妹「ねぇ・・・私たちって血がつながってないんだって」 (41)

兄「そっそうか・・・」

妹「うん」

兄「やっぱりな、似てないと思った」

妹「うん」

兄「でも、俺にとっては血がつながってなくてもお前は俺の妹だからな」

妹「・・・なんで私がことこと言ったかわかってないの?」

兄「え?」

妹「・・・もう、我慢しなくていいんだよ?」

兄「我慢だなんて・・・」

妹「私、いいよ」

兄「・・・冗談はやめろよ」

妹「冗談じゃないよ、私・・・お兄ちゃんが好き」

兄「俺も好きだよ、大切な妹だ」

妹「そうじゃなくて!わかってるんでしょ?」

兄「・・・でもやっぱり、兄妹として今まで暮らしてきたんだ」

妹「十数年間私たちは兄妹として暮らしてきたわ、でもそれは偽りの記憶なの!」

兄「偽りの記憶?」

妹「そう、私たちが実質一緒に生活したのは23日間だけなの」

兄「そんなわけないだろ、去年俺の卒業式の日にみんなで焼肉食べに行ったりしただろ」

妹「それも偽りの記憶」

兄「うっ嘘だろ・・・」

兄「・・・俺たちはどうして兄妹として生活してたんだ?」

妹「わからないわ、何かの実験かも」

兄「実験?」

妹「監視カメラとかマイクとかあるかも・・・まぁそれはもうすでに探したんだけど」

兄「じゃあ違うだろ」

妹「ううん、身近にいて観察する方法とか他にあるでしょ」

兄「まさか・・・」

妹「そう、私たちの両親よ」

兄「なっなんだってー!」

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