さやか「暁美さやかでーす!」(222)

さやか「暁美さやかでーす!」

さやか「やっほー!みんな、元気してたー?」

さやか「あたしは元気だよ!」

さやか「だって、愛しのほむらと結婚できたんだもん!」

さやか「あたしはほむらの嫁になったのだぁー!」

さやか「え?何であたしがほむらの嫁にかって?」

さやか「仕方ないなぁ、ならとりあえずはお復習といきますか」

さやか「前回までのあらすじ!」

ほむら「ちょっと待ちなさい」

さやか「おぉ!愛しのマイダーリン!」

ほむら「私はあなたの夫になった覚えはないのだけど」

さやか「ならマイハニー?」

ほむら「嫁にもなかった覚えはないわ」

さやか「えー?ならなんなのさ?」

ほむら「ただのクラスメイトでしょ?」

さやか「あーもぉ!ほむら、あんたノリ悪いよ?」

ほむら「悪くて結構よ」

ほむら「そもそも前回までのあらすじって何よ?」

さやか「そりゃ、あたしとほむらの新婚旅行のお復習でしょ?」

ほむら「あなたねぇ…」

さやか「ま、新婚旅行ってのは冗談だけどさ」

さやか「こうして2人っきりで旅行に来たのは事実じゃん?」

ほむら「…そうだけど」

さやか「だからさ、それをみんなに話さなきゃってね!」

ほむら「ここにいるのは私とさやかだくよ、誰に言うの?」

さやか「え?そりゃ…えーと…」

ほむら「……」ファサッ

さやか「もー!別に誰にだっていいじゃん!」

ほむら「そうね」

さやか「おっ?だからさ!」

ほむら「だから静かにしていなさい」

さやか「むぅー…」

ほむら「はぁ…どうしてさやかと…」

さやか「……」

ほむら(マミの話しに乗った私が愚かだったわ…)

数日前

ほむら「二人旅?」

マミ「ええ!」ニコニコ

さやか「二人旅って、何するんですか?」

マミ「私たち4人で2ペアに別れてそれぞれ旅行に行くの」

まどか「旅行!?えー?何処に行くの?」

マミ「まず一組目はテーマパークよ!」

マミ「二人で一日中そこで遊び尽くすの」

さやか「へー?面白そう!」

ほむら(二人…まどか…!)

まどか「もう一組はどこなのかな?」

マミ「温泉旅行よ」

さやか「温泉?なんでまたそのチョイスなんですか?」

マミ「たまにはのんびり過ごすのも悪くないと思わない?」

マミ「ゆっくり露天風呂に入って心身ともにぽっかぽかよ」

まどか「露天風呂…わたし、最近入ってないなぁ」

まどか「テーマパークもいいけど、そっちもよさそう」

ほむら(まどかと露天風呂…)

マミ「テーマパークで思いっきりはしゃぐのもよし」

マミ「温泉でゆっくりのびのびするのもよし」

マミ「たまにはこんなことがあっても良いでしょ?」

まどか「うんっ」

さやか「そうっすね!」

ほむら(まどかとテーマパーク…でも温泉も捨てがたい…)

マミ「暁美さんはどっちが良い?」

ほむら「……」

マミ「暁美さん?」

ほむら「……」ボーッ

マミ「暁美さん!」

ほむら「…え?」

マミ「暁美さんはどっちが良いのかしら?」

ほむら「え?あ…ま、まどか!」

まどか「?」

ほむら「あっ…」

まどか「わたしがどうかしたの?」

ほむら「い、いえ…なんでもないわ」

まどか「?」

さやか「ははーん」

ほむら「な、何よ?」

さやか「ほむら、あんたどうせまどかのことしか考えてなかったでしょ?」

ほむら「うっ…」

さやか「ま、ほむらはまどか一択なのはみんなわかってるって!」

ほむら「え?」

さやか「ねっ?まどか?」

まどか「?」

さやか「…当人を除いて…だけどさ」

ほむら「うぅぅ…」

マミ「ふふっ」

さやか「ってことは、まどかとほむら、あたしとマミさんの組み合わせになるのかな?」

マミ「それはどうかしらね?」

さやか「え?なんで?」

マミ「だってあなた達、自由に組み合わせるとなると」

マミ「鹿目さんと暁美さん、あるいは鹿目さんと美樹さん」

マミ「この組み合わせになるのは目に見えているわ」

ほむら「…たしかに」

さやか「まどかはモテモテだねぇー」

まどか「えへへ、照れるよぉ」

マミ「でも!それじゃダメなのよっ!」クワッ

さやか「わわっ?」

マミ「普段と違う組み合わせにこそ意義があるの!」

マミ「私と鹿目さんでも、私と美樹さんでも、私と暁美さんでも構わないわ」

マミ「普段と違う組み合わせにしなきゃダメよっ!」

さやか「ちょ、マミさん落ち着いて!」

まどか「マミさん怖い…」

ほむら「大丈夫よ、まどか。あなたは私が守るから」

まどか「ほむらちゃん…!」

マミ「……と、とにかく自由な組み合わせはNGよ」

さやか「なら、どうやって決めるの?」

マミ「公平にあみだクジよ」

まどか「あみだクジかぁ、久しぶりに引くね」

ほむら(まどかまどかまどか…)

さやか「なるほどねぇ。んで、準備はできてるんですか?」

マミ「ええ、それぞれのくじに旅行券をつけているわ」

さやか「なら同じ旅行券を引いた者同士がペアってわけですね」

マミ「ふふ、そう言うことよ」

さやか「ってか、あれ?もう旅行券あるんだ?」

マミ「もう購入済みよ、思いきって奮発したわ」

さやか「ということは…」

マミ「今回の旅費は私持ちよ」

まどか「わぁ!マミさん、ありがとぉ!」

さやか「さっすがマミさん!」

ほむら「……」ボーッ

マミ「ふふっ、もっと誉めてもいいのよ?」

まどか「ならさっそくあみだクジ引こうよ!」

さやか「あたしも引く引くー!」

マミ「………ま、まぁいいわ」コホン

ほむら「それで、あみだクジはどこにあるのかしら?」

マミ「そんなに慌てないの、ちゃんと持って来てるわ」

まどか「誰と一緒になるのかなぁ?」

まどか「さやかちゃんはもちろんだし、マミさんも良いよね」

まどか「そして、ほむらちゃんも!」

まどか「えへへ、楽しみだね」ワクワク

ほむら「ええ!」

マミ「待ってて、今持ってくるわ」

さやか「ほむら、あんたはテーマパークと温泉のどっちがいい?」

ほむら「そうね、温泉…かしら?」

まどか「どうして?」

ほむら「たまには温泉でゆっくり疲れを癒したいの」

さやか「なんか婆臭いぞ」

ほむら「なっ…」

まどか「えー?そんなことないよ、ねっ?ほむらちゃん!」

ほむら「まどか!」

まどか「わたしも温泉でゆっくりしてみたいし」

さやか「んじゃ、まどかも温泉が良いんだ?」

まどか「ううん」

ほむら「え」

まどか「わたしはテーマパークでいっぱい遊びたいなぁ!」

さやか「そっかそっか、まどかはお子さまだもんね」

まどか「えー?酷いよ、さやかちゃん」

さやか「あはは、冗談だって!」

ほむら「そうよ、テーマパーク最高じゃない」

さやか「あんたはブレまくりだけどね、ある意味ブレてないけどさ」

まどか「さやかちゃんはどっちがいいの?」

さやか「んー…あたしはどっちでもいいかな?」

さやか「どっちも楽しそうだしさ!」

まどか「そっかぁ、それもそうだね」

さやか「それにしても杏子も勿体ないよね」

さやか「せっかく面白そうなのにさ」

まどか「杏子ちゃんは何処に行っちゃったの?」

さやか「なんか日本中のたい焼きを食べるとか行って夕日に向かってったよ」

ほむら「……愚かね、杏子」

マミ「みんな、お待たせ」

さやか「きたきた!」

まどか「ねっ?わたしから引いても良い?」

ほむら「構わないわ」

マミ「ええ、どうぞ。鹿目さん」

まどか「んーと…どれにしよっかな?」

ほむら(温泉温泉…)

まどか「これっ!」

さやか「なになに?」

まどか「あっ、テーマパークだよっ!」

ほむら「!」

マミ「ふふっ、次は暁美さんね」

ほむら「え、ええ」

ほむら(テーマパークテーマパーク…)

ほむら「…テーマパークはこれよっ!」

マミ「えーと?暁美さんは…」

さやか「あ、温泉じゃん。良かったね」

ほむら「ほむぅぅぅぅ!」ガクッ

まどか「わわっ?」

さやか「あ、こりゃヤバイわ」

ほむら「時間さえ!時間さえ戻せればぁっ!」ジタバタ

さやか「まどか、落ち着かせてあげて」

まどか「うん」

ほむら「ほむぅぅぅぅ!」ジタバタ

まどか「大丈夫だよ、ほむらちゃん」ピト

ほむら「まどか…」

まどか「ほむらちゃんには、たくさんお土産買ってきてあげるから」

まどか「そんなに悲しまないで?」

ほむら「まどかぁ…」

さやか「さて、あたしは今の間に引きますか」

マミ「私と美樹さんの組み合わせはなくなったのね…残念だわ」

さやか「あはは、なんなら今度二人で遊びましょっか」

マミ「美樹さん…!」

さやか「さーて?あたしはどっちかな?」

さやか「お、あたしは温泉かぁ」

ほむら「え」

マミ「となると、私は鹿目さんとテーマパークね」

まどか「マミさん、いっぱい遊びましょうね!」

マミ「ふふっ、もちろんよ」

さやか「んじゃ、あたしらも楽しみますか」

さやか「ほむら、よろしくね!」

ほむら「ほむぅー…」

さやか「そんなあからさまに嫌な顔しなくてもいいじゃん」

さやか「二人で温泉入って、んでもって二人で卓球とかしてさ!」

さやか「結構楽しいと思うよ?」

ほむら「そうね」

さやか「だからさ、まどかじゃなかったからっていじけちゃダメダメ」

ほむら「そうね」

さやか「……ほむら、あたしのこと嫌い?」

ほむら「そうね」

さやか「…え」

ほむら「……あ、冗談…よ」

さやか「あ、あはは!そうだよね!」

ほむら「はぁ…」

さやか「さ、さーて!なら準備しますか!」

マミ「ええ、さっそくだけど明日の予定になっているわ」

さやか「明日?早いなぁ」

まどか「なら急いで準備しなくっちゃ!」

ほむら「………」

マミ「明日の朝、私と鹿目さんは…そうね、現地集合と行きましょうか」

まどか「え?一緒に行かないの?」

マミ「キューベーランドの入り口で待ち合わせしましょう」

まどか「入り口…うん、わかりました」

マミ「入り口待ってるわね」

さやか「しっかしキュゥべえも今や人気キャラクターな上、管理人だからね」

さやか「ほんとわけわかんないよねー」

マミ「ふふっ、でも素敵な転職だと思うわ」

ほむら「はぁ…」

さやか「んじゃ、明日に備えて今日は早く寝よっかな」

まどか「わたし、お弁当の準備するね」

マミ「まあ!楽しみだわ」

ほむら「…」ムスッ

その夜

さやか「にしても、マミさんも妙なこと思い付くよね」

さやか「普通に5人で一緒に行けば良いと思うんだけどなぁ」

さやか「杏子がいるときは2、2、1になる時もあるような気はするけど」

さやか「別にマミさんを一人ぼっちにするつもりなんて全然ないんだしさ」

さやか「でもマミさんは気にしてるっぽいし…」

さやか「うん、今度はマミさんにいつもの感謝もかねて二人っきりで遊ぼっかな」

さやか「まぁマミさんはそれでいいとして…問題はほむらだよ」

さやか「ほむらのお気に入りがまどかなのはわかるし、一緒になれなくて嫌なのはわかるよ?」

さやか「でも…なんかあたし、それ以前にほむらに嫌われてる気がするんだよねぇ」

さやか「あたし…ほむらに何かしたかな…?」

さやか「…別に嫌われるようなことしたつもりはないんだけど……」

さやか「あのほむらの態度は…」

さやか「あたし…やっぱりほむらに…嫌われてる…のかな…?」

さやか「なんでだろ…ほんとに何にもしてないのに…」

さやか「うーん…」

さやか「思えば、あたしとほむらが二人っきりだなんて今までなかったよね?」

さやか「もしかして、マミさんはあたし達のために…?」

さやか「マミさん…!」

さやか「そっか、マミさんがあたしとほむらのためにチャンスをくれたのかも!」

さやか「ほむらと仲良くなるようにーって!」

さやか「よっし、決めた!」

さやか「あたし頑張ってほむらと仲良くなる!」

さやか「まどかに負けてらんないもんね!」

さやか「よーっし、そうと決まれば…」

さやか「明日に備えて寝る!」

さやか「ってことで、おやすみー」

さやか「………」

さやか「ところで、ほんとに杏子は何してんだろ?」

さやか「んー…よくわかんないから杏子の数を数えて寝よ」

さやか「杏子が一人…杏子が二人…」

さやか「杏子が……」

翌日

さやか「うわ…すごい雨…」

さやか「うーん…天気予報じゃ晴れだったのになぁ」

さやか「今日はどうなるんだろ?」

~♪

さやか「ん?まどかから電話?」

さやか「申す申す」

まどか『あ、さやかちゃん?』

さやか「おはよ、まどか」

まどか『おはよぉ』

さやか「すごい雨だよねぇ」

まどか『うん…』

さやか「今日の予定潰れちゃうかもね」

まどか『そのことなんだけど…』

さやか「んー?」

まどか『今日は雨が激しいから、明日に延期にするってマミさんが』

さやか「あー、やっぱり?まぁそうなるよねぇ」

まどか『それでね?マミさんが天気予報と違って、こんなに雨が降るわけない』

まどか『魔女の仕業だって飛び出して行っちゃったの』

さやか「えぇ?ただのにわか雨とかじゃないの?」

まどか『わたしもそう思うけど…』

まどか『マミさん、風邪引かなきゃいいんだけどな…』

さやか「まぁ心配いらないでしょ」

まどか『そうかな?』

さやか「そうだって」

まどか『そっかぁ…ならいいんだけど…』

さやか「まどかは今日どうすんの?」

まどか『とりあえず、ほむらちゃんに朝ごはん作ってあげようかなって』

さやか「え?ほむらいるの?」

まどか『うん。よくわかんないけど、ほむらちゃんの機嫌が悪そうだったから』

まどか『昨日は一緒に眠ったの』

さやか「あはは…」

まどか『そしたら、ほむらちゃんの機嫌が良くなったんだよ』

さやか「そりゃそーだわ」

まどか『?』

さやか「まぁいいわ、あたしは一日適当に過ごすから、あんた達は楽しんでなさい」

まどか『うん、それじゃあまたね』

さやか「ばいばーい」

さやか「さーて、あたしはもう一眠りでもしますか」

さやか「………」

さやか「まどかとほむら…か」

さやか「ほむら、どうやったら笑ってくれるんだろ?」

さやか「うーん…」

さやか「あたしに対してはあからさまに態度が悪いのは気のせいじゃないよね?」

さやか「なんでだろ?何もしてないと思うのに…」

さやか「……いや、まてよ…もしかして」

さやか「ツンデレ?」

さやか「はっ!まさかほむらのやつ、ほんとはあたしのことが好きでっ?」

さやか「…いや、ないか流石に」

さやか「はぁ…なんでだろ?」

さやか「まどかは当然として」

さやか「マミさんとも仲良くなれたと思うし」

さやか「それに杏子とだって少しは仲良くなれたと思うんだけど」

さやか「ほむらだけはなぁ…」

さやか「……っし!」

さやか「とにかく!明日は気合い入れて頑張ろー!」

さやか「絶対にほむらを笑わせてやる!」

その頃

杏子「ったく、この雨じゃあまり進めないな」

杏子「あたしのたい焼きロードはまだ始まったばかりなのにさ」

杏子「こんなんじゃ…」

ザワザワ

杏子「ん?」

マミ「よくも…よくもせっかくの予定を…!」

マミ「絶対に許さないわよ!」

マミ「今に見てなさい、雷雲の魔女!」

マミ「あなたを倒してお日さまを出すんだから…!」

杏子「……巴マミのやつは遂に頭がイカれちまったのか?」

杏子「なに街中で変身して走り回ってんだよ…」

杏子「魔女の反応なんて全然ないのにさ」

杏子「…まぁ、マミがどうなろうとあたしの知ったこっちゃないけどさ」

ゴォッ

杏子「うわっ?すごい風邪だな…」

杏子「こりゃ一日降りそうだぜ」

ドンッ

杏子「っと…なんだ?」

仁美「あ…ご、ごめんなさい」

杏子「ああ、気を付けなよ?」

仁美「は、はい…」

杏子「さて、あたしは昼寝でもしとくかな」

ゴォッ

杏子「ほんと風強いな、どっかいい寝床探さねーと」

杏子「ま、雨も風も時間が立てばやむだろうし」

杏子「晴れたらまたたい焼きロードだもんな」

杏子「ふわっ…」スタスタ

仁美「うぅ…」ヨロヨロ

仁美「す、すごい風ですわ…体が吹き飛ばされそう…」

仁美「最近の天気はよくわかりませんわね…」

ガタガタ

ボロッ

「あっ、君!危ない!」

仁美「え…?」

仁美(か、看板が…落ちて…?)

仁美(うそ…?)

仁美「きゃぁぁぁっ!」

グシャッ

仁美「っ…?」

マミ「大丈夫?怪我はない?」

仁美「え…」

マミ「もともと古かった看板が風で壊れてしまったみたいね」

仁美「あ、あの…」

マミ「これも雷雲の魔女の仕業なのかしら…?」

マミ「ますます放っておくわけにはいかないわね」

マミ「待ってなさい!雷雲の魔女ー!」タタタッ

仁美「………」

ザァァァッ

まどか「すごい雨だね、ほむらちゃん」

ほむら「ええ」

まどか「これってやっぱり魔女の仕業なのかな?」

ほむら「いえ、ただの悪天候よ」

ほむら「魔女は関係ないわ」

まどか「そっか、そうなんだ」

ほむら「それよりもまどか、あなたの作る目玉焼きは極上ね」

まどか「えー?えへへ、そうかなぁ?」

ほむら「焼き加減といい、味といい完璧よ」

まどか「もー、ただ焼いて醤油垂らしただけだよ?」

ほむら「ふふ、それでもよ」

まどか「えへへ、ありがと、ほむらちゃん」

ほむら「まどか…」

まどか「明日は晴れるといいね」

ほむら「…そうね」

まどか「お土産いっぱい買ってくるね?」

ほむら「…楽しみにしてるわ」

まどか「……ほむらちゃん」

ほむら「?」

まどか「ほむらちゃんは楽しみじゃないの?」

ほむら「え?」

まどか「晴れたら明日はさやかちゃんと二人で温泉でしょ?」

ほむら「…ええ」

まどか「さやかちゃんと二人で温泉って、すごく楽しいと思うなぁ」

ほむら「…そう」

まどか「だって、さやかちゃんと一緒になんだもん」

まどか「そんなの絶対楽しいよ!」

ほむら「……まどかはさやかが好きだものね」

まどか「うんっ!」

ほむら「っ…」

まどか「だからね?ほむらちゃんもさやかちゃんとの思出話をお土産にしてね」

ほむら「…期待しないで待っていて」

まどか「わたしもマミさんとの思出話作らなきゃ」

まどか「明日が楽しみだねぇ」

ほむら「………」

ほむら(さやかとだなんて…別に…)

ほむら(私はまどかさえいてくれれば、後はどうだって…)

ほむら(どうだって…)

ほむら「………」

―――

さやか「とまあこんな感じで今日に至るわけよ」

ほむら「…やたら長い回想だったわね」

さやか「まぁまぁいいじゃん!気にしない気にしない」

ほむら「…はぁ」

さやか「さて、そんなこんなであたしは暁美さやかになったわけで…」

ほむら「わけがわからないにも程があるわよ?」

さやか「もぉ、あたしはお嫁さんなんだからもっと優しくしてよぉー」

ほむら「何を言い出すかと思えば…」

さやか「ほむらは嫁に冷たくするのかぁー!」

ほむら「だいたい、さっきの回想と私たちの婚約になんの関係があるのよ」

ほむら「いえ、そもそも婚約なんてしてもいないし、する気もないのだけどね」

さやか「いーい?先ずはあたしとほむらは二人っきりでここまで旅行に来ました」

さやか「ただ遊びじゃつまらないから、新婚旅行にってことにしとけば面白いじゃん!」

ほむら「おあいにくさま、その理屈がさっぱりわからないわ」

さやか「いいからいいから!とにかくあたしは暁美さやかなの!」

ほむら「あなたねぇ…」

さやか「まどかはさ、まあ普通にマミさんと仲良く遊ぶって思うのよ」

ほむら「…でしょうね」

さやか「でもさ、あたし達はどう?」

ほむら「どうと言われても…」

さやか「正直、楽しんでないよね?」

ほむら「………」

さやか「いいよ、別に気なんか使わなくていいから本音を言いなよ」

ほむら「私は…」

さやか「うん」

幾多のキュゥマミSSを見たがいまだにこのネタを使ったキュゥマミSSはない
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」
パターン1
マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
パターン2
QB「うううっ……マミ、どうして、死んじゃったんだよ、マミを蘇らせて欲しい」
まどか「私の願い事はマミさんの蘇生。叶えてよインキュベーター!」
パターン3
マミ「あなた誰なの?」 QB「前の個体は処分した」
QB「『前の僕』、は精神疾患を『患い』かけていたからね。『僕達』にとっては、『煩わしい』存在でもあったしね」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

ほむら「………」

さやか「言い辛いのなら当ててみよなっか?」

ほむら「…好きにして」

さやか「まず第一!まどかと一緒になれなかった!」

さやか「これはまず間違いないよね?」

ほむら「そ、それは…」

さやか「誤魔化したってダメダメ、これは誰が見ても間違いないから」

ほむら「……そ、そうよ」

さやか「やっぱりねぇ」

SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
エーベルージュ
センチメンタルグラフティ2
Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
初恋ばれんたいん スペシャル
ファーランド サーガ1、2
MinDeaD BlooD 4
【シヴァンシミター】WOG【クリムゾンクルセイド】
アイドルマスターブレイク高木裕太郎

ほむら「…これで気はすんだ?」

さやか「いやいや、 こからが本題だよ

ほむら「……」

さやか「…こほん、そして一緒になる相手はよりによって」

さやか「残念、さやかちゃんでした!」

ほむら「……」

さやか「どうしてまどかと一緒になれないで、よりによってさやかと…」

さやか「こんな感じでしょ?」

ほむら「………そ、それは…」

さやか「……」ジィー

ほむら「……そ、その…私…」タジッ

さやか「………」

さやか(このリアクションは意外だな…)

さやか(図星なのは間違いなさそうだけど、もっと冷たいリアクションするかと思った)

さやか(……ま、どの道あたしが好かれてないのも間違いなさそう…だね)

さやか(どうして…)

さやか(あたしは何もほむらにしてないはずなのに…)

さやか(あたし…)

ほむら「………」

ほむら(……正直、さやかは苦手よ)

ほむら(理由だってちゃんとあるわ)

ほむら(…さやかは今までに何度もまどかを悲しませてきた)

ほむら(そして私も…)

ほむら(…だから、さやかとはあまり関わりを持とうとしなかったわ)

ほむら(……でも)

ほむら(このさやかには何もされていない…)

ほむら(むしろ、普通に私の友達でいてくれてる…)

ほむら(でも…だからこそ、さやかと仲良くするのが怖いのよ)

ほむら(また敵対することを怖れて…)

ほむら(…それに、まどかに対する嫉妬もあるかもしれないわ)

ほむら(さやかが羨ましい…)

ほむら(だから私は…)

ほむら(でもっ…)

さやか「よーし、ほむら!」

ほむら「……なに?」

さやか「行くよ!」

ほむら「?」

さやか「ほら、早く支度して!」

ほむら「待って、行くって何処に行くのよ?」

さやか「いーい?ここは旅館よ?なら決まってんじゃん!」

ほむら「?」

さやか「お風呂だよ、お風呂!」

ほむら「!」

さやか「ここのお風呂は良いらしいよ?特に露天風呂!」

さやか「せっかく来たのに入んないだなんて勿体ないじゃん」

さやか「だからさ、入ろうよ」

さやか「二人でさ」ニコッ

ほむら「は、入るってあなた…!」

さやか「照れない照れない、別に良いじゃん女同士なんだし」

ほむら「…でも…」

さやか「それに、これがあたしじゃなくて、まどかだったら入ってるでしょ?」

ほむら「当然よ!」

さやか「…だ、だからさ、入ろうよ」

ほむら「……まぁ、せっかく旅館に来たんだし…」

ほむら「し…仕方ないわね…」

さやか「おっ、んじゃ行こ行こ!」

さやか「今なら貸しきりかもよ?」

ほむら「…そうね」

ほむら(まどか…)

さやか「……そんなにまどかが気になる?」

ほむら「……別に」

さやか「ま、あの二人は二人で楽しんでるんだろうしさ」

さやか「今日は夫婦二人でのんびりと行こうよ」

ほむら「……そうね」

ほむら「って、だから私達は婚約だなんて!」

さやか「あはは、冗談だってばぁ」

ほむら「もぉ…!」

一方

ケーヤクケーヤクダーヨキューベーランドー♪

キセキヲカナエタイナラーチョイトオイデー♪

まどか「マミさん…まだなのかな?」

まどか「もう待ち合わせの時間過ぎてるよ…?」

まどか「うぅ…ケータイ持ってくるの忘れちゃったんだもん…」

まどか「これじゃ連絡取れないよ…」

まどか「でも、取りに帰ってる間にすれ違っちゃいけないし…」

まどか「はぁ…どうしよぉ…」

さらに一方

マミ「ひっちゅ!」

マミ「うう…風邪をひいてしまうだなんて…」

マミ「昨日の雨のせいかしら…?」

マミ「今日は…鹿目さんと二人で遊ぶのに…」

マミ「くしゅんっ!」

マミ「うー…鹿目さんには電話もメールも届かないし…」

マミ「どうしよう…魔法少女でも風邪をひくだなんて…」

マミ「行かなきゃいけないのに…」

マミ「……鹿目さん…」ヨロッ

マミ「…今…行くからね…」

まどか「もう一時間以上経つよ?」

まどか「やっぱり何かあったのかな…?」

まどか「うーん…どうしよぉ…」

「だーれだっ?」

まどか「わわわっ?」

「あはは、誰だか当ててみな!」

まどか「えっ?えーと…えーと…」

まどか「ま、マミさん…?」

「いーや、違うよ」

まどか「えぇっ?な、なら…んっと…」

「マミかと思った?残念、あたしだぜ!」

まどか「えっ?あ…き、杏子ちゃん?」

杏子「ああ、こんなとこで一人で何してんのさ」

杏子「さやか達とは一緒じゃないのか?」

まどか「う、うん…さやかちゃんとほむらちゃんは二人で温泉旅行だよ」

杏子「なにぃ!?」

まどか「わわわ」

杏子「どういうことだ、おい!」

杏子「どうしてほむらがさやかと…!」

まどか「お、落ち着いて?杏子ちゃん」

杏子「なるほど、マミのやつがあみだクジでねぇ」

まどか「うん、だからマミさんを待ってたの」

杏子「ちっ…あたしのいないとこでそんなことやってたのかよ」

まどか「だ、だって杏子ちゃん…急にいなくなっちゃたんだもん」

杏子「まぁあたしは用事があったからね」

まどか「なら、ここのたい焼きを食べに来たの?」

杏子「ああ、メロンソーダ味のたい焼きがあるらしいぜ」

まどか「そ、そうなんだ…」

まどか「マミさん…まだかなぁ…」

杏子「どのくらい待ってんのさ?」

まどか「んと、二時間くらい…かな?」

杏子「えっ?そんなにかよ?」

まどか「うん…」

杏子「んー…そういや、マミのやつ昨日は雨の中走り回ってたからね」

杏子「風邪でもひいたんじゃないの?」

まどか「魔法少女でも風邪をひくの?」

杏子「まぁそう言うこともあるさ」

まどか「そっか…」

杏子「よし、まどか」

まどか「なあに?」

杏子「面貸しな、あたしと一緒に行くぞ」

まどか「えっ?でもマミさんが…」

杏子「あたし抜きでやろうとした罰さ、それに来たら来たで合流すりゃいいんだし」

まどか「んー…」

杏子「それに、まどかも何時までも待ってるのも退屈だろ?」

杏子「だからさ、一緒に行こうぜ」

まどか「…うん、わかったよ杏子ちゃん」

杏子「よし、んじゃまずはメロンソーダ味のたい焼きからだね!」

まどか「あはは…」

一方

マミ「うぅ…」フラフラ

マミ「体が重い…こんな気持ちであるくの初めて…」

マミ「じゃないけど、久々…ね」

マミ「ひちゅっ!」

マミ「うー…こんなはずじゃなかったのに…」

マミ「はぁ…はぁ…ちょっと…苦しい…かしら…?」

マミ「はぁ…はぁ…あれ?あれれ…?」

マミ「回りがクルクル回って…」

マミ「うぅぅ…」ペタン

マミ「もうダメ…」

そして

さやか「うわー!広いねぇ!」

ほむら「…そうね」

さやか「やっぱりあたし達の貸しきりっぽいね」

さやか「ラッキーじゃん!これで思いっきり遊べるよ」

ほむら「…お風呂場は遊ぶところじゃないわよ?」

さやか「わかってるって!ほら、まずは体洗おうよ」

ほむら「そうね」

さやか「えと…やっぱシャンプーは持ち込みか」

ほむら「あっ…」

さやか「あれ?もしかして忘れた?」

ほむら「う、うん…」

さやか「仕方ない、さやかちゃんが貸してあげよう」

ほむら「…助かるわ」

さやか「でも、只で貸すのはちょっとつまらないかな?」

ほむら「………」

さやか「あ、そうだ!あたしの髪洗ってよ!」

ほむら「えっ?」

さやか「そしたらちゃんとあたしもするからさ」

ほむら「……でも」

さやか「んー?なに、恥ずかしいわけ?」

ほむら「そう言うわけじゃないわ…でも…」

さやか「大丈夫、遠慮ならいらないからさ」

ほむら「遠慮じゃないわ」

さやか「ならいいじゃん、はい洗って!よろしくぅ!」

ほむら「もう…仕方ないか」

さやか「えへへー、誰かに洗って貰うのなんて久しぶりだわ」

ほむら「私だってこうして誰かの髪を洗うのは初めてよ」

さやか「あ、そうなの?」

ほむら「さやかは経験あるの?」

さやか「うん、まどかとちょっとね」

ほむら「まどかと?」

さやか「うん、まぁ小学生の時の話だけどね」

ほむら「…そう」

さやか「修学旅行や宿泊研修の時によく洗いっこしたよ」

ほむら「……」

さやか「ほむらはなかったの?そう言うの」

さやか「東京でも修学旅行や修学旅行くらいあったでしょ?」

ほむら「それは…あったけど…」

さやか「……ま、だからって洗いっこするとは限んないか」

ほむら「……」

さやか「よし、思いで話はこんくらいにして」

さやか「さっ、洗ってよ!」

ほむら「…わかったわ、シャワー流すわよ?」ジャー

さやか「きたきた」

ほむら「シャンプーはこのくらいでいい?」

さやか「うん、てきとーでいいよ」

ほむら「そう、それじゃあ洗うわね」

さやか「よろしくー」

ほむら「ん…」ワシャワシャ

さやか「おーいいよいいよ」

ほむら「…力加減はどう?痛くない?」

さやか「うん、ちょうど良い感じー」

ほむら「そう、よかった…」ワシャワシャ

さやか「やっぱ誰かに洗って貰うのは気持ちいいねー」

ほむら「そうなの?」

さやか「うん、気持ちいいよ?」

ほむら「そう…」

さやか「ね、あたしの髪どう?」

ほむら「えっ?」

さやか「ほら、あたしはほむらと違って短いからさ」

さやか「やっぱなんか違うのかなってね」

ほむら「そうね…柔らかい…かしら?」

さやか「えー?そう?なんか嬉しいね」

ほむら「さやかは髪伸ばしたことはないの?」

さやか「うーん…ないかなぁ、だいたいいつも今と同じ感じだし」

さやか「逆にほむらは短くしたことないの?」

ほむら「ないわね」

さやか「んじゃずっと今と同じ髪型だったんだ?」

ほむら「…少し前までは三つ編みだったわ」

さやか「えっ?マジ?」

ほむら「…ええ」

さやか「へー?なんか意外」

ほむら「…そうかしら?」

さやか「うんうん!今度見せてよ」

ほむら「えっ?い、嫌よ!」

さやか「えー?なんで?」

ほむら「い、いいから!もう流すわよ?」ジャー

さやか「わわっ?急にかけないでよ!」

ほむら「…はぁ」

さやか「ま、いっか。洗ってくれたんだし」

さやか「ありがと、ほむら!」

ほむら「いえ、構わないわ」

さやか「んじゃ次はあたしが洗う番だね」

ほむら「えっ?私は自分で洗うから大丈夫よ」

さやか「いーのいーの!気にしないでいいよ」

ほむら「そう言うわけじゃ…!」

さやか「ほら、座って?遠慮はいらないし」

さやか「シャンプーもトリートメントもあるんだよ」

ほむら「だからそうじゃなくって…」

さやか「はいはい、シャワー流すね」ジャー

ほむら「もぉ…」

さやか「しっかし、こうして見るとやっぱ髪長いよね」

ほむら「そう?」

さやか「うん、あたしなんかとは全然違うし」

ほむら「それはそうでしょうけど…」

さやか「まぁまどかもそんなに長くはないし」

さやか「マミさんも左右のあれを下ろしても特別長いわけじゃなさそうだし」

さやか「杏子は…どうなんだろ?どっちが長い?」

ほむら「私より長いと思うわ」

さやか「あ、そう?あたしはほむらかと思ったわ」

さやか「まぁ杏子はダンスをやってるからね」

ほむら「?」

さやか「さて、んじゃ洗っていきますか」ワシャワシャ

ほむら「あっ…」

さやか「どう?気持ち良い?」

ほむら「ふあっ…」

さやか「うんうん、気持ち良いみたいだね」

さやか「どこか痒いとことかない?」

ほむら「え?えと…こ、ここ…」

さやか「オッケーオッケー」ワシャワシャ

ほむら「ふぁ…」

さやか(なんか可愛いんだけど)

ほむら「……」ボーッ

さやか「よーし、トリートメントもこれでオッケーだね」

ほむら「…」ボーッ

さやか「どう?ほむら、気持ちよかったでしょ?」

ほむら「……え」

さやか「気持ちよかった?」

ほむら「あ…え、ええ…気持ちよかったわ」

さやか「そっか、よかったよかった!」

さやか「んじゃ次は体を洗って…と」

さやか「流石に体を洗いっこは嫌でしょ?」

ほむら「う、うん…」

ほむら「あ、それポン」
まどか「ほむらちゃんポンばっかり」
杏子「チッ」
さやか「お先にリーチ!」
ほむら「あ、それもポン」
杏子「てめえなんなんだよ」
まどか「麻雀は仲良くやるもんだよ~」
杏子「ったく~、撥通せよ。トン」
さやか「通し通し」
ほむら「あ、それロン」

一方

ゴォォォォォッ

杏子「わ!わ!わ!わ!わ!」

まどか「てぃひー!」

杏子「うわぁぁぁぁぁっ?」

まどか「はやーい!」

杏子「さ、さやかぁぁぁぁぁっ!」

まどか「うぇひー!」



杏子「はぁ…はぁ…」

まどか「楽しかったね、クリームマウンテン」

杏子「あ、ああ…」

杏子(もうぜってー乗らねぇ…)

さらに一方

マミ「ん…」

マミ「あれ…ここは…?」

マミ「ベッド…そっか、私途中で倒れて…」

マミ「はぁ…楽しみにしてたのになぁ…」

マミ「結局…私は一人ぼっち…なのね?」

マミ「はぁ…」

「あっ、目が覚めたのですね?」

マミ「えっ?」

「ごきげんよう」

マミ「あ、あなたは…?」

仁美「ふふっ、私は志筑仁美です」

マミ「え、えと…」

仁美「巴マミさん…ですよね?」

マミ「なんで私の名前を?」

仁美「まどかさんと仁美さんから伺っていますわ」

マミ「えっ?」

仁美「とっても優しくて素敵な先輩だって」

マミ「!」

仁美「そしてお友達だって」ニコ

マミ「え、え、えと!」

仁美「そして私の命の恩人ですもの」

仁美「いた、紅茶を持ってきますわ」

一方

さやか「ふぅ、ごくらくごくらくー」

ほむら「ふふっ、爺臭いわよ?」

さやか「なんだとぉー!」

ほむら「ふふ、いつかのお返しよ」

さやか「……」

ほむら「…もしかして、気に触ったかしら?」

ほむら「今のは冗談よ?」

さやか「いや、違うよ」

ほむら「?」

さやか「やっとほむらが、あたしにも笑ってくれるようになってくれたなってさ」

ほむら「!」

さやか「ほむらはさ、まどかに対しては笑うことがあっても」

さやか「あたしに対しては笑ってくれなくて、それがちょっと悔しくて」

さやか「そして、なんか寂しかったんだ」

ほむら「さやか…」

さやか「ほむらには、ほむらなりの事情があると思うから詳しくは聞かないけど」

さやか「やっぱ笑ってくれなきゃ嫌だなって思ってたのよ」

さやか「だからさ、ちょっとでも良いから切っ掛けを作りたかったんだよね」

さやか「そしたらさ、マミさんが今日のこと言い出してさ」

さやか「これを機にほむらと仲良くなってやる!って決めたわけよ」

ほむら「…そうだったの」

さやか「でもさ、ほむらって何て言うか…」

さやか「まどか関連以外に掴み所がないって言うかー」

さやか「どんなのが好きなのかとかがいまいちわかんなかっのよね」

さやか「でもさ、何となくわかったよ。ほむらのこと」

ほむら「…そう?」

さやか「うん、やっぱほむらも普通の女の子なんだなってね!」

ほむら「どう言うこと?」

さやか「髪洗ってるときのほむら、普段のほむらと比べたら」

さやか「やたら可愛い反応するしさ」

ほむら「えっ?」

さやか「なんか途中から大人しくなったりして、結構かわいかったよ?」

ほむら「さ、さやか!」

さやか「あははっ!」

ほむら「も、もう!」

さやか「さーてと、そんじゃあ上がってご飯食べようよ」

さやか「ここの旅館のご飯って美味しいらしいよ」

ほむら「そう、それは楽しみね」

さやか「うん、そうと決まったらぁ…」

さやか「どっちが先につくか競争だぁー!」タタッ

ほむら「あっ、走ったら…!」

ツルッ

さやか「わわわっ?」

ほむら「あぶないっ!」バッ

ドテッ

ほむら「っう…」

さやか「いてて…ご、ごめんほむ…」

さやか「!?」

ほむら「!?」

さやか(ち…)

ほむら(近いっ!?)

さやか「……」ドキドキ

ほむら「……」ドキドキ

さやか「あ…ご、ごめんっ!」バッ

ほむら「い、いえっ!」

さやか「……」

ほむら「……」

さやか(な、なんなのよ…)

ほむら(もう…)

一方

まどか「おいしいね、杏子ちゃん!」

杏子「えぇ?そ、そうか…?」

まどか「ほんとにメロンソーダの味がするんだね」

杏子「んー…あたしは微妙かなぁ」

まどか「そうなんだ?ね、杏子ちゃんは何が一番好きなの?」

杏子「一番?そうだな…やっぱあんこかな?」

まどか「それはあんこちゃんだから?」

杏子「なっ?まどか!どう言う意味だおい!」

まどか「うぇひひ!」

さらに一方

マミ「…」ススッ

仁美「どうです?お口に合いましたか?」

マミ「ええ、すっごく美味しいわ」

仁美「そうですの?ふふ、良かったですわ」

マミ「その…ごめんなさい、迷惑だったでしょ?」

仁美「いえ、そんな。それに私もいつか巴さんとお話しがしたかったので」

マミ「なんで私なんかと?」

仁美「さやかさんやまどかさんから、巴さんは凄く良いお方だと聞いていたので」

仁美「できれば私も仲良くできたらな…と思って」

マミ「美樹さんと鹿目さんが…」

仁美「はい!」

マミ「そう…」ニコ

マミ(なんだ…私、一人ぼっちなんかじゃなかったのね?)

マミ(美樹さんと鹿目さん、そして暁美さんと佐倉さんと私)

マミ(この5人でいると…どうしても私だけ余ってしまうような気がして…)

マミ(それが嫌で…だから、佐倉さんのいない間に2ペアで遊ぶ)

マミ(…そう考えていたのだけど、その必要はなかったみたいね)

マミ(結構、私は行けず終いだったし)

マミ(費用はちょっと財布に痛手だったけど)

マミ(今回の作戦は間違いじゃなかったのかもしれないわ)

マミ(それに…新しいお友達ができそうなんだもの)

マミ(だからそれはとっても嬉しいなって)

マミ(そう思っちゃっても良いわよね?)

マミ「…ふふっ」

仁美「まだ紅茶はたくさんありますわ、お代わりはいかがなさいます?」

マミ「ええ、頂くわ。でもその前に…」

仁美「はい?」

マミ「私ともっと、お話しましょ?」ニコ

仁美「…はい!」ニコ

その夜

さやか「やー、今日は楽しかったね」

ほむら「うん」

さやか「三連休で助かったわ、学校だったら絶対めんどーだったもん」

ほむら「でもどうせ授業中眠るんでしょ?」

さやか「まあね!」

ほむら「ふふ、もう…それだからバカになるのよ」

さやか「あー!今バカって言ったなぁ?」

さやか「バカって言ったやつがバカなんだよ、バーカ!」

ほむら「…それはわざと言ってるのかしら?」

さやか「?」

ほむら「…まあいいわ」

さやか「ねえ、ほむら」

ほむら「なに?」

さやか「今日は一番何が楽しかった?」

ほむら「ん…そうね、まず料理は申し分なかったわ」

さやか「うん、美味しかったよね」

ほむら「……卓球は…」

さやか「ほむら下手すぎ」

ほむら「べ、別にいいじゃない!」

さやか「言っとくけど、卓球はラケットを自分の顔面にぶつける球技じゃないからね」

ほむら「ほむぅ…」

ほむら「そ、そう言うさやかは何が一番良かったのよ?」

さやか「んー、やっぱ温泉かな?」

ほむら「温泉…」

さやか「うん、だってさなんかほむらのリアクション可愛かったし」

さやか「倒れた時のほむら、なんかエロかったし」

ほむら「ばっ…!あれはさやかが走り出したせいじゃない!」

さやか「いやぁ、すみません」

ほむら「だいたい、それを言うならさやか、あなただって」

ほむら「顔を真っ赤にしてその後暫く口をきいてくれなかったじゃないの」

さやか「だって恥ずかしかったんだもん」

ほむら「私だってそうよ!」

さやか「これがまどかだったら嬉しかったくせにぃ」

ほむら「うっ…」

さやか「ま、次はまどかと来れるよう祈るんだね」

ほむら「そうするわ」

さやか「あはは」

ほむら「…でも」

さやか「ん?」

ほむら「まどかはもちろんだけど、マミとも来たいわね」

さやか「うん、そうだね。今日はマミさんのおかげで来れたんだもんね」

ほむら「お金も結構かかっていたはずよ」

さやか「うん…あたしのお小遣いじゃ到底無理だわ…」

ほむら「なら、今度はお金のかからない所にみんなで行かない?」

さやか「あっ、賛成!それいいね」

さやか「んでもって、次は杏子も誘おうね」

ほむら「そうね」

さやか「たい焼きマイスター杏子も、そのころには帰ってきてるでしょ?」

ほむら「そもそも、どうして杏子はたい焼きの為に旅立ったの?」

さやか「さあ?」

ほむら「…まぁいいわ」

さやか「よし、んじゃ明日に備えて今日はもう寝ちゃおっか?」

ほむら「それもそうね」

さやか「じゃあお布団敷くから手伝って」

ほむら「わかったわ」

さやか「これでよし、と」

ほむら「ちょっと待ちなさい」

さやか「ん?」

ほむら「何で一枚しかないの?」

さやか「あたしと一緒に寝るからだよ」

ほむら「なっ…」

さやか「夫婦ならそのくらい普通じゃん?」

ほむら「まだそれ言ってたの?」

さやか「もちろん!今日のさやかちゃんはほむらの嫁だからね!」

ほむら「はぁ…もう、今日だけよ?」

さやか「はいはい、わかってるって」

ほむら「それじゃあ、もう寝るわよ?」

さやか「あっ、まって?その前にさ、今日のことメールでまどかとマミさんに知らせようよ」

ほむら「…うん、そうしましょうか」

さやか「んじゃほむら、こっち来て」

ほむら「なにするの?」モゾモゾ

さやか「写メ撮ろうよ、写メ!」

ほむら「えっ?」

さやか「あたし達の初夜だよ!なんてね!」

ほむら「もう、一枚だけよ?」

さやか「うん、んじゃ撮るよー?」

その頃

杏子「はぁ…今日は一日まどかに振り回されて終わった…」

杏子「あいつあんなに元気良かったのか…」

マミ「…」テクテク

杏子「ん?マミー!」

マミ「あら?佐倉さん」

杏子「なんだよ、お前ここにいたのか?」

マミ「ええ、新しいお友達と話していたらこんな時間になっていたわ」

杏子「……まどかとの待ち合わせはどうしたのさ?」

マミ「あっ…」

杏子「ったく、おかげであたしは一日中まどかに振り回されてたんだぜ?」

マミ「鹿目さんにはまた別の形で…」

杏子「まぁ楽しかったからいいんだけどさ」

マミ「そっか、よかったわ」

杏子「それよりさ、さやかは…」

サールティーローヤーリィー

マミ「あら?メールだわ?」

杏子「ん?誰から?」

マミ「美樹さんね、件名は…」

杏子「暁美さやかでーす!」

杏子「って…どういうことだ、おい!」

マミ「写真の添付もあるわ」

杏子「こいつらすっごく楽しそうじゃねぇか!」

そして

まどか「今日は楽しかったなぁ」

マドッチマドマド

まどか「あっ、ほむらちゃんからメールだ」

まどか「ほむらちゃんとさやかちゃん、仲良くなれたかな?」

まどか「…え!?」

まどか「私たち結婚しました…?」

まどか「ど、どういうこと…?」

まどか「あ、画像がある…えと…」

まどか「わぁ、さやかちゃんとほむらちゃん、凄く楽しそう」

まどか「特にほむらちゃん…こんなに笑顔が可愛かったんだね」

まどか「きっと、すっごく楽しかったんだろうなぁ」

まどか「いいなぁ、さやかちゃん。羨ましいな」

まどか「わたしもあんなほむらちゃんの笑顔が見てみたいよ」

まどか「でも、中学生だからまだ結婚しちゃダメだよ?」

まどか「それに、ほむらちゃんは鹿目ほむらになるんだからね」

まどか「えへへ、もちろんわたしだけの秘密だけどね」

まどか「みんなには内緒だよ?」

最後に

さやか「なかなかやるじゃん、ほむら!」

さやか「まさかまどかに結婚しました!ってメール送るなんてね」

ほむら「ふふっ、たまにはこう言うのも悪くないわね」

さやか「おっ?ほむらも少しずつさやかちゃんに毒されてきるね」

ほむら「さぁ、どうかしらね?」

さやか「えへへー、ほーむら!」

ほむら「なあに?」

さやか「夫婦は今日でおしまいだけどさ、明日からは友達として…」

ほむら「ええ、もちろんよ」

さやか「よろしくね!ほむら!」

ほむら「うんっ!」

おわり

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