女「安価でな」
男「安価ってなんですか?」
女「お前そんなことも知らないのか!!」
男「はい」
女「ピュアだねー目が当てられないほど純粋だよ、この子は〜」
男「で、そもそも何の話ですか」
女「だから、私はこの世界から出たいのだよ」
男「そんなこと言われましても、まだ昼休みで午後の授業が残ってますし」
女「それは大事だな」
男「え」
女「え」
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男「学校を抜け出してサボるんじゃないんですか?」
女「おま、お前なかなか悪いこと考えるヤツだな」
男「え? 違うんですか」
女「何が」
男「だから、世界を脱出するとか何とか」
女「そうだぞ」
男「…………あ、宇宙飛行士になりたいんですね」
女「は? 私はそんなもに微塵もなりたくないぞ」
男「じゃあ世界を脱出するってどういう意味ですかー」
女「そんなの言葉通りだろ」
男「えー」
女「確かに私は難しいことを言っている」
男「難しいどころか、電波入りすぎて訳分かんないですよ」
女「だが、実現不可な話ではないはずなんだ」
男「もうちょっと具体的な話をしてくださいよ」
女「具体的」
男「もっとこう、こうやって世界から出るだとか、そもそもどこからどこへ出るのか」
女「ああ、なるほどな」
男「簡潔にまとめてください」
女「簡単に言えば、私は元居た世界に戻るためにこの世界から出たいんだ」
男「は?」
男「今最高に電波入ってますよ」
女「電波? 私はいたって真面目だぞ」
男「いやいやいや、女現実逃避はいけないぞ」
女「いやいやいや、私は何からも逃げてないが」
男「今も昔もお前はこの世界の住民だぞ」
女「なんだこの世界の住民って」
男「すまん、俺もよく分かってない」
女「まあ、少なくとも私はこの世界の住民ではないがな」
男「すまん、ますますよく分からない」
女「とにかく、私は元の世界に帰りたいんだ」
男「え、何、実は異世界からきたお姫様なんて設定聞きたくないぞ」
女「そういうわけじゃないが、半分くらいは世界だ」
男「そんな中学生の流行病みたいなこと、お前の口から聞きたくなかったぞ」
女「別にお姫様ではないが、異世界っていうのは的を射てるな」
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