真美「千早お姉ちゃんは照れ屋さん」(132)

真美「双子の姉の真美です! よろしくお願いします!」

(カワイー)

(ガンバロウネ!)

小鳥「うん、じゃあみんな自己紹介は済んだかな? 真美ちゃん、頑張りましょうね!」

真美「モチのツモ! 真美も亜美もがんばっちゃうよん!」

小鳥「一応コレ、渡しておくわね」

(ピラッ)

真美「なにこれ?」

小鳥「所属アイドルのリストよ。小さい事務所だし顔合せることも多いでしょうから」

真美「ほ~、ナルホドナルホド、ありがとねん! おー、ほんとだ! ここにいるのでみんななんだね」


真美「……ん?」

真美「ねぇねぇ」

小鳥「?」

真美「この、如月千早、って人はいないの?」

小鳥「あー……」

真美「え、真美、何かまずいこと聞いちゃった?」

小鳥「えっ!? う、ううん、そんなことないのよ!」アセアセ

真美「怪しいなぁ……」

小鳥「……えっとね、少し難しい子なのよ。今日もあなた達の歓迎会やるっていうのは伝えたんだけど……」

真美「むー」

小鳥「さ、さぁっ! 今日はお菓子なんかも用意してるから、みんなで楽しみましょう?」

真美「そだね! 亜美、早速悪戯しちゃおーぜい!」

(コッ、コラァッ!?)

(アハハ、イタズラッコサンダネ)

(サワガシクナリソウダネー)

(ワイワイガヤガヤ)

―数日後―


真美「ふんふんふ~ん♪ 真美も今日からレッスンだー!」タッタッタッ

真美「事務所には誰がいるかなーっと」

『失礼します』

(ガチャッ)

真美「ん?」

千早「……」チラッ

真美「あ! もしかして如月千早さ」

千早「……」プイッ

(テクテクテク)

真美「ありゃりゃ、行っちった」

(ガチャッ)

真美「おっはろ~」

雪歩「あ、真美ちゃん。おはよう」

真美「今日から真美もレッスンだぜい!」

雪歩「ふふ。私達と一緒にだよね」

真美「あ、そういえばそこで如月千早さんに会ったYO! 初めて見た!」

雪歩「あ……如月さんに……」

真美「? なんでそんなによそよそしいのさ。ゆきぴょん人見知りなの?」

雪歩「ゆ、ゆきぴょん? えっと、そういうわけじゃなくて……」

真「あぁ、うん、雪歩はこう見えて同性相手なら結構社交的だよ。如月さんって、なんだか取っ付きづらくて」

真美「ふぅん……」

雪歩「如月さんと、何か話したの?」

真美「ううん。声かけたけど、ちらっと見て無視されちゃった」

真「無愛想なんだよなぁ、如月さん。でも、声かけられたのなら、返事くらいしても……」

真美「あ、真美は別に気にしてないよ? ほらほら、それよりレッスンいこいこ!」

真美「~♪」

雪歩「わっ! 真美ちゃん上手上手!」

真美「へっへーん! でも、まだまだ真美の伝説はこれからなのだ!」

真「心強いなぁ」

(ガチャッ)

亜美「おっすおっす!」

真美「おう、亜美さんではないか!」

雪歩「こんにちはー」

真「亜美達もレッスン?」

亜美「うんむ、いおりんもあずさお姉ちゃんも良い腕してるZE!」

(ポカッ)

伊織「新入りのくせに調子に乗るんじゃないわよ」

亜美「うぅ……いおりんの愛のゲンコツ……」

真美「ほほう、早くも主従関係が見え始めておりますな!」

伊織「全く、あんたら二人ともめんどくさいわね……楽しいからいいけど」

真美「あっ! いおりんがデレた!」

あずさ「あら、伊織ちゃん……」

伊織「って違うわよ馬鹿!」

(ゴチン)

真美「あべしっ!」

雪歩「ふふっ。二人とも、本当に面白いね」

真美「盛り上げ役も楽じゃないZE……」チラッ

(テクテク)

真美「あっ!」

(タタタッ)

真「真美、どこに行くの?」

千早「……」テクテク

(タッタッタッ)

真美「千早お姉ちゃーん!」

千早「……」テクテク

真美「すとぉーっぷ!」ガシィッ

千早「……」チラッ

真美「もー! こんな美少女が呼びとめてるのにそりゃないZE!」

千早「……何?」

真美「まだ挨拶してなかったっしょ? これからよろしくお願いします!」

千早「そう、よろしくね。他に何か用かしら」

真美「えっと」

千早「特にないなら失礼するわ。時間の無駄だから」

真美「あ、うん」

千早「……」プイッ

(テクテクテク)

真美「うむむ……」

伊織「ちょっと、何よあの態度! 信じられないわ!」

あずさ「いくらなんでも、新しく入ってきた子、しかも年下の子にあれは……」

真「……やっぱり、ボクはあまり好きになれないな。如月さんのこと」

雪歩「真美ちゃん、大丈夫? ……真美ちゃん?」

真美「んー……」

(ツンツン)

真美「ふぁ?」

亜美「何も悩むことないんじゃない?」

真美「ほう」

亜美「思う様にやっちゃえばイージャン!」

真美「だよね! んっふっふ~、千早お姉ちゃん……そういう態度なら、真美にも考えがあるぜい」

雪歩「ま、真美ちゃん……?」

―またまた数日後―


千早「……」ペラッ

(ソロソロ)

千早「……」ペラッペラッ

(ガバァッ)

真美「だーれだっ!」

千早「……」グイッ

真美「うあー!」

千早「今、楽譜を読んでいる最中なの。邪魔しないでもらえるかしら」

真美「千早お姉ちゃんのケチー! ちょっとくらい遊んでくれてもいいじゃ~ん」スリスリ

千早「……ここはアイドル事務所で、私は歌が上手くなるためにいるの。馴れ合うつもりなら、他を当たって」

真美「やだ!」

千早「……そう。なら仕事もないし、私が出ていくわ」ガチャッ

真美「ああん」

(バタン)

真美「ぐぬぬ……」

真「や、やめなよ、真美……」

雪歩「如月さん、怒ってたよ……」

真美「真美は負けん! 負けてはならないのだ!」

雪歩「えぇっ!?」

真美「とりあえずおっかけてくる!」

真「はぁ、どうなっても知らないよ、ボク」

真美「大丈夫だよん♪ 行ってきます!」ガチャッ

(バタン)

雪歩「……真美ちゃん、なんであんなに一生懸命なんだろう……」

真「ボクに聞かれても分からないよ」

真美「えっと、千早お姉ちゃんは……」キョロキョロ


千早「……」テクテク


真美「いた!」


(タッタッタッ)

(ピョンッ)

真美「へーいお姉ちゃーん!」ガッシ!

千早「あふっ?!」

真美「なんか今面白い声が出たYO?」

千早「……あなたね」

真美「あ! やっと違う表情が見れた!」

千早「っ……」

千早「もう、なんなのかしら……私の周りをうろちょろして。そんなに私を苛立たせたいの?」

真美「んーん、そんなわけないじゃん」

千早「じゃあ、何を……」

真美「だって千早お姉ちゃん、寂しそうなんだもん」

千早「……なんですって?」

真美「いっつもいっつも暗ぁい表情して」

千早「……別に」

真美「でもさっきも事務所で、時々ゆきぴょん達の方をチラ見してたよね?」

千早「っ!?」

真美「んっふっふ~、真美さんにはお見通しなんだぜい?」

千早「……気のせいよ」

真美「千早お姉ちゃんも強情だなぁ」

千早「……帰るわ」

(テクテク)

真美「えー、どっかでお茶でもしようYO!」テクテク

千早「付いてこないでっ!!」

真美「うぇっ……」

千早「……さようなら」

真美「……うん、ばいばい」



(テクテクテクテク)

千早「……っ」

千早「そんなもの、私には……今更……」

千早「……」

(クルッ)

千早「……少し、言い過ぎたかしら……」

―翌日―


真美「うむむむ……」

亜美「おやおや? 悩んでおられますな」

真美「どうやったら千早お姉ちゃんを振り向かせられるかなーって」

亜美「恋する乙女じゃん!」

真美「違いまっせ!」

雪歩「真美ちゃん、まだ頑張ってたんだ」コトッ

真美「あ、お茶ありがと」

真「ボクらも最初は結構頑張ったんだよ。でも、如月さんは話すらまともにしてくれないし……」

真美「でもさ」

雪歩真「「?」」

真美「それで諦めちゃったら……千早お姉ちゃん、可哀そうだもん……」

(ガチャッ)

真美「!」

千早「おはようございます」

真美「千早お姉ちゃん、おはよう!」

千早「……」テクテク

雪歩「あ、あわわ……如月さん、怒ってるよ……」

真美「ん? どったの、千早お姉ちゃん」

千早「……」ピタッ

真「き、如月さん、真美も悪気があったわけじゃ……」

千早「……」

真美「……千早お姉ちゃん?」

千早「……その」

真美「ん?」

千早「昨日は少し言い過ぎたわ。ごめんなさい」

真美「んーん! 真美は何とも思ってないよん!」

(ゴソゴソ)

千早「あと、これ」スッ

真美「えっ、くれるの!?」

千早「気に入ってもらえるか分からないけれど……」

真美「わぁ……可愛い髪飾りだ!」

亜美「えーっ、真美ずっこいよ!」

真美「へっへーん! これは真美のものだもんね!」

千早「ふふっ、気に入ってもらえたみたいで良かった」

真美「あ……」

千早「え?」

真美「笑った! 今笑ったっしょ!」

千早「あっ……」バッ

真美「千早お姉ちゃん、笑うと可愛さ百倍だよ!」

千早「――っ……!」カァッ

真美「ほらほら! もっと笑お→ってば!」

千早「くっ……。れ、レッスンに行ってきます!」クルッ

真美「ちぇーっ。遊べるかなーと思ったのに……」

千早「……」ガチャッ

真美「行ってらっしゃい!」

千早「…………」チラッ

千早「……行ってきます」ボソッ

(バタン)

真美「……」

真「き、如月さんが」

雪歩「あんな顔するなんて……」

亜美「おぉ~っ! 真美大勝利じゃん!」

真美「……見た?」

雪歩「へ?」

真美「ねぇ、今の千早お姉ちゃん見た?! やばいっしょ、可愛すぎだよ!」バンッ

真「確かにすごく可愛かったなぁ、今の如月さん」

真美「いっつもクールなお姉ちゃんがさぁ! あぁんもうっ!」ゴロゴロ

亜美「……真美?」

真美「はっ」ピタッ

亜美「……」

真美「……見なかったことにしといて」

―またまた数日後―


(ガチャッ)

千早「……」

雪歩「あ……」

千早「……菊地さん、萩原さん、おはよう」

雪歩真「「!?」」

真「お、おはよう」

千早「今日も冷えるわね」

雪歩「そ、そうだね」


(ダダダッ)

真美「千早お姉ちゃん!」ダキッ

千早「けふぅっ!」

真美「ひっさしぶりじゃん! 寂しかったYO!」

千早「もう、いきなりはやめなさい。それに、前に会ってから二、三日しか経ってないわ」

真美「でも会いたかったんだもん!」

千早「はいはい……」


真「如月さんから挨拶してくるなんて」

雪歩「どうしたのかな……」

千早「……ごめんなさい。迷惑だったかしら」

雪歩「えっ?! そ、そんなことないよ!」

真「むしろ嬉しいよ。ただ、正直に言うと、これまであんな感じだったから、急で驚いたというか……」

千早「……そう」

真美「もー! 千早お姉ちゃんったら暗いYO!」グリグリ

千早「ちょっ……やめなさい」

外出なきゃならんくなったいったん離脱
落ちてたらあとで立て直す

予想外に早かった
再開

真美「でも千早お姉ちゃん、まんざらでもない顔してるよね?」

千早「そ、そんなことないわよ。いいから放しなさい」

真美「やーだー!」


伊織「ちょっとアレ、どうしたの?」ガチャッ

雪歩「あ、伊織ちゃん」

伊織「私達もさっき、いきなり挨拶されたわよ」

あずさ「千早ちゃんもやっと馴染んできてくれたのかしら?」

亜美「んー、あれは真美の愛の賜物じゃないかなぁ?」

伊織「え?」

雪歩「……くすっ、そうだね」


千早「だから放しなさい! いい加減にしないと怒るわよ!」グイィ

真美「やっだもんね~♪」

『へー、そんなことに』

『なら、これもアリじゃないですか?』

『そうだなぁ』

(ガチャッ)

P「おはよう」

律子「ちょっと、何騒いでるの? 連絡あるから静かにしなさい」

真美「はぁーい」スッ

千早「あ……」

真美「?」

千早「っ……」プイッ


P「ほう……」

律子「ふむ……」

亜美「連絡ー?」

律子「まずはあなたよ、亜美。あなたは本日付けで、竜宮小町の三人目として活動を始めてもらうわ」

亜美「ほんとっ!?」

伊織「ま、竜宮小町は元々三人ユニットのつもりで企画されてたしね」

あずさ「うふふ、これで本格的に活動できるわね~」

真美「おぉ~、良かったじゃん亜美! 一緒にできないのはちょっち寂しいけど」

P「真美、お前もだ」

真美「え? 竜宮小町は三人じゃないの?」

P「違う違う、そっちじゃない」

真美「?」

P「千早」

千早「なんでしょうか」

P「千早、真美。お前たちには二人で、デュオを組んでもらう」

真美千早「「!?」」

P「クールな千早と元気な真美が、うまい具合に組み合わさると思ってな」

P「千早がどう反応するか心配だったんだが……その様子だと、大丈夫そうだな?」

千早「えっ!?」

P「随分と仲良さそうだったじゃないか」

千早「そ、その……私は、そういうつもりでは」

真美「え……千早お姉ちゃん、真美のこと嫌い……?」

千早「ち、違うのよ?! そ、そういうつもりじゃっ」

真美「……」ウルウル

千早「あ、えっと、その」アタフタ

真美「千早お姉ちゃん……」ウルウル

千早「わ、分かりました。やります、やりますから」

真美「ほんとっ!? やったぁ!」ケロッ

千早「くっ……」

P「まぁ、詳しい打ち合わせとかはまた今度な。そんなわけで、今日は親睦を深めるのも兼ねて、二人でレッスンに行ってくれ」

真美「はーい!」

千早「……分かりました」

P「雪歩、真。ここしばらく、真美の面倒見てくれてありがとうな。お前達も今日からは元の活動に戻ってくれ」

真「はいっ!」

雪歩「ふふ、久しぶりだね」

真「真美がいなくなると、ちょっとさびしい気もするけど」チラッ


真美「ほらほら! 早く行こうYO!」グイグイ

千早「わ、分かったから、ちょっと待って……」ズルズル


真「ボクは嬉しいかな」

雪歩「えへへ、うんっ」

千早「じゃあ真美、声を出してみて」

真美「あーっ」

千早「もう少しお腹から出すように」

真美「あ~っ!」

千早「そう、その感じよ。その感覚を覚えれば、歌の自力が何段階も上がるわ」

真美「へー、やっぱり千早お姉ちゃんって歌上手いNE!」

千早「それしかやることがなかっただけよ」

真美「……んっふっふ、千早お姉ちゃん、一人ぼっちだったもんね」

千早「……うるさいわね」

真美「でも、大丈夫だよん♪」

(ポフッ)

千早「あ……」

真美「これからは真美といっしょだもんね!」

千早「……ふふっ」

真美「ねぇ、千早お姉ちゃん」

千早「何?」

真美「なんでみんなに素っ気なかったの?」

千早「……私は、人付き合いが下手だから」

真美「いいじゃん、別に」

千早「私が居ると、空気を乱してしまうのよ。だから、合唱部でも」

真美「……でも、これからは大丈夫だよ」

千早「?」

真美「これからは、真美がいるからさ」

真美「千早お姉ちゃんが空気読めなくても、ダメダメでも、変なこと言っちゃっても」

真美「全部、真美がフォローしてあげるからさっ!」

千早「真美……」

真美「だからさ、事務所でくらい、みんなと仲良くしようYO!」

(ギュッ)

真美「ふわっ!?」

千早「真美……」

真美「ちちち千早お姉ちゃん?!」ドキドキ

千早「……ありがとう」

真美「へ?」

千早「ありがとう……本当に……」ポロッポロッ

真美「えっ、な、なんで泣くの?! ご、ごめんなさい!?」アタフタ

千早「違う、違うのよ。ありがとう、真美……」ギュゥッ

真美「うぅ……千早お姉ちゃん、なんだかはずいよ……」カァッ

千早「……そうね。私ったら、年下の子に泣きついたりして」ゴシゴシ

真美「そ、そうじゃなくてさ。それは全然良いと思うよっ!」ギュッ

千早「あ……」

真美「ま、真美も……千早お姉ちゃんに頼りにされたら、嬉しいから、さ……」カァァッ

千早「……頑張りましょう、真美」

真美「うん」

千早「あなたとなら、心の底から楽しく歌える気がするの」

千早「これまでみたいに、一人で淡々と歌うんじゃなくて」

真美「あったりまえだYO! 真美と一緒に歌って楽しくないなんてどうかしてるZE!」

千早「ふふっ、そうね」

真美「あっ! また笑った!」

千早「えっ……」バッ

真美「もう隠さなくていいじゃんよ~」

千早「は、恥ずかしいのよ」

真美「……えへへ、笑った千早お姉ちゃん、やっぱり可愛い」

千早「も、もう……やめてってば……」

―翌日―


千早「真、萩原さん、お疲れ様」

真「えっ、今ボクのこと、名前で……」

千早「少し、馴れ馴れし過ぎたかしら」

真「ううん、全然! ボクも名前で呼んでいいかな?」

千早「ええ、勿論」

雪歩「う、うぅ……真ちゃんのことは名前で呼ぶのに、私はやっぱり名字にさん付け……」

千早「あっ、ご、ごめんなさい! た、他意があるわけでは……その、萩原さんは萩原さんっていうイメージというか」アタフタ

雪歩「えへへ、冗談だよ。萩原さんでいいよ。じゃあ私は千早ちゃんって呼ぶね」

千早「ちゃ、ちゃん……」

雪歩「えっと、イヤ、かな」

千早「そ、そんなことないわ。ただ、慣れなくて……」

雪歩「ふふっ、慣れていこうよ、ね?」

千早「え、えぇ……」

真美「ふむふむ、親睦を深めているようですな→」

雪歩「あ、真美ちゃん」

真「それなりの期間一緒にやってきたのに、今更って気もするけどね……あはは」

千早「ごめんなさい、本当に……」

真「えっ?! い、いや、謝られるようなことじゃないよ!」

真美「ね? 千早お姉ちゃん。話してみれば、こんなもんだYO」

千早「……真美のお陰よ」ボソッ

真美「え?」

千早「なんでもないわ」

真美「千早お姉ちゃんっ!」

千早「何?」

真美「ソファー! ソファー座って!」ポンポン

千早「いいけれど……」ストン

真美「んっふっふ」

(ポスン)

千早「えっ」

真美「千早お姉ちゃんの膝もーらいっ!」

千早「ちょ、ちょっと、真美」

真美「ねぇねぇ、ギュってして! ギュって!」

千早「はいはい……」ギュッ

真美「……えへへ……」キュッ

雪歩「二人とも、本当に仲良しさんだね」

真美「もち!」

―それから一か月後―


千早「おはよう」

伊織「あっ! ちょっと千早!」

千早「何?」

伊織「冷蔵庫に入れておいたオレンジジュース、飲んだでしょ!」

千早「……さぁ、知らないわ」プイッ

伊織「目線が泳いでるわよ……!」

雪歩「ほらほら、伊織ちゃん落ち着いて。はいっ、お茶」スッ

千早伊織(ズズッ)

千早伊織「「ふぅ」」

あずさ「うふふ、二人とも仲がいいわね~」

伊織「そ、そんなんじゃないわよ!」

千早「そうです。伊織のことはなんとも思っていません」

伊織「きーっ!」ジタバタ

真「千早もだいぶ馴染んできたね」

亜美「最初の頃の千早お姉ちゃんは、影も形もありませんなぁ」

真美「……」

亜美「真美、どったの?」

真美「えっ、ううん、なんでもないよ」


真美「千早お姉ちゃーん!」

千早「何?」

真美「今日のレッスン終わったら、一緒にご飯食べに行こーぜい!」

千早「あ、ごめんなさい……」

真美「え?」

千早「今日は先約が入ってるのよ。伊織に誘われてて……」

真美「あ、そなんだ……」

千早「真美も一緒に来る? 多分、良いって言ってくれ――」

真美「……ううん、いいや。分かったよ。また今度ね」

(トボトボ)

千早「あ、真美……」

―――――――――

千早「……真美、どうしたのかしら。レッスンの時間なのに……」

(ポパピプペ)

(……ただいまおかけになった番号は、電源が入っていないか、電波の届かない――)

(ピッ)

千早「電話にも出ないわ……」

千早「……真美……」

真美「はぁ……レッスン、初めてサボっちゃったYO」

真美「真美、悪い子になっちゃった……」

真美「……」

真美「なんで、サボったりしたんだろう……」

真美「……」

真美「千早お姉ちゃん……」


「やっと見つけたわ」

真美「あ……」

千早「駄目よ、レッスンをサボったりしては」

真美「千早、お姉ちゃん……」

真美「千早お姉ちゃん、レッスンは……?」

千早「……初めてよ。レッスンを休むなんて」

真美「っ……! ダメだよ! 早く戻んなきゃ!」

千早「嫌よ」

真美「っ?!」

千早「真美を放ってなんておけないもの」

真美「……」

千早「今日はもう戻っても大してレッスンできないわね……。このまま、どこかで時間でも潰しましょうか」

真美「……なさい」

千早「え?」

真美「ごめ、なさい……」ポロポロ

千早「ま、真美?」

真美「ごめんなさい、ごめんなさい! 真美っ……千早お姉ちゃんの邪魔しちゃってっ……」ヒック…エグ…

千早「だ、大丈夫よ。落ち着いて?」

真美「応援してあげようって、助けてあげなきゃって、思ってたのに」

千早「ええ」

真美「千早お姉ちゃんが、みんなと、どんどん仲良くなって、嬉しいはずなのに、寂しくて」グスッ

千早「……ええ」

真美「それ見ながら、なんで真美だけ仲間はずれなのとか思っちゃう、真美が、嫌で」

千早「……」

真美「なんて嫌な子なんだろ、って、あんなこと千早お姉ちゃんに言っといて、でも」

千早「真美」

(ギュッ)

真美「う……」

千早「大丈夫よ。何も言わなくていいわ」

千早「真美の気持ちは、よく分かる」

真美「……お姉ちゃん」

千早「私もこれまでずっと、寂しかったから」

真美「……うん」

千早「ごめんなさい。最近、ほったらかしにしてしまって」

真美「……千早お姉ちゃんのばか」

千早「許してもらえないかしら。今日は、ずっと一緒にいるから」

真美「え? いおりんは……」

千早「体調が悪いからって、また今度にしてもらったわ」

真美「だ、ダメっしょ、約束は守らなきゃ」

千早「じゃあ、今から伊織の所に行こうかしら」

(ギュッ)

千早「?」

真美「……やだ」ギュウ

千早「……ふふっ」

真美「最初はね、ただ遊んでみたかっただけだったんだ」

千早「誰でも良かったのね」

真美「そ、そういう言い方はやめてYO! いじわる!」

千早「くすっ、ごめんなさい」

真美「そしたらすっごく寂しそうにしてたから、何とかしてあげたいなって思って」

真美「……それに千早お姉ちゃん、クールでかっこよくて。でも、時々見える態度がなんか可愛くて」

千早「う、うるさいわね」

真美「こんなお姉ちゃんが欲しかったな、って……」

千早「お姉ちゃん……」

真美「えと……迷惑、だよね……」

千早「……いえ、そんなことないわ」ナデナデ

真美「あふ……」

千早「私も、その……真美みたいな妹、欲しいと思ってたから……」

(ストン)

千早「真美」チョイチョイ

真美「?」

千早「ほら」トントン

千早「膝の上、空いてるわよ」

真美「っ!」

(ピョンッ)

(ズンッ!)

千早「うぐっ」

真美「んっふっふ~……ここは真美の特等席だもんね!」

千早「もう……」

(ギュッ)

真美「ふわぁっ!?」

千早「ならこの抱き心地も、私専用ね。ふふっ、ふかふかしてる」ギュウッ

真美「うあうあ~……」カァッ

真美「千早お姉ちゃん」

千早「何?」

真美「もう、暗くなっちゃったYO」

千早「じゃあ、帰りましょうか」

(ギュッ)

千早「……そんな風に腕を掴まれてたら、立ち上がれないわ」

真美「だって、寒いんだもん……」

千早「でもそれじゃあ、いつまで経っても帰れないわよ」

真美「千早お姉ちゃんといっしょなら帰れなくてもいいもん」

千早「ダメよ。風邪を引いてしまうでしょう? そうしたら、しばらく会えなくなってしまうわね」

真美「えっ!? や、やだっ!」バッ

千早「それじゃあ、帰りましょうか」

真美「ねぇねぇ、千早お姉ちゃん、手を繋いでもいい?」

千早「えっ……べ、別にいいけれど……」

(ギュッ)

真美「えへへ、暖かいね!」

千早「っ……そ、そうね……」

真美「あれ? 照れてるの?」

千早「そそそそんなわけないじゃないっ!」カァァッ

真美「うあうあ~……お姉ちゃん、顔真っ赤だよ……」

千早「そ、そんなこと言ってると手を放すわよ」

(パッ)

真美「あっ……」ウルッ

千早「っ?!」ギュッ

真美「……んっふっふ~」ニコニコ

千早「もう……」

(マモナクーイチバンセンニー)


千早「ほら、真美はあっちのホームでしょう?」

真美「……」ギュッ

千早「真美」

真美「……帰りたくないよ」

千早「これ以上のわがままはダメよ」

真美「でもっ」

千早「あんまりわがままばかり言ってると、デュオが解散になってしまうかも……」

真美「やだぁっ!」

千早「じゃあ、今日は帰りましょう?」

真美「……うん」

千早「もうすぐ初ライブなんだから、明日からは頑張らないと、ね」

真美「うんっ! 二人で、絶対成功させるんだかんね!」

千早「ええ、勿論よ」

真美「千早お姉ちゃん、ばいばーい!」

千早「また明日ね」

(プシュゥー)

(ガタンゴトン…)

真美「あーあ、千早お姉ちゃん行っちゃった……」

真美「……でも、今日はいっぱい一緒にいられたから、まぁいっか、な? えへへ」

真美「あ、そうだ!」

(ポパピプペ)

(prrrr)

(ガチャッ)

『もしもし、真美か?』

真美「あ、兄ちゃん? 今度のライブのことで、ちょっと話したいことがあってさ~」


――――
―――
――

―ライブ当日―


真美「うっひゃー、お客さんいっぱいいるYO!」

千早「でもこれは、あくまでメインのメンバーを見に来た人たちだから」

真美「真美達は前座だもんね」

千早「私達は私達で、全力を出すだけよ」スッ

真美「千早お姉ちゃん、かっこい……」

真美「……」

真美(ハッ!?)

真美「……千早お姉ちゃん」

千早「……」

真美「その衣装、もっと前開かないとダメじゃないかな」

千早「だだだだってこんなに前を開いたら恥ずかしいでしょう?!」カァァァッ

真美「あー……」

真美「でもそれがこの衣装の着方だし、そんな半端なことしてたらお客さんも萎えちゃうYO?」

千早「くっ……」

(デハ、スタンバイオネガイシマース!)

真美「あっ、始まるよ!」

千早「えっ!?」

真美「ほらほら千早お姉ちゃん、行くYO!」グイッ

千早「ひ、引っ張らないで!」


(ワァァァァアアッ!)


真美「わ……」

千早「っ……」

真美(す、すごい人……初めてのライブで……)

千早(でも、負けるわけには……)

(ギュッ)

真美「……」

千早「真美……」

真美「お姉ちゃん……頑張ろ。ね?」

千早「……えぇ」


(ソレデハ、コレヨリ765プロライブヲ カイサイシマス!)


(トップバッターハ―)

―――――――――――――

『ねね、真美達の活動方針なんだけどさ、クールな千早お姉ちゃんと元気な真美ってことだったじゃん?』

『ん?』

『でも千早お姉ちゃんが本当に可愛いのって、クールなとこと恥ずかしがり屋さんなとこのギャップだと思うんだよ!』

『なるほどな、そういう路線もアリだな』

『クール一辺倒じゃなくて、そこも狙っていこうぜい!』

『よし、その話乗ったぞ』

『さっすが兄ちゃん! ……ところで、真美達の名前の話だけど……』

『え? ゴンザレスでいくんじゃないのか?』

『そんなわけないっしょ!? ……まさか!』

『……ごめん』

『えぇーーっ!?』

『あはは、嘘だよ嘘。流石に事務所として、あんな名前で通すわけにはな……』

『びっくりした……。じゃあさ! 活動名も、照れ屋な姉妹、って意味で……』

―――――――――――――

真美「こんにちはーっ! ばっしゅふる☆シスターズだよー!」キャピッ

千早「今日はこのあとも、たくさんのアイドル達が出てきますので、楽しんでいってくださいね」キリッ

真美「でももしかしたら、真美達が可愛すぎて、あとの子たちのこと考えられなくなっちゃうカモねん?」ンッフッフー

千早「……」

真美「……千早お姉ちゃん?」

千早「ま、真美は可愛いかもしれないけれど、私は……」

真美「はいっ! こんな照れ屋で可愛い千早お姉ちゃんでした!」

千早「ちょ、ちょっと、真美?!」

(カワイー!)

(チハヤチャンカワイイヨー!)

千早「あ、あう……」

(マミチャンモカワイイ!)

真美「あんがと→☆」

千早「精一杯歌います。聴いてください」キリッ

真美「では早速一曲目、いくYO→!」

(スゥッ)


千早「目と目が逢う瞬間好きだと気付いた――」


真美(そうなんだよ、千早お姉ちゃん)


千早「あなたは今、どんな気持ちでいるの?――」


真美(好きとは違うけど、寂しそうな千早お姉ちゃんを見て、どんな気持ちなのかな、って)


真美「戻れない二人だと、分かっているけど――」


真美(でもこの歌と違うところはね)チラッ


千早「……」ニコッ


真美(戻るんじゃない。真美達は、これから進んでいくんだよ)


真美「少しだけ、このまま瞳、そらさないで――」

真美(ステージで、飛んで、跳ねて)

真美(隣にいる千早お姉ちゃんは、やっぱりとってもかっこよくて)

真美(時々飛んでくる声援に一瞬顔が赤くなったりして)

真美(あぁもう千早お姉ちゃん可愛すぎるよおおおおっ!)

真美(勿体なさ過ぎだよ、お姉ちゃん)

真美(こんなに可愛いのに、これまでずっと一人ぼっちだったなんて……)

真美(……)

真美(だからこれからは)

真美(真美が一緒に、いっぱい照れさせてあげるっしょ!)

真美「ふー、一曲目はカッコいい曲いったNE!」

千早「二曲目は……えっと」

真美「真美達は前座だからこの二曲目で終わりなんだけど……」

(エェーーッ!)

真美「だいじょーぶい! 思いっきし可愛い曲用意してきたYO!」

千早「か、可愛い曲……」

真美「千早お姉ちゃんも歌うんだよ? 可愛く歌おうZE☆」

千早「う、歌わせて、いただきます……」カァッ

(ヒューヒュー!)

千早「~っ……!」

真美「じゃあ二曲目行っくよーん! 『ジェミー』!」

真美「ステキな人ってどんな人なんだろ――」


真美(色んな人がいるけど、一人は今、真美の隣にいるよ)


千早「やっぱりオシャレにキメちゃう事かな――」


真美(オシャレなんてしなくても、千早お姉ちゃんはステキだよ)


千早「早速チャレンジ! 私にも出来るかしら?――」


真美(なんだってできるYO!)


真美「可能性は未知数――」


真美(真美も、いっぱい手伝ってあげるから!)

真美(千早お姉ちゃん、恥ずかしいのかな。顔が真っ赤だYO)

真美(さっきはあんなにかっこよかったのに……)

真美(でも、客席からじゃ、恥ずかしそうなのは分かっても、あんなに真っ赤なのは分かんないかな?)

真美(んっふっふ~、真美だけが知ってる千早お姉ちゃんの素顔だYO!)

真美(……でも、なんで真美、こんなに千早お姉ちゃんのこと考えてるのかな)

千早「ただ君が手に取るの待ってる――」

真美(あ、そっか)

真美「みっつっけたんっ♪」

真美(そっか、相手にされないと寂しいとかだけじゃなくて)


真美「真美、千早お姉ちゃんのことが大好きなんだ」ボソッ


千早「えっ?」

真美「えっ?」

真美(あっ、やばっ……マイクしっかり拾ってんじゃん)

千早「……ば、ばっしゅふる☆シスターズでした!」カァッ

真美「でした!!」


(ワァァァァァァアア!!!)


―――――――――――――

千早「真美、お疲れ様」

真美「あ、うん、お疲れ様……」

千早「……」

真美「……」

真美(さっきの、モニター通して思いっきり聞こえてたよねえええうあああああん!!!!)

千早「えっと、真美?」ツンッ

真美「ひゃあっ!?」ドキィッ

千早「……くすっ」

真美「うぅ」

千早「最後の、よく聞こえたわよ」

真美「あ、あわわ……その、あれは変な意味じゃなくて、なんというか……」アタフタアワアワ

千早「今更そんな慌てるようなことかしら」

真美「へ?」

千早「私も、真美のことは大好きよ?」

真美「……うぅ……お姉ちゃあん!!」ダキッ

千早「はいはい。お姉ちゃんはここにいるわ」ナデナデ

真美「うー……」

千早「でも、あんなに大々的に叫ぶ必要はなかったんじゃないかしら」

真美「うあうあ~!!!」

千早「ふふっ」

千早「……あ……」フラッ

(ドサッ)

真美「っ千早お姉ちゃん!?」

(ユサユサ)

真美「千早お姉ちゃん、しっかりして!?」

千早「……」

真美「お姉ちゃん! ……お姉ちゃん……?」

千早「……」

真美「お姉ちゃああああああん!!!」






千早「はぁ、ひんやり気持ちいいわ……」

真美「え?」

P「……」

千早「……」ダラーッ

真美「……」ダラーッ

P「お前ら、床で折り重なって何やってんだ」

千早「床がひんやりして気持ちいいんです」ペタァ

真美「オンブバッタごっこだYO」ダルー

P「……ちゃんと水分摂っとけよ。あとスタッフさんの邪魔にならないようにな」テクテク

真美千早「「はーい」」ダラーッ

真美「千早お姉ちゃん、のんびりしてて気持ちいいNE」

千早「下からのひんやり感と、上からのぽかぽか感が気持ちいいわ」

真美「……ずっとこのままがいい」

千早「ダメよ。あと5分経ったら行きましょうか」

真美「えへへ、あと5分……」

―翌日―


P「みんな、昨日のライブはお疲れ様! よく頑張ったな!」

(ハイ!)

P「んで、えーっと……」

千早「なんでしょう?」

真美「んー?」

P「そこの二人はなんで今日も重なってるんだ」

千早「セマルハコガメです」

P「セマルハコガメなら仕方ないなぁ」

真美「兄ちゃん、コレ気持ちいいんだYO」

P「うん、仲良きことは……まぁ美しきことかな……」

真「もう完全に姉妹って感じだね」

亜美「むむ……」

雪歩「亜美ちゃん、寂しい?」

亜美「さ、寂しくなんてないもんNE!」

伊織「はいはい、私達も行くわよ」ギュウッ

亜美「ひゃわわっ?!」

あずさ「うふふ、亜美ちゃんも妹になってくれないかしら~?」ムギュッ

亜美「く、苦しいYO……」ジタバタ

雪歩「でも、なんだか嬉しそうだね」

真「だね」

千早「ねぇ、真美」

真美「んー?」

千早「今度のオフ、私の家に遊びに来ない?」

真美「えっ?! いいのっ!?」

千早「ええ。一緒にのんびりしましょう」

真美「行く! 行くYO! んっふっふ~、お泊りしてもいい?」

千早「ちゃんとご両親に許可を貰えたらよ?」

真美「うんっ! ま、千早お姉ちゃんのとこだったら、絶対オッケーもらえるけどね」

千早「そんなに信用あるのかしら、私」

真美「この写メ見せたらべた褒めだったYO」チラッ

千早「っ!? こ、これっ! この前うたた寝してた時のじゃない!」

真美「この千早お姉ちゃん可愛いよね~」

千早「け、消しなさい! 今すぐに!」

真美「やーだよっ!」スクッ

千早「こらっ! 待ちなさい、真美!」

真美「べーだっ! 兄ちゃん、レッスン行ってくる!」

P「お、おう。行ってらっしゃい」

千早「私も行ってきますね。真美、止まりなさい!!」

真美「止まれと言われて止まる真美じゃないZE!」

(ガチャァッ)

(ダダダダ…)

P「はぁ……閉めてけよ……」バタン

真「もうすっかり千早も、騒がしい765プロの一員って感じだね」

雪歩「真美ちゃんには感謝しないとね」

P「あの調子だと、あっという間に追い抜かれるかもしれないぞ?」

真「うっ……ただでさえ千早は、実力で言えばボクらの中でもトップですからね……」

雪歩「ふふっ、伊織ちゃん達もすごいし、負けてられないね、真ちゃん!」

真「うんっ!」

真美「うぐぐ、千早お姉ちゃんもタフだZE」ダダダッ

千早「あなたよりもアイドルキャリアは長いのよ……!」ダダダッ

真美(どうせレッスン一緒だから最後は捕まるんだけど)

真美(でも、こうしてじゃれ合ってる時間も、とっても幸せだなぁ)

千早「真美ーーっ! 消しなさい!!」

真美「千早お姉ちゃーん!」クルッ

千早「?」ダダダッ


真美「大好きーーっ!!」


千早「っ!?」ピタァッ

真美「チャンスっ!」ダダダッ

千早「あっ?! こらぁっ!!」カァァァッ


真美「捕まえられるもんなら捕まえてみーっ!」



おわり

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キキーーーッッ






ドン!!!








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まみちはまじ増えろ、まみちは可愛いやろ!!
>>113身代わり乙

百合というよりは仲良し姉妹のイメージなんだけど百合でもいいや
これ以外には百合は書いたことないや
最近は清純派ちーちゃんとかクリスマスのはるるんとか乗っ取りだけど貴音飼うやつとか

春香「りめんヴぁーい! ハールカッカー!」
春香「清純派ちーちゃんが真心を込めて」
春香「真冬の夜は暖かくて」
P「最近猫を飼い始めたんだ」 ※一応閲覧注意

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