上条春菜「超能力バトルゲーム!」 遊佐こずえ「なのー」 (54)

※モバマスSSです。

モバマスと、その他複数の作品の情報が出てきます。


他作品の能力を纏ったモバマスキャラによるバトルゲーム、よって他作品のネタバレ有り。



過去作を見なくても一応楽しめると思います。


前作はこちら↓

モバP「超能力バトルゲーム?」
モバP「超能力バトルゲーム?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1380456795/)

荒木比奈「超能力バトルゲーム!2ッス」
荒木比奈「超能力バトルゲーム!2ッス」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1381673546/)

脇山珠美「超能力バトルゲーム!!」堀裕子「勝負!!」
脇山珠美「超能力バトルゲーム!!」堀裕子「勝負!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383568343/)

白坂小梅「超能力…バトル…ゲーム。ホラー?vs…」星輝子「スプラッター?」
白坂小梅「超能力…バトル…ゲーム。ホラー?vs…」星輝子「スプラッター?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385812766/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387627361

(事務所内)


上条春菜「ふんふんふふーん♪」キュッキュッ

春菜「…よしっ、メガネ拭き終了!」ピカピカ


カチャ、タダイマーッス、パタン…


荒木比奈「おっ、春菜ちゃん。お疲れ様ッス~」

春菜「お疲れ様です、今日も良いメガネですね!」


比奈「おぅ、いきなりそう来るッスか…」

春菜「ふふっ、冗談です。お仕事が無事に成功したのでついハイテンションに…」


比奈「それは良かったッス、なんだかんだでみんな仕事が増えてきて忙しいッスね~」


春菜「比奈ちゃんは、お仕事順調ですか?」


比奈「まあまあッスねぇ、仕事と休暇が程よく混ざり合った感じッス~」

春菜「ほほぅ、それはそれで羨ましい…」


比奈「まぁ、それというのもプロデューサーが『休暇中にゲームとか創作活動とかやって、アイドル活動の武器にしろ』って言うもんでスから…」

比奈「それで私の好きそうな仕事取ってくるから、ホント感謝してるッス」

比奈「…あれ、そういえばプロデューサーは?」


春菜「プロデューサーさんですか?さっきこずえちゃんと紗南ちゃんを事務所に置いて、次の現場に行っちゃいました」

比奈「忙しいッスねー」


オリャー!ッシャー!

比奈「…ん?」トコトコ…


三好紗南「やったー!勝ったよー!!」バンザーイ

日野茜「おぉ!なんかスゴイですね!!」

遊佐こずえ 「さなおねーちゃんすごいのー」パチパチ


比奈「何やってるッスか?」

紗南「あっ、比奈さんお疲れ様ー。みてみてー、もうここまでクリアしたよー!」


比奈「おぉ、それは私が貸したゲームッスね。結構いいところまで進んでるッスねー」

紗南「へへーん!このままエンディングまで一直線だよ!」


藤居朋「ねえねえ、何の話?ゲーム?」

茜「朋さん、お疲れ様です!!」


朋「おつかれー。…で、それゲームだよね?」

紗南「ファイナルファンタジーです!しかも零式!」


朋「FFかー、懐かしいなー」


紗南「それで、これがどうしたの?」


朋「あ、そうそう、それなんだけど、そのゲーム貸してくれない?」

紗南「やりたいの?」


朋「まぁそれもあるけど。今日の『おは朝占い』で、ラッキーアクションが"ゲーム"だったのよ」

朋「それでゲームを持ってきたんだけど…これ…壊れちゃって動かないの…」スッ


紗南「ゲ…ゲームボーイアドバンス…」

比奈「そこは3DSとかvitaとかじゃないッスか?」

朋「いやぁ、久しぶりにロックマンエグゼがやりたくなって…」


比奈「…この事務所のゲーム事情は少し変ッスね」


紗南「そういうことなら良いけど…ゲームねぇ…ゲームと言えば…」

比奈「あっちの方が良いッスよねぇ?」

朋「…?」


茜「あ!アレですね!!なんかスゴイゲームがあるって!やったことないですけど!!」


朋「あぁ、あのなんだっけ…バーチャルボーイ?いいわよ、結構気になってたし、それやりましょう。」


比奈「正式名称は知らないッスけど、まぁそんな感じッス」

紗南「違うけどね」


比奈「よし、じゃあ参加募集…始めッス!」


紗南「はい!私プレイヤー!」ハイ!

茜「面白そうなんで私も!!あ!プレイヤーで!!」」ハイ!!

朋「プレイしなきゃ意味ないし、私もプレイヤーで」ハイ


比奈「んー、2対2で私が参加するのもいいッスけど…」


比奈「おーい!春菜ちゃーん!」


春菜「はいはーい、呼びました?」タタタ


比奈「春菜ちゃん、これやるッス?」

春菜「…あー、これ。ちょっと気になってたんですよねー」

春菜「いい機会ですし、私も参加しましょう!」


比奈「オッケーッス、じゃあ春菜ちゃんはプレイヤーで」


比奈「ということで、私は実況ッスね。なんか最近実況しかしてないでスが…」


こずえ「ひなおねーちゃーん」

比奈「ん?」


こずえ「こずえも、やってみたいのー」


比奈「あらあらまあまあ、じゃあこずえちゃんは私と一緒に実況するッス?」ナデナデ

こずえ「やるー」ニヘー

比奈(かわいい…)


紗南「あ、そうだ、ちひろさーん!」

ちひろ「はーい!」


紗南「ちょっとゲームやってくるー!」

ちひろ「分かりましたー!」



紗南「よし、じゃあ始めよう!」カポッ


茜「ところで、これ何するゲームなんですか!!?」カポッ


比奈「バトルゲームッス。チームは適当に『茜&春菜チーム』VS『紗南&朋チーム』でいいッスか?」カポッ


朋「いいわよ、それで行きましょう」カポッ


春菜「やるからには負けません!」カポッ


こずえ「たのしみなのー」カポッ


システム起動、ゲームヲ開始シマス…


仮想空間内(廃墟ステージ)


春菜「おぉー、これは中々…」

茜「広いですね!走りたくなってきました!!」


朋「コンクリートジャングル…、軍艦島みたいだね。行ったことないけど…」



こずえ「わぁー、おはながさいてるのー」



春菜&茜&朋「…えっ!?」




仮想空間内(実況席)

比奈「ふぅ、さて、今回はどんな戦いが見れるんでスかね?楽しみッス」

紗南「…そだねー」


比奈「…なんで紗南ちゃんがここにいるんでス?」

紗南「…なんでだろうねー」


比奈(以下スピーカー)『こずえちゃーん!』

こずえ「なにー?」


比奈『なんでそっちにいるんスかー?戻って実況するッスー!』

こずえ「えー、こっちのほうがたのしそうなのー」


比奈(以上スピーカー)『こずえちゃんに戦わせたなんて、プロデューサーに知られたら面倒くさいッスー!』

こずえ「…えー?こずえ、だいじょうぶだよー?」


比奈『…もうだめだぁ、おしまいだぁ…」


紗南『いいんじゃない?意外と面白い結果になるかも?』

比奈『そんなもんッスかねぇ。まぁゲームと割り切れば…』


比奈『仕方ないッス、始めちゃいましょう!実況は荒木比奈と…』

紗南『三好紗南でお送りするよ!』


比奈『では、能力を決定しましょう。ガチャで』

紗南『チームの代表者が引いてね!』


春菜「私が引いていい?」

茜「はい!もちろん!じゃあ私は走ってきます!」ダダダッ!

春菜「やめて!!」ガチャガチャ


朋「こずえちゃんは私が守るからねー」ガチャガチャ

こずえ「ともおねーちゃん、ありがとうなのー」ニヘー


紗南『…能力が決定したみたいだね!』

比奈『さて、能力見るッス?』


紗南『んーどっちも気になるけど…こずえちゃんの能力知りたいなー』

比奈『まぁ気になるッスよね…。いっちゃいまスか』


紗南『早速ですが、朋&こずえチームの能力はコチラ!!』



藤居朋

ゲーム「ファイナルファンタジー3」より、ジョブ『風水師』

FF3で使えるジョブの一つ、『風水師』になれる。
特殊技『地形』で、作中に登場する様々な攻撃をランダムで出せる。

ジョブの特性として、地形による攻撃翌力は高い(ただし出る技はランダム)が、体力はあまり高くない。



比奈『おっ、FF3ッスか~』

紗南『あたしDSでやったことあるー!強いよね風水師』


比奈『さっきFFの話してたから感化されちゃったんでスかね?占い好きな朋ちゃんらしいッス』


比奈『…さぁ、次はこずえちゃんの能力ッス』

紗南『ゴクリ…』


遊佐こずえ

ゲーム「ファイナルファンタジー3」より、ジョブ『魔界幻士』

FF3で使えるジョブの一つ、『魔界幻士』になれる。
特殊技『魔法』により『魔物の召喚』を行うことができる。

今回、こずえが召喚するのは主に『チョコボ』
こずえがチョコボに乗って、走り回ったり攻撃したりできる。

ジョブの特性として、召喚による攻撃翌力は高いが、体力が低い。



比奈『…ホッ』


紗南『チョコボかー、かわいいねー!』

比奈『確かに、朋ちゃんは良いものを引いてくれたッスね』


比奈『春菜&茜チームの能力は、2人が能力を発動してから紹介するッス』

紗南『わかったよ!じゃあ始めよう!!』


比奈『あっ、チームバトルの時は実況は空気になるのでよろしくッス!』

紗南『えぇー!!』


バトル…開始!!!


春菜「…よーし。じゃあ茜ちゃん、ここは任せた!!」

茜「はい!…でもどうすればいいんですか!?」


朋「じゃ、こずえちゃんは逃げちゃってね」

こずえ「んー、じゃあ、とおくからみてるねー。ちょこぼー、のせてー」

クェー!


こずえ「よいしょっと…、れっつごーなのー」

クェー!
ダダダダダダッ!!


朋「速いわねー…。よし!それじゃあこっちも!」


コマンド→「ちけい」 結果:火炎放射


朋「ファイアー!」ゴォォォッ!


春菜「うわぁ来た!茜ちゃん!その笛吹いて!!そして私を運んで逃げて!!」

茜「笛ですか!?あれ!?いつの間に!!」スゥー


ピィィィィィィィィィィィィィィ!!


春菜「ひゃあ!!」ガシッ!

茜「では、逃げま…」ビュン!!


シュタタタタタタ!!


茜「うおおお!凄いです!!速いです!!!」タタタ!

春菜「そう、それが茜ちゃんの能力!いくらでも走っ…ちょっとスピード落として!!」


茜「了解しましたー!!」タタタタタタタ!

タタタ…


朋「あっちも速いわねー…。どうしようアレ…」


ダダダダダッ!キキーッ!

こずえ「あれー?おねーちゃんたち、にげちゃったのー?」


朋「ええ、走って逃げられたわ…」

こずえ「じゃあ、おいかけるー?」


朋「そうね、相手がどんな能力か知らないけど、火力で圧倒してやるわ!」

こずえ「おひとりさま、ごあんないなのー。ちょこぼー」

クェー!


朋「よいしょっと…。よし、追ってちょうだい!」

こずえ「れっつごー」

クェー!

ダダダダダダダダダッ!!


朋「ヒィッ!は、はやっ!!ちょっとスピード落として!!」

こずえ「ぜんりょくしっそうなのー」

クェー!


朋「ヒ、ヒエェェェェ!!」

ダダダダッ!



…タタタタタッ!

ピッピッ!ピッピッ!


春菜「茜ちゃん、ストップストップ!」

茜「ふぁい!」ピヒィー!キキーッ!


春菜「よいしょっと…。ふぅ、ありがとうね茜ちゃん」

茜「いえいえ、まだ走り足りないくらいですっ!!」


春菜「そ、そう…。さて、これからどうしようかな…」

茜「迎え撃ちますかっ!?それとも特攻ですかっ!?」


春菜「…えーっと、じゃあ茜ちゃんは、こずえちゃんを"捕獲"してもらってもいい?」

茜「おぉー、捕獲ですか?」



春菜「そう、あくまで捕獲。あの子を"攻撃して倒す"なんて、ちょっと可哀想だしね」

春菜「それに、こずえちゃんはチョコボに乗ってるし、スピードで対抗できるのは今の茜ちゃんだけなの」


茜「なるほど!」

春菜「あ、笛を吹いてから速くなれるのは"数秒間"だけだから、さっきみたいに吹きながら走ってね」


茜「わっかりました!!お任せください!!じゃ、行ってきますー!!」スゥゥ…

春菜「あっ、ちょ…」


ピィィィィィィィィィィィィィィ!!


茜「では、こずえちゃんを探してきますー!!!」タタタタタタッ!

ピー!…


春菜「あぁ、行っちゃった…」

春菜(笛、できれば静かに吹いて欲しかったな…)


…ダダダダッ!キキーッ!

朋「見つけたわっ!」


朋「あんな大きな音で笛を吹くなんて、『見つけてください』って言ってるようなものねっ!」

こずえ「おっきなおとだったのー」

クェー!


春菜(…やっぱりー…)ダウー


朋「あら、茜ちゃんはいないのね、ちょうどいいわ!」

コマンド→「ちけい」 結果:かまいたち


朋「切り刻みなさいっ!」シュパパパパパッ!

こずえ「おねーちゃん、がんばってー」

クェーッ!


春菜「うっひゃあーーー!!!」ヒット!ダメージ!

春菜「っ!ここは撤退っ!」ダッ!

タッタッタッ


こずえ「ビルのなかに逃げちゃったのー」


朋「追撃ー!」

コマンド→「ちけい」 結果:じしん


朋「ラッキー!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


春菜「あわわわわわ…」タタタタ…


こずえ「あー、びるがー」


朋「おりゃー!」

コマンド→「ちけい」 結果:らくばん


朋「ひゃっほー!」ガラガラガラガラ…

こずえ「あー…びるがくずれちゃうのー」


春菜「ぎゃー!」

ガシャァン!ゴゴゴ…ガラガラガラ…

ガラガラ…パラ…


朋「ふぅ…やったわ!」グッ!

こずえ「おねーちゃんすごーい」パチパチ


春菜「『やったわ!』じゃないっ!死ぬかと思ったわっ!」ゼーハー!

こずえ「はるなおねーちゃん、ぶじだったのー」パチパチ


朋「大丈夫だって、なんか痛みとか無いらしいし?」

春菜「それでも生き埋めはちょっと…」ウーン…


朋「…あー、まぁ…。あ、でもこれで終わりねっ!」ニコッ…

こずえ「ともおねーちゃん、ちょっとこわいの…」


コマンド→「ちけい」 結果:シャドウフレア


朋「キターーーー!!」シュゴゴゴゴ…


比奈『こっ、これは!!』

紗南『"風水師"最強の技、シャドウフレア!出現率2%の超レア技!』


春菜「ちょ…ちょっと待って!!!」

朋「何?いまさら命乞い?」シュゴゴゴゴ…


春菜「えっと…取引をしましょう!!」


朋「…へぇ?今の春菜ちゃんに、この状況を覆せる取引材料があるのかしら?」ゴゴゴ…


春菜「…『おは朝』の"裏番組"…」

朋「…?」


春菜「朝の定番、『SIP』の占いコーナー…」

朋「なっ…!」

こずえ「…?」


春菜「確か…朋さんが今日の朝に見たのは、『おは朝』の占いコーナーでしたね…」

春菜「それなら、毎日同じ時間にやってる『SIP』の占いコーナーは見てないんじゃないんですか…?」


朋「ぐっ…!!」


春菜「私は見てました…。結果…教えてあげてもいいですよ…?蟹座の運勢…そして、ラッキーアクションを…!」

朋「……」ワナワナ…


こずえ「…?ともおねーちゃん?」


春菜「そうですねぇ…その攻撃…シャドウフレアでしたっけ?それを収めてもらうだけで…取引成立です…!」


朋「ぐっ…!」

こずえ「おねーちゃん、どうしたのー?」


朋「…うぅ…ご、ごめん!こずえちゃん!」ゴゴゴ…

MISS!!


こずえ「あー、はずしちゃったのー!」


春菜「取引…成立ですっ!」


朋「早く!占いの結果を教えてちょうだい!!」

春菜(なんか占いジャンキーみたいになってますね…)


春菜「わ、分かりました」


春菜「まず運勢ですが、金運・恋愛運は普通でした」

朋「ふむふむ」


春菜「仕事運はいつもより良く、『思い切ったことをしてみよう』と…」

朋「なるほど…」



春菜「そしてラッキーアクションは、『ぶりっ娘ポーズ』です」

朋「へぇ~、…はい?」


春菜「ですから、『ぶりっ娘ポーズ』」

春菜「具体的には、"両コブシを口元に、右脚をうしろに上げたポーズ"ですね」

朋「へ…へぇ~」


朋(や…やりたいっ!でも……いやいや、私はアイドル…!やっても何ら不思議はない…)

朋(それにキツくない…はず…!まだイケるっ!…えぇいっ!これも運勢アップのためっ!)


朋「キ、キャハッ!ともちゃんだよ~!みんなのハートに、スピリチュアルパワー!ちゅうにゅ~!!」キャピピピーン!

朋(は…恥ずかしいぃ~~~!!)カァァ///


春菜「…」ニヤァ…


朋「な、なによ!ア、アイドルだから恥ずかしくないもんっ!」

こずえ「かわいいのー」ナデナデ

朋「撫でないで…」ナデラレ


春菜「朋さん、中々のぶりっ娘ポーズでした。しかもセリフ付き…」

春菜「そして…、かかりましたね…!」


朋「…?」


春菜「これで私の"限定条件"が達成されましたっ!」

朋「なっ…!まさかコレは罠だったのっ!?」


春菜「今更気づいても遅いですっ!いきますよっ!」



春菜「"相手を、『メガネ好き』に変える能力"!!」


こずえ「…?」

春菜「…」

朋「…プッ、なにを言って…」


朋「……はっ!?」


朋(こ、これは…この胸の高鳴りは…)///

朋(は…春菜ちゃんに…?もしかして、メガネに!?これは…まさか……『恋』!?)///


春菜「…どうしました?」ニヤ…

朋「なんでも…ないわ…!」///

こずえ「ともおねーちゃん、かおがまっかなのー」


朋(あぁ…その素敵なフレーム、空の光を蒼く反射させる宝石のようなレンズ…)


春菜「へぇ…なんでもないんですか…?」スタスタ…

朋「こ…こないでっ!!」///


春菜「まぁまぁ…眼鏡どうぞ…?」スッ…

朋「えっ…いいの!?」///


春菜「もちろん。はい、掛けてあげます」


朋(スラリと長いツルに包まれて…あぁ…ノーズパッドが…)


朋「はぁぁぁぁぁぁん♥」スチャ…////


朋(あぁぁぁ…なにこれぇ…すごいぃ…)///

朋(これが…レンズ越しの世界…)///


朋「眼鏡…最高…」ウットリ

春菜「その通りですっ!」ビシィッ!


紗南『…えーっと、どういう状況…?』

比奈『まぁ、予想はしてたッスけどね…』


紗南『"相手をメガネ好きに変える能力"って…そんな変な作品があるんだ…』

比奈『あーえっと…アハハ…、じゃあ春菜チームの能力公開やっちゃいまスか』



上条春菜

コミック「うえきの法則」より、『「相手」を「眼鏡好き」に変える能力』
作品に登場する能力の中心である、"変える能力"の一つ

効果はシンプル、『超が付くほど眼鏡好きになる』
眼鏡を人質(?)に取られ脅迫されれば、頭を壁に打ち付けて自滅することもためらわなくなる

しかし、この能力を発動させるには、ある"条件"を達成しなければならない
それは『相手に"ぶりっ娘ポーズ"をさせること』
一見バカバカしいが、かなり難しい条件。
この条件を達成して初めて、相手を"洗脳"できるのだ



日野茜

コミック「うえきの法則+(プラス)」より、『「笛」に 「速(ビュン)」を加える能力』
作品に登場する能力の中心である、"加える能力"の一つ

笛(ホイッスル)を吹くことで、数秒の間、列車の如きスピードで動くことが出来る
能力を発動した状態で相手にぶつかると、相手が壁にめり込む程の威力となる

この能力にはさらに上の段階(SLモード)があり、尋常ではないスピードで動くことも可能

そしてもう一つ上の段階(スパークモード)もある。SLモードより更に速く動ける。


比奈『と、いうわけッス』


紗南『あー、うえきの法則かー、なんか昔CMで見た気がするね』

比奈『CMッスか、サンデーのアレッスかね?』


紗南『それにしても…、眼鏡好きかぁ…。なんかぴったりだね、本当に』

比奈『でスねぇ…。ピッタリッスよねぇ…それしか言う言葉が見つからないッス…』


紗南『そして、茜さんは…えっとこれは…?』

比奈『うえきの法則の続編ッスね、笛を吹くとスッゴイ速く動ける能力ッス』


紗南『それはまた…茜さんらしいというか…』

比奈『なんかすっごい楽しそうに動きまわってるッスからねぇ…』


紗南『さてさて、こんな展開になっちゃったけど、朋さんはもうリタイアかな?』


比奈『まぁ…無理ッスよねぇ…。眼鏡に染まった上に、目の前には"眼鏡神"がいるッス…』

紗南『ねぇー。じゃ、続き行ってみよっか!』


春菜「…ほら、こんな眼鏡もどうですか?」スチャッ

朋「これも良い…あっ…この色の眼鏡も…」


比奈『…いつの間にあんなにメガネを…』


タタタタタッ!ズサー!

茜「あっ!!!こずえちゃんがいました!!!いましたよ春菜さん!!」ピー!

春菜「知ってる!朋さんはもう大丈夫だから、こずえちゃんを捕まえて!!」


こずえ「ともおねーちゃーん…?おねーちゃーん…」


朋「ご…ごめんね、こずえちゃん。もう、逆らえないの…」///

朋「せめて逃げるか…一緒に眼鏡好きに…はぅ…」///


藤居朋、戦意喪失


比奈『ここで朋ちゃんはリタイアッス!』

紗南『これこずえちゃんどうするの!?』


茜「こずえちゃん!!おとなしく捕まってください!!」ピィーーー!!

タタタタッ!


こずえ「うーんと…えーっと…」

朋「こずえちゃん…逃げて…」///


茜「トラーイ!」タッ!


こずえ「えーっと、"ちょこぼきっく"なのー」

クェーッ!ゲシッ!

茜「ぶほぁ!」ヒット!ダメージ!

ズザー!


春菜「…」

朋「…」

こずえ「にげるのー」

ダッダッダッ!


茜「…やりますね!!では!追ってきます!!」ピィー!!

タタタタタッ!


朋「…無事でいてね…こずえちゃん…」


春菜「はい、次はこれで…」スチャッ

朋「あっ、この細いフレームも…良い…」///


こずえ「ふわぁー…がんばってねーちょこぼー」

クェー!
ダダダダダダッ!!


茜「うおォン!今の私は!!人間機関車ですっ!!」

ピィー!
タタタタタッ!


比奈『さながらカーチェイスでスね』

紗南『チョコボレーシングだね!!』


こずえ「みぎー」キキーッ!ダダダダッ!

茜「なんのっ!」ズサー!タタタッ!ピーッ!


こずえ「ひだりー」キキーッ!ダダダッ!

茜「うおりゃー!」ズサー!タタッ!ピーッ!


こずえ「うえー」バサッ!

茜「うえええ!?」


比奈『チョコボって…飛べたッスか?』

紗南『さ、さぁ…?』


茜「くっ!ならば!飛ぶ前にっ!!」ピョンッ!

ガシッ!


こずえ「ふわぁ!?」

ズサーッ!


茜「ふっふっふっ!捕まえました!!」

こずえ「つ…つかまっちゃたのー…ちょこぼー…」バタバタ

クェー!!


茜「シャーッ!」ガルル…

ク、クェー…


比奈『茜ちゃんの貴重な威嚇…』

紗南『チョコボ、羽も足も出なーい!』


茜「さぁ!春菜さんの所に戻りますよっ!!」ピーッ!タタッ!

こずえ「あーれーなのー」

タッタッタッ…





春菜「さぁ、これはどうですか!?」

朋「んー、こっちの方が私に合ってるかなー」スチャッ

春菜「おぉーなるほど、寒色系がお好みですか?」

朋「そうねー、あっ、縁無し眼鏡も中々…ん?」


…シュタタタタタタタッッ!!!

茜「ひ…ひえええええええええええええ!!!!!」タタタタタッ!


春菜「茜ちゃん!?体から煙が出てるっ!?ってか尋常じゃなく速いっ!」


茜「に、逃げるために能力のレベルを上げましたっ!!」タタタタ!!ズサーーーッ!!

春菜「逃げるためにレベル上げたのっ!?逃げるって…こずえちゃんから!?」


茜「はいっ!」ハァーハァー…

春菜「追ってたんじゃないの!?」


茜「追って!捕まえて!!持って帰る途中で逃げましたっ!!私が!!」ゼーハー

春菜「…えぇー!」


茜「あぁそんなこと言ってる間にも!空に!!」

朋「…?」


…バサァッ!


春菜「…空?」


…バサァッ!バサッ!



ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!



春菜「(゚д゚)」

朋「(゚д゚)」


こずえ「ぎゃおーなのー」


比奈『バ…ババババッ!!』

紗南『バハムート!!!!!』


比奈『しかも零式仕様!?ナンデ!?』


紗南『あっ!そういえば、このゲーム始める前に、零式でバハムートのイベント見せた!』

比奈『…こずえちゃん、その一瞬で覚えて"召喚"しちゃったんスね…』


紗南『ごめん!ほんとごめん!!』


春菜「な…なんですかあれ!!」

朋「バハムート!?召喚できるのはチョコボだけじゃなかったの!?」


比奈『能力解説の欄、「今回、こずえが召喚するのは"主に"『チョコボ』」』

紗南『主にって言っても…いきなりバハムートまでランク飛んじゃうんだ…』


茜「ごめんなさいっ!!逃げますっ!!」ピィーッ!ダダダッ!

春菜「あっ!」

朋「ズルい!!」


こずえ「えっとねー、ばはむーとがつかってたのはー…」

バハムートは ちからを ためている !


こずえ「"てらふれあ"、なのー」ニコッ

バハムート の しょうめんに まほうじんが てんかいされた !


春菜「ちょ、ちょっと待って!!!待ってください!!お願い!!」ガタガタガタ

茜「やっぱり私だけ逃げるなんて無理ですっ!戻ってきましたっ!!」ズサー!

春菜「えぇー!」ガーン!


朋「えぇ!?ちょ、ちょっと!もしかして私も標的!?」ヒェエエエ!

こずえ「…」ニコッ

朋「えぇーー!!!」ガーン!


春菜「眼鏡は!眼鏡だけはぁ!!」

茜「はっ!今こそ!SLモードよりさらに上の段階、スパークモードを…!」




テ ラ フ レ ア


                               ヽ`
                              ´
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春菜「…」チーン

茜「…」チーン


朋「…」ガタガタガタ…


比奈『ステージが更地に…』


比奈『…どうして、こうなったッス…』

紗南『…ごめんなさい』


上条春菜、日野茜 戦闘不能!

勝者 藤居朋&遊佐こずえチーム!


こずえ「すごいのー。ばはむーと、ありがとー」

グォオオオ…



比奈『…衝撃の結末ッス!!』


紗南『…うん!なんかごめんね!でも最後はコントみたいだったね!!』

比奈『フォローになってないッス!』


朋「あ、あれ、私、生きてる…?よ、よかった…生きてた…。き、今日は…運がいいわね…」ガタガタ


比奈『えー、朋ちゃんがなぜ無事なのかでスが…』

比奈『単純に、"フレンドリーファイア"は無効ってことらしいッス』


朋「え?あ!お、終わったんだよね!帰ろう!!ね?」ガタガタ


紗南『朋さん、今日は眼鏡好きになったりバハムートに攻撃されたり、災難だったね…』


比奈『今日の運勢は"凶"、ふふっ…』

紗南『…楓さんの真似?』


比奈『…さぁ!さっさと帰るッスよ!』///

紗南『…そだね!』


比奈『あ、倒れてる2人は強制ログアウトさせるッス』


こずえ「えー、もうかえっちゃうのー?でも、たのしかったのー」ニヘー


紗南『なんという無垢な笑顔…』

比奈『今回ばかりは、一周回って恐怖ッスね…でもカワイイッス…』


朋「あ、震えが収まってきた…」ログアウト


春菜「うぅ…眼鏡だけはー…ウーン…」強制ログアウト


茜「…まばゆい…光が…逃げ…」強制ログアウト


こずえ「ちょこぼー、ばはむーと、ありがとうなのー」ログアウト

グォォ… クェーッ!


紗南『こずえちゃんの能力は未知数…』ログアウト


比奈『あっ、プロデューサーが帰ってきてたらどうしよう…』ログアウト


(事務所内)


比奈「ふわぁ…今何時ッスか…?」


P「そーね大体ねー」

比奈「げえっ!プロデューサー!」


P「おう、お疲れ様ー」ニコ


紗南「ん~…あっ、プロデューサー!」

P「おう、お疲れ様ー」ニコニコ


比奈&紗南「ごめんなさい(ッス)!!」ゲザー


P「…よし!許す!」

比奈&紗南「ッシャ!」ガッツ!


P「いやまぁ、最後の辺りから見てたけど、どっちかって言うと、こずえ以外の皆の方がダメージでかそうだし…」

比奈&紗南「あー…」

P「トラウマにならきゃいいけど…」


朋「あー…、怖かったー…」ムクッ

P「おっ、お疲れー」


朋「もしあれがゲームじゃなかったら…」ブルッ!

P「大丈夫、あんなトンデモ生物はゲームの世界だけだから…」



茜「…はっ!光がっ!」バッ!

P「それは幻想だ!」


春菜「…はっ!眼鏡がっ!」バッ!

P「それも幻想だっ!」

春菜「そんなはずありませんっ!」バンッ!

茜「えぇ!?あれって幻想だったんですかっ!!」


P「落ち着けぇ!」

春菜&茜「はい!(!!!)」


比奈(…すごい統率力ッス)


こずえ「ふわぁ~、たのしかったのー」ムクッ…

P「おっ、起きたか、おつかれー」


春菜「そ、そうね…あれはゲーム…」…ハッ!

春菜「じゃあ、あの眼鏡たちも…」ウゥ…


茜「そうでした!あれはゲームでした!」

茜「でも、今ならあのスピードで走れる気がします!走ってきます!!」バンッ!

タタタタッ!


P「恐怖とは一体何だったのか…」

朋「いや、多分あの二人が強すぎるんだと思う…」


P「あっ、茜ー!30分くらいしたら帰ってこいよー!」

ワカリマシター!!


こずえ「ふわぁ~、あそんだらねむくなっちゃったのー」ネムネム…

P「よし、仮眠室で寝てこい。今なら仁奈と文香も寝てるぞ」


こずえ「わかったー、おやすみなのー」トコトコ…


P「ふぅ…落ち着いた…」


比奈「お疲れ様ッス、はいお茶」

紗南「それと茶菓子」


P「おー、すまんな」ズズズ…


紗南「ふぅ…なんか、嵐のような展開だったね…」ズズズ…

比奈「そうッスねー」ズズ…

朋「…あー、ゲームで良かったわー」ズズズ…

比奈「ほんとッス…」モグモグ…


(後日、事務所)


朋「春菜ちゃん、これ、どう?」メガネー

春菜「す…素晴らしいです!どうしました!?眼鏡が好きになりました!?」


朋「うん…実はあのゲームで眼鏡好きになってから、ちょっと気になってたの…」

春菜「ほほーぅ…」


朋「まぁプライベートの変装用だけどね。今度一緒に、眼鏡を見に行きましょ?」

春菜「…もちろんです!」


比奈「おぉー、新たな友情が…」

P「ふむ、似合ってるな」


朋「ふふっ」

春菜「ふふっ」


おわり

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