先輩「これパンツじゃないよ、アンダースコート」
後輩「そうなんですか……」
先輩「パンツはこっち」ピラッ
後輩「見せなくていいですよ!」
先輩「なんだ、見たかったんじゃないのか」
後輩「そんな天使が履くような純白パンツになんて興味ありません!」
先輩「がっつり見とる……」
左輩「我々は」
右輩「邪道とな?」
我が輩「誰だよおまえら」
先輩「それにしても天使が履くようなは言い過ぎだよ」
後輩「そうですね、すみません」
先輩「もう少し食い下がれよ……」
後輩「そもそも、先輩に白は似合わないですよ」
先輩「そうかな、ちょっとショックなんだけど」
後輩「昨日履いてたピンクのやつは可愛かったですね」
先輩「ああ……ん? 昨日学校休みだったよね?」
後輩「」ニッコリ
先輩「えっ待ってまって怖いんだけど」
なぜ、男なんだ
後輩「街で見かけたんです」
先輩「何でパンツの色まで知ってるの」
後輩「駅の階段で……こう、ちらっと」
先輩「あそこにいたんだ。なら声かけてくれれば良かったのに」
後輩「なんか恥ずかしいじゃないですか」
先輩「お茶くらいしたのに」
後輩「お邪魔したら悪いなと思って」
先輩「え?」
後輩「男の人と一緒でしたよね」
後輩「腕なんか組んじゃって、抱きしめられちゃったりして」
後輩「昨日今日仲良くなったって感じじゃなかったですね、幼なじみですか?」
先輩「ちょっと待っ」
後輩「いいですよ、私なんかほっといて彼氏さんと仲良くしてれば」
後輩「ていうか今日も予定あるんじゃないですか? 帰ってもいいですよ」
先輩「落ち着い……」
後輩「今日はどこ行くんですか? ホテルですか? ラブホですか?」
後輩「私にも見せたことない例の毛を彼氏に数えてもらうプレイですか? すごいね帰っていいよ、帰って!」
先輩「それ私のママだからぁ!」
後輩「えっ」
ホモガキやめて下さいよ!殺すぞ。むかつくんじゃ!
先輩「――だから、私の両親と買い物に来たんだけど、二人ともベタベタしてて恥ずかしいから別行動してたの」
後輩「でもパンツ……」
先輩「それはたまたま! 私には彼氏なんていないから」
後輩「……」
先輩「ね」
後輩「……ってことはですねぇ」
先輩「うん」
後輩「私が見たのは40過ぎのババアのパンツっつーことですよね?」
先輩「うん。あれ?」
後輩「っ……はぁぁ、無いわ……40でピンクは引くわ」
後輩「いやお母さんに言った方がいいですよ絶対。ピンクは無いって、ベージュにしとけって」
後輩「うわマジかよ、必死でスカート除き込んだのに無駄骨って」
先輩「あの……一応私の親だから、もうちょっとお手柔らかにお願いします……」
後輩「まあ何にしても、先輩に男がいないと分かっただけで良かったですよ」
先輩「私も後輩が元気になってくれて良かったよ……ぐすっ」
後輩「先輩、なんか元気ないですね」
先輩「両親を全力でけなされてニコニコしてる余裕なんてないよ」
後輩「あれはちょっとテンション上がっちゃって……」
先輩「もう今日は帰ろうかな」
後輩「待って下さい! そういえばいいものがありました」
先輩「?」
後輩「これです」
ペタコーン
先輩「……こんにゃく?」
後輩「『こんにゃくで尻ペチンペチン叩くと気持ち良い』らしいですよ」
先輩「帰るときは鍵閉めてね、じゃまた明日」ガラッ
後輩「ものは試しですよっ……」グッ
先輩「なんなのその儀式は!? 自宅でやってよ!」
先輩「百歩譲ってこの部屋でやるとして、一人でやってよね」
先輩「分かりました、じゃあ私が一人でやるんで見てて下さい」
先輩「えっ」
×先輩「分かりました、じゃあ私が一人でやるんで見てて下さい」
○後輩「分かりました、じゃあ私が一人でやるんで見てて下さい」
後輩「みとけよみとけよ~」スルッ
先輩「ちょ……」
後輩「あの、寒いんでドア閉めてもらえますか」
先輩「あ、うん」
後輩「なんかやっぱり恥ずかしいですね」
先輩「……」
ジョキジョキ
後輩「さあ、こんにゃくが開封されちゃいましたよ」
後輩「ちょっと手が滑るなぁ……ん、しょっと」グジュグジュ
後輩「じゃあやりますからね」
後輩「よいさぁ!」ペタコーン
後輩「ひゃぁ! もう一丁!」ペタコーン
後輩「たまらねえぜ」
先輩「……」
後輩「……何か言って下さいよ……私がバカみたいじゃないですか」
先輩「バカだよ」
後輩「でも気分は間違いなく高揚しますね」
先輩「片付けてる時とかに、その倍くらい虚しくなると思うよ」
後輩「家で食べるから大丈夫です」
先輩「……こんにゃく貸して」
後輩「え? ああ、どうぞ。でも後で使うんで」
先輩「このぉ!」ペタコーン
後輩「ひぐぅ!?」
先輩「オラァ!」ペタコーン
後輩「せ、先輩、いきなり何を」
先輩「うるさい!」ペタコーン
後輩「ふぅん!」
先輩「毎日毎日私のストーキングばっかして! この前私の上履きを枕にして寝てたのしってるんだぞ!」
後輩「そんな、あんっ……そしたら先輩が捨てたペットボトルは私が逐一回収してるのも!?」
先輩「それは初耳だぁ!」
すまん寝てた
後輩「くぅぅん、先輩にこんなことしてもらえるなんてぇ……!」
先輩「この変態! 変態!」
後輩「いいですっ! もっと下さいっ!」
先輩「ジュース飲み終わった紙コップを握り潰すのを、恍惚の表情で見てるのも知ってるんだぞ!」
後輩「そ、それは勘違い……ぶひぃ!」
先輩「後輩みたいな変態には、私がついていないと誰に迷惑かけるか分からないんだから……!」
後輩「えっ」
先輩「いちいち反応するな! 後輩はお尻叩かれてぶひぶひ鳴いてればいいの!」
後輩「はっ、いぐぅぅ……!」
先輩「ほらほらいっちゃえ! 可愛らしいお尻震わせてみっともなくいくとこ私に見せて!」
後輩「うっ……ああっ! いっ、くぅぅ!」
ビクビク
先輩「ふへへ……」
――
後輩「はっ」
先輩「やっと起きた」
後輩「……あ、あの」
先輩「早く服着て、帰りたいの」
後輩「……すみません」モゾモゾ
先輩「片付けは私がやっておいたから」
後輩「すみません……」モゾモゾ
先輩「……ねぇ」
後輩「は、はい」
先輩「ちゅーしたから」
後輩「はい?」
先輩「寝てる間に」
後輩「ちゅー……って……」
先輩「美味しかった」
後輩「な、なにやってるんですか……!
先輩「でも嬉しいんでしょ。ん? ねぇねぇ今どんな気持ち? ねぇどんな気持ち?」
後輩「うぅ……は、早く帰りますよ!」
―帰り道―
先輩「はじめてーのーチュウ♪」
後輩「……」
先輩「きみとチュウ♪」
後輩「……」
先輩「あうぃるぎーびゅおーまいらーぶ♪」
後輩「……」
先輩「おっと、私の家はこっちだった」
後輩「……」
先輩「じゃね、また明日」
後輩「せ、先輩」
先輩「うん?」
後輩「つ、次は……私が……その……」
先輩「……ふふん。後輩が可愛らしくしてれば、いつだってちゅーしてあげるよ」
後輩「うぅ……」
先輩「だからぁ」スッ
後輩「!?」
チュー
先輩「……へへ、これで2回目」
後輩「い、いきなり……先輩!」
先輩「明日もまたしよーね、じゃーね!」
後輩「まったく……」
後輩「……」
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/,.=゙''"/ 人人人人人人人人人人人人
i f ,.r='"-‐'つ____ < >
/ _,.-‐'~/__, , ‐-\ < 早くしないと・・・ん? >
,i ,二ニ (●). (●) \ < >
ノ il゙フ (__人__) \ YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
,イ「ト、 ,!,!|  ̄` |
/ iトヾヽ_/ィ"\ /
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i'i. ヽ. -‐、 ! !-! ‐- ヽ. 〉、 l
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ヽ. ,`ヽ,ソ )ノ ノ/o |
\ ' / / l ()ヽ l
ヽ. ' | (⌒ヽ |
ヽ. | しノ /
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―翌日―
ガラッ
後輩「こんにちは」
先輩「おー、お疲れ」
後輩「先輩」
先輩「ん?」
後輩「今日、青い水玉のパンツですよね」
先輩「コイツいきなり何を……」
後輩「違うんです! ほら!」バッ
先輩「!?」
後輩「ね? 私も先輩と同じやつ買ってきたんですよ! 先輩が可愛いと思ったものを私も身につければ、キスのチャンスも増えますよね!?」
先輩「」
後輩「ほらほら、いつでもウェルカムですよ先輩! 私はもう、先輩のものなんですからね!」
おわり
支援サンクス
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