財前「僕はフローラを選ぶよ」里見「待つんだ財前」 (126)

財前「僕はフローラを選ぶよ」

里見「待つんだ財前」

財前「なんだ?君はまた僕のやり方にうだうだケチをつける気か?」

里見「ケチをつけてるんじゃない。俺は君に正しい道を歩んでほしいんだ」

財前「正しい道を歩んでほしいんだと?僕はいつだって正しい道を歩んできたさ。これから僕は教授になる」

里見「だったらビアンカを選ぶべきだ」

財前「何を言うかと思ったら・・・君にわざわざゲーム内の婚約者について意見を言われる筋合いはないね」

里見「ゲーム内のことかもしれない。だが、これは大切なことなんだ。君にはビアンカを選んでほしい」

財前「これはゲームだ!僕がどう進めようが僕の自由のはずだ!」

里見「自由か。君は君の言う自由のために一人の君を想う女性を、幼なじみを、不幸にする気なのか?」

財前「不幸だと?」

里見「ああ、不幸だ。君はついさっかまでビアンカに指輪探しを手伝ってもらったばかりじゃないか。君はその裏を読めないほど馬鹿な男じゃないはずだ」

財前「里見。そりゃあわかるよ。僕だって子供じゃないんだ。だが、僕はビアンカを愛していない。なのに指輪探しを手伝ってもらったからって僕の分身である主人公と結婚するほうがビアンカを不幸にするじゃないか」

里見「君は、レヌール城で幽霊退治した思い出を忘れたのか?」

財前「もちろん、覚えているさ」

里見「だったらなぜビアンカを選ばないんだ!君はたった一つの奴隷になる前の楽しい思い出、輝かし思い出を共有している幼なじみを捨てようとしているんだ!」

財前「フッ、里見、それについて僕はビアンカに感謝してるさ。だが、思い出は思い出だ。懐かしむためにある。僕は思い出を大切にして未来の選択を誤るような男じゃない」

里見「ビアンカは君のためを思って危険な滝の洞窟に付き合ったんだ」

財前「里見、ゲームの目的を忘れてもらっては困るよ」

里見「!?」

財前「この主人公は母親を探して旅をしているんだ。フローラと結婚したほうが母親は探しやすい。君はビアンカの幸せを考えるあまりに主人公の幸せをないがしろにしてるんじゃないか?」

里見「主人公の幸せ・・・」

財前「そうだ。フローラと結婚すれば大金が手に入る」

里見「財前!君ってやつは!」

財前「落ち着け里見、現実を見ろ。金がないと何もできんよ。山奥の村娘と結婚して母親探しが捗るのか?主人公のためを思えば金が入るフローラと結婚すべきだ」

里見「金金金、君はゲームでもそうやって」

財前「おいおい、僕の意見を無視して君の意見を押し付けるのか?母親探しが捗るのはビアンカかフローラかどっちなんだ?君の意見を聞きたいね」

里見「母親探しは確かにフローラのほうが捗る。だが、主人公の母親は自分を探すことより君が本当に好きな人と結婚してほしいはずだ!君の幸せを望んでいるはずじゃないのか?」

財前「!!」

里見「君にだって母親はいるだろう。君の母親は君にそうやって自分のためにたった一回の結婚を踏み台にしてほしくないんじゃないのか?」

財前「おふくろ・・・」

里見「ビアンカはパパスとも面識がある。財前、マーサにパパスのことを語る時、横にいるべきはビアンカかフローラか、もう一度よく考えるんだ」

財前「駄目だ!とにかく母親に会わなければいけないんだ!僕はフローラを選ぶ!」

里見「財前!!」

鵜飼「財前くぅん」

財前「あ、これは、鵜飼先生!」

鵜飼「どうだねぇ、ドラクエ5は」

財前「はい、大変楽しく遊んでおります!」

鵜飼「そうかそうか、それはよかったねぇ。で、どこまで進んだんだい?」

財前「結婚イベントの直前までです」

鵜飼「もう結婚イベントまでいったのか、さすが君はゲームもうまいねぇ」

財前「恐れ入ります」

鵜飼「で、どっちを選ぶんだい?」

財前「フローラを、選ぶつもりです」

鵜飼「フローラだと!?」

財前「!?」

鵜飼「そりゃいかんな君!!」

財前「フ、フローラはしかし、イベントでお金も手に入ります、攻略に便利かと」

鵜飼「財前くん、君はまだまだ・・・甘いねぇ」

財前「!?」

鵜飼「男ならビアンカにしたまえ。主人公は母親を知らんのだよ。ビアンカのような姉さん女房がいいんだ」

財前「あ、は、はい、鵜飼先生がそうおっしゃられるならビアンカにさせて頂きます」

鵜飼「幽霊退治をした幼なじみが運命的な再開をして結婚する。実に美しいじゃあないか」

財前「は!まったくその通りでございます!」

里見「待て財前、君はさっき『僕はフローラを選ぶ』と言ったばかりじゃないか!」

財前「気が変わったんだ!里見!君はいちいち口出ししてくるな!」

鵜飼「里見くぅん、財前君がビアンカにすると言ってるんだ。掻き回さなくてもいいじゃあないか」

里見「財前、本当にいいのか?ゲームとはいえ結婚相手をこんなやり方で選んで」

財前「いい加減にしろ里見!ゲームなんだから上司の言う通りにやったっていいだろ!」

里見「俺は君が後悔しない選択を」

鵜飼「里見君、君も財前君を思うなら彼の好きにさせてあげたらいいじゃないかね?ん?」

里見「財前・・・」

鵜飼「じゃ、僕ぁ失敬するよ」

財前「ご教授、ありがとうございました!」

鵜飼「里見君、くれぐれも財前君の邪魔はしないように、ね?」

里見「私は、ただ」

肩ポンポン

財前「というわけだ里見。僕は君の言う通りビアンカにするよ。文句はないだろ」

里見「財前!君はそれで本当にいいのか!主人公は君の分身なんだ!君の私情で結婚相手を変えるなんて!」

財前「私情とはなんだ!?僕は鵜飼先生のアドバイスを参考にしたんだ!何が悪い!!」

医局

佃「おい聞いたか?財前先生は結婚相手をビアンカにされるつもりらしい」

安西「やった!俺もビアンカだ!」

佃「俺フローラなんだよなー、データ消して始めからやんなきゃー」

安西「おい、ヤナ、お前、ビアンカなんだろうな?」

柳原「いえ・・・僕は・・・フローラです」

安西「じゃあお前もデータ消さなきゃな!財前先生ビアンカなんだから」

柳原「え、で、でも・・・キラーマシン仲間になったし・・・」

佃「馬鹿やろう!お前キラーマシンがなんだよ!財前先生はビアンカなんだぞ!データ消せよ!」

柳原「データ・・・でも、俺・・・」

佃「お前なぁ、ビアンカでやり直してまたキラーマシン仲間にしたらいいだろ?な?早目にやり直しとけよ。財前先生に聞かれたらデータ消えましたって言えばいいから」

柳原「は、はい・・・」

亀山(柳原先生、深窓の令嬢がいいんだ・・・)

医局カンファレンス

財前「みんなも知ってると思うが僕はビアンカを選ぶつもりだ!いろいろ考えた結果、主人公ならフローラよりビアンカを選ぶと思ったからだ」

佃「さすが財前先生!私もビアンカです!フローラ選んだことはございません!」

安西「財前先生もビアンカを選ばれると思っていました!医局は全員ビアンカ派です!」

柳原「・・・」

佃「おい、ヤナ、お前もビアンカ派だよな?」

柳原「え、あ・・・」

安西「おい!はっきり言えよ!ビアンカ派だろ?」

柳原「は、はい、私もビアンカを、選び、ました」

財前「君達がそういってくれて僕は嬉しいよ。ビアンカ派同士仲良くやろう!」

医局一同「はい!」

金井(東先生はフローラ派だったはずでは・・・)

東「なに?財前君がビアンカを選ぶ!?」

金井「はい、まだ選択する前なのですが」

東「なんてことだ!フローラの良さがわからんとは!私の下で何を学んだんだ!」

金井「東先生、私は」

東「ああ、ああ、いいんだよ、金井君、君は君で。ゲームの中の結婚相手だからね、好きにするのが一番だよ」

金井「は!私はフローラを選んでおります」

東(財前君はどこまで私を愚弄するつもりなんだ!私はずっとフローラの魅力を彼に語ってきたのに!ビアンカ派が私の後継者になるなど許さん!なんとしても・・・!)

・・・

東家

東嫁「あぁたどうなさったの?難しいお顔をされて」

東「いやぁねぇ、財前君がビアンカを選ぶというんだよ」

東嫁「まぁ!ビアンカですって!あんな処女かもわからない田舎娘でしかも年上じゃありませんの!」

東「まだ決定ではないらしいんだがね、教え子として、私は道を誤らないか心配なんだよ」

東嫁「あぁたからビシッと言って聞かせればいいじゃありませんか!財前さんだってあなたが厳しくいえば考えを変えますわよ!」

佐枝子「お待ち下さい。財前さんがビアンカさんを愛しておられるならいくらお父様でも口を挟むのはよくないと思います」

東嫁「佐枝子さん、あぁた何を言うの!」

佐枝子「結婚はお互いのものよ、いくらお父様でも財前さんの結婚相手に口出しするのはよくないと思います」

東「佐枝子、お前は黙っていなさい」

佐枝子「お父様!お父様がそうやって財前さんを上から押し潰すから財前さんは!」

東「佐枝子、男の人はね、修道院上がりの深窓の令嬢に憧れるんだ。年上の女性に尻に敷かれるなんて屈辱なんだよ」

佐枝子「お父様・・・」

東嫁「そうよ、佐枝子さん、男はね、年上じゃないの、おとなしいおしとやかな女性を嫁にもらうのが幸せなのよ」

佐枝子「男性の持つ女性の理想像は人それぞれだと思うわ!」

東「佐枝子、これはお前のためでもあるんだよ。私達はお前を深窓の令嬢として育ててきた。いつか素敵な男性にお前を貰って頂くためにね」

佐枝子「私は、私の結婚相手は自分で決めるわ!世間知らずの深窓の令嬢なんて嫌よ!」

東嫁「あ、ちょっと、佐枝子さん!!ちょっとあなた!」

東「いいじゃないか、好きにさせてやりなさい」

東嫁「もう!佐枝子さんが結婚できなくても私は知りませんからね」

『東教授の総回診です』

東「財前君」

財前「は!」

東「君はビアンカを選びたいそうだね」

財前「はい、私のようなだらし無い人間にはあのような気立てのよい女性がいいと思いまして」

東「財前君、君はだらし無くなんかないよ、君のようなきちんとした人にはフローラさんがお似合いなんじゃないのかね?」

財前「!!」

東「君のように上昇思考の強い人間に年上のビアンカは足枷になるように見えるんだよ、長年君を見続けてきた僕の個人的な意見だがね」

財前「お待ち下さい。私は先生の前ではだらし無い姿を見せないだけでございます。実際の私は何をやっても駄目な人間です」

東「つまり君は私に本心を見せていないわけかな?」

財前「あ、いえ、困りましたね。そういうわけでは・・・」

東「ま、とにかく、大学教授になりたいと言うなら年上の女性をゲームとはいえもらうというのは、私は賛同できないね」

財前「・・・」

東「君は私のまな弟子だからね。君のためを思って言ってるんだよ?財前君」

東「大学教授たるもの甘えは許されないからね。年上の女性がいいなんて甘えた人の思考だよ」

財前「東先生」

東「?」

財前「それはつまり深窓の令嬢、佐枝子さんが結婚しやすい流行を作る為でございますか?」

東「な、何を言うんだ君は、そんなわけ」

財前「佐枝子さんはフローラ同様、生粋のお嬢様として育てられております。しかし、佐枝子さんには嫁ぐ噂すら聞きません。東先生はそのご不安を打破するためにもフローラを」

東「口を慎みたまえ!私がそんな賎しい人間に見えるのかね!」

財前「もうしわけございません、わたくしのかんがえがいやしかったです」

東「まったく君は、そうやって、いつも、君のそういうところがだね」

財前「教授に相応しくない?」

東「そうだよ、教授はね、人間性もまた必要なんだ君もこのままでは私を君を教授に推せない事態になってしまうからね」

財前「ゲーム内の嫁選びに口を挟んでくるお方が素晴らしい人間性なのでしょうか」

東「!!」

東「そ、そうだね、たかがゲームの嫁選びだったね、私がとやかく、言うものではないね(チッ」

・・・

ケイ子「あら吾郎ちゃんいらっしゃーい」

財前「ああ、とりあえず酒だ」

ケイ子「んふふ、今日は機嫌が良さそうね。教授選近いのに」

財前「フン!今日は東先生にビシッと言ってやったのさ」

ケイ子「東先生に?大丈夫なの?」

財前「構うもんか。どうせ僕の後押しなんかしない役立たずだ」

ケイ子「もー、またそうやって、ダメよ、吾郎ちゃん」

>財前「ゲーム内の嫁選びに口を挟んでくるお方が素晴らしい人間性なのでしょうか」

>東「!!」


正論すぎワロタ

料亭

又一「やぁやぁ、鵜飼センセ、この度は吾郎がまた勉強させて頂いたみたいでんな」

鵜飼「いや、僕ぁ財前君とドラクエの話をしただけだよ」

財前「いえ、鵜飼先生のご教授のおかげで結婚相手を誤らずにすみました」

又一「吾郎くぅん!あんたしっかりせなあかんで!何がフローラや!ビアンカのほうが安産体型やないか!そんなんみたらわかるやろ!」

財前「お義父さん、不覚の致す次第です」

鵜飼「財前君は若いからねぇ、ああいうおしとやかさに目が眩むんだろうねぇ」

又一「いやぁー、ほんま鵜飼センセには頭があがりまへんわ。どうぞ、教授選ね方も」

鵜飼「財前君がビアンカを愛し続けるなら、ね」

財前「は!この財前吾郎!ビアンカを嫁にする覚悟です」

教授選考会

大河内「それではただいまから教授選考会を開始する」

東「ちょっとお待ち頂きたい」

大河内「?」

東「この度の教授選を巡って社会的に解決すべき一つの大きな問題がございます」

大河内「大きな問題だと?」

東「はい、ビアンカ・フローラ論争です」

大河内「ビアンカ・フローラ論争?なにかね、それは?」

東「はい、ドラゴンクエスト5における結婚イベントなのですが、これが今や日本を、いや、世界を二部する大論争となっているのです」

大河内「それが教授選となんの関係があるのかね?」

東「私は浪速大学病院の教授はフローラを選ぶ人間を押したいと考えております」

大河内「ふざけているのかね。ゲーム内の論争なのではないのか」

東「大河内先生。ビアンカ・フローラ論争はもはや日本全体でも意見が分かれ浪速大学病院内でも例外ではありません。新しく教授になる人間にはフローラを選んで頂かなければ大学内の軋轢はますます深いものになります」

大河内「・・・」

鵜飼「いやぁ、東先生、ゲームのことがわからない大河内先生にそんな偏った価値観を押し付けてはいかんよ」

東「!!」

鵜飼「大河内先生、ビアンカ・フローラ論争はフローラ派という身勝手極まりない利己主義者が叫んでいるだけどすでにビアンカが正義で結論はでております」

東「何を勝手な、ビアンカ派はすぐそうやってさも自分達が多数派のように」

鵜飼「勝手とは心外ですな、こりゃ事実ではありませんか」

東「そんな事実など」

大河内「なるほど。今君達の論争を見て私にもこの問題に向き合わねばならない理由が理解できた」

東「ご理解頂けて光栄です」

大河内「異例ではあるが教授選考会を中断し」

東・鵜飼「!!」

大河内「私もドラゴンクエスト5とやらをまずやってみることとする」

ケイ子「あん、あん、あん、あ、イ、イタ、痛い!」

ケイ子「もう、吾郎ちゃん!」

財前「はぁ、はぁ」

ケイ子「教授選考会で緊張なのはわかるけど・・・優しくしてくれなきゃ、い、や、よ?」

ピリリリリ ピリリリリ ピリリリリ

ケイ子「あ、吾郎ちゃん電話よ、もしかして・・・教授に決まった電話かも」

財前「・・・」

ピリリリリ ピリリリリ

ケイ子「その逆かも、しれないけど・・・ね?」

ピリリリリ ピリリリリ ピリ

財前「財前です」

財前「な、なに!大河内先生がドラクエ5をされるだと!馬鹿な!何をやっているんだ!」

医局

佃「おい聞いたか?大河内先生がドラクエ5をプレイされるらしい!」

安西「マジかよ!それって大河内先生がフローラを選ばれたらやばいんじゃねぇの!?」

佃「財前先生はビアンカだからな、なんとしても大河内先生にはビアンカを選んで頂かないと」

柳原「・・・」

安西「おい、ヤナ!またぼーっとして!お前事態がわかってんのかよ!」

柳原「え、あ、は、はい」

佃「はぁー、お前本当頼りないよなぁー」

安西「お前、ビアンカでやり直したんだろうな?」

柳原「は、はい、データ消して、やり直しました」

安西「よーし、医局をあげて大河内先生にはビアンカを選んで頂くぞ!」

財前「諸君、おはよう」

医局一同「おはようございます!」

財前「いまチラッと聞こえたが僕は大河内先生にはフローラでもビアンカでも大河内先生が好きなほうを選んで頂きたいと考えている」

佃「財前先生、しかし、それでは」

財前「佃君、僕の教授選への配慮なんだろうが、僕は大丈夫だよ。仮に大河内先生がフローラを選ばれても僕は教授になってみせる」

安西「財前先生・・・!」

財前「君達もみんな大河内先生に小細工などせずにビアンカを信じてやってほしい。ビアンカの魅力、幼なじみ属性、姉さん女房属性ならきっと大河内先生も落ちるはずさ!」

医局一同「はい!!」

教授選考会

大河内「とりあえずドラクエ5をクリアした。一通りドラクエ5は理解してきたつもりだ」

東「お疲れ様でございました」

鵜飼「恐れ多いですな、たかがゲームに大河内先生がお時間をとられるとは」

大河内「たかがとはなんだ!!(ギロリ」

鵜飼「!!」

大河内「父親と旅ばかりし、奴隷として過ごした寂しい少年時代。されでも母親に会いたいという希望を捨てず旅を続ける主人公。
母親とは死別になったが最終的には家族という温もりを得る物語。ゲームとは侮っていたがまるで一つの映画や小説を読み終えた気分だ。論争が生まれるのも頷ける」

大河内「ドラクエ5はまさに人生。人生を追体験できる傑作と言わざるをえない」

東「で、大河内先生、結婚イベント、あ、いや、奥様はどちらを選ばれましたか」

大河内「私は・・・」

ドクン ドクン ドクン

大河内「私率直に妻を選んだ。自分が主人公なら誰を選ぶかをあらゆる角度から検討した」

鵜飼(ゴクリ)

大河内「その結果、異例ではあるが第三の選択肢をとらざるをえないだろう」

東「!!」

鵜飼「!!」

大河内「私はデボラ派だ」

鵜飼「( ゚Д゚)」

東「(゚Д゚ )」

大河内「若々しく力強い性格。それでいて女性らしさを兼ね備えている。デボラはまさに女性も母親も知らずそれでいて母親を探す過酷な旅にでなければならない主人公に不可欠な女性であると言わざるをえない」

東「デ、デボラ・・・」

鵜飼「そうきた、か・・・」

・・・

料亭

財前「大河内先生はデボラ!!なぜスーファミ版ではないのですか!話が余計にややこしくなるじゃありませんか!」

鵜飼「いやぁ、財前君、僕もうっかりしていたよ」

又一「鵜飼センセ、うっかりやったらあきまへんで。これからどないなりまんねんな」

鵜飼「しかし、ま、大河内先生がデボラならフローラ派は壊滅だろうね。日和見派の選考委員の票を固めたら勝てるよ」

財前「鵜飼先生、私も死力をつくして頑張ります。何とぞ最後までよろしくお願いします!」

・・・

東嫁「デボラですって!あんな金使いの荒そうなおしとやかさのカケラもないケバい雌猿じゃありませんか!」

東「ああ、ああ、そうなんだがね、大河内先生が選ばれたんだよ」

東嫁「あぁたどうされるの?フローラ派は数なら不利ですからこのままでは佐枝子は」

東「落ち着きなさい。次の手は打ってある」

東嫁「まぁ!あなたにしては珍しく手が速いのね!」

ピンポーン

東嫁「まあ、どなたかしら、こんな時に」

・・・

菊川「菊川でございます」

東「やあやあ、菊川君、遠路はるばるすまんね」

東嫁「あぁたこのお方は?」

東「石川大学の菊川君だよ。彼はね、根っからの」

菊川「デボラ派でございます」

東嫁「!!」

昨晩は受けないと思ってSSの原稿を削除して離れたのですが、スレが保守されていたので頑張って思いだして書きましたが無理でした。
この後の展開は財前VS菊川でビアンカVSデボラの嫁論争になります。流れは原作のパチモンですから同様です。
時間ないのでこれで。保守してくれた方ありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

1 :  五郎ちゃん   2014年01月31日 (金) 20:32:57   ID: sf_K1xcY

何だこれww
吹いたwwwwwwww

2 :  SS好きの774さん   2014年03月26日 (水) 15:36:37   ID: BXhHvrWh

面白すぎるww
DQ5が原作の流れにここまでマッチするとはw

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