貴音「これを……わたくしに?」 (30)

春香「はい、今日は貴音さんの誕生日ですから!ラーメン用焼豚セット3kgです!」

春香「カップラーメンなんかを食べる時に使って下さい!」

春香「貴音さん、誕生日おめでとうごさいます!」

貴音「春香……ありがとうございます」

貴音「このちゃあしゅうは大切に食べさせていただきます」モグモグ

貴音「美味しい……」モグモグ

春香「た、貴音さん!!」

貴音「おっとわたくしとしたことが……あまりに美味しそうだったのでつい」モグモグ

貴音「しかし真に美味でした。春香、ありがとう」

春香「えへへ……あーもう、喜んでくれるならなんでもいいです」

春香「それじゃあ貴音さん、私仕事なのでもう行きますね。良い誕生日を!」

貴音「はい」フリフリ

貴音「……残りは本当に大切にいただくことにしましょう」



>>10「あっ、四条さーん!」

雪歩
プレゼント内容>>12

ティーセット

メンマ

雪歩「しっ四条さんおはようございます!」

貴音「おはよう雪歩、そんなに慌ててどうしたのです」

雪歩「えっと、今日は四条さんの……その……た、誕生日おめでとうございますぅ!」

貴音「まあ」

雪歩「それで、これを……」サッ

貴音「これは……てぃーせっとですか?」

雪歩「は、はい!四条さんのイメージに合ってるかなって思って…………もしかしてもう持ってたりしますか?」

貴音「いえ、持っておりませんよ。雪歩、大変嬉しいですありがとう」ニコッ

雪歩「良かったぁ」ホッ

雪歩「こ、これ、烏龍茶とかジャスミン茶も付いてるので良かったらお家でカップラーメンを食べた後さっぱりしたい時なんかに使って下さい!」

貴音「はて、らぁめんを食べた後にさっぱり……?」

雪歩「え?」

貴音「さっぱりしたければ塩らぁめんを食べれば…………いえなんでもありません」

貴音「この雪歩の想いが込められている贈物、大切にしますね」

雪歩「はい!」ニコニコ

雪歩「お、お茶っ葉がなくなったら良かったら一緒に買い物に行きましょう」

貴音「はい、是非」ニコッ

雪歩「えへへ……あっもう仕事の時間、それじゃあ私失礼しますね」

雪歩「四条さん、良い誕生日を」

貴音「はい」フリフリ



>>22「あっ貴音じゃない、ちょうど良かったわ」



プレゼント内容>>24

律子

律子

貴音「おやこれは律子嬢、どうしました?」

律子「貴音、今日は何の日だかわかる?」

貴音「…………もしや律子嬢も?」

律子「……あー、もう他のみんなが先に言ってたか」

律子「そうよ、貴音誕生日おめでとう」

律子「それと貴音のおかげで助かってることも色々あるし……いつもありがとう」

貴音「律子嬢……」

律子「あー、湿っぽくなるのは駄目よ今日はおめでたい日なんだから」

律子「それと誕生日なんだからプレゼントね」

律子「はい、どーぞ」ギュッ

貴音「……はて、どうしたのですか」

律子「わからない?……プレゼントは、私」

貴音「律子嬢……少し意味が……」

律子「あーもう!ここまでして気付かない?ちょっと貴音は鈍いところがあるわよ」

貴音「……」

律子「……貴音」チュッ

貴音「……!」

律子「プレゼントの意味は……こういうことよ」ニコッ



律子は貴音が事務所に来た日、こんな人間がいるのだろうかと目を奪われた。
こんな綺麗な人間がいるのだろうか、と。
さらに日々の仕事を送る中で外見だけでなく内面も洗練された女性であることを理解していった。
そしていつかこんな女性になりたいと思った。その想いが憧れが、恋心に変わるのにはさほどかからなかった。
あの人になりたいではなく、あの人と一緒にいたいと。
律子は本当はプレゼントとしてメンマを用意していた。
しかしこの日の朝、律子はお告げのような夢を見た。
そう、プレゼントは律子自身という夢を。運命を信じる年でもなかったし実際に直前までメンマを渡そうと思っていた。
しかしプレゼントを送る瞬間、頭ではなく体が動いていた。
愛が、気持ちが、溢れていた。

……この後2人どうなったかは2人の表情を見ればわかるだろう。



ハッピートゥルーエンド

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