俺「え? 契約できないの?」QB「うん」 (120)
俺「え……マジで? マジで言ってんの?」
QB「当たり前じゃないか。確かに君には何故だか僕が見えてるみたいだけど、ただそれだけだよ」
俺「いやいや待てって。だって『俺』だよ? 最強無敗の天下無双、チートデフォなメアリー・スーこと『俺』さんだぜ?」
QB「いや知らないけど」
俺「できるはずだって。むしろ『俺』が契約しないでどうすんだよ、話進まねーよ」
QB「君が何を言ってるのか僕にはわからないよ。もう行っていいかい?」
俺「待って! お前無能力で虚○玄シナリオをハッピーエンドにしろってのかよ! こんなの絶対おかしいよ!」
QB「……わけがわからないよ」タッタッタッ
俺「ちょっ、待っ、べぇさん! べぇさーーーーん!」
俺「……」
俺「え? マジ?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367304753
俺「落ち着け……落ち着け俺。俺スレで俺が無能力なんてあるわけない」
俺「よし電話で確認しよう」
ppppppガチャ
俺「もしもし俺(上)さんっすか?」
俺(上)「おう、どうした。なんかあったか?」
俺「あのーなんか契約できないんすけど……」
俺(上)「はぁ? お前まどマギの俺スレで『俺』が契約できないわけねーだろうが。さぼってんじゃねーぞ!」
俺「マジですって! 本当に——」
俺(上)「いーからとっととハッピーエンドにしてこいやぁ!」
ガチャッ! ツー、ツー……
俺「どうなってんだオイ……!」ギリ
↑ごめん文字化けした。
前スレは何か書いてた?
俺「いや本当になんなんだよ」
俺「まどマギ界隈では最近俺スレが嫌われてるってのは同僚の『俺』達から聞いてたさ」
俺「けど……無能力ってのはやりすぎじゃない?」
俺「どうしろってんだよ……」
俺「……あーもう! こうなったら仕方ねぇ!」
俺「意地でもハッピーエンドにしてやる……! 『俺』の名に懸けて……!」
ピピピピピ! ピピピピピ!
俺「ん? アラーム?」
[鹿目まどか がキュゥべえ に遭遇するまで後 5分]
俺「」
俺「や、やべぇ! ここで接触しとかねえと! 物語に置いてかれる!」ダッシュ
>>4
前スレはない
俺「……」
さやか「何で私たちの名前を……?」
QB「僕、君たちにお願いがあって来たんだ」
俺「……」
まどか「……お、お願い?」
QB「僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ」
俺「……」
俺(お、遅かったぁぁぁぁぁああああ!!)
俺(終わっちゃったよ! 第一話終わっちゃったよ!)
俺(ここは普通——)
******
ちゅどーん!
つかいま「ぐわらばー」
まどか「だ、だれ!?」
おれ「ふっ、なのるほどのものじゃない」
まみ「か、かっこいい……!」
ほむほむ「あのひとはいったいなにもの……?」
おれ「くっくっく……」
******
俺(こうだろ!? 俺スレってこうだろ!?)
俺(まさか結界を開けることすらできないなんて思わなかったよ!)
俺「くそっ、第二話こそ……第二話こそは……!」
—第二話—
マミさん家前
俺「……入れん」
見滝原中学前
俺「……入れん」
お巡りさん「ちょっと君、いいかな?」
俺「!?」
魔女退治ツアー
マミ「大丈夫、気を失ってるだけ。行くわよ!」
タッタッタッ
俺「……(空気的に)入れん」
—第二話終了—
俺「何も出来ねえ!」
—第三話—
俺「……まずいぞこれ」
俺「このままだとマミさん死んじゃうのに、原作キャラとコンタクトすらとれないって……」
俺「考えろ……考えろ俺……! どうすれば、自然に、無能力者が、魔法少女と、仲良くなれる……?」
?「いや、無理だろ」
俺「! お、お前は……!」
俺(エリート)「久しぶりだな、俺」
俺「な、なんでここに……?」
俺(エリート)「俺はおりマギ担当だったんだよ。ま、すぐに終わったけどな」
俺「そんな馬鹿な……どうやって……」
俺(エリート)「精神操作チートだったんでな。汚職事件をもみ消して、児童相談所を動かした」
俺「ちょ、キリカちゃんは?」
俺(エリート)「俺が小銭拾ってやった」
俺「うわ……」
俺(エリート)「ま、俺にかかればこんなもんよ」
俺「ていうかそれじゃ駄目だろ! 全然おりマギじゃないだろ!」
俺(エリート)「いいじゃねえか、所詮俺スレだろ? どうせ叩かれるんだったらテキトーでいいじゃねえか」
俺「全然駄目だ! キャラが幸せになってねえ! キリカちゃんは織莉子ちゃんに会えねえ! ゆまちゃんは杏子ちゃんに会えねえ!」
俺(エリート)「そんなん知らねーよ、俺スレは書き手が好きにやるもんだろ? 俺は俺の好きにやった、はい論破」
俺「それでもお前は『俺』かよ……!」
俺(エリート)「そうだけど?」
俺「『俺』ってのは強くて、みんなの思いを代わりに伝えて、嘘くさいほど完璧なハッピーエンドにする……それが『俺』だろうが!」
俺(エリート)「はいはい、そんなに言うならお前がやれよ無能力者が」
俺「! お、お前知ってたのか……!」
俺(エリート)「俺スレで無能力とかwwwwwwギャグじゃんwwwwww」
俺「うるせえ!」
俺(エリート)「ま、精々ハッピーエンド(笑)でも目指すんだなwwwwwwじゃ」タッタッタッ
俺「……くそっ!」
俺「こうなったら……このままでもやってやる……!」
俺「まずはこの第三話でマミさんを救う!」ダッシュ
病院前
QB「さやか、もうすぐ結界ができるよ」
さやか「……うん」
タッタッタッ
さやか「ん?」
俺「うぉぉぉおおお!!」
さやか「え、ええ!? 何!?」
俺「そこの青髪のお嬢さん!」
さやか「え? アタシ?」
俺「なんか悩み事あるだろ? 聞くぜ?」
さやか「は、はぁ?」
QB「君は「大丈夫! 俺は怪しいもんじゃない」」
QB「この前の「さぁ、俺に話してみな!」ちょ、おま」
さやか「いやないです! ていうか早くここから離れてください!」
俺「ちょっと何言ってるかわからないです」
さやか「え、えー……なんなのこの人?」
QB「さやか、まずいよ! このままだとこの男も結界に取り込まれる!」
さやか「嘘!? ちょ、おじさん! 早くここから離れて!」
俺「ワタシニホンゴワカリマセーン」
さやか「それ日本語じゃん! いいから離れて!」
俺「だが断る」
さやか「意味わかんないから! 離れなさいよ!」
俺「うるせえ! こっちも引けねえんだよ!」
QB「あ、結界が——」
だが断るの使い方間違ってるので糞スレ確定
お菓子の魔女の結界
さやか「ああ! 間に合わなかった!」
さやか「仕方ないか……おじさん、私について——」クルッ
さやか「……あれ? いない?」
QB「偶然逃れたのかもしれないね」
さやか「そんなことあるの?」
QB「いや、普通はないけど彼ならあり得るよ。なにせ僕が見えてたからね」
さやか「……あの人何者?」
QB「こっちが聞きたいよ」
俺(……よし、うまくいった)
俺(これぞ『俺』の基本スキル、「都合よく居合わせたり居合わせなかったりする」!)
俺(例え契約できなくとも……『俺』の力だけでハッピーエンドにしてみせるぜ!)
マミ「信用すると思って?」
シュルシュル
ビシィ!
ほむら「馬鹿っ……こんなことやってる場合じゃ!」
マミ「もちろん怪我させるつもりはないけど、あんまり暴れたら保証しかねるわ」
マミ「せっかくのとこ悪いけど、一気に決めさせてもらうわよ!」
マミ「ティロ・フィナーレ!」
ドガァァァアアン!
まどか「やった!」
グバァ
真シャルロッテ「」カパッ
マミ「え——」
まどか「あ——」
さやか「マミさ——」
俺「そこでスライディング!」ズサーッ
マミ「キャァ!」ステーン
シャル「!?」スカッ
まどか「!?」
さやか「!?」
QB「!?」
>>24
すまん、二度と使わないわ
俺「ランナーそのまま三塁へ!」ダッシュ
マミ「ちょっと、あれ誰!?」
さやか「に、逃げた!?」
まどか「マミさん上!」
マミ「え、あ! と、とりあえずティロ・フィナーレ!」
ドカーーーーン!
病院前
マミ「……」
さやか「……」
まどか「……」
ほむら「生き残ったのね」
マミ「ええ……あなたの言った通り死にかけたわ。疑ってごめんなさい」
ほむら「いいのよ、あなたが生きてるなら」
ほむら「でも、どうして……?」
さやか「いや、おじさんがマミさんにスライディングしていった」
ほむら「……は?」
俺「はーっ、死ぬかと思った。危うく俺がマミるところだったぜ」
俺「だが成功だ。無能力でもマミさんを助けた」
俺「これで後はだいぶ難易度下がるんじゃねえか? なにせマミさんとほむほむ協力しそうな感じだし」
俺「いける、これはいける流れだ」
俺「さぁこの調子で第四話!」
—第四話—
俺「さ、今回ってどういう話だったかなーっと」
俺「……」
俺「……」
俺「あ」
俺「やべぇ……さやか契約回か……!」
俺「まずい……まずいぞ……奇跡も、魔法も、俺にはないぞ!」
俺「上条恭介の腕は……治せない」
俺「美樹さやかを説得……ってあっちからみたら俺変なおじさんだしなぁ」
俺「マミさんが魔法で上条恭介を治……せたら苦労しない」
俺「……あれ? これ詰んでね?」
俺「やはり無能力じゃ限界が……」
俺(エリート)『ま、精々ハッピーエンド(笑)でも目指すんだなwwwwwwwwwwww』
俺「……まだだ。まだあきらめるな俺」
俺「治せないなら……説得できないなら……他の方法を採るまでだ!」ダッシュ
ちなみにIDが変わったのは
なんか家のサーバーがうまくいかないのでスマホのテザリングに変えたから
俺「と思ったが、急にムラムラしてきたので美樹さんなんてほっといて[田島「チ○コ破裂するっ!」]でもしよう」
俺「誰で[田島「チ○コ破裂するっ!」]しよう?」
↓1
なんかテザリング切るたびID変わるみたいだ、すまん
病室
さやか「……何を聞いてるの?」
恭介「亜麻色の髪の乙女」
さやか「ああ、ドビュッシー? 素敵な——」
恭介「……」
さやか「あ、あたしって、ほら、こんなんだからさぁ——」
恭介「……」
さやか「……恭介が、教えてくれたから——」
恭介「さやかは、さ」
さやか「……なぁに?」
恭介「さやかは、僕を「うぃーっす!」……え?」
さやか「どうしたの恭……え?」
クマの着ぐるみ「誕生日おめでとーーーーっ!!」
恭介「」
さやか「」
クマの着ぐるみ「……あ、すんません、部屋間違えました」
ガラガラピシャ
恭介「……」
さやか「……あ、それで何?」
恭介「え、ああ……いや、なんかいいや。ごめん今日は帰ってくれないか」
さやか「? うん、じゃあまたね」
クマの着ぐるみ「……うまくいったようだな」
スポッ(頭の被り物をとる音)
クマの着ぐるみ(俺)「ふぅ……これで心を整理する時間があれば、上条恭介も八つ当たりしないだろ」
トントン
俺「ん?」
警備員「ちょっと君、いいかな?」
俺「」ダッシュ
警備員「あ、こら! 待ちなさい!」
トリのつけ方忘れた上携帯ではなぜか自治スレが開けない
なのでそのまま行く
名前欄に
#任意の文字列
だ
さっさと書け
俺「さてこれでしばらく安泰かな」
ピピピピピ! ピピピピピ!
俺「お、忘れかけてたアラーム」
[志筑仁美 と鹿目まどかがハコの魔女 に殺されるまで後 1時間]
俺「マジかよ」
俺「そっか、さやかちゃんが契約しないから助けられないわけね。アタシって、ほんとバカ」
俺「時間稼ぎさえすればほむほむとマミさんが助けにくるみたいだな」
俺「ならば——」
>>41
ありがとう
工場
工場長「そうだよ……俺ァ駄目なんだ……」
まどか「せ、洗剤……! だ、駄目……それは駄目っ!」
仁美「邪魔してはいけません。あれは神聖な儀式ですのよ」
まどか「だって! あ、あれ危ないんだよっ! ここにいる人たちみんな死んじゃうよ!」
仁美「そう、私たち——」
ピチョン
まどか「……」
工場長「……」
仁美「……」
まどか「……空、だね」
仁美「……空、ですね」
工場長「よ、予備を探せ!」
俺(先生、犯人は僕です)
バタン、ガチャン!
ほむら「どうやら間に合ったようね」
マミ「大丈夫? 鹿目さん」
まどか「は、はい!」
俺(よし、ミッションコンプリートだ)
キルスティン「VHヴ。;FJばJ。;:。+」
ドカーン!
マミ「大したことなかったわね」
ほむら「さぁ、帰りましょう。警察が来るわ」
まどか「うん」
俺(よし、俺も今日は帰ろう——)
「あちゃー、一足遅かったかーごめんごめん!」
まどか「!」
マミ「!」
ほむら「!」
俺「嘘……だろ……!」
ほむら「魔法少女になったのね……美樹さやか」
さやか「まぁね、心境の変化っていうのかな?」
俺(馬鹿な……何で……)
俺(病室から出るところまで確認したんだぞ!? 少なくとも今日契約する理由はないはずだ!)
俺(ならばなぜ……?)
ほむら「美樹さやか、一つ聞いてもいいかしら?」
さやか「ん?」
ほむら「なぜ契約をしたの?」
さやか「えっと……キュゥべえに聞いたんだ。仁美が危ないって」
さやか「親友を助けられて、幼馴染まで救えるんだったら、私の命を懸ける価値がある」
さやか「そう思ったから契約したんだ」
俺(……本人は気づいてないだろうけど、それはつまり)
俺(キュゥべえが志筑仁美を使って脅迫したようなもんじゃないか……)
俺(『お前が契約しなきゃ志筑仁美が死ぬぞ』って……!)
俺(しかも手遅れだったら魔女化の可能性もそれなりに高い)
俺(侮っていた……完全にインキュベーターを侮っていた……!)
俺(しかも、これは俺からみれば——)
俺(『俺に能力があってハコの魔女を瞬殺できれば、美樹さやかの契約を止められた』)
俺(そういうことじゃないか……!)
俺「状況は……まだ最悪じゃない」
俺「まだだ……まだハッピーエンドの道はあるはずだ」
—第五話—
俺「この話では佐倉杏子が関与してくる」
俺「佐倉杏子……巴マミ、美樹さやかの生存の鍵を握る魔法少女」
俺「まどポならここから上手くやれば全員生存できるが……」
俺「でもあれはプレイヤーがほむほむを上手く操作したからだし、魔女化も伏せなきゃいけない」
俺「だが間違いなく魔女化はキュゥべえが話すだろうし、ほむほむだって常に最善の選択肢をとれるわけじゃない」
俺「どうすりゃいいんだか……」
俺(そして俺が介入できない日常パートが続いて……)
さやか「……ここだ」
QB「この結界は、たぶん魔女じゃなくて使い魔のものだね」
さやか「楽に越したことないよ。こちとらまだ初心者なんだし」
シュウウウウ
俺「……結界に入ったか」
俺「さて、ほっとけば後——」
ピピピピピ! ピピピピピ!
[美樹さやか と佐倉杏子 の戦闘まで後 10分]
俺「というわけだ」
俺「どうにか杏子ちゃんの心象をよくできないものか……」
俺「……いや待てよ? 戦闘を回避すれば殺しあう仲にはならないんじゃないか?」
俺「……よし」
俺「そういう時こそ警察様の出番だな」
pppppp
俺「こうすれば……」
******
おまわりさん「けいさつだー」
きょうこ「やべ、にげろー!」ぴょんぴょん
さやか「あ、まてー!」
まどか「さやかちゃん! けん!」
さやか「え?」
警察「君、その剣はなんだね? 銃刀法違反だ、署まで来なさい」
さやか「ぐわー」
******
俺「駄目じゃん」
警察『はい、こちら見滝原警察署』
俺「すいません! 間違いました!」ガチャ
俺「ふぅ……ちなみに警察にワン切りすると念のために掛け直してくれるらしい(豆知識)」
俺「と、なると何かないか……?」キョロキョロ
俺「お?」
俺「所持金は……ある。ならば——」
路地裏
杏子「弱い人間を魔女が喰う。その魔女をアタシたちが喰う。これが当たり前のルールでしょ」
まどか「そんな……」
さやか「アンタは……」
杏子「まさかとは思うけど、やれ人助けだの正義だの、その手のおちゃらけた冗談をかますために、アイツと契約したわけじゃないよねぇ? アンタ」
さやか「だったら何だって「うわーっ!」え?」
帽子の男「あー! さっき買ったリンゴの箱を落としてリンゴが路地裏にー! このままではリンゴが台無しだー! 誰かー!」
さやか「えぇ!?」
まどか「わ! わ!」
杏子「!」
シュババババ!
杏子「食い物を粗末にするんじゃねえ! 殺すぞ!」
帽子の男「あぁ……ありがとう杏——君。助かったよ、優しいんだね」
杏子「は、はぁ? わけわかんねーこと言うなよな」
帽子の男「いやいや、食べ物の事で真剣に怒れるなんて、きっと両親が立派なんだろうね」
杏子「……」
帽子の男「そうだ! お礼にこのリンゴ半分あげるよ!」
杏子「はぁ!? い、いらねーよ!」
帽子の男「遠慮しなくていいって! ほら、粗末にしちゃ駄目なんだろ?」
杏子「え、あ……ありがとう、ございます……」
帽子の男「こっちこそありがとうね! それじゃあ!」
杏子「お、おう……」
杏子「……両親が立派、か」
さやか「……」ジー
まどか「……」ジー
ほむら「……」ジー
マミ「……」ニコニコ
杏子「……はっ!」
杏子「な、何だよお前ら! 見てんじゃねえよ」
さやか「いや、だって……ねぇ? 意外にも」
まどか「いい子、だよね」
マミ「やっぱり佐倉さんは優しい子だったわね」
杏子「はぁ!? わけわかんねーし! アタシはただ……」
ほむら「顔、赤いわよ?」
杏子「〜〜〜〜!! うぜぇ! チョーうぜー!」
さやか「これ見ちゃうとさっきのこともワケありに見えるし」
ほむら「実際佐倉杏子はワケありよ」
杏子「おいアンタ! 何でアタシの名前を知ってんだよ!? ていうかアタシの過去まで知ってんのかよ!」
ワーワー! ギャーギャー!
帽子の男「ふぅ……」
スポッ(帽子をとる音)
俺「第一印象が良ければ険悪になりづらいだろ」
俺「この前は失敗したが、俺は諦めない……!」
俺「必ず、ハッピーエンドを……!」
QB「……ん? 彼は……」
QB「……少し調べてみた方がいいかもしれない」
さて、一応大学生なんで寝なくちゃ
面白くないくせに一日で終わらなくて申し訳ないが、GWまでには終わらせるんで許してほしい
俺「そして問題の……」
—第六話—
俺「でましたよ、鬱展開が加速する『こんなの絶対おかしいよ』ですよ」
俺「……といっても気にするほどでもないけどな」
俺「本編と比較してみると……」
鬱要素1 さや杏ケンカ→なあなあで流れた、現在和解の流れ
鬱要素2 ソウルジェムの秘密暴露→ケンカがないためタイミングなし
俺「どうせキュゥべえがワルプル前あたりにぶっちゃけるだろうけど、今はないだろ」
俺「その証拠にアラームが鳴らない」
俺「ちなみにこのアラームは『俺』専用アプリ、「ハッピーエンドにする100の方法」だ」
俺「原作のイベントはもちろん、俺がとった行動を即シュミレートしてどうなるか教えてくれるぞ!」
俺「このアプリさえあれば絶対わからないところで起きるイベントも完全網羅! これであなたもフラグ王!」
俺「……つーわけで、この話で秘密暴露はないわけだ。問い合わせても……」
[ソウルジェムの秘密暴露 は 今のところ起きません]
俺「ほらね」
俺「さて、じゃあ他の問題の解決の準備でもしますか」
俺「やっぱまどっちにワルプル前に「ピピピピピ! ピピピピピ!」……ん?」
[ソウルジェムの秘密暴露 のフラグが建ちました]
[ソウルジェムの秘密暴露 が起きます(不可避)]
俺「……」
俺「……」
俺「……」
俺「……は?」
—第七話—
俺「いやちょっと待て! 俺何もしてないよねぇ!?」
俺「なのになんでフラグが建つんだよ! こんなの絶対おかしいよ!」
俺「まずい……まずいぞ……! この状況は……!」
[さやか魔女化 フラグが建っています]
俺「こっからしばらくは日常パートにつき手出しできねぇし……」
俺「志筑仁美の告白を止めるか? いやワルプルまで後一週間ちょい、それまで止めるのは厳しいか……」
俺「……こうなったらもう賭けだ、ギリギリだがやるしかない」
仁美「さやかさんは後悔なさらないよう決めてください」
仁美「上条くんに気持ちを伝えるべきかどうか」
さやか「あ、アタシは……」
俺「あえて告白は止めなかった……立ち直った時に吹っ切れるようにだ」
俺「さあ、こっからが正念場だ……!」
—第八話—
さやか「何でもできるくせに、何もしないアンタの代わりにアタシがこんな目にあってるの」
さやか「それを棚に上げて、知ったようなこと言わないで」
まどか「さやかちゃん……」
さやか「ついていてこないで」
まどか「え……」
さやか「……」
タッタッタッ
俺「……」
俺(チートでモテモテの『俺』なら、長く熱いセリフで一発KOだが……あいにく俺は無能力)
俺(だからさやかちゃんを止められるのは——彼女達だけだ)
俺(俺はそれを、『俺』ならではの方法で助ける!)
俺(そのためにまず——)
俺「ちょっと君」
まどか「……え? はい」
俺「どうしたんだいこんな雨の中で、ほらこの傘を使いなさい」
まどか「あ、はい……ありがとうございます……」
俺「ああ、携帯とか貸して、このタオルで拭くから」
まどか「あ、すいません……(どっから出したんだろう?)」
俺「いや気にしなくていいよ。じゃあ携帯を受け取ったところで……」
まどか「……?」
俺「借ります」ダッシュ
まどか「え……えぇ!? ま、待って!」ダッシュ
俺「……」タッタッタッ
カチカチカチカチカチカチカチカチカチ
カチカチカチカチカチカチカチカチカチ
カチカチカチカチカチカチカチカチカチ
カチカチカチカチカチカチカチカチカチ
まどか「ま、待ってー!」
俺「OK」ピタッ
まどか「えっ?」
俺「ありがとう、返す」
まどか「え、あ、ど、どういたしまして……?」
俺「じゃっ!」ダッシュ
まどか「……??」
俺(……よし)
次の日
まどか「はい、わかりました……失礼します……」
まどか(さやかちゃん、学校にも来なかったし、家にも帰ってきてないみたい……)
まどか「探さなきゃ……」
PPPPP! PPPPP!
まどか「メール? ……!」
マミ「魔力も感じないわね……美樹さん、どこにいるのかしら」
〜〜〜♪ 〜〜〜♪
マミ「あら、メールが。……!」
ほむら「……いない」
ほむら(美樹さやか……急がないと)
ピピッピピッ!
ほむら「こんなときにメール? ……! これは……!?」
from oresaikyou@ore.net
TO 鹿目まどか
巴マミ
ほむほむ
==========
美樹さやか 現在**町の公園にて休憩
まどか「これ……誰なの?」
マミ「なんで美樹さんの場所を……?」
ほむら「……ほむほむ?」
**町の公園
さやか「……はぁ」
俺(くっくっくっ……)←隠れてる
俺(これこそ『俺』の基本スキルその2、「落ち込んでる時、都合よく見つける」だ!)
俺(『俺』の基本はチートの次に説教……落ち込んでる、しかも女の子に会えないわけがない!)
まどか「さやかちゃん!」
さやか「まどか……。っ!」ダッ
まどか「さやかちゃん、待って!」
タッタッタッ
俺(さやかちゃんは魔法少女だし土地勘もある)
俺(ほむほむ達が本気で探しても、本編通り逃げ切るだろう……だが)
俺「俺からは逃げ切れねえぜ……!」
俺(もちろん、これが逆効果で魔女化を早める可能性もある)
俺(魔女化するのが早いか、さやかちゃんが仲間を受け入れるのが早いか)
俺(さあ、勝負だ!)
さやか「はぁ……はぁ……」
さやか「ごめん、まどか。今は一人にして……」
マミ「美樹さん!」
さやか「マミさん……! っ!」ダッ
マミ「美樹さん、話を——!」
さやか(ごめん、マミさん……!)
俺「……」ゴゴゴゴゴ
さやか「はぁ……はぁ……」
さやか「……ここなら一人に「美樹さやか」っ!」
ほむら「ここにいたのね、探したわ」
さやか「……っ! 放っておいてよ!」ダッ
ほむら「あ、待ちなさい……!」ダッ
俺「……」ゴゴゴゴゴ
俺(その後も……)
さやか「ここなら……」
まどか「さやかちゃん!」
さやか「くっ!」ダッ
さやか「それならここで……」
マミ「美樹さん!」
さやか「なっ!」ダッ
さやか「もう木の上に隠れて……」
ほむら「見つけたわ」
さやか「嘘!?」ダッ
さやか「なら変装して……」
まどか「さやかちゃん!」
さやか「……どうなってんのよ!」ダッ
さやか「魔女結界……ここなら」
マミ「美樹さん! 大丈夫!?」
さやか「……」ダッ
俺(この根競べは夜まで続いた)
駅
さやか「はぁ……はぁ……なにが、……どうなって、んのよ……」
杏子「よぉ、さやか」
さやか「……そういえばアンタだけいなかったわね」
杏子「ここで待てって言われたんだよ」
さやか「誰に?」
杏子「知らねえ。なんか置手紙があった」
さやか「……意味わかんない」
杏子「アタシにもわかんねえよ」
さやか「……」
杏子「……」
俺(ラストは杏子ちゃん……さやかちゃんを救えるのは、杏子ちゃんしかいない)
俺(頼む、うまくいってくれ……!)
さやか「なんかもう、どうでもよくなっちゃった」
杏子「?」
さやか「アンタは見てないだろうけどさ、さっきまでずっと、まどかとマミさん、それに転校生に追いかけられてたんだよね」
杏子「はぁ?」
さやか「いやもうずっと。なんでかわかんないけどアタシの居場所がわかるみたいでさ、行く先々に来るんだよ」
杏子「……」
さやか「なんで一人にさせてくれないの? アタシの気持ちをわかってよ! ってずっと考えてた」
杏子「……」
さやか「でもさ、あの三人真剣だったんだよ。まどかも、マミさんも、あの転校生ですら息を切らしてさ、必死で追いかけてくるの」
杏子「……そりゃ怖いな」
さやか「まあちょっとね。でもさぁ、それ見てたらアタシ、何で逃げてるんだろう、って思って」
さやか「悩みとかもうどうでもよくなっちゃった」
杏子「……アタシにはよくわかんねえよ」
さやか「そう? でも——」
タッタッタッ
まどか「はぁ……はぁ……さやか、ちゃん……!」
マミ「はぁ……はぁ……は、話を聞いて……」
ほむら「はぁ……はぁ……美樹……さやか……」
さやか「あれ見ればなんとなく伝わらない?」
杏子「……ま、そうかもな」
さやか「杏子、アンタも昔みたいに戦わない?」
杏子「はぁ? 断るよ」
さやか「アタシ達似た者同士じゃん? 二人で支えあえば、きっとうまくいくって」
杏子「……ったく、仕方がねーな、いいよ、一緒にいてやるよ」
杏子「独りぼっちは寂しいもんな」
[さやか魔女化 フラグが折れました]
俺「……うん、日常パートに入ってなさすぎて全く意味わからん。いや大体想像つくけど」
俺「ま、まあとにかくこれで万事解決だ」
俺「後は魔女化の事実によるショック。これをどうにかしなければ……」
俺「しかし、なんでフラグが……」
—第九話—
—第十話—
—第十一話—
俺「……おかしい」
俺「キュゥべえの動きがない……? 魔女化の真実を話しにくるはずなのに……」
[インキュベーター が魔女化暴露 を行うまで後 ?日]
俺「アプリも表示がおかしい。こんなこと今までなかったぞ?」
俺「……まあいい。とにかく今日のワルプルギスさえ乗り切れば……」
荒廃した街
—(5)—
マミ「みんな生きて帰りましょう!」
—(4)—
杏子「さやか、へますんなよ?」
—(3)—
さやか「そっちこそ!」
—(2)—
ほむら「今度こそ……決着をつけてやるっ!」
—(1)—
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」
俺「人数はベスト。準備も万端」
俺「そもそもワルプルギスはマミさんとまどっち、二人で倒せる可能性がある程度だ(小説参照)」
俺「大丈夫だ。勝つ確率は九割を楽々超えてる」
[ワルプルギスの夜撃破 まで後 2時間]
【HAPPY END FLAG!!】
俺「もう完全に勝ちだ」
俺「……だよな」
俺「……なんだか嫌な感じがする」
[ワルプルギスの夜撃破 まで後 30分]
【HAPPY END FLAG!!】
ほむら「このままいけば……勝てる!」
マミ「油断は禁物よ!」
杏子「さやか上だ!」
さやか「うわ! っと、ありがと!」
ワルプルギスの夜「キャハ…ハハハ…ハハハハハハハ……ハハハハハ」
俺「大丈夫だ……いける。絶対勝つ」
俺「行くんだよ……ハッピーエンドへ……!」
ほむら「みんな、あと少しで——」
ドゴォ!
ほむら「!? がっ——!」
マミ「暁美さん!?」
ドゴォ!
ドゴォ!
ドゴォ!
マミ「きゃあ!」
杏子「ぐぁっ!」
さやか「うあっ!」
俺「!?」
ほむら「ぐ……今の攻撃は……どこから……?」
俺「あれは……ワルプルギスの攻撃じゃない?」
ビーッ! ビーッ!
俺「!?」
[ワルプルギスの夜撃破 まで後 ?分]
[佐倉杏子死亡 まで後 20分]
[美樹さやか死亡 まで後 22分]
[巴マミ魔女化 まで後 25分]
[暁美ほむらの時間遡行 まで後 30分]
【BAD END FLAG】
俺「そ、そんな馬鹿な!」
俺「俺は何もしていない! エンディングを覆せるのは、この世界のイレギュラーである『俺』だけだろ!?」
俺「ならばなぜ……!」
俺「……くそっ! 落ち着けよ俺!」
俺「思い出せ……さっきの攻撃」
俺「方向から見て……あそこのビルか?」
俺「とにかく、行くしか方法が無い!」ダッ
とある高層ビル
俺「はぁ……はぁ……」
俺(『俺』の感が告げている……この階だと)
俺「おい、誰かいるなら出てこい!」
QB「やぁ、俺。よくここがわかったね」
俺「!? キュゥべえ?」
「と、俺だよ」
俺「!? お、お前……!」
俺(エリート)「よう、俺。また会ったな」
俺「何……だと……!?」
俺(エリート)「まあ驚くのも無理はねえわな」
俺「どういうことだ? 説明しろ!」
QB「僕と彼は契約したのさ」
俺「はぁ!?」
俺(エリート)「キュゥべえの契約は便利だぜ? 『俺』達からすればデメリットなんて存在しないしな」
QB「君達の特殊な力ならグリーフシードが無くとも生きながらえるだろうしね」
俺「! 『俺』のことまで知ってんのかよ?」
QB「調べるのには随分苦労したよ。俺(エリート)が強引な手段を使ってなければ何もわからなかっただろうね」
俺「ていうかそこまで知ってんのに何で契約を……」
QB「彼と取引したのさ」
俺「取引?」
俺(エリート)「ああ」
俺(エリート)「俺は『この世界を好きにさせろ』という契約を」
QB「僕は鹿目まどかと契約する策を」
俺「策……?」
QB「僕達はルールに縛られている」
QB「だから行動が限られてしまうんだ」
俺(エリート)「だが『俺』がいれば話は別だ」
俺(エリート)「美樹さやかのソウルジェムを落とさせてタイミングを作ったりな」
俺「! あれはお前が……!」
俺(エリート)「あとは簡単だ。あえて魔女化の真実を伏せ、俺がワルプルギス撃破を阻止」
QB「美樹さやか、佐倉杏子が死に、巴マミが魔女化したとすれば、まず間違いなく契約するだろうね」
俺「だ、だけどほむほむがループすれば無意味だろ!」
俺(エリート)「無理だよ」
俺(エリート)「今回のことでいくら戦力を集めても無駄だと知り、今回と同じように振る舞っても無意味と知り」
俺(エリート)「暁美ほむらの心は後何回耐えられるんだろうな?」
俺「……」
俺(エリート)「しかも契約上、俺はバッドエンドが続く限り……完結(ハッピーエンド)が来ない限りこの世界に留まれる」
俺(エリート)「対してお前はバッドだろうとハッピーだろうと一回きり」
QB「この時間軸ではないだろうけど、最終的に彼は世界を、僕らは鹿目まどかの契約を手にする」
俺「……」
俺(エリート)「おいおい、時間稼ぎなら無駄だぜ?」
俺「な……!」
俺(エリート)「『俺』の基本スキル、「長話は時間経過に含まない」だよ」
俺「!」バッ
[ワルプルギスの夜撃破 まで後 ?分]
[佐倉杏子死亡 まで後 15分]
[美樹さやか死亡 まで後 17分]
[巴マミ魔女化 まで後 20分]
[暁美ほむらの時間遡行 まで後 25分]
俺(くっ……移動時間しか経ってねえ!)
俺(エリート)「さぁ、もういいだろ? 頑張ってこの時間中に暁美ほむらを仕留めたいんだよね」
俺「何でだよ……」
俺(エリート)「あ?」
俺「なんでそんなことすんだよ……! お前だって『俺』だろ……!」
俺(エリート)「……はぁ」
俺(エリート)「『俺』ってのは何も正義のチーターだけじゃない」
俺(エリート)「変態やレ○プ系の『俺』、オリキャラ……同人誌や同人ゲームも含めて」
俺(エリート)「そのほとんどが言ってしまえば『俺=書き手』だ」
俺(エリート)「なのに『俺』がいくら正しいことをしても『俺』というだけで叩かれる」
俺(エリート)「なら——好き放題やる『俺』の方がいいに決まってるじゃねえか」
俺「……でも!」
俺(エリート)「いや、お前の話は聞きたくない。言うくらいなら体で示せ」ガシャ
俺「!」
俺(エリート)「かっこいいライフルだろ? これが俺の固有武器らしいぜ」
俺(エリート)「お前が消えないと俺は好き勝手できないんだ……だから、消えろ」
ドカァァァァアアン!
俺(エリート)「……ふん、よけたか」
俺(エリート)「まあいい、すぐに見つけてやる!」
俺「くっ……爆風だけでもすごいダメージだ」ボロ
俺「今の状況は……?」
[ワルプルギスの夜撃破 まで後 ?分]
[佐倉杏子死亡 まで後 ?分]
[美樹さやか死亡 まで後 ?分]
[巴マミ魔女化 まで後 ?分]
[暁美ほむらの時間遡行 まで後 ?分]
俺「……これはつまり、俺次第ってことか?」
俺「俺がアイツに勝てばハッピーエンド、負ければバッドエンド」
俺「……俺無能力だぞ!?」
ドガァァァアアン!
俺「!」
俺(エリート)「おらおら出てこい!」バァン! バァン!
俺「くっ!」ダッ
俺「くそっ、くそっ! 無理に決まってんだろ!」
俺「無能力で勝てる相手じゃねえよ!」
俺「本当の俺なら次元ごと切り裂いてやるのに……!」
俺「もう駄目だわこれ。無能力の限界だ」
俺「もうどーにでもなーれ」
完
「あきらめないで!」
俺「え?」ビクッ
「早く立ちなさい!」
俺「この声は……ほむほむか?」
ほむら「油断しないで、さやか」
さやか「うん、ごめん、助かった」
俺「ああ……俺に言ったんじゃないのね」
俺「……」
俺「……」
ほむら「さっきの謎の攻撃は今は止んでる! 今のうちに攻めるのよ!」
マミ「でももし来たら……」
ほむら「考えるのは後にしなさい!」
俺「……」
さやか「なんで倒れないのよコイツ!」
杏子「いい加減くたばれってーの!」
俺「……」
俺「……」
俺「……」
俺「……あー」
俺「なんか諦めるタイミング逃したな……」
俺「……もうちょい頑張ってみるか」
俺「と、言ってもどう勝てばいいんだ?」
俺「アイツもはや俺の強化版じゃん、俺が持ってるものは全部持ってるし、持ってない物も持ってる、能力然り」
俺「これじゃあどうやったって——」
俺「……」
俺「……ん?」
俺「これ……これは、アイツに無いんじゃないか?」
俺(エリート)「……いいセンスじゃないか」
俺「だろ? 最終決戦に屋上はふさわしいだろ」
俺(エリート)「決戦ねえ……一方的だがな」
俺「……なぁ、俺(エリート)。お前このアプリについてどこまで知ってる」
俺(エリート)「はぁ? ……俺らが行く先の物語、その情報全部が入ってて、シュミレート機能やアラーム機能が付いてる、だろ」
俺「そう、そしてこのアプリは一つの作品の情報しか入らない」
俺(エリート)「?」
俺「——そこが、俺とお前との決定的な差だ」
俺(エリート)「!」ゾクッ
俺(エリート)「な、なにを企んで——」
俺「後ろだ」
ワルプルギス「キャハ……ハハ……ハハハハハハハ…………ハハハハ」
俺(エリート)「え……な……」
俺「おりマギにはワルプルギスは出てこない……つまり、お前のアプリには、ワルプルギスの夜の行動パターンは入ってない!!」
俺(エリート)「う、うわぁぁぁぁああああ!!」
ドゴォォォォォォオオオオオン!!
俺(……崩れていくビルの中)
俺(俺は最後に心から叫んだ)
俺「いっけぇぇぇええええええええええええええええ!!!!」
さやか「これでとどめだぁぁぁぁああああ!!!」
杏子「うらぁぁあああああああ!」
マミ「ティロ・フィナーレ!!!!」
ほむら「終わりよっ!!」
ドゴォォォォォォオオオオオン!!
キャハ……キャハハ……キャハ……ハハ……ハ…………
ピピピピピ! ピピピピピ!
[ワルプルギスの夜 を撃破しました]
【H A P P Y E N D!!】
明日終わります
お休みなさい
—終章—
ガラガラ……ズドン!
俺「ふぅ……死ぬかと思ったぜ」
俺「『俺』のスキル、「死ぬ描写がないと大体生きてる」が無ければアウトだったな」
QB「……まったく、君には完全にしてやられたよ」
QB「まさかワルプルギスの夜を利用するなんてね」
俺「お、キュゥべえじゃん。ざまあみろ」
QB「別に僕らには何も損害はないよ、鹿目まどかは残念だけど、どうしても必要ってわけじゃない」
俺「あっそ。んで、何の用だ? 別に俺の生死を確かめに来たんじゃないんだろ?」
QB「君にも契約の説明をしないとね」
俺「……は?」
QB「俺(エリート)と契約したせいかな? どうも契約が可能な人間の幅が広がったみたいだ」
俺「マジかよ……といっても今更契約してもな……」
俺「ていうかなんで教えてくれんの?」
QB「本来僕たちは「素質があれば必ず勧誘しなくちゃならない」というルールに則っている」
QB「俺(エリート)がいればそのルールも無視できるように変えてくれただろうけど、今となってはそれも無理だ」
QB「だから君にも説明しなきゃならないのさ」
俺「ふぅん……」
俺「あ、じゃあこういうのは?」
QB「なんだい?」
俺「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で」
QB「! それは……!」
俺「さあ!叶えてよ、インキュベーター!!」
QB「いや、無理だよ」
俺「えっ」
QB「君の素質じゃそんなに大きな願いは叶えられないよ」
俺「あ……ですよね」
俺「じゃあよく『俺』がやるインキュベーターの母星破壊とかは?」
QB「無理だね」
俺「じゃあインキュベーターに感情を与えて! なら?」
QB「それも無理だ」
俺「えー……駄目じゃん」
俺「なんかねえかなー……でももう十分ハッピーエンドだし……」
俺「……お」
俺「じゃあこれなら?」
嵐が過ぎた街
ほむら「……ついにワルプルギスの夜を倒した」
ほむら「なぜか幸運続きで全員生き残ることができた」
ほむら「でも、もう私は時間を止めることができない……最弱の魔法少女」
ほむら「……やはり見滝原を去って、どこかで独り死ぬべき——」
サラサラ
ほむら「……え?」
ほむら「砂時計が……元に戻っていく……!?」
QB「……これになんの意味があるんだい?」
俺「わかんねえか?」
QB「まったくわからないよ。「暁美ほむらを強くする」なんて」
俺「まあ、お前のことだからな。どうせほむほむがこの町を離れようとしてたなんてわかんねえだろ」
QB「暁美ほむらがこの町を出ていく? 何故だい?」
俺「感情のないお前にはわからないよ。……よっと」ピョン
QB「ん、また別の物語に行くのかい?」
俺「まあね。まだまだ『俺』が救わなきゃいけない物語は多いからな」
QB「ふぅん、そっか。じゃあ最後に一つ聞かせてくれないか」
QB「叩かれ、疎まれ、それでも消えず」
QB「君達——『俺』は、いつまで物語を救い続けるんだい?」
俺「いつまでもだ」
俺「誰かがハッピーエンドを望む限り、『俺』達は消えない」
俺「絶対に、な」
完
テーマは「無力を嘆く前に動け、意外となんとかなる」ってかっこいい感じで。
真面目なの書いてたらふざけたくなって、書いた。
長いSSは初めて書いたので見苦しいものだったろうけど、ご容赦ください。
依頼は明日の夜出しますのでそれまで質問とかあったら答えます。ないと思うが。
じゃあとりあえずおまけを投下
—後書き—
さやか「そういえばワルプルギスの夜の後、なんか変なメールが来たんだけど」
まどか「あ、私も」
ほむら「私もよ。ていうかこのアドレスは……」
マミ「美樹さんの居場所を教えてくれたのと同じものよね」
杏子「ちなみにアタシには手紙で来たぞ」
さやか「で、アタシ考えたんですけどこれみんな違う内容じゃないですか。だから順番に読んだら意味が分かるかなって」
ほむら「なるほど、あなたにしては聡明ね」
さやか「どういう意味よ」
杏子「いいから試してみようぜ?」
マミ「そうね。ええと……」
ほむら「私からみたいね……
くぅ〜疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ」
まどか「ええと……『まどか「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」』」
さやか「なになに……『さやか「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」』」
マミ「コホン……『マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」』」
杏子「『京子「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」』……これアタシの字、間違ってんだけど」
ほむら「……『ほむら「・・・ありがと」ファサ』……私これだけ?」
ほむら「では」
まどか さやか マミ 杏子 ほむら 俺「『まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、俺「皆さんありがとうございました!」』」
終
まどか さやか マミ 杏子 ほむら「って、この人誰!?」
本当の本当に終わり
このSSまとめへのコメント
最後の願い事、良かったぜ
それでこそ「俺」達だ!