真美「髪留めが見当たらない……」(204)

某日 765プロ

真美「すぅ……むにゃ……」

真美「んむ……ふわぁ、お昼寝しすぎた……」

真美「あれ? 誰もいないのかな?」ムクリ

ハラリ

真美「? あれ、あれあれ?」

真美「髪解けちゃってるや」

真美「んー? どこ行っちゃったかな……」

真美「髪留めが見当たらない……」

真美「まあ今日はお仕事ないし別にいいかぁ」

真美「……落ち着かないなぁ」

ガチャ

春香「おはようございまーす」

真美「あ、おはよー!」

春香「あ、えっと、おはようございます」

真美「?」

春香(新しいアイドル? 面接に来た子?)

真美「何きょとんとしてるの? はるるん」

春香「え? ああ、真美!?」

真美「他に誰がいるのさー。もしかして髪型違うからわからなかった?」

春香「う、うん。大分印象変わるね」

真美「あはは、リボン外してわからなくなるのははるるんの専売特許だよ」

春香「ひどい!」

真美「寝て起きたら解けちゃってたんだよね。お気に入りのヘアバンドだったのにぃ」

春香「でもそれはそれで可愛いよ? 大人っぽいっていうか、落ち着きがあるっていうか」

真美「真美の側頭部は落ち着かないよはるるん……」

春香「あ、じゃあ私のリボン貸してあげるよ」

真美「ホント? サンキューはるるん!」

真美「……」スルスル キュッ

真美「これでよし!」

ハラリ

春香真美「……あれ?」

真美「……」キュッ ハラリ

真美「……」ギュッ ハラリ

真美「何度やっても結べないんだけど……」

春香「何でだろうね……」

真美「はるるん結んでー」

…………

春香「……結局この髪型しかできなかったね」

真美「はるるんとおそろいだねー。髪がまとまってる気がしないよ」

春香「で、でも可愛いよ!」

春香「あ、私そろそろレッスン行かなきゃ……中途半端でごめんね?」

真美「ううん、ありがとはるるん。行ってらっしゃい」

ガチャ バタン

真美「せっかくはるるんが結ってくれたし、今日はこのまま一日過ごそうかな」

真美「……たまには髪下ろすのもいいかもしれないなぁ」

真美「ちょっと鏡見てこよ」

ガツッ

真美「うわわっ!」ドンガラガッシャーン

真美「う、うぐぐ……なんでもないところで転んじゃった……」

真美「ただ前に倒れただけなのに何かすごい効果音が聞こえた気がする……」

真美「うう、スカートが……あー、誰にも見られてなくて良かっ」ムクッ

P「……」

小鳥「……」●REC

真美「」

真美「……」

P「見てない」

真美「まだ何も言ってないよ」

P「じゃあ俺もまだ何も見てない」

真美「意味がわからないよ!?」

真美「…………」

真美「兄ちゃん、好きな色は?」

P「今は水色かな」

真美「やっぱり見たんだ! うわぁぁぁん! 兄ちゃんのへんたいぃぃ!」

P「ちょ、ちょっと待て! 責任は取るから! 俺と幸せな家庭を築こう!」

ガチャ バタン   ドンガラガッシャーン

<ギャー!

P「…………」

小鳥「…………」

P「あれは……真美であってますよね? 万が一にも春香ってことはないですよね?」

小鳥「わからないで求婚したんですかあなた」

翌日 765プロ

真美「うう、昨日は散々だったよ……100回は転んだんじゃないかな……」

真美「でも不思議とアザ一つないんだよね……」

真美「リボンのせいかと思って外そうとしたら何故か一日中外れなかったし……」

亜美「呪いなんじゃない?」

真美「なんの?」

亜美「はるるんの」

真美「呪われるようなことしてないよ……多分」

亜美「で、今日は何で髪結ってないの?」

真美「朝はちゃんと結んでたんだけどいつの間にか解けてた」

亜美「怖っ」

真美「だからさ、ちょっと亜美の髪留め貸してよ」

亜美「まあ、いいけど……」

ガチャ

響「はいさーい!」

亜美真美「はいさい、ひびきん!」

響「二人とも早いなー。亜美と……誰?」

真美「真美だよ!」

響「あ、ああ、そこにいたのが真美だったのか……声はしたのに姿が見えないから不思議で……」

真美「うう……やっぱり髪結んでたい……悲しすぎる……」

響「ご、ごめん真美……」オロオロ

亜美「髪留めなくして傷心なんだよ、真美」

響「そうなのか? なら自分のヘアゴム使っていいぞ!」

真美「へっ? いいの?」

響「たくさんあるから心配ない! ほら、これ」

真美「ありがと、ひびきん!」クルクル キュッ

響「おー、やっぱり真美はサイドテール似合っ」

ハラリ

亜美響「!?」

真美「……なにこれデジャブ」

真美「おかしくない? 百歩譲ってリボンはわかるけど、切れてもいないヘアゴムが自然に落ちるっておかしくない?」プルプル

亜美「落ち着こう、真美」

響「ゆ、ゆるくなっちゃってたかな?」

…………

亜美「ヘアゴム変えてもサイドテールはできなかったね」

真美「何故かポニーテールだけはできたね」

響「おそろいだな!」

真美「はるるんの時と同じ流れだよこれ」

真美「しかもまた外れなくなったし……」グイグイ

響「えぇっ? 大丈夫なのか?」

亜美「はるるんリボンのときは一日で取れたらしいから多分大丈夫だよ」

真美「他人事だと思って……」グイグイ

「あーあー、あんなに引っ張ると髪傷んじゃうよ」

真美「?」

亜美「どしたの?」

真美「今の声、誰?」

>>3
M@MIX!!!!

http://i.imgur.com/EM2fy.jpg

「よくわかんないけどどうにかしてあげたら?」

真美「ほ、ほら、また……」

響「どうにかって……自分もよくわかんないよ」

真美「……ひびきん、誰と話してるの?」

響「え? は、ハム蔵だけど……」

ハム蔵「毎度毎度言ってることだけど、人前で僕と話すのやめた方がいいんじゃない?」

響「今話しかけてきたのハム蔵じゃないか……」

真美「…………」

>>38
真美は合法!
GO HO!! YEAH!!

真美「聞こえる……」

響「へっ?」

真美「真美にも聞こえるよ、ハム蔵の声」

亜美響「!?」

真美「試しになんか言ってみて、ハム蔵」

ハム蔵「えっとねー、じゃあ……」

ハム蔵「この前響が独り言で『妹が欲しい。やよいも良いけど亜美真美みたいな妹も良い』って……」

響「わー! わー!」

真美「んっふっふ~、嬉しいこと言ってくれるじゃないの」

響「うぎゃぁぁ! ホントに聞かれてるぅぅ!」

亜美「ねー、亜美置いてけぼりだよー……」

真美「何で真美にだけ聞こえるんだろ。ひびきんのヘアゴムのせいかな?」

ハム蔵「呪いなんじゃないかな?」

真美「なんの?」

ハム蔵「響の」

真美「だから呪われるようなことしてないよー!」

響「自分、そんなことしないぞ……」

真美「でも昨日のはるるんと違って面白そう! ちょっと出かけてくるね!」

亜美「ああ、うん」

響「どこ行くんだ?」

真美「ペットショップ! もしかしたらひびきんみたいに色んな動物の声が聞こえるかも!」ワクワク

ハム蔵「あー、それは……」

響「やめといた方が……」

ガチャ バタン

響「行っちゃったか……」

亜美「なに? なにかあるの?」

ハム蔵「響も前は苦労してたよね」

響「今じゃペットショップ行くときはわざわざヘッドホンつけていくからね……」

亜美「?」

響「ドクタードリトルは苦労人なんだ、亜美……」

…………

翌日 765プロ

真美「…………」ズーン

亜美「……」

真美「…………」ズズーン

亜美「ひびきんの言ったとおりだったけど、とりあえず何があったか説明して?」

真美「天国と地獄を見たよ……」

…………

前日 ペットショップ

ウィーン

店員「いらっしゃいませー」

「お客さんだ! お客さん!」「ようこそ!」「こっち来て! こっち!」

真美「おぉぉ! ホントに聞こえる! すごい!」

店員「?」

真美「……げふんげふん」

真美「子犬はかわいいなぁちくしょー」

「名前呼んだ! 今名前呼んでくれた!」

真美「あはは、さては『かわいい』が自分の名前だと思ってるな? 君たちまだ名前ないもんね」

「?」フリフリ

真美「癒される……」ウットリ

…………

真美「いやぁ、十分堪能したし、そろそろ……」

「ええぇぇぇ!? 帰っちゃうのぉぉぉ!?」

真美「…………じゃ、じゃあもうちょっとだけ」

「わーい!」ピョンピョン



真美「じゃあ、今度こそ帰っ……」

「…………」ジー

真美「も、もうちょっとだけ……」

真美「も、もう帰るね……」

「やだぁぁぁぁ! 帰っちゃやだぁぁぁぁ!」グルグルグル

真美「……」

真美「……」ダダッ

「わぁぁぁぁぁぁん!」グルグルグルグル

ウィーン

店員「……ありがとうございました」

…………

真美「店員さんには白い目で見られるし、夢の中で子犬の群れに追いかけ回されるし……散々だったよ……」

亜美「そう……」

真美「なんでそんなに無関心なのさー!」

亜美「いやまあ、動物の言葉がわかるのも考え物だね」

真美「あぁ……あの子たちはこれからどうなるんだろう……」

亜美「で、今日もまた髪留めは無くなったと」

真美「そうなんだよー……だから今日こそ亜美の髪留めを……」

ガチャ

貴音「おはようございます」

真美「あ、おはよー、お姫ちん!」

貴音「今日は早いですね。亜美、真美」

真美(お姫ちんはわかってくれた……!)ホッ

亜美「!」ピーン

亜美「お姫ちん、お姫ちん。お願いがあるんだけど」

貴音「?」

亜美「カチューシャを真美に貸してあげてくれない?」

真美「へっ?」

貴音「カチューシャを……ですか? ええ。構いませんよ」

真美「……亜美は何をしようとしてるの?」

亜美「んっふっふ~、亜美は考えたのだよ真美くん」

亜美「はるるんの時といい、ひびきんの時といい、髪飾りで真美は一日その人っぽい能力を得ることができるんではなかろうか」

真美「転ぶのは能力なのかな?」

亜美「だからお姫ちんのカチューシャで実験してみようよ」

亜美「もしかしたらお姫ちんみたいな大人な魅力を手に入れられるかもよ?」ボソボソ

真美「……そ、そうかな……えへへ」

亜美(……面白いことになると良いなぁ)

貴音「よくわかりませんが、これを」

真美「ありがと、お姫ちん」

真美「」スッ

真美「……どう? 大人っぽくなった?」

貴音「ええ。とても似合っていますよ」

亜美「似合ってるけど、別段お姫ちんっぽくはなってないね」

真美「うーん、つけた瞬間理想のボディが手に入るってわけじゃなかったかぁ」

貴音「?」

亜美「何か変わったことある? 宇宙と交信できるようになったとか」

真美「なるわけないよ」

亜美「……」グイッ

真美「痛たた! なんで引っ張ったの?」

亜美「カチューシャ取れなくなってるね」

真美「嘘……」グイグイ

真美「ホントだ」

亜美「何かしら面白いことが真美の体に起こるはずだから、ちょっと待ってみよう」

真美「面白いことって……べつに、そんな……」

亜美「?」

真美「うっ……」フラッ

貴音「真美!」ガシッ

亜美「真美!? だ、大丈夫?」

真美「ううぅ……お腹が……お腹が……」

亜美「何!? 痛いの!?」

真美「お腹が……すいた……」

亜美「…………Oh...」

真美「なにこれ……どんどん胃がからっぽになってくみたい……」

亜美「そんなに!?」

真美「意識が朦朧としてきた……」

亜美「あぁぁぁ! 真美が死ぬぅぅぅ!」

貴音「真美を救うには……行くしかありませんね」スクッ

亜美「どこに!?」

貴音「……二十郎に」

亜美「自分が行きたいだけじゃないよね!?」

店員「ッラッシャセー!」

貴音真美「メンカタカラメヤサイダブルニンニクアブラマシマシ!」

亜美「野菜少なめ、麺半分で」

…………

貴音「~♪」ヒョイパク ヒョイパク

真美「……! ……!」ズルルルッ モグモグモグ ムシャムシャ

亜美「……」チュルチュル モグモグ

…………

貴音「真、美味でした」フキフキ

亜美(結局二人に食べてもらった……けぷっ)

真美「足りない……まだ足りない……」ブツブツ

亜美「!?」

真美「替え玉が……替え玉が欲しい……」

貴音「なりません、真美」

貴音「二十郎に替え玉などというものはありません。故に、食べ終えた物はただ去るのみ」

真美「うぅ……じゃあどうすれば……」

貴音「行きましょう」

真美「どこへ?」

貴音「二軒目へ」

亜美「…………うぷっ」

…………

翌日 765プロ

真美「ごめんね、昨日のことあんまり覚えてないんだ」

真美「おぼろげにお姫ちんと暴虐の限りを尽くした覚えはあるんだけど、気がついたら……」

真美「気がついたら亜美が隣でガチ泣きしてたんだよ」

亜美「……」

亜美「……いいよ、昨日のことは亜美も忘れるよ……っていうか忘れたいよ」

真美「……吐いたの?」

亜美「言わせないでよ」

真美「さてさて、今日は誰に借りようかなー♪」

亜美(あかん、こいつ楽しみはじめた……)

ガチャ

小鳥「おはようございまーす」

真美「…………」

亜美「…………」

小鳥「な、何?」

真美「まあ、とりあえず借りてみるよ」

亜美「うん……」

小鳥「?」

真美「ピヨちゃん、カチューシャ借りていい?」

小鳥「えっと……どなた?」

真美「えぇぇ……」

小鳥「真美ちゃんだったのね。随分印象が変わってるからわからなかったわ……やっぱりロングは大人っぽく見えるわね」

真美「そうかなぁ? 嬉しいけどやっぱわかってもらえないのはちょっとなぁ」

小鳥(大人っぽい真美ちゃん……あどけないままの亜美ちゃん……)

小鳥(今までは亜美ちゃんが振り回す側かと思ってたけど……真美ちゃんの大人な魅力に翻弄されてタジタジの亜美ちゃんも……)

小鳥「アリね……」ブツブツ

真美「何が?」

亜美「聞かない方がいいよ、多分」

小鳥「……」ブツブツ

真美「なんか自分の世界に入っちゃったみたいだから勝手に借りるね、カチューシャ」ヒョイ

真美「」スチャッ

亜美「どう?」

真美「」グイグイ

真美「外れなくなった」

亜美「成功だね」

真美「何をもって成功と言うかはわからないけどそうだね」

真美「ピヨちゃんには悪いけど、正直あんまりいい効果はなさそうなんだよね」

亜美「お姫ちんみたいな暴走系はホント勘弁してね」

真美「それはこのカチューシャのさじ加減だから。真美にはどうしようもないから」

ガチャ

真「おっはようございまーす!」

伊織「あら、亜美じゃない。ねえ、今度のライブのことだけど……」

真美「いおまこ……!」

亜美「!?」

伊織真「……??」

真美「二人仲良く一緒に通勤……やよいっちとゆきぴょんという人がありながら……喧嘩ップル……」ブツブツ

真「えっと……」

伊織「ねえ亜美、そこの頭が危なそうな子は誰?」

亜美「真美だよ」

真「真美、大丈夫? もしもーし?」ヒラヒラ

小鳥「仲良しこよしなイチャイチャカップルが多い765プロにおいて……喧嘩ップルは貴重……!」ブツブツ

亜美「ああっ、ピヨちゃんと共鳴し始めた!」

雪歩「おはようございます~」

貴音「おはようございます」

真美「ゆきたか……!」


あずさ「おはようございます~」

やよい「おはようございます!」

真美「や、やよあず……!?」


美希「おはようなのー♪」

P「ほら美希、事務所着いたんだから離れなさい」

真美「爆ぜろ!」


春香「おはようございまーす」

響「はいさーい! おっ、真美はまた髪型で遊んでるのか?」

真美「はるひび……だと……!?」

亜美「いい加減にしなさい」

…………

翌日 765プロ

亜美「暴走系はやめろって言ったじゃん」

真美「どうにも抑えが利かなくて……」

亜美「まあ別に亜美に実害は無かったからいいけど……」

真美「吐いたりはしなかったもんね」

亜美「思い出させないで、ホント」

亜美「……で、例によって例のごとく今日も髪留めが無いと」

真美「昨日からはわざと付けてないんだけどね」

ガチャ

伊織「おはよう、亜美……と真美よね?」

亜美真美「おはよー、いおりん」

伊織「真美、頭は良くなった?」

真美「別に悪くなってないよ……ちょっと妄想癖にとりつかれてただけだよ」

伊織「そう……」

真美「それはそうといおりんいおりん、カチューシャ貸して?」

伊織「嫌よ」

真美「!?」

伊織「『!?』じゃないわよ」

真美「予備でもいいからー」

伊織「予備なんてないわよ。そうそう壊れたり失くしたりするようなものでもないし」

真美「じゃあその着けてるやつでいいからー」

伊織「さっきそれを嫌だ、って言ったんだけど」

真美「ケチー! じゃあ勝手に借りるからいいよ」クルクル

伊織「えっ? その手に持ってるの……」ハラリ

伊織「ちょっ! いつのまに盗ったのよ!」

真美「速さが足りませんなぁ、いおりん」

亜美(最近双子の姉がおかしな方向に進化していく。辛い)

真美「いおりんインストール!」スチャッ

伊織「そういう悪ふざけはいいから返しなさい!」グイッ

真美「痛たたた! 無理に引っ張らないで!」

伊織「……なにこれ接着剤でも付けたの?」

真美「髪に接着剤塗りたくるわけないでしょ!」

亜美「かくかくしかじか」

伊織「……また妙な遊びを見つけたわね……」

真美「そういうわけで、これ一日取れないから諦めて」

伊織「しょうがないわね……って言うわけないでしょ!」

ガチャ

美希「おはよーなのー♪」

美希「亜美と……誰と誰?」

真美「真美だよ!」

伊織「伊織よ!」

亜美「かくかくしかじか」

美希「へー……」ジロジロ

伊織「な、何よ」

美希「二人とも、それはそれで可愛いの」

伊織「……へっ? そ、そう?」

亜美(チョロすぎいおりん)

美希「でこ真美もかわいーの! なでなでしたくなるの」

亜美「あー、あんまり褒めると調子に乗るから……」

真美「あ、あんまり見ないでよ……」テレテレ

亜美「……」

美希「かわいー! きゅんきゅんするの!」

真美「……ちょ、ちょっとミキミキ……」タジタジ

美希「昨日も一昨日も髪型変えて遊んでたんでしょ? いいなー、見たかったなー」

真美「あう……」プシュウゥゥ

美希「なんで隠しちゃうの? 見せて見せて!」

真美「は……恥ずかしいからもうやめてぇぇぇ!」ダダッ

ガチャ バタン

伊織「……」

亜美「どうやらいおりんカチューシャをつけるとものすごく照れ屋さんになるみたいだね」

伊織「解せないわ」

美希「おもしろかわいかったの」

両方2のつもり
でこ出てるしいいかなって

…………

翌日 765プロ

亜美「まあまあ昨日は可愛かったよ」

真美「んっふっふ~、でしょでしょ?」

亜美(この憎たらしいのが本来の反応なんだけどなぁ)

真美「ただ昨日はあふれ出る衝動が抑えられなかったよ」

亜美「ピヨちゃんといおりんは性格変化系の髪飾りだったんだね」

真美「RPGの装備品みたいに言ったけどそんな大層なものでもないよね」

ガチャ 

律子「おはようございます」

真美「おはよー、りっちゃん! 早速だけど髪留め貸して!」

律子「嫌よ」

真美「!?」

律子「伊織から聞いたわ。亜美と真美がまた妙な遊びを覚えたって」

真美「不良学生みたいに言わないでよー」

真美「とにかく真美もそのパイナップルヘアになってみたいんだよ」

律子「バカにしてるでしょアンタ」

真美「なんなら予備の髪留めでもいいから」

律子「なんなら、って付けてるのを取るつもりだったのね……はあ、まあいいわよ。頭出しなさい」

真美「おっ、りっちゃんじきじきに結ってくれるのですね!」

律子(……正直、私の髪留めで真美がどう変わるのか気になるのよね)

真美「どう? 似合ってる?」クルクル

亜美律子「似合ってる似合ってる」

真美「心がこもってない!」

亜美「本題はそこじゃないから」

律子「どう? 何か変わった様子はある?」

真美「……今のとこは何も」

亜美「りっちゃん的な変化が起きるわけでしょ? うーん……目が悪くなるとか」

律子「最悪じゃない……だとしたらさすがに同情するわ」

真美「別に目が悪くなったりはしてないよ」

亜美「えー……じゃあ無性にからあげクンが食べたくなるとか……」

ガチャ

美希「おはようなの……あふぅ」

律子「おはよう、美希」

真美「……遅いっ!!」

亜美律子美希「!?」

真美「昨日はもっと早く来てたでしょミキミキ! レッスンの時間は変わらないんだから同じくらいに来ないと!」

美希「え、えっと……」オロオロ

亜美(あ、これめんどくさいタイプだ)

律子「ち、遅刻した訳じゃないし、大丈夫よ美希」

真美「りっちゃんはそうやってすぐミキミキを甘やかす!」

律子「えぇぇ……」

真美「~~! ~~!!」ガミガミガミガミ クドクドクドクド

美希「ま、真美はどうしちゃったの?」ヒソヒソ

亜美「かくかくしかじか三回目」ヒソヒソ

律子「私って……私って……ああなのかしら……」

亜美「りっちゃんの髪飾りは『説教癖』らしいね」ヒソヒソ

美希「説教癖っていうよりただのクレーマーなの」ヒソヒソ

真美「私語は慎む!」

亜美美希「はい……」

律子(改めよう……)ズーン

…………

翌日 765プロ

亜美「……とりあえずりっちゃんには今度謝っておいたほうがいいよ」

真美「みたいだね」

亜美「底知れない精神的ダメージを負ってたよ。帰る頃には半分泣いてたもん」

亜美「ミキミキが一緒に帰ってあげたらしいよ。精一杯のフォローをしながら」

真美「かわいそうなりっちゃん……」

亜美(もう他人事だよこいつ……)

ガチャ

やよい「おはようございまーすっ!」

真美「来たか……!」ガタッ

やよい「おはよー、亜美、真美!」

真美「! やよいっちも真美のことわかってくれた!」

やよい「?」

やよい「あ、そういえば今日雰囲気ちがうね。お姉さん、ってカンジでちょっとかっこいいかも!」

真美「かっこいい……初めて言われた……」

やよい「髪留めを失くしちゃった?」

真美「そうなんだよ……」

真美「それでね……真美、髪を結んでないと極端に体調が悪くなる体質なんだ……げほっ」

亜美(うわぁ……)

やよい「え、ええっ!? 初耳だよ!?」

真美「誰にも言ってなかったんだ……みんなには心配かけたくないから内緒にね?」

やよい「……!」コクコク

亜美(そんなことしなくてもやよいっちなら平気で貸してくれるんじゃ……)

やよい「ごめんね、今カバンに入ってなかったから私が付けてるのでいいかなぁ?」シュルッ

真美「全然オッケー!」

やよい「はいこれ! は、早く付けないと体調が……」アセアセ

真美「あ、うん」

亜美(やよいっち……殴っていいよ……)

真美「やよいっち式ツインテール!」

やよい「真美かわいいー!」

真美「へへー♪ でしょー?」ピョコピョコ

亜美(髪おろしたやよいっちもかわいい)

真美(やよいっちの髪飾りで何が変わるかわからないけど……)

真美(まあ、酷いことにはならないでしょ)

チャリン

やよい「あれ、何か落ちたよ?」

真美「? 100円玉が……お財布に穴でもあいてたかなぁ?」

コロコロコロ ストン

やよい亜美真美「…………」

亜美「床の隙間に消えていったね」

やよい「きれいに落ちていったね……」

真美「ま、まあたまにあるよね……」

ヒラリ

やよい「あ、今度は千円札が……」

真美「おかしくない? 百歩譲って穴があいてたとしてもおかしくない?」

ヒラヒラ

亜美「そのまま窓の外に……」

真美「…………」

やよい「た、たまにあるよね」

真美「ないよ。初めての経験だよ」

バサッ

やよい「あ、今度はお財布が……」

カラス「カァ」パクッ

真美「どっから来たのこのカラス!?」

カラス「カァ」バサッバサッ

真美「いやぁぁぁ! 持ってっちゃダメぇぇぇ!」

やよい「…………」

亜美「さすがのやよいっちも言葉を失う超展開ですな」

真美「」ズーン

やよい「え、えっと……こ、これから良いことあるよ!」

亜美「そうだよ真美。これ以上悪いことそうそう起きないって。お金なら貸してあげるよ」

ガチャ

P「おーい、二人とも大変だ! 今親御さんから連絡があって、双海家で火事があったって!」

やよい「」

真美「」

亜美「ドンマイ真美…………えっ?」

P「俺が真美たちの家に直接行ってくるから、連絡するまで二人ともここで待っててくれ」

ガチャ バタン

亜美「」ズーン

真美「」ズーン

やよい「あの……ごめんね二人とも……もしかしたら私の髪飾りが原因かもしれない……」

真美「えっ?」

やよい「伊織ちゃんから二人の髪飾りの話、聞いてたんだ……」

亜美「だからって、やよいっちのせいだなんて言い切れないよ」

真美「真美の……真美の日頃の行いが悪いから……ぐすっ」

やよい「そんなことない!」

やよい「亜美も真美も、とっても優しくて良い子だって私知ってるよ!」

やよい「いたずらだって、ちゃんと相手のことを考えてやってるでしょ?」

真美「やよいっち……」

やよい「プロデューサーも言ってたよ!」

やよい「『亜美と真美に一日中いたずらされていたい』って!」

亜美「後でその発言について詳しく聞かせて欲しい」

真美「うぅ……やよいっちぃぃぃ」ダキッ

やよい「よしよし」

真美「ごめんなさい……騙してリボン借りて……」

やよい「いいよ、気にしてないよ」

亜美(良い話だなー)

ゴゴゴゴゴ

亜美「な、何? 地震?」

やよい「!? ふ、二人とも伏せた方が……」

ビシィッ

亜美「床が割れて……!」

やよい「うわぁっ!」ズルッ

亜美「やよいっち!」

真美「や……」

真美「やよいっちいぃぃぃ!!」

…………

………



真美「やよいっちいぃぃぃ!!」ガバッ

やよい「」ビクッ

真美「…………あれ?」

やよい「び、びっくりしたぁ……」

亜美「誰かの名前を呼びながら飛び起きる人なんてホントにいたんだ」

真美「真美……寝てたの?」

やよい「うん。ソファで寝ちゃってたから毛布かけてあげようとしたら飛び起きて……」

真美(……どこから夢だったんだろ……)

亜美「どんな夢見てたの?」

真美「やよいっちのリボンで事務所と双海家がヤバかった」

やよい亜美「??」

真美「まあ、夢だからよくわかんなかったよ」

真美「あー、夢で良かった……」

ハラリ

亜美「ん? 真美、髪解けてるよ」

真美「? あれ、あれあれ?」


真美「髪留めが見当たらない……」



終わり

終わったので解散していただいて結構です

何が言いたいかっていうと色んな髪型の真美がみたい
最近真美SSしか書いてない

夢落ち兄貴好き(恍惚)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom