絵里「これから仕掛け人があの手この手であなたにキスを迫ります」

絵里「制限時間中キスをしないように、ちゃんと我慢してくださいねー」

海未「は、はい……キス？……はい」

絵里「それでは園田たんのレズ我慢、スタート！」プオー

穂乃果「……おつっしたー、うぃーす、おう、海未、もう上がるだろ？」

海未「は、はい、もう上がります」

希「なんなんやろこの設定は、バイトかな？」

穂乃果「おう、じゃあ待ってるからな、早くしろよ」

海未「え？　はい……」

絵里「どうやらバイトの先輩後輩の関係みたいですね」

～2分後～

海未「穂乃果先輩っ！」ガバッ

穂乃果「んー！　んー！（舌入ってきてる！）」

海未「ほのか、ほのかっ！」

絵里「しゅーーりょーーー！」

希「コラコラコラー！」

絵里「園田たん終了です！　離れて！　やめなさい！」

希「早すぎるわ！　あんぽんたん！」

穂乃果「しくしく……」

絵里「園田たん！　どうしてしちゃったんですか！」

海未「我慢がきかなくて……」

希「普通の言い訳に聞こえるけど、女の子同士やからねこれ」

～休憩中～

絵里「ことり、次出番よ。スタンバっといて」

ことり「はーい」

ことり「ねえねえ穂乃果ちゃん」

穂乃果「なに？」

ことり「ちょっと練習しようよ」

穂乃果「え？　なんの？」

ことり「キスの……」

穂乃果「……（うわあ）」

ことり「ほら、距離感とか、ね」

穂乃果「それは穂乃果がちゃんと調節するし……」

ことり「海未ちゃんがやらかしちゃったからね、もう失敗できないからね、撮れ高がね」

穂乃果「いや……」

ことり「大丈夫だから、天井のシミを数えてる間に終わるから！」ガバッ

～撮影再開～

絵里「はい、次の挑戦者ですがー、南たん、南たんいますかー？」

ことり「ほのかちゃぁっ！！」ﾑｯﾁｭﾊﾟﾑｯﾁｭﾊﾟ

穂乃果「んー！　んー！」じたばた

絵里「失格！　南たん失格です！」

希「なにしとんねんアイツ！　始まる前から終わってるやないか！」

絵里「終わりよ終わり！　カメラ止めて！　なにしてんのことり！！」

ことり「我慢がきかなくて……」

絵里「そんな天丼コメントいらないのよ！」

希「マジ説教やからなこれ！」

ことり「すみません……」

穂乃果「しくしく……」

絵里「まったくどうするのよこれ……全然尺足りないでしょう……」

希「え？　はい、はいわかりました。エリチ、次やってって」

絵里「ええ？　ほんとに？　でも仕方ないか……」

希（嫌な予感しかしない）

～撮影再開～

にこ「急遽司会を務めさせていただくことになりました、矢澤です」

にこ「えー、絢瀬たん、スタイバイオーケーでしょうか、えー、はい」

にこ「では参りましょう、絢瀬たんのレズ我慢、スタート！」プオー

穂乃果「あんらぁ、またかわいい子猫ちゃんね……」

絵里「穂乃果！」

穂乃果「えっ」

絵里「先輩に向かってその態度はなに？」

穂乃果「いや、えー、はい、先輩……」

にこ「なんでしょうか、絢瀬たん強引に設定を変えましたねぇ」

希「なんのつもりなんでしょうかね……」

絵里「違うでしょう穂乃果」

穂乃果「えっ？！」

絵里「『お姉様』と……それがここ、私立オトノギ女学園での嗜み……」

穂乃果「お、お姉様……」

絵里「穂乃果、タイが曲がっていてよ」くいっ

にこ「これいいわけ？」

希「まあ、いいんちゃうかな……」

絵里「私はロサ・キネンシス・アン・ブゥトン。私のスールになりなさい穂乃果」

穂乃果「ブー豚？」

にこ「絢瀬たん！　単語そのものは出さないでくさい！」

～20分後～

絵里「穂乃果、私のことはいいから早く逃げて！」

穂乃果「そんな、お姉様を置いて逃げるなんてできません！」

絵里「馬鹿！」バシィッ

穂乃果「……！」

絵里「！！　もう駄目だわ……あいつらに追いつかれた」

穂乃果「私たち、ここで死ぬんですね……でもお姉様と一緒なら……」

絵里「いいえ、まだ奥の手があるわ……」

穂乃果「お姉様、それはいったいどんな？！」

絵里「あそこにあるほむまんを持ってきて！」

穂乃果「はい！」

絵里「これをこうするのよ！」ぺろぺろ

穂乃果「ああっ、お姉様がほむまんを舐めまわしてる！」

希「なんなんこれ」

にこ「さあ……」

絵里「チュバババババ」

穂乃果「ああっ、駄目ですお姉様！　そんなにほむまん舐めちゃダメぇっ」

絵里「エネルギーを充填できたわ……これで私は一度だけサイコ・キネンシスを使うことができる……」

にこ「だから単語を言うなって！」

絵里「サイコ・キネンシスー！！」

穂乃果「……どうなったのですかお姉様！」

絵里「……くっ、駄目だわ、エネルギーが足りない」

穂乃果「それじゃあやっぱり私たちは……」

絵里「ほむまんでは足りない……やっぱりキスじゃないと……！」

穂乃果「え？！」

にこ「は？！」

希（あーやっぱりアカンかった）

絵里「穂乃果、私とキスを……！」

にこ「絢瀬たん！　趣旨わかってますか！」

希「エリチが誘ったらあかんやろ！　立場逆や！」

穂乃果「お姉様……わかりました……それで助かることができるなら……！」

希「穂乃果ちゃんも完全にキャラ入り込んでもうてるやん！」

にこ「絢瀬たーん！　高坂たん！　ちょっと！」

絵里「さあ、穂乃果……」

穂乃果「お姉様……」

ほのえり「んー……」ﾑﾁｭ

にこ「しゅーーりょーーー！！」

ほのえり「んは……ん……」ﾁｭｯﾁｭｯ

にこ「終了ですよー！　ほら、とめてとめて！」

希「エリチにはガッカリやで」がしっ

絵里「ああっ、穂乃果だけでも逃げて！」ずるずる

穂乃果「お姉様ぁあああ！！」

にこ「もういいのよバカ穂乃果！」バシッ

海未「全然ダメじゃないですかあの人！」

ことり「自分からキス要求してたよ！」

希「めんぼくねぇ……めんぼくねぇ……」

絵里「はぁ、じゅうぶん尺は稼いだでしょ。仕事は果たしたわよ」

ことり「そういう問題じゃないよ！」

海未「司会者がルール無視したらこっちはやってられませんよ」

絵里「元はといえばあなた達でしょうよ」

海未「責任転嫁ですか？」

絵里「あなた達がどうしようもないから、私が出張ることになったんでしょ」

ことり「それでしめしめと思ったんだね」

絵里「は？」

ことり「は？」

絵里「……」

ことり「……」

絵里「はぁ？」

ことり「はぁあああ？」

穂乃果「や、やめようよ3人とも……仲良くしようよ……」おろおろ

にこ「やめてくださーい！　まだカメラ回ってるんですよー！」

にこ（……ねえ、これ着地点どこ？）

希（さあ……？）

穂乃果「喧嘩はダメだよ……」おろおろ

絵里「番組一本作れない無能がナマ言ってんじゃないってのよ」

海未「居直るのもいい加減にしてくださいよ？」グイッ

絵里「あれ？　殴るの？　最低ですビンタ出ちゃうの？」にやにや

海未「くっ、このっ……！！」ブンッ

＜○＞　＜○＞

海未「？！」

ことり「海未ちゃん！　どうしたの？！」

海未「か、体が……動かない……」

絵里「……」

絵里「！」バッ

海未「ああっ！」すてーん

ことり「さ、触ってもないのに海未ちゃんが吹っ飛んだ……」

穂乃果「え？　え？」おろおろ

ことり「このぉっ、海未ちゃんになにをしたの？！」ダッ

＜○＞　＜○＞

ことり「うっ？！」

絵里「……！」ババッ

ことり「ひあっ」どてっ

海未「そんな……これは、まさか……」

ことり「海未ちゃん、どういうことなの……」

海未「伝説の……『レズの眼』……」

ことり「レ、レズの眼？！」

穂乃果「レズの眼？！」がーん

にこ（く、くだらねー）がびーん

海未「その眼で見られると、体を操られてしまうんです！」

ことり「ば、ばけもの……」

絵里「私は……レズを司るもの……」

ことり「ひっ」

絵里「全てのレズを滅ぼし……全てのノンケは我がものとなる……」

海未「こ、殺される……」

穂乃果「あ……あ…………」ガタガタ

希「帰ろか？」

にこ「そ、そうね」

にこ「ということで、第一回レズ我慢選手権でした～、さようなら～」

絵里「卑しきレズたちよ……地獄に落ちるがいい！」

ことり「いやだ！　死にたくないよ！」

にこ「ほら、アホノカ、帰るわよ！」がしっ

穂乃果「うわあああ！　二人が殺されちゃうよおおおお！！」ずるずる

バタンッ

穂乃果「絵里ぢゃんやべでよぉぉ！」ポロポロ

　『レズの眼！』
　　　『レズの眼返し！』
　　　　　『なん……だと……？！』
　　　　　　　『ブフォｗｗｗ』
　　　　　　　　　『真ｗｗレズの眼ｗｗｗｗ』
　　　　　　　　　　　『ダブルレズの眼返しーｗ』
　　　　　　　　　　　　　『ちょｗｗｗぐわああああｗｗ』ｷｬｯｷｬｯ……

穂乃果「え゛りぢゃぁああああん！！」うわぁああああああん

にこ（アホかわいい……）

希（めっちゃアホかわいい……）

おわり