P「春香と結婚したいんだ。」(92)

P「春香と一緒にテッペンとってさ。」

P「そんでいつか引退したら、春香と結婚してさ。」

P「二人で765プロの事務員とプロデューサーとして働くんだよ。」

小鳥「えらく具体的な妄想ですね。」

P「最近寒くなったせいか、人肌が非常に恋しくてですね。」

P「そんなときに決まって春香が見抜いたようにお菓子持ってきてくれたりするんです。」

小鳥「それで、もしかしてもう春香ちゃんに想いは伝えたんですか?」

P「そんなわけないでしょう。そんなことしたらつかまります。」

P「いやね、俺だって分かってるんですよ。」

P「春香たちは結構年下…みんな優しくしてくれるけど、俺とは別世界を生きてる。」

P「こう、いくら親しくなっても仕事上の間柄でしかないじゃないですか。」

小鳥(ああ、これが両片思いってやつね。)

小鳥「でもほら、春香ちゃんは結構プロデューサーさんのこと好きだと思いますよ。」

小鳥「気になりもしない人にお菓子なんか持ってきたりしませんって。」

P「春香は気配りの達人ですからね…ぶっちゃけ好きとか関係ないと思いますよ。」

P「あいつは…優しいですからね…」

小鳥(なんかコンプレックスでもあるのかな…)

P「春香って、女の魅力がつまってると思いませんか?」

小鳥「そうですねぇ。確かに、家庭的な趣味持ってるし…」

P「それもありますが、やはり一番はあの体型ですよ。」

P「世間的に見れば超スレンダーな子が集まる765プロの中ではどちらかといえばぽっちゃりに入りますよね。」

小鳥「どんぐりの背比べですけどね。」

P「勿論、平均値から考えればそれでもだいぶやせてますけど。」

P「あの春香の体型には、少女特有のスレンダーさと女の魅力が絶妙なバランスで同居してるんですよ。」

小鳥「あー、ちょっとわかります。抱っこしたら柔らかそうですもんね。」

P「ええ。」

P「柔らかそうな体つき。振りまかれる甘い香り。家庭的な趣味。愛嬌ある顔立ち。」

P「理想、の一言につきます。」

小鳥(こりゃ重症ね。)

小鳥「そんなに好きなら告白しちゃえばいいじゃないですか。」

P「俺は一応プロデューサーです。だから、そういうことはトップアイドルになってからと心に決めてます。」

小鳥「案外ストイックですねぇ。」

P「でも時折、やっぱり恋しくなりますね…」

小鳥「ふむ。つまり、もっと春香ちゃんと仲良くなりたいってことですか?」

P「そうなれたら本望ですね。」

P「でも、春香もようやくアイドルとして軌道に乗りつつある。俺の雑念のせいで邪魔したくありません。」

小鳥「仲良くなれば、より良い信頼関係が築けるかもしれませんよ。」

P「ん…」

小鳥「こんどどこかに誘ってみたらどうです?会場の下見とかでもいいですから。」

P「そう…ですねぇ。」

小鳥「?」

P「ああでもやっぱり、いざ春香を前にするとあの無垢な表情に負けて何もいえなくなっちゃうんですよね。」

小鳥「あんまり女性と話すの得意じゃないんですか?」

P「苦手です…」

小鳥「ふぅむ。」

小鳥「でも、その様子じゃよっぽど好きなんですねぇ。」

P「そりゃ…そうですよ。」

P「仕事とって来るの失敗してもさ、責めもせず『いつもありがとうございます。』って言ってくれるんだよ。」

P「『今日はスケジュール…開いちゃいましたね。折角ですから、今日くらい休んでください。』って気遣ってさえくれる。」

P「今まで立ち止まりもせずがむしゃらにやってきた分、周囲からあんまりそういう言葉かけてもらってなくて。」

P「不覚にも泣きそうになりましたよ。」

小鳥「ああ…ふとした一言が身にしみるって奴ですね。わかります。」

P「勿論、他の子達も気遣いしてくれるんですよ。みんな良い子ですから。」

P「でもこう、春香は一歩踏み込んで慰めてくれるというか…」

小鳥「ほぉほぉ。」

P「ああ、こういう人と一緒になれたら、俺も幸せだな、ってそんとき思ったんです。」

小鳥「ベタ惚れしたわけですね。」

P「はい。」

小鳥「あ、手がすべってドーム下見申請書の同行者欄に春香ちゃんの名前が入っちゃいました。」

P「はい?」

小鳥「あー、サブミット押してしまいました。」

P「ちょっ…」

小鳥「いやぁ、眠気で目がかすんで。」

P「…音無さん。」

小鳥「はいな。」

P「ふがいないですけど、ありがとうございます…」

小鳥「いえー。楽しんできてくださいね。」

P「ええ…」

P「しかし、春香と二人で視察か…」

P「久しぶりに春香の私服が見られるなぁ。」




春香「あわわわ…」

春香「…完全に出て行くタイミングを失ってしまいました…」

春香「仮眠から起きたら、何やら話し声がして…」

春香「よくよく聞いたら、プロデューサーさんが…あわわわ…」

春香「どうしよう…」

春香「とりあえず、寝たふりしとこう…」




小鳥「あれ、プロデューサーさん、午後から営業じゃないですか?」

P「そうでしたね。そろそろ出ますか。」

小鳥「ええ。寒いので気をつけて。」

P「はい。」

P「それじゃ、5時には帰ります。」

小鳥「はーい。」

P「ではいってきます。」ガチャッ

小鳥「いってらっしゃい。」

バタン

小鳥「ふぅ…とんだ独白を聞かされちゃったわね。」

小鳥「ねぇ、春香ちゃん?」

春香『ひゃいっ!?』

小鳥「うふふ。もう起きてるんでしょう?」

春香『いえ!』

小鳥「出ていらっしゃい。もうプロデューサーさんは営業いっちゃったから。」

春香『…バレてました?』

小鳥「大丈夫。プロデューサーさんは気付いてないわ。」

春香『よかった…』ガチャッ

小鳥「あら…すごい真っ赤。」

春香「いや、だって、目の前であんな…」

小鳥「熱く愛を語られちゃ、仕方ないか。」

春香「あ、愛とか言わないでくださいよぅ…恥ずかしいです…」

小鳥「ふふっ まぁ座って座って。」

春香「あ、はい…」

小鳥「お茶でも飲む?」

春香「いえ…大丈夫です。」

小鳥「そう。」

小鳥「まぁ、事実はきいての通りよ。」

春香「ドッキリ…とかじゃないですよね?」

小鳥「いくらバラエティ番組でも、こんな酷いドッキリはしないわよ。」

小鳥「仮にあっても、うちのプロデューサーはそんな人の心を弄ぶような企画を通したりしないわ。」

春香「そうですよね…」

春香「じゃあ、さっきのってやっぱり、その、本当なんですか?」

小鳥「本当よ。春香ちゃんは気付かなかった?」

小鳥「プロデューサーさん、傍から見てると結構ボロが出てたけど。」

春香「ええ?全然気付きませんでした…」

春香「その…じっくり見るなんて…恥ずかしくてできませんし…」

小鳥「乙女ねぇ。いじらしい…」

小鳥「とはいえよかったじゃない。プロデューサーさんと両想いよ。」

春香「両想い…両想い…」

春香「いきなりで…あんまり実感が沸いてきません…」

小鳥「本人の口から聞いたわけじゃないものね。」

春香「ええ。とっても嬉しいんですけど…」

小鳥「まぁ、本人の口から聞くのはだいぶ先になりそうだけれど。」

春香「そうですね…」

春香「でも、プロデューサーさんが、そんな風に私を見ていてくれたって、ちょっと驚きです。」

小鳥「そう?」

春香「仕事、仕事、仕事!って人だと思ってましたから。」

小鳥「まぁ、仕事第一なのは間違いないわね。あれだけの想いを『仕事』って理由だけで我慢してるんだから。」

春香「でも、そんなに思ってくれてたのなら…」

春香「ちょっとくらい、素振りを見せてくれても…」

小鳥「プロデューサーさんはシャイだから。それに、裏を返せばそれだけ大事にされてるってことよ?」

春香「大事に…ですか?」

小鳥「ええ。だって、貴女のためを思って、貴女の成功のために、自分の想いを押し殺して仕事に打ち込んでいるんですもの。」

小鳥「なかなか出来ることじゃないわ。」

春香「私を思って……」

春香「えへへ……照れちゃいますね。」

小鳥「あ、そうだ。ドーム下見の件も聞いてたわよね?」

春香「あ、はい。」

小鳥「プロデューサーさんと出かけるのは初めて?」

春香「えっと…前にもありますけど、そのときは…」

小鳥「質問が悪かったわね。好きになってからは初めて?」

春香「そう…ですね。」

小鳥「そっか。じゃあ初デートね。」

春香「で、デート!?」

小鳥「初なお二人にとってはこれも立派なデート、でしょ?」

春香「えぇぇ…プロデューサーさんと…デート…」

春香「どうしよ…何着てこう…」

小鳥「それを悩むのもきっと楽しいわよ。」

春香「そ、そうですよね!」

小鳥「あと、春香ちゃんだから大丈夫だと思うけど…」

春香「?」

小鳥「プロデューサーさんは、トップアイドルになるまでは仕事に私情は持ち込まないと決心してる。」

小鳥「だから、春香ちゃんも…」

春香「はい。そういうことは…話題に出さないようにします。」

春香「今はちょっと我慢してトップアイドル目指して頑張ることが、近道なんですよね。」

小鳥「ええ。」

小鳥「相手の気持ちがわかってても普通に振舞うのはちょっと辛いときもあるかもしれないけど、頑張ってね。」

小鳥「応援してるわよ。」

春香「はい。ありがとうございます。」

春香「あ、あの…このこと、プロデューサーさんには、ナイショにしといてくださいね?」

小鳥「勿論よ。」

小鳥「春香ちゃんもプロデューサーさんのこと好きだよーなんて言ったら、舞い上がって帰ってこなくなりそうだしね。」

春香「あはは…私も舞い上がっちゃいそうな気分ですけど。」

小鳥「浮ついて失敗しないように。」

春香「は、はい。」

小鳥「じゃ、もうそろそろお仕事の時間よ。」

春香「あれ、もうそんな時間…? じゃあ、いってきますね。ありがとうございます。」

小鳥「頑張ってね。春香ちゃん。」

春香「はいっ。」

春香(どうしよ…今日の収録、嬉しくて喋り倒しちゃいそう…)

春香(いやいや、ここはぐっと堪えて、ちゃんとお仕事しないと。)

春香(それが、近道だもんね。)

~ドーム見学当日 夕刻~

係員「何か質問があれば、案内書に記載された番号までお願いします。お疲れ様でした。」

P「はい。ありがとうございました。」

P「ふぅ…さすがに広かったなぁ。」

春香「びっくりですよ…いままで広くても市民会館ぐらいしか使ったことなかったので…」

P「これなら収容人数かなり見込めるな。」

春香「うわぁ…楽しみですね。こんなに大勢の前で歌えるなんて。」

春香「ちょっと前まで、デパートの屋上で歌ってたのが嘘みたいです。」

P「ああいう地道な活動があったからこそ、今があるんだよ。」

春香「そうですよね。」

春香「でも、やっぱりこういう大きな舞台っていいですよね。」

P「まぁな。アイドルにとっちゃ、夢の舞台だもんな。」

春香「はい。」

春香「プロデューサーさんが頑張ってこのお仕事、とってきてくれたんですよね。」

P「俺は関係各所を周っただけ。この舞台は紛れもなく、春香がその手で掴んだものだよ。」

春香「プロデューサーさんが居てくれるから、頑張れるんですよ。」

P「春香…」

春香「とっても、ほんとに感謝してます。」

春香「いつも、ありがとうございます。」

P「なんだよ改まって…そういわれると照れるな。あはは…」

春香「ねぇプロデューサーさん。」

P「どうした?」

春香「今日はちょっと、寄り道しませんか?」

P「寄り道?いいけど、どこに?」

春香「どこでもいいです。でもどこかでお話したい気分なんです。」

P「ん…じゃあ、そこのカフェでも入るか。」

春香「はい。」

~サイドウォークカフェ内~

春香「あの、プロデューサーさん…」

P「ん?」

春香「今度のお仕事って、どれくらい重要なんですか?ドームのあのお仕事…」

P「どれくらい、か。」

P「これが成功するか否かで、春香のランクが二つは変わってくる。」

春香「二つも…?」

P「ほんとはランクって指標は嫌いなんだけどな。若い有望な人でも…不当に低い評価を食らうことがままあるから。」

P「ちょっと前の春香みたいに。」

春香「あはは…」

P「なんでいきなりそんなこと聞くんだ?」

春香「…トップアイドルって目標が現実味を帯びてくるにつれて、その遠さが身にしみて分かるようになってきたんです。」

春香「今度の仕事でぐっと近づけるとしたら…私、上手くできるかな…って。」

春香「なんだか気になったんです。」

P「不安か?」

春香「ちょっと…」

P「そっか。そりゃそうだ。まだ十代の女の子が、ドーム一杯の人の目に晒されるんだからな。」

P「こう、俺が何を言ったとこで気休めにもならないだろうけど、そう気負わず行ったほうがいいぞ。」

P「もし一回失敗しても、春香がやれるというなら何回だって、何十回だって仕事をとってくるのが俺の役目だろ。」

P「だから、なんていうか、背中は預けて、堂々とやってくるといい。」

春香「はい。そういってもらえると…とっても心強いです。」

春香「プロデューサーさんが出来るっていってくれたら、どんなことだって、できちゃいそうです。」

P「…うん。春香が思うほど、トップアイドルって目標は遠くないぞ。」

P「春香なら、春香とならできる。きっとな。」

春香「プロデューサーさん…」

春香「えへへ…今日のプロデューサーさんは、なんだか格好良いです。」

P「えっ。そう、か?」

春香「はい。」

春香「あっ ちょっと今照れましたね?」

P「そりゃ…そんなこと言われたら照れるだろ…」

春香「あはは。」

P「笑わんでくれよ…」

P「ちょっと脱線したけど、まぁ、なんだ。これからも一緒に頑張っていこうな。」

春香「はいっ。よろしくお願いします。」

~時は流れて一年後の年末、紅白歌合戦収録後 事務所~

社長「では改めて、諸君。ここまで誰一人欠けることなく到達できたことを、私は誇りに思う。」

社長「この紅白歌合戦出場を以て、君たちは正真正銘、トップアイドルになった。」

社長「今日まで、本当によく頑張ってくれた。おめでとう。」

P「これから、また新たな芸能活動が始まる。」

P「新たなスタートだと思って、気を引き締めて頑張ってほしい。」

P「でも今日は、存分にはしゃいでいいぞ。」

P「みんなおめでとう。」

ワァァァァッ

小鳥「ちょっと涙ぐんでません?」

P「今にも泣きそうですよ。」

小鳥「プロデューサーさんも、お疲れ様でした。」

P「…ええ。頑張ってきたかいがありました。」

小鳥「あの、プロデューサーさん。」

P「はい?」

小鳥「随分前に言ってたアレ、覚えてます?」

P「春香のことですか?」

小鳥「ええ。」

P「勿論です。この後、気持ちを打ち明けようと思います。」

小鳥「そうですか。一途なんですね。頑張ってください。」

P「はい。」

P「じゃあ、ちょっと、声かけてきます…」

小鳥「あはは…ガチガチじゃないですか。変わりませんね。」

~事務所外 街路~

真「また明日ね。」

美希「ばいばーい。」

律子「それじゃ。みんなまた明日。」

真美「じゃあねー。」

春香「うん、ばいばい。」

春香「…よし…これで皆…帰っちゃったよね。」

春香「…ああ、どうしよう…緊張して震えてきた…」

P「春香?」

春香「ひゃいっっ!?」

P「うおっ ごめんごめん。驚かしたか?」

春香「あ、プロデューサーさん…」

P「春香はまだ帰らないのか?」

春香「あ、はい、その…」

P「なら、ちょっと話でもしないか。」

春香「あ、はい。」

P「そういや、なんだかんだまだ言えてなかったっけ。おめでとう、春香。」

春香「ありがとうございます…」

P「ステージ、見事だったよ。」

春香「本当に、全てが報われた感じがしました。」

春香「いつまでも、この瞬間が続けばいいのにってくらい。」

P「ああ。でも、春香はまだまだ活躍できる。」

P「春香がそうしたいなら、いくらでも大舞台で歌えるぞ。」

春香「はい…」

春香「あの、プロデューサーさん。」

P「うん?」

春香「本当にありがとうございます。」

春香「今まで、こんな私を見捨てず導いてくれて…」

P「俺は大したことはしてないさ。」

P「いつだって、春香のその手が、夢を掴みとってきたんだ。そうだろう。」

春香「夢を…私のこの手で…」

春香(そうだよね。)

春香(自分から掴もうとしないと、夢は遠のいちゃうんだよね。)

春香「あの、紅白の前に私が言ったこと、覚えてますか?」

P「ああ。春香が夢を達成したらそのときは、一つ大事な話をしたい、だっけ。」

春香「はい。」

春香「えっと、夢、叶いました。だから今、その話をします。」

P「わかった。」

春香「プロデューサーさん。」

春香「もしよかったら、その、これからも二人三脚で…二人で歩んでいきませんか…?」

P「…まだ、アイドルを続けてくれるのか。そっか。嬉しいよ。」

春香「へ?」

P「あずささんなんかは、もうこれで引退しようかな、って言ってたから…」

春香「…そうじゃないです。」

春香「もっと近くで、もっと傍で…もっと寄り添って…二人で生きていけたらって、思うんです。」

P「…これまでだってそうしてきたじゃないか。俺と春香は、最高のパートナーだろ。」

春香「逃げないで…ください。お願いです。」

春香「あの、こっちを…私を見てください。」

P「…春香。」

P「アイドル、続けたいか?」

春香「…はい。でも今は、それより大きい夢がもう一つあります。」

P「…?」

春香「えっと…」

春香(あのとき聞いて以来そんな素振り一度も見せてくれないし、今はもう違う人が好きなのかもしれない。)

春香(それでも…)

春香「プロデューサーさんと…一緒に生きるっていう夢です。」

P「…それはつまり、そういうことだよな。」

春香「はい。」

P「…そっか。」

春香「はい。」

P「それが春香の夢、か。」

P「どうしような…」

春香「えっ…」

P「いかん…」

春香(…やっぱり、そっか…駄目だったのかな…)

P「涙が止まらん…」

春香「へ?」

P「ああ、覗き込まないでくれ…その、うん。」

春香「えぇ?えっと…どうしたんですか?泣かないでくださいよ…?」

P「俺も、一年以上前からずっと言いたかったことがあるんだよ。」

P「トップアイドルになるまで、この気持ちはしまっておくと決めていて。」

P「それで先延ばしにしてたんだけど…今日いよいよ、腹をくくらなきゃいけなくなってさ、いざその時になったらすげえ怖くて。」

P「言い出せないうちに、先こされちゃったよ。女の子に言わせるって、情けない…」

春香「えっと…えっ?」

P「俺もさ、春香と一緒に生きられたらって、それが夢だったんだよ。」

P「今日までの春香の振る舞いを見ていて、もしかして春香も同じことを考えているんじゃないかって、思い上がったこともあったけど。」

P「まさかあたっていたなんてな…」

春香「…」

春香(じゃああのときからずっと…プロデューサーさんは…)

P「…」

春香「プロデューサーさん…」

P「ん、なんだ?」

春香「最後まで女の子に言わせる気ですか?」

P「あ、ああ…そうだよな。」

P「そうだな…」

P「春香。」

春香「はい。」

P「その、俺と、一緒に生きよう。俺と付き合って、それで…えっと…」

春香「みなまで言わなくてもいいですよ。」

春香「その先は…二人で考えましょう。」

P「春香…  ああ。そうだな。」

春香「プロデューサーさん。」

P「うん。」

春香「これで、お互い、人生のパートナーですね。」

P「ああ。そうだな。最高のパートナーだよ。」

春香「それじゃあ、その…」

春香「これからも、よろしくお願いします!」

~数日後 事務所~

小鳥「それで、どうなりました?」

P「…初めて抱擁しました。」

P「とっても柔らかくて、繊細で…思ってた以上に…なんというか、女の子でした。」

小鳥「あはは…よくわかりませんね。プロデューサーさんの惚気は。」

P「なんというかいっぱいいっぱいでよく覚えてないんですよね。」

小鳥「そういうもんですよ。」

小鳥「それで、進退については…?」

P「ええ。あの後話し合いました。」

P「春香は、まだアイドルを続けます。やりたいって思っている間は駆け続けると言っていました。」

小鳥「そうですか。」

P「それでいつか引退したら、ここの事務員をやるって。」

小鳥「本当に、いつぞや思い描いていた通りになりましたね。」

P「はい。夢みたいですよ。」

小鳥「まぁ、とりあえず、おめでとうございます。」

P「ありがとうございます。」

P「まぁ、これからもプロデュースは続きますから、あまり気を抜いてはいられませんね。」

ガチャッ

春香「おはようございまーす!」

千早「おはようございます。」

雪歩「おはようございます。」

P「お、来たか。よし、今日のスケジュール確認をするぞ。」


おわり

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