夏海「バカヤロウッ!!」
夏海が大きく拳を振りかぶり、渾身の一撃を小鞠の腹部に叩き込んだ
実の兄を凌駕する腕力をいきなり腹に受けた小鞠は床へと崩れ落ちた
小鞠「うげぇっ……」
夏海「親から貰った大切な体に傷をつけて、どういうつもりだよバカ!!」
小鞠「だ、だって、ピアスはお洒落だって雑誌にだって……」
夏海「黙れ!このっ!バカがっ!」
小鞠を床に転がし、馬乗りになって殴り続ける夏海
小鞠「や、やめて……痛い……」
夏海「私は、姉ちゃんが泣くまで殴るのをやめないっ!」
小鞠は最初の一撃で既に泣いていた
れんげ「なっつん、こまちゃんもう泣いてるのん……」
夏海「うるさいっ!私は姉ちゃんが反省するまでやめないんだ!」
既に夏海の拳の皮は剥げ、骨がむき出しになっていた
小鞠「……」
夏海「殴ってる私だって痛いんだ……」
蛍「夏海先輩、でも、こうこまセンパイ、気絶しちゃってます……。もうその辺りでやめた方が……」
夏海「……わかった」
れんげ「こまちゃん!しっかりするのん!」ユサユサ
蛍「とりあえず保健室に運びましょう!」
れんげ「わかったのん!」
夏海「チッ、そんな親知らずほっとけばいいのに」
卓「……」
夏海「何だよ兄ちゃん、文句でもあるの?言っておくけど、今のうちに止めないと酒やタバコにだって手を出しかねないんだよ?」
夏海「それだけじゃない。姉ちゃんはバカだからその辺の変な奴に騙されて望まない妊娠だってしちゃうかもしれないんだ!」
夏海「今が大事な時期なんだよ……」
卓「……」スッ
夏海「兄ちゃん……うちの手の心配を……?」
夏海「だ、大丈夫だよこんくらい!それより姉ちゃんのとこ行けよ!」
卓「……」
夏海「れんちょんや蛍がいるって言っても……。とにかくうちは一人でも平気だから行ってよ!」
卓「……」コク
夏海(姉ちゃん、大丈夫かな……)
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