小鷹「星奈をいくらでも絶頂させられる薬?」 (99)

理科「はい。まだ試作品ですけどね!」

小鷹「やるなぁ、理科。さすがは俺の友達だよ」

理科「えへへ……さぁ、シケた倫理観なんて吹っ飛ばして欲望のままにイきましょう!」

小鷹「おう。早速試してくる!」

理科「くれぐれも悪用しないでくださいねー!」

小鷹「おっと、使用前に渡された説明書を読んでおかないとな。どれどれ……」


 使い方は簡単!

 星奈先輩に薬を服用させたあと、『肉』という言葉を聞かせるだけで星奈先輩がイきます。
 錠剤だけど可溶性・即効性なので、飲み物に混ぜても効果アリ。

 所構わず星奈先輩をアヘ顔にして、絶頂ライフを満喫しましょう!


小鷹「なるほど、『肉』がキーワードか。夜空がいると悲惨なことになりそうだなぁ」

~ 部室 ~


星奈「やっほー……って、今日は小鷹しかいないのね」

小鷹「あぁ、他の皆は用事があるってさ」

星奈「ふぅん。そういえばアンタと二人きりって久しぶりじゃない?」

小鷹「創部した時に比べて部員も増えたし、確かにそういうことは少なくなったな」

星奈「あ……ふ、二人きりがイヤってわけじゃないのよ? むしろ嬉しいっていうか……」ボソボソ

小鷹「え? なんだって?」

星奈「なっ、なんでもないわよ! 小鷹のバカアホ鬼畜ド変態ギャルゲー主人公!」


小鷹(星奈はいつも通りの様子。ここから自然な流れで薬を飲ませるには……)

小鷹「外は寒かっただろ? 紅茶でも淹れてやるよ」

星奈「あら、小鷹のクセに気が利くじゃない。なかなか殊勝な心掛けだわ」

小鷹「たまにはいい事してもバチは当たらないだろ?」

 コポポポ......

小鷹(ここで紅茶にさっきの薬を溶かしておく、と)ポチャン

小鷹「ほら、入ったぞ」

星奈「ん、ありがと」

 コクッ...コクッ......

星奈「うん、まあまあね。小鷹にしては上出来だわ」

小鷹「そりゃどうも。ところで、この間の小鳩の誕生日プレゼントの話なんだけど……」

星奈「そうよ、すっかり忘れてたわ! どうだったのよ、小鳩ちゃん喜んでくれた!?」

小鷹「ああ、おいしかったって。星奈のプレゼントしてくれた『肉』な」

星奈「そう、良かーー」



星奈「…………っ!?」ピクンッ

星奈「ふぁ……あぁぁぁああぁぁぁッッ!?」ビクビクンッ

小鷹「うおっ……」

星奈「ひっ……はっ、ふぁっ……!?」

小鷹「せ、星奈?」

星奈「えっ……はぁっ………‥!?」


小鷹(うまくイったみたいだ。すげぇ戸惑ってるけど……さすが理科の発明品だ!)

小鷹「どうしたんだ? 急に叫んだりして。体もガクガク震えてたし……」

星奈「なっ、なんでもないわよ……!」

小鷹「さては寝不足だな? 睡眠時間が足りないと体に異常が出ることがあるらしいし」

星奈「……そ……そう、なの……? 確かに、最近は寝不足気味だったけど……」

小鷹「しばらくソファで寝てた方がいいんじゃないか?」

星奈「へ、平気よ。ゲームでもやってれば治るわよ、これくらい……」

小鷹(とか強気に言ってるけど、もう泣きそうじゃないか)

星奈「ちょ……ちょうど、昨日買ってきたギャルゲーもあるし……」

小鷹「そうなのか。主人公は『柏崎せもぽぬめ』か?」

星奈「二度と付けないわよ、あんなワケわかんない名前。ったく、夜空のオタンコナス……」

小鷹「……前々から思ってたけど、星奈と夜空って結構……」

星奈「仲よさそうとか言ったら殺すわよ……」

小鷹「実際いいだろ? あだ名で呼ばれるくらいの仲だし。ほら、いつも『肉』って」


星奈「!? ひっ……!!」ビクンッ

星奈「ひ、ぁあぁぁああぁァァァッッ!!」ビクビクンッ

小鷹(またイった……この薬、ホンモノだ)

星奈「あ……っく…………うぅ……」

 ポロ...ポロ......

小鷹「えっ……! 星奈、お前……泣いてるのか?」

星奈「で……てって……」

小鷹「なんだって?」

星奈「出てってよぉ……!」

小鷹「………………」


 ガチャ......バタン


小鷹(自分のイキ顔を二度も見られて、さすがにこたえてたな。ちょっとやりすぎたか……)

星奈「う……ぐすっ……ひっく……」

星奈「もうイヤぁ……小鷹の前で、二回も……なんなのよぉ、コレぇ……」

星奈「………………」

星奈「そうだ……きっと、あたし……変な病気にかかってるのよ……」

星奈「……帰ろう。ベッドで一晩寝たら、きっと明日には治ってるわよ……」

星奈「治ってなかったら…………うっ……ひくっ……どおしよぉ……」ポロポロ

星奈「小鷹……まだ、そこにいる?」

 ガチャッ

小鷹「おう……今日はもう帰った方がいいぞ。調子悪そうだしな」

星奈「そ、そうする……明日はちゃんと、元気になってるから……」

小鷹「あんまり酷いようだったら無理して部活に来ることないぞ。家でゆっくりーー」

星奈「ひん……っ!?」ビクンッ

小鷹「えっ?」

星奈「い……や、あぁぁぁぁああぁぁぁっっ!!」ビクンビクン

小鷹(な、なんでだ!? 『肉』なんて一言も……)

星奈「あっ……やぁっ、みっ、みないでぇぇぇぇ……!」


 ショロロロロ......


星奈「あ…………う、そ…………」

小鷹「………………」

星奈「……みられた……こだかに、みられたぁぁぁぁ……ああぁぁぁぁぁぁん!」

小鷹(もしかして俺は、取り返しのつかないことを……)

 ガチャッ

夜空「用事が終わってようやく部室に来れたと思ったら……なんだこの有様は」

小鷹「夜空! た、助けてくれ!」

星奈「うわぁぁぁぁん! もう死ぬぅ! 小鷹を殺してあたしも死ぬぅぅぅ!!」

小鷹「落ち着け星奈! さっきのは見なかったことにするから!」

夜空「……誰の泣き声かと思ったら貴様か。廊下まで響いていたぞ」

星奈「ぐすっ、ひぐっ……うぁあぁぁぁぁぁん!!」

小鷹「星奈…………」

夜空「こういう時は、男がどう言おうと何の慰めにもならない。私が代わろう」

小鷹「わ、悪い。夜空に任せる」

夜空「よし。おい肉! どうしたんだ肉! 大丈夫か肉! 気を確かに持て肉!」

星奈「ぴ……ぴゃああぁぁあぁあぁぁあぁあぁぁ!!」ビクビクッ

 プシャアアァァァァァァ!!

小鷹「せ、星奈ぁぁぁ!」

夜空「フフ……アハハハハ!!」

夜空「AV顔負けの潮噴きじゃないか。いいザマだな、雌豚が」

星奈「あっ……あひゅっ…………」ピクピク...

小鷹「星奈、しっかりしろ! 夜空、今の星奈には言っちゃいけない言葉があって……」

夜空「ああ。どうやらその言葉を重ねると効果が増幅されるようだ」

小鷹「…………え?」

夜空「すべて知っているとも。そもそも、理科に薬を作らせたのは私だからな」

小鷹「!?」

小鷹「どうしてそんな薬を……」

夜空「決まっている! 隣人部から、ゴミカス残飯以下の存在である駄肉を排除するためだ!」

星奈「あひいいぃぃぃぃぃぃ!!」プシャアァァ

小鷹「よ、夜空……分かってるなら肉呼ばわりするんじゃねぇ!」

星奈「ひあぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁ!!」プッシャアァァァァ

小鷹「あぁっ!? せ、星奈、悪い!」

夜空「ハハハハハ! ドロ沼だな肉ぅ! 無様だな肉ぅ!」

星奈「いやぁああぁぁぁぁああぁぁぁぁ!!」

 プシュッ...

夜空「ん……なんだ、もう打ち止めか。つまらん奴だ」

小鷹「おい、星奈! 星奈!」

星奈「あ…………ぅ…………」ヒクヒク...

小鷹「やべぇ、白目むいてるぞ!」

夜空「おっと、やりすぎてしまった。死なれて前科者になるのは困るし、この辺で勘弁してやろう」

小鷹「夜空、お前……!」

夜空「おっと、私を責めるのは筋違いだ。そもそも最初に薬を飲ませたのは誰だ?」

小鷹「うっ…………」

夜空「小鷹だろう? 理科に聞いたが、最初は小鷹も乗り気だったそうじゃないか」

小鷹「ちょ、ちょっとした出来心だったんだよ……!」

夜空「フ……私はその出来心まで見抜き、小鷹が薬を使うことも分かっていたぞ」

小鷹「……なんだって? そうして俺に薬を使わせることに、何の意味が……」

夜空「意味ならあるさ。この女の無様な姿を、小鷹に見せつけるという意味がな」

夜空「言っただろう? 私の目的はこの女を隣人部から排除することだ」

小鷹「…………」

夜空「この女は小鷹に痴態を晒したという羞恥心から、二度と隣人部に来ることは無いだろう」

星奈「こ……ら、か…………」ピクピク

小鷹「星奈…………」

夜空「さて、帰るとするか。私はこの結果が見られただけで満足だ」

小鷹「帰るって、こんな状況で……」

夜空「『それ』が起きたら後始末させておいてくれ。愛液と尿に塗れた部室など御免だからな」


 ガチャッ......バタン

小鷹「………………」

星奈「……あ……ぅ……こ、だか……?」

小鷹「星奈! 意識が戻ったのか!?」

星奈「こだか…………ごめん、ね」

小鷹「なんで星奈が謝るんだ! ごめん……ごめんな、俺のせいで……」

星奈「あたしの、こと……キライに、なった……よね……」

小鷹「え……?」

星奈「こんな、みっともないカッコで……おもらしまで、見られて……」

小鷹「……なんだって?」

星奈「あたし……もう小鷹の顔、見れ……」

小鷹「え? なんだって?」

星奈「……だって、あたし」

小鷹「え!? なんだって!?」

星奈「………………」

小鷹「バカ、俺が星奈に幻滅するはずないだろ……」

星奈「小鷹…………」

小鷹「……逆に、俺こそ星奈に幻滅されて当然なんだ。実はーー」

翌日ーー


小鷹「……とまあ、そんな経緯があってだな」

星奈「えへへぇ……小鷹ぁ、小鷹ぁ~♪」

小鷹「二、三発ぶたれたけど、星奈は許してくれて……責任とって付き合うことになった」

幸村「あにき、あねご……ふくざつなきぶんですが、おめでとうございます」

理科「悔しいですけど、理科は自業自得なので……素直にお祝いさせていただきます!」

星奈「……夜空の希望通り、あたしはもう隣人部には来ないわ。良かったわね」

夜空「………………」

星奈「その代わり……これからは、小鷹と毎日放課後デートするんだから!」


夜空「どうしてこうなった」


おわり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月03日 (日) 14:36:32   ID: ro8Dw9d4

肉ゥゥゥゥゥゥーッ!!

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