男「でもいいか。とりあえず吸ってみよ」ボッ
?「呼ばれて飛び出てジャジャジャーン!」
男「」
?「火をつけていただいたという事は!誰か思いの女性でも!?」
男「誰だあんた」
束子「たばこです!」
男「ヤニカスってことか」
束子「いえ違います!」
男「じゃあ何だ」
束子「煙草の精みたいなものです!」
男「女が飲んだら嫌がられる煙草が女の子の精ね」
束子「あ、信じてませんね!」
男「そりゃそうでしょ」
束子「しかしこれには谷よりも深く、悲しいがあるのです!」
男「どんなだよ」
束子「これを聞いたら貴方も号泣間違いなし!」
束子「それどころか貴方は安易な気持ちで煙草を飲むことをやめ、心から煙草を愛するようになるでしょう!」
男「どっちだよ」
束子「聞きたいですか?聞きたいですか?」
男「とりあえず落ち着いてから話せ」
束子「ワンス・ア・ポンア・タイム・イン・チャイナの話」
束子「当時の山東省に二人のカップルがいました」
男「煙草の話だよな?」
束子「取り敢えず聞いてください!女の方の名前は葉々といいました」
男「男は?」
束子「某としておきましょう」
男「忘れたのね」
束子「二人は相思相愛、おしどり夫婦となるはずでした」
束子「しかし、当時は身分制のまかり通る封建社会です。子供の婚約は親同士が取り決めていました」
束子「その毒牙は二人の仲をも不遇のものにしてしまいます」
束子「彼ら同士の結婚も当然許されませんでした。二人の仲を社会が引き裂いてしまいます」
男「メシウマ」
束子「塞ぎこんだ葉々はそのまま病気にかかり、死んでしまいます」
男「病は気からっていう奴か」
束子「某は気が狂ったように葉々の体を抱きしめたのです」
束子「するとどうでしょう。葉々の体は生き返り、某は神の助けだと泣いて喜びます」
男「ほうほう」
束子「しかし、結局は一度死んだ身です。葉々は3日でまた死んでしまいます」
束子「今度ばかりは某の抱擁も聞きませんでした。某は彼女の死後も、ずっと彼女の事を思い続けていました」
男「流石に可哀想だなあ」
束子「幾星霜経ち、ある日の事です。葉々の墓前に一本の草が生えているのを某が見つけました」
束子「その丈は人並み程あり、葉は手のひら程の大きさをしていたそうです」
束子「薄紅色の花を咲かせ、麻のような種をつけるその植物を」
束子「某は彼女の生まれ変わりと信じ、家へ持って帰りました。当然すぐに枯れてしまいます」
束子「冬になり、某はボロボロになった葉を火にくべてしまったのです」
束子「するとどうでしょう!燃えた煙からいい香りがするではありませんか」
男「それがまさか」
束子「御名答!私でーす!」
束子「その噂を聞きつけた村の人達は、彼からその植物の種を貰い、栽培して嗜んだそうです」
束子「どうですか!?凄いでしょ!?」
男「お前は元カレの名前を忘れた薄情者という事だ」
束子「え?私は葉々じゃありませんよ!その子孫ではありますが!」
男「という事は」
束子「中国人です」
男「尖閣は日本の領土です」
束子「いえ中国の領土です」
男「俺と意見を異にする女はお帰りください。ましてや言葉通りヤニじゃねえか」
束子「え!?いやいや冗談ですよ!私ら煙草にそんな事関係ないですよ」
束子「正直、生えることができたらぶっちゃけどこでもいいです」
男「そうか」
束子「で、飲もうとしていらっしゃった」
男「はい」
束子「思いを寄せる人でもいるんですね!?」
男「いねーって」
束子「はっ!まさか私をご指名だと///」テレッ
男「日本全土の何処をを探しても、煙草が美少女に変わると信じている奴はいない」
束子「美少女!私には身に余る言葉ですよ///」テレッ
男「違うって」
束子「私で良ければ夜の御伴も致しますよ///」
男(!?)
束子「しかし、男さんがいいならですけど///」
男(何だと……!?)
束子「あそこにヤニくさくなるかも知れないですけど///」
男「あ、結構です」
束子「えー。ヤニと一つや二つ、我慢しましょうよー。どうせ肺に溜まりまくってるくせに」
男「翌々考えるとヤニ女とするとか頭どうかしてるわ」
束子「でも私達、クンニされるのが仕事なんですけど///」
男「!?……てフィルター越しじゃねえかよ」
束子「クソッ」
男「今クソって言ったよな」
束子「まあ今日の所は取り敢えず勘弁しましょう。というわけでお休みなさい」
男「おい」
束子「はい?」
男「何故に俺の蒲団で寝ようとする」
束子「やだなあ、私の恰好が見えないんですか?どっからどう見ても人間女の子じゃないですか」
男「だがしかし……」
束子「女の子にソファで寝ろっていうんですか?」
男「……分かった。布団で寝ていい」
束子「わーい!」
男「五月蠅い!その替わりだ、風呂に入ってこい」
束子「………フゥ」
男「なんで鼻で笑われなければならんのだ」
束子「よく考えても見てください。私の原材料は煙草100%ですよ?」
束子「ちなみにこの服はフィルターと巻紙ですよ?」
束子「風呂になんか入ったら、正しく伸びてしまいますよ」
男「クソッ」
束子「私は今日貴方が帰宅後に開封した煙草。汚いわけがないでしょう」
束子「というわけでお休みなさーい」
男「なぜに俺がソファで寝なきゃならんのだ」
束子「一夜明かすなら話は別ですけど?///」
男「お休み」
誰か続きお願い。もう書けない
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