照「演技の練習?」(256)
ID:BTu2Fpd20 の代行なのよー
改めてスレ立てありがとうございました
いつもどおり行き当たりばったりでいきます
前スレのようなもの
菫「体育倉庫に閉じ込められるおまじない……?」
照「怜と久ってどっちがモテるの?」
照「怜と久どっちがモテるかに決着をつける」
照「保健室の荒川先生」
荒川先生の続きか
支援
久「そう。一ヶ月後に文化祭でしょ? ウチのクラスは劇だから、それに向けてみんなの演技指導をしとこうと思って」
照(なんか……)
怜(久がまともなこと言い出した……)
久「私は演劇部の部長だし、こういうところでクラスに貢献しようかなー、って」ニコ
菫「おお……! 私は嬉しいぞ竹井! お前がそんなにもクラスのことを考えてくれてるなんて……!」
怜(委員長大喜びしとる……まあそらそうか。生徒会に演劇部に忙しいはずの久が、クラスに貢献、なんて言い出せば……)
久「そこまで珍しいこと言ってるつもりはないんだけど」アハハ
菫「しかし、とても良い事だとは思うが……あまりに気が早くないか? まだ劇の内容も配役も決まって無いぞ」
怜「ウチはとりあえず小道具あたりやろうと思ってたんやけども」
照「私も。目立ちたく無いから、出来れば裏方がいいんだけど……」
久「そんな面白くない事言わずに、みんな役者として出ましょうよ。貴女たちを裏方にするなんて勿体ないわ」
久「劇の内容もちゃんと考えて、配役もベストな人を選べば……ふふ、最優秀賞間違い無し♪」
久「きっとこの高校の歴史に名を刻むような物が生まれるわよ?」
菫「おお……!」
怜「なんかすごい話やなぁ」
照「あの、私は照明とかで……」
久「ってことでまあ、クラス劇を良くするためにも、今の段階から演技の練習をしておきましょう、ってことね」
菫「多いに賛成だ。準備は早いに超した事はない。早速今日から始めよう」
怜「まあウチは別になんでもええから、みんなに任せるけども」
照「えっと、私は人前で演技なんて絶対に出来ないから、裏方に……」
久「それじゃあ早速演劇部に行きましょうか。演技指導はそこで行うわ」
菫「演劇部? 大丈夫なのか?」
久「うん、小さい方の部室でやるから。それに何かあったとき部員の子たち呼べたりして便利だし♪」
怜「部長って立場は便利やなぁ」
照「あの、みんな。私の話を……」
久「面白い練習方法考えてるから、みんなきっと楽しいわよ♪」
―――――――――
久「さて、演劇の練習っぽくジャージにも着替えたし、早速演技の練習に移りましょう」
怜「具体的になにすんの?」
久「みんなにはこれからエチュードをしてもらうわ」
「「エチュード?」」
久「簡単に言うと即興劇ね。エチュードにも色々あるけど」
久「今回は何かシチュエーションを決めて、それに応じた役をアドリブで演じる。それだけ」
菫「それだけって……素人には難しく無いか? 」
怜「確かに。台本とかあった方が逆にやり易いと思うわ。いきなりアドリブで劇しろ言われても……」
久「普通はそうよね。だから、今回は台本半分アドリブ半分でエチュードをしてもらうわ」
久「シチュエーションや自分の役は最初から決められていて、台詞もある程度までは用意されている」
久「それで少し話が進行したあたりで台本に書いてある台詞が無くなるから、そこからアドリブ開始ってことで」
菫「なるほど……」
怜「それやったらまあ、ある程度はなんとかなるかもな」
久「台本での練習にもなるしアドリブでの練習にもなるし、良い練習法でしょ♪」
照「あ、あの……」
菫「終わるタイミングはどうするんだ? 何か目的みたいなものがなかったら、寸劇がいつまで経っても終わらないぞ」
怜「途中で話が思いつかんなってアドリブが利かんくなるかもやしな」
久「それは大丈夫。こっちで寸劇における目標も指定しとくから、それを達成するために演技してもらえば」
怜「指定された目標を達成するために……」
久「ちょっと分かりにくいかもしれないけど、やってみればすぐに感じは掴めると思うわ」
久「最初は私がお手本を見せようかしら。相手は……あ、そこのあなた!」
>>22
宥姉
宥「は、はい!」ビクッ
宥「って、竹井さん? それに菫ちゃんたちも……」
久「ちょうど良いところに通りがかってくれたわ。松実さん今時間ある? 楽しいことしましょう」ニヤァ
怜(うわぁ……)
宥「た、楽しいこと……?」ゾクッ
菫「お、おい待て! 宥に何をする気だ竹井!?」
久「ちょっと練習に付き合ってもらうだけよ。取って食ったりしないから安心して」タハハ
菫「当たり前だ!! それより、付き合うって何に……」
宥「えっと、何の話、でしょうか……?」
久「松実さん、劇の練習しましょう! あなたの才能を腐らせるのはあまりに惜しいわ!!」
宥「ええっ!?」
しえんなのよー
宥「げ、劇って、文化祭の……?」
久「そうそう。松実さんは主役級を演じるんだから、しっかりと練習しとかないと!」
宥「しゅ、主役!? そそ、そんなの無理です! クラス劇は私、小道具をするつもりで……!」アワワ
久「そんなこと私が許さないわ。松実さんみたいな素敵な人が小道具だなんて、断固拒否します」
宥「そ、そんなぁ……」
菫「何の権限があって物を言っているんだお前は……」
怜「でも松実さんが小道具は確かに勿体ない気がするなぁ」
照「小道具は私がするしね。松実さんはお姫様とか似合いそう」
宥「お、お姫様だなんてっ、わ、私には無理です!」
久「無理なのを出来るようにするために練習するのよ!」
ちゃっかり回避しようとしているてるてる
久「何事も挑戦よ松実さん。とりあえず今やってみて、無理そうなら諦めましょう」
久「やろうともしないで最初から諦めちゃうような子は……弘世さん嫌いって言ってたわよ?」
宥「え……」
菫「ま、待て待て。私はそんなこと一言も言っていない」
怜「似たようなこと照にいつも言っとるやん」
照『何故お前はやろうともせずに諦めるんだー。逆上がりくらい出来るようになれー』コエマネ
菫「何年前の話をしてるんだ!?」
久「それに弘世さんも松実さんのお姫様姿みたいわよね?」
菫「なっ……」
怜(お姫様やるのはもう決定なんや)
しえん
宥「そ、そうなの……?」
菫「……み、見たいか見たくないかなら、見たい、が……」シドロモドロ
照「素直に『見たいですだから頑張ってください』って言えばいいのに」
怜「そんな回りくどい言い方して。ホンマへたれやな」ハァ
菫「うるさい!!」
久「だ、そうよ?」タハハ
宥「で、でも……」モジモジ
久「松実さん、ちょっと頑張ってみない? 無理そうなら強要はしないから」
久「それに私が演劇部部長として手取り足取り優しく教えるから、ね?」
宥「竹井さん……」
菫(手取り足取り……)
そろそろキャップが乱入してもいいころ
怜「手取り足取りですって、奥さんどない思います?」
照「卑猥な響きですわね。これはもう数時間後仲良く手を繋ぎながら下校する松実さんと久の姿が」
菫「……」ギロ
照怜「「ご、ごめんなさい……」」
久「よし、とりあえずやってみよう! はいこれ台本。これに書いてある通りに喋ればいいだけだから!」
宥「で、でもやっぱり……!」アワワ
久「だいじょーぶだいじょーぶ。初めての子はみーんなそう言うけどやってるウチにノリノリになるから」
久「はい、それじゃあ早速スタートねー」
宥「えええっ!? ま、待って……!」
怜(ゴリ押したなぁ……)
――――――――――
久『もうやめて宥……こんなことおかしいわ……』
宥「え、えっと……『ど、どうしたのお姉ちゃん、そんな顔して。何がおかしいの?』
久『早くこの鎖を解いて。もう一週間もこのままで……』
宥『く、鎖を解いたらお姉ちゃん逃げちゃうでしょ? そんなのダメだよ』
宥『お姉ちゃんは私と一緒にずっとここで幸せに暮らすんだから、絶対に逃げないって分かるまで鎖は解いてあげない……』
久『そ、そんなっ……』
宥『ふふ、ダメだよお姉ちゃん。そんなカオされると、私、変な気分に』
菫「おい、ちょっと待て」
久「どうしたの弘世さん。練習中だから邪魔しちゃダメよ?」
菫「どうしたのじゃない!! なんなんだその台本は!?」
久「いや、心を病んだ妹と気弱な姉だけど」
怜「なんていうか、薄々分かってたけども……」
照「面白そう……!」
菫「……こんな内容の劇を宥にさせる訳にはいかない。今すぐ台本を変えろ」
久「まあまあ落ち着いて」
久「台本もそう数があるわけじゃないんだし、取っ替え引っ替えしてるとみんなの分なくなっちゃうから」
菫「こんなものが私たちの人数分あるのか……!」ワナワナワナ
怜(つまり、クラス劇の練習っていうのは表向きで)
怜(結局は遊びたいだけか……久らしいな……)
久「ふふふ♪」
宥「す、菫ちゃん落ちついて」アワアワ
照「二人とも、早く続きを。心を病んだ妹がどうなるか気になる」
宥「えっと、『そんなカオされると、私、変な気分に……』
菫「ゆ、宥!?」
照「菫うるさいっ」
―――――――――――
菫「んむっーーー!!」モガモガ
怜(割愛)
宥「す、菫ちゃん……」
久「練習の邪魔だからしょうがないわよね。クラスのためにも続きをしましょう」ニッコリ
照「松実さん、早く早く」
宥「は、はい……『そんなカオされると、私、変な気分になっちゃうよ……』
宥「あ、あ、あっ、あそっ……」カァァァ
怜「?」
宥『アソコもっ……! び、びしょびしょに……!』カァァァァ
菫「」
そろそろロン(物理)しそう
照(こ、これは……)ドキドキ
怜(エロい……)ドキドキ
久「松実さん、そこはもっとスラスラと言えるようにした方がいいわね」
宥「ふぇっ……!?」
久「変な気分になっちゃうよ、から少しやり直してみましょう。はい、どうぞ」
宥「え、えっ、えと……『へ、変な気分になっちゃうよ……あ、あ……アソコも、び、びしょびしょになって……!』
久「うん、さっきよりも良くなってるわ。あそこ、で噛んじゃったからもう一度言ってみましょう」ニッコリ
宥「は、はいぃ……」
宥『私、変な気分になっちゃうよ……あ、アソコも……び、びしょびしょに……』ナミダメ
久「うーん、可愛いんだけど、もうちょっとこう、感情を込め」
照「しゅ、修正はそのくらいにして、そろそろ次に……」
怜(アカン)
久「あら、そう?」チラ
菫「……」ゴゴゴゴゴ
照(さ、殺気が……)
久「くふふ……弘世さん、顔赤く……くく……」
怜(ホンマええ性格しとるなぁ)
宥「あ、あの、竹井さん……こ、ここは帰って練習しときますから、次に……」プルプル
久「そ、そうね。くふふ……じゃあ、もう一度流れで通して進みましょう」
宥『私、変な気分になっちゃうよ……あ、アソコも……びしょびしょになって……お姉ちゃんのことが欲しいって……きゅ、きゅんきゅんするのぉ……』カァァァァ
久『な、なに言ってるの宥……? いや、やめて、来ないで……やだ……!』
宥「え、えっと」
宥(ゆっくりとにじり寄りながら……)
宥『うふふ、お姉ちゃん……宥と気持ちいいこと、しよ……?』
怜(なんやこの寸劇)
照「……」ドキドキドキ
久『やだ、お姉ちゃん……来ないで……』
宥(えっ!? こ、こんなこと……)ドキドキ
久「松実さん、続き続き」ボソ
宥「は、はい! 『……か、可愛いよお姉ちゃん、宥の大好きな、お姉ちゃん……』」ギュッ
菫「!?」
久『ひっ……! やだぁ、離してぇ……!!』
宥『お姉ちゃんが悪いんだよ? 私以外の女の人と仲良くするから……』
宥(く、首元に……キス……)
宥「……んっ」チュッ
久『あっ……』
宥(わ、私、竹井さんに……)
久「演技だから、ね?」ボソ
宥「は、はい……」
菫「……」
照「菫、可哀想……ちょっと泣いてる……」
怜「ロープ解いてもええんやけど、ごめんな委員長。これちょっとおもろいわ……くく……」
照「私も続きが気になるから……」
菫(コイツらを友人だと思っていた自分が恥ずかしい……!)
宥「え、えっと、続きいきますね」
久「うん♪」
宥『……お姉ちゃん、良い匂い。そのカオも可愛い……』
久『やめて宥……私たち、姉妹なんだよ……? こんなこと、もう……!』
宥『関係ないよ、そんなこと?』
宥『お、お姉ちゃんが私の事を好きになってくれないなら、好きになってくれるまで……え、えっちなこと、し続けるだけだから』
宥(う、内太ももをさする……)
菫さんが可愛すぎて辛い
宥「あぅ……」スリスリ
久「っ……」
久(こ、こそばゆいっ……!)
久『ふぁっ……だめ、宥、それだけは……!』
宥『お姉ちゃん、宥と一つになろ? わ、私たち二人なら、いい、いっぱいいっぱい気持ちよくなれるから……』スリスリ
久『あっ……ふぁ……』
宥『ふふ、可愛いカオ。き、キス、するね…』
菫「……!!」
久『おねえ、ちゃん……』
宥「……あ、あの。竹井さん。流石にこれは……」ボソ
久「ふふ、分かってるわよ。とりあえずフリだけで」ボソ
宥「は、はい……」
宥『ちゅ……』
久『んっ……』
怜(フリでもこういうの間近で見るんはキツいやろなぁ……)
照(このあとどうなるんだろう……)
菫(竹井……!!)
宥(えっと、次は)ペラ
宥「……あ、れ? 竹井さん、台本に台詞が書いてな……」
久「宥……」ギュッ
宥「!?」
久「ごめんね、宥……私、あなたにキスされて……」
久「やっとあなたの気持ちを理解できた気がする……」
宥「え、えとっ、たた、竹井さ」
久「ごめんね、宥……今まで寂しかったのよね、だから、こんなことっ……!」ギュウ
宥「ひゃあっ……!?」
照「きゅ、急展開……!」
怜「いや、明らかにアドリブ入っとるやろ」
菫「んんっーーーー!!」ジタンバタン
怜(まあ、久がどこまでやるかは知らんけども……流石に委員長が不憫やな)
久「宥……」
宥「た、竹井さん! だ、だめ、ダメですっ! 私の台本、何も書いてなくてっ……!」
久「松実さん、アドリブアドリブ」ボソッ
宥「ふぇっ?」
久「そういう練習だから、頑張って」ニコ
宥「そそ、そんなこと言われても……!」アワワワ
久「これ、台本のここ読んで」
宥「ふぇ?」
宥「お姉ちゃんと幸せなキスをすると終了……」カァァァ
久「んで私が、妹を正常な状態に戻して終了」アハハ
宥(そ、そんなぁ……)
久「ってことで……ゴホン。本当にごめんなさい、宥。貴女をこんな風にしたのも、全部私が……」
宥(え、えっと……)
宥「お姉ちゃん。やっと私の気持ちが通じたんだね……嬉しいよ……」
久「宥、今までの私を許して……あなたに怯え、あなたを理解しようとしなかった私を……」
宥「もういいよお姉ちゃん。そんな昔のことはもう……」
宥「で、でも、まだ許してあげない。お、お姉ちゃんの気持ちが本物だって証明してくれるまで、私は……」
久「証明って……」
宥「お姉ちゃんからキス、してくれたら……お姉ちゃんのこと信じてあげても、いいよ?」
久「そ、そんなぁっ……」
照(松実さんのアドリブすごい……!)
怜(早く終わらせたくてしゃあないんやろうなぁ……委員長がどう見るかは知らんけど)
菫「……」
もうやめて!菫さんのライフは0よ!
宥「う、嘘、ついてるの? お姉ちゃん、私にひどいことされたくないから、そんな嘘ついて……」
久「違う! 嘘なんてついてない!」
久「私は本当に宥のことを……!」
宥「そ、それじゃあ、キス、出来るよね?」
久「それは……」
宥「ね、ねえ、キス、してよ……お姉ちゃんから、私に……」
久「宥……」
久(うーん、どうしよう……ぱっとやって終わらせてもいいんだけど……)チラ
菫「」チーン
久(……流石にこれ以上は可哀想ね)アハハ
久「……分かった。証明してあげる」キリッ
宥「ふぇっ!?」
久「不安にさせてごめんなさい。私の覚悟、今から見せるね……」スッ
宥「ひゃっ……た、竹井さん、まま、待って……!」
久「大好き、宥……」
宥(竹井さんの顔、近づいて……!)
宥「ごっ……」
宥「ごめんなさいこれ以上は無理です!!」バキィ!!
久「あぐぅっっ!?」
久(しょ、掌底……)
久「ばたんきゅう」
宥「あっ……」サーッ
照「うわぁ……」
怜(うわぁ……)
菫(宥……)ウルウル
宥「だ、大丈夫ですか竹井さん!? ごごご、ごめんなさい私反射的に……!」アワアワ
久「へ、平気平気……病弱娘とは鍛え方が違うから……」
宥「で、でもそんなにも辛そうに……! あ、荒川先生呼ばないと……!!」
久「それだけは勘弁して……」
怜「自業自得やな。でも結構おもろかったわ」
照「うん、面白かった。衝撃の結末だった。松実さんもお疲れ様。良い演技だった」
宥「へっ? あ、ありがとう……」
久「とまあ、練習方法はこんな感じね……いつつ……」
宥「だだ、大丈夫ですか竹井さん!?」
久「ノープロブレム。馴れてるから」ニッコリ
怜「なんで馴れてんねん」
照「流石女たらし序列1位だね」
久「その不名誉な呼び方はやめて欲しいわ」アハハ
久「……ひ、弘世さん? これはあくまで演技の練習だからね? 松実さんの合意の上だからね?」
菫「……」ジットー
宥「す、菫ちゃん……」
怜「まあ、あとで一発くらいは殴らせたり」
―――――――――――
久「」チーン
照(一発だけじゃすみませんでした)
宥「あわわわわ……」ガクガクガク
怜「委員長、ちょっとやり過ぎちゃう? 干物みたいになっとるで」
菫「……十分手は抜いたつもりだが」ギロ
怜「せ、せやろか」
照「でもちょっと可哀想。久は演技の練習でしただけなのに。松実さんも結構ノリノリだったし」
宥「ご、ごめんなさい菫ちゃん……でも、本気でやらないと練習にならないから……」アワワワ
菫「……バカ」
宥「す、菫ちゃん……」ウルウル
これは割と自業自得
久「ええいイチャイチャするのは家でしなさい! 今は練習中よ!」
菫「どの口で言ってるんだお前は!!」
照「生き返った」
怜「殴られ馴れとるんやろ……」
久「とりあえず、やり方は教えたからもう大丈夫でしょう」
久「次行きたい人ー?」
菫「まさか続ける気なのか……?」
久「当たり前。このままだと殴られ損だわ」
怜「久はタフやなぁ」
照「さすが……!」キラキラ
久「もう適当に決めるわ。次>>107さんね」
照、菫、怜の誰かで
照
玄
安価下で菫さんでいきます
クロチャーワロタ
久「次、弘世さんね」
菫「わ、私?」
怜「頑張ってー。委員長なんか宝塚っぽいから案外イケると思うわ」
照「菫が演技するなんて信じられない。すごく楽しみ」
菫「あ、あのなぁ……」
久「松実さんもちょうどいるんだし、カッコいいとこ見せるチャンスよ?」ボソ
菫「うるさい。顔を近づけるな」グググ
久「ひどーい。そうだ。相手役松実さんにやってもらう?」
菫「もう黙れお前!!」
怜「でも実際のとこ相手どうすんの?」
照「今ここにいる私たちの誰かか……」
久「通りすがりの誰かでいいでしょ」
お相手 >>122
玄
クロチャー人気だなぁ。毎回書いてる気がする
飯食ってくるので、申し訳ないですが保守お願いします。
11時頃に再開します
保守ありがとうございました
再開します
怜「次通りがかった人にするのはええけど」
菫「誰も通らないな」
久「まあ、演劇部の部室って基本部員以外は来ないしね」アハハ
照「松実さんはどうしてここに?」
宥「えっと、教室のゴミ捨ての帰りに……」
怜「ウチゴミ捨てのときこんな場所通った事無いわ」
菫「そもそもお前は何かと理由を付けてゴミ捨てにいかないだろ……」
照「!」
照「誰か来る」
「「えっ?」」
照「あっ」
久「そこのあなた!」
玄「は、はい!」
怜(犠牲者が決まってもうたか……)
菫(出来るだけ穏便に済ませたい物だが……ん?)
久「可愛い!」
玄「ええぇっ!?」
久「あなたみたいな可愛い子が演劇をしないなんて勿体ないわ! ぜひ演劇部に入ってちょうだい!」
玄「そそ、そんなっ……! いきなりそんなこと言われても困り」
玄「えっ、お、お姉ちゃん?」
玄「そ、それに……!」
照「?」
照「あ、松実玄さん」
玄「み、宮永さん……」
照「この前はお世話になりました」ペッコリン
玄「いえ、そんな……」
宥「?」
菫「そうか、宥は知らないんだったな……」
怜「まあ、あの一部始終見てたのウチらだけやしな」
久「ふふ、これは面白くなりそうね♪」
玄「えっと……あ、お姉ちゃん。クラスの用事か何かで集まってるの?」
宥「うん、演劇の練習で……クロちゃんは?」
玄「私はゴミ捨ての帰りで……」
玄(宮永さんとお姉ちゃん、同じクラスだったんだ……それに、この人……)
菫(宥の妹……そういえばあのとき、照や福与先生と一緒にいたな……)
菫(あの事件の被害者の一人でもあるし……一体何の縁なのか……)
久「松実玄さん、単刀直入に言うわ。演劇の練習に付き合ってくれない?」
玄「え、演劇の練習?」
玄(ってこの人、生徒会長だ……)
久「そうそう。実はね……」
照(なんか)
怜(蚊帳の外になりそうな予感……)
―――――――――――
玄「そうなんですか……でも、どうして私に……?」
久「弘世さんの練習相手は松実さんの妹である玄さんにしか努められないの」キリ
怜(嘘付け)
玄「わ、私だけだなんて、そんな……」アワワ
玄「クラス劇なら、私みたいな下級生で部外者の人間が関わるよりも、それこそ宮永さんやお姉ちゃんの方が……」
久「宮永さんさっきからずっと嫌がってるのよ。照明がやりたいとかで」
照「目立ちたく無い」
久「それで、松実さんはさっき私と一緒に練習しちゃって」
宥「う、うん」
久「んで、もう一人は病弱だから動きたくないんだって」
怜「なんでもええよー」
玄(り、理由が……)
久「ってことで、お願い出来ないかしら。もしかして何か用事があったりする?」
玄「用事は無いです、けど……」
菫「……嫌がっているんだ。無理にやらせることもないだろう」
菫「練習ならいつでも出来るし、それこそ照や園城寺に付き合わせればいい」
照怜「「え」」
菫「引き止めて悪かった、松実玄さん。もう帰ってもいいよ」ニコ
玄「弘世さん……」
宥「年上で知らない人ばかりだし、無理しなくていいよクロちゃん?」
菫「そうだな。わざわざ宥の妹さんを巻き込むことでもない」
玄(お姉ちゃんのこと、下の名前で呼んでる……)
宥「菫ちゃんの相手は、その、別に私でも……」ゴニョゴニョ
玄(お姉ちゃんも、弘世さんのこと……)
久「ふむふむ……」
久「玄さん、ちょっち」チョイチョイ
玄「は、はい……?」
久「この機会を利用すれば、弘世さんのことを詳しく知れるかもしれないわよ?」ボソ
玄「!」
久「気になるんでしょ? 弘世さんのこともお姉さんとの関係も」
玄「そ、それは……」
久「ここは私に任せてみない? きっと玄さんの胸の中をスッキリさせることが出来るから。ね?」
玄「……分かりました。私、やってみます」
久「ふふ、決まりね♪」
菫(一体何の話を……?)
玄「え、えっと、弘世さん。ふつつか者ですが、よろしくお願いします」ペッコリン
菫「えっ……? あ、ああ……」
宥「く、クロちゃん……?」
久「お姉ちゃんのクラスに貢献できるなら、って。快く承諾してくれたわ♪」
怜(口説き文句が気になるなぁ。ま、松実さん関連やろうけど……)
照「菫と松実玄さん……不思議な組み合わせ……」
菫「お前と玄さんのがよっぽど不思議だ」
宥(菫ちゃんと、クロちゃんが……)
久「それじゃあ、はいこれ台本。二人とも頑張って頂戴」
照「楽しみ」
菫「はぁ……」
玄(弘世さん……お姉ちゃんの……)
――――――――――――
菫『こんばんは、玄』
玄『菫さん……こんばんは。今日も、来てくれたんですね」
菫『ああ。二日に一度は来ると彼女に約束したからな』
玄『本当にありがとうございます……どうぞ、あがっていってください』
菫『ああ、お邪魔するよ』
照「これはどういう設定なの? なんだかシリアスな雰囲気」
久「それはまあ、お話が進んでからのお楽しみで」
怜「てかあの二人普通に上手いな。全然噛まんし、自然やわ」
照「二人がどういう関係なのか気になる……!」
宥「……」
ちょ、落ちる
玄『……ちょうど今日で三周忌ですね』
菫『……ああ、そうだな。だからと言って、することは特に変わらないが』
玄『お姉ちゃん、きっと喜んでいます。こうやって、今でも菫さんが会いに来てくれて』
菫『……こうやってここで目を閉じると、彼女がすぐ側にいるような……そんな温かい気持ちになるんだ』
菫『ただその温もりを少しでも感じたくて、風化させたくなくて……私はここに来続けてるのかもしれない』
玄『菫さん……』
菫『自分でも未練がましいと思う。いつまで前を向かないつもりだと周囲に諭されることもある』
菫『ただ、それでも……私にとって最愛の人は彼女ただ一人だけなんだ』
菫『いなくなっても、会えなくても。この気持ちが変わることは絶対にない』
菫『だから安心してくれ、玄さん。私は死ぬまで彼女を思い続ける』
玄『……菫さん。お昼、食べましたか?』
菫『いや、そういえば何も……』
玄『何か作ってきますね、少し待っていてください』ニコ
菫『ありがとう。助かるよ』
照「……」ウルウル
怜「なあ久、この脚本流石に酷すぎると思うんやけど……」
久「あ、あくまでフィクションだから。それに、この二人が演じるから無粋なことを妄想してしまうだけで」タハハ
宥「……」
―――――――――――
玄『お待たせしました。昨日余った食材で作った簡単なものですけど……』
菫『とんでもない。ありがたく頂くよ』
菫『……うん、おいしい』
玄『ふふ、ありがとうございます』
菫『やっぱり、玄さんの料理は彼女が作る料理の味にとても似ているな』
玄『ここでご飯食べるたびに言いますよね、それ』フフ
菫『実は泣きそうになっていたりするんだぞ? あまりに似ていて……懐かしくてな』アハハ
玄『私が作ったものでよければ、毎日でも食べに来てください』
玄『菫さんさえよければ、私はいつでも待ってますから』ニコ
菫『ふふ、ありがとう。その気持ちだけでもすごく嬉しいよ』
菫『玄さんは本当に優しくて綺麗で、よく出来た女性だ。どうして今でも独り身なのか不思議でならないよ』
玄『また、そんな冗談を……』
菫『本心からそう思ってる。まだまだ若いし、魅力的なのに……どうして身を固めようとしないんだ?』
菫『君ほどの女性なら、相手には困らないだろうに』
玄『そ、それは……』
玄『……』
菫『玄さん?』
玄『わ、私にも、色々と事情があるんです。それに、今はお姉ちゃんのことも……』
菫『彼女のことなら心配せずとも、私に任せてくれればいい』
玄『そんな……』
菫『心配しなくとも、私は再婚なんて絶対にしない。死ぬまで彼女一人を愛し続けると誓う』
菫『彼女が住んでいたこの家だって、玄さんがいなくなっても私が守り続ける』
菫『だから、玄さんはもっと自分の幸せを考えて……』
玄『それなら、菫さんの幸せはどうなるんですか……?』
菫『えっ……?』
玄『さっき年齢のことを言いましたけど、菫さんだってまだ28歳です……』
玄『こんなにも若い時期から最愛の人を亡くして、それでいて残りの人生、全てを捧げるなんて……そんなの……!』
菫『……断言しよう。周囲の人間から哀れまれようが世間から後ろ指を指されようが』
菫『私は彼女を裏切るような真似は絶対にしない』
菫『彼女を失ったその時に決めたんだ。彼女と彼女が残した全てのものを、この残りの人生の全てで守り通すと』
玄『菫さん……』
菫『玄さん。私にとって君もそうだ。かつて彼女が愛した、たった一人の妹』
菫『私はそんな君を幸せにする義務と責任もあるんだ』
玄『やめてください……義務や責任なんて言葉、聞きたく無いです』
菫『玄さん……』
玄『それはつまり私がお姉ちゃんの妹だから、色々と良くしてくれたり気遣ってくれているってことでしょう……?』
玄『そんなもの……!』
玄『そんなものいらないですっ!』
菫『っ……』
玄『……菫さんにとって、私ってなんですか……?』
菫『玄、さん……?』
玄『お姉ちゃんの妹じゃなかったら、菫さんにとって私はただの他人なんですか……?』
菫『そ、そんなことは……』
玄『菫さんは、私に死んだお姉ちゃんを重ねています……』
菫『……!』
玄『この家に来て、私に会うことで……今でも死んだお姉ちゃんの名残を探して、しがみついているんです』
菫『ち、違う……私は……そんな……!』
玄『菫さんは、そんな日々が幸せかもしれません』
玄『お姉ちゃんの気持ちを勝手に想像して、自分の体に巻き付けて』
玄『私にお姉ちゃんを重ねて……覚めない夢を見続けて』
玄『でも……私はどうなるんですか……?』
玄『お姉ちゃんが愛した菫さんを……好きになってしまった私はどうすればいいんですか……?』ポロポロ
菫『玄……さん……』
玄『死ぬまでお姉ちゃんだけを愛し続けるという菫さんの言葉を聞く度に、胸が張り裂けそうになって……』
玄『それでも菫さんと一緒にいたいから、菫さんを少しでも感じていたいから、お姉ちゃんの真似をして……』
玄『私という要素を少しずつ削って、そこにお姉ちゃんの面影をあてはめて……』
菫『……』
玄『菫さん……好きです、愛しています……』
玄『お姉ちゃんばかり見続けないでください……私のことも見てください……』
玄『松実玄を、愛してください……』ギュウ
菫「……玄、さん……』
照「ひぐっ……」ポロポロ
怜(なんでガチ泣きやねん……)
久「それにしても、迫真の演技ね……」
宥「あぅ……」
怜(松実さん、顔めっちゃ赤い……)
怜(まあそりゃ、あんだけ自分と思われる人物のことで盛り上がってればなぁ……)
菫(……ここから台詞が無くなっている)
菫(台本には、告白を受けてもなお、最愛の人を思い続けて終了、とだけ書いていて……)
菫(つまりはアドリブ開始……はぁ。竹井のヤツ、こんな台本をよりによって私に……)
菫(最愛の人を、思い続けて……)
玄(どうしよう……台詞書いてないよぉ……)
玄(台本には、死んだ姉の最愛の人と結ばれて終了、って書いてあるけど……)
玄(ど、どうすれば結ばれて……)
菫「……ごめんなさい」
玄「えっ?」
菫「私には……松実宥さん以外の女性を愛することは出来ません……」
宥「……!!」
玄「そ、そんな……」
玄「どうして……!?」
菫「私が玄さんに彼女のことを重ねてしまっていたのは……事実です」
菫「彼女の言葉を自分の中で作り上げ、それを糧にあの日から生きてきたのも……事実です」
玄「……」
菫「私は自分自身のエゴで、玄さんを深く傷つけてしまっていた……」
菫「玄さんを私という存在に縛り付けてしまっていた……」
菫「どれだけ謝罪の言葉を重ねても、今の私に償う事はできません……」
玄「謝罪の言葉なんて、いらないです……」
玄「私が本当に欲しいのはただ一言、菫さんの……」
菫「……その言葉を紡ぐ事も、できません」
玄「どうして……どうして……!?」
菫「私が愛しているのは……彼女だけです」
菫「彼女以外の人に愛の言葉を手向ける事は……私の彼女に対する想いの全てを」
菫「私と彼女が過ごして来た在りし日の全てを否定する事になります」
菫「それだけは……私には出来ません……」
玄「……なら、嘘でもいいです……」
玄「嘘でもいいから……心はいらないから……」
玄「今日だけ私を、好きになってください……」ギュゥッ
菫「玄さん……」
玄「私のこと、お姉ちゃんと思ってくれてもいいです……菫さんが望むなら、私の全てをお姉ちゃんにします……」
玄「だから……だからっ……」
玄「そんな顔、しないで……」
菫「……」
菫「……ごめんなさい」
玄「……!!」
玄「そん、な……」
菫(……もういいだろ。終了条件はとっくに満たしているはず……)チラチラ
久「?」
久「……」ウーン
久(続行!)
菫「!?」
菫「い、一体どういうつもりだたけ……」ガシ
菫「く、くろ、さん……?」
玄「……」
玄「……です」
菫「へっ……?」
玄『嫌です……そんなの、絶対に……!』グイッ
菫「きゃっ……!」
宥「!?」
菫(お、押し倒されて……)
玄『菫さん……好きです……』
菫「なっ……」
玄『菫さんが愛してくれなくても、私は愛してます……誰よりも、菫さんのことを……』
菫(ま、まだ続行する気なのか……!?)
照「な、なんか盛り上がって来た……」
怜「松実玄さんの様子おかしない?」
久「もしかしたら役になりきっちゃってるかもしれないわね」
宥「……!」
菫(くっ……!)
菫「や、やめてください玄さん! こんなこと……!!」
玄『菫さんがいけないんですよ……?』
玄『私の気持ちも知らずに、お姉ちゃんお姉ちゃんって……』
玄『お姉ちゃんのことなんて、私が忘れさせてあげます……』ウフフ
菫「!?」
菫「や、やめっ……」
宥「クロちゃんだめぇぇぇ!!」ガーン!!
玄「ごふぅぅっ!?」ドガッシャーン
菫「ゆ、宥!?」
怜(ものすごいタックル……)
久(また綺麗に机と椅子の山に突っ込んだわねー……)
宥「あっ……クロちゃ……」サーッ
玄「だ、大丈夫だよお姉ちゃん……おかげで、目が、覚めた……」チーン
宥「クロちゃぁぁん!?」
照「またしても衝撃の結末……死んだはずのお姉ちゃんが生き返って、菫を守った……」
怜「なんでやねん」
菫(今……本気でキスされそうに……)ドキドキドキ
―――――――――――
照(玄さんは菫と松実さんの手で保健室へと運ばれました)
久「弘世さん行っちゃったし、今日はこれ以上練習出来そうにないわね」
怜「結局このオチ……既視感すごいわ……」
照「松実さんは口より先に手が出るタイプらしい。今日で確信した」
久「それにしても、弘世さんも松実さんも今日でかなり演技上達したと思うわ」
久「いやー、また優秀な人材を育ててしまった」エヘヘ
怜「委員長は元から上手やったし、松実さんは台本朗読やったと思うけど……」
怜「てか演技練習してる人、ロクな目に遭ってない……」
久「次は宮永さんと園城寺さんの番ね。これまた面白くなりそうで楽しみだわ♪」
照怜「「勘弁して……」」
終わり
週末にまたスレ立てます
遅くまで支援ありがとうございました
お疲れ様でした
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