エイラ「扶桑の人間であるお前は頼まないのカヨ」
芳佳「だって焼肉屋さんですよ?お肉を食べに来てるんですよ?お肉だけ食べてればいいじゃないですか」
ペリーヌ「それは違いますわ」
エイラ「ペリーヌ。お前からも言ってやってくれヨ」
ペリーヌ「お肉の他にも、口の中をスッキリとさせるスイーツも欠かせませんわね」
芳佳「最後はそれですよね」
エイラ「……」
ペリーヌ「エイラさん」
エイラ「ナンダヨ…」
ペリーヌ「ご飯はありえませんわ」
エイラ「……」
エイラ「サ~ニャ~、宮藤とペリーヌが~…」
サーニャ「ごめんなさいエイラ…。私は脂っこいのが苦手だから…」
エイラ「だったらご飯と一緒に食べればいいダロ!」
芳佳「エイラさん、何でサーニャちゃんにあたるんですか!」
ペリーヌ「そうですわ!」
エイラ「ごめん、サーニャ…」
サーニャ「エイラ、私は焼肉屋さんではサイドメニューをよく頼むの」
芳佳「いいですよね」
ペリーヌ「店ごとの特色もあって、確かにサイドメニューを選ぶのも楽しいですわよね」
エイラ「……」
シャーリー「お前ら、何話してんだ?」
ルッキーニ「よっしか~♪」
芳佳「ルッキーニちゃん、それにシャーリーさんも」
エイラ「聞いてくれヨ。こいつら、みんなして焼肉屋ではご飯を頼まないって言うンダ」
シャーリー「えっ?」
ルッキーニ「嘘っ?」
シャーリー「じゃあ逆にエイラは頼むっていうのか?」
ルッキーニ「あ~りえ~ない~」
エイラ「……」
エイラ「だ、だって……」
シャーリー「もういいよ。ご飯くらい好きに頼めばいいじゃないか。ま、あたしは頼まないけどな」
ルッキーニ「シャーリーはお酒とお肉だもんね」
シャーリー「おいおい、他にも頼むさ」
エイラ「……」
リネット「皆さん楽しそうですね。何のお話ですか?」
芳佳「焼肉だよ」
リネット「わぁ、いいですよね、焼肉♪」
>>17
福圓「えっ?ストライクのみんなで焼肉行ったんですか?」あゆる「…」
こうだろ
>>20
やめてやれよ
ルッキーニ「リ~ネ~、エイラは焼肉屋さんでご飯頼むっていうんだよ~?」
芳佳「ええ、そうみたいなんです」
ペリーヌ「ありえませんわよねぇ?」
エイラ「……」
リネット「あ……」チラッ
エイラ「ナンダヨ」
リネット「いえ……」
シャーリー「リーネはどうなんだ?焼肉屋ではご飯頼むのか?」
リネット「私は……」
もっさん「どうした宮藤、米はうまいぞっはっはっは」
芳佳(うぜえ糖尿病で死ね…。つかお前現役じゃないんだから太るだろ)
ネトウヨ「焼肉と一緒に米食べない奴はチョン」
リネット「私はご飯を頼んだりはしません……」
エイラ「何でダヨ!お前んとこは大家族だし、肉ばかり食べたら家計だって火の車ダロ!」
リネット「だからです」
エイラ「どういう事ナンダヨ…」
リネット「うちは大家族なので、焼肉屋さんに行くなんて食べ放題しかないんです」
エイラ「そうなのか…」
リネット「動物性たんぱく質はこの戦時下では貴重ですから。なので、お肉などコストの高いものだけ食べるように…。みっともないのはわかってます…。すみません…」
芳佳「そんな事ないよリーネちゃん。エイラさん!」
エイラ「ナンダヨ、何怒ってんダヨ」
サーニャ「焼肉の事はともかく、他人の…それも家庭の事情にまで口を出すのは失礼…」
ペリーヌ「最低でしてよ」
エイラ「……」
エイラ「じゃあ…食べ放題じゃない焼肉はどうナンダヨ…」
リネット「……」
エイラ「普通の焼肉屋さんだったらお肉ばかり注文したら財布にも響くんじゃないノカ?なあ、どうナンダヨ?さすがにご飯を頼むダロ!?」
リネット「……った事……ませんから……」
エイラ「聞こえないんだケド?」
リネット「私、行った事ありませんから!そんな高級なお店!」
エイラ「あ……ゴメン……」
シャーリー「エイラ、お前もう何も言うな。な?」
ルッキーニ「あーあ、エイラがリーネを怒らせたー」
エイラ「そんなつもりじゃなかったンダ……」
ミーナ「これは何の騒ぎかしら?」
芳佳「あっ、怒らないで下さい」
ルッキーニ「何も悪い事してないよ、ほんとだよミーナ中佐」
リネット「……」プンスカ
エイラ「……」オロオロ…
サーニャ「エイラが悪いんです」
シャーリー「バカ、おいお前…」
サーニャ「エイラが悪いんです」
ミーナ「はぁ…。どういう事なのか話を詳しく聞かせてくれない?」
ミーナ「…話は大体わかったわ。エイラさんを除く全員が自室での禁固三日の処分とします」
芳佳「そんなっ!」
リネット「何でですかミーナ中佐!?」
ミーナ「軍人である人間が好き嫌いなんて許されない事よ。それに、そんな理由でたった一人を寄ってたかって責めたてるだなんて…」
エイラ「中佐…」
シャーリー「じゃあミーナ中佐は焼肉屋でご飯頼むっていうのかよ!」
ミーナ「それは…」
ルッキーニ「あっれれ~?もしかして中佐、ご飯頼まない派なんじゃないの~?」
サーニャ「やっぱり…」
ミーナ「……ええ、その通りよ。でも、これとそれとは関係ないでしょう」
芳佳「エイラさんのせいですからねっ!」
シャーリー「覚えてろよ」
ルッキーニ「べーっ、だ!」
サーニャ「エイラなんか嫌いよ」
リネット「……」
エイラ「ナンダヨ、みんなして……」
バルクホルン「聞いたぞ、エイラ」
エーリカ「よっ。みんなを自室禁固に追い込むなんて穏やかじゃないね」
坂本「浮かない顔だな」
エイラ「……」
バルクホルン「焼肉がどうので喧嘩したんだって?」
エーリカ「下らない事で喧嘩してるなー。謝ってきたら?」
エイラ「私は悪くナイ…」
坂本「だが、一体焼肉の何が原因なんだ?焼肉に罪はないだろう?」
エイラ「私が焼肉屋でご飯を注文するって聞いたら、皆が私を責めて……」
バルクホルン「何だと!?お前、そんなふざけた理由で宮藤たちを自室禁固に追い込んだのか!?」
エーリカ「焼肉屋でご飯ねー。少佐はどう思うの?何か怒ってるみたいだけど」
坂本「たるんでる!焼肉に飯など、言語道断だ!」
エイラ「えっ…?」
バルクホルン「ん……?何だこの匂い……?エイラ、お前煙臭いぞ」
エーリカ「あ、これ焼肉だね。エイラ、焼肉行ってきたの?いいなー。あ、ほっぺにご飯ついてるよ」
エイラ「えっ?どこに…。ちゃんと口元は拭いてきたはず…。ハッ…!?」
エーリカ「あはは、うそうそ♪でも、間抜けは見つかったみたいだね」
坂本「エイラ…。貴様、仲間が自室禁固になったというのに、一人焼肉に行っていたな…?」
エイラ「だ、だって、非番だったんダヨ…。それに、しばらくの間はネウロイは来ないって中佐が…」
バルクホルン「軍人としての意識が足りん!」
坂本「そうだ!もし今ネウロイが攻めてきたらどうするか!?自室禁固処分のせいでこの基地の戦力は半減してるんだぞ!」
エイラ「…少佐たちは焼肉屋でご飯は?」
バルクホルン「食べない!」
坂本「頼まん!」
エーリカ「注文しないかなー」
エイラ「……」
坂本「軍法会議にかけるまでもない」
エーリカ「だね」
バルクホルン「処刑だな」
エイラ「嘘ダロ…。そんな…」
バルクホルン「対人型ネウロイ用に開発された新技、試させてもらおう」
坂本「バルクホルン、私に合わせろ」
バルクホルン「了解した」
坂本・バルクホルン「「昇技・トライアングルドリーマー!」」
ミーナ「美緒とトゥルーデが空中で相手の手足をそれぞれ左右一方ずつ固定し、フラウの張ったシールドに落下し、相手の体をコアごと引き裂く…」
ミーナ「さようなら、エイラさん…。この件は事故死として処理させてもらうわ…」
エイラ「ウワァァァァァッ!?」
エイラ「はぁ…はぁ…」
サーニャ「どうしたのエイラ?ずいぶんとうなされてたみたいだったけど…」
エイラ「予知夢を見たンダ…。ちょっとした言い争いで、選択肢を誤ったせいで死んでしまう恐ろしい夢ダ…」
サーニャ「ふーん」
エイラ(夢が教えてくれたンダ…。私はもう間違ったりしないゾ…)
芳佳「えっ?エイラさん焼肉屋でご飯頼まないんですか?」
エイラ「頼まないに決まってンダロ?扶桑の人間でもあるまいし」
芳佳「信じられない…」
ペリーヌ「焼肉屋でご飯は当然ですわ!」
エイラ(そんな…どういう事ナンダ…)
そして悲劇は繰り返される
完
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