ……ィィ……

ィィィィィイイイイイイインンンン!!!

カッ――

・ ・ ・

刹那「……ふう」

水川「     」

刹那「やはり、集中して物を見るのは疲れるな……さて」

コツ、コツ、コツ……

水川「     」

コツ、コツ、コツ……

刹那「……わかるか?今……何が起こっているのか……」

水川「     」

刹那「……『イチ』だ。最初に、『イチ』を書く。……それが、『一秒』だ。……わかるか?」

水川「     」

刹那「……『イチ』の次に、『スラッシュ』……そして、『ゼロ』を『18個』……」

水川「     」

刹那「『1/1000000000000000000』……これが、何を表すか……解るか?」

水川「     」

刹那「……『刹那』……」

刹那「普通の人間には知覚する事すら叶わん、まさしく『一瞬』……それが『刹那』だ。10の18乗分の1……」

水川「     」

刹那「その『一瞬』を、もし……『知覚』する事が出来たら、どうなると思う?」

水川「     」

刹那「もしも、その一瞬を『見る』事が出来たら……もしも、その一瞬を『動く』事が出来たら……もしも、その一瞬を『10秒』のように感じる事が出来たら……」

水川「     」

刹那「……それは、つまり……相対的に、『時が止まっている』と……『止まった時の中を動ける』と……そういう事になるんじゃあないか?」

水川「     」

刹那「それが私の能力だ。『時を止める程度の能力』……学園内で『最高』と言われる、時間停止能力『ザ・ワールド』の本質……それこそがこの、『瞬王眼』だ」

ド ン

刹那「この『時の止まった世界』の事は、貴様には理解出来んだろう……本来ならば、私も……」

水川「     」

刹那「……貴様から謝罪の言葉を聞くため、手を抜いてやるのだが……」

水川「     」

刹那「……貴様は、私の大切な部下であるエネゴリ君を攻撃した。判決は、そう……」

シュバアッ!!

刹那「――『死刑』だ」

刹那「――そして時は動き出す」キンッ……

バチュン!!

水/「……嘘」

/川「だろ……あれ?」

ドシャアッ……!!

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

刹那「……チッ。室内が血で汚れてしまった。……あゆみ君に怒られてしまうな……」

ピッ!

刹那「バラキ君、私だ」

バラキ『何でしょうか、生徒会長』

刹那「携帯はつないだままでいい。今すぐ談話室へ向かってくれ。……エネゴリ君と、ムル君の保護を。急げ」

バラキ『わかりました』

刹那「……もしかしたら……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

刹那「私達は、一杯食わされたのかもしれん……!!」

…………

…………

パキィン!

冥王「!……」

天文台、最奥――
そこにある、複雑な形をした立体天球儀の中の、
太陽に一番近い場所にあるガラスの球体が、割れた。

冥王「……『水星』が、堕ちたか……」

冥王は、顔を覆う仮面の下、涙を流した。
彼の身体から放たれる狂気の波動は、
暗い室内をじりじりと焼き、学園を気狂いへと導いた。

室内にはもう、『天王・歳子』の姿は無かった。

…………

本日はここまでです。
適当に書いた名前とかキャラを、無理矢理後付けで設定つけるの超楽しい(白目)


サークルを除けば生徒会役員が何人かと、番長の能力が分かってないだけか

>>441
『瞬きの王たる眼』は、『まばたき』ではなく『またたき』です。念のため
なんか読み返したら格好良く無かったので……

>>452
その他、便宜上名前ついてるキャラで能力わかってないのは、

リーゼント、わん子、茶髪、ピアス、スケバン、マスク、モヒカン、メガネ、アホ毛

……だと思います。
正直もう自分でもようわからん

…………

エネゴリ「ハァ、ハァ……げはっ……!」

あゆみ「そ、そんな……エネゴリ君!」

バラキ「生徒会長、談話室から保護しました。一応、応急手当はしましたが……治療専門の能力者に任せなければ、危険です」

刹那「ご苦労、バラキ君……」

エネゴリ「も、申し訳ございません……会長……!」

バラキ「しゃべるな、エネルドフォン。すぐに治療を――」

刹那「バラキ君」

バラキ「は、はい」

刹那「……ムル君は、どうした?……」

バラキ「……」

エネゴリ「申し訳、ありません……私のミスです。……ハァ、ハァ……」

刹那「……」

エネゴリ「保護したムル君はすでに偽物で、本物はおそらく、ミステリイ・サアクルが……げはっ!」

バラキ「静かにしていろ、エネルドフォン。死にたいのか?」

刹那「……してやられたな」

あゆみ「う、うう……!」

刹那「そういう事ならば、私達の『敵』は……すでに番長グループではなく、ミステリイ・サアクルになる……と、いう事か?」

バラキ「……」

刹那「あゆみ君は治療能力者へ連絡を。バラキ君」

バラキ「はっ」

刹那「『停戦』だ。番長グループの望むものを我らが持たない今、争う必要は無い。むしろ……今は互いに協力し、第三勢力を潰す事を優先するべきだろう」

バラキ「きょ、『協力』……ですか」

刹那「何だ?不満か?バラキ君」

バラキ「いえ……まさか会長が、そのような事を申すとは……」

刹那「私はつねに、優先すべき事を考えているだけだ。……急いで、番長グループの進撃を止めてくれ」

バラキ「はっ!……し、しかし……」

刹那「……?」

バラキ「……二年委員長の『四天王』全員と、連絡がつきません……!」

刹那「……何だと?」

バラキ「恐らく、すでに戦場へ出向いたものかと――」

刹那「面倒な事を……私はまだ出撃の許可は出していないぞ」

バラキ「追います。今ならまだ――」

刹那「待て」

バラキ「?」

刹那「……私が行こう」

ドン

バラキ「せ、生徒会長自ら……!?」

刹那「無駄な争いで……犠牲者を増やす訳にはいかない。クソ……」

ザッザッザッザ……

刹那「早まるんじゃあないぞ、生徒会四天王……!!」

…………

…………

青竜「『玄武』のタケルがやられたか……ククク……!」

白虎「やつは四天王の中でも最弱……四天王の恥さらしよ……!」

朱雀「……このやりとり、恥ずかしいからやめません?」

白虎「朱雀、貴様……ノリが悪いぞ、ノリが」

青竜「四天王最強だというのに、なんという気合の足りなさだ……戦場だと死ぬぞ?」

朱雀「いや、私四天王とかなった覚えが無いんで……普通に委員長になっただけで」

白虎「青竜よ、憎き番長グループは、こちらへ向かっているようだな?」

朱雀「あれー?私の話無視ですかー?おーい」

青竜「ああ、白虎……玄武が仕留めそこなったのでな。我らが相手せねばならなくなった……!」

白虎「クク……血湧き、肉踊るわ。……次は我が行こう」

青竜「任せたぞ、白虎」

白虎「奴らに四天王の怖さ……とくと教えてくれるわ……!」

朱雀「はあ……」

白虎「奴らに宇宙人・ムルは絶対に渡さん……我らの力をもってしてな」

青竜「クク……ククク……!」

白虎「クク……クハハ……!」

青竜「アーッハッハッハッハッハ!」

白虎「ガーッハッハッハッハッハ!」

ハッハッハッハ……

朱雀(本当、ついてけないなあ……このノリ……)ハァ

…………

…………

ザァァァァアアア……!

ムル「ハァ、ハァ、ハァ……!」

火「……」

ガッ!ドッ!バギッ!

ムル「ぐ、ううっ!」

火「……どういう事だよ?オイ?」

ミステリイ・サアクル四番手……『火』(カ)の容姿>>465
名前>>467

爆発アフロ

ベギラマ

ベギラマ「オイ、ナメてんじゃあねーぞ宇宙人。とっておきのスラングで魂をいたぶってやろうか?」

ムル「う、うう……」

ベギラマ「カラクリを解き明かすなにか呟いてよォー……」

ドガッ!

ムル「痛ッ……!」

ベギラマ「テメェー……『石』をどこへやった?」

ベギラマ「あっ!『カシオペアの涙』はどこなんだよッ!?オイッ!!」

ドガッ!

ムル「うぐっ!」

ベギラマ「快感で壊れてしまえッ!!どこだ石は!?石の無いテメェなんざ、ナンセンスな日常だ躁鬱!!」

ガッ!バギッ!バシッ!

ムル「ぐ、う……お……」

ベギラマ「……ア?」

ムル「お……教えて……あーげないっ」ベーッ

ベギラマ「……」イラッ

ベギラマ「そうか……仕方ねえ。たまにはもっとセンセーショナルな変化を求めてしまえばいいさ……」

ムル「?……」

ベギラマ「『能力』使って拷問してやらあ。石の居場所吐くまでずっとな。喰らえ――」

???「そこまでだ」

ベギラマ「ッ!!?」

バッ!

???「……」

ムル「……?」

ベギラマ「……チッ……身の毛がよだつヤツに遭遇……」

???「やってくれたな……『火』……ベギラマ」

ベギラマ「よーオ……『木』(モク)」

ミステリイ・サアクル『木』(モク)の性別・容姿>>473
名前>>475
あとゴメン、火は4番手じゃなくて4番惑星だわ

kskst

おまんちん

凰 万鎮(オウ マンチン)「貴様の勝手な行動が、どのような事態を引き起こしたか……解るか?」

ベギラマ「……」

凰「火星の男よ……」

ベギラマ「……ペッペッ……」

ベギラマ「なンの話かわかんねえなあ。一体全体どういう事だ?俺が何かしたかよォ?」

ガッ!

ムル「ぐっ!」

ベギラマ「この宇宙人さらった事と、関係あんのか?それは?」

凰「……『水』……水川が死んだ」

ベギラマ「!!……何?」

凰「生徒会に水川の変装がバレたのだ。我らの存在が奴らに伝わった。生徒会長は、直ちに戦争を止め、我らと戦うつもりだぞ……」

ベギラマ「……」

凰「どう落とし前をつけるつもりだ、火……!!」ギロッ

ベギラマ「……恥じらいも僕もなにもかも、許してくれ……」

凰「……」

ベギラマ「そう悲観する事じゃあねえ。コイツから『石』さえ奪えば、全ては終了だ。そう思わねえか?凰。早急じゃないと愛なんて消えそうで……しかしわからねえのは、『石』が何処にあるのか?って事だ。まさかケツん中か?」

凰「……『冥王』はお怒りだ。貴様に反省の色が見えぬ場合……おれが貴様を冥王の所まで連れて行く事となっている」

ベギラマ「……ほーう……?」

凰「無益な争い……無駄なエネルギーの流出は避けたい。抵抗をするな。ついて来い……ベギラマ」

ベギラマ「……鼓膜の中に残るあなたの耳ざわりのいい言葉なんて……」

凰「……」

ベギラマ「おまんちんよォー」

凰「フルネームで呼ぶな」

ベギラマ「マジに……俺に勝てっとでも、思ってんの?」

凰「……何だと?」

ベギラマ「水金地火木土天海冥ィーッ……俺らの力量はこれにより表されているが。いつまでもこれが『正しい』と……思うなよ?」

凰「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ベギラマ「事実、『天王』とし子は俺の下についたッ!俺の仲間になったんだよ……意味わかっか?アア?」

凰「!……とし子は何処だ?」

ベギラマ「さあな?見失いがちになる欺瞞」

凰「答えろ。おれは、あれ以来姿の見えぬとし子と、そこの宇宙人と、貴様……全員冥王の下へ連れて行かなくてはならんのだ。全くもって忙しい。貴様の気まぐれに付き合っている暇はない」

ベギラマ「呼んでみたらどうだ?……ベトついたこの夜に乾いた叫びで」

凰「貴様――」

ベギラマ「俺ァーテメェみてえな『穏健派』の野郎と、イチャつくつもりは毛頭ねえ。知りたいなら……」

スゥッ……

ベギラマ「……実力で聞き出したら、どうだ?」

凰「……」

スッ

凰「……後悔するなよ?」

ベギラマ「する訳ねえだろう。俺は、『トップ』に立つ男だぜ?目の前に立ちはだかる壁なんざ、クラッシュ!」

凰「……祖国で学んだ武術と、超能力の融合……その力、とくと教えてやろう」

ベギラマ「ハッ!ジャニスジョプリンのような声で本能へと蹴り込んでくれないか?……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ  ゴ ゴ

凰「……」

ベギラマ「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ … …

凰「行くぞ!!」ドン!

ベギラマ「オウ!来やがれ!!」バッ!

ミステリイ・サアクル『木』……凰万鎮の能力>>485
ミステリイ・サアクル『火』……ベギラマの能力>>487

空間転移
回数制限なし、疲労感小、連続転移可能、瞬間転移を繰り返して疑似影分身可能、その他空間転移で出来そうな事全部可

二酸化炭素を発生させ、操る能力
ドライアイスにして刀や槍に変形させることも可能

空間転移ってテレポートですよね?
自分自身の移動限定か、手に触れたものを別座標に移動可能か、どっちにする?
>>489

前者

OK、能力には制限がある方が、使い方を考えるのが楽しくて燃えます。
能力名とバトルについてと今後の展開について考えるので、今回はここまでで。すみません

ポルノグラフィティについては突っ込まれないのに、ゼタ様わかんのかよ……

バンバンバンバンバンバンバン
バン     バンバンバン
バン (∩`・ω・) バンバン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
   \/___/ ̄ ̄


  バン   はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/

    ; '  ;
     \,( ⌒;;)
     (;;(:;⌒)/
    (;.(⌒ ,;))'
 (´・ω((:,( ,;;),
 ( ⊃ ⊃/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/ ̄ ̄

凰「うおおッ!!」シュバアッ!

ベギラマ「ハッ!カンフーマスターが。超能力者だらけのこの学園で、んな肉体の暴力なんかキくと思ってんのかァ?」

凰「おれの『能力』――甘く見るなよ?」ダンッ!

ベギラマ「?(んな遠くから構えても、当たる訳が無――)」

凰「『縮地法』」

キュンッ!

バ ン

ベギラマ「?――!?早ッ――」

凰「遅い」シュッ

『縮地崩拳』!!!

ドゴォン!!

バギイン!

凰「ッ!?」

バラバラ……

凰「……(ベギラマでは無く……『氷』?身代わりの術か?……)」

ベギラマ「――くッ」ヒュッ

ズザザッ!

ベギラマ「っぶねー危ねェェーッ!油断してたぜ……何だ今の動き?」ジャリッ

凰「貴様こそ……何だ?今の『氷の像』は?……ただの氷では無いようだが」

ベギラマ「『CO2デコイ』……俺様のチンケな能力『エアリアル・オペレーター』で作りだしたモンさ……笑えるだろ?」

凰「『CO2』……二酸化炭素、か」

ベギラマ「イエェースッ!ついでに食らいなッ『CO2ナイフ』!」ビュッ!

凰「フン……」スッ……

ベギラマ「ケッ!避けんじゃあねえよ。俺ァー『燃焼のベギラマ』……燃え尽きた後に残る『CO2』を操る者……固めりゃあドライアイスだぜ。少しぐらいサービスで当たってくれや」

凰「それは無理だな。……認めてやるよ。そのドライアイスの武器は、なかなかの切れ味を持っているとな。……しかし、何だ」

ベギラマ「あァ?」

凰「……いささか、失望したな。大口叩くから何だと思えば……二酸化炭素を固める能力?番長グループ参謀サエの、『下位互換』ではないか。くだらん……」

ベギラマ「シャーラァーップッ!『CO2チャクラム』ッ!!」ヒュオッ……

凰「当たらんよ……『縮地法』」

キュンッ!

ズザザ!

ベギラマ「また『高速移動』かッ!!くそっ――」バッ!

凰「こっちだ」キュンッ

ベギラマ「なッ――!」

凰「『縮地劈拳』!!」

ドンッ!!

ベギラマ「おげェェ――ッッ!!」ドグシャアーッ!!

凰「まだだ……『縮地――」

キュンッ

ベギラマ「ちょ、まッ!!タンm」

凰「――鑚拳』ッ!!」

ズドッ!

ベギラマ「うぐぁあああああああああ!!?」ドッサァァアア!!

ベギラマ「うげげげげ!!つ……強いじゃあねえかマジでよォッ!!やっぱ勝てねえかあ!?『高速移動』と『拳法』ッ!超相性いいっつうか……俺の攻撃力で届くのかあッッ!!?」

凰「やかましい。……降参するなら今のうちだぞ?」

ベギラマ「くくッ……しねえよバァカ!『CO2スパイクアーマー』!!」

ジャキイッ!!

凰「……」

ベギラマ「どうよ!?このドライアイスで作った針の鎧ッ!!こいつの上からブン殴ったら、テメェの拳がどうなるかわかるよなあ!?こっから先は俺の一方的攻撃ター……」

凰「『縮地崩拳』」キュンッ

ドゴオ!

ベギラマ「オゲロッ!!」ガハッ!

凰「つまらん……」

ポタッ、ポタッ……

凰「このおれが、少々の痛みで止まるとでも……?」

ベギラマ「る……ル○ィかよテメェは……!!」

凰「まだまだ行くぞ……『縮地――」

ベギラマ「ちっとは止まれッ!『CO2バインド』!!」

カキイン!!

凰「ッ!!……何?」ヂャラッ……

ベギラマ「その手足についた酷寒の枷……ぶっ壊す事が出来るかよ?アア?」

凰「チイ……貴様、正々堂々と――」

ベギラマ「俺の能力にゃ『パワー』が足りねェー……んな事わかってるんだよォ。その理由で、テメェが俺の上にいるっつーことも、よーく理解してる。……だから『勝つ』ためにゃあどんな小細工だって使うぜ。……喰らえ」

ヒュオオオオ……

パキ!パキ!パキ!

ベギラマ「空から墜ちる5000キログラムの氷塊……『CO2ラピュータフォール』!!」

凰「――!!」

ズゴゴゴゴゴゴゴォ!!

ベギラマ「手足拘束された状態で『高速移動』は出来ねえだろッ!?終わりだァァアアアア!!」

ヒュゴォ――z__ッ!!







凰「――何を勘違いしている?」

ベギラマ「……!?」

凰「ミステリイ・サアクル『木』……『孤竜の凰』……おれの能力が『高速移動』だと……いつ、誰が言った?」

ベギラマ「――は?」

キュンッ!

ド ン !

ベギラマ「――なッ!!(後ろにいッ!?)」

凰「おれの能力は『高速移動』では無く『瞬間移動』……『空間転移』だ」

ギュウウウウウ……!!!

ベギラマ「待――!!」

凰「よく覚えておけ」

『縮地龍拳』!!!!!

ドガァアアアアアンン!!!

パラパラパラ……

凰「……」

ベギラマ「……」

凰「…………何だ、と……!?」

凰が放った必殺の拳は……
確かにベギラマの急所へと当たった!!当たった!!当たった……
はず、だったのだがッッ!!
『当たっていない』ッッッ!!!!
まるで雲か霞かを殴っているかのようッ!!狐につままれたかのようッ!!
ベギラマの胴体に拳は当たらずッ!凰の拳は貫通していたッッ!!

ベギラマ「おいおい……すぃーっかり狙ってんのかァ?当たってねえぞ?……いや、ある意味当たってるが」

凰「これは……何だ!?どうなっているんだ!?どういう能力なのだ……ッ!?」

ベギラマ「『CO2ランス』」シュバッ

凰「――えッ?」

ドスウ!

凰「がッ……ぐあああああああああ!!?」

ベギラマの槍は、見当違いの方向へ突き出された……はずだった!!
しかしッ!!それは凰の胸に突き刺さった!!
まるでこの場所だけ、空間が奇妙にネジ曲がっているかのようにッ!!
凰の攻撃はベギラマには当たらずッ!ベギラマの攻撃のみが凰に当たっていたッッ!!

ベギラマ「……俺が何で水川とツルんでっか、わかるかよ?」

凰「な、に……!?」

ベギラマ「答えは単純……お互い『化かす』のが大の得意だったからさァー。……俺にゃパワーが無ェけどよォ、こーしてしっかり騙されちまうと……どんな格上の相手でもしーっかり、ノックアウトだろォ?気持ちイイよなァー……やめられねえ」

凰「き、さま……何、を……したんだ……?」

ベギラマ「俺様も特別に教えてやるぜ。『エアリアル・オペレーター』は『二酸化炭素を固める』能力じゃあねえ。……『二酸化炭素を操る』能力だ」

バン

凰「……!?」

ベギラマ「……まだ気付かねえか?『エアリアル・オペレーター』……この付近の『二酸化炭素濃度』を、他の空気より遙かに『高く』した……!」

凰「!!!……『屈折率』かッ!!」

……空気の屈折率は1.000292(一気圧・0℃)であり、二酸化炭素の屈折率は1.000450である。
水や氷と比べれば微々たるものであるが……ここは『科学』を超える『超能力』が世界を支配する『超能力学園』……
ベギラマは、超能力により通常では考えられないレベルで、二酸化炭素濃度を上昇!
この場所で、人工的に『蜃気楼』を創りだしたのだ――……!!

凰「く、そ……油断、したか……!」ゲハッ!

ベギラマ「命が惜しいなら、凰……俺の下につきな。新しい世界を見せてやるぜ?」

凰「糞……畜生ッ……!!」

ベギラマ「ククク……ハハハ!たまんねえ……たまんねえなあ!!世界の頂点に一歩一歩近付くッ!!っつーのはよォォオオ~~ッ!!」

ベギラマ「さぁーて……待たせたなァ?」

スタスタスタ……

ベギラマ「……宇宙人よォ」

ムル「……!」

ゴリッ!

ムル「うっ……!」

ベギラマ「手足縛って放置して悪かったなあ?悪いついでに……尋問再開してもいいか?こっちも抜き差しならねえ状態なんだ……石は絶対に必要なんだ。わかるか?アア?」

ムル「……」

ベギラマ「石は何処だ?言わねえなら手足の指一本一本、凍傷にしてもいでやる」

ムル「……」

ムル「知らない。……というか、わかんない……」

ベギラマ「……ああ?」

ムル「あ、あたし……初めて『願った』の。心の奥底で……アンタに捕らえられた時に……」

ベギラマ「……」

ムル「この石が……この、カシオペアの涙が……『どこかとおく、頼れる人の所に飛んでったらいいのにな』って……願ったの」

ベギラマ「……!!」

ムル「そしたら、『消えた』の……だから、知らない。あたし、何も知らないの……」

ガシイッ!

ムル「ぐっ!!」

ブランッ……

ムル「く、苦し……!!」

ベギラマ「『頼れる人』ってえのは、誰だ?」

ムル「うう……!!」

ベギラマ「『誰だ』と聞いているんだッ!!答えろォォ――ッ!!」

ムル「お……しえて、あーげないっ……」ンベーッ

ベギラマ「……『CO2ギャグボール』」

ガキイン!!

ムル「ングウッ!!」

ベギラマ「一生黙ってろ。……口ン中凍傷にして血反吐はかせてやる……ボケが」

ムル「ンー!!ンー!!」バタバタ

ベギラマ「……畜生……」

ベギラマ(こいつが『頼る』といったら……生徒会か?それとも、番長グループか?わかんねえな……)

ベギラマ(生徒会だとしたら厄介だ。奴ら幹部連中はまだ固まってやがっからな。……水川も死にやがったし、警戒強めてるだろうな……ケッ)

ベギラマ(番長グループだとしたらどうだ?……頼れる奴なんかいんのか?わからん……まさか宇宙の彼方まで飛んでったんじゃあねえだろうな?石ィ……)

ベギラマ「…………」

ベギラマ「……あー……!!」

ガリガリガリガリガリガリ

ベギラマ「……ごちゃごちゃ考えんのは止めだッ。いいから手当たり次第にブチのめしゃあいいんだろ?そしたら俺の天下だぜェ……どっかにゃあきっと、石があるぜッ!!」

ベギラマ「だからよォー…………」

ベギラマ「……こっから先は、ちょいと……『アイツ』に任せてみっか……」

…………

…………
「ら、らら、れろれら、れ、らら……」

「……ああー……」

「くつした、くつした……ふふっ、かわええなあ……うまいこと出来た……ふふ、ふふふ……」

「楽しみやなあ……どんな子なんやろう?……」

「『産まれてくる子』は、『男の子』かな?『女の子』かなぁ?」

「……貴方に似て、元気やったらええんやけど……」

「…………『貴方』って、だあれ?」

「……………………」

「……あは」

とし子「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

…………

本日はここまでです。
仕事やめてえ……SS書くだけでお金もらえる仕事ってないのかな……

…………

ガチャリッ

サエ「着きましたわ……五階です」

スキン「ここから先は未知の領域だな……気を引き締めていこう」

涼子「ったく、ウチの忠告聞きやがらねえんだから……マジに知らねえぞ」

トウヤ「覚悟ならッ!すでにできているぜぇぇええ!!」

茶髪「ダメージ受けたヤツは多いが、俺含めて無傷のメンバーも大勢いる。何とかなるだろ……」

マスク「これ以上戦闘不能者を出すのは避けたいけどな……」

不良1「なるだけ、戦いは避けて……敵見つけたら全員でぶっ飛ばす方向で行くか」

友「……番長メンバーって、ざっと100人くらいいるけど……あの人らって強さどのくらいなの?」ヒソッ

不良1「ぶっちゃけ一般人に毛ェ生えたレベルだ。……あんま喋らねえ野郎は自分の能力に自信無いヤツだな」

ゴロツキ2「ま、数の暴力で何とかなるだろう。……上位能力者には無意味だが」

ピアス「俺らがwwww頑張るしかwwwwwないっていうwwwwwww」

友「って事は……今戦えるのは実質……」

サエ トウヤ 害男
スキン 不良1 涼子 ゴロツキ2
茶髪 わん子 ピアス スケバン マスク
モヒカン メガネ アホ毛

友「……こんな感じか」

不良1「わかりやすい説明ありがとう」

ゴロツキ2「今思うとスゲーややこしいな……なんだこの登場人物の数」

友「まだ能力を使ってない人も多いし…… 何とかなるんじゃないの?」

スケバン「そうだといいけどね……そう上手くもいかないよ」

友「?」

スケバン「見なよ」

スッ……

友「……3つの……『分かれ道』?」

アホ毛「ご、五階から先はトラップや入り組んだ道だらけって聞きましたけど……いきなり迷路ですかぁ」

害男「チッ、面倒くせえな……どうするよ?サエ」

サエ「……戦力を分散させるのは得策とは言えません。が……早く先へ進まなければならないというのも、事実ですわ……」

サエ「3つのグループに分かましょう。トウヤさんと……害男さん、それぞれグループの『リーダー』を任せます」

トウヤ「!ま、待てサエ。俺はわかるが……害男だとォ?こいつにリーダーを任せる気か?」

害男「あァ?何か文句あんのかコラ」

サエ「……害男さんは、性格に難あり、ですが……私達に並ぶ能力者であるのも、事実ですわ……」

トウヤ「しかし――」

スキン「トウヤ。俺が害男のグループに入り、監視しよう。……それで文句は無いだろう」

トウヤ「……くっ、俺が監視をしておきたい所だが……仕方ないなッ。任せたぞ、スキン」

スキン「それと、念のため……ゴロツキ2、お前はトウヤのグループに入れ」

ゴロツキ2「は、はあ?」

害男「待てやコラ。俺の舎弟を取り上げる気か」

スキン「お前達が手を組んで裏切る可能性……無いとは言い切れんだろ」

サエ「疑いたくは無いですが……仕方ないですわね」

ゴロツキ2「……俺悪い事するつもり無いのになあ……」

害男「……チッ」

害男「その代わりわん子は俺のグループだ。いいな?」

わん子「わん?あたし?」

害男「安心しろ、手厚く扱ってやるよ。……俺だって命惜しいからなァ~~少しでも俺のグループの生存率は上げさせてもらうぜ」

サエ「……仕方ありませんね」

涼子「んじゃあウチは……サエ、アンタのグループに入るよ」

不良1「お、おい涼子……」

涼子「今の番長グループの、強い女子と会話したかったんだよなーっ。本当は副番の子と話したかったけどさ」

サエ「……わかりましたわ。では不良1さんも私のグループで……」

モヒカン「トウヤ先輩ッ、俺先輩のグループがいいっす!」

トウヤ「おう、熱い男は大歓迎だぜ!!」

サエ「それでは他に――」

ワイワイガヤガヤ
アーダコーダ…………

・Aグループ
サエ(リーダー)
不良1(&涼子)/アホ毛/メガネ
その他番長グループのモブ約30人

・Bグループ
トウヤ(リーダー)
ゴロツキ2/マスク/スケバン/モヒカン
その他番長グループのモブ約30人

・Cグループ
害男(リーダー)/スキン(サブリーダー)
わん子/茶髪/ピアス/友
その他番長グループのモブ約30人

友「ちょ、待……なんで俺害男のグループ!?」

不良1「なんだかんだで、わん子がいるから生存率は高いんだ。入れるとしたらそこしか無えよ」

サエ「私のグループは涼子さんがいるので、戦闘能力は高めなのですが……その分1年生を2人も入れているので」

害男「ゴチャゴチャぬかすんじゃあねェ。ぶっ殺すぞコラ」

友「うう……精神的に生きて帰れるかな、俺……」シクシク

トウヤ「うっし、俺らは真っ直ぐ、この道を行くぜ!!」

害男「んじゃあ俺らは右だ」

サエ「では、ここで一旦お別れです。……皆、遠く離れても『番長グループ』として結束し、いち早く先へ進むこと。そして……」

「「「……」」」

サエ「……命を、大切にして下さい。失った命は、どんな能力でも戻りませんので」

「「「……」」」

サエ「……わかりましたね?では……散!!」

「「「おおっ!!!」」」

ダダダダダダダダ……

…………

…………

白虎「ククク……来おったか。我の居るこの『魔の五階』に……!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

白虎「すでにこの階は我の能力……『愛・My・マイン』により『地雷』だらけになっておる!ククク……我のもとにたどり着くまで、五体満足でいられるかな……?」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

白虎「ククク……ハハハ……アーッハッハッハッハッハ!!!ハッハッハッハ――」

ゴキンッ

「……」

「?……だ何?れあ……」虎白

プランッ……

「?……れあ、あ?だんるてっなに井天、が面地……でんな」虎白

「……まだ気付かへんのん?」

グラリッ……

「『老化』……首の骨をもろくして、くるっと一回転や……人生お疲れさん」

ドシャアッ!

白虎「」ゴロンッ……

「くく……あはは……」

とし子「やっぱやめられへんなあ……『殺し』は……アハハ……いひ、イヒヒ……!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

…………

…………

ドカァン!!

マスク「うわっ!!な、何だァ!?」

ゴロツキ2「爆弾!?いきなり爆発したぞ……罠か?」

スケバン「罠にしては見当違いの所で爆発したよ」

トウヤ「何にせよ注意しろ……何かの能力かもしれんぞ!!」

ドォォン!

バコォン!

モヒカン「ど、どんどん爆発が……」

トウヤ「全員、怯むな!!爆風に気をつけながら進むぞおッ!!」

「「「おおっ!!」」」

…………

…………

ドォオン!

サエ「この爆発は……能力、でしょうか?」

メガネ「それにしては、何の意味も無い所で爆発しています。……能力の暴発では?」

不良1「つーかこんなに爆発起こって大丈夫かよ、この建物」

涼子「あーそりゃあ心配すんな。この建物めちゃ丈夫だから」

アホ毛「?……なんでそんな事知ってるんですか?」

涼子「5年くらい前、ウチもこの建物で乱闘起こしたしな……」

不良1「……『5年前』?」

サエ「……その次代はたしか、『初代番長』が現れた時代では……?」

サエ「初代番長……私も詳しくはありませんが、『悪魔』とも呼ばれた『学園最凶』の者。入学初日に、この学園で統率の取れていなかった不良達を、まとめあげたと……」

涼子「いやーいい時代だったなあ。あの頃は……次の年にはイブキが副番になってよお。学園はたまーに生徒会とドつき合うくらいで、平和だったんだ……」

不良1「け、けどよお……3年前に、イブキは……『最凶』の番長を裏切って、殺して……番長となり、地獄の時代を作ったんだよな?」

涼子「おう。本気でふざけてやがるよな。あんな最悪な時代作りやがって……」

メガネ「涼子さんが死んだのも、その頃……という訳ですか」

涼子「次イブキ見かけたらぶっ殺してやる」

サエ「イブキは2年前、現番長が殺しましたよ。今はもういません」

涼子「そりゃあわかってるけどよーッ。死んでも死にきれないっつーかさあ……」

ドォオン!

涼子「ともかく、5年前にウチも番長グループとして色々やったから知ってんだよ。この建物は本気で丈夫で、こんな爆発じゃあ壊れねえよ」

アホ毛「そ、そうなんですかあ……」

涼子「むしろ問題は、何故こんな爆発の能力が『暴発』したのか?って事だな……」

メガネ「?どういう事です?」

涼子「……恐らく、この爆発の能力を仕掛けたのは『生徒会』だろう。地雷か爆弾を取り付ける能力なんだろ。それが、誰も射程内に入っていないのに爆発したって事は……生徒会に『何かあった』って事だろ」

サエ「……急がなくてはなりませんね……!」

涼子「えー、急ぐのかよ?もうちょいおしゃべりしようぜ~~」

不良1「……な、なあ涼子?」

涼子「あん?」

不良1「お前……昔この建物登ったこと、あるんだよな……?」

涼子「あ?……あるけど……最後まで登ってねえぞ。七階か八階くらいまでだ」

不良1「……お前、それって……」

涼子「何だよ?」

不良1「……道順わかるんじゃね?」

涼子「……」

サエ「……」

涼子「……あ、わかるわ」

メガネ「……えっ!?」

アホ毛「み、みっつのグループに別れた意味は!?」

サエ「涼子さん!今すぐ地図を書けますか!?」ガサガサッ

涼子「えー、すげー面倒くさい……」

サエ「お願いします!いくらでも話し相手になりますからっ!!」

涼子「……しょうがねえなあ……」カキカキ……

サエ「私達は地図を持って先に進みます。不良1さんと涼子さんは、戻って他のグループの誘導を!」

不良1「うっす、任せて下さいよ」

涼子「あ、けど、こっちの道に進んだ奴らは大丈夫だぞ。変な道に入らない限り、真っ直ぐ進めば階段まですぐだ」カキカキ

サエ「……その道に進んだグループは……?」

メガネ「えっと、確か……」

アホ毛「……Cグループ……害男先輩のグループでは……?」

…………

ドガァン!

友「ギャー!死ぬううう!!殺されるうううううぅぅーっ!!!」

害男「うっせえぞ友ォ!!見当違いん所で爆発してんだろうが!!」

スキン「しかしすごい爆炎だ……皆、わん子を中心にして守れ。彼女は貴重な医療系能力者だ」

ピアス「うはwwwwww周り見えねえんだけどwwwwwww」

害男「クソ……他の道でも爆発起こってんのかあ?俺らん所だけじゃあねえだろうな?」

茶髪「もしそうなら、ここが本命の道って事になるが……妙だな、何故当たらない所で爆発が起こっている?」

ドオオン!

バガァン!

スキン「まさか……いや」

害男「んだよ、スキン?」

スキン「……俺のクラス……C組の委員長は『地雷』を作り出す能力者だったはずだ」

茶髪「確実それじゃねーか」

わん子「で、でもでも、地雷って踏まないと爆発しないんじゃないの?わんわん?どうしていたるところで爆発が……?」

友「その委員長に何かあった……とかですかねえ?」

ピアス「何かってwwwwwwwなんだしwwwwww」

友「いや……そりゃあわかんないっすけど」

ドォン!

バグォン!

害男「チイッ、さすがにうぜえな……オイ、爆風に気をつけろよ。俺ァーいちいち助けてやんねえぞ」

スキン「全員、警戒しろ。爆炎で視界も悪い……地雷以外の罠が無いとも限らんぞ」

ドオオン!

バゴオオオ!

ピアス「これwwwwwマジwwwwやばくねwwwwww」

茶髪「うげえー……髪のセット乱れちまうぜ。おいピアス、お前先々行くなよ危ねーぞ」

ピアス「大丈夫wwwwだろwwww俺をなめすぎwwwwwwww……」

ブチッ

ドチャッ

ゴロンッゴロンッゴロン……

ゴロンッ

茶髪「…………は?」

茶髪の足元に、『何か』が転がった。
それは、首だった……
さっきまで、すぐ目の前で高らかに笑っていたピアスの……
いつもウザいくらいに笑って、グループのムードメーカーとなっていた、ピアスの……
絶望しきった、顔だった。
ピアスの、生首だった。
ピアスは……首を引きちぎられて、死んだ。

茶髪「……は?え……待てよ、オイ……嘘だろ……?」

スキン「?……オイ、何が――」

害男「待て!すぐ目の前に誰かいるぞ!!」

わん子「!!」

シュウウウウウ……

とし子「あ、ごめんなあ。苦しまんよう殺したつもりやってんけど……失敗したかなあ?」

ド ン

スキン「!……な……!!」

害男「な、に……!?」

とし子「『クロム・クレイドル・トゥ・グレイヴ』」

バシュウウウウウ!!

……ピアスの身体は、とし子の能力により『塵』となった……
年齢を過剰に操作され、崩壊したのだ……

茶髪「う……うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!???」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

とし子「一応言うとこうかなあ?アンタらの目の前におるんが……『ゲームオーバー』やでえ?逃げえや。逃げえ?逃さへんけどな……クク!ウケケ!!クケコッ!」

スキン「何だ、こいつは……ぴ、ピアスを一瞬で……!!」

茶髪「嘘だろ、オイッ!」

友「な、なんだよコイツ……!!」

とし子「はあ~~ああああ♪……殺しって、気持ちええ……性行為には負けるけどなあ。クカカ……やはり時代はエロスとタナトス!生と死!相反する愛!世界の断り!!セックス!!!世界はウチを中心に周り、ウチが世界を輪姦すんや。クク……ところで、子供の名前は何にしよう?」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

わん子「……えっ?」

茶髪「な……何だ、コイツ……!?」

とし子「ら、らら、れろれら、れ、らら……靴下まだ編みかけやねんよなあ。足のサイズがわからんし……ピッタリのサイズあるかなあ?アンタらの足の中に……ちぎり取って確かめよう。手をちぎっておしゃぶりにしよう。うぷ、うぷぷ。赤ちゃん喜ぶなあ……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

害男「こ……コイツ……!!」

とし子「あは!!あはははははははははははははははははははははは!!!!!」

ドガァァァアアアアン!!

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

スキン「構えろォ!!ピアスがやられた!!気を抜くと死ぬぞおおおお!!」

茶髪「畜生ッ!!畜生ッ!!ピアスを……仲間を殺しやがって!!!」

友「や、ヤバイ……し、死ぬ?」

害男「コイツ……間違いねえ。『狂って』やがる……!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

害男「『気狂い』……いや!!『ドグラ・マグラ』かッッ!!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

…………

本日はここまで。
安価?何それおいしいの?

…………

ケント「――ハァ、ハァ、ハァ……!!」

不良3「がはっ……る、イズ……すまん……!」グラッ……

ドサアッ

不良3「」

ケント「か……勝っタ?……」

不良3「」

ケント「……も、モンスターに、勝っタ……!!やっタ……!!」

パチパチパチパチ……

ミッチェル「おめでとう」

桜華「おめでとう」

あゆみ「おめでとう」

エネゴリ「おめでとう」

バラキ「おめでとう」

刹那「おめでとう」

ケント「み……皆サン……」

ミッチェル「やっぱケンちゃんには敵わないっつーかぁ。マジやべえじゃん。改めて尊敬ってカンジぃ~~」

ケント「ありがとうございマス」ニコッ

桜華「ケントさん、私……ずっと、貴方の事……///」モジモジ

ケント「エエ……嬉しいデスよ、桜華さん」ニコッ

あゆみ「あんな化け物に勝っちゃうなんて……ケントさん本当にすごいんですねえ」

エネゴリ「私もあんなヤツには勝てないでウホ」

バラキ「凄い一年生もいたもんだ……我が学園の未来は明るいな」

ケント「そんな……僕なんテ、まだまだデスよ」

刹那「お、オホン。ケント君」

ケント「はっ、生徒会長」ペコリ

刹那「君のような素晴らしい能力者に出会ったのは初めてだよ。……うむ、失礼で無いのなら……良い大学へ行けるよう、私の方から先生へ掛けあってみようと思う」

ケント「そんナ、もったいないお言葉デ……」

刹那「その代わり、と言っては何だが……」

ケント「ハイ?」

刹那「……君に、次期生徒会長の席に座ってもらいたい」

ケント「!……」

刹那「君のような、将来有望の若者に、この席を譲りたいと思うのだ……受け継いでくれるかい?」

ケント「……若輩者の、僕で良けれバ……!」

パチパチパチパチ……

ミッチェル「ケント生徒会長!」

桜華「会長///」

あゆみ「ケント生徒会長様!」

エネゴリ「生徒会長様!」

バラキ「生徒会長」

刹那「ケント君……いや、ケント生徒会長」

「「「バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!!」」」

ケント「フフフ……ハハハ!ありがトウ!皆サン、ありがトウ!本当に――」

…………

ケント「うふ、うふふ……ありがトウ……ははは……せいとかいちょーだ……えへ……」ブツブツ

不良3「……何ぶつくさ言ってんだよ、クソ……あー重い!」

ズルズル……

不良3「自分の足で歩けよ、クソ……おい、しっかりしろテメェー」ズルズル

ケント「えへへ……くずのふりょうメ……ぼくがホンキだせば、こうダ……おもいしったかア……」ブツブツ

不良3「ハァー……こりゃあ駄目だな。……やっちまった……」ポリポリ

不良3「アヤネちゃん怒るだろうなあ……ハァ。ここまでやるつもりは無かったのによォ……」ズルズル

ケント「ひれふせエ……ぼくはせいとかいちょおだあ……」ブツブツ

不良3「とにかく、早く皆と合流しないとッ……」

ズルズル……

不良3「……ん?あそこにいるのは……?」

ファニー「……フーッ……」プカアッ……

不良3「うっす。ファニー」ズリズリ……

ファニー「ん?……おう、不良3。……勝ったのか」

不良3「まあな」

ファニー「ま、お前が負ける訳ねえか。……まあ無事で何よりだ」

不良3「お前ここに残ったのか?……何タバコふかしてんだよ」

ファニー「ちょい一服だ。……さすがに疲れた……コシ痛ェー……」

不良3「……えーっと、ファニーさん?」オズオズ

ファニー「あ?」プカーッ

不良3「あのさ、そこの……」ジーッ

ミッチェル「うふふ……王子様ぁ……///」スヤスヤ

不良3「……全裸で白濁液まみれで幸せそうな顔して眠ってるギャル……何なの?」

ファニー「俺が滅茶苦茶セックスした」

不良3「お前何やってんのマジで」

ファニー「しゃーねーだろ、コイツの能力解除するにはそーするしか無かったんだ……あーしんどっ」

ミッチェル「ふみゅう……んふふ……///」スヤスヤ

不良3「ニヤけながら寝てるよ……」

ファニー「お前も一発ヤっとくか?童貞卒業チャンスだぜ」

不良3「童貞の一つも守れん男が、ルイズを守る事など出来ようか?」

ファニー「うん、何言ってんのかわかんねえわ」

ファニー「ところで、お前……」

不良3「ん?」

ファニー「戦いに勝ったのはいいけどよォ……何で敵を引っ張って来たんだよ?」

不良3「……あー……」チラリ

ケント「うはは……せいとかいちょお……うはあ……」ブツブツ

不良3「……コイツ、何度も何度も攻撃してな。その度に俺は攻撃を快感に変えて……長い間それを繰り返してたんだけどよォ……」

ファニー「……」

不良3「……攻撃しているこいつの『脳』が、耐え切れなくなった。……『気狂い』(きちがい)になっちまったよ」

ファニー「!!……お前ッ――」

不良3「わかってる。俺もやりすぎたって反省してる。……そんなに追い詰められてたとは知らなかったんだよ……」

ファニー「……」

不良3「……」

ファニー「……自身の脳内にある『妄想』や『想像』を、具現化し現実へと反映する……『超能力者』……」

不良3「……」

ファニー「その超能力者が、最後に行き着く所……それが、『気狂い』……。能力を酷使したり、精神が壊れたりして、脳が壊れてしまった状態。……この状態になった者は、もう元には戻らない……」

不良3「……」

ファニー「……ドクの手術で治る可能性は低いぞ」

不良3「わかってるって。……けど、それに賭けるしかねえだろ……」

ファニー「……」

不良3「間接的にとはいえ、俺だって人殺しはイヤだよ」

ファニー「……ハァ……」

ファニー「せめて、こいつが……もうちょい強い心を持っていたらなあ」

不良3「……ああ」

ファニー「……能力を酷使した者・精神が壊れた者の中……まれに、脳内にある能力の『リミッター』が壊れる者がいる」

不良3「その者は、精神は気狂いへと成り下がるが……それと引き換えに、凄まじい力を手に入れる。……知ってるよ」

ファニー「……」

不良3「『ドグラ・マグラ』……だろ?」

ファニー「……」

ファニー「同じ気狂いでもそっちの方がまだマシだろ。そっちの方が未来がある」

不良3「一緒だろ、どっちにしろ……」

ファニー「……」プカッ……

不良3「……一緒なんだよ、全員な。……ファニーよォ」

ファニー「ん?」

不良3「はたして、『自分は気狂いなんかじゃあ無い』って断言出来る人間は……この世に何人いるんだろうな?」

ファニー「……」

不良3「人間誰しも自分の世界では、自分が唯一の一般人なんだ。自分がどんだけ狂ってようが、狂っているのは世界なんだって思ってしまう。……まともに見えるような奴でも、その内は真っ黒、ドス黒い渦巻きなんだ……」

ファニー「……」

不良3「とーっくの昔に、な。……俺も狂ってるんだよ。……能力覚醒した日に、な」

ファニー「……」

プカァ……

…………

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

とし子「ヘラヘラヘラ……お次はだあれ?死にたいのは……?」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

害男「近寄るなアッ!!コイツは『ドグラ・マグラ』だッ!!能力に自信ねェ奴は下がってろォ――ッ!!」

スキン「茶髪!!わん子と友を守れ!!俺と害男が――」

茶髪「……聞けるかよ……!!」ギリッ……!!

スキン「!!――おいッ!!」

茶髪「ピアスは……いっつも笑ってて、やかましくて、皆からはウザがられてた。……俺も、少し黙って欲しいと思った事は何度もある。……けどよォ……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

茶髪「あいつは……俺らの、仲間だった……」

害男「オイ、茶髪!!テメエは退け!!邪魔だぞオイッ」

茶髪「仲間だった……大切な、仲間だった……!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

スキン「お、落ち着け……お前の能力じゃああいつには勝てん!お前は守りに――」

茶髪「俺らの……仲間だったんだよおッッ!!」

ダアン!!

茶髪「うわあああああああああああ!!テメエッ!!その仲間の死体すらッ!!残さず消しやがってェェェエエエエ!!!」

ギャーンッ!!

スキン「早まるんじゃあねえッ!!茶髪ゥーッ!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

とし子「……ニコリ」スッ……

茶髪「喰らえェェエ――ッッ!!このドグサレがァァアアアアア――ッッ!!!」

番長グループ・茶髪の能力>>569

ドグラ・マグラに絶対勝てる能力

【ブラックアウツ】

相手五感をランダムにゼロにする

>>568だったらこのスレやめる所だったわ……

茶髪「必殺!!『ブラックアウツ』!!」

バシュウッ!!

とし子「ン!……?」

キョロキョロ……

とし子「……こ、これは……?」キョロキョロ

茶髪「っらあ!!」ドガアッ!!

とし子「ぐッ!!……!?」

スキン「入った!」

害男「浅ェよバカ!!ダメージ食らってねえ!やっぱお前は退けッ!!」

茶髪「うっせえ!こっからだ……『ゼロ』になったのは視力だな?」

とし子「何や?これは……」

度々すいません...

つっこまれるかなーと思ってたらやっぱつっこまれました

【一瞬でランダムにゼロにできるが、一つゼロにしたら二回目にするときは、一つ目にゼロにした五感がもとに戻る】

という感じでお願いします

いや、無視していただいてもかまいません。

ほんと、スイマセェン...

茶髪「わかんねえか?視力が『ゼロ』になった……その事実ッ!!」

ドガッ!バギッ!!

とし子「ぐっ……うッ!!」ヨロッ……

害男「今のうちだ、スキン!テメェの『ウルトラヴァイヴレイション』で――」

スキン「わかってる!今振動を溜めている……害男、お前は茶髪を下がらせろ!アイツは肉体強化が苦手なタイプだ!!」

茶髪「下がんねえっつってんだろ!!俺はこいつを、ピアスの分まで殴らなきゃあならねえんだよ!!」

ドガア!

とし子「っ……!」グラッ

茶髪「どうよ、俺の能力……『ブラックアウツ』はよォ!?相手の五感のうち一つを、ランダムで『ゼロ』にするッ!!コレが俺、『欠落の茶髪』の能力――」

ボギッ

茶/「」

髪/「」ズルリ……

ドチャッ

とし子「……ウチに恐怖しとるせいか知らんが……喋りすぎや。眼ェ見えんくても位置がよ~~おわかったでえ……」

害男「!!――」

スキン「う――うお――!!」

友「あ……ああ……!!!」

スキン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

バババババババババババ!!

友「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

スキン「死ねェ――ッ!!この化け物がァァアアア!!」ギャオオッ!

害男「食らいやがれボケェ――ッ!!」ズガアッ!!

とし子「んふ、んふふ♪ええ~~なあ~~そういうの♪……好・き・や・で?」ニッコリ

ズッドオオオオオン!!

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

友「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ――……」

>>576
正直すまんかった……

友(死ぬ――俺は……殺されるんだ……ここで――)

オォオオオオオ……

友(イヤだ、死にたくない……殺されたくない!こんな……こんな、所で……!!)

オオオオオオオ……

友(俺は――俺にだって、力さえ……力さえ、あれば……)

オオオオオオオオオオオオオ……

友(力……力が、力を……誰か、俺に……)

オオオオオオオオオオオオオオオ……

友(力を、くれ……殺されないような、力を……誰か、俺にくれえええええええええ!!)

オ――……!!

……………………
…………
……







友「…………え?」

パチッ

友「……こ、ここは……?」

キョロキョロ

友「……ここは、何処だ……?なんだ、この……」

・ ・ ・

友「……真っ白で……何もない、空間は……?」

本日はここまでです。
夢野久作大好きです。一番好きなのは「オシャベリ姫」。次に「キチガイ地獄」。

能力安価は出来る限り、応用力ありそうな能力でお願いしますマジで……
「絶対勝てる」とか本当やめて。絶対なんて絶対ねえよ

シーン……

友「……どこだよ、ここ……」

・ ・ ・

友「……なんで俺は、こんな何も無い所で……全裸なんだ」

・ ・ ・

友「……もしかしてアレか?死ぬ前の走馬灯ってヤツ?……俺の人生何も無さすぎだろ……」

・ ・ ・

友「それとも天国?……地獄か?……どっちにしろもっとこう……なんかあったらなあ……いいんだけど……」

・ ・ ……!

友「……ん?」

――!――!!――

友「なんか……声?声が聞こえる……?こっちか?」

テクテク……

友「天使とかかな……それとも地獄の悪魔とか……どっちにしろこの声が何なのか確認しないと」

テクテク……

友「天使だったら、一応……生き返れないか聞いてみようかな……悪魔だったら即ダッシュだな。うん」

テクテク……

友「ていうか俺、マジで死んだのかな……全く自覚無いんだけど……」

テクテク……

友「……あっ、あそこに……人影が……!!」

タタッ

友「?……あそこに、いるのは……?」

1.巨乳で翼の生えた女性
2.全裸でツノの生えた幼女
3.ハゲたおっさん
4.犬

>>589

2

幼女「おげっ……おろろろろろろろ」リバース!

友「…………」

幼女「うっぷ……気分わる……うろろろろろろろ」ゲロゲーロ

友(……全裸の幼女がゲロ吐きまくってるー!!!)ガビビーン!!

幼女「はあ、はあ……初めて飛行機に乗った人間というのは、こんな気分だったのかの……うげえ……」ゲッソリ

友「あ、あのー……?」

幼女「む、何じゃ?」

友「いや、『何』ってこっちが聞きたいわ。なんで幼女がここにいるの?……なんでゲロ吐いてるの?つーか誰あんた。ここどこ?」

幼女「質問の多いヤツじゃの……こっちは今気分が悪いんじゃ……後にしてくれんか」

友「出来ねーよ!後になんか出来ねーよ!ここで放置したらマジで意味わかんねえじゃんこの話!!」

友「まずお前何者だよ。名前は?」

幼女「む、儂を知らんのか?」

友「存じ上げません。マーライオンの化身ですか?」

幼女「そんな下らんもんと一緒にするでない。……儂は『神』じゃぞ?」

友「……はあ?」

幼女「オホン。……儂の名前は『プロメテウス』……人々に、『火』を与えし神じゃ……!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

友「はあ……んじゃあ、プロ子ちゃん」

プロ子「お主、神に対してなんていう呼び方じゃ……」

友「正直『あ、この子こんな幼いのに中二病に目覚めちゃったんだな』としか思ってねえぞ」

プロ子「失礼なヤツじゃの……」

友「で、そのカミサマが……なんでゲロ吐いてんの?」

プロ子「今しがた、長距離を移動して……乗り物酔いみたいなものになったのじゃ。うげぇ……」ドンヨリ

友「はあ……?どこに乗り物があるんだよ」

プロ子「まあ、それは比喩で……乗り物は無い。それに、ここは主の『精神世界』じゃからのお」

友「……」

プロ子「……何じゃ、その顔は」

友「色々展開がありすぎて頭ついてってないんですよ」

友「幼女がゲロ吐いてる精神世界ってなんだよ……病みすぎだろ俺……」ドンヨリ

プロ子「『精神世界』といっても……主の強い思いが、儂の世界と繋がったから開いた世界じゃ」

友「……はあ?強い思い?」

プロ子「主は『強い力が欲しい』と望んだじゃろう?……儂はそれを叶える手助けを……主に『火』を与えようと、思ってのう」

友「『火』?……それって……」

プロ子「わかっておろう?……『超能力』じゃ」

友「……」

プロ子「人は元来、強く願った事を『叶える』力を持っておる。どんな出来事や現象も、強くつよく思えば叶える事が出来るのじゃ。儂はそれを後押しする事が出来る。……友よ」

友「は、はい?」

プロ子「……『本名、コーダチ……『神立友紀』……誰とでもすぐに仲良くなれるという特技を持ち、多くの人から『友』と呼ばれる。……しかし、自身は『本当に信頼出来る友達』という存在に未だ出会っておらず、いつも心の奥底で寂しさを感じている。……転校生の男と、番長グループのメンバーに『暖かさ』を感じ、表面上の『友達』ではなく、本当の意味での『親友』になりたいと考える』……なるほどのう」

友「!!――な、なんでそんな事を……!!誰にも言ったことねえぞ!?」

プロ子「『追記――ロリコンであり、好みのタイプは小学生』……儂を性的な目で見るのではないぞ?社会不適合者が」

友「初対面でゲロ吐く幼女に欲情するか」

プロ子「どうかのー?儂を見る目がやらしー気がするがのー?」

友「だったら服着ろや!あと俺にも服を下さい!!」

プロ子「助けたいのじゃろう?仲間を……『親友』を」

バ ン

友「!……」

プロ子「ならば、強く願うのじゃ……儂は、主が思う力を、主に与える事が出来る。……脳を開放しろ。世界を掌握しろ。主の願いを思い浮かべろ」

友「…………」

プロ子「言え。……願いは、何じゃ?」

友「…………親友を……守りたい」

プロ子「ほう。……それで?」

友「……親友を……守るため……闘う、力が欲しい……!」

プロ子「ふむ。……それが、願いか?」

友「ああ。……」

プロ子「――ならば『火』を与えよう。燃えさかる業火を授けよう。自身を焼き殺すやもしれぬ、恐ろしい炎を渡してやろう。……強く強く思い描け。心に造れ。そして――叫べ!!」

友「――!!」

ブ ワ ッ ! !

プロ子「友よ、主の能力は――」

友「――……」

……………………
…………
……

正直主人公補正の無い、友の能力
>>601

ファイア・ウルフ

火から新しい生命を作り出す能力。自動操縦だが、ある程度操れる

作り出されるのはいつも決まって自我を持った人語を話す狼

前述の、『孤独だった~』を狼でイメージ。『だった』なので明るい性格の狼。だが、敵に対しては容赦が無い

ライターやマッチなど、どれだけ小さくても作り出せる

ここでの『火』とは暗喩で、超能力の事を指します

ここでの『火』とは暗喩で、超能力の事を指します

あれ、なんだこれ

…………

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

スキン「ガハッ……!」グラッ……

ドサッ

とし子「振動を溜める能力?……溜める暇ァ無かったら無意味やなあ。んじゃっ、首ィもぎとって――」

害男「っらああ!!」ビュンッ!

とし子「っとと!危なァー……何やねんなあ」

害男「クソが……これ以上死なせれっかよッ。こんな俺にも、このグループ任せられた責任とプライドがあるぜ……!」ギリッ

害男「わん子ォ!スキン連れて下がれ!治療しろ!コイツまだ生きてやがる!!」

わん子「わ、わん!!わかったかも!!」タタッ

害男「他の野郎共はわん子を守りながら退避だァ!!逃げやがれッ!」

「な!!」「し、しかし……」「俺らも戦うっすよ!」「そうだ!2人も殺されてんだぞ!!」

害男「わかんねえのか?邪魔なんだよテメェらはよーッ!!ここは俺がやるッ!!グダグダぬかすと――」

とし子「ヘラヘラッ!」ヒュッ――

害男「コイツに殺されっぞー!!」バシイッ!!

わん子「みんな、行こう!ここじゃ治療できないよっ。わんわん!」

「くっ……」「し、仕方ないッ」「行きましょうッ!!」

ダダダダダダッ

とし子「憂さ晴らしの皆殺しやでぇ?逃がすと思う?」

害男「逃がすんだよ……俺がなッ!!」

ガン!ギャン!バギイッ!!

とし子「ッケケ!なかなか早い……」ズザザッ

害男「ッチイッ!……クソが。俺ァーただ、平凡にイバりちらして平凡にカネゆすって、平凡に不良やりたかったのによォ……」

――ここが、俺の墓場か……

害男「タダでは死なねえぞッ!!テメェも道連れだあァァ――ッ!!」

グオッ!!

とし子「ヘラヘラヘラヘラ……」ユラリッ……

害男「うおおおおおおおおおおおおお――」

「害男さん、ちょっと『ライター』借りるぜ?」

スッ……

害男「……アン?」

カチンッ!

友「『ファイア・ウルフ』」ボッ……

ドボォォオオオオオオオオ!!

害男「はあッ!?」

とし子「な――」

狼『グオオオオオオオオオオオオオ!!』グワアアッ!!

ドバアンッ!!

とし子「熱ッ――うおおおおッ!?」ボオオッ!!

害男「な――何ィ?何なんだ?オイィ?」

友「……ふー……」

友「初めて能力ってヤツを使ってみたけど……まあまあなんじゃあないか?なあ?」

ゴォオオオ……

狼『あー、でもほらアレはアカンわ。あいつめっちゃ強いわ。見てみぃほら』

ボフンッ!!

とし子「……ふへ、フヒヒヒヒ!なんや?なんや?なんなんや?おもろいなあ……燃えるもえるもえるう……世界がぐらぐらもえてるでえ……フヒッ!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

狼『おっちゃんの分身かき消すとは、なかなかやなああの嬢ちゃん。こら気合いれていかなあかんでえ、友よォ』

友「ああ……いくぜ、ウルフ」ザッ!

害男「お、おい……友、お前……?」

友「害男さん……色々言いたいことはあるでしょう。俺も色々と知りたい事でいっぱいで……だけど……」

友「とりあえず……あいつぶっ倒してからにしましょうよ」

ザッ!!

害男「……ケッ!能力に目覚めたばかりのジャリが、調子乗ってんじゃあねーぜッ。こちとらハナからそのつもりだッ!!」

ザッ!!

とし子「……」

害男「気狂いの『ドグラ・マグラ』がなんだァアア!!」

友「全力でブッ倒――ッす!!!」

ド ン ! !

今回はこのあたりで。
このSSの主人公って誰だっけ?

…………

わん子「はあ、はあ……こ、ここまで来たら大丈夫かな……」

スキン「ぐ、うう……」

「しっかりしろスキン……」「つっても、これ……」「や、やばくねえか……?」

わん子「すごい怪我……身体中傷だらけで、血が止まらない……」

「わん子さん、治せるんスか?」

わん子「や、やってみる……わんわん」スッ……

『犬の医術(ドック・ドク)』

わん子「れろぉー……」ペロッ

スキン「……ぐ……!」ピクン

「……」「……」「……え?」

わん子「ぺろぺろ……れろれろ……んー……」レロレロ

スキン「う……ぐぬう……!」

「ちょ、ちょっとわん子さん?」

わん子「わん?」ペロペロ

「……何やってんですか」

わん子「……治療だよ?」

「……身体舐めてるだけじゃねーか」

わん子「これがあたしの能力なんだよねー。れろっ……あたしの唾液は、すっごいよく効く傷薬になってるの……ぺろっ」

「だ、だからって直接舐めなくても……」

わん子「直接じゃないと意味ないのー。そういう能力なの……身体から離れたらすぐ普通の唾液になっちゃうの。だからこうして……ぺろぺろ」

スキン「ぐぬ……うう……!」ビクビク

わん子「舐めないといけないんだよねえー。わんわん」

「な、なんて能力……」「え、エロい……!」「俺も怪我しようかな……」

わん子「あ、口の中も怪我してるねー。じゃ……」

「ちょ、それは駄目ですって流石に」

わん子「わん?……そう?」

「ハラの怪我治してやって下さいよ……そこが一番やばそうですし……」

わん子「もう治しちゃったわんっ」

「えっ……」

シュウウ……

「すげえ、マジに怪我治ってやがる……」「あんなふざけた治療なのに……」「これが超能力かあ……」

わん子「戦線に復帰出来るのはしばらくかかるかなあ……やっぱり、あの怖い女の人は……」

スッ……

わん子「……害男さんに、任せるしかないみたい……」

「……」「……大丈夫かな……」「……心配だ……」

…………

…………

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

とし子「……」ニコニコ

害男「おい、友……お前がいきなり超能力に目覚めたっつーのはわかったが……」

友「はい?」

害男「どんな能力だ?」

友「……正直、自分でも把握してねえっす」

害男「……」

友「……ま、大丈夫ですよ」スッ……

友「こーいうモンはぶっつけ本番ッ!」ボッ!

ゴオオオオ!

狼『ガアアアアアアアア!!』ヒュゴウッ!

友「行けッ!『ファイア・ウルフ』!!」

とし子「……ふあああ……」スッ……

パシィン!

友「!?――えッ……」

・ ・ ・

とし子「……んー?」パッパッ

友(む……虫でも振り払うかのようにッ!ウルフがかき消された……右手でぱしん!と……!!)

害男「おい、効いてねえみたいだぞ……?」

友「や、やばいっすね……気合が足りないのかな?」

狼『あーもう、見てられんわあ友よぉ』ボオオオ……

友「ウルフ?」

狼『単純に火力不足やねん。おっちゃんらはどんなに小さい火ィからでも生み出せれるけど、大きければ大きいほど強いヤツになるねん』

害男「あァ?炎ならそこらに爆炎上がってるだろうがよォー」

狼『あかんあかん。友が起こした火からやないとあかんねん。せやないと生命は宿らん』

友「なるほど……だいたいわかって――」

とし子「なあ、話まだ続くん?そろそろ……」

ニイ……

とし子「……殺したいんやけど」

友「!――害男さん!なんとかしてアイツ動き止めて下さい!」

害男「あ、ああ!?どうするつもりだ!?」

友「俺がトドメさします!だから――」

とし子「無理無理……無理やぁ。そんなんなあ」

タンッ!

とし子「これから死ぬねんもん」

ガシッ!!

友「う――!!(掴まれた!?早――ヤバ――)」

とし子「そォら……『老化』や」ズ……

友(抜け出せない――死――!!)

害男「ボーっとしてんじゃあねえッ!!!」

ドガアッ!!

友「ぐえっ!」ベチャッ

とし子「ほーお?お仲間を殴って助け出すなんてなあ?じゃあ……」

ガシッ

とし子「……アンタを老化させようかなあ?」

害男「……!!」

ズズズズズズズズ!!

とし子「首の骨ェ老化させてッ!!ポッキリ折ってやるわあッ!!」

害男「ぐ……おおおおおおおおおおおお!!?」ズズズズズズズ!!

友「が、害男さァ――ン!!?逃げろォ――ッ!!」

とし子「もう遅いッ!そォ――らッ!一回転――」

ガギッ!!

ギギギ……!!

とし子「!!……(お……)」

『折れない』ッッッ!!!??

害男「……脆くしてくれてありがとうよォ。……おかげで『強く』なれた……」

とし子「何やてェ……?」

害男「『逆転才蛮』……テメェが老化させて脆くした首ィ、超絶強くしてやった!!」

ガシイッ!!

とし子「ぬ……?」グググ……

害男「掴んだァッ!!今だ友ォ――ッ!!」

友「はッ!!」

害男「さっさと……燃やしつくせェェ――ッ!!!」

友「お、おうッ!!」カチンッ!!

友「『ファイア・ウルフ』ッ!!」ボッ……

とし子「またそれかあッ?効かん!効かんでええええ……そんな火力じゃあ、ウチには効かんなあ……!!」

友「なら――」

バサッ!

友「――これならどうだあッ!!?」

とし子「――!?」

害男「それは――」

「「「上着ッッ!!!」」」

友「上着を燃やしてッ!!炎をでっかくしてやるッ!!喰らえ――」

ファイア・ウルフ『ウェルダン』!!!

大狼『ギャオオオオオオオオオオオオ!!』

ドゴオオオオオオオオオ!!

とし子「――!!」

害男「うおおッ!!」ババッッ!

ドッガアアアアアアアアッッッンン!!

ゴォォォォオ……

害男「テメェー友ォッ!俺ごと燃やすつもりかッ!」

友「いや、なりふりかまってられなかったんで……いいじゃないっすか。逃げられたし」

害男「危うく俺まで丸焦げだボケッ!」

友「まあまあ……ほら、おかげでアイツ……」

ゴオオオ……

友「倒せましたし……」

ボフンッ!!

とし子「ウケコッ!!ウケコッ!!ッケケェーッ!!!ひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひいいいいいいいい~~~~すごいッ!!すごいなあああああああああこれはッッ!!い~~い火力やああああああああスゲエッ!燃えてるううううううううもえてるうううううううううひいいいいい!!」

ゴオオオオオオオオオオオオオ!!

友「……」ポカーン

害男「……火力が、足らねえか……」

友「な……お、俺の、本気が……?」

害男「……俺もテメェも、能力に『パワー』が足りねえな。……あいつを殺しきれるパワーが無え……」

友「な……ま、マジかよォ……!」

害男「クソッ……!」

害男(こんな時、『あいつ』なら……『あいつ』の攻撃力なら倒せるっつうのに……畜生。なんて……俺は弱いんだ……!)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

害男(情けねえ……『あいつ』が来てくれさえすれば、なんて……考えちまうぜ……クソ……)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

害男(『あいつ』……何をしてやがんだよ。どんだけ時間かかってんだ。はやく追いつけよ。クソ……)

害男「……『アヤネ』……!」

…………

本日はここまでです。

…………

三階――

ガン!!

ギャリィッ ガキッ!!

アヤネ「――ふッ!!」ギャン!

バシイッ!

桜華「――はあッ!!」ブン!

ガアン!!

アヤネ(――ボクの光速剣術に……ついてきているッ!?)

タタッ!

桜華「どうしました?」ピシッ

アヤネ「いいや、何も無いさ。ただ……」スッ……

キン……!!

アヤネ「――本気を出せるのが嬉しくてね!!」キュッ――

『一ノ宮流剣術――突九詠』!!!

シュドドドドドドッッ!!!

桜華「!!――『一ノ宮流無手術』……!!!」フォン……!

『石ノ舟』!!!

パ パ パ ・ ・ ・

パ ン ッ

アヤネ「!!(受け流したッ!?)」

桜華「……お忘れですか?私の能力は『対等姿勢』(イーヴンタイド)……今、貴女と『互角』になっています」

アヤネ「……道理で……ボクの光速剣術についてこれる訳だ……!」

桜華「……いえ、『ついてこれる』だけでは、先ほどのような……逃げ場の無い連続攻撃を受ければひとたまりもありません。私が無事なのは……」

スッ……

桜華「……この『武術』のお陰です。『一ノ宮流』……貴女が投げ捨て、泥を塗り、無茶苦茶にした武術。……私が、『止めを刺した』武術……!!」

アヤネ「!?……『止め』……だって?」

桜華「……全て……貴女が悪いんですよ……!!」

桜華「貴女が……『殺人』を犯したせいで……超能力者として、この学園に監禁されたせいで……残された私達、一ノ宮の者は……全てを失いました」

アヤネ「……」

桜華「しかし、その中でも私は……いつかまた一ノ宮流を、復興させようと……武術の名門として名を轟かせようと……そう思って、辛い修行に明け暮れたのです」

アヤネ「……そうか」

桜華「しかし」

アヤネ「!……」

桜華「……二年後、高校入学と同時期に……私も、超能力者として……覚醒してしまいました」

アヤネ「……」

桜華「……貴女という前例があったせいで……私も、一ノ宮を追われ、この学園に厄介払いされました。……これも、全て……全てッ!!」

ビシッ!!

桜華「貴女のせいですよ!姉さん!!!何故貴女は――貴女はッ!!殺人なんか……犯してしまったのですかッ!!?」

アヤネ「…………」

アヤネ「……」

桜華「……」

アヤネ「……『何故?』……か……」

桜華「……」

アヤネ「……そんな事……ボクも、忘れてしまったよ」

桜華「!!……くッ!!」ギリッ!!

バキイッ!!

アヤネ「ッつ……!!」ヨロッ……

桜華「……忘れたと、いうのなら……身体に聞きましょう」

アヤネ「……」

桜華「思い出すまで……全て吐き出すまでッ!!私は……貴女を嬲(なぶ)ります」

アヤネ「……もとより、これは戦いだろう?生徒会と番長グループの。……ボクだって――」シャキイッ!

ダンッ!

アヤネ「――攻撃の手を緩めるつもりは――」ジャッ……

桜華「五月蝿い」ヒュッ

ドコッ!!!

アヤネ「!?――なっ……!!」カハッ!

桜華「……言ったはずですよ?『嬲る』……と……。……つまり私が上、貴女が下。……すでにこれは、対等な『戦い』では無いのです」

アヤネ「う、エ……!……ハァ、ハァ……『互角の桜華』が、そんな言葉を言うとはね……!」

桜華「……ええ。教えてあげますよ。……私がこの学園に来てからというもの、溜めに溜めてきた貴女に対する『怒り』……一ノ宮流の『怒り』を……!!」

アヤネ「――くっ!」シャ……

桜華「遅いッ!!」

パアン!

アヤネ「ううっ!」ドシャアッ!

桜華「……貴女は昔から、充分強かった。……しかし……私を相手にするには、その『年齢』では厳しいでしょう……」

アヤネ「はぁ、はぁ……(身体がうまく動かない……リーチが短すぎる……!)」

桜華「しかし、容赦はしません」ビュッ!

ゴギッ

アヤネ「う……ああああああああああああ!!!う、腕がッ……!」

桜華「……次は左腕です。その次は右足……左足……腹……首……喋れるように加減しながら、全身の骨を折ってあげますよ」

アヤネ「……ハァ、ハァ……!」ヨロリ……

桜華「……そうなる前に……話して下さい。……私は……姉さん、貴女を……!!」

アヤネ「……」チャキ……!

アヤネ「悪いね、桜華……忘れたよ!!」ビュッ!!

『一ノ宮流剣――

バギイッ!!

アヤネ「がはっ!!」ミシイッ……!

桜華「……姉さん、貴女は……弱くなった」

アヤネ「く……!!」ジャッ!

ヒュン!
ビュン!
ギャリイッ!!

桜華「――……」

バギッ!
ミシッ!
ゴギイッ!!

!!――!――!――……

アヤネ(――『何故』……か……ボクは……『何故』だったかなあ……?)

……――!!――!――……

アヤネ(ボクは、ただ……流派と、妹を……守りたかった。ただ……それだけ、だったんだ……)

……――!!!――!!――!!――……

アヤネ(……それが、何故……今、ボクは……妹に攻撃されているんだ?妹に身体を破壊されているんだ?ボクは……ボクは……)

……――!!――!――……

アヤネ(……ぼ、く……は……)

…………

…………

2年前

中学女子剣道
全国大会決勝戦会場

一ノ宮アヤネ、15歳――……

本日はここまでです。
遅くなって申し訳ないです。今後はスピード上げる。たぶん

パ ン ! !

「一本!!」

オオー……ザワザワザワ……

「礼!!」

ペコッ

「強すぎだろ……」「んだよあの女……マジで女か?」「知ってる、ナントカ流とかいう武術の……」「今まで負けた事無いんだって」

ザワザワザワ……

部員「お疲れ様です、部長!」

アヤネ「……ああ」パサッ

ザワザワザワ……

アヤネ「ふう。少しくたびれたよ……決勝の試合までにはまだ時間はあるね?」

部員「はい。次に勝てば日本一ですよ!」

アヤネ「……少し休憩してもいいかな?」

部員「あ、はい!どうぞ」

アヤネ「家族が……応援に来ているんだ。会っておきたい……」

スタスタ……

ワイワイ……

アヤネ「……ふう。外は良い天気だ……」テクテク

「うお、なんだあの美人」「背ェ高ぇー……すげえスタイル」「馬鹿、あれだろ。女子剣道の――」「ああ、一ノ宮とかいう武術の」

アヤネ「……ふー……」テクテク

「最強の武術の家元だって?」「負けたら勘当されるっていう噂だよ。怖ーい」「あたしの友達、一撃で負けたって」「強すぎて決勝試合とかやる意味ねえよ……準決勝もストレート勝ちだぜ?」

アヤネ(……桜華は、何処だろう……)キョロキョロ

「決勝に当たる奴ら可哀想ー」「私立女子中のボンボンだって?」「勝てる訳ねえよ。今までは運良かったかもしんないけど……」「本当、超能力者を疑ってしまうくらい、強いよな……」

アヤネ「……」テクテク……

???「失礼、貴女が……一ノ宮アヤネさん、ですわね?」

アヤネ「……?」ピタッ

クルッ

アヤネ「……そうだが、キミは……?」

金髪縦ロール「フフフ……」キラッ

短髪「……ケッ」ジロジロ

黒髪「……」

金髪縦ロール「申し遅れましたわね。わたくしは鷹菱屋(たかびしや)……全国大会決勝戦で、貴女と戦う大将、ですわ」ペコリ

アヤネ「……」

鷹菱屋「ああ、彼女たちも剣道部ですわ。先鋒と中堅。どうかお見知り置きを」ペコリ

短髪「……チッ」

黒髪「……」

アヤネ「……ああ。よろしく。……悪いが、今少し人を探していてね。……挨拶はこのくらいでいいかい?」

短髪「……」

ガシッ!!

短髪「調子乗ってんじゃあねえぞクソが……!!」ギリッ!

アヤネ「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

短髪「鷹菱屋様がお話してんだろうがよォ~~~……何上の立場なったつもりで仕切ってんだ?オイィ……少し強いからって命令か?ア?殺すぞテメェ……!」ギギギ……!

アヤネ「…………それは、すまない」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

黒髪「……やめろ、短髪」

短髪「っ……けどよォ!」

鷹菱屋「やめなさい。……すぐに熱くなるの、貴女の悪いクセですわよぉ?どうせ、すぐにでも……」

ニコオッ……!

鷹菱屋「……彼女は、わたくしの言う事……素直に聞いてくれるようになるのですから……」

アヤネ「……何?」

アヤネ「……」

黒髪「……ムフフ……!」ニヤニヤ

短髪「……クケケ……!」ニヤニヤ

アヤネ「……どういう意味だい?それは……」

鷹菱屋「……少し、そちらの……建物の裏で、お話しましょうか?」

アヤネ「……」

鷹菱屋「……ね?」ニコッ

アヤネ「……」ザ……

スタスタスタ……

鷹菱屋「――単刀直入に言いましょう。決勝、負けてくださいませんこと?」

ド ン

アヤネ「……」

鷹菱屋「これは……双方にとって、すごォく良い話だと……思うんですけどォ……」

アヤネ「……悪いが、何を言っているかわからない。……この試合は、ボクにとって大切なものだ。そんな口約束で――」

鷹菱屋「まあまあ、お待ちなさいな。……お話はこれからですわよォ?」ニヤ……

アヤネ「?……」

黒髪「……」ニヤニヤ

短髪「……」ニヤニヤ

鷹菱屋「……可愛らしい、妹さんをお持ち……ですのねェ……?」

アヤネ「!!……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

アヤネ「……今、桜華は……関係無いだろう。……一体、何の……話だ……」

鷹菱屋「あらァ、桜華さん……と仰るのですか?わたくし先ほど、会場で偶然出会ったのですが……」

アヤネ「……」

鷹菱屋「曲がり角でぶつかってしまいましてねえ。……一生懸命謝る姿が大変可愛らしくって……つい、頭を撫でてしまいましたわ……」

アヤネ「……だから、それが…………!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

アヤネ「……何、だ……と……いうんだ……!」

鷹菱屋「……」

鷹菱屋「取引に応じないというのなら……『殺します』わ。妹さん」

バ ン

アヤネ「!!」ピクン!!

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

黒髪「……フヘ!フヒヒ……!!」ニタニタ

短髪「クキキ……クケコッ!クキイッ!……!」ニタニタ

アヤネ「……き……キミ達……」ブルブル……

鷹菱屋「……」

アヤネ「桜華に――何をしたァッ!?」チャ――

鷹菱屋「わたくしに手を出せばッ!死にますわよ?妹さんッッ!!!」

アヤネ「――う!!」ギギイッ!!

ギリギリギリ……!!

アヤネ「……ハァ!ハァ!……どういう事だ」

鷹菱屋「お話は最後まで聞く事ですわ。……実は、わたくし……」

ファサッ……

鷹菱屋「……『超能力者』ですの。……能力名は『ヒステリア』……わたくしが触ったものに、スイッチ式の『爆弾』を取り付ける能力」

アヤネ「!……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

鷹菱屋「お察しの通り……妹さんの頭にはすでに、爆弾が取り付けられていますわ。……わたくしが強く思うだけで、妹さんの頭は……砂浜に置かれたスイカのように、ぱあん!」

アヤネ「……」

鷹菱屋「……ね?愉快でしょう?……そうなりたくなければ、負けてくださいませんこと?」

アヤネ「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

アヤネ「…………わ……」

鷹菱屋「……」

アヤネ「……わかった。……決勝戦……キミに勝利を譲ろう」

鷹菱屋「……うふ、うふふふふ……そう、わかればいいのですよ。……『無能力者』さん?」ニコリ

アヤネ「……」

黒髪「……はあ、やはりコイツもただの人間か……フフ」

短髪「クク!面白ェなあ~~……全員が全員、言う事聞くんだもんな~~」

アヤネ「…………」

鷹菱屋「ではアヤネさん、決勝戦では……自然な形で負けてくださいね?不自然に負けられると困るので。……ああ、それと……わたくしが能力者という事は、もちろん秘密ですわよ?言えば……ぱん!……ですのでェ」

アヤネ「……」

鷹菱屋「それでは……ごきげんよう。……決勝戦でお会いしましょう」ペコッ

アヤネ「……」

アヤネ「……一つ聞く」

鷹菱屋「……」ピタッ

黒髪「……?」

短髪「……あァん?」

アヤネ「……桜華に付けられた、超能力の『爆弾』……一体いつ、解除してくれるのだ?」

鷹菱屋「……」

アヤネ「……それについて、回答が無かった……ようだが……?」

鷹菱屋「…………ああ……」

鷹菱屋「気が向いたらしますわよ。……それでいいでしょう?」

バ ン

アヤネ「!!……な……!」

鷹菱屋「無能力者が調子に乗らないでくれませんこと?……目障りですわ。貴女はほいほいとわたくしの言う事を聞いていたら良いのです。……フン」

アヤネ「……ぐ……!!」ブルブル……!

鷹菱屋「では、改めまして……ごきげんよう」スタスタ……

黒髪「……フフ、馬鹿が……」スタスタ……

短髪「……ケケケ……」スタスタ……

アヤネ「……」

ズルズル……

……ペタン

アヤネ「……」

アヤネ「…………」

アヤネ(……あいつは……ボクを……)

アヤネ(……この先一生、奴隷にする……つもりだ……)

アヤネ(桜華を……大切な妹を、人質に……!)

アヤネ「……」

アヤネ(……次の決勝、勝てば……ボクは妹を失い……負ければ……)

アヤネ(……一ノ宮の看板に泥を塗り、ボクの……人としての、人生は……終わる……)

アヤネ「……選べる訳……無いじゃないか……!!」ポロッ……

ポロ……ポロ……

……タ……スタスタ……

桜華「……姉さん?」ヒョコッ

アヤネ「!!――お、桜華?」ゴシゴシ

桜華「は、はい」

アヤネ「どうして、こんな所に……」

桜華「次の決勝戦の相手と、建物の裏へ向かうのが見えたので。……あの、姉さん?」

アヤネ「な、なんだい?」

桜華「……大丈夫、ですか?……顔色が……」

アヤネ「な、なんでもない……なんでもないよ。少し……疲れていてね」

桜華「……」

アヤネ「……」

桜華「……あの、姉さん」

アヤネ「ん?……」

桜華「私……姉さんが、様々なものを背負っているのは、知っています。……父の期待の大きさも……この決勝戦の、意味も……」

アヤネ「……」

桜華「……けれど、私は……」

アヤネ「……」

桜華「姉さんには、幸せになってもらいたい。……そう、考えています」

アヤネ「!!……」

桜華「……」

アヤネ「……」

桜華「……あ、あの。スポーツドリンク、買ってきました。……飲んで、試合前に一息入れて下さい」

アヤネ「……ああ」

桜華「……では……応援してます」クルッ――

アヤネ「桜華」

桜華「へ?は、はいっ」

アヤネ「……ボクの幸せは……全てだよ。キミも、流派も、ボク自身も……全てが『無事』……それが、幸せなんだ」

桜華「……は、はい」

アヤネ「フフ……わがままだと思うかい?」

桜華「い、いえっ!そんな――」

アヤネ「ありがとう、桜華」

桜華「――へ?」

アヤネ「……少し、勇気がわいたよ」

ザッ!!

…………

ザワザワザワ……

「――次ッ!!大将、前へッ!!!」

アヤネ「……」ザッ!

鷹菱屋「フフ……」ザッ!!

黒髪「……」ニヤニヤ

短髪「……」ニヤニヤ

「正面に礼ッッ!!」

「互いに、礼ッッ!!!」

アヤネ「……」ペコリ

鷹菱屋「……わかっていますわね?アヤネさん」ボソボソ

アヤネ「……」

鷹菱屋「勝つと、どうなるか……理解していますわねえ……?」ボソボソ

アヤネ「……ああ、わかっているさ……」

アヤネ(――チャンスは、今しかない……と、いう事を……!)

ザッ!

鷹菱屋「……フフ……」ニヤニヤ

アヤネ(……勝つ事が決まっている試合……緊張感の欠片も無いのは、今この時だけだ……ここしか、無いんだよ……)

アヤネ(……試合に負ける事も、勝つ事もせず……妹を守るには、これしか無い)

アヤネ(……ボクが思っている幸せとは、違う。……だけど……妹と、家を守れる)

アヤネ(……それだけで、満足さ。……使ってみせよう)

「……では――……」

「――始めッッッッ!!!!」

鷹菱屋「はあ――!!!」

アヤネ(――『鬼』の能力を)

キュッ――

バツン

「……」「……」「……」

ボドンッ

ゴロゴロゴロ……

鷹菱屋(首無し)「     」

ドチャッ

「……」「……」「……は?」

アヤネ「……」チャッ

黒髪「え……は?」

短髪「……た……鷹菱屋様……?」

アヤネ「……」スッ……

スタスタスタ……

黒髪「ヒ!?」

短髪「ヒイイッ!!?」

アヤネ「――忠告だよ」ビッ

アヤネ「……ボクの妹と、流派に……手を出すな」

「う……!?」「こ、これって……」「……死……」

「「「「「うわああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!????」」」」」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

アヤネ「……ボクはこれから、泥をかぶろう。……一生をみじめな土の下で、生きていこう……妹と、家のため」

アヤネ「……」

アヤネ「幸せでは無い。……が……何故だろうな」

アヤネ「……満足だよ」

アヤネ「……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨…………

…………

…………

アヤネ(――すまない……すまない、みんな……)

ヨロッ……

ドッ!

アヤネ「ぐ……!!」

桜華「――はっ!!」

ガッ!!

桜華「――ふっ!!」

ドギャアッ!!!

桜華「――っのっ!!」

バギイッ!!

アヤネ(……すまない……すまない……みんな……)

アヤネ(――ボクは、もう……)グラ……

ドシャアッ……!

アヤネ(戦えない――……)

桜華「――!!」ピタッ!

桜華「……」

アヤネ「」

桜華「……」

アヤネ「」

桜華「……馬鹿……」

アヤネ「」

桜華「……本当に……馬鹿ですよ。……姉さん……!!」

アヤネ「」

…………

本日はここまでです。
何この追いついた人の量

…………

新校舎
八階――

タタタタタタ……

刹那「――ハァ、ハァ……チッ、道順を知っているとはいえ、罠を回避しながら進むのは些か骨が折れるな……」

タタタタタタタ……

刹那「……まだ戦いが始まっていないと良いのだが……クソ、生徒会四天王め……面倒な事を……!!」

「!?あ、あれっ?会長……?」

刹那「ッ!」ズザザッ!

刹那「……はぁ、はぁ……君は……」

「ど、どうしてこんな所まで……上で何かあったのですか?私は何も聞いてないんですけど」

刹那「……生徒会四天王……『朱雀』……!」

「は、はい?」

生徒会四天王最強、2年A組『朱雀』の容姿・性別>>726
名前>>729



とても小柄。黒のポニーテール

玉柄ウズメちゃん

刹那「探していたぞ、ウズメ……四天王最強の者よ」

ウズメ「あの、その呼び方本当にやめて下さい。私全然そんな最強とかじゃないし、四天王とか入った覚えないんで」

刹那「?……格好良いではないか。四天王」

ウズメ「厨二病が」ボソッ

刹那「すまない、何か言ったか?よく聞こえなかったのだが」

ウズメ「いえ、何も?……で、会長。何故ここに?探していたって……私をですか?」

刹那「ああ……」

刹那「保護していたムル君が、偽物であったと判明した」

ウズメ「!!……番長グループの者ですか?」

刹那「いや、第三勢力『ミステリイ・サアクル』の者だ。私が『指導』したがな」

ウズメ「……では、カシオペアの涙は」

刹那「行方不明……第三勢力が手に入れた可能性が高い。生徒会側が番長グループと戦う意味が、無くなったという事だ」

ウズメ「停戦ですか?」

刹那「ああ。可能ならば、番長グループと協力し第三勢力を潰していこうと考えている。今すぐ戦闘を中止してくれ」

ウズメ「……残りの二年委員長と連絡がつきません。青竜は六階、白虎は五階で待ち構えていると思うのですが……」

刹那「……」

ウズメ「申し訳ありません、すぐ追います」タッ――

刹那「待て」

ウズメ「!」ピタッ

刹那「……君では『遅すぎる』……ここで待機してくれ」パチンッ

シュル……

ウズメ「!……『瞬王眼』……使うのですか?」

刹那「緊急事態だ。無駄な死人は出したくない。……犠牲が私一人なら――」

キィィィィイ……!!

ウズメ「待――!!」

刹那「――安いものだ」

カ ッ !

・ ・ ・

刹那「……ハァ、ハァ……!」

ウズメ「     」

刹那「急がなければ……クソ、流石に体力の消費が激しいな……!」タッ

タタタタタタタタッ……

刹那「『瞬走』……時の止まった世界を走るだけ、ではあるが……そう何度も止められないぞ……!」

タタタタタタタタ……

・ ・ ――

刹那「ッ!!(時が動くッ!)」

――ッカ――

刹那「『瞬王眼』ッ!!」ギンッ!

ッ――

・ ・ ・

刹那「――っぐうッ!!……ハァ!ハァ!……チイッ!」

タタタタタタタタ……

刹那(昔、一日何回『瞬王眼』を使う事が出来るか、試した事があるが……10回を超えた辺りから、眼が痛くて能力を使えなかった。今日はもうすでに3回使っている……)

タタタタタタタタ……

刹那「……眼から血が吹き出ようとも、使ってやる……それが、私の使命だッ」

タンッ!

刹那「――っと、七階に着いたか」ズザザッ

・ ・ ・

刹那「罠を気にせず進めるというのは良いな……この分なら、すぐにでも……」

タタタ……

刹那「六階まで――……!」

ピタッ

刹那「……な……?」

・ ・ ・

刹那「……なんだ、これは……?」

……ォォォォォオオオオ……

……西光院刹那のたどり着いた七階の……
廊下の壁に、大きな大きな『穴』が……
外まで通じている、乱暴に破壊されたような『穴』が……
ぽっかりと空いていた……。

刹那「バッ……馬鹿な……!対超能力者防壁だぞッ!?破壊なんて、出来る訳がッ……!?……いっ……たい……?」

ォォオオオオオオ……

刹那「……何が起こっている?も、もしや……!!」

オ オ オ オ オ オ オ オ

刹那「……『侵入者』が……いるというのか……!?」

…………

…………

幾つになっても変わりゃあしねえ。
他力本願で、泣き虫で、弱くて、
そんな自分を『嘘』で塗り固めて、強気に笑って、そして、泣く。

情けない自分に腹が立つ。
『天ノ邪鬼』な俺の――『本音』は、何処へ行った?

本日はここまでです。
ウズメちゃんはもうちょい後で活躍させます。たぶん

まとめ民は
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ガアン!

害男「――っらああ!!」バギャアッ!

とし子「はははははははははは」バシ!バシ!

害男「ッの――いい加減にッ!!」

『逆転才蛮!!!』

害男「止まりやが」

バギイッ!

害男「っご!」ゲハッ!

とし子「あは、ははははは……」ユラリ……

害男「……ッめえッ!今右肩折ったはずだぞッ!?」

友「どいてくれっ害男さん!!」カキンッ!

友「いけっ!『ファイア・ウルフ』ゥ――ッ!!」ボッ!

ゴオオッ!!

とし子「んー?」スイッ……

バシッ!

友「――くっそおおお!!!火力だ!火力さえあればッ!燃料が……『薪』がありゃあ火力が出せるんだッ!!でっけえ炎さえ出せれば……倒せるんだよおッ!!」

害男「泣き言ばっか言ってんなあッ友ォッ!黙って攻撃続けやがれえッ!!」ヒュッ――

とし子「つーかまーえたっ」パシイッ!

害男「うッ!?(腕!を……ッ!!)」

とし子「悪さする手ェはこの手かなぁぁ~~?……『老化』」ズ……

ズズズズズズズ!!

害男「おおおッ!!『逆転才蛮』!!!」ギギギ!

バギイッ!

とし子「う!――んッ!?」ズザッ

害男「……はぁ、はぁ……ハァ!」

友「!!……が、害男さん……!?」

害男「ふう、ヤツのお陰で……さらに『貧弱』で、『強く』なれたぜ……カカ、笑えるなァおい?すげえ力が溢れてくるぜェ~~……」ヨロ……

友「害男さん……腕が……か、身体のほとんどがッ!!」

害男「……うるせえよ、友ォ……」ハァハァ

害男「奴を殺しゃあ全て終いだろうがッ!覚悟決めろよォ~~……友ォ……!」

友「も……もうやめてくれッ!害男さんッッ!!アンタもう……身体にほとんどがッ!『老人』になってるじゃあねえかよおっ!!!」

害男「……」ヨボッ……

とし子「ううん……気持ち悪いよなあ……全部しなびさせんと、さ。……次は顔でもねらおっか?なあ?うん?どうする?どうしよう?そうする?そうするか?うん……」ブツブツ

害男「おうよォ……これ以上弱くならねえと思ってた自分の身体だが……まだまだ弱く、そして『強く』なれたなァ……!」

友「害男さん……そ、その身体じゃあッ!能力解除した瞬間、死んじまうじゃあねえかッ!頭に相手の能力食らったらどうすんだよッ!し……死ぬのが……」

害男「……」

友「死ぬのが怖くねえのかよッ!?それが……番長グループの覚悟とでも言いたいのかよォ――ッ!!!??」

害男「うるせえ……!!」ギロッ

友「!……」

害男「……強がって、つっぱって、立ち向かって……それが、男ってモンだろうが……!泣き言言わずに最後まで立つ。それが……男の生き様だろうがッ……!」

友「で……でも……!!それじゃあ、害男さんはッ……!」

害男「……」

友「害男さんは…………畜生、なんでだよッ!……泣いたっていいじゃねえかッ!座り込んでもいいじゃねえかッッ!!俺は……見たくねえよッ!人が、仲間が死ぬ所なんてッ!」

害男「……」

友「逃げてくれよおっ!害男さあんっ!俺がなんとかするからッ!害男さんが……命張る必要なんてねえよおおおおっ!!」ポロポロポロ……

害男「……」

害男「……もう、遅ぇんだよ……」

…………

…………

医者「悪性の、腫瘍ですね……」

害男「…………」

ドク「……」

医者「様々な箇所に転移しており――現在の医学では――……」

害男「……」

医者「医学に携わる者として、大変遺憾に――残念ですが――……」

害男「……」

医者「余命一年――延命治療というものがありますが――……」

害男「……」

医者「残りの余生を大切に――本当に、残念です――……」

害男「……ふざけんな」

医者「!……はい?」

ドク「……害男?」

ドガアッ!

医者「!?……グッ!」

害男「ふざけるんじゃあねえぞッヤブ医者アアッ!!そんな言葉でハイそうですかと、受け入れると思ってンのかあああッッ!!?」ギリイッ!!

ドク「やめろ、害男!親父から手を離せッ!!」

害男「ふざけんなッ!今生きてる命は『俺の』命だッ!!テメエのモンじゃあねえ、俺だッ!!余命一年だああ!?上から目線で何言ってやがるんだ!?アア!?」

医者「ぐ……し、しかし、害男さん……!」

害男「テメエにとっちゃあ俺の命は、今まで出会った何百という『死にゆく命』のうちの一つかもなあッ!!だが、今動いてるこの命は『俺』のだッ!!この世にたった一人しかいねえ、俺だッ!!他に代わりなんてねえ、大切な命なんだよおおおおッ!!」ギギギ!

ドク「おい、人呼んでこいッ!誰か――」

害男「ふざけるなッ!ふざけるんじゃあねえッ!俺は、俺の、俺の命はッ……!!」

ガクッ……

害男「……余命一年って、何だよ……!!」

医者「……」

…………

…………

ウィーン……

害男「……」

トボトボトボ……

害男「……」

ワイワイ、キャッキャ……

少女「ねえお母さん、あたし、オムライス食べたーい」

母「今日はもうハンバーグの材料を買っちゃったわよ。明日、明日作るわ。ね?」

アハハ……

害男「…………」

害男「……明日、か……」

「「害男さーん!」」

害男「……ん?」クルッ

タッタッタッタ……

ファニー「はぁ、はぁ……こんな所にいたんスね、害男さん!」

ゴロツキ2「探しましたよ、マジで……」

害男「……お前ら……」

ゴロツキ2「病院行くって害男さん言ってたから、顔出したら……もう帰ったって看護師から聞きまして」

ファニー「遠く行く前に見つかって良かったっす」

害男「……おお」

ゴロツキ2「……で、どうだったんスか?」

害男「……何がだ?」

ファニー「検査の結果っすよ!身体の調子悪いっつってたじゃないっすか!もう帰ってるって事は、やっぱなんともなかったんで?」

害男「!…………」

ゴロツキ2「害男さん……」

ファニー「……害男さん?」

害男「……あ……」

害男「……ったりめえだろうがよッ!元気ビンビン!スゲエ調子いいぜェ~~ッ!」

ゴロツキ2「お、おおっ!さっすが害男さんッ!」

ファニー「はぁー、けど心配しましたよっマジで。……なんともなくって良かったっス」

害男「ハン!舎弟に心配されちゃあ世話ねえぜ。……うっし、なんともなかった祝いに……ちょっと酒でも飲んでくかあッ!?」

ゴロツキ2「ええっ?今からっスか?今まだ昼っすよ?」

害男「うっせえよッ!俺はな~~……もう決めたんだッ」

ファニー「?……何をです?」

害男「……好き勝手、自由に……自分のやりたいように生きるってなア……」

…………

…………

嘘ばかりついてきた。天ノ邪鬼に生きてきた。
本当の気持ちなんてありゃしねえ。この世界にゃあ神なぞいねェ。
残された最後の命の時間……自分の気持ちにフタをして、酒やクスリに逃げてった。
自分で自分を殺していった。男の生き様に逃げていった。

そんな天ノ邪鬼の、俺でも……
……最後の最後、くらいは……

……本当の気持ち、言ってもいいんじゃあ、ねえかなあ……。

「……死にたく、ねえなあ……」

「……」

「……死にたく、ねえよお……!」

「……」

「……」

「……けど、よ」

「……」

「……俺は、男……だから、な」

「……」

…………

…………

ガ シ

とし子「頭ァ掴んでやったでェ……終いやッ!」ズ

害男「う……」

ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ

害男(90歳)「おおおおおおおおおおおおォォォォ……」

友「が――害男さァ――んッッ!!!」

害男「う、お……!!」プルプル……

ガシッ!

とし子「……ん?」

害男「……今、だ……友……!!」ギュッ

友「……えっ……?」

害男「……燃やせ」

友「……!!なッ……そんな……『そんな』ッ!?」

害男「いいから燃やせェ――ッッ!!!テメエの欲しがってた『薪』だッ!!乾いてっからよく燃えるぜェェェエ――ッッ!!俺を燃料に……燃やし尽くせェェ――ッ!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

友「で、出来る訳がないッ!!!そんな――俺には、出来ないッ!!!」

害男「甘えるなッ!!!男はなあ……泣き言言わずに立ち向かわなきゃあ、前にゃ進めねえんだよおおおおおおおッッッ!!!」

友「う……うう……ううッッ!!」ブルブル……

カキンッ

友「……すまない」

害男「……」

友「……ありがとう」

害男「……なァーに……へへっ」





『ファイア・ウルフ』……





『超ウェルダン』

        ,,、 -''/
             イ  /,r ''了 / 了
               /  /,/  // ,/
           /   /:/  // _/
              イ  / / __/: l/
             |.  / //__,
.           |  レ '''"  /
.            |    ,、-ーー'
          |  r'
           |  |
            |  |
            /  |
         |  /
         |/
                                                       /゙ '' 、
                                                      /_  / ,、-'"/
                                                       `',,、- ''" ,,,/
                                                           /    /
                                                     /  __/
                                                   ∠  /
                                                    | /
                                                    | /
                                                    |/

とし子「!!――!――!!!――」

オオオオオオオオオオオオオオオ

友「……」

ウオオオオオオオオオオオオオオ……

友「……ありがとう……ありがとう、害男さん……」

パチパチパチパチ……

友「……さようなら」

パチパチパチパチ……

友「……」

メラメラメラメラ……

ずしゃっ

友「…………!!?」

ゴォォォオオオオ……

友「……そん、な…………嘘、だろ……!?」

オオオオオオオオ……!

とし子「……ブスブスブスブスブスブスブスブス……」メラメラ……

友「なんで……立ってるんだよおっ……!なんで……どうしてっ……!?」

とし子「……」メラメラ……

友「害男さんは……命を投げ打ったんだぞっ!……なんで、それでも勝てないんだよおっ……!……お、俺は……俺達は……害男さんは……」

とし子「……」

スウッ……

友「害男さんは……何のために死んだんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッ!!!!!!」ウオオオオオオッ!!

とし子「――ッ……!」シュッ……

バアッ――ッ!!

バ ギ ッ ! !

とし子「!?」ヨロッ……

友「!!――えっ……?」

ドサアッ!

とし子「!?……?……!!」

友「……な……?」

「フゥー……」

「間一髪……間に合ったな。友ォ」

友「あ……アンタ達は……!?」

涼子「全滅する前に追いつけた……よく頑張ったな、友」

ド ン

刹那「あとは私達に任せなさい。……『教育指導』を行う……!」

ド ン

友「りょ……涼子さん!生徒会長ッッ!!」

とし子「……」ニヤリ

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

今回はここまでです。

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

とし子「……ブスブスブス……」シュウウウ

涼子「……黒焦げで解りづらいが、見たことあるな……元生徒会の奴じゃあなかったか?なあ、サイコー?」

刹那「涼子さん……何故、貴女がここに?……貴女はたしか」

涼子「ウチの手下の能力だ。無理矢理幽霊として呼び出されてンだよ……あー帰りてえわ」ハァ

刹那「成る程……冥界から呼び戻されたという訳か」

涼子「お前ホンット中二病治らねえな」

友「りょ……涼子さん……!」

涼子「ん、友……怪我は?」

友「俺は、大丈夫です。けど……ピアスさん、茶髪さん、そして害男さんが……!」

涼子「……チッ、やってくれるじゃねえか。第三勢力がチョーシ乗りやがって……!」

ザッ!

とし子「……クク……ブスブスブス……」パキパキッ

涼子「待ってろ友ォ。すぐにこの木炭バラバラにして土にかえしてやっからよォ」コキッ

刹那「涼子さん、私も戦う。協力して倒すぞ」チャキッ

涼子「……オメーすでに満身創痍なんじゃないの?」

刹那「まだ戦える……数秒なら時を止められるさ……!」

刹那「行くぞ、とし子……元生徒会書記ッ!」

ダンッ!!

刹那「元部下の凶行――私が始末をつけるッ!!」シュバッ!

とし子「カカッ!」ヒュッ!

ガキイン!!

刹那「く!?(素手で刀を止められたッ!?)」ギャリイッ

涼子「刹那ァ!!動きが鈍いぞ、一旦退けッ!!」

とし子「クカッ、ハハハ――ッ!!!」バッ!

刹那「チイッ!」ダダンッ

スタッ

刹那「ハァ、ハァ……クソッ!」

涼子「足腰ガッタガタじゃんかお前……サイコーなんじゃねえのかよ、オイ」

刹那「……うるさい……!」

涼子「ハァ……お前サポートな」

刹那「何……?」

涼子「で、ウチがなんとかあいつをぶっ飛ばすから。隙見つけたら斬れ」

刹那「……接近戦は危険だ。奴は触れたものの年齢を操作する」

涼子「バァカ。ウチは幽霊だぜ?んなもん聞くかよッ」

刹那「……」チラリ

とし子「パキキッ……ガ……ガイ……ジョ……?」ギギギ……

刹那「……」

涼子「……正気失った元部下見るのは、辛いだろ……?ウチがやってやるよ」

刹那「……しかし、涼子さん……貴女の能力はたしか……」

元番長グループの悪霊・阿久津涼子の能力
>>815

無能力者

とし子「キ……キャハハハハハハハハハ!!」ダンッ!

刹那「来るッ!涼子さん、避け――」

涼子「うっせえ」ブンッ――

ドッゴオン

とし子「――は!?」ドッシャアッ!!

友「!?……え」

涼子「……んー……」コキコキッ

友(今、超スピードで走ってくる敵を……カウンターで、ブン殴った……?)

刹那「……衰えてはいないようですね」

涼子「いやあ、なまってるよ。昔のウチなら外まで殴り飛ばしてた」

涼子「肩慣らしにもう二、三発ブチこんだら……本気で行くぞコラアッ!」ヒュッ

ドッ!

とし子「~~!!……キャハアッ!『クロム・クレイドル・トゥ・グレイヴ』ッ!!」ビュッ!

涼子「だ~か~らぁ~~……ウチに触る事ァー出来ないっつってんだろっ」ブン

メッキイッ!!

とし子「!!――」

ズザッッシャアッ!

友「な、なんつう強さ……!か、会長ッ、あの強さこそ、涼子さんの能力なので……?」

刹那「いや……フー……彼女は『無能力者』だ」

友「……へ?」

刹那「ただ……」



『めっちゃ力強い』んだ……

友「……力が……『強い』……?」

刹那「ああ。……番長グループのアヤネも、剣術を極めた結果『超能力』の領域へとたどり着いただろう?それに近いが……それよりも凄いのは……」

ドガアン!バギイッ!

刹那「……彼女の体術には『光速』だとか『波動』だとか、異能の力は一切無い。ただ『強い』……それだけなんだ。かつて『悪魔』と呼ばれ、恐れられてきた圧倒的なパワー……それこそが、彼女の武器……」

ドオン!

刹那「『素手』さ」

友「!!……」

涼子「――刹那ァ!喋ってる場合かッ!?コイツしぶといぜ、隙は見つからねえのかよッ!!」

刹那「わかっている。……こちらも行くぞ」パチンッ

『瞬王眼』!!

ブシュウッ!!

刹那「――痛ッ!?ううッ?」

ボタボタ……

友「か、会長……眼から、血が……!!」

涼子「刹那ッ!?」

とし子「っはあっ!!」ブオ!

涼子「っとと!あぶねえッ!!……大丈夫なのか、オイッ!」ヒュッ

刹那「何も問題は無い。目の前の敵に集中しろッ!」

刹那(クソ……能力を使いすぎたか……!!)

涼子「つってもよお、オメー……」

とし子「キャハッ!」ブン!

涼子「うお!ちょっとは話させろよッチクショウッ!」スカッ

とし子「……無能力者……遅いなあ」パキパキ

涼子「は、はあ?触れねえくせに何言ってやがる」

とし子「いやあ、超能力者やったら……同じ異能の存在を殴るくらい、訳ないはずやろお?」ヒュッ

チッ!

涼子「!!――くうっ」ブシュッ

とし子「死んどおから年齢操作は効かんみたいやけど……嬲り殺すくらいは出来るみたいやなぁ~~?た・の・し・みィ……」ニタッ

涼子「――うっぜえっ!!」ブンッ!

とし子「キャハハっ」トンッ

バギン!

バギバギバギ!!

涼子「うおっ!?こ、コイツッ!建物に……ヒビ入れやがったッ!!」

ガラン!ガラガラ……

友「!!――危ねえ!涼子さん!!」

涼子「はっ?」

友「上から――天井がッッ!!」

ガ ラ ッ

友「降って――」

涼子「なっ――!!」




刹那「『瞬王眼』ッッッ!!!」



キ ン !

・ ・ ・ 

刹那「――ハアッ!ハアッ!!」ブシュウッ!

・ ・ ・

涼子「     」

友「     」

刹那「クソ、眼が痛む……二秒しか、止められぬようだな……」ザッザッ

ガシッ

刹那「……下がっていてくれ、涼子さん」グイッ

涼子「     」

刹那「やはり、こいつは……とし子は、私が決着をつける……」

・ ・ ・

刹那「――そして時は動き出す」

ガラガラガラ――

ド オ ォ ン !

涼子「!!――刹那ッ!?」

友「会長ッ!?」

ガラガラガラ……

とし子「……西光院刹那……」

刹那「……歳納歳子……」

ガラガラ……

とし子「……あかんなあ。女の子どうしやと、こども産まれへんもん。だから、死ななあかんねん。うち、えらい?」

刹那「……とし子、貴様は……」

ガラン……

刹那「……何処で間違ってしまったんだ?」

…………

…………





「今日から書記をやらせてもらう事ぉなりました。どうも、よろしゅうに」






「会長、ウチはみんなを幸せにしたいんです。生徒会役員という立場で、生徒のためになる事をしたい……」

「みんな争い事なんかせえへん、のんびりとした生活したいんです。こんなん言うたら、おばあちゃんみたいやけど」

「え、ウチの字、綺麗……ですか?……そんなん、あんま言われた事無いから……お、おおきにぃ」

「アヤネちゃんがバラキ君のお菓子取ったぁ言うて、ケンカしとりました。ウチが止めましたけど……ホンマ、二人共仲がええことで……」

「番長グループも生徒会も、みんな仲がええ。そんな日々が……続いたらな、って思うんです」


「……最近、番長さんの姿……見ませんねえ……」

「……なんか、アヤネちゃんがよそよそしいなってもうて……ウチ、さみしいなるわあ……」

「…………」

「え?アヤネちゃんが……番長グループが、一般生徒を……?」

「バラキ君、ウチは違うと思うねん……なんか、理由があって……」

「……」

「平和って、何なんでしょうねえ……」

「会長、星が綺麗です。この学園は、こんなにも汚いのに……」

「……」


「会長」

「会長、争い事は……不毛なんですよ」

「……エネルギーの無駄な流出やって……」

「それを止めるために、ちょっぴり大きな力で……一回、どかあんって」

「……そしたら、すべてが良くなる。……一度の戦争で、百年の幸せが手に入るんなら……」

「ウチは、ためらいなく銃を撃つ。……それが、平和なんですよ」

「会長、ウチは……」

「……ウチ、間違ってますか?」

「会長……ねえ、生徒会長」

「……そんな考えも、あるんです。ウチらの勝手な行動が……惑星の寿命を縮めるって」

「会長、ねえ、聞いてますか?会長」

「……会長?」

「……」






…………





…………

とし子「ハハハ……アハハハハハハ……」ヨロッ……

刹那「……とし子……私達を裏切り、勝手な行動をし……今、狂ってしまった、貴様の……」

ドォォォ……ン……

刹那「――何処に平和があったんだッッッ!!!」ジャッ!!

とし子「ハ――ッ!!」ビュオッ!!

刹那「これで――終わらせるッ!!」キッ――

ズ キ ッ

刹那「うっ!!」グラッ……

ッ――ヒ ュ ッ

友「!?(振り遅れたッ!?)」

涼子「バカ!死――」

刹那(しまった――!)

とし子「あははははははははははははははは!!!」オッ!!

刹那(当たる――!!)

ボロッ

とし子「――!?」

ボト……ン……

刹那「!?」

涼子「!?」

友「!!」

とし子の右腕が、炭となり……
……地面に落ちた。

とし子「――な……」

…………

『めえッ!今右肩折ったはずだぞッ!?』

『『ファイア・ウルフ』……『超ウェルダン』』

…………

とし子(まさか――そんな、馬鹿な――)

刹那「!!――」ジャッ!

とし子(――効いてたんか。あの攻撃……!!)

ド ッ

刹那「……」チャキン……

とし子「……」ブ……

ブシュッ

とし子「……」ボタボタ……ボタ……

刹那「……」

とし子「……ん……で……」

刹那「……」

とし子「……産んで……みたかったなあ……ホン、マ……に……」ズルッ……

ドシャアッ ・ ・ ・

刹那「……」

涼子「……」

友「……」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

刹那「……停戦だ」

涼子「……」

友「……」

刹那「立ち向かわなければならないのだ。……彼女を狂気へと追いやった、元凶と」

涼子「……チッ」

友「う……うう……」

刹那「……」

友「……害男さん……みんな……!!」


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

…………

…………

「……ん……」

「……ん?……うん?」

「……あ、あれ?……ここは……?」

「……知らない天井だ……じゃ、なくって……えっと……?」

ムクッ

「……」

男(16歳)「俺……一体、何してたんだ……?」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

…………

今回はここまでです。
祝・男(主人公)登場。実に1スレと43レスぶり

…………

ザワザワ……

「おい、こっちに布だー」「そこ崩れかけてるぞ。誰かー能力者ー」「医療能力者はいねえかー?」

ワイワイ……

サエ「……この人達は?」

刹那「生徒会役員だ。末端だがな……委員長候補生として働いてもらっている」

トウヤ「……チッ」

「会長、建物の応急処置は終了しました」

刹那「ご苦労。では、怪我人の治療を頼む。……丁重にな」

「はっ。し、しかし……」

ガシャーン!

「ざっけんな!俺らに触るんじゃあねーッ生徒会の犬がっ!」「しかし、怪我が――」「うっせえ!んなもんツバつけてたら治るんだよォーッ!」

ドヨドヨドヨ……

「……あのような有り様でして」

刹那「フーッ……大人しく治療を受けるように、言ってくれないか?」

サエ「申し訳ありませんが、お断りしますわ」

刹那「……」

トウヤ「こちらにも医療能力者くらいいる。テメェらの助けなんかいらねェなあッ」

サエ「私達が言っても、素直に聞いてはくれませんわ。……ついさっきまで、互いに戦い合っていた相手ですもの」

刹那「……そう、だな」

ザワザワ……

不良1「――ったくよォー!テメェが先々行くから俺迷子になっちゃったじゃあねーかっ!」

涼子「あーあーうっせえ不良1!テメェがカメみてぇーに遅いのが悪いんだよっ!」

ザワザワ……

マスク「おい、大丈夫かスキン」

スキン「ク……平気だこのくらいッ。……畜生ッ。俺がいながら……三人も死なせてしまうとは……!」ギリッ

モヒカン「スキン先輩のせいじゃあないっすよ……休みましょう、先輩……」

ガヤガヤ……

サエ「……」

ガゴンッ

ドク「うーっす」スタスタ

トウヤ「!……来たのか、ドク」

ドク「おお。生徒会の使いが俺らのいた階まで来てな……モ不良達もこの階まで上げてもらった」

わん子「どくー!!」ヒシッ!

ドク「おーおーいぬっころ。怪我ねえか?」

わん子「あのね゛、あだじねっ、がんばっだんだけど……い、い、いっぱい……死んじゃって……害男さんもまもれながっだ……!」グスン

ドク「ああ……そうだな」ナデナデ

サエ「ドクさん……下の階にいた、副番長達は……?」

ドク「わからん。患者をここまで引っ張り上げるので精一杯だったんだ。落ち着いたら改めて、使いが下の階まで行くはずだ」

トウヤ「……」

ドク「……大変だったな」

友「……」

ドク「友、話は聞いたぜ。……よく頑張った」

友「……俺は、なんも……」

友「結局、俺は……害男さんの命、使っておきながら……敵、倒せなかったっす……」

ドク「……」

友「俺は、なにも……超能力者になったのに、何も……!!」

ドク「あいつは……害男は、あと半年の命だった。あいつは死に場所を探してたんだよ。ずっとな……」

友「……」

ドク「友、一個だけ聞くぞ」

友「は、はい」

ドク「害男は……男らしく死んだか?」

友「…………はい。とても……」

ドク「……ならいいんだ。それを……忘れんな」

友「……」

ドク「で?トウヤ。話はどーなってんだ?」

トウヤ「……」

刹那「それについては私が話す」

ドク「ゲハハ、生徒会長自ら、か。……どうぞ」

刹那「こちらからの望みはただ一つ。……停戦だ。生徒会が保護していたムル君が、偽物であったと判明した。本物のムル君とカシオペアの涙は、第三勢力『ミステリイ・サアクル』の手にあると考えられる」

ドク「……それで?」

刹那「我らの間で起こっていた戦争は一時凍結させ、新たなる敵を『ミステリイ・サアクル』とし戦っていきたいと考えている。学園の平和のために……どうだろう?」

サエ「……」

トウヤ「……」

刹那「虫の良い話ではあるが……力を貸してくれないか?」

ドク「……」

トウヤ「決まっている。……お断りだ」

ドン

ドク「待て、トウヤ」

トウヤ「お前ら生徒会と手を組んで、新たなる敵からムルとかいう宇宙人を助けたとして、だ。……カシオペアの涙はどうなる?」

刹那「……」

トウヤ「テメェら、俺らには触らせず……厳重に保管するつもりだろうがよお?」

刹那「……」

サエ「……その点については……どうなのですか……?」

刹那「……フー……」

刹那「……当たり前だ。貴様らに渡せば……学園の平和はどうなる?」

サエ「!!」

トウヤ「ヌ……!!」ギリッ!

刹那「貴様ら……今この状況となっても、まだ……地位や権力が大事なのか?」

トウヤ「違ァうッ!!俺らはッ!!んなもん興味ねえッ!!俺らの目的は番長の命だッ!!そのために戦っているッッ!!」

サエ「と、トウヤさんッ!その話は――」

トウヤ「俺らがカシオペアの涙を欲しがってるのはッ!!番長の病気を治すためなんだよオッ!!それが……何でわからねえッ!?俺らは――」

刹那「『疑わしきは罰する』ッッ!!!」

ド ン

トウヤ「……何だと?」

刹那「……たとえ、豪終が……奴が、心臓の病で死にかけていたとしても……それを治すために、カシオペアの涙が必要なのだとしても……それでも、渡す訳にはいかん」

トウヤ「!!……『心臓』?」

サエ「……生徒会長、貴女……知っていたのですか?番長が、病であると……」

刹那「ああ。私と奴は昔なじみであるからな」

刹那「奴が病気なのは知っている。……それを治す事が出来るのが、カシオペアの涙だけであるというのも……」

サエ「だったら――!!」

刹那「『何でも願いが叶う石』……それを手にした時、人は……誰かの幸せを真に願う事が、出来るのか?」

トウヤ「!!」

サエ「!……」

刹那「……私は疑っているのだ。貴様らを……そして、自分自身を、な」

ドク「……だから、使わせねえ……誰にも触らせねえようにするのが、正しい……と?」

刹那「そうだ。……私は、生徒会長として……守らなければならないのだ。全てを……な」

トウヤ「……クソ、畜生ッ……けど、助かる命が、目の前に……あるっつうのにッ……!!」ブルブル

ドク「……もうやめろ、トウヤ」

トウヤ「!!――ドクッ!?」

ドク「コイツの言う事は正しい。俺だってんな石手にしちまったら、番長の命の事以外にも、巨万の富やら医術の腕やら、考えちまうかもしれねえからな。……それに……」

サエ「……それに?」

ドク「……不良3・ファニー・アヤネちゃんが消息不明……モ不良・リーゼント・不良2が意識不明の重体……ピアス・茶髪・害男が死んじまった。……テメェやスキンは身体ボロボロだし、グループメンバーにも疲れが見えてる。……これ以上、生徒会と戦うのは……無理だ」

トウヤ「……」

ドク「……大人になれ、トウヤ。……オメーは一人じゃねえ。……番長一人救うために、グループ全員死んでどうする?……疲れを癒やし、クソッタレの第三勢力ぶっ飛ばして……平穏な日々を取り戻そうや」

トウヤ「……」

ドク「それとよ――」

ヒソッ

ドク「もしかしたら……第三勢力ぶっ飛ばした直後、隙をつけば……石を手に入れて、番長を治す事、出来るかもしれねえだろ?……俺は邪まな事考えちまう人間だが……オメーなら治せるんじゃねえのか?」ヒソヒソ

トウヤ「!!……ドク……」

ドク「しっかりしやがれ、リーダー代理ッ。サエちゃんばっかり面倒事押し付けてんじゃあねーぞッ」

トウヤ「……」

サエ「……」

刹那「……まとまったか?話は」

トウヤ「……わかった。……協力、する……」

サエ「今までの面倒ないざこざは、一先ず水に流しましょう。……お互い、ね」

刹那「……ああ。助かるよ」

友「……」

刹那「ところで……神立友紀君」

友「え?あっ、はい!……あ、いや、あの……本名やめてくれません?」

刹那「……友君、君は……番長グループに拉致監禁された、と聞いていたが……?」

友「あー……情報の誤りといいますか、なんといいますか……」

刹那「ふむ、まあいい。……兎も角、君はこの場で唯一の……『一般生徒』である訳だ」

友「!……あ、ああ……そういや、そうですね……」

刹那「……安全を確認出来しだい、すぐに手配しよう」

友「は?」

刹那「帰るんだよ。君は……君の日常へ。安全な日常へな……」

友「!!……」

友「帰…………え?」

サエ「……」

トウヤ「……」

ドク「……」

友「帰るって……家に、ですか……?」

刹那「そうだ」

友「……あ、あはは……そ、そうですよね……そうだ、そうだった……思い出した……」

刹那「……」

友「……そうですよ。俺……帰りたかった。ずっと帰りたかった……こんな危険な戦争に巻き込まれて、意味わかんねえとか思ってた……ちょっとは男らしく、強くなれるかなって思ったけど……全然だったし……」

刹那「……」

友「俺が……弱っちいせいで……俺みたいな一般生徒がいるから……助かる命だって……助からなかった、し……さ……」ポロ……

ポロ……ポロ……

刹那「……すぐに準備をする。……疲れているようだな。しばらく休みなさい」

友「……」

友「帰りません」

ド ン

刹那「……何?」

友「俺は……番長グループの者ですッ!し、下っ端ですけど……害男さんの、舎弟っす!!」

サエ「!……」

トウヤ「……友、テメェ……」

友「こ、ここで帰ったら……俺、一生後悔する。……俺は最後まで戦います。番長グループとしてっ!!」

刹那「……そうか」

友「…………あれ、も……もしかして……駄目なんですかね?こういうのってテストとかいります?」オドオド

トウヤ「……ハッ!いらねえよ。ただ……覚悟しとけよ?ここはヤベェぜ~~?」

サエ「フフ……歓迎しますわ。友さん」ニコリ

ドク「……フーッ……アホがまた増えやがったぜ……ゲハハ」

ガゴンッ・ ・ ・

ドク「ン?」クルッ

ヨロッ……

桜華「……はぁ、はぁ……」フラフラ……

ドク「!……テメェは……」

サエ「ふ、副番長と戦った……!」

刹那「一ノ宮君。無事だったか」

桜華「ええ……会長……」

友「い、委員長っ!その……」

桜華「……友さん……」

友「……副番は?……アヤネちゃんは……どうした?」

桜華「……」

桜華「……手応えは、ありました」

サエ「……」

トウヤ「……」

友「……は?」

桜華「確認は、していません。しかし……私とて、武術の使い手。……助からない命の区別くらいは、つきます。弱まっていく心臓の鼓動……あの小さな身体では、もう助からないでしょう」

友「な……何の、話を……?」

桜華「……一ノ宮アヤネは……姉さんは、私が、殺しました。……私の手で」

…………

…………

新校舎
七階――

オォォオオオオオ……

ウズメ「これが、穴……ですか。……この穴から第三勢力の侵入者が……」ブツブツ

青竜「うおお……おおおおおーん!!!」オイオイ

ウズメ「……」チラリ

青竜「白虎……わが友、白虎よおっ!!我との試合に決着をつけず……死んでしまうとはァーッ!!オイオイオイ!」ズビーッ

ウズメ「……うるさいなあ……」ハァ

生徒会四天王、2年B組『青竜』の容姿・性別>>878
名前>>880

パピヨン

パピー

パピー「まさか奴が死ぬとは思わなかった……蝶・悲しいな。仲間が死ぬというのは」

ウズメ「青竜……パピー、少しうるさい」

パピー「む、これは失礼。悲しみで胸張り裂けそうでね。叫び声をあげる他無いのだ。この悲しみを癒やすには……」

ウズメ「パピー、ちょっとこれ……見てもらえます?」

パピー「フン、我に命令するんじゃない」スタスタ……

ウズメ「この穴……対超能力者防壁で出来てるこの建物が、何故破壊出来たのか……今、わかりました」

パピー「ふうん?聞こうか」

ウズメ「破壊が、内と外『両方』から行われているんです」

パピー「……」

ウズメ「破片の飛び散り方がそれを表しています。つまり……侵入者は、中の者と『せーの』で力を合わせて、同じ場所を攻撃し、破壊した」

パピー「ふうむ?なるほど。内側からなら対超能力者防壁はもろいという訳か」

ウズメ「……これが何を表すのか……わかりますよね?」

パピー「フン、言わずもがな……我らの中に『裏切り者』がいるな?」

ウズメ「……」コクン

パピー「そいつが、第三勢力とつながり……侵入者の手引をし、我が友白虎を殺したという訳か……」

ウズメ「……」

パピー「フン!許せないな……そんなやからは。この蝶・サイコーな我が、見つけ次第消し飛ばしてやろう」

ウズメ「……」

パピー「それで?朱雀。貴様は誰が『裏切り者』だと思うのだ?我には及ばないが頭の良い貴様には……もう見当はついてるんじゃないのか?」

ウズメ「……ええ。まあ……ていうか……」

ウズメ「貴方でしょう?青竜……『裏切り者』は」

バ ン

パピー「……!」

今回はここまでです。
このSSは少年ジャンプや他の漫画雑誌と一切関係がありません。はい。
わからないネタが出た場合は、勝手にやりますので、そのつもりで……

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

パピー「……何を言っているのかわからないな……解るようにいってくれるか?」

ウズメ「……貴方しかいないんですよね。裏切り者。……私は八階で待機、白虎は五階……君は六階にいたはずなんだけど……」

パピー「……」

ウズメ「この『穴』は七階にある。私は裏切り者で無いとして、残りは白虎と青竜……その内白虎は侵入者に殺された。……で、君は?」

パピー「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ウズメ「何故君は、生きている?……六階にいたのなら、降りてきた侵入者と出会ったはず、だけど……?」

パピー「思い出した」

ウズメ「……」

パピー「今の言葉で思い出したよ。我は腹痛でお手洗いにこもっていたんだった……それなら」

ウズメ「ゴメン、それ通らない」

パピー「!……何?」

ウズメ「トイレ、『七階』にしかないもん。……同じ階でこんな大きな穴が出来る破壊があったのに、何も聞いてないって変じゃん」

パピー「し、しかし……」

ウズメ「それに、『報連相』は生徒会の暗黙のルールのはずでしょ。……トイレに行ってたなんて重要な事……後出しで言うなんて、ありえる?」

パピー「……」

ウズメ「……君が内側から、侵入の手引したんだよね?」

パピー「……う、うう……!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ウズメ「……ねえ、パピー……」

パピー「……」

ウズメ「これ以上……私を失望させないでよ」

パピー「……」ス……

スウッ……

パピー「そうだな」

パンッ

…………

…………

ズズッ!

刹那「!……何の音だ?」

サエ「トウヤさん、静かにっ!」

トウヤ「け、けどよおッ!!この女……副番長様をッ!!こ、こ、殺……!!」

ドク「今水に流すって言ったばっかだろうがボケッ!おい、今少し建物揺れなかったか?」

友「な、なんなんでしょう?爆発……とは、違うみたいですけど……?」

ズズズズ……

不良1「ちょ、ちょちょちょ、皆さん?なんか……景色、変わってってない?」

涼子「おい……何か、近付いて来ているぞッ!?」

サエ「な――!?」

番長グループ・生徒会の周囲に起こった、環境の変化>>895
(近付いてくる者・生物・物体や、周りの景色がどう変化したか等)

スライムとか

スライムA「ピキー!」

スライムB「プキー!」

スライムC「ぷるぷる!ぼく悪いスライムだよ!」

ワラワラワラ……

サエ「なっ!?……こ、これはッ!?」

マスク「す、スライム!?なんで……っていうか、これ……」

ゴロツキ2「おっ、オイ!周りをよく見ろッ!!空間が、変わって――」

ピコーン!

「「「「「RPGの世界になっているッッ!!!」」」」」

…………

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

ウズメ「な、なに……これは?」

ズズズズ……!

ウズメ「……君が手を叩いたら……」

オーク「ウウウウウ……!」ドン

サイクロプス「グァルルルルル……!!」バン

ウズメ「……なんだか、面白い状況になったね?……説明してくれる?」

パピー「フン!いいだろう。そういえば我の能力……一度も見せた事が無かったな。この蝶・最強の能力を……!」

パピー「これが我の能力ッ!『スーパーリアルRPG』だッッ!!」

ドーン!

ウズメ「……『RPG』……!」

パピー「能力射程は15メートル……その範囲内にいる者を、強制的に我が創りだした『ゲーム世界』へと閉じ込める能力ッ!!この世界から出たければ……『魔王』である我を倒す他無いぞっ!!」

ウズメ「くっ……」

パピー「ククク!なかなかにエレガントだろう?……『地球』という惑星は長い時を、多種多様に環境を変化させ回り続けた……我もまた環境を自由に変化させる者ッ!ミステリイ・サアクル『地』……『ファンタジーのパピー』とは我の事だッ!!」

ヒュッ――

パピー「ヌ!?」

ウズメ「はっ!!」ドヒュッ!

スカッ!

パピー「おっと!危ない危ない……攻撃的な奴だな」

ウズメ「……貴方を倒したら、外に出られるんでしょ?ならぼさっとしてる暇はないね」

スッ……

ウズメ「ごめん、ちょっと本気で相手する」ザッ

パピー「ハハハ!我の相手だと?……状況をよく見て言うんだなッ!!その二匹を相手して――」

オーク「ウオオッ!!」ブォン!

サイクロプス「ガァァアアッッ!!」グオッ!!

パピー「はたして、無事でいられるかなァ――ッ!!?」

ウズメ「……もう……!」グッ……

生徒会四天王最強、玉柄ウズメの能力>>902

他の能力をコピーする

(言うなよ真剣に恥ずかしいんだから)

(荒らされたり問題あったら変えます。愛着あるしなあこの酉)

使い勝手の良すぎる能力には多大なリスクを付けておいた方がいいんじゃね

>>912
パピーかウズメちゃんか、どっちの話?
どっちも結構チートクラスだけど……

能力名・スーパーリアルRPG

・射程15メートル以内(規模の大きさは15メートル以内なら自在)に存在する者をRPG世界へと閉じ込める。
内部からの脱出・外部からの物理的介入は不可能。しかし何故か携帯は通じる。

・RPGの容量はRPGツクールDSくらい。RPGツクレーナイ。
ちょっと複雑なダンジョン2つくらい作るともうキャパオーバー。よって結構作りは単純。

・閉じ込められた者は脱出不可能だが、
能力者であるパピーの死亡・気絶・睡眠等意識の消失により能力は解除される。

・また、能力発動中は能力者であるパピーも外に出る事は不可能。

・様々なモンスターが出現する上、パピーは自在にモンスターを生み出す事が出来るが、
パピーより強いモンスターは造る事が出来ない。(パピー自身の強さはサエ・トウヤに劣るくらい。スキンとほぼ同じ)

・また、強すぎるモンスターは(容量の関係で)同じユニットとして出現させる事が出来ない。
弱いスライムなら数体でユニットを組む事が可能。

・この世界で死んだ者は死体ごと消失する。しかし、能力が解除されると無傷で解放される。
ただし、この世界に閉じ込められた者が全員死亡した時はこの限りではない。

・RPG世界であるからといって、魔法が使えたりレベルがあったりする訳では無い。
しかし何故か宝箱のオブジェクトは存在する。

……ざっと後付けで考えてみたけど、こんなんでバランスいいかな

オーク「」

すみませんミスしました

オーク「オオオオオオオオオオオオ!!!」ドッ!

サイクロプス「アアアアアアアアア!!!」ッヒャアアッ!!

パピー「フハハハハハハ!ひき肉になれッ!!四天王最強よォーッ!!」

ウズメ「――いくよっ」キ――

ン ! !

ドササッ

オーク「」

サイクロプス「」

パピー「?……!……!!?」

ウズメ「……はぁー……疲れる」プラプラ

パピー「なッ……は!?きさッ……貴様ァッ!?今ッ……一体、何……を……!?」

ウズメ「……貴方が環境を自由に変化させるなら……私は『自分自身』を変化させる。……言い忘れていたね。今――」

スッ……

ウズメ「『私が時を止めた』」

ドン

パピー「なッ……『時』ィ!?時を……『止めた』だとォッ!?馬鹿な、ありえないッ!それは生徒会長・刹那の能力のはずッ……!」

ウズメ「ああ、はい。だからちょっと『コピー』させてもらったんです。最後にすれ違った時に、覚えさせてもらいました」

パピー「は……!?」

ウズメ「私が『最強』と言われたのは、みんなの『最強』を借りていたからだよ。私は『鏡のウズメ』……能力名は――」

ウズメ「――『超リスペクト』」

『超リスペクト』!!

人に流されるままに四天王となってしまった、普通の少女・玉柄ウズメの能力であるッ!
その内容は『能力のコピー』!コピーまでのプロセスは主に3つ!
一つ!能力を実際に目で見る事ッ!
二つ!能力の原理・強さ・心の動き・弱点等を熟知する事ッ!
三つ!『尊敬』する事ッ!

相手の能力に敬意を払う事でッ!その能力をそっくりそのまま丸パクリする事が出来るのであるッッ!!(マジ感謝)
しかし!この便利すぎる能力にはそれ相応の『リスク』があるッッ!!

それは――>>930

コピーした能力発動時にオリジナルの倍ぐらい疲弊する

ウズメ(っっっっぐああああぁぁ~~~~……し……しんどッ……!!)ダルッ!

『疲労感』ッッ!!
リスペクトした能力を使う時ッ!玉柄ウズメはオリジナルの倍エネルギーを使うのだッ!
パワーはそのままで、疲労感倍ッ!痛みも倍ッ!消費カロリーすら倍ッ!狂気の倍プッシュ!!
即ちウズメは……今回の場合、時を止める能力が使えるのは、あと『4回』ほどなのであるッッ!!

ウズメ(あーめっちゃ眼ェ痛いっ。会長いっつも能力使う時、どんだけ集中してんの……あ、あと4回のうちに……)

ザッ!

ウズメ(パピーの能力をコピーするか、パピーを倒すかしないと……!コピー出来るのは一つだけだから……!)

パピー「……フン、恐ろしい能力だ。まさか生徒会長と同じ『ザ・ワールド』の使い手と戦うとはな……しかし」ス……

パン!

パピー「……お次はどうかな?」

ズズズズズ……

悪魔s「「「グゥオオオオオ……!!」」」

ドン!



パピー「『七つの大罪』!!我の生み出すモンスターの中でも蝶・最強の者たちだッ!」

ウズメ「……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

パピー「フハハハ!どうだ?恐れいっただろう?このエレガントなフォルム!パワー!スピード!魔法ッ!!こやつらが本気を出せば、貴様なんぞ消し炭に――」

ウズメ「『瞬王眼』」

キ ン ッ――

ドッサアッッ!!

パピー「――……」タラリ

悪魔(((やっべえ、予想以上にかませだった)))グッタリ

パピー(……『時間停止』強すぎるだろ……!!)

ウズメ「ハーッ……やめてよね、七つの大罪とかアニメ化するらしいし、変な事に使わないでよ。……パピー、もう諦めて。貴方の能力じゃあ私には勝てない。早く能力を解いて。じゃないと――」

ザッ!

ウズメ「死ぬよ?(疲労で私が)」

パピー「ヌ、ウウ……!」

ガタッ

パピー「!!」

ヨロリ……

悪魔「ゲホッ……ヌウン……」

パピー「ふ……ははははは!流石の時間停止でも、この数を相手するのは難しかったようだな?一人……トドメをさしきれていないぞッ!」

ウズメ「チッ……(やっぱ無理だったか……私身体能力そこまで高くないし、武道とかやってないしな……)」

パピー「ここは任せたぞ、悪魔よッ!!」

悪魔「……」ズゥン

ウズメ「こ、この悪魔は……」

高慢・強欲・嫉妬・憤怒・貪欲・色欲・怠惰から一つ
>>936

嫉妬

レヴィアたん「妬ましい ああ妬ましい 妬ましい」パルパル

ウズメ「う……あ、あれってパルス……いやっ、下半身がヘビ……ラミア?」

レヴィアたん「妬ましすぎるわ……その可愛さでその強さ……他人の能力を使えるなんてうらやましい……なんてズルいの……パルパル……もう許さないんだから……!」ギギギ

パピー「ふはは!ここは任せたぞレヴィアたん!この隙に我は『魔王城』へと一旦退かせてもらうッ!」ダッ!

ウズメ「!!待――」

レヴィアたん「どこを見てるの?」ヒュッ!

ウズメ「――!!」バッ!

ドカァン!!

ガラガラ……

ウズメ「くッ……あー痛いっ。もー私こういうの本当苦手なんだけど……!」ガラッ

レヴィアたん「ああそう?あたしなんか眼中にないって事なのね?あたしなんかよりマスターのほうがいいんだ?へぇ~~そう?……ね、妬ましいわ……」パルパル

ウズメ(……こいつ……ゲームのキャラだっていうのに……)

ビシャアン!

ウズメ「うわっ!危ないなあっ尻尾!!」ズザッ!

レヴィアたん「アンタなんか、ここで締め付け殺して飲み込んでやるんだからっ!か、覚悟しなさいよぉぉ~~……あたしの『嫉妬』を……!」

ウズメ(何故か……『能力者』の波動を感じるッッ!!)

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

今回はここまでです。

(俺もわからんくなってきてるとは言えない)

※わかりやすい!現在の状況
・願い事が叶う石、『カシオペアの涙』を取り戻すため、協力して第三勢力『ミステリイ・サアクル』を倒す事にした番長グループと生徒会。
しかし、ミステリイ・サアクルの能力者の手により、RPGの世界へと閉じ込められてしまう。
さて、どうなるか……。

・九階生徒会室…「副会長」バラキ、「会計」あゆみ、「書記」エネゴリ君が待機中。エネゴリ君は怪我でダウン。

・八階~四階…ミステリイ・サアクル「地」パピーの能力によりRPGの世界となっている。パピーは魔王城へと逃げたみたい。
・その内の七階…「生徒会四天王」ウズメと「RPGのモンスター」レヴィアたん戦闘中。
・その内の五階…番長グループほぼ全員と、「生徒会長」刹那と「一年委員長」桜華が、スライムの大群と戦闘中。

・スキン、モ不良、リーゼント、不良2…大怪我でダウン。

・「副番長」アヤネ、ファニー、不良3…消息不明。

・学園のどこか…「火」ベギラマ、「木」凰…ムル拷問&カシオペアの涙探索中。

・保健室…「主人公」男、目覚める。

(……質問とかありますかね?読者様減らすのは出来るだけ避けたい)

Q,トウヤとサエのラブコメはまだありますか?

別に減らしていいだろ、飽きて読まなくなる奴はその程度の奴だ
もしくは専ブラも導入してないにわかかまとめ勢だから居なくなればゆっくり読める

長くなればなるほど減るのは当然だから諦めろ

>>946
考えてなかった。これからはちょくちょくラブコメさせます

>>947>>948
SSとはいえネット上で自分の書いた文章載せてる訳なので、
一人よがりのオナニーじゃなく見ていて気持ちいいと思うようなオナニーすべきだと思うんです
あとこれ一応安価スレだから、人消えたら詰む

>>949
ばっか、俺は最後までつき合ってやるって言ってんだよ言わせんな恥ずかしい

>>950
俺のケツの処女やるよ

ゴォォォォォォォオ……

『超能力学園』の、何処か――

ォォォオオオ……

ベギラマ「……チッ、先走りやがって……っの野郎」

凰「?……」

凰「何の話だ?ベギラマ」

ベギラマ「繰り返される……よくある話だ」ゴッ!

ムル「ッ!……」ジワッ

凰「やめろ、それ以上は……死ぬぞ、そいつ」

ベギラマ「泣くも笑うも好きも嫌いも……どうだっていいさ。こいつが死のうとなァ。何も話しやがらねェんだから」ガッ!ゴッ!

ムル「!――!!……」

凰「……何をいらついている」

ベギラマ「想いを紡いだ言葉まで、影を背負わすのならば……海の底で物言わぬ貝になりたい。……先走りやがったんだよ、『地』のヤツがな」

凰「『地』……パピーか」

ベギラマ「『地』は穏健派で、生徒会にスパイとして潜り込んでた野郎だが……俺が『仲介役』としてな、『サアクル』との様々な情報伝達の手伝いをしてたんだよ」

凰「……『嘘』の、か」

ベギラマ「正解だ。時を重ねるごとにひとつずつ俺を知っていってるな」

凰「……チッ」

ベギラマ「今回もよォ~~冥王の命令だと言って、とし子の侵入の手助けをさせたんだが……その後の行動が良くねえな」

凰「何かあったのか?」

ベギラマ「あいつ、生徒会と番長グループを自分の能力で閉じ込めやがった……焦りすぎだぜ、ボケッ」

ベギラマ「お膳立てはしてやったんだ。生徒会アンド番長グループ対ミステリイ・サアクル……ゼッテェーなると思ったのによォ~~……」

凰「……」

ベギラマ「生徒会と番長グループは、ミステリイ・サアクルが石を持ってると思い込んでいる……お互いが潰し合ってる隙に俺らが石を手に入れようと思ったのによ、上手くいかねェぜ」

凰「……」

ベギラマ「おまんちん!石は見つからねえのかよッ!?」

凰「その名で呼ぶな。手がかりが少なすぎるんだ……旧校舎内はあらかた探したが、見つかっていない」

ベギラマ「……あァ~~もうッ!誰にも邪魔をされずに海に帰れたらいいのにッ!」ゲシッ!

ムル「ぐ……!」

ベギラマ「……ま!いいかァ。……パピーの能力は『閉じ込める』事に特化している……状況は変わってねえなァ。奴らがパピー殺して出てくる前に、石を探せばいい」

凰「……冥王は……ミステリイ・サアクルの方はどうする?」

ベギラマ「まだ動きは見れねえんだろ?ならしばらくは放っといて大丈夫だろ。……俺が好き勝手行動すんのは初めてじゃあねえしなあ~~」

凰「……おれ達の裏切り……見つかれば、殺されるぞ」

ベギラマ「裏切りィ?違うね!……俺様は平和ァァ~~な世の中が好きなんだヨ。……今の冥王の『動かない』姿勢じゃあ、そんな世の中は一生来ない!だから……俺が作ってやるだけだ」

ニタア……

ベギラマ「平和な世の中を……俺様を上にして、他の全ての死体の上になァァァ~~……築きあげてやるぜェェ~~……!!」

凰「……」

ベギラマ「この俺が学園のトップに、世界のトップに立つ!!この戦争を陰から操ってなアアアア!!アキャキャキャキャキャキャ!!」

キャキャキャキャキャキャキャ

凰「……」

ムル「……う……」

キャキャキャキャキャキャキャ……

ムル(誰か――……)

……キャキャキャキャキャ……

ムル(――……助けて……!!)

……キャキャキャ…………

              ―=≡|「|
                 /|  ./|  |」|」
           __|  |_l  |_
          ―=、_  _   _\
               |  |  |  |
              ―=≡'´  |  |       「|「|

             ―ニ三 ∠_   ―=」|」 ∧
               ∠/ ̄ ̄ ̄      ∠ノ

「……あーいうの許せねえよな。自分で手ェ出さずに裏でコソコソするヤツ」

ザッ

「わかるぜェー。ホンット許せないわ。手ェ出すなら陵辱モノの同人誌にしろッ」

「いや、そういう話じゃあなくって……」

ザッ

「……女の子を足蹴にするなんてね。実際に目で見てみると……成る程、ふつふつと沸き上がってくる感情があるね」

ザッ

「では、後は宜しくお願い致します。私は貴方がたの『案内役』……で、ありますので」

「ああ。後はボク達に任せてくれ。……病み上がりだが、いけるかい?」

ザッ!

「はい。……大丈夫です」

ムル「!――……」

凰「!……」

ベギラマ「……」

ザッ!!!

ベギラマ「……ンだァ?テメェらは……?」

不良3「正義の味方……ルイズの永遠のバカ犬……」ドン

ファニー「……番長グループだ……!」ドン

ミステリ「では……くれぐれも、お気をつけて」ドン

アヤネ(17歳)「ああ。……行くよ?男君」ドン

ザッ……






男「……はい」ド ン !





⇐To be continued=・・・?

はい次スレです。

男「安価で超能力学園トップを目指す」アヤネ「その3だよ。フフフ」
男「安価で超能力学園トップを目指す」アヤネ「その3だよ。フフフ」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1401548212/)

とりあえず建てたけど、続きは明日か明後日書きます。
ここはあと雑談とかなんかそんなんで埋めてくれると助かります。

すみません、>>919で「死んでも能力解除すれば生還出来る」と書きましたが、
あまりにも弱すぎるし緊張感無いので、やっぱり死んだら終わりって事でお願いします

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年02月13日 (木) 05:03:58   ID: 7kx5CAjs

まだー

2 :  SS好きの774さん   2014年02月16日 (日) 03:58:08   ID: apTGxM8m

いけーるー

3 :  SS好きの774さん   2014年05月30日 (金) 16:56:53   ID: B9JYhGiC

つまらん

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