八幡「リア充爆発せんかい」 (125)
静「それで?この作文はなんだ?」
八幡「いやー、これね、俺偽もんには厳しくねですね、青春なんぞ偽物だらけやないですか?それで
静「やり直しな」
八幡「えー、先生かて寂しい青春やったんちゃいますのん?」
静「歯を食いしばれ」
八幡「え、ちょ、ホンマに殴るんですか?それ体罰
ドゴォ!
静「・・・気が変わった、私についてこい。」
八幡「痛くて動けん・・・」
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奉仕部
雪乃「・・・」
ガラガラ!
静「やっとるかね、雪ノ下よ。」
雪乃「先生、入るときはノックを。」
静「ん?しなかったか?すまんすまん。それより、今日はこいつを新しいメンバーに連れてきた!」
八幡「なんでやねん!」
雪乃「・・・その目の腐った関西人はなんですか?」
八幡「口悪いな自分!」
静「いやなに、こいつを少し強制してやってほしいのだ。作文にリア充爆発せんかいとか書いてあってな。」
雪乃「・・・お断りします」
八幡「せやせや、お互いろくなことにならんで。」
静「そっかー雪ノ下といえどもさすがに無理かー、仕方ないなー。」
八幡「わざとらしいわー」
雪乃「・・・いいでしょう、その安い挑発乗ってあげましょう。」
八幡「自分チョロいわー」
静「そうか、ではこいつの孤独体質の更正を引き受けるんだな?」
雪乃「はい」
八幡「え」
静「なら、こいつと一緒に部活をするといい。」
八幡「え」
雪乃「分かりました」
静「それでは、私は帰るよ。」
ガラガラ!
八幡「ほんなら俺も・・・」
雪乃「ダメよ」
八幡「えー・・・」
雪乃「それより、座ったらどうなの?」
八幡「・・・」
ガタガタストン
八幡(どないしたらええんや、あの独身先生、強引すぎるやろ、男やったら結婚できとるんとちゃうか?)
雪乃「・・・」ペラッ
八幡(部活ってそういやここ何部やねん?)
八幡「あー、自己紹介がまだやったね。比企谷八幡と言います。」
雪乃「雪ノ下雪乃よ」
八幡「それで、ここは何部なんかな?」
雪乃「当ててみて」
八幡「・・・備品はほぼ皆無、机すらもない、雪ノ下は本を読んでる・・・文学部とかやなかったら降参やわ。」
雪乃「なら降参ととるわ、ここは奉仕部。生徒の悩みやトラブルの解決の手助けをするところよ。」
八幡「おー、立派なもんやな、ボーイスカウトとかでやったらええやんけ。」
雪乃「先生の方針よ」
八幡「ホンマあの先生男に生まれたらよかったのになぁ。」
雪乃「それは無理よ」
八幡「真面目か」
雪乃「・・・」
八幡(うーわ、だんまりや。依頼は少ないと見て間違いないな。)
ガラガラ!
結衣「あの、平塚先生に聞いてきたんですけど。奉仕部ってここですか?・・・ってヒッキー!?」
雪乃「知り合いなの?」
八幡「確か、クラスメイトやったんちゃうかな。ぼっちやからあんま覚えてへんけど。」
結衣「関西人って浮くからねー」
八幡「安心せいや、麗しの故郷大阪でも俺はぼっちやったからな。」
雪乃結衣「・・・」
八幡「自虐はしんどいわ、それよりもなんか依頼とちゃうんかいな。」
結衣「あ、そうだった。えっと、クッキーを焼くのを手伝って欲しいんだけど。」
雪乃「依頼はそれでいいのね?」
結衣「うん!お願いできるかな?」
雪乃「家庭科室を借りましょう」
家庭科室
雪乃「さて、私が教えるから焼いていきましょう。」
結衣「はい!」
八幡(俺、帰ってもエエんちゃうかな。)
調理中
雪乃「おかしいわ、どうしてレシピ通りのはずのクッキーがこんなことに・・・」
黒こげの炭のようなクッキーが出来上がっていた
八幡「コーナンとかで売っとる木炭みたいになっとるがな。カッチカチやぞ。」
結衣「う・・・あたし料理向いてないのかな」
八幡「向いてるかは知らんけどな、誰かに作りたいとかなんか?」
結衣「そうだよ?」
八幡「その相手は、下世話かも知らんけど男か?」
結衣「・・・うん」
八幡「俺個人の意見やけどな、こういうもんをもらえるだけで男いうんは揺れ動くもんやねん。せやから、とりあえず持ってったったらエエんとちゃうかな?」
結衣「ヒッキーも揺れ動くの?」
八幡「そらもうこんなことしてくれる女の子、気になってしゃーないで。」
結衣「そっか」
八幡「?」
雪乃「・・・」
八幡「まあ、しばらく練習せやなあかんやろな。食えるもんやないと相手さんにも失礼やろうし。」
雪乃「たしかにこの出来では不安よね」
結衣「わかった!頑張る!」
八幡「ほな、もう解散でエエですかね?部長はん」
雪乃「そうね、今日は解散よ。由比ヶ浜さんはしばらく奉仕部へ来てくれたら練習に付き合うわ。」
結衣「ありがとう!ゆきのん!」
八幡雪乃「ゆきのん?」
結衣「雪乃、だからゆきのん!」
八幡「なるほど、それで俺は社会現象の一角みたいなヒッキーてあだ名なんか。」
雪乃「ゆきのん・・・」
八幡(気に入ったんか)
結衣(気に入ったんだ)
八幡「ほなさいなら」
結衣「バイバイ!」
雪乃「さよなら」
八幡(なんか、梅田とか難波とかうろついてそうなビッチやったけど。結構ええやつやな。同じクラスでも色んなんおるんやなぁ。)
しばらくたって昼休み
八幡(あいにくの天気やしな、いつもの場所で飯が食われへんのは辛いな。)モグモグ
優美子「あんたさぁ、最近付き合い悪くない?」
結衣「え?」
優美子「あーし、そういうのよくないと思うんだけど?」
八幡(なんや?もめとるんか?)
結衣「えっと、あたしは約束が・・・」
優美子「なに?はっきり言いなよ」
八幡(女のやり取りはエグいわ、せやけど由比ヶ浜がかわいそうやしな。ここはひとつ)
ガタッ!
優美子結衣「?」
八幡「そこらへんにしとけや」
優美子「ああん!?」
八幡(怖っ!この姉ちゃん怖いで!)「お前なぁ、由比ヶ浜が答えられへんくらいに言葉で詰めとるやないか。何がはっきりいえじゃアホんだら。」
雪乃「その通りよ」
八幡「おお、雪ノ下かいな、お前からもかましたれ。」
優美子「なに?あーしと結衣の問題になんであんたが絡むの?」
雪乃「それは私が由比ヶ浜さんと昼食を食べる約束をしていたからなのだけれど。」
結衣「えっと、そうなんだよ優美子。」
優美子「・・・」
雪乃「そこの関西人が言った通り、あなたの言葉は人をおさえつけるものよ。」
優美子「・・・わかったよ、結衣、行きな。」
結衣「うん!ごめんね優美子。」
八幡(気まず過ぎるし俺も教室からドロンしよ)
廊下
八幡(コーヒーでも買お、マックスコーヒーはたまらんな、大阪では売ってへんかったし、掘り出しもんやで。)
結衣「ヒッキー」
八幡「なんや?」
結衣「その、さっきはありがとう・・・」
八幡「決め手は雪ノ下やんけ、あいつに礼を言うたら終いやろ?」
結衣「そうだけどさ、でもありがとう。」
八幡「・・・どういたしまして、俺コーヒー買うてくるからもういくわ。」
結衣「バイバイ」
八幡「おお」
翌日
奉仕部の扉の前に何故かいる由比ヶ浜と雪ノ下
八幡(?入ったらええのに、何しとんのや?)
雪乃結衣「・・・」
八幡「何しとんの?」
雪乃結衣「!!」
八幡「?」
結衣「ヒッキー!脅かさないでよ!」
雪乃「本当に驚いたわ・・・」
八幡「いや、自分らが部室前におる方がおかしいやんけ。」
雪乃「あの人・・・」
八幡「?」
材木座「・・・」
不審者がいた
八幡「誰?知り合い?」
雪乃「知り合いなら様子をうかがっていないのだけれど」
八幡「そらそうやな、なあ!自分何か用かいな?」
結衣「ちょ・・・」
材木座「待っていたぞ!八幡!」
雪乃「知り合いなのかしら?」
八幡「あ、こいつたまに体育の授業で一緒になるやつや。」
結衣「覚えててあげなよ!?」
八幡「ええがな、それより材木座やったな、何か用なんちゃうの?」
材木座「うむ!平塚先生に聞いてきたのだが、ここで我の野望の足掛かりになってくれるときいてな。」
八幡「この部活そんなことまでしとんの?」
雪乃「してないのだけれど、内容次第では手伝えることもあるわ。」
八幡「こういうとるわ、話してみろや。」
材木座「うむ!ライトノベルの原稿を読んでもらって、感想が欲しいのだ!」
雪乃「ライトノベル?」
八幡「あー、なんちゅうか、挿し絵つきの小説みたいなもんやと思ってもろたらええかな。」
結衣「絵本?」
八幡「絵本より年齢層が十年とった人向けの絵本やな。」
雪乃「混乱してきたのだけれど・・・」
材木座「断じて絵本などではない!崇高な
八幡「話がこじれるからちょっと静かにな、材木座。」
材木座「はい・・・」シュン
八幡「ライトノベルいうんはな・・・」
説明
雪乃「つまりは小説の一種ね」
八幡「若干オタッキーやけどな」
結衣「ヒッキーも・・・?」
八幡「ぼっちは時間は余っとるからな、余分な知識も入るんやわ。」
雪乃(心当たりがあるわね)
結衣「そんな悲しいことケロっと言われてもなぁ・・・」
材木座「ゴラムゴラム!読んでいただけるかな?」
八幡「三人だけやけどええの?部長も材木座も」
雪乃「構わないわ」
材木座「一向に構わん!」
結衣「あたしも読むの?」
八幡「え?読まへんの?」
結衣「・・・分かったし・・・」
読書中
材木座「どうであった?」
雪乃「つまらないわね」
材木座「はうっ!」
結衣「眠い・・・」
材木座「うぐあ!」
八幡「自分、下の名前義輝やん?剣はペンよりも強い人ちゃいますのん?」
材木座「ぶるああああ!」
雪乃「まず、ルビからしておかしいわね」
材木座「ぐええええ!」
結衣「眠い」
材木座「げえええええ!」
八幡「何か、どっかでみたことあるネタばっかやし。」
材木座「ううわううわううわ・・・」
八幡「自分、芸人とかの方が向いとるで、リアクション路線で。」
材木座「・・・」ピクッピクッ
部活終わり
八幡「ここまでボロクソに言うたんは初めてやわ。」
雪乃「そんな相手がいなかっただけでしょう?」
八幡「雪ノ下はナンボでも言うてそうやな。」
雪乃「あら、いわれたいのかしら?」
八幡「やめんかい」
結衣「・・・ムー・・・」
材木座「皆の衆、今日は感謝する!」
八幡「そんな趣味があったんか・・・」
雪乃「二度と来ないでちょうだい、材木座君」
結衣「マジひく・・・」
材木座「え!?いや!違いますから!読んでくれてありがとうって意味ですから!」
八幡「まあ、ここまでボロのチョンに言われても平気ならいつかええ作品が生まれるかも知らんなぁ」
雪乃「そうなのかしら」
結衣「どうなんだろ」
八幡「俺も知らんがな、せやけど、本気でやりたいんが伝わってきてな」
材木座「そうだ!我はなりたいから好きなのではない!好きだからなるのだ!」
八幡「俺は専業主夫が夢やから、こういう野心の人は応援したりたいねん。」
雪乃「比企谷君のそれは夢ではなくて相手に悪夢を見せるだけよ。」
八幡「ホンマ口悪いな!」
結衣「専業主夫・・・」
八幡「なんや?由比ヶ浜が俺を養ってくれるとかか?」
結衣「ななななななななななな!そんなわけないじゃん!バカ!アホ!変態!」///////
雪乃「セクハラで通報するわよ」
八幡「堪忍してください」
材木座「我の次回作にご期待ください!それでは、さらばだぁ!」
八幡「あ、帰った」
結衣「またあんなの読むのかぁ・・・」
雪乃「次はもっと遥かにマシになっているといいのだけれど」
八幡「ホンマにな」
結衣「もっと遥か!?」
八幡「ヒットするにはまだ優しい言い方やん」
結衣「そーだけどさ」
八幡「さいなら」
結衣「バイバイ!」
雪乃「さよなら」
八幡(関東も悪ない気がしてきたわ、マックスコーヒーはうまいし、小町もおるし、せやけどららぽがこっちにもあることには驚いたな、甲子園だけや思っとったからな。)
本当にどうでもいいな
なぜここで質問したのか
>>52
坊やだからさ
比企谷家
八幡「ただいまー」
小町「お帰りー」
八幡「おお、すまんな、変な部活に入れられてな、はように帰られへんようなってもうたわ。」
小町「あのお兄ちゃんが部活やるなん思わへんかったわ。」
八幡「アホゥ、俺が一番たまげとるっちゅうねん」
小町「うーわ、相変わらず往生際悪いなー観念したらどないなん?」
八幡「アホか、人生ほとんど観念しとるようなもんやのにまだせいいうんか?」
小町「ホンマごみぃちゃんやなぁ」
八幡「まあええわ、俺と違てそっちはうまいことやっとんのやろ?お兄ちゃんはそれだけで十分幸せやわ」
小町「今のは小町的にポイント高いわー」
八幡「1ポイントナンボなん?」
小町「んー、1ジンバブエドル!」
八幡「やっす!経済破綻しとる国の貨幣は殺生やわ!」
小町「えー、でも下手に円とかドルとか言うたらお兄ちゃん調子乗るやん?」
八幡「乗らんわ!」
小町「乗るって」
八幡「乗りません!」
小町「ほんなら1ポイント1ドル」
八幡「小町、銀行行くぞ」
小町「やっぱ乗るんやんか!」
八幡「アホやな小町は、俺がノせたんや」
小町「はいはい、おあとがよろしいようで」
翌日 体育
八幡「厚木っつぁん?具合悪いから一人で打っとってええですかね?こんなポンコツおったら迷惑やし」
厚木「お、おう、仕方ないな。だがちゃんとやれることはやるようにな」
八幡「へーい」
パコーン!パコーン!
八幡(友達がおらん俺の特技、一人テニスや!)パコーン!
コロコロ
八幡「?」
葉山「ごめんヒキタニ君だったね?」
八幡「・・・」ポイッ
戸部「サンキュ!ヒキタニ君!」
葉山「ありがとう!」
八幡「・・・」プイッ
パコーン!パコーン!
八幡(リア充絶滅させたいわーーーー!なんやねん!?あの爽やかな面にあのキザな態度!気に食わんわーー!あのグループとは口ききたくないねん、儲け話とうまい飯の話以外で話したないわ。しかもパツキンの姉ちゃんめっちゃ怖いし!ちゅうかヒキタニて誰じゃボケ!)
パコーン!
昼休み ベストプレイス
八幡(運動したあとの飯はたまらんなぁ、風もええ感じやしコーヒーもうまい。ああ幸せやわぁ・・・)
結衣「あれ?ヒッキー?」
八幡(そこに現れるビッチ、えびす神社で女難関係もお参りしとったらよかったわ。まさかこんなトラップある思わんやんけ)「おー、どないしたこんなとこまで」
結衣「罰ゲーム!」
八幡「俺と話すことがかいな」
結衣「違うし!ゆきのんとじゃんけんで負けた方がジュース買いにいくってだけだし!」
八幡(そない女難でもないんかも)「さっさと買うたほうがエエんちゃうか?」
結衣「あ、そうだった」
戸塚「あれ?由比ヶ浜さん?」
結衣「あ、さいちゃん!」
八幡「あー、知り合いなら外したるわ」スクッ
結衣「同じクラスだよ!?」
八幡「知らんがな、友達どころかろくな知り合いおらんのにおまけに女子やろ?」
戸塚「ぼく、男の子なんだけど・・・」
結衣「そうだし!王子って呼ばれてるし!」
八幡(・・・この生き物が男!?俺と同じ!?染色体がXY!?XXちゃうんか!?)「ホンマか・・・?」
戸塚「うん、ぼく、男の子、です」キラキラ
八幡「これが新世界・・・」ボソッ
結衣「新世界?」
戸塚「あ、知ってるよ、通天閣があるところの名前だよね?」
八幡「大阪府大阪市浪速区恵美須東の繁華街が新世界や、使うか知らんけど覚えきなはれや」
結衣「大阪語らせるとすごいイキイキするよね」
戸塚「行ってみたいなぁ」
八幡「串カツはうまいしエエとこやぞ、来たら案内したるわ」
戸塚「本当!?」キラキラ
八幡(新世界にハッテン場がある理由が分かった・・・こういう意味で新世界なんやな・・・)
結衣「大阪の話で昼休み終わっちゃうよ!もう終わり!」
八幡「えー」
戸塚「そういえば、比企谷君ってテニス上手だよね、やってたの?」
八幡「いや?してへんけど」
結衣「そんなに上手なの?」
戸塚「うん!フォームがすごくきれいなんだ!」
八幡「別に普通やろ、ムダが嫌いやからな、自然とフォームも洗練されただけやがな」
戸塚「ううん!すごいことだよ!テニス部に入らない?」
結衣「え”」
八幡「なんやねん、だみ声出しおってからに」
結衣「だって、ヒッキーが部活なんて・・・ゴニョゴニョ」
八幡「最後の方聞き取れんぞ」
結衣「別にいいし!」プンスカ
八幡(何やねんな)
戸塚「でも、僕のところのテニス部って弱いんだ。だからうまい人が入ってくれると助かるんだけど・・・」
八幡「うちの部長さんに話してみるわ」
結衣「・・・」ムー!
戸塚「ほんと!?」
八幡(可愛い)
放課後 奉仕部
雪乃「ダメよ」
八幡「見事な瞬殺やな!」
結衣「そうだよね!ヒッキーが部活なんてあり得ないよね!」
八幡「おい、ここも部活やんけ」
雪乃「仕方なしに置いているだけよ、勘違いしないで。そもそもあなたの意思はここの入部に絡んでいないじゃない?」
八幡(このまま奉仕部もテニス部もうまいことかわすつもりやのに!)
雪乃「恐らく、どちらも徐々にフェードアウトさせていくつもりなのでしょうけど。そうは問屋が卸さないわよ」ニッコリ
結衣「よかった・・・」ホッ
八幡「ほんなら戸塚はどないするんや?」
雪乃「簡単よ、戸塚君自信を鍛えてあげるのよ」
八幡「自分からは鬼コーチの匂いしかせえへんぞ」
雪乃「そうかしら?死ぬまで走らせて、死ぬまで打ち込ませて、死ぬまで鍛えるだけよ」
八幡「戸塚ー!逃げろー!殺されるでー!」
雪乃「人聞きが悪いわね」
結衣「死ぬまではやり過ぎじゃないかな?」
雪乃「そうかしら?それなら死ぬほどにしておきましょう」
八幡「ツッコミ待ちなんか・・・?」
別物として出ているならそれぞれを楽しみたい(願望)
テニスコート
戸塚「よろしくお願いします!」ペコッ
雪乃「よろしくね戸塚くん」
結衣「さいちゃん!絶対強くなってね!」
戸塚「うん!」
八幡(百合百合しとるなぁ、マリア様が見とるで。俺、もう少し離れて拝んどきたいんやけど。愚腐腐腐腐腐!)
雪乃「何か嫌な気配を感じたのだけれど」
八幡(ギクッ!)「さ、さあ、俺の目が腐っとるせいちゃうかな?」アセアセ
雪乃「あら驚いたわね、死んだ魚が泳いでいるわ」
八幡「自分、俺を貶める発言は天下無双やな!」
結衣「せめて否定しなよ・・・」
戸塚「そろそろ始めない?」
雪乃「そうだったわね、ごめんなさい、生物を腐らせたモノの処理をしていたのよ」
八幡(それは自分らを百合フィルターで見てたことに関してか?それやったらうまいな、毒舌亭氷楽の誕生やわ)
戸塚育成中
雪乃「少し休憩しましょう」
八幡「よー頑張ったな戸塚」
戸塚「これくらいやらなきゃ強くなれないしね」ニコッ
八幡(天使)
結衣「結構体力あるよね」
八幡「俺も驚いたわ」
結衣「さいちゃんじゃなくてヒッキーのことだよ」
八幡「数学以外は色々ハイスペックやで、友達がおらんこととか除いたらな」
結衣「それってかなり重症じゃん!?」
八幡「自分からしたらそうか分からんけど、俺に言わしたら無理して人間関係を作っとるほうがしんどそうやで?」
結衣「どこが?」
八幡「いやいや、そもそも友達がおらな青春真っ暗みたいな風潮が気に食わんのや。自分の気持ちをへつって圧し殺してニセモンやったりメッキべったりの品物を本物やと思い込む、これが俺には耐えられへんのや。」
結衣「・・・」
八幡「メッキはいつか剥がれるし、ニセモンは価値がないのに、それを大事にしてなんになんのや?」
結衣「あたしは価値があると思うよ」
八幡「それは見解の相違っちゅうやつや、由比ヶ浜がそう思ても俺にはそうは思われへんっちゅうだけのな。あるやつにはある、ない奴にはない、それでええがな」
結衣「ヒッキーのバカ・・・」
八幡「こんな考え方やからようけ同じこと言われたわ、せやから今更その程度の茶々、屁でもないわ」
雪乃「同意する点もあるのだけれど、人を寄せ付けなさすぎないかしら?」
八幡「そうか?下手に隙を作れば足もとを掬われるで、人の本性はドス黒いもんやと思とるからな」
雪乃「私が思っていたよりもあなたは繊細なのかもしれないわね」
結衣「・・・」
八幡「繊細かは知らんけど、ひねくれとるのは認めるわ、ニセモン掴まされるくらいなら死んだ方がマシやしな」
戸塚「・・・本物って、あとにならないと分からないんじゃない?」
八幡「どういうことや?」
戸塚「僕たちはいつか大人になるんだ、だけどその間に色々なことがあると思う。そこまで頑張って初めて本物と偽物の区別がつくんじゃないかな?」
八幡「ほんならやっぱニセモンしかみたことないわ、すでに誰も残ってへんからな」
戸塚「いつか分からせてあげるよ」
八幡「・・・楽しみにしとくわ」
戸塚「本当!?約束だよ!」
八幡(やめろや、俺は誰にもホンマの意味では心を開かんと決めたんや。お前も俺から離れていくのが辛い、無邪気にエグいこと言わんといてくれ・・・!)
戸塚「さて、練習再開しよっか!」
優美子「あれ?テニスやってんじゃん」
八幡(あの怖い姉ちゃんかい・・・葉山のおまけ付きで)「特訓中や、邪魔すんなや」
優美子「べつにいいじゃん、」
葉山「それに、皆でやった方が楽しいしさ」
八幡「ほんだらセンセに許可取ってこいや、俺らはそないしとるねん」
戸塚「えっと・・・そうなんだよ」
八幡「だいたい、皆ってなんやねん。お前らの抱えとるお友達と乳繰りあっとけ、俺らはお前らの言う皆にはいっとったことはあらへんやろが」
葉山「いきなり何だよ?何か悩みがあるなら相談に乗るぞ」
八幡「いらんわ、ええから邪魔すんな。さっさ帰れ」
葉山「そういうなよ、優美子は県大会で入賞したんだし、いい練習にならないか?」
八幡(うっとおしい・・・戸塚に判断任せよ)「戸塚はどないやねん」
戸塚「僕、やってみよっかな」
八幡(戸塚が言うならしゃあない)「分かったわ、ラケット持ってこいや」
雪乃「・・・」
結衣「・・・」
試合
八幡「サーブは?」
葉山「そっちからで構わないよ」
八幡「ほんなら戸塚がやってくれ」
戸塚「うん!」
戸塚のサーブ、普段からやっているだけあって良いサーブではあるが。
優美子「甘いよ!」
優美子にあっさりと返される
八幡「しゃあ!」
八幡も返す
葉山「良い打球だ」
葉山の打球は戸塚の足元へ
戸塚「よいっしょ!」
滑り込みながら何とか打ち返し、しばらくはラリーが続くが、戸塚の打球が少し弱いものになる。葉山が見逃すはずもなく。
葉山「先制はこっちだね」
八幡「戸塚、気にすんなや」
戸塚「うん、ありがとう・・・痛っ!」
足を怪我していた
八幡「怪我しとるがな、交代や」
戸塚「これくらい大丈夫だよ」
八幡「あかん、アスリートならもう少し怪我に神経質にならんかい」
戸塚「でも!」
雪乃「私が出るわ」
八幡「ちょお待てや、戸塚の練習の名目でこのしつこい兄ちゃんらに付き合ったっとるんやで?戸塚が怪我したら終いやがな」
雪乃「怪我の一つで勝負をやめるなんて嫌よ」
八幡(出たわー、負けず嫌い)「本題は戸塚の特訓ちゃうんか、なんで勝ち負けが本題なっとるねん」
雪乃「負けるのは嫌よ」
八幡「・・・はぁ、付き合っとられへんわ」
戸塚「八幡、勝って?」ウルウル
八幡「よっしゃ、雪ノ下に交代や!」
結衣「変わり身早っ!?」
雪乃「着替えてきたわ」
八幡「ほんなら再開やな」
葉山「そうだな」
優美子「負けねーし」
順調に葉山達を追い詰める
雪乃「私、自慢ではないのだけれど、体力には自信がないの」ゼエゼエ
八幡「体力がないことは間違いなくマイナスや、自慢でけへんぞ」
雪乃「そこで、この関西人があなたたちに引導を渡すわ、見てなさい」
八幡(えー・・・)「いやいや、でけへんて」
雪乃「私、暴言は吐いたことはあるのだけれど、虚言はないの」
八幡(戸塚のためやしな)「やったるわ」
風を読んだ八幡が勝利をおさめたが、打球に気をとられた優美子を葉山が救い、勝ったのに目立たない結果となった。
八幡「勝ったのにこの仕打ちはかなんわー」
戸塚「比企谷君!すごいよ!」
八幡「たまたまや」
結衣「あたしたち戻るね!」
八幡「おお」
奉仕部
八幡「おー、戸塚が二人にも礼を
雪乃結衣「!!」
八幡(ええ眺めや)
結衣「出てけーーーーーーーーー!」ブン!
八幡「おごっ!」ガン!
戸塚「大丈夫!?」
八幡(たまにはこういうご褒美があってもええよな)
しばらくたって予備校
八幡(成績は順調、スカラシップはとれそうやな)
???「・・・」
八幡(なんか見たことあるな、名前なんやったっけ?)
???「・・・」スタスタ
八幡(いってもうたか、まあええわ)
ファミレス
八幡(全国展開しとるけど、このファミレスって儲かっとるんやなぁ)カキカキ
雪乃「次の問題よ『風が吹けば』どうなる?」
結衣「んー、京葉線が止まる?」
八幡(相変わらずアホ丸出しやな、由比ヶ浜コンコンチキ結衣みたいに、今度からミドルネームにアホな形容詞でも入れたろ)
雪乃「・・・」ハァ
八幡(呆れてものも言えんやろな、俺も同じ気持ちやし)
結衣「んーーーー!」
雪乃「正しくは『桶屋が儲かる』よ」
結衣「何で?」
八幡(もう我慢でけへん!)「風が吹けば、砂が舞うやろ?ほんで、砂が目に入って失明した人間が琵琶法師になる。はしょるけどそのうち桶屋に需要がでけて桶屋が儲かるっちゅうこっちゃねん」
結衣「ヒッキー!?何でいるの!?」
雪乃「同感よ、ストーカーなら通報するわよ」
八幡「予備校の帰り、それだけですやん」
雪乃「そう」
結衣「予備校行ってたの?」
八幡「スカラシップ狙いでな」
結衣「スカラ・・・?」
雪乃「・・・」
八幡「要するに学費免除制度やな、家からは塾の費用をもらって、そっから浮かせた金をポッケにナイナイするんやわ」
結衣「うっわ、最低・・・」
八幡「最低でも何でもないやん、成績優秀やから成り立つ錬金術や、雪ノ下はともかく、由比ヶ浜コンコンチキには無理な話やしな」
結衣「コンコンチキ?」
八幡「そこの説明からかい・・・、ズバリアホを指す言葉や」
結衣「あーーーー!またバカにしたぁ!」
八幡「そんな、バカになんかしてませんよ、コンコンチキさん」
結衣「もーーーーーー!」
戸塚「まあまあ、比企谷君、やめてあげてよ」
八幡(天使がおる!)「お、おう、戸塚もおったんか、気付かんですまへんな」
戸塚「勉強に集中しててね」
八幡(天使は勉強家なんかぁ・・・)「そうか」
戸塚「うん!雪ノ下さん、教えるのすごく上手いんだよ!」キラキラ
八幡(どないしよ、男にときめいてもうた)
小町「それで?大志君はどないしたいの?」
大志「そりゃやっぱり・・・」
小町「あれ?お兄ちゃん?」
八幡「小町」
結衣(関西弁だし、目が腐ってる以外は似てる!)「えっと、妹さんだよね?」
八幡「おうそうや」
雪乃(目以外は似ているわね)「目以外は似ているわね」
八幡「ほっとかんかい、それより、一緒に歩いとるジャリはなんなんや?」
大志「うす!川崎大志といいます!」
八幡(小町に悪い虫が!)「せやから、なんでこんなとこで二人仲良くおるんや?」
大志「そんな///仲良くなんて
小町「お兄ちゃん!」
八幡「お、おう」
小町「仲良くやなんて変なこと言わんといて!ホンマにそんなんちゃうから!!」
大志「・・・(涙)」
八幡「そうやったんか、そらすまんな」
小町「ホンマにお兄ちゃんは!」
八幡「ほんならなんでジャリとおるねん」
小町「あ、それなんやけど実は・・・」
八幡「なるほどな、つまり、こんジャリは自分の姉貴をだしにして小町にすりよっとるドブネズミっちゅうこっちゃな?・・・・・・処分したるから神妙にせえや」ジリジリ
小町「さすがに、そらないと思うで?」
結衣「シスコン過ぎる!」
雪乃「気持ち悪いわね」
戸塚「家族思いなのは良いことだよ!」
大志「お、俺は真剣に小町さんに!」
八幡「せやから、そこから下心が透けとるんや」
雪乃結衣小町「?」
大志「・・・」
八幡「考えてみろや、なんで大阪から越してきた比企谷小町にそんな身の上話をするんや?おかしいやんけ、そんなもん俺と違ごて友達おるやろうからそいつらに話したらええがな。なんで小町やねん?」
小町「んー、確かに」
雪乃「理屈は通ってるわね」
結衣「なるほどねー」ニヤニヤ
大志「・・・」
戸塚「多分、恥ずかしいんじゃない?」
八幡「恥ずかしい?」
戸塚「だって、同い年の男の子にお姉さんの話をするなんてからかわれたりしないかな?」
八幡「天使・・・ちゃうわ、戸塚に免じてそこらへんは堪忍したるわ」
大志「う、うす」
戸塚(天使ってなんのことだろう?)
結衣「それで、結局なんの話なの?」
雪乃「気になるわね」
小町(別嬪さんが三人!お兄ちゃんの嫁候補来たでコレ!)
「やー、ホンマ皆さん別嬪さん揃いで、お兄ちゃんも男冥利に尽きますわー!」
八幡「待たんかい、戸塚は男やぞ」
小町「お兄ちゃんもボケのキレ悪なったなー、こんな可愛い人が男の子なわけ・・・」
戸塚「あの、僕、男の子、です・・・///」
小町(ホンマやった!?)「これが新世界・・・」
八幡「そのネタはやったっちゅうねん」
結衣「さすが関西人兄妹・・・」
戸塚「比企谷君も言ってたけど僕も行きたいなぁ新世界!」
八幡(ああ、このまま君だけを奪い去りたい!)
小町(どうしようもないお兄ちゃんに天使が舞い降りてきた!)
雪乃「・・・そろそろ本題に入りましょう」
八幡「しゃあない、聞くだけ聞いたるから明日から頑張れや」
小町「飲み屋のオッサンの愚痴か!」
雪乃「・・・コホン!」
八幡「・・・言うてみろや」
大志「実は・・・」
説明中
八幡「なるほどな、夜な夜な出掛けて、朝に帰ってくるを繰り返しとるんやな?」
雪乃「由々しき事態ね」
結衣「原因は分からないの?」
大志「それがまったく分からないんです」
戸塚「・・・八幡、同じクラスだし僕たちでなんとかできないかな?」
八幡「よっしゃ、やってみよか」
結衣「ヒッキーが積極的だ!?」
雪乃「明日は何が降るのかしら?」
小町「降るだけならええですけどひょっとしたら天変地異が・・・」
戸塚「あはは・・・」
八幡「やる気も元気も井脇もあらへんけど、必要とあらばやる男やで」キリッ
結衣(カッコいい・・・)「いつもそうなら良いのにさ」
雪乃「同感ね」
小町「すんまへんねー、このごみいちゃんのやる気スイッチわけの分からんとこにあるもんで」
翌日学校
八幡(川崎も友達がおらんのやな)
戸塚(誰とも話してないなぁ)
結衣(あ、サブレの散歩忘れてた)
沙希「・・・」スースー
八幡(ホンマに寝とるやんけ)
戸塚(起きないなぁ)
結衣(今日の晩御飯何かなー)
報告
雪乃「そう、様子見では無理なようね」
八幡「ここは一つ、年の功作戦でどや?」
結衣「?」
戸塚「平塚先生のこと?」
八幡「せや」
職員室
八幡「そんなわけやからセンセに手を借りたいんですけど」
静「そうか、わかった。いやー!頼りにされる先生は辛いなー!」
川崎のもとへ
沙希「あたしのことより自分のこと考えなよ、独身だし」
静「ぐはっ!」
沙希「・・・」スタスタ
静「うっ・・・ぐすっ・・・もう帰る・・・」エグッエグッ
八幡(誰か貰ったれよ、いっそ俺が貰おっかな・・・)
猫作戦
カマクラ「にゃー」
雪乃「にゃあ・・・」
八幡(えー・・・)「・・・今連絡あってな、猫アレルギーらしいで?川なんとかさん」
雪乃「・・・あなたは何も見ていない、そうよね?」
八幡「・・・」
雪乃「そうよね?」ニコニコ
八幡(怖っ!)「はい・・・」ブルブル
作戦終了
雪乃「猫が通じないのなら、打つ手なしね」
八幡「いや、まだあるやろ」
prrrrrrrrr!
八幡「もしもし」
小町「あ、お兄ちゃん?なんかな、今大志くんのうちにエンジェル・・・なんやったっけ、なんかそういう名前の店から電話あってな?」
八幡「エンジェルなんとかやて?」
雪乃「・・・」
小町「何か関係ありそうやん、せやから連絡してんやんかー」
八幡「分かった、ほんじゃな」ピッ
雪乃「何か分かったみたいね」
八幡「調べもんやな」
お久しゅう
八幡「メイド喫茶・・・」
雪乃「ここが小町さんのいっていたところね」
八幡「正確には二件の候補のうちの一店舗やな」
結衣「なんでちゅうにまで?」
材木座「うむ!メイド喫茶あるところに我有り!我あるところにメイド喫茶有り!」
八幡「単純にメイド姿の姉ちゃんにチヤホヤされたいんやな?」
材木座「・・・はい・・・」
結衣「・・・」ムムム・・・
雪乃「入りましょう」
八幡「せやな」
このSSまとめへのコメント
やはり八幡の関西弁は間違っている〜
自分は大阪のぼっちなのでかなり面白いです‼︎
つまらん
おもろいよ!