!注意!
当スレッドは艦隊これくしょん-艦これ-の二次創作SSです。二次創作故に、独自設定、
キャラクター崩壊等の成分を多分に含みます。
当スレッドは必要に応じて地の文を付して進行致します。
メインヒロインは比叡ちゃんです。
苦手な方は即刻ブラウザバックをお願い申し上げます。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387549634
「司令……どうして無理をされるんですか?」
比叡の声色と表情はさながら子供を諭すそれであった。
「まさか、無理なんて……。」
苦笑い混じりに提督は比叡の追求を逃れようとする。しかし――
「私の目を見て言ってくれますか?」
比叡はそうさせない。何か言いあぐねている様子でいる提督に先回りして、比叡は畳み掛けるように続ける。
「お言葉ですけど、司令だって人間なんです。思い悩むことがあったっていいんです。恥ずかしいことじゃありません。
完璧じゃなくたっていいんですよ……。」
比叡の語気は少しづつ弱まり、嗚咽を孕んでいった。自分の為に涙を流す比叡の姿を見て、提督はいたたまれない
気持ちになったが、それでも自分の胸の内を明かす決心には至れなかった。
「きっと皆失望するよ。どうして私がこんなに落ち込んでるか解ったら。」
諦め笑いのような、自嘲的な笑みを浮かべて提督は言った。
「ここの鎮守府の統制のためにも、今日の私の様子は見なかったことにしてくれるかな?きっと雪が止んだら
元通りさ。」
酷く冷たい声で突き放すように言い放った。比叡との関係が悪くなるのは承知の上だが、上官としての矜持を保つのが
先だと自分に言い聞かせた。
「そんなの、嫌です!」
比叡は怒気すら感じさせる声で提督の命に背く意思を露わにした。
「司令が落ち込んでいる理由が、たとえ些細なことだとしても誰も失望なんてしません!勿論私だってそうです!
いつも優しく接してくださる恩を仇で返すようなことは絶対にしません!お姉さまにだって誓えます!」
比叡が全て言い終えると、暫く沈黙が二人の間を埋めた。
「話して、くれませんか?」
比叡は先ほどまでとは全く違った、穏やかな声で提督に改めて尋ねた。
「解った。話そう……。」
提督は、『失望しない』の言に安心してか、漸くポツリ、ポツリとあの雪の日のことを話し始めた。
今晩はここまでで失礼致します。お休みなさいませ。
こんばんは。>>1です。再開致します。
「――それから、雪の日はえらく孤独感を覚えるようになって……また誰かが自分の目の前から消えちゃうような……
そんな気がしてならないんだ……。」
提督は一通り話し終えると、こう結んだ。
「そうですか……。」
提督の話に何一つ口を挟まず耳を傾けていた比叡は、その神妙な面持ちのままゆっくりと提督に話しはじめた。
「私も、司令に永遠を約束は出来ませんけど――」
瞬比叡は言葉を切って柔らかく微笑んだ。次の瞬間、比叡は提督を抱きしめた。
「暫くはこうして、お側にいて差し上げられます。だから、今は笑っていてください……。」
「きっと、辛いことも悲しいこともいっぱいあります。そんな時は私を、皆を頼ってあげてください。
皆に励まされて、それで笑顔になれれば十分ですよ。無理に笑顔でいようとする必要なんて、ないんですよ。
完璧じゃなくたっていいんです。」
比叡は提督の耳元に向かって、優しく囁いた。
「ありがとう……比叡……。」
不意に抱きしめられて少し崩れた体勢を整えつつ、提督は礼の言葉と一緒に比叡を抱きしめ返した。
「多分、生きてて初めて幸せな雪の日だよ。」
「ふふふっ、それじゃあ、駆逐艦の皆と遊びに行きますか?」
互いの腕を解くと、比叡は悪戯っ子のような笑みを浮かべて言った。
「……そうだな。行くか!」
提督「雪、かぁ……」 比叡「司令……?」
完
グダグダな上に遅筆で駄作という救いようの無いスレッドでした。読んでいただいた方々にはお詫びしてもしきれません。
これで5作目だというのに何一つ成長できていません……。
ともあれ、読んでくださった皆様、誠に有難うございました。慣れない地の文を伴った本編の進行のために
必要以上に進行が遅れてしまったこと、心からお詫び申し上げます。
今作も今作とてDTの深夜妄想をそのまま映した作品となりましたが、少しでもこの妄想を共有し、にやけて頂けたなら
幸いでございます。
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