ガラガラッ
男「………」
生徒1「ヒィィッ!男が来たぞぉっ!」
男「………」テクテク
生徒2「キャァッ」サッ
男「………」ガラッ
ヒソヒソ
(ヤバイよ……。あの顔……)
(ああ、高校生の顔じゃない……)
(図体を筋骨隆々だし……)
(まるでヤクザだ……)
(それにあの左目の傷……。どんな喧嘩をしたらあんな傷がつくんだ……?)
(アイツはやっぱり、根っからの不良だ…!)
男「…………」
男「……………グスッ…」
キンコーンカンコーン
教師「よーし、授業を始めるー」
男「………」
教師(うわぁ……男が居る……怖い……っ)
教師「で、では……昨日の続きをやるぞ。教科書の24ページを開け」
カキカキッ
教師「で、あるから……ヒィッ!!」ビクッ
男「………」ギロッ
教師(イヤアァァァッ!!!男がめっさ私を睨んでるぅぅぅっ!!私が一体何をしたのだぁぁぁっ!!?)
男「………」ギロッ
男(黒板の字が見えずらいよ……)
教師「そ、それでっ!この式にこの公式をあばばばばあb」ビクビクッ
生徒1「ど、どうしたんですか?先生?」
男(どうしたんだろ……先生)ギロッ
教師(ウワァァァァ!!怖い怖い怖い怖いぃぃぃぃっ!!!)ビクビクビクッ
男(早く授業進まないかな……)
男(……あっ、忘れてた!)
ガタッ
クラス一同「ッ!!」ビクッ
男「………」
男「………」テクテクテク
ガラララッピシャッ
生徒1「な、何なんだ、アイツは……」
生徒2「凄い怖い顔で出て行ったよ……。元からだけど……」
学級委員「堂々と、授業をサボるとは……。やっぱり、彼は根っからの不良だ……」
教師「怖かった~~~」ジョロジョロ
(やっぱり、彼は根っからの不良だ……)
男「…………グスッ」
男「でも、行かなきゃ……」テクテク
二年の教室
教師2「その時に、小早川秀秋が裏切り、他の内通していた軍と共に、西軍本陣へと……」ペラペラ
幼馴染「………」ボー
幼馴染(授業がつまらない……)
幼馴染(何か面白い事ないかなぁ……)
幼馴染(…………ん?)
男「…………」テクテク
幼馴染「男?授業中にどこ行ってるんだろ?」
花壇
男「ゴメンね。朝の水やり忘れてて」ジョー
花「キモチイイィー!!」
男「でも、皆ヒドイよ……。クラスの花壇なのに誰も世話しないなんて……」ジョー
男「でも、僕が言っても、皆は話を聞いてくれるどころか、逃げるし……」ジョー
男「何で、こんな怖い人相で産まれたんだろ……」ジョー
男「姉さんみたいに美人で産まれてたらなぁ……」ジョー
校長「おや、男くん、どうしたのですか?」ヒゲー
男「あ、校長先生。おはようございます」ペコッ
校長「ほっほっほ、おはようございます」オヒゲナデナデ
校長「ですが、今は授業中です。こんな時間に何をしているのですか?」
男「お花に朝の水やりを忘れてて……」
校長「おや、そうでしたか……。水やりは大切ですね」
校長「心なしか、花たちも嬉しそうですね」ニコニコ
花「おうっ!元気バリバリだぜぃ!」
校長「でも、授業を抜け出すとは感心しませんね」
男「だけど、水をやらなきゃ枯れちゃうし……」
男「誰も花壇の世話をしてくれないんです……」
校長「なるほど、だから君は毎朝ここで水をやってたんですね……」
男「はい」
校長「だけど、君だけの花壇ではないでしょう?クラス皆で協力しなければ」
校長「誰かクラスに君を手伝ってくれる人は居ないのですか?」
男「分かってはいるのですけど、誰も僕に怖がって、近づいてこないんです」
校長「それなら、君から話しかけてみてはどうでしょう?」
校長「君が笑顔でクラスの人に花壇の世話を手伝ってくれるように、頼むのです」
校長「さすれば、彼らも笑顔で応えてくれるでしょう」ニコッ
男「自分から話しかける……怖がられないでしょうか……?」
校長「大丈夫です。君が勇気を持って心から頼めば、誰もが応えてくれます」
校長「男くんは人相は厳ついでしょうが、心は誰よりも温かくて、綺麗ですから」
男「………分かりました!やってみます!」
一年のクラス
生徒2「それにしても、怖かったねぇ」
生徒1「ああ、アイツに睨まれたら、どんな獣も怯んじまう」
学級委員「もしかしたら、彼はどこかの組に属している本物のヤクザかもしれないな……」
生徒3「オイッ!男が戻って来たぞ!」
生徒一同「ッ!」サッ
ガラガラッ
男「………」
生徒一同「………」ビクビク
男「…………」テクテク
生徒2「ヒッ」ビクッ
男「……あ、あの……生…生徒2「ご、ゴメンナサイッゴメンナサイッ!!」
男「え?」
生徒2「ゴメンナサイッ!お金ならいくらでも上げますからっどうか犯さないでえぇぇっ!!」ビクビクッ
男「え?ちょっ……」アタフタ
チャリーーンッ
生徒2「ゴメンナサーーイッ!!!」ダッ
男「あ……っ」
生徒2「エグッ……エグッ……怖かったよぉ……」ブルブル
生徒1「大丈夫かよ?」
生徒3「飴ちゃん食べな」
生徒4「怖かったよね……もう大丈夫だよ」ナデナデ
男「…………」
男(そんな………)シュンッ
学級委員「………」
学級委員「これは問題だね……」
キーンコーンカーンコーン
ジャーナ!バイバーイッ!
男「………ハァ」テクテク
男(結局、頼めなかった……)
男(まさか、あそこまで怖がられるなんて……)
男「………ハァ」
「くぅ~~ん」
男「あ……」
仔犬「わんっ」
『可愛がってください』
男「可愛そうに……。捨てられたんだね……」ダキッ
仔犬「くぅ~~ん?」フリフリ
男「何とかしてあげたいけど、家はもう……」
仔犬「くぅ~~ん?」ウルウル
男「」キュンッ
男「家に連れてってあげる」ギュッ
仔犬「わんっ!」ペロペロ
男「ちょっ……くすぐったいよっ」
仔犬「きゃんきゃん!」ペロペロ
男「そんなに喜ばなくても……っ」
幼馴染「どーん!」ムニュッ
男「うわっ!」ビクッ
幼馴染「オッス、男!今、帰り?」ボイーンッ
男「あ、幼姐」
仔犬「わふ?」キョtンッ
幼馴染「わんこ……」ジー
幼馴染「またなの、男?」
男「うっ……」
幼馴染「男さぁ、捨て犬を拾うのは良いけど、この子で何匹目よ?」
男「さ、3匹?」
幼馴染「7匹だ」
男「……ハイ」シュンッ
幼馴染「ま、また私が子育てを手伝う事になるんだろうけどさ……」
男「ゴメン…幼姐……」
幼馴染「別にアタイとアンタの仲だからいいんだけどさ……」
幼馴染「それよりさ、男はウチの高校入学してからどんな感じ?友達出来た?」
男「うっ……」
幼馴染「あーね……うん…そりゃ、初めはそうだよね……」
幼馴染「それより、アンタ授業中にどっか行ってたでしょ」ズイッ
男「ううっ……」シュンッ
幼馴染「まあ、何か辛いことがあるなら、一回、アタイに話してみな。な?」ナデナデ
男「……うん…」
幼馴染「それじゃ、一旦、男の家に行きますか」
ピッピーッ!!
男・幼「ッ!!」ビクッ
仔犬「キャンッ!」ビクッ
警官「待てッ!そこの男!」バンッ
男「ぼ、僕?」
警官「貴様っ!その女性をどこに連れていくつもりだっ!?」
男「え、その、ええっ!?」アタフタ
警官「もう、大丈夫ですよ、お嬢さん」キラッ
幼馴染「え、何を言って……」
警官「オイ、お前!少し話を聞こうか……」グイッ
男「ちょ、ちょっと、話を聞いてください!!」ドンッ
警官「グエッ!!」バタッ
男「あ」
警官「き、貴様っ!!公務実行妨害で逮捕するっ!!」ガチャッ
男「エエエエエエエッ!!?」ガビーンッ
警官「スイマセンでしたあぁぁぁぁ!!!」ドゲザッ
上司「本当に申し訳ありませんでした!」ペコッ
幼馴染「ちょっと、この人何なんですか!人の幼馴染をいきなり捕まえるなんて……」プンプンッ
上司「この馬鹿者は、最近入った奴でして、どうも未熟なところがありまして……」ペコペコ
男「い、イエッ。僕は別に気にしてなんて……」
幼馴染「男はもっと怒りなさいよ!」
男「ホントに気にしてないから!幼姐は少し黙っててよ!」
上司「では、この謝罪は改めて後日に……」
男「は、はい。それでいいです……」
上司「この馬鹿モンが!高校生とヤクザの見分けもつかんのか!」
警官「だって、あんな強面の高校生なんて、初めて見るから……」
警官「それに、上司さんでもあんな顔じゃ、ヤクザが女性を襲ってるように見えるでしょ!?」
上司「むぅ……確かに……」
警官「でしょ!?」
男「…………うぅ……」
幼馴染「男……泣かないの……。男の子でしょ?」ナデナデ
仔犬「くぅ~~ん……」ペロペロ
男の家
ガチャッ
幼馴染「お邪魔しまーす」
男「どうぞー」
幼馴染「それじゃ、男。アタイが話を聞いてやるからさ、思いっきり相談してきな」
男「うん……実は……」
幼馴染「………そっか…。顔だけで怖がられて、話しかけても、逃げられる、か……」
男「………うん…」シュンッ
幼馴染「確かに今の高校には昔の同級生が一人も居ないから、男の事を知ってる人は居ないからね……」
幼馴染「男と過ごせば、実際は凄く良い子だって絶対分かる筈なんだけどね……」
幼馴染「そもそも、ウチの学校みたいな進学校じゃなくて、知り合いが居る高校に行かなかったのさ?」
幼馴染「それだったら、もう少し気が楽だったろうに……」
男「………それは……」
男(姉さんや幼姐が居る高校に行きたかっただなんて恥ずかしくて言えない……)
幼馴染「ま、男が決めた高校だからアタイが口出し出来る事じゃないか……」モフモフ
仔犬「わふっ」モフモフ
男「………」
幼馴染「そのさ……男?」
男「え?」
幼馴染「アンタの顔が怖がれるって、もしかして、その左目の傷のせいじゃないよね……?」
男「それは………分からない……」
幼馴染「……その、ゴメン……」
男「幼姐が気に病む事じゃないよ。この傷は僕の所為だから……」
幼馴染「そんな訳ないでしょ!!!」
男「ッ!」ビクッ
幼馴染「だって、その傷は……」ジワッ
もう、眠たいので今日は寝ます。おやすみなさい。
数年前
タッタッタッ
幼馴染「ハイッ!タッチ!」ペチッ
男「あー!つかまったー!」ガビーンッ
姉「それじゃあ、次は男ちゃんの鬼ね」ダッ
幼馴染「あー!アネゴォ!さきににげないでよぉ~!」ダッ
男「まってよぉ~」ダッ
幼馴染「ハア……ハア……アネゴォ……待ってよぉ~」
男「おさなねえっ!みつけた!」
幼馴染「やばっ!にげなきゃ!」ダッ
男「おさなねえ!そっちはどうろだよ!」
幼馴染「え?」
プップッー――!!!
幼馴染「あっ……」
男「おさなねえぇ!!」
ガシャーーーーン!!!
幼馴染「……いった………くないっ!?」
幼馴染「アレ?でもさっきくるまに……」
ガチャッ
男性「しまった!子供を引いちまった!」
子供「ぱぱ~どうしたの~」
女性「見ちゃだめ!」バッ
幼馴染「え、あたい、ひかれてなんて……って」
男「」グタッ
幼馴染「おとこおぉぉぉっ!!!」
姉「どうしたの、幼ちゃん!さっき大きな音が……」
幼馴染「アネゴォ……アネゴォ…!おとこがぁ……おとこがぁ……!」
姉「男ちゃん!!」ダキッ
男「ウゥ……」グタッ
姉「まだ、息がある……!誰か!!誰か救急車!!私の男ちゃんがぁ!!」
幼馴染「あたいの……せい………?」ペタンッ
病院
男「ウゥ……ここは………?」
姉「男ちゃん!?良かったぁ!!!」ダキッ
男「ね、ねえさん……?ここは……?」
姉「病院よ。男ちゃんは鬼ごっこの時に車に引かれたの」
男「そうだった……たしかあのとき、おさなねえをかばって……」
ガラッ
幼馴染「おとこぉ………」ウルッ
男「おさなねえ………」
幼馴染「うわあああぁぁぁぁん!!!おとこおぉぉぉぉ!!」ダキッ
男「うわぁ!いたいよ、おさなねえ!」アタフタ
幼馴染「ごべんよぉぉぉぉ!!!あだいをかばってぇぇ……!ほんどにごべんよおぉぉ……!」ベソベソ
男「おさなねえ、なかないでよぉ……。おさなねえがないたら、ぼくもなぎだぐなるよぉ……」ベソベソ
姉「よがっだあぁ……!私のおどごちゃんがぶじでえぇぇぇ……!」ベソベソ
男「ねえざんもながないでよぉぉ…」
男・幼・姉「「「うわあああぁぁぁぁぁぁんん!!!」」」ベソベソ
数日後
医者「もう、身体の方は大丈夫です。退院してもいいでしょう」
母「ありがとうございます…先生……」ペコッ
幼・姉「「ありがとうございますっ!」」ペコッ
医者「ただ……」
母「ただ……?」
医者「男くん、ちょっとごめんね」
男「はい?」
しゅるるるる
母「ッ!」
姉「そんな……っ」
幼馴染「おとこぉ……」
男「どうしたの、みんな?そんななきそうなかおして……」
医者「鏡だよ」スッ
男「……ッ!!!」
男「な、なんじゃこりゃあ……!」ガビーンッ
男「ぼ、ぼくのひだりめが……っ!」
医者「身体の怪我は完治したのですが…。車にぶつかった時、近くの窓ガラスが割れて、その破片が彼の左目に抉り込んで、傷が大きく残ってしまいました……」
医者「眼球に損傷は無いので、視力は問題ないでしょうが、その傷はもう治ら無しでしょう……」
幼馴染「そんな……!」
回想終了
幼馴染「………」シュンッ
男「もう、幼姐はこの傷の事を気にしすぎだよ。視力も問題ないしさ」
幼馴染「ゴメン……。アタイがアンタの事を慰めるつもりが、アタイがアンタに慰められちゃった……」
男「幼姐……」
幼馴染「じゃあ、話を戻して、どうすれば男が怖がれないかだよね」
男「でも、この顔は父さんの遺伝だし……。どうしようもないよね……」
男「整形するにもお金がかかるし……」
男「やっぱり僕は嫌われたままなのかなぁ……」シュンッ
幼馴染「あのさ、男……。その顔は別にそのままでいいんだよ」
男「そのままで良いって……」
幼馴染「例えアンタの顔が厳つくっても、アンタの内面の良さは仏様じゃん」
幼馴染「それに、男の高校生活は始まったばかりだよ!そんな初めから男の内面を全て知ってもらうには少し早いよ」
幼馴染「だからさ、時間をかけてでもさ、アンタがその誠実さを示し続ければ、何時か分かってくれるって!」
男「だけど、僕……」
幼馴染「それじゃあ、アンタがまた挫けそうになったら、アタイがまた慰めてあげる」スッ
男「幼姐……」
幼馴染「だから、今はさ……」サワッ
男「うっ…幼姐……」ピクッ
幼馴染「男……」ヌギッ
じいぃぃぃ……ごそごそ
幼馴染「男ぉ……昔より大きくなったねぇ……」サワッ
幼馴染「アネゴと三人でお風呂入ってた頃はまだ小さかったのに……」///ペロッ
男「幼姐……ダメだよ……こんな……///」ピクッ
幼馴染「悪いけど、今のアンタを慰める方法がこれしか思いつかなかったのよ!」タプッ
男「アァッ!幼姐のおっぱいが……///」ピクッ
幼馴染「アハッ……。男の○んぽがまるで男の筋肉みたいにカッチカチ……///」ムニュ
姉「………」
男「あ……っ」
幼馴染「それじゃあ……今から一杯慰めて………あ……げ…る?」クルッ
姉「………」ニコッ
幼馴染「あ……アネ…ゴ……?」
男「あ…、お帰り……姉さん……」
姉「うん、ただいま。男ちゃん」ニコッ
姉「それに……幼ちゃん?」クルッ
幼馴染「ア…ハハ……。早いね、アネゴ…。せ、生徒会は?」
姉「今日は生徒会はお休み。だから早く帰って来て男ちゃんに晩御飯を作って上げようと思ってたけど……」
姉「どうやら、お先に晩御飯を食べてたみたいね」ニコニコ
幼馴染「あ……うん…。お先にイタダイテマス……」
男「ね、姉さん……」
姉「ちょっとおいで、幼ちゃん……。男ちゃんは少し待っててね?」グイッ
幼馴染「アンッ!アネゴォ……乳首は引っ張っちゃ………ヤァ……///」ピクッ
バタンッ
男「………どうしよう……」
姉「………」ニコニコ
幼馴染「……あ…アネゴ……」ビクビク
姉「で、幼ちゃんはどうして、人の男ちゃんのを食べようとしていたのかなぁ?」ニコニコ
幼馴染「えーと……それには事情がありまして……」
姉「じゃあ、じっくりその事情とやらを聞きましょうか……」ニコニコ
幼馴染「ヒイィィィ!!!」
姉「そう……男ちゃんを慰める為にねぇ……」
幼馴染「うん……。男、学校で辛いことがあったみたいだから……」
姉「男ちゃん、家ではそんな事、一言も言ってなかったのに…」
幼馴染「アイツの事だから、人にあまり心配かけたくなかったんだと思う……」
姉「男ちゃんは優しい子ですものねぇ…」
幼馴染「だから、アタイが男をアッチの意味で慰めてあげよう…かなぁ……って」
姉「…………幼ちゃん」
幼馴染「は、ハイィィィッ!!!」ピシッ
ぽんっ
姉「それは、私の役目です」ニコッ
男「二人とも遅いなぁ……」モフモフ
仔犬「わふぅ」モフモフ
ガチャッ
男「あ、戻って来た……」
姉「お待たせ、男ちゃん」バイーンッ
幼馴染「それじゃあ、続きをしてアゲル」ボイーンッ
男「エエッ!?何で姉さんまで脱いでるのッ!?」
姉「精神的に疲れた弟を慰めるのは本来姉である私の仕事です」
幼馴染「だけど、今回は特別に幼馴染である幼ちゃんにも手伝ってもらいます」
幼馴染「アハハー…どうもー………」
姉「そういう訳で、お姉ちゃん達の胸に飛び込んで来なさい!」バッ
むぎゅう
男「あわわわっ///」アタフタ
姉「フフッ…どう?」
男「ね、姉さんのおっぱいがぁ……目の前に……///」
幼馴染「じゃあ、アタイは後ろから」ダキッ
男「うわああぁぁ……幼姐のおっぱいまでぇ……///」
むにゅむにゅ
男「か、顔全体がおっぱいに囲まれて……///」
姉「気持ちイイ?」
幼馴染「この柔らかいのを、下でも感じてみる?」
男「エエッ……そんなの僕……耐えられない……///」
男「ハア……ハア……ハア………」
幼馴染「どう?スッキリした?」ギュッ
男「う、うん……///」
姉「また、学校で嫌なことがあったらまた慰めてあげるからね……」ギュッ
姉「例え、男ちゃんがどんなに厳つい顔をしてても私達にとっては可愛い弟だから……」ナデナデ
幼馴染「アンタはどーんっ胸張っていればいいのよっ!」バンッ
男「うん……ありがとう!僕、明日から頑張ってみるよ!」
仔犬「わんっ!」フリフリ
幼馴染「良かった……男が元気になって………」
姉「幼ちゃん、アリガトね。男ちゃんに気を使ってくれて」
幼馴染「そりゃ、アイツの幼馴染だからね」
姉「でも、私は男ちゃんの苦しんでいる事を気付いてあげられてなかった……」
姉「私は姉、失格ね……」
幼馴染「そんな事……」
姉「それにしても……男ちゃんのクラスメイトは男ちゃんの誠実さが分からないだなんて……」
幼馴染「でも最近初めてあった人の事は、やっぱり第一印象でいしか見れないんだよ…人間は」
姉「どうにか、男ちゃんの印象を良くする方法は無いのでしょうか……」
幼馴染「でも男はちゃんと花壇の世話もちゃんとしてるし、動物にも優しいし……」
幼馴染「これでも十分印象は良いと思うんだけどな……」
姉「もっと人の為になることやらすべきでしょうか………」
幼・姉「「う~~~ん………」」
男「…………」コソッ
男(姉さん……幼姐………)グスッ
朝
男「アレ、姉さんは?」
母「姉なら生徒会とかで先に行ったよ」
男「そうなんだ……」
母「男も早くしないと遅刻するよ」
男「そうだっ!早く学校に行って、花壇に水をやらなきゃ!」
男「行ってきまーす!!」
幼母「アラ、男くん、おはよう」
男「おはようございます、おばさん。幼姐、居ますか?」
幼母「ゴメンね、あの娘ずっと徹夜で何か考えてたみたいだから、今寝てるの。起こしましょうか?」
男「いえ、いいです。僕は先に行ってるので、幼姐によろしく伝えておいて下さい」ペコッ
男(幼姐……あれからずっと色々考えてくれてたんだ……後でお礼言わなきゃ……)
ごめんなさい。そのエンジェル伝説っての知らないんです。
学校・花壇
男「そ、そんな………!」
花1「あ……がぁ……」シオシオ
花2「イタイ……イタイよぉ……」グチャッ
花3「た、たすけてぇ……」グニャッ
男「ヒドイ……せっかくあんなに育てたのに………」
男「一体誰がこんな事を………」シュンッ
パシャッ
?「………」コソッ
教室
生徒1「オイ、見たか俺等の花壇」
生徒2「ヒドイよ……!あんなに綺麗に咲いてたのに……」
生徒3「一体誰が………」
ピラッ
学級委員「彼だよ」
生徒1「こ、この写真はっ!!」
生徒3「男とめちゃくちゃにされた花壇が……」
生徒2「じゃあ、私達の花壇をめちゃくちゃにしたのは……」
学級委員「恐らく、彼だよ」
生徒1「クソッ!アイツ、俺達が気に入らないからってあんな事しやがって!」
生徒2「本当に最低……!」
生徒4「実は私、昨日見たんだ……。男が捨て犬と一緒に居るところ……」
生徒3「まさか、アイツが捨てたのか!?」
生徒4「捨てるところは見てないけど…仔犬が悲しそうに男を見てたよ……」
学級委員「………やはり、彼は最低の不良だ……!」
学級委員「これは、もう彼にハッキリ言う必要があるね……」
生徒2「だ、大丈夫なの?」
生徒1「アイツを怒らしたら何をしでかすか分からないぞ!」
学級委員「分かってる……。だけど、僕は『勇気』を持って、彼に物申すよ……!」グッ
生徒4「学級委員君、漢らしい……!」
ガラガラ
男「…………おはよう」
生徒一同「ッ!」
男「?」キョトンッ
学級委員「……男くん、君に話がある……」
男「えっ、何?」
男(学級委員くんが初めて話しかけてくれた……!)
学級委員「僕らの花壇……メチャクチャにしたのは君だろう?」
男「えっ?ちが……」
学級委員「とぼけるな。証拠写真もあるんだ」ピラッ
男「コレって今朝の……」
学級委員「この写真の通り、君は今朝、この花壇をメチャクチャにしたんだろう?酷いじゃないか」
男「だから、ちが……」
学級委員「それに!君は昨日、あどけない仔犬を捨てたそうだな。目撃者もいるんだ」
男「僕は仔犬を捨ててなんか……!」
学級委員「僕らは!!」
男「っ!」ビクッ
学級委員「入学してから今まで君に恐怖し、誰も口答え出来なかった!」
学級委員「だが、もう我慢の限界だ!!今回の事で僕たちは頭に来ている」
学級委員「君みたいな最低な不良はこの優秀なクラス、優秀な進学校である我が校には相応しくない」
学級委員「このクラス……いや、この学校から出て行ってくれ!!!」バンッ
男「そんな……無茶苦茶だよ!!」
生徒1「うるせぇ!!もう俺達はお前なんて怖くないぞ!!」
生徒2「もう私達に関わらないでっ!!」
生徒3「そうだ!!お前がここに居ると、迷惑なんだよっこの不良!!!」
生徒4「早く出て行って!!!」
男「…………ッ」
「出ーてけっ!出ーてけっ!出ーてけっ!出ーてけっ!」
男「………うぅ…」ジワッ
男「………クゥ……ッ」ダッ
ガラガラッ!
生徒1「やった!!」
生徒2「不良男を追い出したわ!」
生徒3「ありがとう!学級委員!!」
生徒4「あなたのお陰で私達も勇気を持てたよ!」
学級委員「フフッ……。当然の事をしたまでさ……」
幼馴染「もうっ!お母さんったら、男が来てたなら教えくれたら、すぐにでも起きたのにっ!!」タッタッ
幼馴染「って、急がなきゃ遅刻しちゃう!!」タッタッ
男「………ウゥ……ウゥ……ッ」タッタッタッ
幼馴染「あれっ、男?」
幼馴染「おーーいっ!男ぉ!!」
男「……………クゥ……アゥ…………!」タッタッタッ
幼馴染「男……。聞こえてなかったのかな……?」
幼馴染「てか、教室と逆方向……」
一年の教室『やった!!不良男を追い出したわ!』
幼馴染「ハアァッ!?」
バンッ
幼馴染「ちょっと!アンタ達!!」ドンッ
生徒1「だ、誰だ!アンタは!?」
学級委員「アナタは確か、二年生の幼馴染先輩ですね?」
幼馴染「そうだよ!何か文句あるっ!?」
学級委員「いえ。ただ、二年生のアナタが一年の教室に何のようですか?」
幼馴染「さっき、アンタ等、不良男を追い出したって騒いでたよね?」
生徒2「そうですよっ!私達をいつも怖がらせてたんです!」
生徒3「俺等の花壇をめちゃくちゃにしたり…」
生徒4「仔犬を捨ててたんです!私、見てました!」
生徒1「そして、学級委員のお陰で、やっとその不良男を追い出だせたんだ!」
幼馴染「……不良男って誰の事?」ワナワナ
学級委員「男くん……ですよ」ニコッ
ぶちっ
幼馴染「ふざけるなぁっ!!!」
生徒一同「っ!」ビクッ
幼馴染「男が不良?花壇をメチャクチャにした?仔犬を捨てたぁ?」
幼馴染「ほんの数か月しか一緒に居なかったアンタ等に男の何が分かるってのよっ!」
幼馴染「そもそも、アンタ等、花壇が誰が世話してきたか知ってるの!?」
生徒1「え……生徒2じゃないのか?」
生徒2「私じゃないよ。私はてっきり生徒3だと………」
生徒3「俺は花の事は分からないから違うぞ。生徒4じゃないのヵ?」
生徒4「違うよ、他の人がやってるんじゃ……」
幼馴染「あの花壇を今まで世話してきたのは全部、男だよ」
生徒一同「っ!」
幼馴染「なのにアンタ等はまるで自分らが世話してきたみたいに言いやがって……!」
生徒1「でも、この写真は……」
幼馴染「こんなただ男とメチャクチャにされた花壇が写ってるだけの写真だけじゃ、証拠にならないよ!」
生徒3「ウソだっ!あんな男がそんな花を世話なんてするわけ……」
生徒4「それに私は仔犬を捨てて………」
幼馴染「本当に、捨てるところを見た訳?」
生徒4「それは………」
幼馴染「男と仔犬が捨てるところを実際に見た訳じゃないのに、よく捨てたと言いきれたね」
生徒1「あんな顔をしてる奴が、そんな良い奴だなんて…ありえない……!」
幼馴染「それが一番気に入らないんだよ!!!」
幼馴染「男の顔が厳ついのは男のお父さんが俳優の強面凶次(芸名)だから!」
生徒2「こ、強面凶次ってあの任侠モノのドラマや映画で良く出てる……」
生徒1「じゃあ、あの傷は……」
幼馴染「男が小さい時に、アタイを庇って出来た傷だ!!」
幼馴染「アンタ等、男が厳ついからって不良呼ばわりしてるけどさぁ、実際に男がアンタ等に何かしたわけ?」
生徒一同「…………」
ガラガラッ
姉「話は大体は聞いたわ」バイーンッ
仔犬「グルルルルルッ」
仔犬ズ「グルルルルルッ」
幼馴染「アネゴっ!それに、今まで男が拾ってきたわんこ達まで!」
生徒2「あ、姉生徒会長っ!?」
生徒4「あ、あの時の仔犬!?」
姉「貴方達、よくもまあ、家の弟を悪く言ってくれたわね」ニコニコ
生徒1「お、弟って…まさか、姉生徒会長が男のお姉さんっ!?」
生徒3「まさか……っ!学校一の美女である姉生徒会長と学校一厳つい顔の男が姉弟だなんて……っ!」
バキッ
生徒3「うぎゃあああああ!!!骨があぁぁぁぁぁ!!!」ジタバタ
姉「あらら、人の弟を疑っていた癖にまた人の(内面が)可愛い弟を侮辱する気?」ポキポキ
仔犬「後、一つ言わせてもらおう」スタンダップ
仔犬「私は主に捨てられたの訳では無い……拾われたのだ」
仔犬「本犬が言っているのだ。相違無い」
仔犬「確かに、見た目の第一印象は大事だ。だがな……」
仔犬「この世には、見た目と中身が相反しする物など沢山あるのだ」
仔犬「グロテスクな魚でも食べてみれば、美味しかったり、綺麗な花にも毒があったりする」
仔犬「人間や動物もそうだ。一見怖い動物も心優しかったり、可愛い動物も時には牙をむく」
仔犬「貴様らは主が厳ついと言う理由だけで、我が主の心を否定した」
仔犬「そう……資格情報にのみ囚われ、その者の人格を全否定するなど……」
仔犬「愚の骨頂ッッ!!!」ドンッ
幼馴染「アンタ達は、男の事をあまり知らない。いや、知ろうともしなかった!」
姉「男ちゃんは自分から勇気を出して、貴方達に近づこうとした。だけど、誰も聞いてはくれなかった……」
幼・姉「「見た目が厳つくて怖いと言う理由だけで!」」ドンッ
生徒一同「………ッ」グッ
幼馴染「もう分かったでしょ?男は何もしてない。何も悪くない」
姉「全部貴方達の妄想よ」
仔犬「反省して我が主に謝罪するのだ。うつけ者達よ………」
仔犬ズ「そうだ!そうだ!」
生徒一同「…………」ショボンッ
姉「そう言えば、男ちゃんは?」
幼馴染「そうだ!怒りに任せて、コイツ等怒鳴ってたけど、肝心の男は追い出されてどっかに走って行ったんだった!」
姉「ちょっと、貴方達!男ちゃんが何処に行ったか知らないの!?」グイッ
生徒1「し、知りませんっ!」
幼馴染「探さなきゃっ!!」
廊下の外『さっき走って入った奴の顔怖かったよなー』
廊下の外『でもアイツ、屋上に行って何する気なんだろう……』
幼・姉・犬ズ「「「っ!」」」
幼馴染「ちょっと、貴方達!!」ボイーンッ
生徒5「WOW!めっさ巨乳!」
幼馴染「さっき走って行った人って、もしかして左目に大きな傷がある男の人だった!?」ズイッ
生徒6「あ、ああ、そうだったよ」
姉「確実に男ちゃんね」
生徒1「まさか、男の奴、自殺を……?」
生徒2「私達が追い詰めたから……?」
姉「そんな……!」
幼馴染「止めなきゃ!!」ダッ
姉「まって!私も!」
生徒3「俺達の所為……か?」
生徒4「私達……なんて事を……」
生徒2「どうやって償えば……?」
生徒1「俺達もアイツを追いかけるか……?あの世に…」
姉「ッ!」
生徒2「そう……ね……」
生徒4「今から屋上に行っても間に合うとは思わない……」
生徒3「あの世で男に謝ろう……」
姉「~~ッ!」
姉(まさか、この子たち、集団自殺する気っ!?)
姉(確かにこの子たちは男ちゃんを傷つけたけど……校内で集団自殺させる訳には……!)
姉(……ここは、男ちゃんの事を何時でも気にかけてくれた幼ちゃんを信じて……!)
姉「幼ちゃん!私はこの子たちの生徒会長としてこの子たちの自殺を食い止める!」
姉「だから、幼ちゃんは私の代わりに男ちゃんを止めてっ!!!」
幼「うんっアネゴっ!任せててっ!!!」
屋上
ひゅうぅぅぅぅぅぅ
男「……………」
(堂々と、授業をサボるとは……。やっぱり、彼は根っからの不良だ……)
(お金ならいくらでも上げますからっどうか犯さないでえぇぇっ!)
(僕らの花壇……メチャクチャにしたのは君だろう?)
(君みたいな最低な不良はこの優秀なクラス、優秀な進学校である我が校には相応しくない)
(このクラス……いや、この学校から出て行ってくれ!!!)
(もう私達に関わらないでっ!!)
(そうだ!!お前がここに居ると、迷惑なんだよっこの不良!!!)
(早く出て行って!!!)
(出ーてけっ!出ーてけっ!出ーてけっ!出ーてけっ!)
男「……………」グッ
男(勇気を出して話しかけようとしても逃げられ、やっても無いことで悪者にされて……)
男(挙句の果てには、この学校から追い出される事になるなんて……)
男「僕が一体、何をしたの………?」ポロポロッ
僕「もう、ヤダ……。皆に否定されるなら…僕は………」スッ
男(ゴメンね…校長先生……姉さん……幼姐………)
幼馴染「男おぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
ガシッ
幼馴染「男っ!!死んじゃダメっ!!!」ガシッ
男「幼姐ッ!離してっ!!僕はァッ!僕はァァッ!!!」ジタバタ
男「僕はっ!普通にこの学校で姉さんや幼姐ッ!新しく出来る友達と楽しく高校生活を送りたかっただけなのにぃっ!!」
男「だけど、クラスの皆全員に嫌われたっ!!存在も否定されたっ!!」
男「これじゃあ、この先も同じように皆に嫌われるっ!!そんな事になるくらいなら僕はァァッ!!!」
幼馴染「男ッ!!こっっちをっ!アタイを見なッッ!!!」グイッ
男「ヤダッ!!こんな嫌われるような顔……!見られたくな……」
ちゅっ
男「……お…幼姐……?」
幼馴染「アンタ………アタイやアネゴはアンタがそんな厳つい顔だからって嫌いになる訳ないでしょ……」
幼馴染「今まで……一緒に生きてきた本当の男を嫌いになる訳ないでしょうがっっ!!!」
幼馴染「昨日言ったよね?そんな顔でも心は仏様なんだからどーんっと胸張って生きろって……」
男「でも、クラスの皆は僕を……」
幼馴染「アンタは何も悪い事なんてしてないでしょ?今回の事は完全にアイツ等の誤解だよ」
幼馴染「アンタは絶対悪くないっ!!だから男はどーんっと胸張ってればいいのよ!」
幼馴染「それに、アンタがこれから先、どんなに嫌われても、どんなに挫けそうになっても、アタイやアネゴ……男の事を分かってくれる人はずっとアンタの味方だよっ!」
幼馴染「だから、ありもしない事実で否定されても、それを真に受けて自殺なんてバカなことは止めなッ!」
男「………おさなねえぇ……」ジワッ
幼馴染「よしよし……アンタは優しい子だから……もっと頑張れば、男の綺麗な心は皆に理解してもらえるって……」ナデナデ
学級委員「あーあ……。あと少しだったのに……」
さて、日曜は県の稽古納めで朝から武道館に行かなきゃいけないので、もう寝ます。
おやすみなさい。
さて、武道館で良い汗かいてきたところで、続きを投下します。
一年の教室
姉「貴方達っ!自殺なんてバカなことは止めなさいっ!!」グイグイ
生徒2「話して下さいっ姉生徒会長!私達は取り返しの付かない事をしてしまったんですっ!」ジタバタッ
姉「だからって目の前の集団自殺を見過ごすなんて出来ないわっ!!」
生徒1「俺達は皆で死んで、男にあの世で謝らなきゃいけないんだあぁぁっ!!!」
姉「男ちゃんはまだ死んでないわっ!!幼ちゃんがどうにかしてくれるっ!」
ギャーギャーギャー!!!
仔犬「ふむ……。これは相当な興奮状態だな……」
姉「一人や二人は止めれても、クラス全員を同時に止めるには骨がいるわ……」
仔犬「アネゴ。私に良い案がある。ここは私達、『にくきゅう同盟』に任せてくれはしないか?」
姉「わんちゃん……。何か方法があるの?」
仔犬「ああ。要するに、興奮状態で判断能力の鈍っている彼奴等の荒ぶる魂を鎮めれば良いのだな」
仔犬「ならば、とっておきがある。ヤるぞっ!!『にくきゅう同盟』達よ!!!」
にくきゅう同盟「オーッ!!!」スタンダップ
にくきゅう同盟『主への忠誠、極限まで高めれば……』
にくきゅう同盟『癒せないモノなどぉーーーーー無いッッ!!!』
にくきゅう同盟『俺のこの肉球(て)でプニッと萌えるッッ!!!』
にうきゅう同盟『心を癒せと轟き叫ぶぅぅッッ!!!』
にくきゅう同盟『ぷぅぅぅぅぅにっぷにっっ!!!』
にくきゅう同盟『にくきゅう!!同盟けえぇぇぇぇぇんっっ!!!』プニーンッ
ぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷに!!!
生徒一同「ッ!!!」
生徒1(ナニコレ……ナニコノカンショク……)
生徒2(心の奥底から何かが溶けて流れるような……)
生徒3(おっぱいと勝るとも劣らない……だけどソレとはまた違う病み付きになる柔らかさ……)
生徒4(身体全体を温かいモノに包まれるような感覚………)
生徒一同(これは………癒される………)
生徒一同「」ポワワーン
姉「流石ね、わんちゃん」ナデナデ
仔犬「『にくきゅう同盟拳』を喰らった者は、身体全体に肉球の感触を味わい、心の奥底からピュアな心に浄化される」
仔犬「これで、彼奴等の気分はお花畑状態となり、当分は怒ることも、悲しくなることもなく、主を傷つける事は無くなるだろう……」
仔犬「これで、彼奴等は自殺もするまい。次は主だ」
姉「そうね、急ぎましょう!」
生徒一同「ふにゃあ……」ポワワーン
屋上
幼馴染「あ、アンタはっ!!」
男「学級委員くん………何で此処に……?」
学級委員「何だよ……。自殺しないのか……意気地なし」
男「……えっ?」
幼馴染「アンタ……何言って……」
学級委員「だからっ!自殺しないのかよっ!!こんのっ意気地なしがあぁぁっっ!!!」
男「学級委員くん………何で……?」
幼馴染「アンタねぇっ!男が花壇をメチャクチャにしたとか仔犬を捨てたってのは全部誤解だっての!」
幼馴染「そもそも、何でアンタが男に自殺して欲しいと思ってるのよ!!」
学級委員「それはさぁ……お前に恨みがあるからだよっ!!男ぉぉっっ!!!」ユビサシッ
男「僕に……恨み……?」
幼馴染「男、アイツに何かしたの?」
男「僕は何もしてないよ?そもそも、今日、初めて話しかけられたんだし……」
学級委員「覚えてないだろうな……。僕の事を……」
学級委員「僕はッ!!昔、お前が交通事故で引かれた車の男性の子供だからだよっ!!!」
男性『しまった!子供を引いちまった!』
子供『ぱぱ~どうしたの~』
女性『見ちゃだめ!』バッ
幼馴染「じゃあ、アンタはあの時の子供っ!?」
男「でも、何であの時の子供が僕に恨みが……?」
幼馴染「寧ろ、男は被害者じゃんっ!それにあの事故は、アタ…」
学級委員「そっちが勝手に飛び出して来たんだろうがっ!!!」
学級委員「パパは某大会社の社長だった……。だけど、あの交通事故の所為で、会社は倒産!」
学級委員「パパはその後自殺した!僕の家族は人生のどん底に落ちて行った!」
学級委員「あの交通事故が無ければ、僕の家族はセレブとして、優雅な勝ち組人生を送る事が出来たんだ!!!」
学級委員「男っ!お前があの時、交通事故に合わなかったらな!!!」
男「………」
学級委員「僕はそのどん底から必死に勉強して今の進学校に進む事が出来た……」
学級委員「そしていざ入学してみれば、あの時事故に合った子供が居るじゃないか…」
学級委員「僕は長年貯め込んだ復讐の炎を燃やした!男の良くない噂を流して、復讐してやろうと思った」
学級委員「しかも都合の良い事に、その高校生とは思えないヤクザみたいな厳つい顔をしているお前は周りから自然と嫌われていた」
学級委員「それを利用して、周りのクラスメイトを言葉巧みに誘導し、君を悪者に仕立て上げ、僕は皆から悪者のお前を追い出した英雄となった!」
学級委員「男を悪者にする為に、裏で工作していた甲斐があったよ!」
男「じゃあ……花壇をメチャクチャにしたのは……」
幼馴染「アンタだったのねっ!」
学級委員「そうだよっ!」チャキッ
幼馴染「アンタ……ナイフで脅して何になるの?犯罪者になりたい訳?」
学級委員「言っただろ?コレは復讐だって……」
学級委員「超絶優秀な僕をどん底に突き落とした男が死んでくれればもう、どうなっても良いんだよっ!」
幼馴染「アンタ……狂ってるよ……。それに、あの時の事故はそもそも男がアタイを庇ったから起こったんだよ。復讐するなら、アタイにしなっ!」バンッ
学級委員「もう…過程なんてどうでも良い……僕は男に復讐出来ればイインダァッ!!!」ブンッ
幼馴染「男ッ!二手で逃げるよっ!!」ダッ
男「う、うんっ!」ダッ
ふみっ
男「え……っ?」グラッ
つるーーーんっ
男「バ、バナナの……皮……っ!?」フワッ
学級委員「ハハハッ!万が一の為に屋上に大量のバナナの皮を仕組んで置いたのさっ!」
ひゅーーーーーーーー
男「ウワアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
幼馴染「男おぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
花壇
花1「でさ、朝早く、いきなり学級委員が俺達をボコりやがったんだ」
花2「俺等、花だから何も抵抗できないし……」
花3「その後、男の旦那が介抱してくれて助かったよ」
花1「ホント、男の旦那は俺等の恩人だぜっ!」
校長「ほっほっほ。やっぱり男くんは心が温かくて綺麗ですね」ヒゲー
校長「男くんはクラスの人達と上手くいけてるでしょうか……」オヒゲナデナデ
男「ゥァァァァァァァァァァァァァァァァァァアアアアアアアア!!!」ヒュー
校長・花ズ「「ッ!!」」
花1「オイッ校長!マズいぜっ!男の旦那が屋上から落ちてきたっ!!!」
花2「早く助けないとっ!!」
花3「僕らの恩人なんだ!」
校長「ほっほっほ。これはいけませんねぇ。男くんを助けなければ」オヒゲナデナデ
校長「ふんっ」ムキムキッ
校長「とうっ」バビューンッ
花1「行けー!校長!」
男「うわああああぁぁぁっ!!!地上にぶつかるうぅぅぅっ!!!」ヒュー
ガシッ!
男「アレッ?」プカプカ
校長「大丈夫ですか?男くん」フォンフォンフォンフォンッ
男「校長先生っ!」
校長「話は後です。今は屋上に戻りましょう」フォンフォンフォンフォンッ
バビューーンッ!!!
校長「さあ、良い子はもう寝ましょうね」ヒゲー
と校長先生が申しておりますので、もう寝ます。
お休みなさい。
屋上
幼馴染「そんな………男………」ペタンッ
学級委員「HAHAHA!!!やったぞっ!遂に殺ったぞっ!!」
幼馴染「よくも……っ!よくも男をっ!!」
学級委員「黙れっ!次は貴方をどうするかだよ。幼馴染先輩」
学級委員「周りはバナナの皮だらけ。逃げようとしたら、滑って屋上から落ち、直ぐに男の許に行けるよ」
学級委員「貴方は美人で巨乳だから選択権をあげよう」
学級委員「このナイフに刺され、男の許に行くか……」チャキッ
学級委員「それとも、この僕のボッキーに刺されて、一生、僕の肉便器として生きるか……」ボッキーンッ
幼馴染「どっちもお断りよ!それに、アンタのボッキーなんて男のボッキーと比べたら極めて貧弱よっ!!」
学級委員「それなら……今直ぐ、男の許に行けエェェっ!!!」ブンッ
幼馴染「っ!」グッ
男「幼姐ェェェェェェェッッ!!!」
幼馴染「男っ!良かったぁっ!!」パァッ
学級委員「ウソだろっ!?空を……飛んでる……!?」ガビーンッ
校長「おやおや、学級委員くんがナイフで幼馴染さんを脅してますね。これは少しお仕置きが必要ですね」フォンフォンフォンフォンッ
学級委員「こ、校長先生が金色のオーラを纏っている……だと?」
校長「震天裂空魔貫黒龍霊丸天翔龍閃滅砕神罰割ゴムゴムのかめはめ天驚けえぇぇぇぇんっ!!!」バッ
ドゴオオォォォォォォォォンッ!!!
学級委員「あひー」バコーンッ
校長「お痛はいけませんよ。学級委員くん」ヒゲーーー
校長「事情は全部、ある方々から聞きました。学級委員くん。貴方を校長権限で、この学校から退学です」オヒゲナデナデ
学級委員「」ピクピクッ
幼馴染「男ぉぉぉっ!」ダキッ
男「幼姐っ!良かった!無事だったんだね!」
幼馴染「それはアタイの台詞だよっ!ばかぁぁぁぁっ!!」ギューー
男「校長先生が助けてくれたんだ」
校長「ほっほっほ。二人とも、無事で良かったですよ」オヒゲナデナデ
バンッ
姉「幼ちゃんっ!男ちゃんはっ!?」バイーンッ
仔犬「我が主は無事かっ!?」ワオンッ
男「姉さんっ!わんこっ!」
姉「男ちゃんっ!!」バッ
男「ね、姉さんっ!?」アタフタ
姉「良かったぁぁ…。心配したんだから……」ムギュー
仔犬「フッ。一件落着……か」
幼馴染「まだ、一件落着には出来ないよ」
仔犬「と言うと?」
幼馴染「男のイメージアップする方法を考えなきゃ」
姉「そうね、男ちゃんの印象を良くする方法を考えなきゃ、今回みたいな小さな誤解が大きな事へと変わってしまうもの」
男「もう、良いよ。僕、この顔で怖がられても、もう挫けないから」
幼馴染「だけど……」
校長「男くんのイメージアップの方法についてですが、私に良い案がありますよ」
姉「本当ですかっ!校長先生っ!?」
校長「はい。男くん、君は多くの人を助けたいと思ったことはありますか?」
男「えっ…はい。僕に出来る事ならやれる事をやりたいと考えてます」
校長「それなら、多くの人を助けれる上に、男くんの印象を良くするのにうってつけな事がありますよ」オヒゲナデナデ
男・幼・姉・仔犬「「「「?」」」」
校長何者なんだ…
>>139
校長「学校の平和と生徒を守る、タダの守護神です」ヒゲー
だそうです。
1週間後
男「東北の復興の為の募金の協力をどうぞよろしくお願いしますっ!」ペコッ
幼・姉「「よろしくお願いします!」」ペコッ
おじさん「ここ最近、毎日募金してて偉いね。今日も協力させてもらうよ」チャリーンッ
男「ありがとうございますっ!」ペコッ
おばさん「私も協力させてもらうわよ」チャリーンッ
男「ありがとうございますっ!」ペコッ
仔犬「成る程、募金活動か。これなら、多くの人を助ける事も出来、印象も良くする事も出来るな」
校長「いえ、一度の募金では、手に入るお金も多くなく、印象を良くするにも、ただ、試しにしてみてみただけと言う印象を与えてしまい、効果は薄いでしょう」
校長「ですが、募金や、公園の掃除などのボランティア活動を毎日継続的に行えば、少なかった募金のお金も山となり、それを行う男くんの印象も良くなるでしょう」
校長「しかし、毎日行うと言う事は簡単なものではありません。これも、自分の事より他人を助けたいと言う男くんの優しい心があってからこそ、可能とするのです」
上司「こんにちわ」
警官「こ、こんちわー…」
男「あ、此間の上司さんと警官さん」
姉「男ちゃん、お巡りさんのお世話になったの?」
幼馴染「そっちの警官が男をヤクザと間違えて、捕まえたのよ、アネゴ」
姉「へー」ポキッポキッ
警官「す、スイマセンッ!もうあんな事はしませんからっ!」ドゲザッ
男「もう、良いですって。それで、お巡りさんたちはどうして此処に?」
上司「いや、パトロールのついでだったのだが、君達が東北の人達の為に募金活動をしていると聞いてな。私達も此間の謝罪も含めて、協力しようと思ったんだ」スッ
男「ご、五千円札もですかっ!?ありがとうございますっ!」
警官「お、俺からはこの1万円を……本当にゴメンナサイ……」スッ
男「だから、もう良いですって。それより、募金の協力、ありがとうございますっ!」ペコッ
幼馴染「もう、あんな間違いしないでよね」
上司「では、募金活動頑張ってくれよ」
警官「また協力させてくださいよ」
男「はいっ!ありがとうございますっ!」ペコッ
くいっ
男「!どうかしたのかな、お嬢ちゃん?」
幼女「あっ……あのね。ようじょのおじーちゃんとおばーちゃん、トーホクでなくなったんだ……」
幼女「だからね、ようじょもそのボキンにキョーリョクしたいの。ジューエンダマしかないけど……」
男「ありがとうね。お嬢ちゃんのお陰で、沢山の東北の人達を助けられるよ。募金協力のお礼にこのチョコレートを上げるよ」スッ
幼女「わぁっ!ありがとう!おかおのこわいおにーちゃんっ!」パァッ
幼女「おにーちゃん、おかおがこわいけど、いいひとだねっ!」
男「あ、うん。ありがとうね」
幼女「ばいばーい!」フリフリ
幼馴染「良かったじゃん、男」ツンツン
男「うん」
くいっ
男「はい?」
ホームレス「募金活動協力するから、チョコレートくれ。五円で」
男「は、はい。ありがとうございます……」スッ
ホームレス「いやっほーーーいっ!一週間分の食糧ゲーット!!」ピョンピョンッ
校長「どんな感じですか?男くん」ヒゲー
男「はい。一週間、募金活動してきましたが、こんなにも色んな人が協力してくれるとは思っていませんでした」
男「てっきり、僕の顔を怖がって誰も協力してくれないと思ってたんですけど……」
校長「彼らも君みたいに多くの人達を助けたいと考えているのです。それに君が毎日募金を集めていることで、君が怖い人ではなく、本当は優しい人だと言う事を分かってくれています」
男「皆、あったかい人なんですね」
校長「君みたいなにね」オヒゲナデナデ
男「それに、もう一つ募金をしてて分かったことがあるんです」
校長「ほう」
男「東北の人達、他にも世界中の紛争地域や天災にあったり、戦争で親を亡くした子達は、僕なんかよりも辛い思いをしてるんですよね」
男「その人達と比べて、僕はなんてちっぽけな事で悩んでたんだなぁって痛感したんです」
男「その人達が必死に頑張って生きてるのに、僕はなんて小さなことで命を絶とうとしてたと考えたら、僕の愚かさがよく分かりました」
男「だから、僕も彼らに負けないように、これからもっと頑張って生きてこうと思います!」
校長「ほっほっほ。そうですか」オヒゲナデナデ
幼馴染「男ぉー!公園の掃除も手伝ってよー!!」
男「うんっ!今行くー!」ダッ
校長「…………頑張って下さいね、男くん」ニコッ
郵便局
姉「今日もいっぱい集まったわね」
幼馴染「凄く、ズシッてくるし、ジャラジャラいってるよ」ジャラジャラッ
男「それじゃ、僕らも……」スッ
姉「この五百円玉を……」スッ
幼馴染「入れてっと」スッ
仔犬「チャリーーンッ」チャリーンッ
男「すいません、この募金したお金を振り込んで下さい」ズシッ
受付係のお姉さん「今日もありがとうございます。確かにお預かりしました」ニコッ
男「は、はい……///」
幼・姉「「ていっ」」ペチッ
男「イタッ。どうしたのさ、幼姐、姉さん」
幼・姉「「べーつにっ」」プイッ
校長「ほっほっほ。青春ですね」オヒゲナデナデ
仔犬「そうですな」ワオンッ
終わり
やっとこの話が終わりました。ここまで閲覧してくれた方々、本当にありがとうございます。
初めは元・ヤンの叔父にかなり似ていると言われる私が初対面の人達に第一印象が「怖い」とか「ヤンキーみたい」「ヤクザみたい」って言わる事が多くて、その慰めのつもりで書きました。
そしたら、「エンジェル伝説」って漫画に似ていると書き込んでくれた方々がいて、調べてみたら、その主人公と男の設定が見事に被っていて驚きでした。
最後に一言言うとしたら、人は見かけで判断してはダメって事ですね。
それでは、改めて、見てくれた方々、本当にありがとうございます。
なんだか、書いた後で言うのもアレですけど、エンジェル伝説って漫画と内容が被って申し訳ありませんでした。
このSSまとめへのコメント
校長空飛ぶとかやばいな、神に近いのか校長は
感動したぜ あと校長俺の涙を返してくれw