シンジ「ジオフロントの駅員さんになった」(507)

プァーーッ キキィィーッ

プシュッ


『ジオフロント国立公園エリア3~ジオフロント国立公園エリア3~
お降りの際はお忘れ物にご注意ください』


シンジ「列車前…最後尾よし、発進」ポチッ


『ドア、閉まります。ご注意ください。』ウィーン プシュ

ゥゥウウーッ


シンジ「今日も異常なしっと、いやぁ淡々とした仕事だけど、やっぱり僕に向いてるかな」

アスカ「あら、ここにいたのね」

シンジ「…ッ!アスカ!」

シンジ「アスカ!久しぶりじゃないか!どうしたの!?」

アスカ「休暇もらったのよ、久しぶりにこっちに来てみようかと思ってさ」

シンジ「久しぶりだなぁ…本当に。五年ぶりくらいかな」

アスカ「そうね、しっかしアンタ、相変わらず線が細いわね。それでも男なの?」

シンジ「そっちの成人男性と一緒にしないでよ…、一応平均だよ、たぶん」

アスカ「まあ、私の周り軍人ばっかりだしね…比べるだけムダか」ケラケラ

シンジ「もうっ…」

アスカ「ところでさ」

シンジ「なに?」

アスカ「この国立公園って見所とかあるのかしら」

シンジ「うーん、どこも面白いと思うよ。セカンドインパクト前の森林の生態系を保存してるわけだから、珍しい動植物がいっぱいいるし、でもちゃんと道もルート整ってる」

アスカ「アンタのおすすめを聞いてんのよ」ツンツン

シンジ「つ…突っつかないでよ…じゃあまあ、5番エリアかな?」

アスカ「5番?何があるの?」

シンジ「アレ…ネルフ本部跡を、改装して休憩所とかグッズ販売店とか入れてるよ」

アスカ「あそこね…一時はどうなることかと思ったけど」

シンジ「ああ!ゴメン!別にそんなつもりじゃ…やっぱ行きづらいよね」

アスカ「いいわ別に、あそこも思い出がないってわけじゃないし」

シンジ「うん…、そうだね。ジオフロント内の生態系についての博物館とかもあるから、きっと楽しめるよ」

シンジ「でも…珍しいね、アスカってそういうジャンル好きだったけ…?」

アスカ「なに?」

シンジ「いやぁその、理科系っていうか、科学系っていうか…」

アスカ「バカねぇ、あんたの顔見に来たのよ。国立公園はついでよ、ついで」

シンジ「そっか…ありがとう、アスカ」

アスカ「相変わらずバカ正直ね」

プァーーッ


シンジ「あっもうすぐ電車来るよ、アスカ」

アスカ「あら、残念。ま、シンジ様のお仕事の邪魔しても悪いしね」

シンジ「また帰り寄って行ってよ」

アスカ「ん、わかったわ」

アスカ「ところでさ…」

シンジ「あ、ゴメン。電車来たから」ゼンゴカクニン

アスカ (しっかり仕事してんのね…)


プァーーッ ヒュウゥゥー

シンジ「異常なしっと…じゃ、アスカ、楽しんでおいでよ」

アスカ「うん…ねぇアンタ」

シンジ「ん?」

アスカ「大丈夫なの?同居人、あんまり良い噂聞かないけど」

シンジ「えっ…」

アスカ「これからヒカリと連絡取って待ち合わせするの、日本に来る前に国際電話でちょっと話したわ」

シンジ「…」

アスカ「また来るわ」プシュッ

シンジ 「…」 ゼンゴカクニン

シンジ「」ハッシャボタン ポチッ


ウゥーーッ プァーーッ


シンジ「同居人…か」

シンジ 「…」 タンタントシゴト

シンジ 「…」 シッカリトシゴト

シンジ「…」モクモクト

加持「よっ、シンジくん」

シンジ「加持さん!」

シンジ「あっ、今日は早番ですか?」

加持「ああ、もう俺は上がるよ。お疲れさん」

シンジ「大変ですよね、国立公園って24時間体制でしょ?」

加持「ああ、でもシフト組んでるからな。シンジ君だって立ちっ放しで長時間じゃないか」

シンジ「でも電車は始発と終電ありますから」

加持「はは、キミは真面目だな。しかしそれがキミの良いところだ」

シンジ「へへっ」テレッ

シンジ「ミサトさんは元気ですか?」

加持「ああ、アイツ産休空けてから急に働きたがり始めてな。今はカラー?だっけ?そこで働いてる」

シンジ「あぁ、あの特撮の…意外ですね」

加持「なんだかんだでアイツも想い入れがあるんだろ、なにせ本物動かしてたからな」

シンジ「ハハ…そうですね」

シンジ「お子さんは?」

加持「保育園に預けてるよ、まだ小さいし親が側にいなくて大丈夫か不安だったが、今じゃ迎えに行ってもイヤイヤするんだ」

シンジ「遊びたい盛りですもんね」ホホエミ

加持「ところでシンジ君の方はどうなんだ?」

シンジ「え、僕は…」

加持「…あまり、一人で抱え込みすぎるなよ。もし良ければまたウチに来てくれよ、アイツも歓迎するだろ」

シンジ「…加持さんは、ミサトさんの酒癖にどう付き合ってましたか?」

加持「アイツはただの酒呑みだからな、何かの反動で酒に寄りかかってしまうのとは違うよ」

シンジ「そうですね…」

加持「すまんな、こんな話題にしちゃって」

シンジ「いえ」

加持「お、電車が来たな。じゃシンジ君、お疲れさん」

シンジ「お疲れ様です」


プァーーッ ウゥゥーー


シンジ (みんなあんな風に言うんだ…)

シンジ (僕だって良いとは思ってないけど、そんなにヒドイんだろうか?)

シンジ (でも少なくともこのままでいいとは思えない)



夕方ーーー



コロコロ コロコロ


シンジ (サヨナキドリの声が聞こえる、もうすぐ上がりだな)

アスカ「シンジっ」

シンジ「あっ、アスカ…と委員長!」

アスカ「あんたバカァ?まだそれ抜けないわけ?」

シンジ「ごめん…」

ヒカリ「いいのよ、ウチのだってたまに間違えるくらいなんだから」クスッ

アスカ「もうすっかり鈴原夫人ね…しっかし幸せになっちゃって~コノコノ」

ヒカリ「いやぁ…えへへ」

シンジ「結婚式とか、予定はあるの?」

ヒカリ「うん…今は旦那も忙しいし、貯金もあんまりないから…落ち着いてから身内だけでやろうかと思ってるの」

アスカ「私その日は戦争があってもすっ飛んでくるわ」

シンジ「身内だけでしょ?」

ヒカリ「まさか、碇君もアスカも当然呼ぶわよ。身内っていっても凄く少ないし、旦那に言わせれば碇君は兄弟みたいなものらしいわ」フフフ

シンジ「そっかあ…光栄だな」

アスカ「ふーっ、人の幸せにまったく嫉妬しないアンタもアンタよ。ここに来た時言ったけど、アンタはどうなのよ」

シンジ「えっ、ぼ、僕?」

ヒカリ「ごめんなさい…旦那からその…あの…ちょっと聞いちゃって。あの人も悪気はないの、ただちょっとズボラっていうか…」

シンジ「うん…別にいいよ、トウジに相談したのは僕だし」

アスカ「あんた押しが弱いからね、相手が尻に敷いてくれないなら無理しても亭主関白で手綱取ってあげないとダメよ?」

シンジ「…そんな、じゃあアスカはどうなのさ」

アスカ「私?私はそうね…まあ良い人がいないって言ったらウソになるわね」

ヒカリ「えっ、そんなの聞いてない!」

アスカ「なに言ってんのよ、ヒカリのノロケのどこに私の恋愛事情を挟む余地があったわけ?」

ヒカリ「えーっ」

シンジ「まあまあ、じゃ二人とも気をつけて帰ってよ」

アスカ「まだ話終わってないわよ?」ズイッ

シンジ「…」

アスカ「ハァ…ま、アンタの事だからこれ以上とやかくは言わないけどさ。もし困ったら…少しは頼んのよ。」

ヒカリ「アスカ少しの間日本に留まるって、また呑みにでも行きましょ?」

アスカ「っていうかあんたいつまで仕事してんのよ、いい加減上がりじゃないの?」

シンジ「えっと…あの、僕は、その、ちょっと今日はまだ上がれないんだよ、書類の整理とかで」

アスカ「ふ~ん、ま、いいわ。私が日本にいる間にもう一回くらいは顔出しなさいよ」

シンジ「うん…わかったよ」

ヒカリ「じゃあね、碇君」

アスカ「バァイ」ヒラヒラ

シンジ 「」 ヒラヒラ

シンジ (ウソついちゃった…)

シンジ 「」 カエリジタク イソイソ

シンジ「じゃ、お先に失礼します」

遅番一同「「お疲れ~っす」」


シンジ「」デンシャ ノリーノ

シンジ「」チジョウニ オリーノ

シンジ「」 テクテク

シンジ「」ピタッ

シンジ「コンビニ…」

加持『一人で抱え込みすぎるなよ』

アスカ『もし困ったら…少しは頼んのよ』

ヒカリ『また呑みにでも行きましよ?』


シンジ (…みんな心配してくれてる)

シンジ「今日は、今日だけはお酒買わずに帰ろう」

シンジ (きっと分かってくれる…逃げちゃダメだ)

シンジ「」アパートノ マエ

シンジ 「」 カンカン

シンジ「…」 ドアノ マエ

シンジ (やっぱり帰りずらい)

シンジ (いつからだろう?こんなに気まずくなったの)

シンジ (押しかけて来た時から様子がおかしかったけど)

シンジ (でも、ここで折れちゃダメだ)


ガチャ


シンジ「た、ただいま~…」

シンジ (いつ帰ってもアルコールの臭いがヒドイな)

マリ「」ヒック

マリ「…ワンコくん?」

シンジ「マリ、帰ったよ」

マリ「」スンスン

マリ「あちゃあ~、シラフのにおいだぁ」ヨタヨタ

シンジ (シラフのにおい…?アルコールの臭いがしないって事かな)

マリ「ワンコく~ん…」スリスリ

マリ 「」 ピクッ

マリ「なんでお酒持ってないの?」

シンジ「今日は…買ってこなかったんだ」

マリ「…」

マリ「そっかあ、ワンコくんは私の欲しいもの聞いてから買って来てくれるつもりなのかぁ」

シンジ「今日はもう買わないよ」

マリ「…私からまた奪うの」

シンジ「奪ってないよ」

マリ「」

マリ「奪ったじゃん…私の大好きなもの」

シンジ「奪ってないよ、今日だけ控えよう?明日になったら買ってくるから」

マリ「エヴァ買って来て」

シンジ「」

マリ「エヴァ買って来てよ」

マリ「ついでに使徒もオツマミでついてくるといいな」

シンジ「…マリ」

マリ「用意できないなら、お酒、買いに行け」

マリ「今すぐ!!」バンッ

シンジ「マリ…」

マリ「なんでよ!なんでそんなところで突っ立ってるの!早くして!!」

シンジ「マリ…もうエヴァは」

マリ「どっかに残ってるでしょ…なんでもいいの、アレに乗せて」

シンジ「使徒もいないよ、僕ら勝ったんだ、人類が生き残ったんだ」

マリ「私戦車とだって戦う…なんでもいいよ」

シンジ「みんな違う道を歩いてるんだ、マリだけ」

マリ「イヤ…その話聞きたくない」

シンジ「マリ」

マリ「あんたのせいじゃない!全部ぶっ潰してくれちゃってさぁ!!戦いが終わるくらいなら、人類の半分でも全部でも消えちゃえばよかったのに!!」

マリ「姫は…姫はどうしてうまくいったの?」

シンジ「エヴァから降りる努力をしたんだよ…」

マリ「国連が勝手に解体指示を出したのに?」

シンジ「アスカはエヴァなしでもみんなに認められるだけの努力をしたんだよ」

マリ「私の方が優秀だったにゃん…エヴァに乗る前は私の方が努力してた」

シンジ「エヴァにのめり込みすぎちゃったんだよ、他に探そうよ、楽しいこと」

マリ「楽しいことなんか何にもないよ…」

シンジ「エヴァに乗る前は戦闘機のパイロットだったんでしょ?」

マリ「ブランク5年は伊達じゃないよ…戻れないよ」

マリ「戻っても楽しくない、エヴァがいい」

シンジ「…僕、今日は違うところで寝るよ」

マリ「…男だろ」

シンジ「君のこと悪く言いたくないけど…君の世話ばかり焼いてられない」

マリ「…ッ」

シンジ「」スタスタ バタン

マリ「ちくしょう…逃げんなゴルァァア!!」バンバン

ガコンー… ウーン… ガコンー… ウーン…


シンジ (やっぱりまずいかな…)

シンジ「」ピンポーン

シンジ「綾波、いる?」

マリの正体ってなんなの?

レイ「ハイ…碇君?」ガチャ

シンジ「うん…、ごめんね、急に訪ねて。ちょっと…いいかな」

レイ「」コク

シンジ「綾波の部屋…だいぶ充実してきたね」

レイ「ええ…最近、お給料増えたから」

シンジ「そっか、すごいじゃない!リツコさんやマヤさんは元気?」

レイ「赤木博士は相変わらず、先輩は転勤になったわ」

シンジ (先輩…?マヤさんの事かな)

レイ「みんなで送別会を開いたの…」

シンジ「そうなんだ、楽しかった?」

レイ「先輩が泣いて、赤木博士も涙ぐんでいたわ。他の娘もつられて泣いている子がいた」

シンジ「そっか…」

レイ「私も、気づいたら泣いていた」

シンジ「…」

レイ「私、変わったかしら」

シンジ「うん…良い方に変わったと思うよ」

レイ「こんな時…」

レイ「笑えばいいのね?」

シンジ「うん」ニコッ

レイ「」ニコッ

レイ「それで、碇君」

シンジ「あぁ、うん」

レイ「今日は何の用?」

シンジ「ちょっと、相談…というか、誰かと話がしたくてさ」

レイ「…真希波さんは?」

シンジ「飲んだくれない…詮索しない人と話がしたくて」

レイ「そう…いいわ」

レイ「碇君、ご飯は食べた?」

シンジ「え?いやまだ」

レイ「私も、これからなの。良かったら」

シンジ「あぁ…うん、それじゃ頂こうかな」

レイ「」テキパキ

シンジ (綾波が台所に立ってるなんて、なんだか不思議な感じだな…)

シンジ「」ソワソワ

シンジ「あのっ…僕も綾波を手伝うよ」

レイ「あなたはいいわ、私が作るもの」

シンジ「あ、そう」

シンジ (暇だな…)

シンジ (ん、いい匂いがしてきた…)

レイ「碇君、もう少し待ってて。あと5分くらいで出来るから」

シンジ「うん…綾波、もしかして、作ってるのって味噌汁?」

レイ「ええ…ごめんなさい、あんまりレパートリーがなくて」

シンジ「いやいや、お邪魔してるのは僕の方だし」

シンジ (他にも何か香ばしい匂いがするな…)

レイ「できたわ」コトコト

シンジ「あ、ありがとう…」

シンジ「焼き魚?綾波、肉食べられるようになったんだ」

レイ「お魚はお肉に入らないわ…タンパク質も取らなくちゃいけないから」

シンジ「うん…そっか」

レイ「お肉がなくても、代わりはあるもの」

シンジ「それじゃあ」

シンジ・レイ「いただきます」

シンジ「」パクパク

レイ「…」

シンジ「ん?綾波、食べないの?」

レイ「あの…碇君、味、どう?」

シンジ「なんか…すごく懐かしい味がする…お袋の味っていうか」

レイ「そう、よかった」

シンジ「変だよね、母さんの料理の味なんて、覚えてるわけないのに」ハハッ

レイ「…そんな事ないわ」

シンジ「すごく、美味しいよ、ありがとう綾波」

シンジ (なんかこうしていると新婚さんみたいだな…)

シンジ(トウジや委員長はいつもこんな感じなのかな?)

シンジ「ねぇ綾波」

レイ「なに、碇君」

シンジ「こうしていると、新婚さんみたいだね、なんちゃって」

レイ「」ブフォ

シンジ「!?」

シンジ「ご、ごめん!綾波!」アタフタ

レイ「…いいの、いくらこぼしても、お代わりあるもの」

レイ「」フキフキ

シンジ「…味噌汁といえば、綾波が食事会を開こうとしてくれたのを思い出すよ」フキフキ

レイ「」フキフキ

シンジ「…僕と父さんを、それに他のみんなも呼んで、仲良く食事会しようって企画してくれたことあったじゃないか」

レイ「」フキフキ

シンジ「すごく…嬉しかったな。あの後アスカの事とか、僕がやらかしちゃったりとかでお礼言えなかったけど」

レイ「」フキフキ

シンジ「なんか今こうしていると、何もかもがすごく懐かしいな」

レイ「」フキフキ

シンジ「綾波?聞いてる?」

レイ「え」

レイ「ごめんなさい…(夫婦のくだりから何も)聞こえてなかったわ」

シンジ「いいよ、それよりもうキレイになったし、食べようよ、冷めちゃうよ」

レイ「ええ、そうね」

シンジ「」パクパク

レイ「」パク

レイ「…」

レイ「ねえ、碇君」

シンジ「ん?」

1です、みんな読んでくれてありがとう、嬉しい。

ちょっと用事できたからまた30分後再開します。

お暇なら来てね ノシ

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

みんなありがとう。

すかさず保守時間目安表貼ってくれた人も乙です。

あとちょっとしたら再開します。

レイ「今日…これからどうするの?」

シンジ「ん…どこかに泊まろうと思う、なんかもう帰らない方が良い気がするんだ」

レイ「」

シンジ「あ、あ、別に、そういう意味じゃないよ。カプセルホテルでも…それに職場にも仮眠室あるし」

レイ「いいの」

シンジ「あ…ごめんね、誤解させるようなこと言っちゃって」

レイ「誤解してるのは碇君の方だわ」

シンジ「うん…え」

レイ「私、いいわ」

シンジ「ん…うん、ああ、寝泊まりしてもいいの?」

レイ「碇君さえ良ければ」

シンジ「そう…なんだ」

シンジ (これって浮気に入るのかな…でも同居とはいえ、マリと僕は付き合ってるわけでもない)

レイ (これは…女の戦い)

夜ーーー


レイ「じゃ、おやすみなさい、碇君」

シンジ「ん…うん…おやすみ」

レイ「着替えはないけど、お風呂、勝手に使ってくれて構わないから」

レイ「あと歯ブラシは新しいのを出してあるわ」

シンジ「うん…ありがとう」

シンジ (なし崩し的に泊まる事になっちゃったな…)

シンジ (でも今帰ったら綾波の好意をムダにする事になるかな)

シンジ (キツく言い過ぎたかな…なんかマリの事が心配になってきた)

レイ (赤木博士は私に居場所を与えてくれたわ…)

レイ (ネルフが解体されて首脳陣が国連に連れて行かれた時、私はもう用済みだったもの)

レイ (私をよく思っている感じではなかったけど、彼女が手を引いてくれたから今の私がいる)

レイ 「…ロジックじゃないもの」


シャー キュッキュッ


レイ「」ドキドキ

シャー キュッキュッ


シンジ「ふぅ…」

シンジ (歯ブラシ用意してくれて助かったな、やっぱり歯を磨かないで寝るのは気持ち悪いもんね)

シンジ (バスタオルまで用意してある…)

シンジ (別にやましい気持ちは断じてない、断じて)

シンジ「フッ…僕ももうこんな事で熱膨張する碇シンジじゃない」

シンジ「」

シンジ (なんかドキドキしてきた)

ガチャ


シンジ「おっ、ここちゃんとトイレと風呂別れてるんだ」

シンジ (シャンプー…は使ってもいいよね、ボディソープは…ないな…石鹸?)

石鹸「」カドガトレテ マルイ

シンジ「」ゴクッ

シンジ「逃げちゃダメだ」

ジャー ホカホカ


シンジ (それにしても…綾波の部屋でシャワー借りる事になるなんて)

シンジ (意外と女の人と同居することが多いから慣れたと思ったのに)

シンジ (…綾波、洗面台に化粧品あったな。変わったんだな、本当に)

シンジ「フー」ガチャ

シンジ「綾波ありがとう…ってもう寝たか」

シンジ (ベッド以外に寝れるところと言ったら…ソファかな)キョロキョロ

シンジ (綾波起こさないようにしなきゃ)ソロ~リ

レイ「碇君」

シンジ「はいっ」ビクッ

レイ「碇君、こっちへ」

シンジ「え…あの…」

レイ「碇君」

シンジ「うん…」

シンジ (なんか綾波の言うことって逆らえないな)

レイ「ベッド、半分使っていいわ」

シンジ「…」モソモソ

シンジ「…」

レイ「…」

シンジ (気まずい!)

レイ (碇君…何もしてこない、アドバンテージのある彼女を持つ男には、既成事実を作るのが一番だって)

レイ (私…私が赤木博士の真似をしてもダメなのね)


シンジ (何話そう何話そう何話そう逃げちゃダメだ今日は良い天気だね?)

シンジ (というか二人とも仰向けに寝てたんじゃ始まる会話も始まらないじゃないか?)

シンジ・レイ「綾波」「碇君」

シンジ・レイ「」

レイ「碇君」

シンジ「はいっ」

レイ「…お仕事は楽しい?」

シンジ「…まあまあです」

レイ「ご飯…どうしてる?」

シンジ「相変わらず自分で作ってますっ」

レイ「なぜ敬語なの?」

シンジ「えっえっ」キョドキョド

レイ「…碇君、私のこと、好き…?」

シンジ「」バクバク (心臓の音が凄いよ!使徒と戦ってた方がマシだったよ!)

レイ「私は好きよ」

レイ「碇君」

レイ「私のこと知ってるのね」

シンジ「え」

石鹸「」カドガトレテ マルイ
シンジ「」ゴクッ

ってどういう意味?

シンジ「えっ…なに…?知ってるって、元から知ってるけど」

レイ「隠さなくていいわ」

レイ「だからネルフが解体された時、私と一緒に来てくれなかったのね」

シンジ「いや、あれは…僕はもともと科学者になれる程の頭もないし」

レイ「私と一緒に過ごすのがイヤだったの?」

シンジ「ちがうよ、綾波、キミが何を言ってるのか、分からないよ」

レイ「だから私とは過ごさず、あの人と一緒になった」

シンジ「マリのこと?あれはあっちから押しかけて来ただけで…」

レイ「…私の事を思うなら、正直に話して」

シンジ (綾波が僕の方を向いて、僕の胸に手を置いてる…)

シンジ (窓から入ってくる月明かりが綾波の顔を照らしてる…白くて綺麗だ)

シンジ (これが…これが)ゴクッ

レイ「私、あなたのお母さんから作られたの」

シンジ「え…?」

レイ「知ってるでしょ?でも私、あなたのこと好きよ」

シンジ「僕の母さんから…?僕たち…僕たちその…兄妹?」

レイ「?…まさか…私に知らされて、あなただけ知らないって事は、ないわよね。誰にも言われなかったの?」

シンジ「なに…なにを言ってるんだよ、綾波」

レイ「私、あなたのお母さんから作られたのよ、クローンよ」

シンジ「」

レイ「私…てっきりあなたが知ってるものだと…」

シンジ「僕…知らない、何も知らない」

シンジ「どうして…作られたの?」

レイ「碇司令よ」

シンジ「…と、父さんは…何をやってるんだ」

レイ「…全てを新しくやり直すには、真実を知る必要があるって、赤木博士が教えてくれたわ、あなたには、碇司令から直接話すだろうって」

シンジ「僕は…何も聞いてない」

レイ「そう…」

カンカンカンカン ガタンゴトン ガタンゴトン


シンジ「綾波は綾波じゃなかったんだ…」

レイ「いいえ、綾波レイよ」

シンジ「でも綾波は母さんのクローンじゃないかっ…!」

ユイ「いいえ、綾波レイよ」

ゲンドウ「シンジ、大人になれ」

シンジ「何を言ってるんだよ…僕だけ置いてけぼりにして…何を言ってるんだよ!!」

アスカ「アンタだけじゃないわ」

ヒカリ「ほら、あなたのすぐ後ろに」

ミサト「シンジくん、誰の意思でもない、自分で決めなさい」


シンジ「後ろ…?」

(エヴァと同化したマリ)

シンジ「うわぁああ!!」

レイ「」

シンジ「」スースー

レイ「寝てしまったのね…」

レイ (あれから一言も喋らなかった)

レイ 「ダメなのね…もう」

マリ「いーちにちいーっぽぉー」カタン

マリ「みぃーっかーでさぁんぽぉー」カタン

マリ「さぁんぽすすんでぇー…」ガタガタ

マリ「にゃあーッ!!!」ガタガタ バリン

マリ「もうお酒ない…」

マリ「食べるものもない…」

マリ「」ズッ…ズッ…

マリ「…」(鏡に映るマリ)

マリ「こんなんじゃ外に出れない」

マリ「ワンコくん…エヴァもキミもいなくなっちゃったよ」

ブォオオーーーッ


アスカ「ひゅーう!爽快ね!」

ミサト「でしょー?新車よ新車!これ最速230km出るんだからぁ!」

アスカ「ミサトぉ、あんま無茶して加持さんや子供泣かすんじゃないわよ」

ミサト「はいはい、しっかしアスカが帰って来てるとわね!連絡ぐらいしなさいよォ」

アスカ「びっくりさせたかったのよ!でもミサトが特撮なんて驚きね!」

ミサト「ま、ねー。ちょーっち路線変更し過ぎちゃった感はあるけど、でも大分まともなところに落ち着いたもんよ」

アスカ「でもまさか特撮やってるミサトと軍にいる私がプライベート以外で会うなんてね!」

ミサト「アスカも大変よね~、今回の滞在、一応休暇なんでしょ?」

アスカ「いいのよ!むしろ仕事のついでに休暇をもらったって事になってるし!って言っても本当は逆だけどね」

ミサト「いやー、今回の取材は張り切って行くわよー!」

アスカ「ミサトォ!仕事の後は呑みに行くかんね!付き合いなさいよ!!」

ミサト「え、車…」

アスカ「妙なところで落ち着いたわね、ミサト」

守衛「関係者の方ですか?」

アスカ「ユーロから来たわ、これパス」

守衛「失礼します…確認しました、どうぞ」

守衛「そちらの方は?」

ミサト「株式会社カラーから来ました、葛城ミサトと言います。
技術部課長の日向マコトさんにアポを取って来たんですが」

守衛「確認します、しばらくお待ちください」

ミサト「アスカ、先行ってていいわよ」

アスカ「いいわ、ここで待ってる」

守衛「お待たせいたしました、確認が取れましたので、受付ロビーでお待ちください」

守衛「日向課長がお迎えに上がります」

ミサト「ええ、どうも」

アスカ「行きましょ!ミサト」

ミサト「研究施設のロビーって無機質で広いのよね、キレイだけど」

アスカ「ねー、やる事なくてつまんないわ」

マヤ「」スタスタ

アスカ「ん?今デジャヴ?なんか記憶にある人が通り過ぎたような気が…」

ミサト「マヤちゃん!?」ガタッ

アスカ「それだ!」

マヤ「葛城さん!?それにアスカも!」

マヤ「お久しぶりです!二人とも!」

ミサト「懐かしいわね~!リツコのとこで働いてたんじゃないの!?」

マヤ「いやぁ、それが転勤で」

日向「ヘッドハンティングですよ、今回の仕事は経験者がいないと不安ですからね」

ミサト「日向くん!」

アスカ「あら、こっちのは記憶にないわ」

日向「アスカは相変わらずだね…」

日向「ま、ここで話しててもなんだし、ご案内しますよ」

日向「マヤちゃんこれから休憩?」

マヤ「ええ、お昼ご飯食べ終わったらすぐ戻ります!」

アスカ「そういえば私たちもまだだったわね」

ミサト「マヤちゃんが忙しくないなら、パパッと見てお昼一緒に食べちゃいましょ!」

マヤ「いいんですか!?」

アスカ「いいわね!」


ミサト・アスカ・マヤ「」キャイキャイ


日向「仕事で来てるんじゃないのか…?」

ゴウン ゴウン


ミサト「あーこうよねー、やっぱこうよねー」

アスカ「何がよ」

ミサト「研究施設っていったら、大体なんの音か分からないゴウンゴウンが聞こえて、パイプやコードがやたらめったら張り巡らされているのよ」

ミサト「特撮心がくすぐられるわ!」

アスカ「ミサト…数年前までネルフでこんなのばっかり見てたじゃない」

マヤ「二人とも相変わらずですね」クスクス

日向「ここです」

ミサト「…ちょっと待って」

アスカ「これって…私がわざわざ視察に行って来いって言われたのは、これのせいなの?」

マヤ「…驚くのも無理はありません」

日向「マヤちゃん、スイッチ押して照明と防護布はがして」

マヤ「はい」ポチッ


バンッ ゥウィイーーン

ミサト「これは…」

アスカ「エヴァ?」

日向「エヴァではありません、エヴァの神経接続を排除し、より安全に運用する目的で作られた、『ユディアベスク』、その初号機です」

日向「我々はこれをユダと呼んでいます」

アスカ「こんなのが普通に軍事運用されるとは思えないわ…いったいどうして」

マヤ「お二人は、第十二の使徒、最後の使途がその後どうなったかご存知ですか?」

ミサト「どうって…シンジくんが殲滅したじゃない。上陸される前にF型装備で」

日向「我々はパターン青の信号の停止を確認、MAGIも目標が完全に沈黙した事を伝えていました」

ミサト「じゃあなぜ…」

日向「使途は卵を生む事がある、ということです。使徒殲滅はまだ終わっていません」

ミサト「…じゃあなぜネルフは解体されたの!?」

日向「関係者には秘密裏に公開された死海文書、ネルフに関わる計画はこれをベースに進められていました」

日向「逆に言えばこれがルールだったわけです、最後の使徒を殲滅すれば人類の勝ち、だから後片づけに入った」

日向「しかしベタニアベースで解剖されていた使徒からあるデータが得られた」

日向「産卵による急激な弱体化です、だからこそ封印する事が出来たとも言える」

日向「まあ再び活動し始めたので、仮設五号機により殲滅されましたが」

しえ

ミサト「ベタニアベースって確か吹っ飛んだわよね、殲滅戦の時」

日向「データだけ運良く引き上げて来た人間がいましてね」

アスカ「それで危機を察知したってわけ?」

マヤ「そうです、死海文書が絶対だった委員会は非協力的でしたが、もしもの時の保険として私たちはユダを開発していました」

ミサト「なんてこと…こんな事がまだ続いていたなんて」

アスカ「…私、もう嫌よ、やってらんないわ」

アスカ「あの頃とは違うもの」

日向「神経接続を必要としないのでパイロットは訓練を受ければ誰でもなれる、アスカは実務経験者として呼ばれただけだろう」

ミサト「使徒Jr.ってとこかしら、それって何体ぐらいいるの?」

マヤ「ベタニアベースの第三使徒が産んだ数だけ…です」

アスカ「詳細は不明って事ね…」

ミサト「とんだところに取材に来ちゃったわ」

アスカ「まったくよ、折角の来日気分がパァだわ」

マヤ「…私も正直イヤでした、ここに来るの」

日向「おいおい…見知った顔だと言っても仮にも仕事中だぞ」

日向「まぁ、もし気分が優れないようなら、休憩を取って来ても構いませんよ。お二人には後で空いてる会議室に来てもらってレクチャーしますから」

ミサト「助かるわ」

アスカ「それはありがたいけど…うやむやには出来ない事があるわ、パイロット候補ぐらいは決まっているんでしょう?」

日向「そりゃあ実際搭乗していた君らチルドレンが有力だろうが…しかしこの研究は国連融資の、ネルフの規模を縮小したようなものだ。
パイロット候補ぐらいどこからでも調達できるだろう」

日向「元パイロットは君以外全員まだ日本にいるんだろう?誰かいないのかい?」

アスカ「ダメよ!アイツらに乗らせるくらいなら私が乗るわ!」

ミサト「アスカ…」

アスカ「…みんな平和ボケしてんでしょ、今戦えるのは私くらいなもんよ」

日向「そうか…いや助かるよ。シンジ君や真希波もバックアップとして欲しいところなんだが」

アスカ「ダメって言ってんでしょ」ギロッ

ミサト・マヤ「」ビクッ

日向「そうか…期待してるよ、式波三佐」

アスカ「…あの二人は幸せにならなくちゃいけないわ、特にシンジは」

アスカ「就職したばっかなのよ!」

日向「ほう、そうか」

マヤ「おめでたいですね!」

ミサト「なんかアスカお母さんみたいね…」

アスカ「うるさい!」

マヤ「じゃ、じゃあ、二人ともご飯に行きましょうか」

ミサト「気になる事があるわ」

アスカ「奇遇ね、ミサト。私ももう一つ」

ミサト「レイはバックアップとしては必要ないわけ?」

マヤ「」ビクッ

日向「ああ、それならーー」

マヤ「日向さん!」

日向「赤木博士のところでプロジェクトに参加してるよ、ユダ零号機のテストパイロットも兼任してね」

ミサト「…マジで?」

アスカ「…」

マヤ「アスカ、ごめんなさい、怒らないで」

アスカ「…全部終わった後、一応私たち、約束したわ」

アスカ「…色々あったけど、これからはこれからで、お互いの人生ちゃんとやっていきましょうって」

アスカ「私、あの…綾波レイの全部が嫌いってわけじゃなかったわ」

アスカ「だから、アイツの幸せも願ってたのに…約束やぶりやがって」

日向「…彼女は色々な意味で特殊なんだ、今もパイロットをやっている事以外はうまくいっているはずだ。
研究所内での評判もなかなか良いようだし」

日向「それに美人になったじゃないか?何もなければその内家庭に入って幸せにやって行くかもしれないよ」

マヤ「…男の人はこれだから、もう」

アスカ「…何もなければ、でしょ」

マヤ「…それに、先輩もついてるし、アスカが心配するほど悪い状況ではないはずよ」

アスカ「…まさか博士が手引きしたなんて事ないわよね」

ミサト「…リツコにしては珍しく必死になってたわよ」

アスカ「ミサト…」

ミサト「多くは語らなかったけど、リツコはあれでレイにシンパシーを感じているのね、研究所に誘ったのは、決してやましい気持ちからじゃないわ」

ミサト「普通に過ごす…それって大変な事なのよ、一人じゃ出来ないの、アスカなら分かるでしょ?」

アスカ「…」

マヤ「先輩はレイを被験者にする事をずっと渋っていました、ユダの製造が発案された時すでに」

アスカ「でもあのバカは、自分からやるって言い出したんでしょ」

マヤ「ええ…」

ミサト「アスカ…」

アスカ「あーっ!もういいわ、しみったれた空気は嫌いだしね。お昼にしましょ!」

ミサト「そ、そうね」

マヤ「そうですよ!行きましょう!」


ミサト・アスカ・マヤ「」キャイキャイ


日向 (なんか寂しいな)

ケンスケ「」ピコピコ

ケンスケ「いてっ」ドカッ

トウジ「こらっ、仕事中にゲームするんじゃありませんっ!!」

ケンスケ「なんだトウジか…携帯に入ってる奥さんの写真見てニヤニヤしてる奴に言われたくないよ」

トウジ「…ワイはバレるようなサボり方はせぇへん、ウチんとこの所長のやる気のなさ知ってるやろ?」

ケンスケ「んー?いいんじゃないの別に…?」ピコピコ

トウジ「ハァーッ、しっかりせぇよお前…」

ケンスケ「しっかりって言ったって、僕らの仕事は保守・運用じゃないか」

ケンスケ「何か起きない限り…」ビーッビーッ

トウジ・ケンスケ「」

トウジ「何か起きたで…」

ケンスケ「所長呼んで来る」

トウジ「内線はアカンで!どうせあの人寝とるんやから」

トウジ「しっかしまあ、何が起こったっちゅうねん…ワイらの仕事、暇で高給が売りやさかいに」

ケンスケ「しょちょおー」コンコン

ケンスケ「返事ないんで、しっつれいしゃす」ガチャ

青葉「…」♪♪

ケンスケ「まーたヘッドホンして雑誌読んでら、この人…」

ケンスケ「しょーちょおー!」ダンダン

青葉「ん、相葉か、どうした」

ケンスケ「警報聞こえないんですか!?」

青葉「…ああ、本当だ、鳴ってるな」

ケンスケ「…平和ボケし過ぎじゃないですか?」

青葉「逆だ、警報くらいもう慣れっこだ」

青葉「状況は?」

ケンスケ「太陽発電の電力を供給する海底送電線、及びパイプが断裂したようです、原因は現在調査中です」

青葉「海底?どこのだ?」

ケンスケ「太平洋ですね、オセアニアへの送電パイプです」

青葉「…皆目検討がつかないな、上層部へ報告、調査隊の派遣を要請」

ケンスケ「イエッサー!」

青葉「…ここは軍じゃないぞ」

ミサト (けっこうハードな一日だったわね…)

ミサト (結局アスカをホテルへ送って帰宅か、せっかく集まったんだからなんかパーッとやりたかったんだけどね…)

ミサト (みんな忙しいのよね…)

ミサト「ただいまぁ~」ガチャ

ミサト (旦那と子供の靴…もう帰ってるのね…ん?)

ミサト (この靴私のじゃない…まさか!)

ミサト「ちょっとアンタ!!」ダダダ

加持「おっ、おかえり」

リョウト「ままー」

マリ「」(リビングに横たわって)ピース

ミサト「…これ以上ハードな一日はもう嫌よ…?」

加持「外でバッタリ会ってな、行き倒れてたんで介抱した」

マリ「ごめんね…ミサっちゃん」ヨロヨロ

ミサト「あんた…なんでこんなとこに、シンジくんは?」

マリ「ワンコくん帰って来なくなっちゃったにゃー」ヘラヘラ

マリ「きっと私のせい…」

加持「何も食べてなかったらしい、適当にあり合わせの食事を作って食べさせたよ、構わないだろう?」

ミサト「ええ…まあ…でもマリ、これからどうするの?シンジ君、職場には行ってるんでしょ?」

マリ「こんなんじゃ、顔出せないよ」

ミサト (確かにまあ…げっそり痩せてるわね、すごく美人だったのに、これじゃ幽霊みたいよ)

ミサト「…何日か泊める分には構わないわ」

ミサト「でも後でシンジ君にちゃんと謝んのよ」

マリ「…」

リョウト「おねーちゃん、だいじょうぶ?」ペチペチ

マリ「ってて、こら…あんまり女の子の顔叩くもんじゃないぞ…」

マリ「って言っても、もうそんな年でもないか…」

リョウト「?」

リョウト「」にぱぁ

マリ「ふふ…可愛いなー、お前。ワンコくんとちゃんと結ばれてたらこういうのもアリだったのかなー…」

ミサト「こら、微妙にノロケてないの」

加持「さってと、俺たちは飯にするか。マリ、風呂使ってていいぞ」

ミサト「あんたが言うと女の勘が警報鳴らすわ」

加持「いい加減信じろよ…」

シャー ホカホカ


マリ「…」

マリ (エヴァ…)

マリ (私はエヴァに乗るために生きてたようなものだった)

マリ (最初は面白いものとかスリルのあるものが好きだったけど)

マリ (次第にエヴァ無しじゃいられない体になって…)

マリ「」クルッ

(自分の背中を鏡に映すマリ)

マリ (飼ってたコたちの名前…)

マリ (ぽち、リーズ、フラップ、デン…)

マリ (あのコたちが死んじゃう度に名前を彫ってきた)

マリ (仲直りできるのかな?永遠に離れるんだったらワンコくんも入れちゃおうか…)

マリ (割りと好きだったんだけどなぁ、ワンコくん、どうしてこんな事になっちゃったんだろう)

アスカ「ふーっ、いいお湯だった」

アスカ「日本はやっぱ設備がいいわね」

携帯「」prrr

アスカ「ん、誰からかしら」

アスカ「なに?休暇中よ?一応仕事だけど」

アスカ「」

アスカ「」ブチッ

アスカ「運命を仕組まれた子供ね…確かにお似合いだわ」

トウジ「ぁあーっ!!電話鳴りっぱなしやないか!どないせーっちゅうねん!」

青葉「鈴原!無駄口はいい、手を動かせ!」

トウジ「ハイハイ、こちとら口から先に生まれた関西人ですよーっと、ケンスケ!連絡とれたか!?」

ケンスケ「とっくにやってるよ!そんな事よりさ!」

トウジ「ぁあ!?なんや!」

ケンスケ「これっていつかのアレに似てないか?」

トウジ「はぁ?なに言うてんねん………!」

ケンスケ「まぁ発見したのは僕らだしな、電話鳴りっぱなしも仕方ないよ。生きてりゃ給料くらい上がるかもな」

トウジ「何を不吉な…」

マヤ「先輩!?来ました!?」

リツコ「ええ、とっくに連絡入ってるわ。即稼働可能なのは零号機だけですもの」

マヤ「パイロットがレイなのが心残りですけど…」

リツコ「…今はそんな事考えてる場合じゃないわ、思い出したくないけど昔を思い出して!」

マヤ「第一種戦闘配置ですね!」

リツコ「…余裕あるじゃない」

マヤ「オトコに散々振り回されましたから!」

シンジ (マリ…今頃どうしてるかな)

シンジ (綾波のとこにもいずらくなっちゃったし、結局仮眠室で寝泊まりする事になった…)

シンジ「最低だ…おr」

駅長「碇君!休憩してる場合じゃない、避難だ!君も民間人を誘導しろ!」

シンジ「え…」


ウ~ッ ウ~ッ


『非常事態宣言発令、非常事態宣言発令
ご来場、ご乗車の方は、速やかに地上行きの列車にお乗りください、繰り返します』

シンジ「どうしたんですか!?」ダダダッ

駅長「非常事態宣言が発令された、民間人を早く地上へ上げて、第三新東京市から離れないと!」ダダダッ

シンジ「なんで…非常事態宣言が発令された理由は!?」

駅長「テレビによると海底からマグマが噴出するらしい!その被害が第三新東京市ごと飲み込みかねない規模だそうだ!」

シンジ「なんだこれ…なんなんだよこれ」

駅長「さあ働くぞ!ボーッとするなよ碇君!」

シンジ (これじゃまるで…)

カッカッカッカッ

ガチャ


看守「出たまえ」

ゲンドウ「…」

看守「君らの戯れ言が現実となったようだ、良かったな」

看守「仮釈放だ、立て」

ブオオオオーー!!


アスカ「ミサト!死ぬほど急いで!!でも安全運転よ!」バンバン

ミサト「無茶いわないで!」ギューーン

ミサト「アスカ!」

アスカ「なに!?」

ミサト「どうして私に声かけたの?」

アスカ「…迷ったわ、もうミサトは民間人だし、それに加持さんや子供もいるし」

アスカ「だけど今回はジオフロント内に来るって分かってる使徒をバカみたいに待つわけじゃないわ、安全なところにいて、見届けて欲しいの…」

ミサト「アスカ…」

アスカ「たぶん、ミサトもそれを望んでるって思ったの、だから」

ミサト「そうね、ありがとう。今さら部外者面できないわ」

アスカ「そこのゾンビがついて来たのは誤算だったけどね!」

マリ「姫、ひどいにゃー…」

アスカ「あんたが馬鹿やってるからよ…」

リツコ「レイ、大丈夫?」

レイ『はい、博士、いつでも行けます』

リツコ「すまないわね…こんな事言っても、こんな状況じゃ何の意味もないのだけれど」

レイ『私、大丈夫です、ここへ来て楽しいことたくさんあったから』

リツコ「レイ…」

レイ『私は死んでも』

リツコ「アナタは死なないわ」

リツコ「私が死なせない」

レイ『…!』

職員A「そーだ、そーだ!」

職員B「死ぬなんて言うなよ!」

職員C「綾波さんケガしないでね!?」

職員D「レイちゃん、死地に向かうレイちゃんも、たまらんです」ブヒブヒ

レイ『みんな……』

看守「ここへ座れ」

ゲンドウ「…」ギシッ

看守「目標は南太平洋から接近中、相模原の零号機は稼働中、箱根の初号機はまだパイロットが到着していない」

看守「駿河湾沖の太陽光発電所が今回の事態を察知した、そこも含めての作戦展開だ」

ゲンドウ「…」

看守「衛星からリアルタイムで情報が来る、ここから指示を出せ、不必要な言動があった場合即刻逆戻りだ」

ゲンドウ「…」

看守「貴様が役立たずなのを自ら証明しても同じ事だ、ちなみに貴様の家来は一蓮托生ということで人質として我々の手にある」

看守「今までのような安全な牢ではなく、銃を突きつけられてだ」

看守「何か質問はあるか?」

ゲンドウ「問題ない」

看守「本当に第三新東京市に来るんだろうな?」

ゲンドウ「…」

冬月「」

見張り「」

銃手「」



冬月「」

見張り「」

銃手「」



冬月「」

見張り「」

銃手 「ふぁ~あ」アクビ



冬月 (まったく嫌な役回りだよ…)

シンジ「皆さん!落ち着いて、押さないで!次の列車はすぐに来ますから!」

乗客「折り返し運転だろ!嘘こいてんじゃねーよ!」

シンジ「くっ…皆さん!押さないで!落ち着いて!」

駅長『シンジ君!そっちはどうだ!』

シンジ「駅長!まだ半分くらいしか捌けてません…」

駅長『こっちは一番奥のエリア9が退避完了だ!6、7、8、も後少しで終わる!もうちょっと頑張ってくれ!』

シンジ「はいっ!…皆さん、押さないで!一列に…!」

シンジ (僕らが使徒と戦ってる間、いつもこんな事になってたのかな…)

日向「お待ちしてました!さぁこっちに!アスカ!!」

アスカ「もう起動準備出来てるんでしょうね!?」

日向「ああ…試運転はまだだが」

アスカ「そんなのいいわ!」

ミサト「アスカ!!」

アスカ「何よ!?」

ミサト「ムチャしないでね…!」

アスカ「」グッ b

ミサト「アスカ…」

マヤ「ミサトさんはこちらへ、作戦室があります」

ミサト「私が入っていいの?」

マヤ「…こっそりです、制服貸しますよ」

ミサト「ありがとう!」

アスカ「プラグスーツ!?またこんなの着んの!?」

日向「仕方ないじゃないか…神経接続ナシなだけでエヴァの技術を流用してるんだから」

アスカ「…!この歳でコレは…、ええい、いいわ!更衣室どこよ!」

日向「あっち」

アスカ「!」ダッシュ

日向 「」 ワクワク

レイ (私、死なないの?でも、碇君にはもう会えない…)

レイ (…大丈夫、私の代わりはいないけど、碇君を支える人なら、他にきっと)


『最終安全装置解除、最終安全装置解除』

ウ~ ウ~


リツコ「レイ、時間よ」

レイ『零号機、行きます』

リツコ「メインシャフト開いて!」


ゴゴゴゴゴ…

読んでくれてる人ゴメン、足つった


ちょっと待って

マリ「…」

マリ「どさくさに紛れて一人で来ちゃった」

マリ「こんなにエヴァに執着してるなんて、姫に失望されちゃうかな…ってもうされてるか」

マリ「ん~、あっ、ここ更衣室だ」

マリ (白衣でもかっぱらっときゃ関係者っぽく見えるかにゃ~)

マリ「あらよっと」

マリ「しっつれいしゃ~す…」ソロソロ

マリ「」ゴソゴソ

マリ「ん」チャクヨウ

マリ「…」

マリ (白衣の私、これで誘惑したらワンコくんまだ私になびくかな?)

マリ (…いや、もう考えるのはよそう)

アスカ「あ~もうエッチバカ信じらんない!!」ドカドカ

マリ「」ビクッ

アスカ「なんでこの私にこーゆーの来せるわけ!?本当狙ってんじゃないの!?」

マリ (うひゃ~、あまりの出来事にビックリしてロッカーの中隠れちゃったよ~!)

アスカ「」ヌギヌギ

マリ (うひゃー姫の生着替えだよ~)

マリ (うひょー!)

マリ (…)

マリ (私ってオヤジじゃん…)

マリ「ふぅ…やっと行ったか…」

マリ「着替えた後もしゃがみ込んで何かやってたしな…ん?」

『ユディアベスク操縦要項:ver1.3』

マリ「…」

マリ「」キラッ

マリ「ちゃぁ~んす…」

マリ (姫、ゴメンね…色々な意味で)フムフム

ケンスケ「所長!特別対策本部から通達来ました!対策班出動、オペレーションを開始します!」

青葉「うむ、今回は我々の通常業務を遥かに逸脱するものだ、皆心してかかるように」

職員一同「ハイ!」

トウジ「…なんであのグータラ所長が所長になれたかちょっと分かった気がするわ」

ケンスケ「非常時の変わり身の早さといったら別人だよな…!東海道パイプライン、エリア13に亀裂発生!」

青葉「了解、対策班に通達、エリア13から算出した直線距離を…」

トウジ「故障とちゃうんか?イタズラとか」

ケンスケ「パイプラインは人力じゃ壊せないよ!」

リツコ『レイ、聞こえる?』

レイ「ハイ、赤木博士」

リツコ『情報が入ったわ、第二世代は駿河湾沖から上陸、ここからだとかなり距離があるから空輸するわよ』

レイ「空輸…?」

リツコ『戦自に協力を要請したから、あなたは駿河湾に向かいつつ合流ポイントで輸送機を捕まえて』

レイ「了解」

アスカ『んもーっ!早く出撃させなさいよ!』

日向「頼む!まだ試運転もしてないんだ、搭乗後の動作確認くらいさせてくれ!」

日向「えぇと…あぁ~、どこまでやったかな?」

アスカ『プレッシャーに弱い男は嫌いよ!』

ミサト「日向くん…」

日向「はいっ?」

ミサト「もし良かったら私が指示してもいいかしら」

日向「えっ…でも葛城さんはユダについては」

ミサト「取材に来させてもらった時のレクチャーと、マヤちゃんから借りた要項、これで大体把握したわ」

日向「…まさか」

ミサト「ネルフにいた六、七年間は手順書と計画要項以外読んだ記憶がないわ」

マヤ「読み込みの早さは人一倍…さすが東大卒」

日向「始末書は読まなかったんですか?」

ミサト「あったりまえじゃない♪」ニコ

アスカ『ミサト!いいわよ!ちゃっちゃっと行きましょ』

日向「アスカまで…」

『諸君』


ミサト「…?」

日向「今の声は…」

職員E「先輩!守秘回線から最重要通信が!」

マヤ「守秘回線?なんなの、こんな時に…」


『本作戦の指揮は私が執る、各拠点は情報共有とユダパイロットのバックアップに務めるように』


アスカ『なにコレ…ミサト、そっちにも聞こえてるの?』

ミサト「ええ…信じられないけどこれって」

リツコ「碇…司令?司令なの…?」

レイ『赤木博士、今の声は』


『初号機パイロットはフロントで出撃、零号機パイロットはバックアップとして速やかに空輸ポイントへ急げ』


レイ『了解』

リツコ「まさか…そんな」

レイ (碇司令…生きていたのね)

ミサト「ーー動作確認、OK。碇司令!構いませんね?」

日向「葛城さん!」

ミサト「あっ……」


『…構わん、出せ』


ミサト「…ごめん、ちょっち、ちょーっちね」

日向「葛城さんマズイですよ…」

アスカ『なんか昔に戻ったみたいね!戻りたくもないけど!』

アスカ『ユダ初号機、出撃します!』

トウジ「ハァーッ、非常事態ってホンマ嫌やわぁ、空気がピリピリしてかなわん」

トウジ「んー?なんか施設監視カメラに写っとるな~」

トウジ「」

トウジ「しょしょしょしょ所長!確認!確認確認!」

青葉「落ち着け鈴原!何を確認した」

トウジ「あ、あの…使徒や!!」

ケンスケ「あちゃ~言っちゃったよ…使徒って一応機密情報じゃないの?」

青葉「司令!目標を肉眼で確認しました、パターンは青と思われます」


『……了解、現在初号機が駿河湾へ向かっている、時期にバックアップの零号機も来る』


ケンスケ「なんか機嫌悪そうだな…」

トウジ「ビビッとんのとちゃうか?」

アスカ「さぁ来なさいよ…使徒の一匹二匹、私一人で充分なんだから」

アスカ「…綾波レイにばっかり背負わせないわ」


アスカ「…!」

アスカ「あれは…」

ミサト「これじゃまるで…」

マヤ「エヴァ?」

アスカ『私も思ってた、でもエヴァより生々しいわね』

ミサト「二足歩行ってことは攻撃パターンも読みやすいはず…いける?アスカ!」

アスカ『もちろんよ!装備がナイフだけってのは不服だけどぉ~…』

アスカ『電源の心配がない分、暴れ回ってやるわ!』

ミサト「暴れる…戦闘被害による始末書の山を思い出すわ」

日向「なんだ、読んでたんじゃないですか」

マヤ「課長!」

アスカ「どぉりゃあああ!!」ダンダンダン

使徒「」

アスカ (まずは様子見…ナイフを投げて)

初号機 「」 ビュゥンッ!!

使徒「」キーン

アスカ (やっぱりATフィールド!蛙の子は蛙ね…)

アスカ「アンチATフィールド、展開!」ブワッ

アスカ (フェイント入れて…)ヒュッ

使徒「」ピクッ

アスカ (背後を取る!!)ズザァッ

アスカ (もらった!)

初号機「」ドンッ

使徒「」ゴキッ


ミサト「首が折れた!?」

マヤ「人間だったら死んでますね…」


『初号機パイロット、使徒の弱点はコアだ。外傷によるダメージの推量はアテにならん』


アスカ (そういやそうだったわね…)

アスカ (せっかく自慢のハイキック入れたのに…)

アスカ (まぁいい、ナイフを拾って…)シュッ

アスカ「その貧相な胸かっさばいてやるぁああ!!」


初号機「」ギュンッ

使徒「」ピクッ


使徒「ウボァアアア!!!!」


アスカ「きゃあ!何?この声…」

ミサト『アスカ!どうしたの!?』

アスカ「頭に…響くぅ…」ギリギリ

アスカ「ッ…ぐあっ…ハッ」ゼェゼェ

???「tmdajdmad),',u'aj',wmjt」


アスカ「ぐあっ…変な声聞かすな…やけに重い…」

アスカ「懐かしいわね…チクショウ…変な攻撃ばっかしてきやがって…」

アスカ「ねぇ!長距離砲とか別にないの!?」

日向『ない!エヴァを流用してるのは本体だけだ!装備までは』

アスカ「役立たず!」

日向『え』


『初号機パイロット、一旦退避だ。少なくともデータは取れたはずだ』


アスカ「まだちょっとしかやってないわよ!?」


『今の装備では歯が立たん、無駄に消耗するな、零号機到着まで足止めは戦自が担う』


アスカ「あっそう…だったらいいわ、初号機退避します」

ミサト「まって…!」

アスカ『え、ミサト、何?』


使徒「」ブァサ


アスカ『羽…!!』

ミサト「こんなのあり!?」

マヤ「飛ぶ気ですか?」

リツコ『レイ!今新たな情報が入ったわ、使途が高速で飛行中、あなたと上空で接触するかもしれない!』

レイ「わかりました、輸送機はユダが乗っても安定して飛行している、ここから狙撃出来ます」

リツコ『頼んだわ』

レイ (…初号機には誰が乗ってるのかしら、でも取り逃がしたということは、パイロットもただではすまない…)

レイ (私が止めなきゃ)

ケンスケ「衛星との同期を確認!発電所のモニタに映像受信できます!」

青葉「よし、繋げ」

職員一同「」ドヨッ

トウジ「げ、飛んでる…」

ケンスケ「高速飛行中の目標と零号機、接触まであと300!」

トウジ「300?まだこんなに距離あるやんけ、どんだけのスピードで飛んどるんじゃ…」


『青葉所長、話がある』


青葉「…?はい」

レイ (見えた)

レイ「目標を肉眼で確認」

リツコ『球数は考えなくていいわ、その輸送機が弾薬庫も兼ねてる、なんとかして進行を食い止めて』

レイ「了解」


使徒「」ゴオーッ


レイ「アンチATフィールド、全開」

零号機「」ガンガンガンガン

ヒューッ ヒューッ ヒューッ

スドォォオオン

使徒「」


レイ「直撃を確認、しかし後退する様子がないわ」

リツコ『レイ、そのまま撃ち続けて』

レイ「了解」

レイ「!」

リツコ『どうしたの!レイ!レイ!』

レイ「ぐぅぅうう!!」

レイ「あ、頭が…何か…聞こえる…」

リツコ『しっかりして!使途と接触する!輸送機から振り落とされるわ!』

レイ「あ…」


使途「」ゴオーッ


レイ (間に合わない)

ガガンッ ザーーーーッ


リツコ「レイ!聞こえる!?レイ!」

職員一同「」ザワザワ

レイ『ハイ…』

リツコ「…!よかった、無事なの?」

職員一同「」オオーッ

レイ『輸送機に片腕でぶら下がっている状態ですが、なんとか…』


『輸送機の進路変更、零号機は使途を追え』


リツコ「そんな…!」

レイ『問題ありません、行きます』

リツコ「レイ…」


『…』

ミサト「アスカ…!!」

アスカ『大丈夫よ…これくらい』

日向「出血が…外傷はないはずなのに、耳からも口からも」

マヤ「アスカ!ダメなら降りて!死んじゃうわよ!」

アスカ『私軍にいるのよ…?死ぬのが怖くて軍人やれますかっての…』


『使徒の攻撃によるものだろう、先の戦闘で初号機パイロットが声を聞いたのは12秒、空中で交戦した零号機パイロットはおよそ3秒ほどだ』

『零号機パイロットはまだ戦闘可能だ、初号機はどうだ?』


アスカ「ハッ…決まってんでしょ…私以外誰が」

マリ「私がいるよん」

マリにゃんきた

ミサト「マリ!?あんたいないと思ったら…今までどこに」

マリ「姫、聞こえる?」

アスカ『…!マリ?マリね…引っ込んでなさいよ、このゾンビメガネ』

マリ「ひどい言い草だにゃ~」

日向「アスカの代わりに乗るつもりなのかい!?」

マリ「もちのロ~ン。姫、姫が死んじゃったら悲しむ人いっぱいいるよ」

マリ「その点私はノー問題」

アスカ『バッカじゃないの…?』

アスカ『アタシは悲しまないと思ってんの…?』

マリ「嬉しいよ、姫。それ聞けただけで充分」

マヤ「危険すぎます!」

マリ「かったぶつだにゃ~ん…問題ないでしょ?ナナシさん?」


『…問題ない』


マリ「姫、私エヴァが無くなってから死んだような毎日だったよ」

マリ「今ならもう一回生き返れる」

アスカ『シンジが泣くわよ…?』

マリ「そしたら私は幸せものだにゃ…」

日向「操作方法は?」

マリ「ほとんどエヴァと同じじゃん、さっき要項読んだし」

ミサト「いつの間に…?」

日向「…君は実戦から大分遠のいていたはずだ、バックアップとしては欲しかったが、急に実践投入はいささか不安が…」

マリ「黙って」

日向「」

マリ「ナナシさん、やっぱり使徒がジオフロント内のリリスに接触したら、サードインパクトが起こっちゃうんだよね?」


『…そうだ』


ミサト「ジオフロント…?国立公園でしょ!?まだそんなもの残ってたの?」

マリ「ネルフ解体以前から第二世代の不穏分子はあったはず、そうでしょ?」

マリ「また使途が来たら前の戦い方を流用できな方が効果的じゃん、ユダみたいに」

ミサト「使徒にとってのエサとして、リリスをジオフロント内に残して置いたのね…ならなぜ国立公園なんかをそこに作ったの?」

マリ「う~ん?詳しい事は分かんないけど、表向きの運用理由が欲しかったんじゃない?
あんなでっかい地下空洞ほったらかしにしておけないしさ」

マリ「それに…公園って言ったら戦いの場所にお誂え向きだし」

ミサト「あんた…そんな事どこで」

マリ「あなたの旦那さん」

ミサト「!!」

マリ「罪滅ぼしのつもりかにゃ…?資料を引き上げて来てそのまま上層部へポーンしちゃった事を後悔してるみたいよ」

ミサト「…」

マリ「勘違いしないで、私彼の元同僚」

アスカ『なにゴチャゴチャ喋ってんのよ…』

マヤ「あっ…アスカ」

アスカ『アンタ…乗るの?乗らないの?』ゼェゼェ

マリ「もち」

マリ「皆さんもまだ死にたくないにゃ~?」クルッ

職員一同「…」シーン

マリ「ということで異論はないかな?皆さん」


『乗るなら早くしろ、でなければ帰れ』


ミサト「ちゃんと…戻ってくるのよ」

マヤ「気をつけてね」

アスカ『…死んだら承知しないから』

マリ「…仰せの通りに…お姫様っ♪」

日向「賞賛はあるのかい…?」

マリ「だから黙ってなって」

日向「」

マリ「守りたいから守る、乗りたいから乗る」

マリ「私たち理屈で動かない生き物じゃ~ん…?」


『パイロットコンバート、初号機を式波三佐から真希波・マリ・イラストリアスに』


マリ「これは女の戦いよ」

シンジ「はぁ、はぁ、ハードワークすぎて死ぬかと思った…」

駅長「碇君!そんなとこに突っ立ってると本当に死ぬぞ!民間人は全員避難させたんだろ!?」

シンジ「ハイ…」ヨロヨロ

駅長「次は私たちだ、これが最後の便だ、早く乗れっ」

シンジ「」ノソノソ

ゥウ~ゥウ~

ゴウンゴウン


駅長「警報が鳴り止まないな…」


バンッ


駅員A「なんだ!?」

駅員B「電気が消えた?」

駅員C「列車が止まったぞ…」


パッ


駅長「赤い電光…」

シンジ「同じだ…」

駅長「なに?」

シンジ「使徒が来る…っ!」

ドォオォオオォオン………


駅員A「うわぁああ、なんか降ってきた!?」

駅員C「ジオフロントの天井空が崩れてますよ!」

駅長「ど真ん中だな…いよいよここにもマグマが…」

シンジ「あれは…エヴァ!?」


ズォオオオ


駅員B「うわ…」

駅員C「巨人…」

駅長「なんてことだ…」

リツコ『レイ、目標はすでにジオフロント内に侵入したわ』

レイ「了解、零号機あと20秒でジオフロント上空に到着」

リツコ『殲滅は出来なくとも、足止めをお願い。今初号機がパイロットを変えてこっちに向かってるわ』

リツコ『本命は初号機に持たせた戦自のレガシーウェポンよ、到着まで粘って』

レイ「レガシー…?昔使ったことがあるの…?」

リツコ『…あなたにとっては思い出の武器かもしれないわ』

レイ「ジオフロント上空に到着、大きな穴が空いてるわ」

レイ「零号機、突入します」

レイ (ここは碇君の職場だったはず…お願い、逃げていて)

使徒「…」


職場B「止まったまま動かないな…」


使徒「」グアッ

使徒「ヴォアアア!!!」


駅長「ぐっ…!?」

駅員C「頭が…割れるっ…」

駅員A「いぎぃぃい!!」

シンジ「大丈夫ですか!?みんな!」

シンジ (アレ…どうして…僕だけなんともない)

駅員B「」ブクブク

シンジ「このままじゃ…みんなが!」

シンジ「動け動け動いてよ!!」ガンガン

シンジ「地上に出なきゃ…!今動かなきゃみんな死んじゃうんだ!なんにもならないんだよ!」

シンジ「お願いだから…動いてよぉおお!!」


ドンッ…


シンジ「…?鳴き声が止んだ」

シンジ「…!アレは…」

シンジ「アレも…エヴァ…?」

シンジ「でも後から来た方が装甲板もついててエヴァっぽい」

シンジ「助かるのか…?僕ら」


駅長「ぅう…」

駅員一同「…」ハァハァ


シンジ「ちがう…助けなきゃ」

レイ (上から飛び降りて後頭部を叩いたわ)

レイ (相当な衝撃のはず…)


使徒「グォ…」


レイ (そして…振り向いて声を出そうとした瞬間に…)


使徒「…」クルッ ズシン

使徒「」グワッ


レイ (口めがけて撃つ!!」


使徒「グォ………!!?」


レイ「やぁあああッ!!!」

零号機「」ドドドドドドドド

レイ「くっ…」ドドドドドド

レイ「ハァ、ハァ…大分撃ってしまったわ…」

レイ「残弾は…」


使徒「」ダッ ガシィッ

零号機「」グラッ


レイ「やっ…!!」


零号機「」ドドーン

シンジ「あっ…エヴァが…」

シンジ「くそぅ、エヴァがやられてる…僕は、僕は」

シンジ (僕はもうエヴァンゲリオンのパイロットじゃない)

シンジ (でもここで逃げたらなんにもならないじゃないか!?)

シンジ (マリから逃げた…綾波から逃げた…父さんからも)

シンジ「…逃げちゃダメだ」ガッ…プシュ

駅員「碇君!?」

駅長「碇君!何をやっている!?外に出るな!!」

シンジ「駅長…今までありがとうございました」

駅長「碇君…何を言って」

シンジ「僕、以前あの化け物みたいなのと戦ってたんです、意外でしょ?」

駅長「碇君…!キミが、キミが何を言ってるのか分からないぞ!碇君!」

駅長「それにキミが出て行ったところで何ができる!?」

シンジ「何にも出来ないかもしれません…でも、逃げるのはもうイヤだ」

駅長「碇君!そこから落ちたら死ぬぞ!」

シンジ「レールを伝って降りて行きます、戦っているところまでは走って…」

駅長「碇君…」

シンジ「すみません…」バァッ カッカッカッ…

駅長「なんてことだ…」

シンジ「」カッカッカッカッ…

シンジ「けっこう疲れるな…よっと」

シンジ「はぁ…やっと地上に降りられた」


使徒 「」グワォォオオ


シンジ「!またあの鳴き声だ、パイロットが駅員のみんなみたいにダメージを受けるなら…まずいかもしれないっ」ダッ

シンジ「」タッタッタッタッ

シンジ「」タッ…タッ…

シンジ「ハァッ、ハァッ」

シンジ (就職してからの運動不足がたたったな…)

レイ「!」

レイ「ぐっ…ァアアアッ!!」ギリギリ

レイ「う…」ツー

リツコ『レイ!しっかり!』


『零号機パイロット、残弾は?』


レイ「ハァ…あと…ハァ…3発…」


『レイ、目を狙え。
目標は人型の使徒だ、こちらの常識が通用するかは分からないが急所を狙え。
一発ずつ、確実にだ。』


レイ「……!!了解…」ググッ

レイ「ぐ…」


零号機「」ジャキ

零号機「」ドンッ

使徒「!」ズチュッ

使徒「グゥアウ……」


レイ (効いてる…?動きが緩慢になったわ)

レイ (あと2発…)

零号機「」ドンッ

使徒「ガッ…」ドギュッ


レイ「両目を潰した…あと一発」


使徒「」ユラッ

使徒「ヴォォオオアアアアアッッ!!!」


レイ「…!う…う…ぎゃああああっ!!」ギリギリギリギリ

ドンッ


レイ (何か落ちて来た…?武器?)ギリギリ

レイ (まさかこれが本命…これを使徒に破壊されたら終わり…?)ギリギリ

レイ (ま も ら な きゃ …)ギリギリギリギリ

マリ「あちゃー外しちゃったか、零号機に渡す予備のライフル、使徒にぶっ刺してやろうかと思ったのに」

ミサト『マリ!遊ばないで!』

マリ「オーケー、オーケー。ま、刺しちゃったら零号機のパイロットさんが取りにくいだろうしね」

マリ「輸送機から手ぇ話すよ~」

マリ「初号機、突入しますっ!」

初号機「」ヒュウウウ

初号機「」ドンッ…


マリ「!」

マリ「あれは!零号機!」


レイ (頭が割れるっ…、でも零距離射撃なら)

使徒「ヴォオオオオ!!!」


マリ「うっさぃなあ!黙れよ!零号機パイロット!聞こえる?そんな距離から撃ったら危ないよ!!」

マリ「予備のライフルを…」

レイ「ッ…!」プツン


零号機「」ドゥンッ

使徒「グギャアア…!!」ボタボタ


マリ「…!コア…あそこか!」

零号機「」ズズーン…


シンジ「あぁ…綾波っ!!」ダッ


マリ「…!ワンコくんっ…!どうしてそんなとこに…」

マリ「そっか…ワンコくんの職場だもんね、ここ…」

マリ「動物とか植物とかいるんだよね…」

マリ「大方ワンコくんは人を避難させてたら自分が逃げ遅れちゃったってとこかにゃ?」

マリ「……」

マリ「遊びたいけどちょっとは早く終わらせようかな~…」


初号機「」ドンッ

使徒「グギャアッ!」ヨロッ


マリ「…ワンコくんと零号機から離れなよ…」

マリ「Hey~Come on~!?」ギラギラ



ミサト「マリ…」

マヤ「完全に楽しんでますね」

日向「生き生きしてるな」

ミサト・マヤ「あんたは黙って」

日向「ひっ」

シンジ『綾波…!綾波っ!?』

レイ「…?碇君?」パチッ

シンジ『綾波!?綾波だろ!?エヴァに乗ってるの!?』

レイ「碇君…どうしてここに?」

シンジ『どうしてじゃないよ…どうしてまたエヴァになんか乗ってるのさ…』

レイ「どうして私だって…?」

シンジ『…空から落ちて来た武器、守ろうとしてたろ?あの姿…綾波だと思ったんだ』

レイ「そう…」

シンジ「綾波」

レイ「だめ」

シンジ『…っ!?なんでだよっ…!』

レイ「碇君がもう、戦わなくてすむようにする、だから」

シンジ『綾波っ…!僕は…弱虫で…卑怯で…臆病で」

シンジ『キミのこと!自分可愛さに傷つけてしまったかもしれない!』

シンジ『でも僕は…キミに死んで欲しくないんだ!!』

レイ「碇君…」

レイ「でも…ダメよ、あなたが死ぬかもしれないわ」

シンジ『僕は死なないよ』

レイ「!」

シンジ『みんなを守るから』


ズズズ… ゴゴゴゴゴ…

マリ「ホラ、ホラ~。こっち向きなよ~」

初号機「」ダッダッダッ

マリ「わざわざキミが追いつけるスピードで走ってるんだからさ…」


使徒「…」クルッ

使徒「」ダッ


マリ「あらよっと」

初号機「」ドンッ


使徒「グワ…」ブシュ


マリ (ちぃ…通常兵器じゃ足止めが精一杯か…)

マリ (充電、まだなの!?)

prrr ハイモシモシ コチラ…
prrr エッ イヤソノケンハモウ…
prrr ヒジョウジタイデス ゴキョウリョクヲ…


トウジ「ぁあ!?そんなもん非常事態やからに決まっとるやろがぁ!」

ケンスケ「トウジ!電話相手に何キレてんだよ!」

トウジ「だってこいつ分からず屋で…あ!?だから、非常事態なんや!!」

青葉「鈴原、代われ。どこからだ?」

トウジ「中国地方ですわ、電力かき集めてるっちゅーに、供給を渋りやがりますのや」

青葉「わかった、外線をこっちに繋げ」

トウジ「へいへい」ポチッ

ケンスケ「もうちょっとだ…」

トウジ「ん!やっとか!」

ケンスケ「もうちょっとで必要な電力が集まるぞ…!!」

シンジ『綾波ィ!』

レイ (碇君…私を、みんなを助けようとしてくれてる)

レイ (でも…)


『レイ』


レイ「!」

レイ「はい…」


『初号機にシンジを搭乗させろ』

レイ「あなたは…」


『レイ、これはみんなの願いだ』


レイ「…わかりました」


『…今まですまなかったな』


レイ「…ッ!はい…」ポロポロ

リツコ「碇司令…」


『赤木博士』


リツコ「はい」


『初号機のプログラムをリモートでデフォルトに初期化、搭乗者は』


リツコ「シンジ君ですね」


『…そうだ』


リツコ「ただいま」クルッ

リツコ「聞こえたわね!?アナタたち!」

職員一同「ウース!!」ガッテン

ごめんね、マリが乗ってるのが初号機だわ

シンジこれから零号機乗るよ


リツコと愉快な仲間たちがコンバートするのは零号機だよ

エントリープラグ ガションッ

レイ『LCLガスがあまり漏れないように素早く交代しましょう』

シンジ「わかった」ヨジノボリッ

シンジ「オーケー…綾波、来たよ、開けて」

バシュッ

レイ「…」ズズッ…

シンジ (出血が…!!)

シンジ「綾波ッ…!」

レイ「早く乗って」

シンジ「…!うん」ガション

レイ「」ハァハァ

零号機『手のひらから降ろすよ、乗って綾波』

レイ「ええ…」

零号機「」ソッ…

レイ (碇君…全部終わったら…また…)

ゥゥゥーー…


シンジ「これが新しいエヴァ…」


『エヴァではない、ユダだ』


シンジ「…ッ!!父さん!」


『久しぶりだな』


「久しぶりだなじゃないよ…今までどこに言ってたんだよ!!」


『お前には関係ない』

「…ッ!!関係ないわけないでしょォッ…!!」ガンッ

「なんで綾波の事言わなかったんだよ…なんで一人でどっか行っちゃうんだよ…」

「裏切ったな…僕の気持ちを裏切ったな…また裏切ったんだ!」


『シンジ、大人になれ』


シンジ「僕はもう大人だよっ!!」

『シンジ、大人は自分の足で立って歩くものだ』

『そしてお前が大人であるなら、今お前がすべき事はなんだ』


ドドーン…

ズスズ…


シンジ「父さん…」

アスカ『バカシンジ!聞こえる?』

シンジ「!あ…アスカ!?」

アスカ『あんた!まだエヴァの操作覚えてるわよね!?』

シンジ「あぁ…うん、出来るよ。操縦席座って尚更実感する」

アスカ『そ…ならいいわ、あんたの近くで初号機に乗って戦ってるのはマリよ…ぐっ』

シンジ「え…?アスカ、今なんて…」

ミサト『シンジくん、聞こえる!?』

シンジ「ミサトさん!」

ミサト『アスカは先の戦闘で負傷してるの、代わりに私が状況を伝えるわ』

シンジ「負傷って…」

ミサト『近くに地面に刺さったライフルがあるでしょう?それで応戦して。
もともとレイの乗る零号機に渡すはずだったものよ』

シンジ「…はいっ」

ミサト『それと目標を沈黙させるには通常兵器では叶わないことが分かっているわ、今急ピッチで進めてる武器が来るまでなんとか持ち堪えて』

シンジ「…わかりました」

零号機「」ググッ

零号機「」ズボッ

零号機「」ダッダッダッ


シンジ「マリッ!」

マリ『ワンコくん…!?ワンコくん、なんでユダに乗ってんの!?』

シンジ「こっちが聞きたいよ!」

シンジ「何してたんだよ…ずっと飲んだくれてたクセに…こんな危ないところで」

マリ『うっさいな!今は戦いに集中しろよ!男だろ!!』

シンジ「」ムッカア

シンジ「なんだよ!もう!」

ミサト「荒れてるわね…」

マヤ「きっとマリ二日目なんですよ、今日」

アスカ「そういう問題…?てて」

マヤ「アスカ!やっぱりまだ休んでた方が…」

アスカ「イヤよ…これだけは…見届けるわ」

ミサト「シンジ君!マリ!二人とも弧を描くように接近して!両側からコアを狙って連射するのよ!」

マリ「ガッテン承知ぃ!!聞こえた!?ワンコくん」

シンジ『聞こえてるよ!!』

マリ「あらら~ご機嫌斜めだにゃー」

マリ「でも、まっいっか」

マリ (一応また会えたんだし)


初号機「」ドドドドド

零号機「」ドドドドド

初号機「」ドドドドド

使徒「グゥ…」モゴモゴ


マリ「!口モゴモゴさせてる!あのうっさいのが来るわ!」

シンジ『マリはコアを!零号機は口を狙う』


シンジ・マリ「ぉおおりゃあああ!!!」

ズドドドドドドドド

ミサト「やったの!?」

マヤ「完全に動きが止まってますね…」

マリ『あちゃ~本命の出番がなくなっちゃったかな?』

シンジ『…!!ちがうよ!羽が生えて来てる』

ミサト「羽!?」

アスカ「まさか…また逃げるの!?」

マヤ「ここまで来て逃すなんて…」

使徒「」ドンッ


マリ「げぇっ!飛んだ!」

シンジ『マリ!追いかけないと!』

マリ「追いかけるって言ったって…どうやって?」

ミサト『ジオフロント内の地上に出る列車の線路をよじ登っていきなさい!折れようが落ちようが構わないわ!』

アスカ『また無茶なことを…』

マリ「はは!そりゃグッドアイディア!」

シンジ『こっちから行こう!マリ』

マリ「え、こっちの方が近いよ~」

シンジ『そっちはまだ人が乗ってるだろ!』

マリ「あっ、本当だ、めんご」ゴメンチャイ


駅長「」ガクブル

駅員一同「」ガクブル

トウジ「おっしゃあ!メモリがいっぱいになったで、コレって準備完了やな!せやろ!?」

ケンスケ「」

トウジ「おい、ケンスケ…どないしたん」

ケンスケ「…所長」

青葉「私にもモニターは見えている、現地総員退避だ」

トウジ「ウソやろ…ここまでやったのに…」

ケンスケ「使徒が地上に…」

ケンスケ「…ポジトロンライフルがバレた…」

使徒「」キョロキョロ

使徒「」ズン…ズン…



トウジ「まっすぐポジトロンライフルの方向かってくで…」

ケンスケ「あれの高エネルギーに反応してるんだろ」

トウジ「どないすんのやろ…」

ケンスケ「現地…同期がけっこういるんだ…」

青葉「…手を止めるな、情報共有を続けろ」

トウジ「人が死んでくのを実況せいとでも言うんかい…!」

ワー キャー ギャー

『総員退避!総員退避!繰り返す、総員退避』


使徒「」ズズン…

使徒「」グワッ

使徒「!」ガキィンッ


マリ「的を~ねらえばっ」ドンッ


使徒「!!」ガンッ


マリ「はぁずさないよぉ~?」ドンッドンッドンッドンッ


使徒「」ブァサッ


マリ「やりぃ!飛んだ!こっち来いエヴァもどき!」

シンジ「マリはポジトロンライフルへ急いで!使徒は零号機で追って捕まえる!」

マリ『あんまりムチャしないでにゃん…』

マリ『私のワンコくん…?』

シンジ「!」

リツコ「こんな時に何をノロケているのかしら…」

職員D「ぶっ、ぶひぃいいい!」

リツコ「何事!?」

職員C「大変です!職員Dが…胸を掻きむしって…」

職員D「綺麗な声でネコ語で私の…萌死ぬ…萌じにゅぅうう!!!」ガリガリ

リツコ「放っておきなさい、戦いに犠牲はつきものよ」

職員B「あんな奴がレイちゃんに告ったって成功するわけないよなぁ」

職員A「なぁ」

シンジ (けっこう高く飛んでるな…)

シンジ (やっぱり狙うなら…)

シンジ (羽の付け根!)

零号機「」ドンドンドンッ


使徒「ギェッ」グラッ


シンジ「被弾した!傾いてる!」

シンジ「右翼に全弾集中させて…」


零号機「」ドンドンドンドンドン

使徒「」グラッ

使徒「!」ボロッ

使徒「ギャァゥ…」ヒュゥゥゥ


シンジ「やった!落下する!」

シンジ (ここは絶対に捕まえる…!)

シンジ (捕まえて…その後は?)ハッ

シンジ「ええい、構うもんか!」


零号機「」ダダダダッ

マリ「ハイハイ、どいたどいたー」

ワー キャー ギャー

マリ「正義の味方だよー」

ワー キャー ギャー

マリ「…もうっ踏み潰したりしないってのにー」

マリ「コレね」ガシャコン

マリ「うっわ持ちにく…ケーブルじゃぁまー」

ミサト『マリ!あんまり動かさないで!急造仕様だから!』

マリ「ん?じゃあ使徒追っかけてって頭にぶち込めないのかにゃ?」

ミサト『ダメよ、目標の補足はシンジ君の零号機に任せるしかないわ』

マリ「初号機はここで待機かー、しょうがない」

ミサト『…分かってると思うけど』

マリ「はいよー、一発だけね」

ミサト『…人類の未来がかかってるわ』

マリ「…前もそうだった」


マリ「…私の未来は使徒を倒すことで無くなった」

ミサト『マリ…?』

マリ「…」

アスカ『なんてこと言ってんのよコネメガネ!』

マリ「姫…」

アスカ『アンタ、こんなんで終わるの?負けっぱなしで終わるの?』

マリ「使徒には勝ったじゃん…」

アスカ『そんなんじゃないわ!アンタ、状況に流されるまま、自分で自滅したじゃない!アタシ知ってんのよ!?』

マリ「…姫はイジワルだにゃあ、何もこんな時に言わなくても」

アスカ『ちゃんと勝って帰って来なさいよ…シンジの事も、仕事の事も全部お膳立てしてあげるわ』

マリ「姫…」

アスカ『アンタが酒をやめるならね』ビシィ

マリ「…」

アスカ『マリ!?聞いてるの!?』

マリ「聞いてるよ」

マリ「楽しいこと…見つけた」

アスカ『は?』

マリ「ワンコく~ん!?そっちはどうだーい!?」

シンジ『…!!』

マリ「ワンコくん…!?」

零号機「」ゴッシャアアア

使徒「ギギギ」グググ


シンジ (落下した使徒を押し倒した…このまま山の斜面に固定して…)

シンジ (固定して…どうする!?僕の今の姿勢はマリの乗る初号機に背を向けてる状態…)

シンジ (ここにいればポジトロンライフルだったら貫ける距離だろうな…)

シンジ「マリ」

マリ『…なぁにワンコくん』

シンジ「僕…」

マリ『ダメよ、ワンコくん』

シンジ「でも…」

マリ『そのいやらし~い体勢をもうちょっとひっくり返してくれるだけでいいよ』

シンジ「…出来ないよ」


零号機「」グググ クビシメ

使徒「ウグッ、ギャア」ジタバタ


シンジ「全力で押さえてるんだ…これ以上は」

ミサト「シンジ君…」

マヤ「ここまでなの…」

アスカ「バカシンジ、あんた平和ボケし過ぎよ」

シンジ『え?』

アスカ「忘れたの?マリもよ」

マリ『わかってるよ…でも、際どいよね?』

アスカ「やるしかないわ…やるしか、アンタたちなら出来ないことないわよ」

『シンジ、初号機パイロットがライフルで射撃した瞬間に、機体を捨てて零号機から脱出しろ』


シンジ『父さん…!』

アスカ「そゆこと」

ミサト「確かに…ちょーっち厳しいわね」

マリ『ギリギリまで逃げらんないにゃ、ワンコくん』

日向「あの…」

一同「なに?」ギロッ

日向 (うわぁ怖い)

日向「シンジ君ってまだ予備ライフル持ちながら使徒を押さえつけてますよね…?」

アスカ「だからなに?」ギロッ

日向 (うわぁ使えない課長に向ける視線だよコレ)

日向「さっきマリがやったように、ライフルで刺して山に釘付けにしたらいいんじゃないかな…って」

一同「」ハッ…

日向「ハハ…お役に立てず申し訳ない」シュン

アスカ「それよ!」

日向「へ?」

ミサト「そうね…それなら数秒は稼げる」

日向「え?」

マヤ「さすがですね、課長!」

リツコ『一理あるわね』

日向「赤木博士!?」


『…課長から部長への昇進を認める』


日向「あなた権限ないでしょ!?」

マリ「ワンコく~ん、聞いてた?」

シンジ『…ぐ……』

マリ「押さえつけるのに必死でそれどこじゃない、か」

マリ「私信じてるから、ワンコくんのこと」

マリ「撃って良くなったら、言ってね?」


初号機「」チャキ…

シンジ (両手ですら逃がしそうだっていうのに…!)グググ

シンジ (一瞬とはいえ、片手を離すのか!?この状況から!?)

シンジ (出来るのか…)


使徒「グッ…グワォォォ…!!」グングン


シンジ (…ッ!と危ない、気を抜くとすぐに逃しそうだ…)

シンジ (チャンスは一瞬…)

『ググッ ギャーギャー』

マリ「…」

『ズズッ…ガッ』

マリ (ワンコくん…!)ギュッ

『ゴッ…グワッ ドンッ』

マリ「!」

シンジ『撃て!!!』

マリ「いっけぇえええ!!」カチッ


初号機「」ズドォォオオオオオオオオ ゴゴゴゴ…

『ゴゴゴゴゴゴ……』

ミサト「…」

アスカ「…やったの?」

マヤ「陽電子の影響で通信が一旦途切れます、信じて待ちましょう…」

『ガガガ…ザーザー…コエル?』

アスカ「!コネメガネ!?聞こえる!?」

マリ『ザサ…姫?オーバー?』

アスカ「オーバー!!大丈夫?やったの?」

マリ『あぁー、ごめーん…姫』

アスカ「えっ…」

マリ『ダメだったみたい…』

一同「」

マリ『私のせいで…人類に平和をもたらしちゃったにゃ~!!』テヘペロ

一同「」ズッコケ

ミサト「何よ!!心臓止まりそうになったわよ今!」

アスカ「コネメガネ…アンタあとで覚えときなさいよ…」プルプル

マヤ「」

日向「マヤちゃん!?…立ったまま死んでる…」

リツコ「ハァ…あの子ったら」

職員B「…え、じゃあ勝ったんですか…?」

リツコ「そのようね」

職員一同「…」

職員一同「」ヤッターッ!!

職員D「ぶひぃぃいい!!」

職員A「あ、生き返った」

職員C「もウッ、心配させないでッ」バシッ

職員D「ぶてて…、ごめんよ…?愛しのマイハニー」

職員C「////」

職員A「えっ…」

職員B「どゆこと」

トウジ「うおっしゃああ!!!」

ケンスケ「やったあああ!!」

ワーワーワー ヒューヒュー バンザーイ

トウジ「褒めたる!このワシが褒めたる!アンタはセンセの次にエラいお方や!!」

ケンスケ「ホントだよ!一時は万事休すかと…それにしてもあの機体のパイロット、誰なんだろう?」

トウジ「そんな事どーでもええわ!それよりはよ、祝勝会…」

青葉「静かに!」

一同「」ビクッ

青葉「…現地の状況を把握しろ、本作戦の犠牲になったものもいるかもしれん、場をわきまえろ」

ケンスケ「所長…」

トウジ「今日ばかりは頭が上がりませんわ…」

ワーワー ヒューヒュー ヤッター


ミサト「…何はともあれお疲れ様。今回収班がそっちに向かってるわ」

マリ『そっ…あ~コレで戦い終わっちゃうんだにゃ…』

アスカ「アンタ、まだそんなこと言ってんの?」

マリ『ウソだよ、姫…あー、ワンコくん大丈夫かなぁ~』

アスカ「…大丈夫よ、アイツああ見えて、悪運強いから」

マリ『じゃないと困る、姫に約束守ってもらいたいし』

アスカ「アンタ…相変わらずたくましいわね」

マリ『褒め言葉として受け取っておくよ!姫』

ワーワー ヤッター


ミサト「…碇司令、聞こえてますか?」

ミサト「色々言いたいことはありますが……お疲れ様でした」

ミサト「…」

ミサト「碇司令?」

看守「…貴様に用があるようだぞ、碇ゲンドウ」

ゲンドウ「…問題ない」

看守「フン、変わったヤツだ…」

ゲンドウ「冬月はどこだ」

看守「下の階にいる…心配しなくてもまだ殺してはいない」

ゲンドウ「」スッ…

看守「もう行くのか」

ゲンドウ「使徒は殲滅した…もう用はない」

看守「」カッカッカッ

ゲンドウ「」スタスタ


ゲンドウ (……よくやったな、シンジ)

マリ「ヤッホー、みんな!」

アスカ「相変わらず元気ねぇ、元気すぎてうっとおしいわ」

ミサト「調子良さそうね、マリ」

マリ「モチのろ~ん、ミサトも第二子なんかこさえて、元気そうじゃ~ん?」

ミサト「なっ…なんで知ってんのよ!?」

アスカ「…私喋ってないわよ」

ミサト「アスカ!?」

アスカ「喋ってないって!」

マヤ「マリ、シンジ君は?」

マリ「ワンコくんなら荷物持ちだよ、飛行機での移動となると、荷物運ぶのも大変にゃ~」

シンジ「」ヨロヨロ

ミサト「あっ、遠くの方でシンジくんがヨロヨロしてるわ」

アスカ「あのバカ本当に力ないわね…」

マリ「ワンコくん~、頑張って運ばないと飛行機乗り遅れちゃうよ~?」

シンジ「…だ…ッ!!」

ミサト「シンジ君が何か言ってるわよ」

アスカ「なんて言ってるの?」

マリ『こんなに荷物多いのはマリのせいだろっ!』

マリ「って」

シンジ「本当にカンベンしてよ…」ヨタヨタ

マリ「ワンコくん…私のフィアンセになるならもうちょっと力つけないとねー?」

マヤ「シンジ君、尻に敷かれてますね」

アスカ「予想通りよ」

ミサト「その方がうまくいくわ」

マリ「でないと私あっちで浮気しちゃうよ?」

アスカ「それは無理よ、私とトレードで入ってくる新パイロットは、猫かぶりの腹黒女だって言っといたから」

マリ「ひどい言い草だにゃ~」

シンジ「だいたい合ってるよ…」ボソ

マリ「…」ギュゥゥウ

シンジ「いたいいたいいたい!ホッペが!」

アスカ「ま、アンタも先の一件でこりたでしょ。あんまシンジに依存しないで、訓練に励むのよ」

マリ「子作りに励むのはダメかにゃ?」

シンジ「そういえばトウジのとこは子供できたんだっけ」

アスカ「ああ、確かに。見送りに来ないのは意外だと思ったわ」

シンジ「今いろいろ大変な時期なんだよ、そんな時にほっぽってこっちに来るなんてトウジじゃないよ」

アスカ「そうね…」

アスカ「」

マリ「姫、私に気にせず、言っていいよ」

アスカ「…」

ミサト「アスカ、レイね…教員目指すそうよ」

アスカ「えっ」

マヤ「失恋をバネに…ですね」

マリ「…複雑な心境にゃ」

シンジ「綾波…大丈夫かな」

ミサト「私も意外だったけど、まあレイは地に足ついた考えしてるから…」

マヤ「先輩を目指すんですかね…」

ミサト「リツコ?ああ、博士ってこと?」

シンジ (白衣の綾波…)モワンモワン

マリ「…ワンコくん?浮気のにおいがするよ?」

『まもなく~~便が5番口から…』

『お乗りの方は…お早めに…』


ミサト「あら、もう直ね」

マリ「みんな、ちょっとちょっと」

ミサト・アスカ・マヤ「?」

マリ 「」 ギュッ

マリ「三人ともありがとね、本当にありがとう」

アスカ「…三人同時に抱きしめられるとお互いが邪魔ね」

ミサト「まあ、まあ…」

マヤ「強引ですね!」

シンジ「マリ、そろそろ」

マリ「ん、じゃまたねみんな!」

アスカ「シンジ!しっかり尻に敷かれんのよ!」

ミサト「頑張ってね、二人とも」

マヤ「また会いましょうね!」


シンジ「うん!ーーーありがとう」

マリ「ばいばい!」

ゴオオオオ…


レイ (空港から飛び立った…あの便に碇君や真希波さんが乗ってるのね)

レイ (空が青い…こんな気分になるのはじめて)

レイ「お見送り…行けなかったわ」

レイ (また、会えるわよね…碇君)




スレ住人にありがとう

スレにさようなら

そして全てのVIPPERに



おめでとう

アスカの言いたかったこととはいったい

ごめん、書き忘れたよー!


本当はエヴァの形をした使徒に嫌悪感を示すかどうかが分かれ道だったんだ

1としてはエヴァを引きずってる二人だから効かないって描写を入れようとしたんだ。

自己満設定没

>>471

レイのこと気にしてたんだよ、実は優しヤツなんだよ

みんな本当にありがとう。

初の長編ss投下だったんだ。

今まで三本投下したけど結局中途半端で落ちちゃったりして、完結させられなかった。

頑張って書いた甲斐あったよ、読んでくれてありがとう。

司令はどうして捕まっていたの?

>>488

委員会の望み通りに事を運ばずに、しばしば私的な理由でネルフを運用してたからっていう設定だよ。

それに権力者たちは自分たちの駒が予想以上に力を持つと排除したがる傾向にあると思うよ。

最初に力を与えたのが自分たちだとしても。

冬月センセは相変わらずだな

>>495

冬月先生の冬月先生っぷりはかなり力入れてます

とりあえず、乙
前々から言おうと思ってたから言わせてもらう

もっと原作を読むべき、ないなら他作品を読む

何て言うか、登場人物がたまに「誰?」ってなる
それに加え、全体的な内容が中学生レベル
口調とか展開とか、もっと人の作品読んで、良いところは盗む(丸パクリは駄目だけど)

さらに補足すると、展開早すぎる
考えたり、想像してみると、そんな簡単に泣かないし、さっさと行動に移さない
例えるなら、前戯なしのセ○クス
まぁ、この例え方は微妙すぎる……
もぅ少し遠回りでもいいかな、って思った


あと、口調と擬音が変を通り越して、何か幼稚
使いすぎってわけでもないけど、これが雰囲気壊してるのは事実
チューとか「ふぇ」、強いて言うなら「//」も控えた方がいい

批判として受け取らず、自分のSSのステップアップとして受け取ってほしい
まだ成長できるから、頑張って書き続けてね!
次の作品に期待する


スレタイからは想像がつかない内容だったな

>>499

どうもです、ssで出来る範囲で面白おかしくやろうと思ったんだけど、やっぱりすごく難しかったよ(笑)

次は…どうだろう、ss職人に対して見方が変わるくらい今回疲れたから…

でもそれ以上に楽しかったけど、ありがとね


>>500

記念すべきレス500、まごころを君に

展開がでんぐり返るのはよくある事です

上から目線の指摘 指導はコピペだろ?

>>503

知らなかったぜ

VIP新参なんだ、勘弁しておくんなまし

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