小鷹「いてっ…」竜児「いたっ…」(1000)

小鷹「いてっ…」竜児「いたっ…」 - SSまとめ速報
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ss速報は連投できないのだわ
まあ殺伐の空気で投下は割かし好き

ちょいうんこ

ペガサス「……」

小鷹「……天馬、さん?」

ペガサス「君の名前は、川嶋亜美君…だね?」

川嶋「っ……?」

小鷹「えっ……知り合い、なのか…?」ささっ…

川嶋「ちょ、ちょっと! こんな変態コスプレ野郎と知り合いじゃないわよ…っ!」

ペガサス「酷い言われようだ」

小鷹「実際酷いからなアンタ! いや、そうなくって…どうして、川嶋の名前を…?」

ペガサス「……」

川嶋「…私は、この人知らないわよ」

小鷹「ああ、わかってるよ……だけど、本当に天馬さんなのか…?」

川嶋「…どうしてよ」

小鷹「だ、だって…俺が知っている天馬さんは、こんな馬鹿らしいこと──」

小鷹「───馬鹿らしい、こと…?」

川嶋「どうしたの?」

小鷹「……」

ペガサス「………」

小鷹「…なあ、天馬さん。ちょっといいっすか」

ペガサス「なんだね」

小鷹「……『な行』をちょっと…言ってもらってもいいですか」

ペガサス「……」

小鷹「なるべく早口で、大きな声でお願いします」

ペガサス「……」

ペガサス「みゃにゅにぃにゅぇにょ!」

ペガサス「言ったぞ」

小鷹「ああ、わかったこの人…」

川嶋「…え?」

小鷹「酔っ払ってる」

川嶋「よっぱ……え? はい? どういうこと?」

小鷹「だから、酔っ払ってるんだよ……だから、こんな馬鹿げた格好ができてる」

ペガサス「……」

川嶋「…あれ? ただの酔っ払い?」

小鷹「…たぶん、そうだと思う」

川嶋「なに、それ……意味分かんない、本当に意味分かんないんだけど」

小鷹「俺もわからねえ…天馬さん、あんたなにやってんだ?」

ペガサス「ペガサスだ」

小鷹「…見れば分かることは言わないでください、その意図が俺達は知りたい!」

ペガサス「…」

小鷹「…どうして、黙るんですか」

ペガサス「…意図、か」

小鷹「……」

ペガサス「君は、意図を求めているのかね?
     なにがどうしてこうなったのか、小鷹くん…君はそれを望んでいると?」

小鷹「…そう、です。明らかにおかしいでしょう、アンタがそんなことしているのはっ」

ペガサス「…」

小鷹「……なんですか、おかしくないとでもいうんですか」

ペガサス「うむ、おかしいだろうな」

川嶋「…ボケてるんじゃない、このオヤジ」

小鷹「…一応、理事長だ…しっかりした人だよ」

ペガサス「だが、小鷹君。聞いて欲しい」

小鷹「え、はい…?」

ペガサス「君は、まだ知らないのかね? この現実を?」

小鷹「……はい?」

ペガサス「君は見つけられていないのかね、その答えを」

小鷹「なに、いってるんすか? 天馬さん…」

ペガサス「…そうか、まだ私の登場は早かったようだ」くるっ

ばさぁ…

ペガサス「──小鷹くん、答えを見つけること…私は楽しみにしているぞ」

たったった…

川嶋「走っていった…足、はや…」

小鷹「な、なんだったんだあの人…」

川嶋「……」

小鷹「……」

川嶋「…とりあえず、一回…」

小鷹「……喫茶店戻って、色々と話すか」

川嶋「私も…なんだか、どっと疲れた…」

小鷹「俺もだ……」

からんからーん…

スーパー

ぷるるる…

竜児「……」

星奈「……」

小鳩「……」

理科「……」

───ガチャ

竜児「…でた」

星奈「でたっ?!」

「…もしもし、私だ。すまない、こっちの計画は少し遅れている。
 出番はまだ先の方のようだ、そちらはどうかね」

竜児「…そうですね、こっちとしては、出番とやらがなくなればいいって思ってる」

「……誰だ?」

竜児「高須竜児だ、知ってるんだろう」

竜児「──星奈の親父さんよ」

「……なぜ、星奈を下の名前で呼ぶ。しかもなぜ呼び捨てなんだ!」

竜児「え? あ、スンマセン…分かりやすくするためにワザとしただけで…」

「ま、まさかっ…星奈に手を出したわけであるまい!? そうなった場合、私の全権力を持ってして…ッ」

竜児「い、いや! ちょっとまってください! ほんと、ただのカッコつけただけなんです! ほんとっす!」

「ぐぬぬっ…」

星奈「あーもうっ! あたしに変わりなさいよ馬鹿!」ばっ

竜児「あっ…」

星奈「パパっ!? パパなんでしょっ!?」

「…む、星奈か」

星奈「そう、あたし。ねえ……パパ、一体何をしてるの!? 聞かせてよ!」

「………」

星奈「黙ってないでなにか言って!! なに、あたしの知り合いが…困ってんのよっ!」

「……高須くんか」

星奈「そ、そうよっ! そしたら、パパの名前が出てくるしっ……だから! 知ってることがあるなら言って!」

「………駄目だ、作戦に従うしかないんだ」

星奈「さ、作戦ってなによっ…!?」

「星奈、お前も……時期に分かる」

星奈「なに、それっ……」

「じゃあ切るぞ、後…この電話の持ち主に伝えてくれ」

「────ビック・ママに忠誠あれ、と」

ぶつんっ

星奈「パパっ!? パパっ……!?」

竜児「……切れたのか?」

星奈「すぐにかけ直すわよっ……」ぴっぽ…

理科「無駄ですよ、理科のお手製の無線機ですし。
   妨害、盗聴、操作、その他諸々としていくつかの機能が満載ですから」

星奈「……ダメ、繋がんない」

理科「どうやら電源を切ったようですね、もうあちら側にしか選択権はありません」

竜児「……なんて、言ってた? 親父さんは」

星奈「わっかんないわよっ…なんか、作戦とかどうとか言ってた気がするけど…あ」

星奈「…そういえば、最後にこういってた…」ちら

理科「…?」

星奈「──ビック、ママに……忠誠あれって…あんたに言えってパパが…」

理科「ほほう、いい言葉ですね。理科、そういったロマンに溢れた文句は作れません」

竜児「えっと……ビックママ?」

理科「理科たちのボスです、それ以上のことは知りませんよ」

星奈「これ、ほんと?」

竜児「…事実だ、嘘を言ってない」

理科「…だっから、高須さん…貴方って本当に何者なんですか? 今度、脳を解剖してもいいですか?」

竜児「か、解剖…?」

理科「あ、医免許もってませんけど。それぐらいなら三分ぐらいでできますよ? 全部、機械任せですし。どうです?」

小鳩「にいちゃんいじめんなっ!」

理科「い、いじめてないですよ……ただの興味本位としてで…」

小鳩「う、ううっ~……!」

理科「……すみません、高須さん。本気で助けてください、
   このままじゃ理科、小鳩ちゃんに嫌われたまんまですよ!」

竜児「ほぼお前の自業自得じゃねえか…」

理科「で、ですけど! あ、ほら! 高須さん! 理科のこと…仲間にしたくありませんっ?」

竜児「いや、別に…」

理科「冷たッ!? そこまで理科、嫌われちゃってますか!?」

竜児「いや、俺がどうこう言えるもんじゃないんだよなぁ…もう、既に」

理科「えっ?」

星奈「…」じっ

小鳩「…」じっ

理科「…あーなるほどー」

竜児「…謝れば、おう、許してもらえるんじゃねえか?」

理科「……土下座でも大丈夫ですかね」

竜児「いや、もう土下座はするな。見てるこっちがハズイ」

~~~~

「そろそろ……かなぁ?」

「うーん、でもペガっちゃんの方も~、もうちょっと後押しが必要かな?」

「──だって、竜ちゃんのほうに構い過ぎだったし~」

泰子「お母さん、もっと頑張んないと~~」

「……」

泰子「…でしょ?」

泰子「──大河、ちゃん?」

「……───」

大河「───うん、やっちゃん。竜児に構い過ぎ。予定よりも早くたどり着きそう」

泰子「だよね~びっくりしちゃった~……これも、男の子ってことなのかな~」

「……ですが、それもいいと思われます」

大河「……ステラさん」

ステラ「はい」

泰子「あ、確か~…一緒にペガっちゃんと来てた~」

ステラ「柏木家の家令、ステラです」

ステラ「──いつも主がお世話になっております」ぺこ

泰子「いいの、いいの。だって~ペガっちゃん面白いしね~」

ステラ「大変、ありがたきお言葉」

大河「…それで? さっきの言葉は何?」

ステラ「はい、ですから早急に済めば済むほど」

ステラ「事態の悪化は、防げるかと思い、あのような言葉を言わせていただきました」

大河「…もっと意味がわからない、はっきりいいなさいよ」

ステラ「では、申し上げます」

ステラ「…先ほど、逢坂様のご友人が作戦b、c、d、e,f,gのメンバーを壊滅させたとの情報が」

大河「えっ…!? なに、それ…!?」

ステラ「報告によると、『赤い閃光を見た』とのこと」

大河「…赤い……っ…」

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

ステラ「…留まること無く、次のメンバーも時期にやられてしまうでしょう」

大河「……」

ステラ「…泰子様」

泰子「ん~? なに、ステラちゃん」

ステラ「この計画は…果たしてやってよかったのでしょうか?」

泰子「どうしてそうおもうのぉ?」

ステラ「……実に、大げさすぎるようなきがするのです」

ステラ「あの二人のために、この街全体を使う必要があったのですか?」

泰子「うん、あるよ?」

ステラ「……なぜ、そのように断言を?」

泰子「だって、息子だもん」

ステラ「………」

泰子「ステラちゃんも~お母さんになれば、分かるって思うよ~」

泰子「大好きで……たまらなくってね?」

泰子「いつでも傍にいたくて…大切で大切で」

泰子「その子が悲しんだろ、自分の身体も悲しんでしまうほど…」

泰子「……愛してる子には、旅をさせろなんだよ?」

ステラ「……」

泰子「……うん?」

ステラ「……いえ、私は、とんだ勘違いを」

ステラ「──ビック・ママ」

泰子「はい、なにかな?」

ステラ「この忠誠を、今この瞬間から、全て貴方に」

泰子「も~うっ! おおげさだよステラちゃん!」

泰子「みんなして、ビックママって…」

泰子「気安くこうよんでいいんだよ?」

泰子「──毘沙門天のママさん、ってね?」

~~~

「なぁ……思わないか?」

「どしったの」

「俺らって…本当に、真面目だよなぁって」

「え、どゆこと?」

「ほら、だってさ……ただの約束で、きちんと守って俺らはここにいる…」

「ふんふん」

「何の報酬もない、なんの利益もない…ただただ、俺らは無益な行いをしようとしている…」

「ほうほう」

「……虚しく、なれねぇかお前…」

「…んと、別に? 楽しくないこうやってあつまんのってさ~」

「…ああ、もう! お前と会話してると疲れる! 馬鹿!」1

「あはは~。それめっちゃい言われる~」

「めっちゃ言われる~……じゃあねえよ! バカ春田!」

「ふぇ? だって疲れるほど楽しいってわけじゃん? 能登っち」

能登「違うわ! 全然違うわ!」

春田「え、ええっー!? ま、マジ…? ずっとそう思ってたしおれぇ~~」

能登「…馬鹿だな、ほんっと」

春田「マジショック~~~~~」

「──お、元気だなお前ら。どうだ、コレ食べるか?」

能登「……どこが元気そうに見えるんだよ…お前のメガネは度なしか」

春田「おっ! マジで!? 食べてもいいのっ?」

「ああ、いいぞ」

春田「おおおー! マジでさんきゅー! 愛してるぜ~~~!!」ばくばく

「まあ、さっき道に落としたおにぎりなんだけどなっ! あっはっは!」

もうわけわかんなくなってきた寝るわ

能登「……え? マジで?」

春田「え、どしたの? 能登っち?」

「いや、なんでもないぞ! 春田! いっぱいたべろ! ドンドン食べろ!」

春田「おうよっ! くうぜ、超くうぜ~~~!!」

能登「……おい、本気で落としたやつなのか」

「ああ、そうだが?」

能登「…お、お前は! 人の心を持ってないのかよっ!? 北村ァ!?」

北村「いや持ってるぞ?」

北村「だが……──」

北村「──ご飯を捨てるのはもったいないだろ、だから食わせた。それだけだ」

能登「いや、ね? その考え方はたいそうご立派だよ! だったら自分で食えよ!」

北村「くってるぞ?」

能登「へ…?」

北村「ちなみに……これが六個目だ、しかも落ちたやつだ。もぐもぐ」

能登「…いや、逆に気になってたわ。どうしてそんな量のおにぎりを地面に落とすんだ?」

北村「俺じゃないぞ?」

能登「じゃあ誰だよ」

北村「…もうすぐ、来る」

「───ぬっはぁー、すっごい重たいのだ! こんだけオニギリ持つのは初めてだぞっ!」

能登「……え?」

北村「おつかれ、お茶飲むか?」

「ああ、飲むのだ! てか、おちゃよりも牛乳が飲みたい……ある?」

北村「あー……どうだろうな…牛乳なんてもの、ここにあったか…?」

「そうかー……ないのかー……そりゃ残念だなー」

北村「と見せかけておいて、実は、ある!」ばっ

「あーー! あるー! ぎゅうにゅう、あるあるー!」

北村「…飲むか? よし、どうぞ」

「ありがとなーー!!」

うんこが握ったおにぎり……

ぶっちゃけ黒幕とかなしに偶然でわいわいやって欲しかったけどな

>>97
皆の大便乙

もしかして:>>1 霊圧

うんこか…

落とすなよ

起きた
保守ありがとう十一時にかく

「ごくっ…ごくっ…ぷっはぁーー!! うまいのだ! まじうまい!!」

北村「そうか、それはよかったな」

「……めがねの人…おまえ、良い人だなー! ババアが言ってたけど、
 良い人にはお祈りしとけって言ってたぞ! お祈りしていい?」

北村「お祈り? ミッション系の学校なのか?」

能登(俺もめがねなんだけど…)

「しらん! けど、お祈りしていいか? いいよな! するする!」

北村「じゃあお言葉に甘えて、してもらおうか」

「おっしゃーーーー! じゃあすっぞ!」

「─────………」すっ

北村「……おおっ」

能登「おおっ……」

「……こんなもんだなー! どうだっ? うれしかった?」

北村「どんなもんかは、わからなかったが。うむ、嬉しかったぞ」

「ほぉー……わからなかったのに、うれしかったのかー…おまえ、まさかあくのてさきかっ!?」

能登「…悪の手先?」

北村「……」

「ぎゅ、牛乳…くれたのもっ……ワタシを騙すためかっ!? そうなのかっ?!」

北村「──ああ、そうだ……くくくっ」くいっ

能登「…は?」

北村「バレてしまっては…仕方ない、この俺こそが悪の手先の一の子分…」

北村「まるべぇ! そして、のとすけ!」ぐいっ

能登「!?」

北村「あと、はるねだ!」

春田「ふぇ?」

「なっ……なななななな…!! オマエらーーー!! 騙したなぁーーー!!」

能登「ちょっ!? なになに?! なんで俺、巻き込まれてるのっ!?」

北村「ノリだ」

能登「あ、テメー! ノッてみたけど収拾つかねえから俺たち、巻き込みやがっただろ!」ぷるぷる…

春田「なにこれすっげー! 体育祭とかでみたことあるよ俺! 扇形の組体操ってやつっしょ!?」ぷるぷる

春田「マジ、まるおさんぱねっすわー……やっぱ、せいとかいちょーともなると…組体操の一つも出来んだなー…」

能登「感心してる場合かっ」

「ぐににっ……なにかっこ良くポーズを決めてるのだっ! ワタシもまぜろ!!」

春田「おっ? まざる~? 混ざっちゃう感じ~? いいぜいいぜー、こっちおいで!」

「手繋いで……こ、こうか? ひっぱるのか? 足のばして……あはははは!! できたできたー!!」

春田「すっげー! 四人でもできるんだなー!! あははは!!」

能登「なんだこれ…俺ら何やってんの…」

北村「むはははは!!」

~~~~

マリア「もぐもぐっ…美味しいぞこれー!」

春田「もっしゃもっしゃっ…美味いっしょこれー!」

能登「……」

北村「能登は食べないのか? 美味しいぞ」

能登「あ、いや。食べるけどさ……昆布ある?」

北村「えーっと……んむ、これだな」

能登「さんきゅー、もぐっ…なぁ北村…」

北村「もぐ……ん? どうした?」

能登「……結局、この子って何者なんだ?」

北村「ああ、あっちでオニギリ握ってた子だ」

能登「あっち? あっちと言うと……」

北村「おう──……毘沙門天の厨房でだな」

能登「毘沙門天国…あれだろ? 高須の母親が働いてるところの…」

北村「そうだな、スナックバーだ」

能登「…お母さんはじめて見たんだが、めちゃくちゃキレイだな」

北村「あの人は色々と、超越してるからな…もぐもぐ…」

能登「え? なにその素っ気無い感じ……北村、まさか苦手な人?」

北村「……そ、尊敬からの畏怖だ」

マリア「なぁなぁ! これ、どうやって食べるのだっ!?」

春田「あ、これぇ? んーっと……たぶん、こうじゃね?」

マリア「ほぉー……なるほどなー……あ、でもこうやっても食べれるんじゃないのか!?」

春田「マジか……君、天才じゃね!?」

マリア「だろー! だろだろー!! 見習えなー! どんどん見習えなー!!」

春田「おしっこちびりそうになっちゃったぜマジで!? だけどもだけっど! こんなのはどうだ!」

マリア「んっはぁーー!? なんだ、なんだそれっ!? どうやったのだ!?」

能登「…うるさいから、もうすこし大人しく食べろ。あと、プリンはこう食べるんだよ」

ぷつん…ぷりん

春田&マリア「ぎゃああーーーーー!!」

能登「な、なんだ!?」

北村「ぎゃあー!」

能登「お前まで何なの!?」

春田「能登っち……マジ天才…そんな食べ方、俺初めてみた…」

マリア「か…神なのか…? めがねのくせして……おまえ、神サマなのか…っ!?」

北村「能登……お前、生徒会やってみないか?」

能登「こ、こわいよ! お前らなんか恐いって! こ、この食べ方普通だろ…?
   え……違うのかっ!? 俺だけなの!? 違うよね!?」

起きた
うんこ頑張れ超がんばれ

マリア「プリンおいしいなー…」もぐもぐ

春田「だよなー……」もぐもぐ

北村「いやー、すまんすまん。皆のノリが良くてな、のらざる追えなかった」

能登「マジ勘弁しろよ北村ぁ…俺、本当に神様なのかと思っちゃうぞ…」

北村「え? 違うのか?」

能登「このっ…! このっ…!」ぽかぽか

北村「あっはっはっは!」

能登「この筋肉ダルマがっ……は~……疲れた、もう俺疲れちった…」

北村「おいおい、作戦決行はまだ先だぞ?」

能登「……」

北村「それまでに、体力と気力はキチンと温存して置かなければなっ」

能登「……その作戦、本当にやるのか?」

北村「やらないのか? 俺はー……結構、楽しみにしてるぞ?」

能登「……」

北村「なんていったって、あれだろ? ……街一つを使っての大きなイベントだ」

北村「生徒会長、北村祐作となれば……このお祭りといっても過言じゃない、
   今回の作戦に俺は一粒たりとも手は抜かんぞ!」

能登「……元気だな、お前」

北村「そうか? いつも通りのテンションだと思ってるが」

能登「いや、元気だよ。すごく元気」

能登「……高須に対して、なんの後悔もないの? お前?」

北村「……」

能登「結局はさ、あれだろ? 高須のためじゃん、今回のやつってさ」

能登「だけどアイツは知らないわけだ。今回のこと」

北村「…まあな」

能登「これって騙してるってことにならね?
   俺だって意味もわからずこんなことやってるわけじゃないし」

能登「……だからさ、お前はどうおもって作戦に参加してるか聞かせろよ」

北村「…気になるのか? 俺の気持ちが?」

能登「気持ち悪い言い方するなっ…!
   と、とりあえずだよ! とりあえず!」

北村「………」

北村「……そうだな、能登。高須の…高須の今の現状は、知ってるよな」

能登「……」

北村「まあ、有名だしな。知ってて当然か、ふむ」

北村「とりあえず、俺はそれをどうにかしたいって思ってる。
   高須がどう感じてもいい、だが、俺はあの現状を打破できるのなら…」

北村「──俺は、鬼にでも蛇にもなる」

能登「…本気の目をするなよ、こえーから」

北村「本気だからな、高須のためならこの身体、全力を持って使用するぞ」

能登「……」

prrrrrrr

マリア「おっ…?」

春田「おっ…?」

能登「…」

北村「…来たか」

能登「きたな……ダレが出る?」

北村「俺が出よう──……もしもし」

「あー……青春まっただ中の高校生諸君、元気かな?」

北村「ああ、元気だ。貴方は?」

「ケイトだ、ステラじゃないぞ」

北村「ケイト…?」

マリア「あ、ババアだっ…! ババア元気かー!?」

「…マリア? すまん、迷惑かけた高校生」

北村「あ、いえ…大丈夫です。それよりも計画は?」

「ああ、そっち側は順調だよ。だけど、こっちがちょっと難航してるね」

北村「なるほど…」

「それと、ケイトって名前は覚えなくていい。ここだけの出番だから」

北村「え? は、はあ…」

「あー、えっと……なんだっけか…そうそう、作戦なんだが」

「───アンタらあの街につきしだい、決行してくれ」

北村「……了解」

「…ターゲットは、わかってるよな?」

北村「ああ、それは……写真で確認してある」ちらっ

能登「…こえーよな、この人。高須並?」

春田「えー? 高っちゃんのほうが恐怖感はあるって絶対!」

マリア「おー! にいちゃんだなこれ!」

能登「にいちゃん!? 兄貴なのこれ……遺伝子、もっと頑張れよ…」

北村「…それで、俺たちは?」

「今すぐに向かっていいよ。そして作戦を行なってくれ」

「───作戦名は、こうだ」

北村&ケイト「───『高須と羽瀬川を、遭遇させるな』」

北村「了解した、そちらの健闘も祈る」

「あいよ、あんたもがんばりなっ……ゲップ、それじゃ、これで」

ぷつっ…

能登「……どうするんだ? 北村?」

北村「…ああ、今から向かう。あの街へ」

春田「うっは! ドキドキしてきたぜ~~~!」

マリア「にいちゃんとあえるっ!? 会いたい会いたい!」

能登「…うっし、やるか」

北村「おう、やるぞ」

北村「…全ては、高須。お前のためだ、俺たち全員の思い……キチンと受け取ってくれよな」

北村「───では、いくぞ!!」

能登「おうっ!」

春田「らじゃー!」

マリア「いっくのだぁー!」

~~~~

スーパー

小鷹「つまりは、なんだ?」

川嶋「…このスーパーが怪しいってこと」

小鷹「まあ…そうなるわな。確かに」

川嶋「ここには? きたことはあるの?」

小鷹「たまにな。今日も一回来てた……あ、俺、大丈夫かな…」

川嶋「どういうこと?」

小鷹「いや、ちょっとここから一回……追い出されてるんだよ、俺」

川嶋「…何をどうして、追い出されるようなことになるのよ…」

小鷹「…俺も疑問に思う」

川嶋「ま、それよりも。羽瀬川くん、とりあえず店員さんに聞いてみましょ」

小鷹「…えっと、なにを聞くんだ?」

川嶋「チラシのこと。発行したことに関して、色々と聞けるはず」

小鷹「なるほど…」

川嶋「だから、手当たり次第に誰か……」

幸村「…」

川嶋&小鷹「…?」

川嶋(メイド、服……?)

小鷹(メイド服……メイド服!? あ、あれ? もしかしてありゃー……)

小鷹「──ゆ、幸村っ!?」

幸村「… … ?」

幸村「あ あにき…」

小鷹「お、おう! お前こんなところでなにをしてるんだっ…?」

幸村「あ あの その」

小鷹「……? お前がそんなにテンパってるのは…初めて見るな、どうした?」

幸村「っ …… 申し訳ございませんっ」ばばっ

小鷹「ええっ!?」

川嶋「…羽瀬川くん、どうして土下座なんてさせるの…?」

小鷹「ち、違うっ! 急に幸村がっ…!」

幸村「………」

小鷹「…その、幸村? ここは部室じゃないんだからさ、土下座はちょっと…マジでやめろ、な?」

幸村「…… ですがわたくし あにきの忠誠心を うらぎることをしてしまい」

小鷹「…裏切る?」

幸村「ですので ここは 最後の最後で 忠誠心をおあらわすために せっぷくのほどを…」すっ

小鷹「だぁーっ! やめろやめろ!」

川嶋「……」

小鷹「そこっ! ドン引きしてないで助けてくれ! いやホントマジな頼みだよこれ!?」

川嶋「……」そそくさ…

小鷹「逃げるなよっ!?」

「──この声、小鷹かっ…!?」

小鷹「…へ?」

小鷹「この声ってもしかして……夜空?」

たったった…

夜空「こ、小鷹ーっ!」だだっ

小鷹「お、おう……お前までいるのか」

夜空「小鷹! 小鷹! こだかぁー……」へたり

小鷹「えっ!? なんでへたり込むそこで!?」

夜空「…こだか、こだか……」ぎゅう…

川嶋「……」だっ

小鷹「川嶋ぁ! 逃げないでお願いします!」

~~~~~

夜空「……さ、さっきはみっともない姿を見せて…すまなかった」

幸村「わたくし われを見失って おりました あにき」

小鷹「いや、うん、ホントしっかりしてくれ。マジでな」

小鷹「個々は部室じゃねーんだからよ、もっと常識を持ったことを…」

くいくい

小鷹「…ん? なんだ川嶋…」

川嶋「……ねぇ、羽瀬川くん。この人達、誰?」ぼそっ

小鷹「あ、お、おう……そう、俺の学校の…えっと、部員だな」

川嶋「へぇー……部員さん、ね」

夜空「っ……小鷹、その女は誰だ」

川嶋「っ…女? ちょっとそんな言い方はなくなーい?」

小鷹「あ、いや…お前っ! あんまり喧嘩腰で行くなよっ…!」

川嶋「はぁ? あっちが悪いんでしょ、雰囲気わっる~い。性格もわるそ~」

夜空「なんっ……!」

夜空「小鷹っ! なんなのだソイツはっ!?」

小鷹「え、えーっと…その、色々とあってだな…」

夜空「色々ッ!? なんだ、言ってみろ! その色々を詳しく三百文字以内に答えろ!」

小鷹「あー…だから、そのなっ…!」

川嶋「……あ、なるほど、そゆことね」

幸村「……」ぽやー

夜空「それにっ…さ、さっきからッ……距離が近いぞっ!? 馴れ馴れしくないかっ!?」

川嶋「……あれぇ、どうしてそんなこと気にするのぉ?」ぎゅっ

小鷹「ふぁっ…?!」

夜空「っっ…!?」

幸村「……」ぴく

川嶋「ねえ、だってそうでしょ? …夜空さん、でしったけぇ?」

川嶋「たかが部員仲間の、男の子が~……女の子と仲良くしてるだけで、
   どうしてそこまで怒らなくちゃいけないのカナ~?」

夜空「ぐっ…がっ…貴様ッ…!」

川嶋「──小鷹くんは、貴方のものじゃないでしょ?」

夜空「ぐぎっ……がっ、わ……わたしっ……!」

川嶋「えー? なんていってるのー? きっこえなぁ~い」

夜空「」ぷっつん

夜空「──タカは私のだっっ!! 誰にもわたさん!!!」

川嶋「……」

小鷹「……」

幸村「……」

夜空「…っはぁ…はぁっ…あ、あれ?」

川嶋「……ワタシのだって、キモ」

夜空「なっ」

小鷹「……ごめんなさい、俺、そうだよな、部室の一部だもんな、所有物だもんな」

幸村「夜空のあねご あにきはものではありません」

夜空「ち、ちがっ…そういった意味で言ったわけじゃっ…!」

川嶋「──へぇ、じゃーあ~? どういう意味でいったの~?」

夜空「んがっ…!?」

川嶋「ものじゃないって、所有物じゃないって、言うんだったら……ね?」

小鷹「え……?」

幸村「………」

夜空「あっ……えっ……なに、それっ……ちがっ…くて、えっ?」

小鷹「……夜空?」

夜空「………小鷹、その、あの…」

夜空「あ、うぇっと……っ~~~~~」わたたっ

夜空「~~~………すまん、小鷹…」

小鷹「…どうしてそこで謝るんだ?」

夜空「その……だって、ほら…あれだろ? その…」

小鷹「…所有物って、言ったからか?」

川嶋「っ…!」ピクッ

夜空「っ……あっ…そ、そうだ! 所有物みたいな感じのことな! 言ってしまったから!」

小鷹「いや、別にそんなに気にしてないって。心配すんな、いつもの部活のノリだろ?」

夜空「そ、そうだよなっ!? お、おおっ…私はなにをこんなにも焦っているのだっ…あははは!」

小鷹「そうだぜ、おかしいな夜空」

夜空「あはは…!」

川嶋「──なに、それ」

小鷹「…ん、なんだ川嶋?」

川嶋「…なにそれって、言ってんの」

小鷹「川嶋…?」

川嶋「ねぇ、アンタ……本当にそんな性格なの?」

小鷹「…言ってる意味がわかんねーんだが」

川嶋「っ……へー、そうなんだ。本気なんだ、そういったところ…」

川嶋「……あーもう、ホンットあたしってお節介馬鹿…」ぼそっ

小鷹「なんだよ、何が言いたいんだよ?」

川嶋「……。 ハッキリ言って欲しい? あたし、言う時はハッキリ言うんだけど、それでもいい?」

小鷹「だから、なんんだよ」

川嶋「──唐変木気取ってんの、最悪だよ?」

小鷹「………」

川嶋「言ってる意味、わかってるよね? あたしがどうしてそんな事言ってるのか、絶対にわかるよね?」

小鷹「……意味がわからん、急にどうした川嶋」

川嶋「…そうだよね、ごめん。急にどうしたって話だよ、これって」

小鷹「………」

川嶋「っ……何でこうも似てるのよ、ほんと…」

川嶋「っはぁー……ごめん、いや、ほんとにごめんね。
   また急に変なコト言い出しちゃって、忘れてほしいな、できれば」

小鷹「……川嶋が、いうなら俺は別にかまわないけど」

川嶋「っ……──っ込んできなさいよっ…」ぼそっ

小鷹「…え? なんだって?」

川嶋「……………………」

川嶋「ううん、なんでもないよっ? うん!」

小鷹「お、おうっ……そうか」

川嶋「……」にこにこ

夜空「──待った」

小鷹「…え? なんだ夜空?」

夜空「………」

川嶋「…なにかな、夜空さん?」

夜空「…川嶋、って呼ばれてたな。お前」

川嶋「うん、そうだよ? ハジメマシテ、夜空さん」

夜空「………」

川嶋「………」

夜空「……小鷹、ひとつ言っていいか」

小鷹「あ、うん。なんだ?」

夜空「コイツ、猫被りのうんこ女だな」

川嶋「っ……なっ…!」

ちょいめし

三十五分に戻る

うんこじゃないだと……?

うんこは食べないわッ

いまからかく

小鷹「お、おいっ…!」

夜空「小鷹は黙ってろ」

川嶋「……ちょっと、それは酷くない? もう少し、言い方ってものがあるんじゃないの」

夜空「ハッ、ふざけるな……うんこ猫」

夜空「嘘偽りを顔面に貼り付けてる分際で…この私に口を利くなッ」

川嶋「…はぁ? なにいってんの、頭おかしいんじゃない?」

夜空「それはこっちのセリフだ。頭おかしいのはそっちだろ?
   ……急に目をギラギラとさせて、いきなりお説教だと? 場の空気も読めないのかお前は」

川嶋「…なに、それ。喧嘩売ってんの」

夜空「図星か。…お前、リア充だろ?」

川嶋「…は?」

夜空「言いたいこと言えて、それが認められる空間に居る存在。
   誰もが自分のことが好きだと思えて、好意的に物事を捉えられる奴」

夜空「──用は脳天気のお馬鹿だろ? お前?」

川嶋「…ふざけないでよ、脳天気? リア充?
   なにを勝手にあたしのこと分析してんのよッ…!」

夜空「図星だろそれも、ああ、いいよ、わかるわかる。言われて腹がたったんだよな?」

夜空「……だが、私も腹が立っているんだ、それぐらい言わせろ」

川嶋「なんであたしが……アンタの言葉を大人しく、聞いてなきゃいけないのよ」

夜空「だから、言ってるだろ。私は腹が立っている、怒ってるんだ」

夜空「──小鷹を悪く言う奴は、私が許さん」

川嶋「っ……へぇー、つまりあれ? 同じ部活仲間だからってコト?」

夜空「ああ、そうだが?」

川嶋「……。本気で言ってんの、それ」

夜空「だって、小鷹もそう言っただろう」

川嶋「………」

夜空「だったら、その通りだ。なんの問題はない、実に明快な答えだ」

川嶋「……ねえ、アンタ」

夜空「なんだ、まだ何か問題でもあるのか?」

川嶋「……。あのさ、アンタって人を好きになったこと、ある?」

夜空「っ……な、なんだ藪から棒に…!」

川嶋「答えて」

夜空「…ぐ、どうして答えなければならんのだっ…!」

川嶋「私はある、好きになったことはあるよ」

夜空「……いや、だからって私は言わないぞっ?」

川嶋「まあ、言わなくてもいいよ。見てればわかるし、初めてなんでしょ、その気持ち」

夜空「…は、はあ?」

川嶋「ごめんね、最初にあたしから突っかけて、貴方がそんな……あれだって、思わなかったから」

夜空「…それは馬鹿にしてるのか? はっきりと言えっ!」

川嶋「言えないよ、だって……それは貴方の問題でしょ?」

夜空「わ、私のっ…?」

川嶋「…そういうコト、あーもう…また失敗か、変に頑張っちゃうとすぐコレだ…」

夜空「お、おいっ! なんだ、何が言いたかったんだ貴様! 答えろ!」

川嶋「だから、いいってば。ごめんね、あたしが悪かったの」

夜空「なんっ…だ、その言い草はっ! これではっ! こんな感じでは私がっ…なんかこう、変な感じになるだろ!?」

小鷹「……」

幸村「あにき」くいくい

小鷹「…ん? どうした幸村」

幸村「あの あねごたちは何をはなされておるのですか」

小鷹「……さあ、なんだろうな?」

幸村たんぺろへ

幸村「…… あにきにもわからないと」

小鷹「おう、俺にも分からねえことはたくさんあるよ。
   なんでも分かるわけじゃない、俺はただの学生だからな」

幸村「……」

小鷹「…よくわかんねーけど、たぶん、アイツらは凄く遠い所にいると思えば大丈夫だ」

幸村「…… そうでしょうか」

小鷹「…え?」

幸村「とおいそんざいなのでしょうか あにき」

小鷹「……」

幸村「わたくし 不詳ながらおもうことがあるのですが」

小鷹「…なんだ?」

幸村「あねごたちは 多分がんばってるのだとおもわれます」

幸村「なにかを掴むとるために あねごたちはしにものぐるいで まえにすすもうとしていると…」

小鷹「…そう、お前は思うのか?」

幸村「はい そのようにおもいます」

幸村「… ですがあにきはそれがとおいものだといいました それはつまり」

幸村「……あにきは がんばっておられないのですか?」

小鷹「っ……俺は…」

幸村「わたしくし とても謀反たることを くちにしていることは理解してるしょぞんです」

幸村「あにき ばつはなんだって受けます」

小鷹「……いや、罰はない。いいんだ、ありがとな幸村」

幸村「………」

小鷹「そう、か……頑張ってない、か」

小鷹「…いや、そうじゃないな。俺は……」

幸村「…あにき」

小鷹「ん、なんだ…?」

幸村「……」すっ

小鷹「え…? これ、なんだ?」

幸村「──けいたいでんわです あにき」

小鷹「でもこれ、お前のじゃないだろ…?」

幸村「そのとおりです これは わたくしのぼすからいただきました」

小鷹「……ボス?」

幸村「……あにき わたくしの心は あにき一色です」

幸村「なにがあろうとも この身がよごれようとも 楠木幸村… あにきのもとにもどってまいります」

小鷹「お、おう。……えっと、それでこのケータイはなんだ?」

幸村「すぐに いまからでもおかけください」

小鷹「…どこに?」

幸村「はいってるばんごうにです」

小鷹「どういうことだ? お前、一体……」

幸村「……」

小鷹「…俺に、内緒なことなのか?」

幸村「……すみません あにき」

小鷹「…そう、か。めずらしいな幸村、お前が俺に秘密ごとってのは」

幸村「……あいきのためです」

小鷹「…わかった、じゃあよくわからんが、かけるぞ?」

幸村「……」こく

小鷹「えっと、番号は……ぜんぜん知らない番号だな、えっと…これか、よし」ぴっ

prrrrrr

小鷹「……」

prrrrrrr──…かちゃ

小鷹「あ、つながった…」

「はろー? こんにちはでガンス~」

小鷹「……こんにち」

「あれ? ノリがわるいな~、羽瀬川小鷹くん……でいいんだよね?」

小鷹「は、はあ…確かに羽瀬川ですけど…アンタは?」

「やっちゃんだよ~」

小鷹「…やっちゃん?」

「あ、こらやっちゃん! ここはちゃんとビック・ママって言わなきゃだめ!」

「えー! だってやっちゃん、アレ好きじゃ無いし…」

「わがままいわないで、ね? お願いやっちゃん!」

小鷹「…誰か周りにいるのか? あれ、この声どこかで…」

「……ぐすん、じゃあビック・ママから小鷹くんに、言いたいことがありまーす!」

小鷹「は、はあ……」

「そうだよー、言いたいことはね~……」


「……君が一番好きな女の子と、やっちゃんの息子を~」


「──結婚させちゃいま~~~す! でガンスぅ!」


小鷹「………」

小鷹「は?」

「あれ? 聞こえなかったかな? もう一回、いうべき?」

「ううん、一回で十分だよ。…ちょっと変わってくれない?」

「…久しぶりね、羽瀬川小鷹。私よ、わかる?」

小鷹「あ、ああ……今、思い出した…たしか逢坂さんだろ?」

驚きの展開過ぎてワロタ

大河「そう、わたし。よかった、覚えててくれて」

小鷹「…その、色々と俺…聞きたいんだが…」

大河「今はダメ、ちょっと大人しく聞いてて羽瀬川」

小鷹「あ、うん……」

大河「いい? しっかり聞いておくのよ、羽瀬川。
   ……アンタは今、とある作戦の対象になってるの」

小鷹「……作戦?」

大河「そうなの、バカみたいでしょ? 始まり方というか、
   もともとの根本的な実行原因も、実はしょうもないオチだったりするんだけど」

大河「……始まったからには、もう止められない」

小鷹「……行ってる意味が、ちっとも理解ができねえんだが…」

大河「今はいい、理解しなくても。そっちの流れはだいぶ…こっちより遅れてるから、あれだけど」

小鷹「そっちとかこっちとか、どういう意味だよ…?」

大河「じきに分かる。分かりたくなくても、
   ちゃんとわかる…いい? 最後に一つだけ、アンタに言っておくわよ?」

大河「アンタ、本当にどうにかしないと……盗られるわよ、竜児に」

小鷹「っ……本当に言ってる意味がわかんねぇんだけど!」

大河「……バス停で、私が言った通りのことよ、羽瀬川」

小鷹「バス停で…っ?」

大河「しっかりしなさい、男でしょ? 鷹なんでしょ! だったやる、ぜんりょくをもって!」

大河「──馬鹿な奴らを、蹴散らしなっ!」

ぴっ

小鷹「お、おいっ! 逢坂っ!? おいっ…!」

小鷹「……くそ、どういう意味だっ…?」

川嶋「っ…今、逢坂って言った? なん、それ、電話? アイツから?」

小鷹「……あ、ああ…逢坂…さんに電話がつながった」

川嶋「つながった…? どういう意味よ、それ」

小鷹「あ、うん…さっき幸村からこれを渡され──…あれ?」

夜空「…幸村? いないぞ?」

小鷹「え、なんで……さっきまで俺の隣に…」

夜空「……その電話、ちょっと見せてくれ小鷹」

小鷹「お、おう…」

夜空「……。これ、理科が作ったやつだぞ」

小鷹「…へっ? なんでわかるんだ?」

夜空「ほら、ここに名前が掘ってある」

『rika』

小鷹「…わかりやすいな、オイ!」

夜空「……なんだ、理科が関わってるのか…? もしかすると、あの人物も…」

小鷹「な、なんだ? 夜空、お前なにか知ってるのか…?」

川嶋「──ちょっとまって!」

小鷹&夜空「っ……」

川嶋「良く私にもわかるように、説明して」

夜空「……貴様には関係ない」

川嶋「あるわよっ! チビトラがでたんでしょその電話に!?」

夜空「な、なんなのだっ…急に怒るなびっくりするだろっ…!」

小鷹「待て待て、喧嘩するな。とりあえずだな……」

「───んちゃーーーんっ…!!」

小鷹「…え?」

「──あんちゃ、あんちゃーんっ!」だだだ

小鷹「この声……まさか、小鳩!?」くるっ

小鳩「あんちゃーーーんっ!」ばっ だきっ

小鷹「こ、小鳩っ…!? 小鳩だよなっ?」

小鳩「あんちゃ、あんちゃっ……!」ぎゅう…

小鷹「お、お前……なんでこんなところに…やっぱり、来てたのかこの街に…」

小鳩「あんっ…ちゃっ…ずっと、探しちょったんよっ…ウチ、ウチ…!」

小鷹「お、おう…探しにって、お前…家で留守番しとくよう言ったじゃねえか俺…」

夜空「………」ダラダラダラ…

小鳩「……ううっ…ぐすっ…」ぎゅう

小鷹「…とりあえず、落ち着け、な? 飴食べるか?」

小鳩「……っ……あ、違うと! こげんことしとるばあいじゃなかっ…!」

小鷹「え?」

小鳩「た、助けて…!」

小鳩「──にいちゃんを、助けてあんちゃん…!」

小鷹「へ? 助けてって……」

どっごーん

川嶋「きゃっ…!」

夜空「な、なんだ!? 爆発!?」

小鷹「爆発っ…!? スーパーで爆発ってオイ…!?」

川嶋「い、いや違うみたい……あれ、見て!」

小鷹「なんだ、人が……?」


櫛枝「……」

ペガサス「……」


川嶋「……」

小鷹「……」

川嶋「み、みのりちゃん!?」

小鷹「天馬さんっ!?」

夜空「天馬……ああ、理事長か」

小鷹「い、いやっ…冷静に判断してる場合か!? なんだよあれ!?」

川嶋「み、実乃梨ちゃん…なんでバット持ってるの…?」

櫛枝「……やっと見つけた、大河に繋がる人物」

ペガサス「……いきなり現れ、いきなり突っ込んでくるとは」

櫛枝「教えなッ! 大河はどこにいるのっ!」

ペガサス「…それは叶わん」

櫛枝「なに、それっ……」

ペガサス「この私にたどり着いたことは褒めよう。だが、それだけだ」

ペガサス「その先は、もう褒める値に達することは出来ぬ」

ペガサス「計画の邪魔だ──……ステラ、あとは頼むぞ」

ステラ「了解致しました」

お花をつみに…

まーたうんこか

櫛枝「……」

ステラ「──逢坂様のご友人の方、ですね」

櫛枝「っ…大河を知ってるんだ、教えな! あの娘は今どこにいるのっ!?」

ステラ「……」

櫛枝「……いわねーんだったら……無理矢理にでも、吐かせるよあたし」

ステラ「出来れば、の話です」

櫛枝「上等ッ…!」だっ

ステラ「参ります」だっ

ががががっ!

小鷹「………」

夜空「………」

川嶋「………」

小鷹&夜空&川嶋(突っ込みたいけど、突っ込みたくない……)

小鳩「はわっ…はわわっ…!」

うんこ行きすぎでちょっと心配になってきた

川嶋「えっとー……」

夜空「う、うむ………」

小鷹「そうだなー……」

小鷹「…とりあえず、逃げるか」

夜空「…そうだな、巻き込まれたくないし」

川嶋「そ、そうよねー…うん、私も勘弁…」

小鳩「あんちゃんっ…!」

小鷹「あ、うん…小鳩、お前も逃げるぞ」

小鳩「ウチ、にいちゃんのこと置いていけんっ…!」

小鷹「え? あ、さっきから言ってる…そのにいちゃんって誰だ?」

小鳩「えっとな、そのな……ウチを助けてくれた人じゃけんっ!」

小鷹「助けてくれた?」

川嶋「…もしかして、高須くんのこと?」

夜空「……?」

小鳩「あ、うんっ…そう! そう言っとった!」

川嶋「そう、なんだ……今まで一緒に居たの?」

小鳩「うんっ…そんでな、ウチだけ逃げろってっ…にいちゃんが…言っとって…」

小鷹「…さっきの助けて、とはどういう意味だ小鳩」

小鳩「っ…じゃけん! にいちゃんがっ…連れて行かれそうになってるんよっ!」

川嶋「連れて行かれ…?」

小鷹「…おいおい、物騒過ぎるだろ。なんだそれ」

夜空「っ……小鷹!」

小鷹「えっ…? なんだ夜空───」

「──ああ、それはこういうことだよ。羽瀬川小鷹」ぐいっ

小鷹「なん───……ぐっ!?」

夜空「小鷹っ!?」

小鳩「あんちゃんっ!?」

小鷹「ぐっ…なん、だっ…!? だれ、だっ…!?」

「──ふむ、案外重いな。筋肉か? うまい育て方だ、片手で持ち上げるのがやっとだぞ」

小鷹「っ……!?」

夜空「だ、誰だお前っ!? 何者だっ!?」

「何者か、あっははは! いいな、そんな事生きてる中で言われてみたかったセリフだ!」

川嶋「……なにやってんの、アンタ」

「…お? ここに居たのか、亜美。昨日ぶりだな」

川嶋「呑気に言ってる場合じゃないでしょ……本当に、アンタなにやってんの」

川嶋「──…祐作」

北村「ん? 知らないのか、いや、知らなくて当然だろうな! ムハハ!」

川嶋「…そのキモい笑い方やめて」

北村「…そうか、キモかったか。けっこう気に入ってたんだがな…」

夜空「な、なんなのだっ…!? 貴様、知り合いなのか…っ?」

川嶋「幼馴染、私の」

夜空「……幼馴染?」

川嶋「そう、だけど…今のコイツはただの犯罪者」

川嶋「見知らぬ、他人よ」

北村「これはこれは……冷たいな亜美、裏の表情を使ってまでの暴言とは」

川嶋「本気で怒ってるから、離しなさいよその手」

北村「それは…無理な相談だ」

川嶋「どうしてよ…っ! あんた、本当に捕まるよこんなことしたらっ…!」

北村「………」

川嶋「…なに、言えないってワケ?」

北村「ああ、だがこれだけは言えるな」

北村「──全部、高須のためだ」

川嶋「…高須、くん?」

北村「む? なんだその表情は……もしやそこまで見破っていたのか?」

川嶋「…高須くんのお母さんに、頼まれたんでしょアンタ」

北村「……。これはこれは、ますます高須と羽瀬川を合わせたらいけないな」

夜空「っ…なんなのだ、そこの筋肉ダルマ! 小鷹になにが関係ある!?」

北村「…ふむ、羽瀬川くんの知り合いか? すまない、こんな手荒な真似をしてしまって」

夜空「手荒いって、問題じゃないぞ…!? 私は今すぐにでも、警察に電話する! 絶対にだ!」

北村「それは勘弁して欲しい……だが、この手を離す事もできない」

北村「──そうかっ! こうすればいいのだな!」ぬぎっ

うんこ長いな

カレー食い終わった私怨

>>303
よく見てみろ
ウンコじゃねえかそれ

すまん
仕事で抜けてた 


今から一時間後ぐらいに戻る

70年代 『カレー食ってるときにウンコの話するなよ!』
     王道。ウンコという下品なことばが公衆の場で笑いとして認められ始めた。
     お笑いが俗な文化として大衆に認識されてきた草創期。

80年代 『ウンコ食ってるときにカレーの話するなよ!』
     あまねく広まったギャグをあえて誤用することにより、
     聴衆に「違うだろ!」と"つっこませる"。
     一人一人がボケであったりツッコミであったりする、お笑い文化の一般への浸透。

90年代 『ウンコ食ってるときにウンコの話するなよ!』
     シュール・不条理による笑いの波及。ツッコミどころも見つからない、
     「意味が分からない」ことが笑いにつながってくる黎明期。

そして00年代 『カレー食ってるときにカレーの話するなよ!』
        行き過ぎたシュール。
        もはや意味不明を通りすぎ、「だから何?」が受ける時代。

すまんかった
今から書く

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

川嶋&夜空「ぎゃああーー!!」

小鷹「なんっ───……ええっ!?」

北村「あ、しまった」

小鳩「…………」

川嶋「み、みちゃだめだよ! だめだめ!」さっ

小鳩「………」

小鳩「………」ガタガタ…

小鳩「あ、暗黒の……森がっ……ダークユートピアが…」

小鷹「テメッ……小鳩になんてもん見せやがるんだッ!」げしっ

北村「ウッ!」キーン!

小鷹「っはぁ…!」どたり

夜空「……ハッ? 小鷹! 大丈夫かっ…!?」

北村「ウッ!」ドピュッ

小鷹「あ、ああ……俺は大丈夫だっ…」

夜空「ほ、本当かっ…!? 本当にだなっ…!?」

小鷹「ああ…それよりも…」

北村「……む?」いそいそ…

小鷹「テメェ……なんてモン…小鳩に、見せてくれやがったんだッ…! オイッ!」

北村「…正直に言うと、事故だ」

川嶋(嘘ね…)

小鷹「…例え事故だったとしても、起こったことはもうどうしよもねェだろッ…!?」

北村「確かに、その通りだ。実に、貴方の言うとおりだな」

北村「あとでそれなりの賠償をする。まあ、だが……その前に気にすることがあるんじゃないか?」

小鷹「あ…?」

夜空「……小鷹っ!? どうしてだ、なぜかっ……」

夜空「──電話が、繋がらないぞ!?」

川嶋「電話が…?」

小鷹「ど、どういうことだ…?」

夜空「わ、わからんっ…だが、私の携帯がうんともすんとも言わないのだ…っ!」

川嶋「……。祐作、あんたなにやったの?」

北村「ふむ、そこで俺を一番に疑うとは……やはり、お前はバランスブレイカーだな」

川嶋「…いいから、理由を言いなさい」

北村「ああ、良いだろう。実は俺らのボスから頂いたこの携帯…」かちゃ…

北村「実に高性能でな、なんと一般電波を妨害すること出来る優れものだ」

小鷹「っ……それ…!」

夜空「ああ、たぶん……理科が作ったやつだ」

川嶋「…どうしてアンタ、それもってるの」

北村「ボスから頂いた、と言ってるだろ」

川嶋「……高須くんのお母さん?」

北村「はて、なんのことだろうな」

小鷹「もうっ……なんだって言うんだよ…!」

北村「…ああ、なんだろうな。羽瀬川くん、貴方のことは俺は何も聞いてないんだ」

小鷹「だから、なんで俺のことを知ってるんだよ…! ちょっとでもよ…!?」

北村「さーて、それはどうなんだろうな。ボスに聞かなければ、わからないだろう」

夜空「……」

川嶋「……」

北村「実に残念なお知らせがある。ここで、亜美…そしてそちら側の行動は制限されるだろう」

北村「これから街の外に連れて行く。
   ……ちょっとした軟禁だと思ってくれ、ことが終わり次第に開放する」

北村「これも……羽瀬川くん、君のせいだ。こちら側の流れを遅くしているのは、君のせいなんだ」

小鷹「俺の…っ?」

北村「ああ、だが、すぐに開放されるだろう。
   ……君が、どれだけ頑張ればいいかは、俺の知るところじゃないがな」

小鷹「ぐっ……また、意味のわからないことべらべらとッ…!」

北村「───いや、君は聞いてるはずだ。逢坂から」

小鷹「えっ……?」

北村「それを思い出せ、そうすればこんな状況などすぐに──」

北村「──む、電話か。すまない、ちょっと出る」

北村「もしもし、俺だ」

「そっちどうなん?」

北村「…春田か? ああ、作戦はまあ…順調だ。そちらは?」

「だいじょうぶっしょー! 高っちゃん、顔怖いだけで体力ないしな~」

北村「……そうか、それは残念だ」

「…ん? なんで残念とかいっちゃうの?」

北村「……さあ、な。だが…俺は思うんだよ」

北村「───もしかしたら、アイツならやってのけるんじゃないかって」

北村「───俺らも予想だにしなかったことを、やってのけるんじゃないかと」

「……よっくわかんねーけど、結局はあれ?」

北村「む…なんだ?」

「北村も~……高っちゃんを信じてるわけ?」

北村「…当たり前だ。俺は最初から最後まで」

北村「アイツのことを、信じ続けるぞ」

「……そっか~、了解了解」

北村「…無駄口が過ぎたな、作戦に移るぞ。場所は先ほど述べた通り、b地区だ」

「あいよ~」

北村「今から二分後、オーバー」

「おう」

北村「…………なんだと?」

「……あ、やっべ」

北村「……まて、いや、この声はどう聞いても…春田の、はず…?」

竜児きたか?

「…だ、だからあたしにやらせなさいって言ったじゃない!」

「い、いやだってよ! 春田のこと知ってるの俺だけじゃねえかっ…!」

「…あの、この声、あちら側に丸聞こえですよ?」

北村「っ!? っ!? な、なんだっ…春田の声が三人もいる……!?」

「えーあー、只今かわりました。ビック・ママの忠誠あれー。でいいんですかね?」

北村「誰だ?」

「もと、仲間です。貴方の」

北村「…裏切り、者?」

「あっは、裏切り者とか面白いこといいますね~。こんな作戦に元々、仲間の概念なってあったんですか?」

北村「……」

「理科は理科で、楽しいことができそうだなって思って。今、この場所に立っています」

「何処の誰かがどのようにして暗躍しているのか、なんて、結局のところ関係ないのですよ」

北村「…どういう意味だ?」

「わかりません? そうですねー……わかりやすく言いますとね?」

「──そろそろ終わらせましょうよ。こんな馬鹿げたこと」

北村「…ふざけるな、そんなのはこの俺がっ…!」

「……北村、だよな」

北村「っ……!? た、高須……?」

竜児「おう、俺だ。なんだその……さっきは騙すようなことして、済まなかったな」

北村「…どうして春田の声になってたんだ?」

竜児「あれ? しらねえーのか? その携帯、ボイスチェンジャー着いてるぞ?」

北村「…高性能だとは聞いてたが、そこまでとは」

竜児「世の中は広いよな、改めてそう思った」

北村「……」

竜児「…色々とよ、言いたいことはあるんだが…まぁ、この際はどうでもいいか」

竜児「──ありがとうな、北村。俺のために、こんなことやってくれてよ」

北村「…なんだ、それは。どういう意味だ」

竜児「…わかってるんだろ? 俺のこと、俺の…」

竜児「…俺と、大河のことだよ」

北村「っ…!?」

竜児「…マジ、感謝してるよ。俺は……本当に、感謝してる」

北村「お、俺はっ……」

竜児「……」

北村「…高須、お前になにもしてあげられなかったんだ…なにも、なにも…」

北村「言葉の一つを送ることも…優しく声をかけてやることも…」

北村「だから、だから…! 俺に出来る範囲で…!」

北村「お前を…! 高須竜児を…! もっと色んな事を見つめられる、そんな奴に…!」

竜児「…そっか」

北村「………俺は、ダメな親友だ」

竜児「ちげぇよ、たいそう出来た親友だ」

北村「……」

竜児「…お前の気持ち、本当に嬉しいからな。これは俺の本音だ」

竜児「…だからよ、どうか教えてくれ」

北村「なんだ……?」

竜児「大河は、病院だろ? 何処の病院だ、教えろ」

北村「……」

竜児「……検査中か?」

北村「……」

竜児「そこに、泰子もいるんだろ?」

北村「……」

竜児「教えてくれ、北村」

何がどうなってるんだってばよ…

北村「……行って、どうするつもりだ」

竜児「アイツが考えてることを、止めてやる」

北村「…逢坂は望んでないぞ、お前が来ることを」

竜児「ああ、だろうな。アイツ人に頼ろうとしないよな」

北村「……」

竜児「…だけど、これはなんだ? この作戦とやらは?
   ビック・ママとやらがいるらしいが…それは、なんで居るんだ?」

北村「……」

竜児「俺は思うんだよ、アイツが……なんで何も言わないのかって」

竜児「それはよ、多分──この作戦自体が『お願い』なんじゃねえのか?」

竜児「大河のお願いによって、作り上げられた作戦じゃねえのかよ?」

竜児「だからもう、アイツは頼らない。周りの奴らに、誰にも頼ってない」

竜児「……お願いとやらは、もう始まってるんだからよ」

よく考えたらなぜはがないとコラボなのか



まぁけぇこたあいいんだよ>>391

北村「…………」

「──だからよ、北村」
『─────だからよ、北村』

北村「っ……」

ぴっ

「──俺は、そのお願いとやらを奪いに行くつもりだ」

「何処の誰れに頼んだかはしらねえし、なんで頼ったのかも知らねえ」

「だが、それは……俺のお願いだ、ダレの手にも渡さねえよ」

北村「……」くる…

竜児「だって、俺の彼女だからな…アイツはよ」

北村「……馬鹿だ、馬鹿だ高須」

竜児「馬鹿はどっちだよ、こんな作戦企てやがって……はっきり口で言えねえのかよ」

北村「………」

竜児「……」キョロキョロ…

夜空「…」

川嶋「…」

小鷹「……あ…」

竜児「……そうか、なるほどな。こういうことか、おうおう」

竜児「……」

北村「高須……?」

竜児「いや、ちょっと待っとけ。考え中だ」

竜児「───なるほど、なるほどな。おい、志熊!」

理科「え? このタイミングで理科を呼ぶんですか…」

竜児「お前にしか出来ないことだ、頼む。ちょっとやってくれないか?」

理科「はいはい、なんでしょうか高須さん。理科は高須さんのしもべですからなんなりと」

竜児「…その言い方は気に食わねえけど、まあいい」

竜児「そのケータイで、ちょっと……アイツの電話につないでくれないか?」

理科「…アイツ? え、あの……それなら直接言えば済むのでは?」

竜児「…おいおい、それじゃああまりにも楽しくないだろ?」

理科「楽しいって…」

竜児「いいから、はやくしろって」

理科「……はぁ、わかりました。では、つなぎますよ」

ぴっ

竜児「おう、ありがとな」

prrrrrrrr

「───っ……」

小鷹「…なん、だ…俺の携帯が…?」

小鷹「えっと……も、もしもし?」

竜児「ああ、俺だ」

小鷹「……はぁ…えっと、わかってますけど…?」

竜児「なんというか、あれだな」

小鷹「……高須、さんなんですか?」

竜児「おう、そうだ。俺だぜ、高須だ」

小鷹「……なんで、電話で会話するんすか?」

竜児「ソッチのほう趣があって楽しいだろ?」

小鷹「…意味が、わかんないっす」

竜児「だろうな、まあ……最後までちょっと付き合ってくれ」

竜児「……柏崎星奈に、聞き覚えはあるよな?」

小鷹「ま、まあ…俺の知り合いですし…えっと、なんでソイツの名前が?」

竜児「……」

小鷹「……?」

竜児「──柏崎星奈は、預かった。返してもらいたければ」

竜児「俺の元へ、来い!」

小鷹「……はぁ?」

竜児「ただ、それだけだ」

小鷹「いやっ……ちょっと、待ってください!
   あ、アンタ急に何を言って……!!」

竜児「……」ぽいっ

小鷹「え、あっ……おっと…」ぽすっ

竜児「その携帯を開いてみろ」

小鷹「え…? あ、はい……」ぱか…

竜児「……」

小鷹「っ……こ、これ…!」

竜児「──そうだ、俺と……はは、星奈のツーショット写真だ」

夜空「っ……」

小鷹「なん、だよこれ……どういう…!」

竜児「どうだ? 仲良さそうだろう? ……本当のことを言うとな」

竜児「星奈とは良い感じなんだ、俺たち」

小鷹「……良い感じ、って…」

竜児「わかるだろ? 名前で呼び合ってる時点でよう」

小鷹「……」

竜児「……なんだ、なんの反論もないのかよ」

小鷹「…アンタ、逢坂さんはどうしたんだ」

竜児「……」

はよ

小鷹「あの人は……あの人のことは、どうするんだよ…!」

竜児「──テメーに何の関係が、あるんだ?」

小鷹「っ……」

竜児「まあ聞いてると思うが、大河は俺の彼女だ。
   ……だからどうした? 俺が別の女と付き合っちゃダメなのか?」

小鷹「っ…アンタ、なんてこと…!」

竜児「なんてことはない、だろ。別に…こっちの問題だ、お前には関係ない。俺がどうにかする」

竜児「……それともなんだ? 星奈のことを話に出さないのは、ワザとか?」

小鷹「っ…意味が、わかんねえよ…!」

竜児「わからないのはどっちだ、お前は……一体、何がしたいんだ?」

竜児「何に対して怒ってるんだ? 俺に対して、どんな理由で怒ってるんだよ?」4

小鷹「お、俺はっ…」

竜児「そろそろ、いい加減にしておけ。お前、一人ぼっちになるぞ」

小鷹「あ、アンタにっ……何が分かるっていうんだよっ…!」

竜児「……」

小鷹「なにもっ…なにもしらねえくせしてっ…! 俺に、俺に…!」

竜児「はぁ…そうだな、じゃあ証明してみせるぞ」

小鷹「え……?」

竜児「お前がどれだけ、今、馬鹿でどうしようもないやつか……証明してやる」

ぴっ

竜児「そっちにいる、川嶋。そこの短髪の奴、こっちにこい」

夜空「…」

川嶋「…」

竜児「あと、隠れてる楠って奴も、こっちにこい」

竜児「…コイツから離れて、俺の、仲間になれ」

竜児ガチやん

小鷹「…なに、言って…」

竜児「…」

小鷹「意味わからんこと言って、仲間になれ? おいおい…」

すた…

川嶋「…ごめんね、羽瀬川くん」

小鷹「え、あ…」

川嶋「亜美は、あっちに行くね」

すたすた…

小鷹「…いや、元々あっちの知り合いだし…なんてことも…」

……すた

夜空「……」

小鷹「……よ、夜空?」

夜空「……小鷹」

小鷹「え…よ、夜空? なんで背中見せてるんだ…?」

夜空「……」

小鷹「なに、やってんだよ…! ほら、星奈のこともある…! 
   他に人手も必要だし、だから…! お前と一緒に探せば何処かに…!」

夜空「……」

すたすた…

小鷹「よ、夜空っ!?」

夜空「……」すたすた

小鷹「…よ、夜空…?」

竜児「……出てこい、もう一人の奴」

幸村「……」すっ

幸村「…… あにき」

小鷹「ゆ、幸村…! お前、お前もまさかそっちにいくとかっ…言わないよな…?」

なにが起きてるんだ…④

小鷹の方は目的ないから一人になってもいいような気がします

幸村「………」

幸村「………」ぺこり

たったった…

幸村「ちゅうせいを あなたに」

竜児「ああ、ありがとな」

小鷹「……!」

竜児「──あと、理科はどうするんだ?」

理科「いや、本当にこのタイミングで聞かないでくださいよ…」

小鷹「理科っ…」

理科「……はぁ、いやね小鷹先輩? ちょっとは考えれば分かることだって思うんですけど」

理科「理科は、こちら側です。最初からそういってるでしょう」

小鷹「っ…」

竜児「───どうだ? 羽瀬川、この状況は?」

竜児「お前は、ひとりぼっちだ」

おまえらも一人ぼっち

小鷹「……」

竜児「……お前は、結局、ひとりぼっちなんだよ」

竜児「なにかを守ろうとしたつもりだったかも知れねえ、だけど実際はどうだ?」

竜児「お前の言葉に、誰も近寄らない」

小鷹「……」

竜児「永遠に一人だ、お前は」

小鷹「っ……」

竜児「………可哀想にな」

小鷹「っ……──」

竜児「可哀想だよ、お前」

小鷹「──可哀想だって、言うなよ! 俺はっ…! 俺は弱いやつじゃねえ…!」

小鷹「ひ、一人だって生きてられるっ…! いいんだよ、仲間なんていらねぇ! 十分だ!」

竜児「……」

小鷹「俺はっ…友達が……くそっ、いらねぇんだよっ…めんどくせえんだよっ! こんな奴ら!」

>>429
やめて!

竜児「……」

小鷹「俺はっ…! こんな奴らに、頼らなくたって…!」

竜児「……馬鹿だな、本当に」

小鷹「っ…!」

竜児「そしてそっくりだ、俺の彼女と」

小鷹「………っ…」

竜児「…いらないって、思ってもないこと言うな」

小鷹「……っ」

竜児「一人でも生きていけるって、言うなよ」

小鷹「……」

竜児「寂しいんだろ? 人ともっと関わっていたんだろ?」

竜児「…不器用なくせして、器用なふりをするんじゃねえ」

竜児「……お前は、もっと頑張れよ」

小鷹「……お前に、なにがわかるんだよ…」

小鷹「……俺が、何をしたっていうんだよ…」

竜児「……知りたいのなら、追いかけてこい」

小鷹「……」

竜児「どうしてお前が一人ぼっちなのか、考えてこい。
   お前がなんでこうなったのかを、よく考えろ」

竜児「待っててやる」

prrrrr

小鷹「……」

竜児「…今、メールを送った。そこで俺は…俺らは待ってる」

竜児「ちゃんと、想いを決めてから来いよ……小鷹よ」

すたすた…

小鷹「……」

すたすた…

小鷹「……」

小鷹「っ……なんだよっ…俺が、俺がっ…!」

「……いやー、まさかこんな展開になるとは」

「高っちゃんラスボスになっちゃってんじゃん!」

「凄いオーラだったな…流石は修羅場越えを何度もしてるだけあるな」

小鷹「……あ、あんたらは…」

能登「能登だ」

春田「春田どぅえーす☆」

北村「三人揃って、一の子分!」

能登「いや、それはもういいから」ぱしんっ

春田「えっ!? やんねーのっ!?」

能登「やんねーよ」ぱしっ

小鷹「あ……その…」

能登「あ、ほら! 困ってんだろ? お前らが馬鹿なせいで!」

春田「ばかっていうなよ~~~……俺だってぇ、色々となぁ~~」

北村「そうだぞー」

能登「いいんだよ、馬鹿だってことは変わらないだろ」

小鷹「あの…」

能登「あ、すまないな。色々と置いてけぼりにさせちまって」

小鷹「は、はあ…」

春田「うっわ、やっぱこの人…めっちゃ恐いな~」

北村「こらっ! 春田! 人を不良呼ばわりしちゃダメだろ!」

能登「お前が言ってるんじゃねーかよ、いや、マジで話進まないから黙っててくんない?」

小鷹「………」

~~~~~

小鷹「…作戦?」

北村「ああ、そうだ。これは作戦だった……」

能登「そう、作戦。あんたと…高須を中心にした、作戦だったんだ」

春田「……ふわぁ~」

小鷹「つまり……作戦というのは?」

能登「もういっちまってもいいよな? これって?」

北村「ああ、いいだろう。どうも…展開的にこじれてきてる気がするしな」

春田「あ~~…名前なんて言ったけ? 『可愛い子には旅をさせろ大作戦』だっけ?」

能登「ポロッと言うなよ! ポロっと!」

小鷹「た、旅をさせろ…?」

北村「そうだ、そしてこの作戦を考えたのが──」

北村「──高須の母親と、柏崎天馬という人だ」

小鷹「理事長が…? どうして、というか何でその二人が…?」

北村「……毘沙門天国という店に、聞き覚えはあるか?」

小鷹「え? いや、聞いたことは…」

能登「だろうな、うちの地元のマニアックな場所にあるし」

北村「とにかくだ、そこのスナックバーに柏崎天馬は常連なんだ」

小鷹「…まあ、あの人…お酒好きだしな」

春田「しかもしかも、高っちゃんの母ちゃん、そこで働いてるっしょ?」

小鷹「…アイツのお母さんが」

北村「…そう、これがこの作戦の真相だ」

北村「柏崎天馬は毘沙門天国の常連だった、そこで…言いにくいから高須泰子といっておくが」

北村「この二人が、近い年の子供が居るということが分かったんだ」

北村「…そして親同士の悩みや、最近の状況、そして問題などを話あった」

能登「まあ、あれよ? 飲みの場って言えばさ、けっこうボロボロといっちゃうと思うだろ?」

小鷹「ああ、確かに…そう思う、あの人だと」

北村「そして、そんな愚痴の中でひとつの思いつきが話の場に流れでた」

北村「──それが今回の作戦、『可愛い子には旅をさせろ作戦』だ」

小鷹「…いや、まってくれ。流れはそれとなくわかったが…」

小鷹「……どうして、俺が? 柏崎天馬さんが子供の話をしてるのなら…星奈のはずだろ?」

北村「……」

能登「それは…」

春田「フツーに考えればわかるんじゃね? だって、ほら娘んさんじゃん、だった恋とか──」

能登「あーもうお前は、空気読めよ!」

小鷹「……」

北村「それは……多分、親御さんたちの『問題』の部分に直結する話だ」

北村「……それに、俺も詳しくは聞いてない。ただ、俺は高須のためにやっただけだからな」

小鷹「…あんたも、よくは知らないってことか」

北村「ああ、作戦事態の内容は理解してるが──……どうしてそれを行うのか、その原因は知らない」

北村「だが、俺にはわかったぞ。お前側の問題とやらは」

小鷹「……どういう、ことだよ」

北村「……」

能登「…なあ、いっちゃうのか?」

北村「…羽瀬川、お前はどう思った?」

小鷹「え、なにがだよ…?」

北村「アイツが言ってること、どう思った?」

小鷹「……高須、さんのことか?」

北村「ああ、そうだ」

小鷹「……意味がわからんねーって思う」

北村「…そうか」すっ

能登「……ん? あ、オイ!」

小鷹「…え?」

北村「えいっ」ガツッ

小鷹「いッ…!?」ばたっ

能登「お、おまっ…北村!? なに、なにやってんの!?」

春田「な、なにやってんだよ~~! 殴っちゃダメだろっ…!」

北村「あっはっは! いーや、殴らせろ! 俺はコイツを殴りたい!」

小鷹「…っ? …っ??」

能登「ホラ! 呆然としちゃってる! いきなり殴っからびっくりしてるだろ!?」

春田「なにやってんだよ~! 本当にっ~!」

北村「おい、羽瀬川! お前人をキチンと好きになったことはあるのか!」

小鷹「…っ……」

北村「心から、他の誰から邪魔されたとしても。この人のためになら何だってやれるって思ったことはあるか!」

ごめん、ちょっとうんこ

またか

北村「お前は、なにも…そう頑張ったことがないだろ!
   誰かのために、誰か『一人』の為に…! お前は、自分の心を動かしたことはあるのか!」ぐぐっ

能登「ぐぁ…!」

春田「めっちゃ力つよっ…!」

小鷹「っ……」

北村「羽瀬川! なんでそんな知らないふりをする! 自分を誤魔化すんだ!
   お前は何を思って今まで、生きてきたんだ! 俺にはさっぱりだ、だから殴る!」ぐぐっ…ぱっ

能登&春田「おわぁっ!?」

北村「答えろ、羽瀬川!」がしっ…

小鷹「ぐっ…」

北村「……お前は、ちゃんと心を動かし。そして、それを失敗したことはあるか?
   グレたこともないだろ、ショックを受けたこともないだろ?」

北村「──お前はただの、臆病者なんだ。その後に待ってる結果に怯え、何もできないで居る馬鹿でアホなヤンキーだ!」

北村「……もう一度聞く、羽瀬川」

北村「──お前は、人を好きになったことは、本当にないのか?」

ないんでね

北村「ぐっ…」

能登「き、北村!?」

春田「だ、大丈夫かよっ!?」

北村「ああ、平気だ……こんな思いのこもってない拳、平気だ」

小鷹「はぁっ……はぁっ…!」

北村「…なんだ、殴っただけじゃないか。他には、何も言うことはないのか?」

小鷹「はぁっ…ぐ、うるせえっていってんだ! 関係ねえだろが!」

北村「関係ないな。だが、見捨てることなんて出来ない」

小鷹「っ…なんだよ! お人好しかテメー!? 俺のことなんて放っておけよ!」

北村「無理だ、俺には」

小鷹「なんでだよ!!」

北村「いいやつだって、思ったからだ」

小鷹「なっ……んだよ、それ…!」

北村「いいやつは、放っておけない。どんだけソイツが馬鹿であっても」

北村「俺は、一度『いいやつ』だって決めた奴には、何度だって手を差し伸べてやる」

小鷹「…なん、だよ…俺のなにが…」

北村「……後ろ、見てみろ」

小鷹「っ…後ろ?」

くる…

マリア「…」
小鳩「…」

小鷹「…え? ま、マリア…? 小鳩…?」

マリア「…えっとな、にいちゃん」

小鳩「あんちゃん…」

小鷹「お前たち…どうして…?」

マリア「ずっと居たのだ。ここに…」

小鳩「…ウチも、ずっとここにおったよ…」

小鷹「……」

北村「俺が思うにだ」

北村「──子供に好かれる奴は、絶対にいいやつだ! うむ!」

能登「……え、それだけ?」

春田「あ、それ俺もわかるかも~~~」

能登「いや、まあわからなくてもいいけど…あれ? もっと凄いこと考えてたんじゃないの?」

北村「え?」

能登「……なんでもないです、はい」

小鷹「マリア…」

マリア「…にいちゃん、ひとりぼっちなのか?」

小鷹「……うん、そうみたいだ」

マリア「…そうなのかー、それは…残念だな」

小鷹「……でも、マリアがいるから、俺は大丈夫だ」

マリア「……そうなのか?」

小鷹「ああ、あと…小鳩もいるし、俺は寂しくない」

小鳩「………」

小鷹「……小鳩?」

小鳩「……あんちゃん、ウチ…」

小鳩「…ウチは、寂しい…」

小鷹「え…?」

小鳩「……ウチは、寂しいんよ…こんなの…淋しかよ…」

小鷹「い、いや…確かにみんな居なくなったら…さびしいけどよ!」

小鳩「……違うと、ウチが寂しいって思うんは……」

小鳩「……あんちゃんが、寂しいって思うけんっ…ウチも、ウチもさびしいっ…思うばい…」

小鷹「……小鳩…」

支援

マリア「にいちゃん…」

小鷹「…マリア」

マリア「……うんこ夜空と、ケンカしたのか?」

小鷹「…いや、けんかなんて」

マリア「でも、夜空……すっごい怖い顔してたぞ?
    なんていうかー……そのー……」

マリア「───こう、目が真っ赤だった気がする…ぞ?」

小鷹「…………」

マリア「…あんな顔、初めてみた。夜空って、あんなふうに怖い顔するんだなー…」

小鷹「…」

マリア「…あのな、にいちゃん」

マリア「ワタシは、にいちゃんの……妹だけどな」

マリア「……でも、夜空とか幸村とか…星奈とか、理科とか、ババアとか…」

マリア「…みんなみんな、集まって……みんなで入る時が、一番だっておもう…ぞ?」

小鷹「……マリア…」

マリア「そこになっ! やっぱにいちゃんも居てほしいて思う! ワタシはそう思う!」

小鷹「……」

マリア「だから今度! みんなで焼肉するのだ! 肉いっぱい食って! お腹いっぱいなって! な!」

小鷹「……あ、ああ…そう、だな…」

小鷹「……そう、だな…」

小鳩「う、ううっー! にいちゃんいうなや!」がっ

マリア「んなぁっ…! いたぁ! なにするのだ! やめるのだ!」ばちこーん

小鷹「こ、こら……喧嘩するなって…」

小鷹「ケンカ……するなって…」

小鳩「ぐにぃいー!! ……え、あんちゃん…?」

マリア「はなすのだぁああー……あ、あれ? ……な、泣いてるのか?」

小鷹「…いや、泣いてなんか…いねーよ……」

小鳩「あ、あんちゃん…? お腹痛いん…?」

マリア「あわわっ…! あくまにとりつかれたんじゃないか!? そうなのかー!?」

小鷹「……す、すまん…俺、ちょっとな…」

小鷹「……ズズズズズっ」

小鷹「っはぁー……そう、だよな。みんなで、ワイワイやった方が…楽しいよな?」

小鳩「う、うん…っ! じゃけん、みんなで…仲直り、しよ?」

マリア「そうだぞー!! ワタシだってババアもあやまればゆるしてくれたぞ!!」

小鷹「…ああ、そうだな」ぐっ

小鷹「……ありがとう、二人共」ぎゅう…

小鳩「…うん」

マリア「大げさだなぁ! にいちゃんは! あはは!」

小鷹「………」すっ…

小鷹「……なぁ、北村とやら」

北村「…ん」

ええのう

小鷹「……そうだな、うん」

小鷹「言ってやるよ、答えを」

北村「ふむ、そうか、ならなんだ?」

小鷹「……別に面白くもない、大した答えでもねえよ」

小鷹「誰かみたいに、かっこ良くラスボスきどれるわけでもねーし」

小鷹「…誰かみたいに、暗躍できるほど肝っ玉があるわけじゃねえ」

小鷹「……俺は、弱くて、小さいやつだから」

北村「……」

小鷹「弱いことなんて、最初から知ってるんだよ。
   自分が気の利いた性格を役ぶってることぐらい、わかってんだ」

小鷹「──だが今からの俺は、よえーまんまに…」

小鷹「……自分に嘘つかず、他人に嘘つかずに」

小鷹「立ち向かってやる、全力で!」

        ┏┓                ┏┓         巛 ヽ.                     ┏┓      ┏┳┓
┏━━━┛┃┏┓        ┏━┛┗━┓  ┏┓ + 〒ー|    ┏┓    ┏┓┏━━┛┗┓┏┓┃┃┃
┗━┓┏━╋┛┗━┳┳┳╋━┓┏━╋━┛┗┳━|  |┳━┛┗┳━┛┗╋━┓  ┏┻┛┗┫┃┃
    ┃┃  ┗┓┏┓┃┃┃┣┓┃┃┏╋┓  +┻ +/ /┻┓  ┏┻┓  ┏┛  ┃┃┃┏━┓┃┃┃
    ┃┃    ┃┃┗╋┻┛┃┃┃┃┃┣┛ ∧_∧/ / .┏┛┃┃┏┛┃┃┏━┛┃┣╋━┛┣╋┫
    ┗/´》〉  ┗┛  ┗━━┻┛┗┛┗┻━(´∀`_/ /  ┗━┻┛┗━┻┛┗━━┻┛┗巛 ヽ┻┻┛
  * | 〒  /⌒ヽ | 〒  ||| ,.へ´_|_ヽ  ,-r、,r/」  f  |||  ∧ ∧,.へ,    〒 ! /⌒ヽ 〒 !
     |  |  ( ´∀`)  |   人l ァ'`・ω・)〉/_ュヘ〈|7  | *   (゚∀゚ `ァ ノ +   |  | ( 个  ) |  |
 +  |  {  |   .|   {  .(__)、   ○〈_}ノ :   |  +  O    /:-一;:、 / /. |    | ./ /*
    ヽ ヽ |   .|.ヽ ヽ (___)  、 〈   く/ ヽ__,」 +    )   ミ;;★:;:;:;ミ/ /   |    |/ /
     ヽ  ヽ,, ´∀`) ヽ  ヽ ´∀`)__ノ ヽ__) /  ,ヘ   | __,, '´ ̄`ヽ__ (・ω・´/ /  (・∀・ / /
 ,.へ ■ヽ ヽ     ー、 ヽ     ー、     /  / |.  | ★((ハヾヽ,.べ, ミ三彡 f  ,-     f+
 l ァ'^▽^) i     ,rュ ', i     rュ ', |||  (   〈  .|  .|  ハ^ω^*`ァノュヘ    |  / ュヘ    |
 ヽ    ○.|    /{_〉,.へ∧ ∧{_〉  << \ ヽ .|  .|   O☆゙ _ノ_,} )   | 〈_} )   |
  |  、 〈 |    〈   l ァ';・∀・)        \ノ |_,,|   ノ´ ̄ゞ⌒'ーァ    ! |||  /    ! |||
||| l__ノ ヽ__)|   ,ヘ. ヽ  ヽ    ○ヽ  +    |__ノ|  )  `7゙(´〈`ー''´     |   /  ,ヘ  |   ガタタタン!!!!

北村「ならば、答えを聞こう!」

小鷹「ああ、聞いてこい!」

北村「──お前は、好きな奴はいるのか!?」

小鷹「───すぅううううう…」

小鷹「いるにきまってんだろっ!!」

小鷹「誰よりも、他の誰よりもっ…! 他人とは比べ物にねぇぐらい!!
   そいつのためになら、なんだってしてあげてぇ! そんぐらいに思うぐらいによ!!」

小鷹「──俺は、そいつのことが大好きだ!!」

北村「…………」

小鷹「…はぁっ…はぁっ…どうだ、これがっ…俺の…!」

北村「……」すたすた…

小鷹「……え…?」

北村「……」ぴた

北村「………」

小鷹「…えっと、背中見せて…なにやってんだ?」

北村「───今この瞬間から、羽瀬川……」

北村「俺とお前は、親友だ」

小鷹「え……?」

北村「互いに腹を割って、自分が答えたくないコトを言い合った」

北村「…それで十分だ、羽瀬川」

小鷹「……あ…」

能登「…おいおい、そんな顔すんなって。折角のかっこつけが、台無しだぜ?」ぱしっ

小鷹「いたっ…」

春田「そうだぜぇえ~~! 恋は何だって、男の恥ずかしいことだもんな~~!」ぱしっ

小鷹「お、おう……」

北村「──羽瀬川」

小鷹「な、なんだ…?」

俺「ーーまだうんこでるのか!?」

>>1「ーーすぅううううう…」

>>1「でるにきまってんだろ!!」

>>505

        ┏┓                ┏┓         巛 ヽ.                     ┏┓      ┏┳┓
┏━━━┛┃┏┓        ┏━┛┗━┓  ┏┓ + 〒ー|    ┏┓    ┏┓┏━━┛┗┓┏┓┃┃┃
┗━┓┏━╋┛┗━┳┳┳╋━┓┏━╋━┛┗┳━|  |┳━┛┗┳━┛┗╋━┓  ┏┻┛┗┫┃┃
    ┃┃  ┗┓┏┓┃┃┃┣┓┃┃┏╋┓  +┻ +/ /┻┓  ┏┻┓  ┏┛  ┃┃┃┏━┓┃┃┃
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  * | 〒  /⌒ヽ | 〒  ||| ,.へ´_|_ヽ  ,-r、,r/」  f  |||  ∧ ∧,.へ,    〒 ! /⌒ヽ 〒 !
     |  |  ( ´∀`)  |   人l ァ'`・ω・)〉/_ュヘ〈|7  | *   (゚∀゚ `ァ ノ +   |  | ( 个  ) |  |
 +  |  {  |   .|   {  .(__)、   ○〈_}ノ :   |  +  O    /:-一;:、 / /. |    | ./ /*
    ヽ ヽ |   .|.ヽ ヽ (___)  、 〈   く/ ヽ__,」 +    )   ミ;;★:;:;:;ミ/ /   |    |/ /
     ヽ  ヽ,, ´∀`) ヽ  ヽ ´∀`)__ノ ヽ__) /  ,ヘ   | __,, '´ ̄`ヽ__ (・ω・´/ /  (・∀・ / /
 ,.へ ■ヽ ヽ     ー、 ヽ     ー、     /  / |.  | ★((ハヾヽ,.べ, ミ三彡 f  ,-     f+
 l ァ'^▽^) i     ,rュ ', i     rュ ', |||  (   〈  .|  .|  ハ^ω^*`ァノュヘ    |  / ュヘ    |
 ヽ    ○.|    /{_〉,.へ∧ ∧{_〉  << \ ヽ .|  .|   O☆゙ _ノ_,} )   | 〈_} )   |
  |  、 〈 |    〈   l ァ';・∀・)        \ノ |_,,|   ノ´ ̄ゞ⌒'ーァ    ! |||  /    ! |||
||| l__ノ ヽ__)|   ,ヘ. ヽ  ヽ    ○ヽ  +    |__ノ|  )  `7゙(´〈`ー''´     |   /  ,ヘ  |   ガタタタン!!!!

北村「俺は……今からこの身体を、この生命を、お前のために使ってやろう」

小鷹「え…?」

北村「鬼にでも、蛇にもなってやろう。……そして、あの高須にすら立ち向かってやろう」

北村「俺は、燃えるぞ。その答えを送り届けるために……」

北村「……この背中、お前に預けようじゃないか!」

小鷹「……な、なんだ…かっけーなお前…」

北村「………だろっ?」

能登「あー…台無しだよ、その笑顔」

春田「…俺が言うのも何だけど、俗物まみれだよな~~」

北村「うるさいぞお前ら! ついでに言うと、お前らもつれていくからな!」

能登「は、はぁっ!? お、俺…見たいドラマが…」

春田「あ、俺録画してるよ?」

能登「ば、馬鹿っ…! そういうことじゃないよ! バカ春田!」

春田「いいじゃ~~~~んっ! 付きあおうぜ~~~! 最後までよ~~!」

俺「な、なんだ…かっけーなこのスレ…」

>>1「………ぶりっ?」

能登「あー…台無しだよ、その尻」

春田「…俺が言うのも何だけど、汚物まみれだよな~~」

能登「違うだろっ! 絶対についていったら…なんかこう、使い捨てみたいな展開になるってこれ!」

春田「え? そうなの~~? 俺らも意外と、燃える展開になるんじゃね?」

能登「……そうかな?」

北村「決まったようだな! よし!」

小鷹「……本当に、付いてきてくれるのか…?」

北村「当たり前だ、言ったことは必ず守る。それが親友だ」

小鷹「…親友……」

北村「いい言葉だろ?」すっ

小鷹「っ……ああ、そうだなっ!」ぱしんっ

北村「よっし! それでは、作戦名を告げる!」

北村「『小鷹の恋を成就させろ大作戦』ここに開始する!」

春田&能登「おっーーーー!!」

小鷹「は、恥ずかしい名前だな…オイ…」

~~~~

小鳩「あんちゃん…」

小鷹「ああ、ちょっと……行ってくる。待ってられるか?」

小鳩「……ウチ、大丈夫…平気」

小鷹「…すまねえな、ホント」

マリア「ぎゃはは! なんなのだ! コイツ、淋しがってるのか!? ぷふー!」

小鳩「ち、ちゃうわ! ウチ、こどもやないもんっ!」

マリア「泣いとるー! あくまのけしんのくせしてないとるぅ~!」

小鳩「ちゃうっていっとろぉおがっ!」ばちこーん

マリア「ぎゃっ!? ……ぐぬぬ、しばくぞこのうんこきゅうけつき!!」ぎりぎり…

小鳩「うっさいわ!! このばか!!」ぎりぎり

小鷹「……とりあえず、貴方に任せておけばいいですかね」

ステラ「はい、お任せください」

小鷹「……あんたも、さっきの作戦の一員なのか?」

ステラ「…どうでしょうか」

小鷹「……」

ステラ「ですが、わたくしが言えることはただひとつ」

ステラ「───先ほどの告白、大変よろしかったと思います」

小鷹「…そうか、ありがとう」

ステラ「いえ、ですが…」

小鷹「ん?」

ステラ「男に対して告白というのは、些か不思議なものを感じました」

小鷹「ちげーよ!? き、北村にやったわけじゃねーよ!?」

ステラ「録音もしておきました」

『──俺は、そいつのことが大好きだ!!』

小鷹「やめて! てか本当にしてるし!」

ステラ「冗談です、あとで消しておきます」

全然関係ないんだけどもっさりうんこを捻り出すときって割と快感だよな?
そう考えるとホモセックスって凄い気持ちいい気がするんだけど、誰かやらない?

>>528
http://i.imgur.com/O4sTM.jpg

小鷹「じゃ、じゃあ……後は、頼みますよ?」

ステラ「いってらっしゃいませ」ぺこ

小鷹「……」ぽりぽり…

すたすた…

ステラ「……」すっ…

ステラ「……未来の、旦那様」

ステラ「……あら?」

ステラ「…倒したはずなのに、もう姿が…」

~~~~~

北村「準備は万全か?」

小鷹「ああ、いいぞ」

能登「…そういえば、スーパーなのに人が居ないぞここ…」

春田「あ、ほんとだ~~~?」

北村「色々と逃げ出していたぞ、ほら、さきほどの乱闘でな」

能登「あー……すごかったな、櫛枝のやつ」

春田「赤い閃光はばけものかっ! なんつぅーて~~! あははは!」

能登「いや、上手くないから…」

北村「お、そういえばお前ら」

能登「ん? どうした?」

北村「高須の拉致を進行してたよな? どうもこの感じだと失敗してたようだが…」

春田「あ~~~……それねぇ」

能登「あーうん、えっとな…」

北村「……?」

春田「…高っちゃんが、なんでかもう俺らを待ち伏せしてたんだって」

北村「……待ちぶせ? 作戦実行場所でか?」

能登「…そうなんだよ、それで一網打尽。まいったよホント」

北村「…なぜだ? どうして高須は、その場所を…」

小鷹「…たぶん、あれじゃないか?」

北村「む、なんだ? わかるのか?」

小鷹「…まあ、勘だけど。間違ってるかもしれないけど」

春田「わっかんの? おしえてちょ~!」

小鷹「──愛の、力ってやつじゃね?」

北村「……は?」

能登「……いや、それはないわ」

春田「いいねぇ~~~! それさいこぉ~~~!?」

北村「……あ、でも確かにな。作戦のことは、もしや逢坂が行った可能性も…?」

能登「逢坂が考えたことだから、わかったってこと? マジかよ…化け物かよ…」

北村「実際、アイツは今は化物みたいにメンタル強いしな」

春田「なんてったって、ラスボスだぜ能登っち~!」

能登「…恐い、なんだか俺らとんでもない奴に立ち向かおうとしてるんじゃないか…?」

小鷹「いいや、平気だって」

北村「どうしてだ?」

小鷹「多分、あの人は……けっこう、おっちょこちょいって思うからよ」

能登「どういうことだ?」

小鷹「これだよ、これ」

小鷹「…ケータイ、あの人が放ってきたやつだけど。
   これ、妨害できるすぐれもののやつだろ?」

春田「うんうん、それがどしったの?」

小鷹「──なら、色々と邪魔できるんじゃねーか? これでよ?」

北村「……」かちゃ

能登「…確かに、コレなんか使えそうだよな」かちゃ

春田「はせっちゃんあったまいい~~~!」かちゃ!

小鷹「はせっちゃん…? あ、えっと…そうだろ? だからさ、やってやろうぜ!」

小鷹「──あのラスボスに、一泡吹かせてやろうぜ!!」

北村「…おお、なんだか燃えてきた」

能登「いや、それ以上燃え上がるなよ」

春田「うっはぁあ~~~! しょんべんもれそぉおお~~~!!」

能登「もうトイレ行ってこいよ!」

小鷹「………」ドキドキ…

小鷹「……行くぞ、俺は」

小鷹「…待ってろ、高須竜児…!」

~~~~~

竜児「………」

夜空「…アイツ、さっきからなにをやってるのだ?」

川嶋「…多分、自己嫌悪」

夜空「自己嫌悪?」

川嶋「言ってること、以前の自分にクリソツだったから」

川嶋「…ああやって、海見つめてるって思う」

夜空「……あんだけのことを言い放った奴なのに、落ち込むんだな」

川嶋「…そうだね、おかしいね」

夜空「? ……お前もな」

川嶋「…そうだね」

幸村「くるのでしょうか あにきは」

>>1「うっはぁあ~~~! うんこもれそぉおお~~~!!」

俺ら「もうトイレ行ってこいよ!」

川嶋「羽瀬川くん? ……さあ、来るんじゃないかな~」

夜空「……」

幸村「こなかったばあいは わたくしはどうしたらいいのでしょうか」

夜空「…しらん、私に聞くな」

幸村「はい もうしわけございません…」

川嶋「こら、なんて冷たいこと言うのよ。同じ部活仲間なんでしょ?」

夜空「っ……しらないことは、私もどうも言えんのだ!」ぷいっ

川嶋「…はぁ、子供ねあんたって」

夜空「ぐっ……ふん!」

川嶋「…大丈夫よ、きちんと彼はくるから」

幸村「……はい」

川嶋「…えっと、あにきだなんて呼んでるってことは…尊敬? してるんじゃないの?」

幸村「…… あにきはとてもすばらしいおかたです」

川嶋「…うん、だからそれを信じて。信じきって待とうね?」

幸村「………」ぽやー

川嶋「どうしたの?」

幸村「……あねご とよんでもよろしいですか」

川嶋「えっ?」

夜空「……ッチ」すたすた…

夜空「オイ、そこの殺人顔面」

竜児「……どうして柏崎の知り合いは、こうもバッサリ行ってくるんだ本当に」

夜空「どうした? 聞こえてるのか?」

竜児「…聞こえてる、どうした?」

夜空「………その」

竜児「ん?」

夜空「……お前は、小鷹のことを…」

竜児「……」

夜空「……それに、肉の…ことを…」

竜児「……肉って、柏崎のことか?」

夜空「えっ!? あ、そ、そうだ……すまない、わからなかったな」

竜児「いや、なんとなく分かったよ」

夜空「……それで、その」

竜児「俺はよ」

夜空「あ、ああ…」

竜児「別に、あんたらを困らせたいわけじゃねえんだ」

夜空「……」

竜児「……成り行きっていうかよ、まぁ、理由はそれとなくあるんだが…」

夜空「……いや、感謝してる」

竜児「え?」

夜空「……どうも私達じゃ、絶対に…こんなことにはならかった気がするしな」

竜児「……」

夜空「…お前が、どう考えてるかは…今は、なんだっていい。
   ただ、この結果は私……いや、私達全員は…」

夜空「──望んでいたことだって、思う」

竜児「…そうか、そう言ってもらえると、俺は安心だ」

夜空「…ああ、安心しろ」

竜児「……多分な、羽瀬川はくるぞ」

夜空「っ……なぜ、わかるのだ?」

竜児「だって、そばには北村が居る」

夜空「……あの露出狂か?」

竜児「え? ……くは、アイツまた脱いだのかよ…懲りてねえな本当に」

>>1が肉便器になったかと思った…

七百前にはおわりたい

夜空「…なんだ、あのメガネが役に立つのか?」

竜児「ん、多分な……アイツなら、羽瀬川を炊きつけるぐらいはやってのけると思う」

夜空「…えらく、信頼してるのだな」

竜児「まあな、だって親友だしよ」

夜空「……親友」

竜児「ああ、親友だ」

夜空「……そうか、親友か…」

竜児「……んー! っはぁ~……だいぶ、落ち着いてきた。そろそろ…」

「──はい、やっと繋がりましたよ、高須さん」

竜児「お、そうか。貸してくれ志熊」

理科「どうぞ」すっ

竜児「──もしもし?」

「……」

竜児「おう、今日の学校ぶりだな……大河」

「……なに、しでかしてくれてんのよ」

竜児「おう、凄いだろ?」

「ふっざけんなっ…私が、どれだけ頑張って…!」

竜児「頑張ってお願いしたことなんだろ? 泰子に?」

「っ……」

竜児「まあ、泰子の方もノリノリだったと思うけどな…俺の予想だと」

「……ねえ、竜児」

竜児「ん、なんだ?」

「聞かせてほしんだけど、どうして…どうしてわかったの?」

竜児「…色々とか?」

「うん、きかせて」

竜児「…今日は色々と、俺のことを聞いてくれる奴が多いな全く」

竜児「普段から、もっと聞いてくれれば…俺だっていっぱい話すのによ」

「……」

竜児「……簡単なことだ、大河」

竜児「ヒントはいっぱいあったしよ、それに繋がる人物も俺の周りに居た」

竜児「まずは、ひとつ『ビック』という単語」

竜児「なんで『ビッグ』じゃねーのかって思ってた。
   いや、ただの思いつきだったらそれまでだけどな」

竜児「……だけど、テレビ好きの泰子なら、そう考えてもおかしくない」

竜児「俺んちってほら、テレビだけは上等だろ?
   泰子が見たいから良いのを買ったし、買った場所も色々と選んだ」

竜児「そこで選んだのが──ビックカメラ、あそこでテレビを泰子は買ったんだ」

竜児「それからアイツ、あそこのテーマソングが好きになっちまってさ」

竜児「……だから、ビッグとビックを勘違いして使う奴は、泰子ぐらいだなと考えたんだ」

伏線…圧倒的伏線…!

「……不正解、ビックは私がつけた」

竜児「…あれ? マジで?」

「…でも、やっちゃんが歌ってたのを聞いて私がつけたの」

竜児「おう、お前も馬鹿だったのか…」

「ばかいうなっ」

竜児「ははっ、まあいいだろ? それに後半分、ママって部分は簡単だな」

竜児「最近出世して、スナックでママになったってよ。
   そのことで喜んでたし……なにかとママママ言ってたからよ」

竜児「…さっきの推測と、まぁ間違ってたけどよ」

竜児「その二つを組み合わせたら、なんとなく……泰子が黒幕じゃねーかって思えてきた」

竜児「そっからは簡単だな、のみの場所…柏崎の親父さんとの共通点。
   柏崎もいたし、酒好きってのはすぐにわかって、答えは導き出した」

竜児「……ま、こんなもんかな。ほとんど俺の勘だったけどよ」

「……名称から割られるなんて、思ってもなかった」

竜児「俺もだよ、すげーな俺」

「…そうだね。本当に竜児、すごいよ」

竜児「……」

「……じゃあ、なんで、私が関わってるかは…わかってるの?」

竜児「…おう」

「…そっか、残念」

竜児「こっちはありがてぇと思ってるよ、大河」

「…なんで?」

竜児「お前と、キチンと話をすることが出来た」

「……いつもしてたじゃん、私達」

竜児「お前はな」

「……」

竜児「……俺は、できてなかっただろ。ちゃんとよ」

竜児「俺ら二人、ちゃんと会話は出来てなかったはずだ」

「……出来てたって」

竜児「いや、できてねえよ。だったらどうして俺らは電話でこんなこと話してるんだ?」

「……」

竜児「どうして、顔をあわせて…二人っきりで会話してないんだよ」

「……」

竜児「それは……あれだろ? 俺が、悪かったから…」

「……違う、そうじゃないっ」

竜児「……大河」

「あんたはっ…なん、にも……悪くなんか無い!」

竜児「…いいや、俺が悪いんだ」

竜児「いいから、言わせろ…最後まで」

「っ……」

竜児「大河……俺は、身勝手だったか?」

「……ううん」

竜児「…嘘つくなよ、泣きそうになるなよ」

「……」

竜児「俺は…ちゃんと、考えてさ。これでいいって…俺は思ってやったことだったんだ」

「……でも、それじゃ…」

竜児「……俺はな、大河」

竜児「──お前の幸せが、俺にとっての幸せだ」

「っ……」

竜児「お前が幸せなのなら、俺は……どんなに苦労を背負ってもいい」

竜児「お前が苦痛を味わうのなら……俺はどんなに身体を酷使してもいい」

竜児「俺は、俺は……お前のためになら…」

竜児「…お前と、そのお腹にいる…子のためになら、なんだってよ」

http://i.imgur.com/McQ8j.jpg
これか…

「………」

竜児「…俺は、その為になら。なんだってするって、そう決めたんだよ」

「……でも…」

竜児「…ああ、お前は言ったよな? そんなことする、必要はないって」

竜児「──進学を諦めてまで、仕事をするんじゃないってよ」

「……」

竜児「…そう、言ったなお前」

「……うん」

竜児「なあ、大河……お前は今どこにいるんだ?」

「……」

竜児「病院、だろ? なにしてるんだ、検査か?」

「……」

竜児「…どうして、そこに俺が居ないんだ? 父親の俺が、何で居ないんだ?」

「………」

竜児「…正直に答えろ、大河」

「……なに、竜児」

竜児「…お前、俺に黙って…」

竜児「──堕ろそうって、思ってるのか?」

「っ……」

竜児「どうなんだ、答えろ」

「………」

竜児「………」

「………違う」

竜児「っ…じゃあもっと…大きな声で、答えろよ!」

「っ……!」

竜児「違うってよ! もっと、はっきりと言えよ…! どうして、どうしてそんなっ…!
   小さな声で、言うんだよっ…お前はっ…お前はっ…!」

「………」

竜児「大河っ……くそ、なんで近くに居ないんだよっ…!」

竜児「…お前のことっ…すっげー抱きしめてやりてぇのにっ…!
   泣きそうなお前をっ…頭なでて、慰めてやりてぇのにっ……」

「……」

竜児「俺はっ…! なん、なんだよっ…お前にとって! 俺は、なんなんだよっ!」

「……」

竜児「頑張りたいって、思ってるんだよっ…!
   お前のために、身体はって気を張ってさ…! おれは、俺はっ…!」

「……竜児」

竜児「ぐすっ……なんだよっ…!」

「……ごめんね」

竜児「なっ…なんで、謝るんだっ! ふざ、ふざけるなよっ…!」

「………───」

竜児「おいっ……切るな、切るなよ…大河!? 電話、切るなよ…!?」

竜児「大河っ!? 大河っ…!?」

「──……ぎぎっ…ががががっ…」

竜児「…えっ?」

「──え、なにこれっ……──だれか、妨害っ──…だれ?───」

竜児「な、なんだ……?」

「──ぎぎっ……ガガッ……あー、あー、聞こえるか? あれ?」

竜児「……?」

「なんだ、聞こえないのかコレ……ギギ…そっちの声は聞こえるんだけどよ…」

「いや、聞こえてると思うぞ。多分」

「すげえな、本当に繋がんのか」

「うっはぁー! すっげー!」

竜児「……は?」

「おーい、やっほー! 聞こえる高っちゃん! おれおれ~! おれだってばよう!」

「いや、それ詐欺っぽいから。やめような春田」

「そうだぞ、やるならキチンとオレオレか始めろ!」

「そういうことじゃねぇだろ!」

「……だれ、この声?」

竜児「わ、わからん…というか、大河にはつながったまんまなんだよな…?」

大河『あ、うん…私、ちゃんと繋がったままだけど…』

北村『お、この声は逢坂か?』

春田『あ、逢坂いんの~? こんちゃーす!』

能登『馴れ馴れしいな……お前ら、今までの話の流れちゃんと聞いてたのかよ…』

小鷹『……うん、能登さん。あんたも大概だけどな』

竜児「………」

大河『………』

能登『…あ、ヤバイって。やっぱこのタイミング駄目だったよ』

春田『え、でもはせっちゃんが…このタイミングでいいっていったぜ~?』

北村『そ、そうだぞ! 高須! 俺達は悪くない!』

小鷹『あ、アンタらっ!? どうして俺に全部押し付ける気まんまんなのっ!?』

竜児「………とりあえず、北村、春田、能登…そして羽瀬川」

竜児「…後で、殺す」

北村『ひぃいいいい!!』

能登『ころっ……いや、マジで待って! 高須! お前が殺すとか初めて聞いたぞ!?』

春田『え? なんていったの高っちゃん? よくきこなかったんだけど~?』

小鷹『…北村さん、あんた…マジビビリじゃないっすか…』

大河『……えっと、北村くん?』

北村『…お、おおう……あ、逢坂か…? その、えっと…あれだ! すまない! 本当にすまない!』

能登『いや、電話越しに土下座って……』

春田『かっけぇ~~~!』

大河『…そこに、あのバカ二人もいるみたいだけど』

北村『あ、ああ…そうだぞ。えっと、あれだ……作戦メンバーだな!』

大河『…そうなんだ、ありがとね』

北村『…いいや、別に構わないぞ。俺からやりたかったことでもある』

大河『そっか……でも、ほんとありがと』

春田『逢坂~~! 俺は~~!?』

大河『…はいはい、アホ田もありがと』

春田『あほじゃねええしぃ~~! でも、お礼聞けたからおっけー!』

能登『軽いな……ま、俺もそんな感じだ。別にお礼なんていらないぞ』

大河『…あんた誰だっけ?』

能登『能登だよ! 能登久光だよ! 影薄いけど!』

大河『…くす、冗談よ』

能登『冗談かよ! ……いや、冗談でよかったわ、本当に』

春田『泣くなよのたっち~~! ……あれ? のぐっち?』

能登『能登っちだろ! お前っ……お前!』

春田『あははは!!』

竜児「なにやってんだお前ら…」

北村『……高須』

竜児「え、あ、おう……」

北村『…話は実は聞かせてもらってる。この携帯の盗聴器でな』

竜児「…お前らにはプライバシーって言葉を知らないのか」

北村『あっはは! ……まあ、あとでいくらでも謝る。だけど、ひとつ言わせてくれ』

竜児「……なんだよ」

北村『……』

竜児「…おい、北村?」

北村『…やっぱ、羽瀬川。お前に頼んだぞ!』

小鷹『……はぁ!? 俺っすか!?』

竜児「おい、どういうことだ…?」

小鷹『い、いやっ…どうって…あ、切ったよな!? 今、北村さん電話切ったよな!?』

竜児「……」

小鷹『え? 俺だけで会話しろって…? いや、いやいや! あっちは二人共聞いてるんですよ…!?』

大河『……』

小鷹『……なんなんすか、本当にアンタら……はぁ』

小鷹『…えっと、高須さんに、逢坂さん?』

竜児「なんだ」

大河『なによ』

小鷹『うっ……──やっぱこわいですって! 北村さん変わってくださいよ!』

竜児「……はぁ、いいから。早く言ってくれ」

小鷹『っ……あ、はいっ……えっと、た……高須竜児! お、おまっ…お前に! 一言モノ申す!』

大河『…物申されるみたいね、竜児』

竜児「ああ、そうみたいだな……なんだ? 言ってみろ」

小鷹『っ~~~……その、だな!』

小鷹『えっとー……そのー……』

大河『……ヘタレ』

小鷹『う、うるさいぞ! い、今から言うって……ご、ごほんっ』

竜児「……」

小鷹『その、だな! あんたはっ……とんだ思い違いをしている!!』

竜児「……思い違い?」

小鷹『そ、そうだ! それはっ…それはだな!』

小鷹『逢坂は妊娠していない、うんこがたまってるなだけだ!』

大河『ちょ』

竜児「えっ」

きたー!

小鷹『──人はっ…! 人は頑張っても、できないことはあるんだよっ…!』

竜児「……」

小鷹『どんなに頑張っても、どんなに苦労したって…っ!
   人間ができることはっ…! 絶対に限られるんだっ…!』

小鷹『アンタがっ……もし、もし色んな事に努力をしようと思ってても…っ!』

小鷹『はたしてそれが、ちゃんとっ…ちゃんと、その人のためになるのかなんてっ!』

小鷹『──わからねーだろっ!?』

竜児「……」

小鷹『はぁっ…はぁっ…』

竜児「…お前は、俺達の会話を聞いていたんだよな?」

小鷹『え? あ、はい……』

竜児「それなのに、お前は…そんな事を言えるのか」

小鷹『……あ、ああ。言える』

竜児「つまりは、だ。お前はこう言ってるのか?」

竜児「──高須竜児は、進学をし。お金も稼かず」

竜児「育児費と出産費、その他多くの出費を…自分の親に任せ」

竜児「自分はのうのうと……幸せを噛み締めろと」

大河『……』

竜児「……それと、大河がしようと思っている、ことを認めろと」

小鷹『……』

竜児「…お前は、そう言ってるんだな」

小鷹『……』

竜児「……ふざけるなよ、ガキ」

竜児「お前は何を知ったこと聞いてるかわっかんねーがっ…!」

竜児「女一人を作れねぇやつにっ…気張って頑張れねェ奴によ…!」

竜児「んなことっ…言われてたまるかよっ!!」

小鷹『……』

竜児「ふざけんなっ……ふざけるなよっ!」

大河『…竜児』

竜児「大河は黙ってろッ…許せねぇ、お前はんなこと言わないやつだって思ったのによっ!」

竜児「テメーは人の気持ちも考えることができねーのかよっ!」

小鷹『……人の気持ちを、考えられねえ奴は誰だよ』

竜児「…あ?」

小鷹『アンタが一番大切だって、言った人の気持も感がられねえ奴が何いってんだ』

竜児「てめぇっ……!?」

小鷹『事実だろ? 実際問題、そのせいで逢坂さんは、ここまで問題を大きくさせた』

小鷹『…それは全部、アンタのせいだ』

竜児「…上等だ、お前。今どこにいる、出てこいよ」

小鷹『……』

竜児「お前は一度、顔を見て言ってやらねえと気がすまねえ…出てこいよ」

小鷹『…嫌だ、アンタの前には出たくない』

竜児「…どういう意味だ」

小鷹『まだ、出番がはやいってことだよ。わかるだろ?』

竜児「……いい加減にしろ、おちょくってんのか」

小鷹『ふざけてるつもりはない、俺は今は…本気でアンタを』

小鷹『説得、しようと思ってる』

竜児「っ…ああ、上等じゃねえか…言ってみろ」

竜児「もし仮に、俺が納得できなかったら……覚えとけ」

小鷹『……本当に、アンタって人は勝手だな』

小鷹『こっちを煽ってきたと思ってれば、いつの間にか説得される側なんてな』

竜児「……話しを、すすめろ」

小鷹『……ああ、じゃあ言うぞ?』

小鷹『なあ、アンタってどうしてそんなにも頑張るんだ?』

竜児「…頑張りたいって、思うものがあるからだよ」

小鷹『そっか。そうだよな、アンタには頑張りたいものがある……それに向って突き進むのなら、
   なんだってしそうだな、犯罪にだって手を染めそうだもんな、アンタは』

竜児「……染めねえよ」

小鷹『いや、説得力ない』

竜児「……」

小鷹『……アンタは、思うによ。頑張りすぎてるんじゃないか?』

竜児「…どういう意味だ?」

小鷹『突拍子なさすぎるんだよ、考え方が』

小鷹『頑張り過ぎなんだよ、自分を悪く使い過ぎなんだよ』

小鷹『……なんで、もっと保守的に動こうとしないんだよ』

竜児「…お前みたいになれっていうのか」

小鷹『いや、そこまで言わない。俺は…ちょっと参考になれないけど』

小鷹『…でも、アンタは行き過ぎだって思う。ちょっと頭がオカシイぐらいに』

竜児「……」

小鷹『…なあ、わかってるんだろ? 実はさ』

小鷹『自分がだめなやつだって、さっき逢坂さんにも言ってただろ』

竜児「……」

小鷹『いや、実際にアンタはすげーと思う。かっこいいよ、俺は素直に尊敬してる』

小鷹『…だけど、やっぱあれなのか。頭がキレすぎるとわっかんねーもんなのかな』

小鷹『……ハッキリというとさ、アンタ、進学しながら働こうと思わねーの?』

竜児「……それは…」

小鷹『なんか、ワケでもあるの?』

竜児「……」

大河『…うん、あるの』

小鷹『…マジか、どんなワケ?』

大河『…やっちゃん』

小鷹『やっちゃん…? あ、ああー! 高須さんの母親か…』

大河『…やっちゃんがね、竜児は働かず、進学するようにって言うの』

小鷹『…なるほどな、ありがと逢坂さん』

大河『ううん…こっちこそ、ありがとね』

小鷹『…いや、俺も好き勝手言ってるだけなんで…』

竜児「……」

小鷹『…わかった、そんな理由があったのか。そりゃ、困ったもんだ』

小鷹『なら、もっと大切にしなきゃいけねーじゃないか』

竜児「……」

小鷹『自分のことだよ、高須さん』

小鷹『…物凄く、周りから認められてるのに。大切にされてんのに、
   どうして裏切るようなことをするんだよ』

竜児「それはっ…! そうしなきゃ、周りが…!」

小鷹『不幸になるってか? …違うだろ、そうするアンタのせいで不幸になるんだ』

竜児「っ……」

小鷹『結局、アンタは逃げてるだけなんだよ』

小鷹『心配してくれてる人の暖かさに、アンタは逃げてるだけなんだ』

小鷹『自分が頑張ればいいって、自分がどうにかすればいいって』

小鷹『周りの意見を聞かずに、がむしゃらにやってるだけだ』

小鷹『…そんなの、俺と大差ねーじゃねえか』

やだここにきて小鷹かっこいい///

小鷹『…そんなの、俺と大差ねーじゃねえか』

やべぇ…

竜児「……」

小鷹『ばーか』

竜児「…んだよ、馬鹿」

小鷹『そうだな、俺も馬鹿だ』

竜児「……じゃあ、俺は結局…どうすれば、いいんだよ」

小鷹『…簡単だろ? 人を頼ればいいじゃねえか』

竜児「…人?」

小鷹『ああ、そうだ。俺とアンタ、違いがひとつだけある』

小鷹『…それは、友達の多さだ』

竜児「……」

小鷹『あんたには、もっと人を頼ることが出来るはずだ。
   俺には出来ない、そんなことが出来るはずだ』

小鷹『……いるだろ? アンタの目の前に?』

竜児「俺の、前に──y子」

竜児「───……」すっ…


夜空「……」

幸村「……」

川嶋「……」

理科「……」


竜児「……友達、なのか」

小鷹『少なくとも、アンタはアイツらにとって…俺は友達だって思える』

小鷹『俺みたいに、変にぎくしゃくすることなく』

小鷹『……アンタは立派に、アイツらの友達だ』

竜児「………」

小鷹『凄いぞ、見縊るな。そいつらはただもんじゃない、すげえ奴らだ』

小鷹『…アンタの悩みの一つぐらい、なんだって叶えてくれるよ』

竜児「……」

小鷹『…アンタは、それが出来るんだろ?』

竜児「……」

小鷹『俺みたいに、アホみたいに偽ってるわけじゃない。友達が、少ないわけじゃない』

小鷹『…人の想いを、考えを、ないがしろにすることなく』

小鷹『ちゃんと考えて、悩んで、苦しんで』

小鷹『…それから答えを出せるアンタには、きっときっと──』

小鷹『──アンタはアンタの、別の道が見えるはずだ!』

竜児「……別の、道…」

小鷹『俺は、そう思うんだよ。高須さん』

竜児「……」

小鷹『……だから、もうがんばらないでくれ』

竜児「……」

小鷹『アンタ、頑張り過ぎなんだよ。もっと、もっと、人を頼るんだ!』

竜児「……」

小鷹『だから……見せてくれよ、アンタの姿!』

竜児「………なあ」くる…

夜空「…なんだ、長い電話だな」

幸村「なんでしょうか」

理科「はい?」

川嶋「うん?」

竜児「……お前らって、俺の友達なのか?」

夜空「と、友達…? ふ、ふざけるなっ! どうして貴様みたいな顔面凶器とっ…!」

幸村「…」ぽやー

理科「…友達、ふむ。どうなんでしょうね、理科的に言えばまだ捕虜みたいなもんですけど」

川嶋「…えっと、友達?」

竜児「………」

小鷹『…えっとー』

竜児「…ずいぶんと、こう、返ってくる予想が違うんだが」

小鷹『…うん、こっちも聞こえた』

竜児「………」

小鷹『あ、あのなっ! えっとー…そうだ、そうだよ! そいつらあんまり素直じゃないからさ! なっ!?』

竜児「……………………」

小鷹『だ、だから……そのーえっと、高須さん、すみません』

竜児「…………じゃあ、聞き方をかえる」

小鷹『…え?』

竜児「アンタら、俺……というか、困ってる人がいたら助けるか?」

夜空「…はぁ? 助けるわけ無いだろ」

幸村「…」ぽやー

理科「えっと、助けませんね」

川嶋「た、助ける…かな?」

竜児「……………………」

小鷹『……………………』


「──た、助けるわよ!! あたしは!!」


小鷹『っ……この声は…』

竜児「お、おう……」

星奈「もうっ…そろそろ出てきてもいいでしょ! 疲れたもう!」

竜児「あ……うん、すまない。居ないふりしてもらってよ」

星奈「本当よっ! ……ったく、小鷹? 電話の相手?」

竜児「…そうだが、変わるか?」

星奈「別にいいわよ、近くにきてるんでしょ? だったら直接会って話すわよ」

竜児「おう、そうか……それで?」

星奈「なにが?」

竜児「いや、さっきの助けるって話だよ」

星奈「あーあれね、うん。助けるわよ?」

竜児「…俺だから?」

星奈「それもあるけど、まあ……あれじゃない?」

星奈「もともと、こいつらも──ちゃんとアンタのこと助けてくれるって思うわよ」

竜児「どうして、そう言い切れるんだ」

星奈「……いや、だって、その…あれじゃない?」

竜児「…?」

星奈「そ、そのっ……アンタのはじめの聞き方がだめなのよ!」

竜児「俺の聞き方が?」

星奈「そ、そうよ! だってコイツら…友達ってなんなのか、わかってないし」

夜空「…おい、肉。なにお前はそれとなく別枠に行こうとしてるのだ」

星奈「ちっ…違うわよ! そうじゃなくて!」

星奈「だって、あんたらっ…竜児のこと知らないでしょっ!?」

夜空「ああ、よく知らないな」

星奈「…だからよ、コイツの凄いところとか。
   色々と…わかれば…その…」

星奈「た、助けたいって思うはずよ!! 絶対に!」

夜空「…わからん、何言ってるんだお前」

星奈「……じゃあ、言い方変えるけど」

星奈「──あんた、小鷹が困ってたらどうする?」

夜空「そ、それはっ……」

星奈「…たすけるでしょ、絶対に」

夜空「…ぐむむ…」

星奈「じゃあ、小鷹と竜児の違いって何? …それって、ただ時間の問題でしょ?」

星奈「知らないってだけで、夜空も理科も幸村も…みんなみんな、竜児のことわかれば!」

星奈「絶対に、助けたいって思うはずよ!」

理科「……まあ、なんといいますか。理科は別に、高須さんのこと嫌いじゃないですよ」

星奈「り、理科…!」

理科「友達、だなんて聞かれると……その、ハッキリと答えるのもあれですが」

理科「──友達に、なりたいって思いは、確かにここにありますから」

理科…!

竜児「お、おおっ…」

理科「嫌ですか? 理科みたいな友達は?」

竜児「…いや、素晴らしいって思うぞ」

理科「…えへへ、ありがとうございます」

幸村「わたくしは 星奈のあねご」

星奈「な、なに幸村…?」

幸村「このかたの こころやさしき深き やさしさはしってるしょぞんです」

竜児「お、おう」

幸村「たすけをもとめられるのなら このからだ すみずみまでおつかいください」ぺこ

竜児「…あ、ありがとな」

幸村「いえ 高須のだんな」

竜児「…旦那?」

星奈「理科に、幸村も…!」

星奈「……それで、後は…」

夜空「うっ…」

星奈「…」じっ

理科「…」じっ

幸村「…」ぽやー

川嶋(あー、これはキツイ……)

夜空「な、なんなのだっ…!? ど、どうして私がそんな目で見られなきゃいけないんだっ…!?」

星奈「……夜空」

夜空「ぐっ……なん、だ肉…!」

星奈「あんたは、どうなのよ」

夜空「わ、私はっ……! さっきも言ったとおりだなっ…!?」

うんこ「一回で済ませろよ…」

星奈「……だな?」

夜空「ぐぅッ……だから、私はそのっ…!」

夜空「っ~~~……別に、きらい、じゃない……と、思ってる…」

夜空「……っ~~~~!」

夜空「だぁあああああああ!! こんな事言わせるなばかああああああ!!」

星奈「あ、壊れた…」

理科「あちゃー」

幸村「……」ぽやー

竜児「……」

川嶋「…とりあえず、好印象ってことじゃない?」

竜児「そ、そう受け取っていいのか…? これ…?」

大河『……ぷっ』

竜児「…お、おう?」

大河『あ、ごめんごめん……アンタ、面白い人と仲良くなったわね』

竜児「…そうだな、確かに」

大河『…私も会ってみたいな、その人達と』

竜児「……」

大河『ねえ、竜児』

竜児「……なんだ、どうした?」

大河『素敵ね』

竜児「どうした、急に」

大河『だってそうじゃない、みんなみんな…アンタのことで』

大河『…色々と、悩んでくれてるのよ?』

竜児「…」

大河『これが素敵と言わないで、どうするのよ』

竜児「……」

星奈「えっ…アンタ、いつのまに竜児のことそんなに…?」

夜空「は、ハァッ!? 嘘に決まってるだろこんなこと!!」

理科「あーそれはですね。高須さんが先ほど、
   スーパーで小鷹先輩に言い放ったことに、大変共感されてるみたいで」

幸村「夜空のあねご つんでれですか」

夜空「うっさい! 黙れお前ら! 死ねッ!」

竜児「……ぷっ、確かに。素敵かもな」

大河『……でしょ?』

小鷹『…いや、本当にすみません。コイツらいつもこんなんで…っ』

竜児「おう、いいよ…これで十分だ」

小鷹『…本当にっすか?』

竜児「ああ、なんとなくわかった」

そろそろか?

竜児「じゃあ、ためにしに聞いてみるよ」

小鷹『…あ、はい』

竜児「──なあ、あんたら」

夜空「っ…なんなのだ!」

星奈「なに? 竜児?」

理科「どうしました?」

幸村「なんでしょうか 高須のだんな」

竜児「……俺、ちょっと…さ」

竜児「色々と困ってるんだがよ……」

竜児「……俺を、助けてくれないか?」

星奈「…だからイイって言ってるでしょ!」

夜空「…色々と、やってもらった…礼もあるしな! 別にかまわんが…」

理科「はいはいはーい! 理科にもおまかせでーす!」

幸村「むろんでです 高須のだんな」

竜児「……そうか、ありがとうな」

小鷹『……』

竜児「…それと、羽瀬川。お前も…ありがとう」

小鷹『…いえ、俺は別に…』

竜児「いや、お前がいなきゃ…俺は、わかってなかったかもしれねぇよ」

竜児「…川嶋」

川嶋「……」

竜児「…大河のこと、黙っててすまなかった」

川嶋「べっつに~。亜美ちゃんは、あんたらが不仲になってるってことぐらいしかしらなかったし~」

竜児「……えっと、話は聞いてたのか?」

川嶋「…妊娠のコト? 高須くんの話の内容から、簡単に推測できたわよ、それぐらいね」

竜児「…そうか、やっぱりお前はすげえよ」

川嶋「でしょ? …でも、亜美は直接ぅ高須くんの口から聞きたかったな~」

竜児「…ああ、そうだな。今度また、ちゃんと連絡する」

川嶋「……絶対よ、ばか」

竜児「おう」

川嶋「……。そっちのあんたもよ! チビトラ!」

大河『…ばかちーに、言って。ちゃんと今度、報告に行くって』

竜児「おう、川嶋…大河がな───」

『ギイィイイイ──ガガっ──ピー──』

竜児「っ…な、なんだ?」

大河『わ、わたしじゃない…これ、羽瀬川の通信から…!』

お?④

竜児「羽瀬川からっ…!? おい、どうした羽瀬川!?」

星奈「っ……なに竜児!? 小鷹になにかあったの!?」

竜児「あ、ああっ…なんだか、羽瀬川の通信に急にノイズがっ…!」

星奈「変わりなさいっ!」ばっ

星奈「小鷹っ…!? 小鷹、大丈夫なのっ…?」

『ジジッ──ガガッ──奈…? 逃げ──こえええ──っガ』

星奈「なにっ? 聞こえない、なんて言ってるのっ…?!」

理科「…とりあえず、そこの横のボタンを押してください。星奈先輩」

星奈「えっ…あ、うん…これ?」ぽち

理科「そうすると、画面に小鷹先輩の居場所が映しだされますから」

竜児「すごいな…」

理科「ええ、すごいでしょう。もっと褒めてくださってもいいですよ?」

星奈「えーっと……場所は、すぐ近くの病院!」

川嶋「病院…? それってまさか、あのチビトラがいるところ……じゃないわよね?」

竜児「大河、そのへんで何か起こってないか?」

大河『え? 別になにも起こってなんか……きゃあ!?』

竜児「大河!?」

大河『え……あ、うそ……なんでここに……ま、まってみの、ぶつん!』

竜児「た、大河っ!?」

夜空「小鷹はっ!?」

星奈「わかんないわよっ! だけど、小さくなんか言ってる……っ」

『──るか…───負けるかっ…!──れはっ──ったいに!』

星奈「………」

幸村「…星奈のあねご?」

星奈「行かなきゃ……あたし、小鷹を助けにいかなきゃ…!」

夜空「……」

星奈「っ……!」だっ

夜空「──待て!」

星奈「っ…な、なによ!? 早くしないと小鷹がっ…!?」

夜空「…ここで、はっきりさせておこう」

星奈「な、なによ…!」

夜空「お前、小鷹をどう思ってるんだ」

星奈「えっ…?」

夜空「いいから答えろ!」

星奈「なによそれ……今、聞かなきゃいけないコト!?」

夜空「…そうだ、それに。私はその為に、ここにいる」

夜空…

夜空「色々と話はこじれたが……元々の問題は、そこだ」

星奈「……」

夜空「…いいから、答えろ星奈!」

星奈「っ……」

理科「…おお、名前で呼びましたよ夜空先輩」

幸村「夜空のあねごの かくごです」

星奈「……あんたがどうして、そんな風に聞いてくるか…わからないけど…」

夜空「……」

星奈「あたしは、あいつのこと大好きよ!! なんか文句でもあんのっ!?」

星奈「だから助けにいく!! 他の誰よりも早く! 小鷹の元へいくの!!」

星奈「アイツがけがをすることなんてあったら……あたしは、絶対に許さない!」だだっ

理科「あ、星奈先輩…!」

竜児「…俺らも行くぞ、川嶋」

川嶋「……私は、もちょっとここにいる」じっ

夜空「………」

竜児「……おう、わかった。じゃあ病院でな」だっ

川嶋「うん、ありがと……またね」

理科「……幸村君、理科たちも行きましょうか」たっ

幸村「りょうかいしました」たっ

夜空「……」

川嶋「……いいの? 行かなくて」

夜空「……いい、これでいい」

川嶋「…そっか」

夜空「…なんで、残ったんだ」

川嶋「うん? かわいそうだからだよ?」

あーみん…

夜空「…そうか、そうだろうな」

川嶋「……」

夜空「……私は、可哀想なやつか」

川嶋「…でも、すごいね。尊敬する」

夜空「…あ? どうしてだ?」

川嶋「そうやって、泣きもせずにいられるところ」

夜空「……ハッ、こんなの、ただの…」

夜空「……やせ、我慢だ」

川嶋「……」

夜空「……泣くところなんて、人に見せるもんじゃない」

夜空「そんなの、ただのかまってちゃんだろ」

川嶋「…そう、かな?」

川嶋「かまってちゃん、だって思うのは…きっと、それは」

川嶋「夜空ちゃんが、寂しいって思ってるからじゃない?」

夜空「……」

川嶋「…泣いてる時ぐらいは、ほら」

夜空「……」

川嶋「──人にすがりつきたくなるもんでしょ」

夜空「………」すっ…

川嶋「ね?」

夜空「……そう、なのか…わからないが…」

夜空「……」

夜空「……きっと、そうなのかもな…」

夜空「…ぇっ……ひっぐ……小鷹ぁ…ばか、わたしの…ばかっ…!」

川嶋「あーほらほら、しっかりして」ぽんぽんっ

夜空「わたしっ…どうして、こんなっ…ぐすっ…タカのことっ…すき、なのにっ…」

川嶋「うん…うん」なでなで

何かもう中盤小鷹空気過ぎて涙でた

夜空「うわぁああっ……タカがっ…他の、他のっ……ひっぐ…!」

川嶋「…辛いね、でも大丈夫だよ? いつかはきっと、また笑えるから」

夜空「うあああっ……! ぐしゅっ…!」

川嶋「例え、その人のためじゃなくても…きっと、貴方は笑えるからね」

川嶋「…大丈夫、大丈夫だから」なでなで

夜空「わ、わたしっ……わたしっ…」

川嶋「…辛かったね、頑張ったよ夜空ちゃん」

夜空「ひっぐっ…ぐすっ…ふぇえっ…!」

川嶋「…泣き止むまで、ずっと居てあげるから」

川嶋「……ちゃんとここで、最後まで悲しんでおきましょ」

~~~~~~~

病院

小鷹「はぁっ……はぁっ…ぐっ!」

ペガサス「……」

小鷹「…やっぱり、最後はアンタなんだな」

ペガサス「ようやく、たどり着いてくれたか小鷹くん」

小鷹「…アンタの狙い通りって、訳か」

ペガサス「…それとは少し、違った形となったが」

ペガサス「何の問題もない、君の顔を見ればわかる」

小鷹「へぇ……そうか、そりゃよかったぜ」

ペガサス「…それで? 聞こうか、君の答えを」

ペがサス「──君の求める、現実の意図とはなんだ?」

小鷹「……そんなの、あるわけないだろ!」

ペガサス「…ないのかね?

小鷹「ああ、ないね! んなもんはない!」

ペガサス「ふむ、それならば私の勘違いのようだな。
     君はまだ…なにもわかってないらしい」

小鷹「……」

ペガサス「作戦を見事にひっくりかえした…あの高須くんは」

ペガサス「──どうやら期待はずれだったようだ、これでは」

小鷹「っ……あの人を、悪く言うんじゃない!」

ペガサス「……」

小鷹「あの人はっ…すげー人だ! なんだってわかって、なんだって頑張って…!」

小鷹「俺にもってないもん、いっぱいもってて! 
   すっげーかっこいい人なんだ! 馬鹿にすんじゃねえ!」

ペガサス「……君は、彼のことで怒るのかね。
     己のことを低く言われた時は、黙認していたようだったが」

小鷹「っ……いいんだよ、俺の馬鹿さ加減はっ…! んなもんどうだっていい!」

小鷹「頑張ってる人をばかにすんのは、許さねえだけだ!」

ペガサス「……。すると君は、頑張っていないのかね」

小鷹「……ああ、まだな」

ペガサス「何時頑張るんだ、君は。もう物語は佳境に近いぞ」

小鷹「へっ…何いってんだ、まだ終わらせねえよ」

ペガサス「…どういうことだ」

小鷹「簡単だよ、天馬さん……俺は、アンタには本気をだせねえ」

ペガサス「なにっ?」

小鷹「俺が本気を、頑張りを…出すのは、違う奴にたいしてだ!」

ペガサス「…」

小鷹「あんたにはっ…これっぽっちも、出してやんねーよ!」

ペガサス「…良かろう、ではそうすればいい」

小鷹「…え? いいの?」

ペガサス「ああ、いいぞ。だが──」

ペガサス「──私は、勝手に本気を出すがな」ぎりっ

支援

小鷹「……大人気ねぇなオイ!」

ペガサス「大人はいつだって、卑怯者だ」だっ

小鷹「うおっ!?」

どっこーん!

ペガサス「外したか」

小鷹「なっ……病院のドアが吹き飛んだぞ!? なんなんだアンタ!?」

ペガサス「このペガサススーツ、筋力補強スーツでな。出力を大幅に上げることが出来る」

小鷹「めちゃくちゃだな!」

ペガサス「ちなみに病院には誰も居ないぞ。むしろ、この街には誰もいない」

小鷹「…は?」

ペガサス「理事長権力だ」しゅっ

小鷹「首になっちまえアンタ!!」ばっ

ペガサス…

ペガサス「…避けるだけでは、戦いにならんぞ」

小鷹「あ、あったりまえだろ…! 俺は、アンタに本気は出さないって!」

ペガサス「…そうか。それは残念だ」

小鷹「はぁっ…アンタ、泰子さんって人に…何を頼んだんだ?」

ペガサス「っ……毘沙門天国のママのことか?」

小鷹「…そうだ、その人にアンタは何を相談したんだっ?」

ペガサス「……」

小鷹「…答えろよ…っ! それが、その相談がどうして俺に繋がるのか教えてくれ…!」

ペガサス「……それは」

「──それは、やっちゃんが言ってあげるよ~」

小鷹「っ…この声、電話の…!」

泰子「そうだよ、やっちゃんでガンス~」

ペガサス「…ママ、前線にくるなとあれほど」

泰子「まあまあ、ぺガっちゃん。かたいこといわないで」

ペガサス「……」

泰子「……こんばんわ、小鷹ちゃん。やっちゃんの声、覚えてる?」

小鷹「あ、ああ…覚えてる…」

泰子「そう、ありがとね~! それじゃあ、ここまで来たご褒美に~」

泰子「──君だけに、答えをおしえてあげるよ~」

小鷹「答え…?」

泰子「そうだよ~あ、でも…さっき電話で言った竜ちゃんと結婚させちゃうぞって話はね~」

小鷹「…嘘、だろ。わかってるよ」

泰子「あ、よかった~……実はあの電話、竜ちゃんが盗聴してたみたいで~それを逆に手玉に盗られちゃったのよね」

小鷹「…なるほど、だからあの人はあんだけ知ってたのか」

支援

泰子「…ま、竜ちゃんのことはいいとして。小鷹ちゃん、いい? きいてね?」

泰子「…ペガっちゃんはね、やっちゃんにこう相談してきたんだよ?」

泰子「───私の可愛い娘のために、私の可愛い娘の願いを、叶えたいって」

ペガサス「……」

小鷹「……」

泰子「…そうだよね? ペガっちゃん?」

ペガサス「…ああ、そうだ」

小鷹「娘っていうと……星奈、のことか?」

泰子「そうだよ~! だからね、やっちゃんたちは考えたの」

泰子「わたしたちの悩みを解決するためには、どうしたらいい?」

泰子「……それは、むしろ二つの悩みの元を、かけあわせたら、いいじゃないって」

泰子「そう考えるとね~色々? ポロポロって悩みが解決しちゃう気がしたの」

小鷹「…たった、それだけなのか?」

泰子「そうだよ?」

小鷹「他に、なにもない?」

ペガサス「他になにもない、ただそれだけだ」

小鷹「……ひとつ、言わせてくれ」

泰子「ん、なに~?」

小鷹「ほんっとどうしようもねぇな! 酔っぱらい!」

ペガサス「…今は反省している」

小鷹「やる前に色々と考えろよ! すごいことやってるぞ! 街一つ、使って…なにやってんだよ!?」

泰子「街のひとつぐらい、なんだっていうの?」

小鷹「え…?」

泰子「安いもんだよ、子供のために使う代償ってものは、これぐらいじゃまだ足りないよ」

おやバカにも程があるぜ

>>832
全くだぜ

小鷹「……なんていうか、貴方は本当に高須さんの母親だな…」

泰子「うふふ」

小鷹「…それで、星奈の願いってなんだったんだ」

ペガサス「…それは」

小鷹「俺…のことか?」

ペガサス「…」

小鷹「やっぱそうだよな、俺のことで……星奈が関係してること」

泰子「……」

小鷹「…そう、だよな」

ペガサス「…小鷹くん」

小鷹「…なんですか、天馬さん」

ペガサス「…君は、その本気を星奈に見せるのかね」

小鷹「……なんだ、わかってるじゃないですか」

ペガサス「………」

支援

小鷹「まさか、邪魔するって言いませんよね」

ペガサス「……いいや、邪魔はしない」

小鷹「……」

ペガサス「君のことは気に入っている。むしろ、私が君にお願いしたいぐらいだ」

小鷹「…父親が言っちゃいけないでしょ」

ペガサス「いや、私だからこそ、このセリフを言いたいのだよ」

ペガサス「──どうか、娘を……娘をもらってやってくれ、小鷹君」すっ…

小鷹「……」

泰子「…はぁ~い、これでペガっちゃんの願いは成就したね~!」

小鷹「え? これが…?」

ペガサス「……」

泰子「そうだよ~? これがペガっちゃんの願い事で、娘さんの為の問題だよ~」

小鷹「……天馬、さん」

ペガサス「…このセリフを言うのは、君には二度目だ」

小鷹「…ええ、その通りですね」

ペガサス「あの時は…その場のノリというか、なんといか勢いで言ってしまったが…」

小鷹「…勢いで言わないでくださいよ、娘さんのことを」

ペガサス「…それが、あの子にとって色々と楔になっていることに、最近気づいたのだ」

小鷹「……」

ペガサス「…あの娘は、自由に笑わなくなった。失敗を恐れるようになった、
     それは見る者にとってはわからないかもしれないが、父親の私にはわかった…」

ペガサス「……だが、一度言った言葉には責任を持たなければならない」

ペガサス「…だから、君を巻き込んだのだ、小鷹くん」

小鷹「…俺が巻き込まれれば、星奈も必然と動くと思ったからですか?」

ペガサス「いや、それは違う。違うんだ……君が、強くなって欲しかった」

小鷹「え…?」

ペガサス「…娘の変わり様に、気づけるような。その強さを持って欲しかったのだ」

支援

小鷹「…強さ、を」

ペガサス「っ…身勝手だろう、己ではなにもできやしないのだとっ…だったら君を強くさせて、
     娘に罪滅ぼしをしようとした私は…ただの卑怯ものだ…」

小鷹「……」

ペガサス「…わたしは、そして、強くなった君に……もう一度、娘のことを頼みたかった」

ペガサス「どうか、娘を…あのような子だが、大切にして欲しいと、君に」

小鷹「……なんすか、それ。本当に、勝手すぎるでしょう」

ペガサス「ああ、そうだろう、私は身勝手だ」

小鷹「……もっと、他のやりかたを考えなかったんですか」

ペガサス「…ああ、私にはこれしかないと思った」

小鷹「……はぁ、まぁ、それで結局は俺…強くなったし、結果オーライなんでしょうけど」

小鷹「……天馬さん、じゃあ聞いてください」

ペガサス「…なんだ、小鷹くん」

小鷹「──いいですよ、もらいます」

ペガサス「っ……それは、つまり…っ?」

小鷹「ええ、貴方の言葉を……俺は受取ります」


小鷹「──柏崎星奈を、俺にください」


ペガサス「ほ、本当かねっ!? な、なんだかやる気の無さそうに言ってるがっ…!?」

小鷹「そうですよ? だから、本気は貴方に言うつもりは無いって言ってるでしょう」

ペガサス「お、おお……そう、だったな…確かに…」

小鷹「……まあ、とりあえず。これで真相はオシマイですか?」

ペガサス「そ、そうだっ……その、小鷹くん…私は、なんてお礼を言ったら…!」

小鷹「…いや、お礼は星奈から俺がオッケーを貰ってからでおねがいしますよ」

ペガサス「わ、わかった。そうしよう」

小鷹「…たぶん、そろそろ星奈たちが来ると───」

どっかーん!

ど、どっかーん?

小鷹「っ……な、なんだっ!?」

「──見つけた、泰子さん…」

泰子「……あらら?」

ペガサス「む…? 確か君は…?」

「大河から、全部聞いたよっ……全部全部、聞いた!」

泰子「……」

「……泰子さん、どうして大河たちを邪魔するの?」

泰子「…邪魔? えっと、どういうこと?」

櫛枝「っ……邪魔を、してるじゃん!! 
   こうやって…高須くんも追い詰めて、大河もっ…こんな検査を受けさせて!!」

泰子「……」

櫛枝「……いくら親だからって、許せないよ、それは」

泰子「…うーんと、やっちゃん怒るのとか嫌いだから。あんまりこういうの言いたくないけどぉ」

泰子「──あんまり、人の家庭突っ込むと、怪我するよ?」

櫛枝「友達だもん、そんなの関係ない……全然、ない」

泰子「…大河ちゃーん?」

櫛枝「…大河は逃げたよ」

泰子「あら、ほんと? よかった~」

櫛枝「……なに、考えてるの泰子さんは」

泰子「うん? 子供のためだよ?」

櫛枝「……じゃあ、今回の作戦ってのはなに」

泰子「それはぁ~…やっちゃんの悩みの方だね、うん」

櫛枝「……教えてよ、その悩み」

泰子「聞きたいのかな? うん、言っても平気だけど…」

泰子「…やっちゃんの悩みは『竜ちゃんがもっと周りを見て欲しい』ってこと~」

櫛枝「……」

泰子「…竜ちゃんはね、頑張り屋さんなの。色々と自分で背負っちゃって、次々にまた背負ってく」

泰子「自分がこれだっ! って思っちゃうと真っ直ぐに向かっちゃう癖があるし、
   時々流れに任せて、自分が不幸になってることも気づいてないこともあるの」

泰子「……だから、そんな竜ちゃんにね? もっといろんな人と出会いを持って」

泰子「もっともっと、たくさんの可能性を考えて欲しかったの」

櫛枝「…それで、今回の作戦なんだ」

泰子「…うん、そうだよ。まあ…竜ちゃんにごちゃごちゃにされちゃったけど」

櫛枝「………」

泰子「…何が駄目だったのかな、ペガっちゃんの方は上手くいったのにな~」

泰子「…やっぱり、途中で竜ちゃんに任せるんじゃなかったのよね、そうよね」

櫛枝「……泰子、さん」

泰子「うん? なに?」

櫛枝「…貴方は、信じてないんだね」

泰子「……え?」

櫛枝「……高須竜児って男を、全く信用してないんだ」

さるよけ

泰子「……どういう、ことかな?」

櫛枝「……年上の方に、こうも言うのも気が引けるけど。
   でも、駄目。我慢……できそうもないから、いわせて頂きます」

櫛枝「──高須竜児は、かっちょえええええ男ですばい!!」

泰子「………。え?」

櫛枝「もっそい、もっそい! もう信じられんぐらいかっこええ男なんすよ!!
   誰彼でも好かれて、信頼されて、もう何なのこの人!? って思えるぐらい!!」

櫛枝「あんな男……あたしゃーみたことありゃせん!
   すごかばい! ほんとすごかばい! びっくりすっと!」

櫛枝「高須竜児って男を、しったみんなは!! みんなみんな!! 影響されて!!
   そして強くなって!! 頑張って!! 最後にはみんなわらっとーとですよ!!」

櫛枝「あんな男……そうおるわけなか、もう、すごかです!! めちゃ惚れですわ!!!」

櫛枝「───………そんなわけで、櫛枝実乃梨は高須竜児が好きだったんです」

櫛枝「…私、これでもけっこう人を見る目は凄いですよ?」

櫛枝「馬鹿みたいに、頭おかしいぐらいに、認めちゃった奴には全力で向かう癖があります」

みのりん!

みのりんぺろぺろ

櫛枝「その私が、こんなバット振り回して…やってこれたのは。彼のためにあります」

櫛枝「……櫛枝実乃梨、この腕とバットを、彼のために振ることを躊躇いはしません」

泰子「…それは、どうして?」

櫛枝「信頼してるから、高須竜児って男を。私が心から信頼してるから」

櫛枝「その信頼を糧に、私は力を振り絞ります」

泰子「……」

櫛枝「…知ってるんでしょう、今回の作戦での参加メンバー……大半がやられてることを」

泰子「……うん」

櫛枝「それは、全部…彼のためです。そして大河のためです」

櫛枝「信頼をするためには、真実がほしい。無い所為されてたことはムカついたけど、
   だけど振るってきた腕は全然、後悔はなくて」

櫛枝「…やっぱり、この人のために頑張ってきてよかったなって思えんです」

泰子「……そんなに、竜ちゃんのことを?」

櫛枝「それぐらいの、男ですよ」

泰子「……だって、あの子はまだ子供で…」

櫛枝「……」

泰子「…私は、あの子を守って…」


「──うっせええな! 大きなお世話だよ!!」


泰子「っ……」

櫛枝「…やっときた、遅いよ」

「ああ、すまねえ……電話では数分でつくっていったけどよ」

櫛枝「…うん、まあ、無事にきたからオッケーだね」すっ

竜児「おう、そうだな」ぱしっ

小鷹「高須…さん」

竜児「…おう、羽瀬川」

再開きたー!

小鷹「……あの、その…」

竜児「いい、別に何も言うな……それよりも」すっ

竜児「行ってやれ、アイツは病院の入口だ」ぐいっ

小鷹「えっ……?」

竜児「頑張るんだろ? ……じゃあ行ってこい、俺にあれだけ言い放ったんだ」

竜児「テメーの言いたいことぐらい、惚れた女にも言えるだろうがよっ!」ばしんっ

小鷹「……わかり、ましたっ」だだっ

竜児「……」

櫛枝「あれ? 高須くん…なんだかちょっぴり、かっこ良くなった?」

竜児「おう? 俺はいつでもカッコいいだろうがよ、櫛枝」

櫛枝「……あはは、そうだね」

竜児「あとは、任せろ…おい、泰子」

泰子「…なにかな、竜ちゃん」

な、何かたかっちゃんが男らしい……

竜児「……ちょっぴり、反抗期になるけど、いいか?」

泰子「だめ」

竜児「俺も断る! …これは俺の意地なんだ、泰子」

竜児「覚悟しとけよ、泰子。俺の反抗期はちょっぴり……」

竜児「……カッコいいと、思うぞ」

~~~~~~

小鷹「はぁっ……はぁっ…」だだっ

小鷹「やっと、一回についたっ…」

「……小鷹っ!」

小鷹「えっ…? あ、おう…星───」

星奈「小鷹ぁー!!!」ぎゅううううっ

小鷹「お、おわぁっ!?」ばたんっ

続きが気になるけど星奈ENDは見たくないけどやっぱり続きが気になる

とある歩道

ドンッ…

小鷹「あ、すいません」

竜児「…あ、こっちこそすんません」

小鷹「…」

竜司「…」


小鷹&竜児(怖ッ!)


竜児(やべぇっ! めちゃくちゃ怖そうな人にぶつかっちまったっ!)

小鷹(あわわっ…! なんだこの人ッ! 目怖ッ! 不良ってレベルじゃないだろこれッ! やーさん…?)

竜児(あ、謝って許してもらえるだろうか……ううっ、殴られたりしないか? 金なんて晩御飯台しか持ってねぇよ…)

小鷹(因縁つけられて、どこか東京湾に沈められたり……ま、まさかなっ! まさかな…はは…)

竜児「…」

小鷹「…」

竜児&小鷹(よし、逃げようっ!)ダッ!

星奈「……小鷹、小鷹…」ぎゅう…

小鷹「…おいおい、なんだよ星奈…」

星奈「ばかっ…ばかばか…変なタイミングで、電話おかしくなるしっ…!
   アンタあれから電話でないし、それにっ…それにっ…!」

小鷹「…そっか、ごめんな」なで…

星奈「…ほんっきで…心配、したんだからっ…小鷹が怪我をしたんじゃないかって、あたし…!」

小鷹「大丈夫だって、ほら…俺身体、丈夫だから」

星奈「──そういうことじゃなわよ! ばかっ!」がばぁ

小鷹「……っ…」

星奈「………馬鹿っ…」

小鷹「…うん、そうだな…そうだよな、ごめん」

星奈「…あやまらない、でよっ…」

小鷹「…謝りたくなるよ、こんなに心配されてるとわかっちまうとさ」

水曜から見てるんだから最後迄見届けたい

小鷹「もうひとつ謝らなきゃいけないことがあるんだ。俺、おまえの気持ちに応えられない」

星奈「……え」

小鷹「俺が本当に好きなのは、やっぱりあいつだからさ」


今までのフラグとか会話とかまるでなかったかのように、こんな展開にならないかなー!

星奈を選ぶってことは夜空は俺がもらってもいいってことか

>>883
夜空なら俺の横で猫と遊んでるよ

星奈「……」ぎゅう…

小鷹「…ごめんな、そんで、ありがとな星奈」

星奈「……ばか」

小鷹「こんなにも…俺のこと心配してくれて、嬉しい、本気で俺は嬉しい」

星奈「……」

小鷹「…幸せものだ、俺は」

小鷹「こんなにも思われてるなんて、本当に幸せものだよ…俺」

星奈「……っ……」

小鷹「───だけどな、星奈」ひょい…

星奈「えっ……」

小鷹「俺は、だれでもいいってわけじゃない」

小鷹「──お前に、星奈に、心配されてることに…」

小鷹「羽瀬川小鷹は、嬉しがってるんだ」

星奈「…それ、どういう意味…?」

小鷹「そのままの意味だ、星奈」

小鷹「…俺は、お前だけに嬉しさを感じてる」

小鷹「他のやつじゃ……駄目だ、ここまで幸せな気持ちにはなれない」

小鷹「お前だ。俺にとって……最高の幸せをくれるのは、星奈」

小鷹「──お前一人だけだ、星奈…」ぎゅっ…

星奈「……? ……? …?」

小鷹「……好きだ」

星奈「──……っ~~~~!?」

小鷹「大好きだ、星奈」

星奈「っっ……!?」ぼっ

小鷹「……お前は、俺のこと好き…か?」

星奈「ふぇっ!? あ、ひょのっ…!? にゃにがっ!?」

やっぱりこうなるのか
しゃあない、夜空ENDは原作でのお楽しみにとっておくか

小鷹「……俺のことだよ」

星奈「っっ…」

小鷹「隣人部とか、仲間だとか…そういうことじゃない」

小鷹「…星奈は俺のことを、男として好きか教えてくれ」

星奈「……す、すすすすす…好きかって!?」

小鷹「…おう」

星奈「あ、あああたしっ…! あたしはっ…!」

星奈「う、ううっ~~…そ、そのっ…えっと、あのっ…!」

小鷹「……いいぞ、ゆっくりでいい」

星奈「っ……あ…うん、わかった…すーはー…」

星奈「……うん、落ち着いたわ」

小鷹「…じゃあ教えてくれ」

星奈「……あたしは、小鷹のこと…」

星奈「──他の誰よりも一番、大好き……よっ?」

小鷹「っ……」ぶるっ

小鷹「──本当、か…?」

星奈「…うん、好き」

小鷹「……夜空よりもか?」

星奈「え…な、なんで夜空がそこで出てくるのよ!?」

小鷹「いや、だって部屋とかめっちゃ写真あるし…俺の無いし…」

星奈「あ、あんたのはっ…! ……大事に飾ってあるのよ、見えない所にっ」

小鷹「…マジで? 本当に?」

星奈「ほ、本当よ! じゃあ、今度家に来てみにうればいいじゃないっ」

小鷹「…また、泊まりに来ていいのか」

星奈「と、泊りっ!? あ、あーうん……別に、いいケド…ごにょごにょ…」

小鷹「小鳩も連れてくるよ」

星奈「えっ? …別に、アンタ一人でいいわよ…っ! というか一人できて!」

小鷹「え、それって……」

星奈「っ~~~!? や、やらしいこと考えてるでしょ小鷹っ!?」

小鷹「…やらしいこと考えるだろ、普通…」

星奈「な、ななっ…なにそれっ!? 小鷹の変態! ばかっ! しきじょうま!」

小鷹「あーもう……うるさいな、ちょっと黙っとけ」ぎゅう…

星奈「きゃうっ…」

小鷹「……ありがと、星奈」

星奈「……な、なによっ…さっきから、お礼言い過ぎよ」

小鷹「…ああ、そうだな」

星奈「……ばかな小鷹っ」

小鷹「……」

星奈「……」もじもじ

小鷹「……あーえっとなー」

星奈「…え? なに?」

小鷹「その、なー……」

星奈「……なんなのよ?」

小鷹「………キス、していいか」

星奈「……へ?」

小鷹「……駄目?」

星奈「………っ~~~~~!!」

星奈「だめっ! ぜったいにらめっ!!」

小鷹「らめって……いや、これってその…恋人同士になったんだろ?」

星奈「ふぇっ!? あ、うんっ…確かに、そう、だけ、どっ…」

小鷹「あー俺ーその証明をやりたいなー」

星奈「…っ……」

小鷹「…星奈と、キスしたいなー」

星奈「…な、なんだか小鷹っ…性格変わってない!?」

小鷹「…そうか? そう思うんなら多分、あれだろ」

小鷹「───お前だけに見せる、俺だよこれって」

星奈「あ、あたし……だけ?」

小鷹「ああ、多分」

星奈「多分ってなによ…っ」

小鷹「……だって、初めてだしよ、こんなの」

星奈「……そ、そなんだっ…へー…」

小鷹「…こんな俺は嫌いか、星奈は」

星奈「そ、そんなこと…ないけど…」

小鷹「…けど?」

星奈「…ちょっと、恐いかも」

小鷹「恐い?」

星奈「あ、うん…その、なんだか…そんな小鷹を、あたしなんかが…」

星奈「…触れちゃったら、壊れちゃうんじゃないかって…不安で、いっぱいになって…」

小鷹「……」

星奈「触れたいって思うのに…興味でいっぱいなのに…っ」

星奈「……大切だから、壊したくないから…あたし、なんだか怖くて…その…」

小鷹「……」

星奈「……怖く、なっちゃう」

小鷹「……星奈」

星奈「……なに、小鷹…?」

小鷹「…ごめんな、我慢出来ない」すっ

星奈「えっ……ちょ、まってこだっ───」

星奈「えっ……ちょ、まってこだっ───く」

小鷹「……」

星奈「───……ぷは…」

小鷹「……」

星奈「……」

小鷹「……」

星奈「……やばい、小鷹…」

小鷹「…ん」

星奈「…もっと…本気で、あんたのこと……たくさん…」

星奈「──触れたくてしょうがなく…なっちゃった…」

小鷹「…そうか、どんどん来い」

小鷹「触れさせてやるから、もっと…こっちにこい」ぎゅっ

星奈「うん…小鷹…」すっ

~~~~

理科「いやー……お熱いですね、御ふたりとも」

幸村「あにき おめでとうございます」

理科「…まあ、何といいますか。一件落着ですかねこれで」

幸村「……」

理科「ん……大丈夫ですよ幸村くん、理科は平気です」

幸村「……そうですか」

理科「幸村君は平気ですか?」

幸村「わたくしはもともと あにきものです この忠誠心にかわりはありません」

理科「素晴らしいですね。理科も是非、その志を見習いたいと思います」

理科「…ですが、その前に」

ぴっ

理科「あの二人のラブシーンを、映像に残すぐらいは許されるはずですよね? うっひゃひゃ!」

~~~~

病院屋上

大河「……」

「──ここに居たのか、探したぞ」

大河「…うん、星を見てたの」

「…星? ああ、確かに綺麗だな」

大河「……ねえ。竜児」

竜児「……ん、どうした大河」

大河「……大好き、だからね」

竜児「……何を今更」

大河「ううん、改めて言っておこうて思って」

竜児「…おう、そうか」

大河「……」

竜児「……」

大河「……今日は、ごめんね」

竜児「…おう、大変だった」

大河「ふふっ……そうね、だってラスボスだったもんね」

竜児「おう、大変だったぞ。まあ……楽しかったといえば、楽しかったな」

大河「ノリノリだったしさ、アンタ」

竜児「…似合ってたろ?」

大河「まさに悪役って感じ」

竜児「…ん、するとなんだ。やっぱあの時、近くに居たのか?」

大河「…まね」

竜児「…だろうな、何だか──こう、見られてる気がしたんだよ」

竜児「見守られてるっていうかよ、わかんねーけど…色々とそれで、助かったんだ」

大河「…」

竜児「高須竜児はそのお蔭で、ずっと竜のままで至れたんだ」

竜児「それと……これな」すっ

大河「…あ、それ…!」

竜児「…おう、羽瀬川が持ってた奴、落としたろお前」

大河「……」

竜児「…その感じだと、本当に落としたっぽいな」

大河「……竜児、なにかと見ぬくのうまくなったよね」

竜児「おう? そうだな……まぁ、当たり前だ」

竜児「彼女も居て、子供もできそうでよ」

竜児「…これだけ濃ゆい人たちに揉まれてきたんだ、そんぐらいのスキルは身につく」

大河「…大人ってこと?」

竜児「そこまで言わねえさ、まだ俺は子供だ」

竜児「…ちっさな、好きな女の子も守れねぇ。子供のまんまだ」

大河「……」

竜児「……だけどよ、やっぱ好きな奴の前ではかっこつけてぇよな」

大河「え…?」

竜児「──お前、どうしてこの財布持ってたんだ?」

大河「……それは」

竜児「これは、俺とお前の共同財布……つまりは、使う機会なんてそうない」

大河「……」

竜児「食費にしたって、俺はその財布から抜き取って…
   それから自分の財布にいれて、買い物に行く」

竜児「……その財布自体を持っていくのは、ほとんどないだろ?」

竜児「だけど、お前はそれを持っていった」

大河「…何が言いたいの、竜児」

竜児「……何を、買いに行ってたんだ?」

大河「…それは、病院代に使おうと…」

竜児「違うな、共同の金に手を出すほどじゃねえ」

大河「……」

竜児「…共同、つまりそれはよ? 俺とお前の為の買い物って訳だ」

竜児「お前のためだけじゃなく、俺のためだけじゃなく…」

竜児「──竜児と大河が同じく大切なものを、お前は買おうと思っていた」

大河「…そこまで言うのなら、言い当てて見せなさいよ」

竜児「服」

大河「っ……」

竜児「…当たりか、たぶん、そうだって思った」

竜児「お前はこの街に、作戦とは違ったようがあった──」

竜児「───幼児用の服を、買おうとしてたんだな」

大河「……」

竜児「……ごめん、大河」

大河「…ううん、大丈夫」

竜児「…堕ろすのか、なんて聞いちまってよ」

大河「……」

竜児「お前は……産んでくれる気、だったんだな。ちゃんと」

大河「……当たり、前じゃない」

竜児「……」すっ…ぎゅっ

大河「当たり前っ…でしょ、アンタと……私でっ…」

竜児「…おう」

大河「ふ、二人の……子供、なのにっ…! そんなこと、できるわけないでしょ…っ」

竜児「…そうだな、確かにお前はそんなやつだ」

大河「…ばかっ…竜児…ばかばか…!」

竜児「ああ、ごめん……俺は馬鹿だよ、本当に」

大河「……」ぎゅうっ…

竜児「……大河、俺はお前を愛してる」

大河「……うんっ…」

竜児「心か、この身の全てを…お前の為に使ってもいいと、本気で思ってる」

大河「うんっ…」

竜児「だけど、だけどな……それじゃあ、周りは納得してくれない。そうだろう?」

大河「…あたりまえじゃないっ…馬鹿っ…」

竜児「…おう、だからよ? 俺はもっと、もっと…人に頼るべきだと、思った」

竜児「自分だけで抱えるんじゃなく、他人に…友達に、親友に…!」

竜児「俺は、沢山の人と……関わるべきだったな」

大河「……うん」

竜児「……俺は、やってやるぞ。大河」

大河「…なにをやってやるの?」

竜児「全部、完璧に熟してみせる! 絶対に、この手で!」

竜児「…お前と、この子と一緒に…な?」

大河「…できるの? あんたに?」

竜児「ああ、任せろ。俺になら出来る!」

竜児「──高須竜児は、驕らないぞ!」

大河「……そっか」

竜児「……おう」

大河「私も……あんたのこと愛してる」

竜児「……」

大河「この身体も、心も……そしてこの子も」

大河「全部、全部……アンタのものだって、言えるから」

大河「──ずっとずっと、傍にいようね…竜児」すっ…

竜児「…おう」すっ…

~~~~~~

 その日は、天気は雲ひとつ無い快晴だった。

 そんな日は誰しもが、新たな場所や見知った所へと足を運ぶ。

竜児「……」

 その中の一人である俺も、この街へと来ていた。

竜児「…久しぶりだな、二ヶ月ぶりぐらいか」

 見渡すとそこには、2ヶ月前に見た光景がまるっきり残さていた。

 …当たり前だよな、ここは街だ。そう変わるはずもない。

竜児「…いやでも、ここで好き勝手やってた奴が居るんだよな…」

 そうなんだ。
 
 今でも信じられないが、どこかの金持ちがこの街全体を牛耳り。
 
 意味の分からない、まったくもって意図が不明な作戦を実行したことがった。

竜児「……」

 まあ、その作戦が俺の母親と──

竜児「…おい、いつまで伸びてるんだ」

 ──コイツの彼女の父親がやったというのだから、困った話だよな。

小鷹「…いや、電車って人が多くて…うぇっぷ…」

竜児「…なに、お前って人ごみが苦手なのかよ」

小鷹「あー…最近は広いとろこばっか、行ってたから……」

竜児「なんだよ、のろけか?」

小鷹「実際、そうかもしれないけど……ふぅー…ちょっと飲み物買ってくる」

竜児「おう」

小鷹「あ、竜児もなにか飲む? 買ってくるけど」

竜児「じゃあ…烏龍茶で、頼むぞ小鷹」

小鷹「うぃーす…」

~~~~

小鷹「ごく…最近は、しょっちゅう星奈と旅行に行ってるんだよな」

竜児「ぷは…旅行?」

小鷹「うん、だけど……結局は隣人部メンバー全員で行く事になって…色々と大変なことに…」

竜児「お、おう…相変わらず、中がいいんだな」

小鷹「まあ、それだけが取り柄なんで、あ、そいえば夜空が行ってたけど…」ごそっ

竜児「ん? なんだ?」

小鷹「川嶋に、この本面白かったと、返すついでに言っておいて欲しいってさ」

竜児「自分で返せよ…アイツは…」

小鷹「あははー。いや、喧嘩してるみたいで、どうも夜空と川嶋」

竜児「…じゃあ、なんで本の貸し借りしてるんだよ?」

小鷹「わからん…」

竜児「俺もわからん…まあ、預かっておくけどよ」

小鷹「…ん、そういえば今日は大河さん来てないんだな」

竜児「え? ああ、アイツは今は…家で留守番中だ」

小鷹「…大丈夫なのか?」

竜児「元気すぎて困ってるよ、だんだん腹もでっかくなってるし」

竜児「この前だって、いきなり梅干し食べたい! 買ってきて! …なんて夜中に言い出してよ、マジで大変だった…」

小鷹「それは大変だな~…いや、星奈の奴も我侭でさ。
   いきなりここ行きたい! やだ、やっぱいきたくない! とか、いいだして…」

竜児「…大変だな」

小鷹「…大変だよ」

竜児「あ、星奈で思い出したんだが…仕事の件、どうなってる?」

小鷹「あ、りじっ……ああ、こう言ったら最近起こるから……えっと、お父さんがいうにはよ」

小鷹「…無論、助かる。だってさ、いつでもこっちの仕事を手伝って欲しいって」

竜児「っはー…ありがたい、それは助かる。最近、ますます出費が激しくなってよ…」

小鷹「はは、お父さんも竜児を凄くかってるし…ほら、前の作戦をひっくり返した件でさ」

竜児「…いや、あれはもうなんていうか俺がちょっと神がかってただけだったし」

小鷹「そんなんで、いいんじゃないのか? あの人が気に入るってのは、結構凄いことだぜ?」

竜児「へー、そうなのか」

小鷹「いいバイト代が出ると思うよ」

スーパー

竜児「志熊とか、どうしてる?」

小鷹「…アイツのことは聞かないでくれ」

竜児「え? どうしてだよ?」

小鷹「……」

竜児「…おう? なんだよ、俺の顔を見て…」

小鷹「…新しい掛け算が出来たって、喜んでたとだけ言っておく」

竜児「掛け算…?」

小鷹「それだけだ! 他にもうなによな! 現状報告は!」

竜児「ん、楠は?」

小鷹「いつも通りだよ、いつも俺の後ろにいる。あ、北村は? あと…春田と…誰だっけ?」

竜児「能登、な。能登……アイツらいつも通りだ、しょっちゅう家に遊びに来る」

小鷹「……あっと、泰子さんは?」

竜児「すっげーあのまんま、まぁ……俺のバイト認めてくれたし、俺の中ではだいぶ印象は変わったかな」

小鷹「そっかー……なんていうか、そのさ」

竜児「ん?」

小鷹「……こう、みんな変わったなっと思って」

竜児「はは、そうだな~…確かに、みんな変わったと思う」

小鷹「……こうやって、買われたのってさ、やっぱ…アンタのお陰だと思う」

竜児「……おいおい、それはこっちのセリフだよ」

小鷹「……」

竜児「……」

小鷹「こういうのって…あんまり言うの無しにしない?」

竜児「お、おうっ…そうだな、木っ端恥ずかしいっていうかよ、な?」

小鷹「だろだろ? だからさ、とりあえずは今日の目的の──」

竜児「おう、だな。この焼肉用牛肉を───」

小鷹&竜児「っ……!?」

小鷹「…おい、なんでそっちの肉なんだ?」

竜児「まて、お前こそなんでそっちなんだよ?」

小鷹「っ……」

小鷹(──わからねえ! どうしてそっちの肉を選んだんだ竜児っ…その肉はどうみたって安物!
   しかも外国さん!!それならこっちの値段はするが特売であり、品質の良い肉を買うべきだろ!?)

竜児「っ……」

竜児(──どうしてだ! 今日の焼肉では人数も多い! その場合、品質よりも量を選ぶべきだ!
   そんなたけえ肉かったら金はたりねえし肉もたりねえし大変なことになるぞ!?)

小鷹「……」

竜児「……」

小鷹「…あの、竜児…」

竜児「なんだ、小鷹」

小鷹「プッ…もしかて、今…金ないの? 貸そうか?」

小鷹(し、親しみを込めて…ほほ笑みを浮かべながらの手助け!
   お、おおっ…? 俺、やればできるんじゃん!)

竜児(…コイツ、今、かねがないことを笑いやがったか?)

竜児「……いや、大丈夫だ」

小鷹「え、あ、そう…?」

小鷹(あ、あれ…? なんだか凄く怒ってない!? またやっちまった俺!?)

竜児「…それよりも小鷹」

小鷹「え…?」

竜児「…お前、なんだか衰えたな」

竜児(…そっちは金があるんだろう、いい、それはいい、だがな! やっぱ安い肉で良い物を買う!
   それが主婦力ってやつだろ…お前なら、きちんとこの言葉の意味を…わかってくれるはずだ)

小鷹(…っ……!? まさか、やっぱりそうだ!)

小鷹(俺が手に持ってる…この肉のパック、あんまり鮮度がよくねぇ! あ、くそっ…なんてことだっ!
   竜児に諭されるなんて、くやしい……くやしすぎる!!)

小鷹「…あ、ああ…これでいいんだよ、別に」すっ

小鷹(くやしいがっ…手に持ったのなら、今更ひけやしない…!)ぷるぷる…

竜児「っ…!」

竜児(わからなかった…のか? 俺の言葉、伝わらなかったのか…?)

小鷹(って、あれ? だけどなんで…竜児は安いの選んだ…?
   出来ればって安いのと、いつも言ってるが…でも変だ…あ、今日は焼肉か! )

小鷹(隣人部メンバーと、竜児のメンバーとでの焼肉……人数も多い! そうか! なるほど!)

小鷹「あ、竜児…えっとさ!」

竜児「小鷹……」

小鷹「え、どうしたの竜児…?」

竜児「……お前をいちから、鍛え直してやる! こっちにこい!」ぐいっ

小鷹「えっ? い、いやっ…確かに焼肉のことは忘れてたけど…! そこまでのことしなくても…!」

竜児「違う! お前は全然出来てない! 金持ちのボンボンパワーに侵されてるんだよ!」

小鷹「…おい、つまりそれは星奈を馬鹿にしてんのか? テメー…ッ」

竜児「あ? だってそうだろが、んな主婦力を落とされたんだったら…」

小鷹「うるせえ! だったら勝負すっか? これからどれけ鮮度のいい奴を選べるかよぉ!?」

竜児「……良い度胸だな、オイ。俺に主婦力、挑もうってか、小鷹」

小鷹「……馬鹿にされて、大人しく帰れっかよ、竜児」

竜児「……」

小鷹「……」

竜児&小鷹「──じゃあ、勝…」


主婦「警備さんっ! あそこにヤクザと不良がケンカをっ!」

警備員「なにっ!? 白昼堂々ケンカ……あ、貴様ら見覚えがあるぞ!」


竜児&小鷹「……」

小鷹「…逃げるか?」

竜児「…しかねえだろ」


小鷹&竜児「に、逃げるぞっ!? うぉおおおおおおおおおお!!」

はい、おわり
ごめんね2スレも使って

ご支援ご保守ありがとうでした
なんでここまで長くなったのか、わからん

でも楽しくかけたので、よかったです
はがないもとらドラも面白いよ! 読んでみてね!

ではではノシ 

うんこ

おつうんこ

17スレも使って描く超大作だと聞いてたんだけど…

ギリギリ間に合った。乙うんこ?

おつんこ

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