兄「そっそうか・・・」
妹「うん」
兄「やっぱりな、似てないと思った」
妹「うん」
兄「でも、俺にとっては血がつながってなくてもお前は俺の妹だからな」
妹「・・・なんで私がことこと言ったかわかってないの?」
兄「え?」
妹「・・・もう、我慢しなくていいんだよ?」
兄「我慢だなんて・・・」
妹「私、いいよ」
兄「・・・冗談はやめろよ」
妹「冗談じゃないよ、私・・・お兄ちゃんが好き」
兄「俺も好きだよ、大切な妹だ」
妹「そうじゃなくて!わかってるんでしょ?」
兄「・・・でもやっぱり、兄妹として今まで暮らしてきたんだ」
妹「十数年間私たちは兄妹として暮らしてきたわ、でもそれは偽りの記憶なの!」
兄「偽りの記憶?」
妹「そう、私たちが実質一緒に生活したのは23日間だけなの」
兄「そんなわけないだろ、去年俺の卒業式の日にみんなで焼肉食べに行ったりしただろ」
妹「それも偽りの記憶」
兄「うっ嘘だろ・・・」
兄「・・・俺たちはどうして兄妹として生活してたんだ?」
妹「わからないわ、何かの実験かも」
兄「実験?」
妹「監視カメラとかマイクとかあるかも・・・まぁそれはもうすでに探したんだけど」
兄「じゃあ違うだろ」
妹「ううん、身近にいて観察する方法とか他にあるでしょ」
兄「まさか・・・」
妹「そう、私たちの両親よ」
兄「なっなんだってー!」
完
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