阿笠「できたぞ新一、光彦君を凍死させる冷凍室じゃ!」 (38)

コナン「よっしゃ!早速光彦を呼んでくるぜ!」タタター

阿笠「ほっほっほ。もう悪用以外何も思いつかんぞい」


光彦「コナン君何ですか?」

コナン「ああ、冷凍室から発明品の材料を運ぶのを手伝って欲しいんだってよ」

阿笠「すまんのう光彦君」

光彦「いえいえ、お構いなく。冷凍室ですね!」

冷凍室

光彦「うっ!寒いですねー。ここから何を運べばいいんですか?」ブルッ

阿笠「ああ、それはの…」

コナン「光彦のシャーベット…ってとこかな!」

光彦「え?」

バタン!!!

光彦「えええええ!!!!ちょっと!開けて下さい!僕まだ中にいるんですよ!!!助けてえええええええええ」バンバンバンバン

コナン「よっしゃ!やったな博士!」ハイタッチ

阿笠「大成功じゃぞい!」ハイタッチ

コナン「どんぐらい閉じ込めときゃいいかな」

阿笠「まあ、3日もあればカチンコチンじゃろうが、念のため1週間は置いとくかの」

光彦「た…助けて…」カチカチ

光彦「いし…意識が…なくなっへいく…」

光彦「ほの…このままらと…僕は…」

光彦「れも…ひにたくない…ぼくは…いひのこりたい…」

光彦「………僕は…生きる…!!!!」ガクッ


ギィィ

「…………………」


10日後

コナン「よう博士!」

元太「遊びに来たぜ!」

歩美「博士こんにちはー!」

阿笠「お、みんな!久しぶりじゃのう」

コナン「おい博士、ここに来る途中で思い出したけど光彦冷凍室にいれっぱじゃなかったか?」

阿笠「ああ!そうじゃすっかり忘れとったわい!」

歩美「え、なになにー!光彦君を冷凍室に閉じ込めたのー?」

元太「どうせならウナギを冷凍して欲しかったぜ。冷凍ウナギをコタツの中で食うと格別なんだよ!」

コナン「全く食いしん坊だな元太は!」

灰原「あら、みんな来てたのね」

阿笠「哀君も凍死した光彦君を見に行くかの?」

灰原「……遠慮するわ。それより私用事があるから出かけるわね」タタタ

阿笠「何じゃつれないのう…」

コナン「ま、早く冷凍室へ行こうぜ!」


ガチャ ギィィィ

光彦「………………」

阿笠「おー凍っとる凍っとる!」

歩美「マンモスの氷漬けみたいで素敵ねー」

元太「やっぱ寒みーなここ!」ブルブル

コナン「全く博士は10日も放置するなんてよー」

光彦「………………………」

光彦「………………………」ビクッ

コナン「ん?」

阿笠「どうした新一?」

コナン「今光彦動かなかったか!?」

歩美「やだ怖いこと言わないでよコナンくーん」

阿笠「何を言っとるんじゃ新一、ただでさえ氷漬けなのに10日も飲まず食わずで生きとるわけないじゃろう!」

コナン「ま、まあそりゃそうか…」

光彦「………………………」ビクビクッ

コナン「な!?おい!今確かに動いたぞ!」

元太「コナン!脅かすんじゃねえよ!」

歩美「やめてよコナンくーん!しつこい男は嫌われるよ!」

阿笠「……いや、待つんじゃ!」

光彦「………………………」ガタガタガタガタガタガタ!

コナン「間違いなく震えて動いている!!!これは一体…!?」

ピキピキピキピキピキ………パリーン!!!

コナン「うわあ!」

歩美「きゃあ!」

元太「うなあ!!!」

阿笠「何じゃ!?光彦君の死体から氷が四散して…!」

光彦「………」

光彦「やあみなさん…」

光彦「お待たせしましたね。10日ぶりでしょうか…」

コナン「み…光彦!?お前光彦なのか!!!」

光彦「ええ、そうですよ……」


確かに声も姿も光彦であった。とっくに凍え死んだはずの光彦は―

体中に宝石のごとく眩しく白光りする氷の鎧を身に纏い、おぞましく深く黒い瞳で博士達を睨み付けていた

光彦「ふっふっふ…博士、コナン君、どうしました?驚きましたか?恐ろしいですか?僕が生きていることが……」

阿笠「な……なぜ生きておるんじゃ光彦君!きき、きみはとっくに…!?」

光彦「さあ…なぜ生きているかなんて僕にもわかりかねます…」

光彦「でもこの冷凍室の中で寒さに苦しんでいた時、死ぬのが怖くて、生きたいってずっと心に念じ続けていましたね…」

光彦「もしかしたら生への執着心が僕を覚醒させたのかも……」

コナン「覚醒って…どういうことだ光彦!」

元太「調子に乗んじゃねえぞ光彦!俺がとどめを刺してやるよ!」

阿笠「待て元太君!今の光彦君はどこかおかしいぞい!」

光彦「ひひひ……愚かな!」キラッ

光彦「ふふ…」シュン

元太「んあ…?光彦が消えた?」

光彦「元太君…残念ですよ…」

元太「な!いつの間に後ろに!?」

光彦「………『光・冷・固――<シャイニング・フリーズドライ>』!!!!!」

元太「う…うあああああああああああ!?」ピキピキピキピキーン

コナン「元太ああああ!」

歩美「元太くうううううううううううん!」

元太は―凍り付いた。光彦が手をかざした瞬間、水面に波紋が広がるかの様に氷が体表を駆け巡り、凍り付いた

凍り付いた元太は宝石を粗く削って造った像の様でさながら芸術品と言っても差支えない、人そのものの姿でその場に固められていた

元太「」

歩美「元太君、元太くうううん!しっかりしてえええええ!」

阿笠「よすんじゃ歩美ちゃん!」

光彦「そうですよ歩美ちゃん。下手に動かして壊したらもったいないですから」

コナン「何がもったいないだ光彦!今お前何をした!!!」

光彦「ふふ…生まれ変わった…そう、覚醒した僕の実力をご披露しただけですよ」

コナン「何だと…」

光彦「一瞬で人や物を凍らせる…覚醒した僕の能力ですよ!今の見たでしょう?」

コナン「く…」

光彦「さて、次は誰にしましょうか…」

コナン「光彦…」

阿笠「ひいっ…」

歩美「やだ……助けて…!」

阿笠「や、やめてくれ光彦君!この二人はどうなってもいいからワシだけは助けてくれ!いくらでも謝るしなんでもお詫びをするから!この通りじゃ!!!」

コナン「博士!なんてことを……!?」

光彦「安心して下さいコナン君、そんなことで博士を見逃したりはしませんから…」

阿笠「み…光彦君!頼む!お願いじゃ!」

歩美「怖いよコナン君…!」

コナン「歩美…」

光彦「こうしましょう。今から1時間あなた達3人はここから好きな方向へ逃げる。僕は1時間ここから一歩も動きません」

コナン「一時間経ったら…?」

光彦「3人を見つけ出して氷漬けにします!」

阿笠「!!!!」

光彦「でもご安心を。探し始めてからそのまた1時間経ったら諦めて何もしませんから」

阿笠「……ほっ」

コナン「……本当だろうな?逃げ切ったら見逃してくれるんだな?」

光彦「くくく…まあ約束は守りますよ」

光彦「では早速始めましょう。ではスタート…」

コナン「さあ逃げよう歩美ちゃん!」

歩美「うぐっ…でも元太君が…」

コナン「……元太は本当に残念だった。でも今は俺達が生き延びることが先だ!」

歩美「……わかった!歩美頑張る!」

コナン「博士!ちょっとビートルを出して…博士?まさか!」


阿笠「ワシだけでも生き延びてやるわい!!!」ブーン

コナン「おい博士!俺達も乗せろ!」

歩美「博士ー!見捨てないでー!」

阿笠「お前たちなんぞ知るか!勝手に死ぬがいいぞい!」ブロロロロ

コナン「く…博士のやつ!」

光彦「とんだ薄情者ですねー。自分の足で逃げましょうか二人とも」

コナン「あ、ああ…」

歩美「コナン君…」

寒いので風呂入ってきます

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年01月29日 (木) 12:34:34   ID: i_Fa-9cr

調子のんなそばかす池沼

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