モバP「やっちゃる! シンデレラ」 (28)
――深夜
カタカタ・・・ターンッ
P「……ふう。さすがにアニバーサリーは堪えるな……」
P「どれ、こういう時はちひろさんのドリンクでも……」ガサガサ・・・
P「…………?」
P「何だこりゃ、銀色のボトル……?」
P「まあいいか。流石にちったあ休んだ方がいいだろ。飲んで寝よ寝よ……」ゴクゴク
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――翌朝
ガチャッ
ちひろ「おはようございまーす」
ちひろ「あ、そうだ。Pさんが泊まりで残業してたんだっけ……」ソロー・・・
ちひろ「…………?」
???「くぅ……くぅ……」スヤスヤ
ちひろ(誰!? すっごい美人だけど……)パシャパシャ
ちひろ(アイドル志望の娘かしら? でもこんな時間からいるワケないし……)パシャパシャ
ちひろ(怪しい……でも不審者がこんなに無防備になるとは思えないし……)パシャパシャ
ちひろ(ブカブカのくたびれたYシャツ……開いた胸元……)パシャパシャ
ちひろ「……はっ! つい写真を大量に!?」
ちひろ「折角だから後でPさんに売りつけよっと……」
???「…………むぅ?」ムクリ
???「ちひろ、さん……?」
ちひろ「え? ああ、えっと、その……。おはようござい、ます?」
???「ん? なんか声おかしいな……。あー、あー……」ブツブツ
ちひろ(怪しい……なぜ私の名前を……)
ちひろ「それで、どちら様で? 鍵は開いていたかもしれませんが、事務所の受付はまだ先でしてですね……」
???「……は? 何言ってるんです?」
P♀「俺ですよ、プロデューサーです。Pですよ」
ちひろ「………………は?」
――――更衣室・姿鏡
P♀「……何だこりゃあ」
ちひろ「えっと、すみません。あのボトル、試作のドリンクでしてね。回復には代謝なんかの細胞レベルで……」アーダコーダ
P♀「…………」モミモミ
ちひろ(自分の胸を揉んでいる……。やっぱり信じられないとか?)ハラハラ
P♀「……」ワキワキ
P♀「……ふむ、サイズは充分……」ブツブツ・・・
ちひろ(ん?)
バッ!
ババッ!!
ちひろ(突然セクシーポーズを!?)
P♀「ポテンシャル大ッ!」
ちひろ(忘れてた……!)
P♀「スカウト不要ッ!!」
ちひろ(この人……)
P♀「ちひろさん、俺デビューしますッ!!」
ちひろ(超ド級のスカウトバカだった……!)
ガチャッ
ちひろ(!? マズい……っ! 今こんな所を誰かに見られたら……!)
ギィーーッ・・・
ヘレン「 私 よ 」
――――
ヘレン「Pがドリンクを飲んで女に、ですって?」
ちひろ「……ええ。信じがたい話なのは重々承知していますが……」
ちひろ(大人組にヘタなウソが通じるとは思えないし、ここは正直に話しておくべきよね……)
ヘレン「…………フッ」
ちひろ(……やっぱり、流石のヘレンさんでもそう受け入れられないですよね……)
ヘレン「私の人生にはふさわしいレベルの事件ね」
ちひろ(これが世界か)
P♀「どうだヘレン、イケると思わないか?」ビシィッ
ヘレン「流石私のプロデューサー。ナイスなレベルよ」シュババッ
ピシガシグッグッ
ちひろ(どうしよう、ついて行けない)
P♀「さて、そうと決まればデビューの用意をしないとな。それと全員に連絡を入れておくか」
ヘレン「貴方なら私のレベルについて来られるでしょうね」フッ
ちひろ「イヤイヤイヤ! 流石に無理がありますって!! 誰もがヘレンさんのように受け入れるとは限りませんし! それに、仕事はどうするつもりですか!?」
P♀「はっはっは、ウチのアイドルはこの程度じゃあもう動じませんよ。それに200人近くを一人に任せさせておいて何を今更」
ヘレン「だいたい、元はと言えば貴方が原因じゃない」
ちひろ「ぐう……(なんかヘレンさんに正論を言われるのが悔しい……)!」
――二ヶ月後
P♀「みんなーっ! 今日も応援ありがとーっ☆」フリフリ
ワアアア・・・!!
ちひろ(コイツやりおったでえ……)
トレーナー「いや、ホント凄いですよね。レッスンや基礎トレも殆ど必要ナシ。自己管理までパーフェクト」
P♀「いやあ、伊達にレッスン見学してませんからねえ。四六時中アイドル見てきたんですからこんくらいは」フキフキ
トレーナー「あ、お疲れ様でした」
P♀「ええお疲れ様。打ち上げはパーッとやりましょうや」
ちひろ「しかも男女の切り替わりもバッチリ、と……。副作用も見られませんね、今のところ」
P♀「ああ。一応人間ドッグなんかも受けてみたが問題無し。カウンセリングで性同一性障害の疑いがあるとか言われたが、そりゃしゃあねえや」ハハハ
ちひろ(後は効力がどの程度か、ってところね……)
P♀「焼肉がいいッスねえ。明日はオフ取ってあるし」
トレーナー「あらあら、人気アイドルが大丈夫なんですか?」
P♀「いや、何かメチャクチャ腹減ってるんスよ。何でですかねえ」
みちる「パン食べますか!?」フゴッ
法子「ドーナツもありますよ!」ドナッ
春菜「今ならメガネも付いてきます!!」
P♀「気持ちはありがたいが、いや何かこう、肉をさ、食いたいんだよなあ……」
茜「いいですね!!!! パーッとやっちゃいましょう!!!!」
――――
P♀「くぅ、くぅ……」スヤスヤ
みちる「お腹いっぱいになったら寝ちゃいましたね!」
ちひろ「見て下さいよこの寝顔。永久保存版ですよこんなの」
法子「いいなー。かわいいしセクシー」
ちひろ「私が送って行くしかなさそうですね……。タクシー呼びましょうか」
翌日
P「何か起きたら戻ってました」
ちひろ「ようやく戻ってきた、って感じですねえ。効力は二ヶ月強、と……」メモメモ
茜「やっぱりこのプロデューサーの方がいいですね!!!!」ターックル!!!!
P「うおっ!!?」ドッ!!
どんがらがっしゃーん!!
P♀「いちち……。……ん、アレ?」
P♀「戻ってる!!? ……いや変わってる?」
ちひろ「あー……副作用ってコレかも……」
P♀「何……? ってことは……」ブツブツ
ちひろ「?」
P♀「引退とかどうしようかと思ってましたが、これなら問題なくアイドル活動出来ますね!」
ちひろ「」
――――
P♀「みんなーっ!! これからもP♀のことよろしくねーっ☆」
ワアア!!
P♀「それじゃあ、次の曲はオールスターとも共演! 『お願い!シンデレラ』行くよー!!」
ウオオオオオオ!!
オーネガイーシンデーレラー♪
ちひろ「結局仕事のしわ寄せが来てるんですよー! うわーん!!」ガタガタ!!
完
おしまい
色々物足りないのは自覚してるが、息抜きで書いたものなので堪忍したって
久々に何も考えないで書いたのですごい楽しかった
おまけ
書いてみたいけど意外に組み込み用のない1シーン
柚「ぺちぺちーっ♪」ペシーンペシーン
P「痛い痛い」
楓「ふふっ……♪」ペチペチ
P「痛っ、痛っ」
周子「……何しとん?」
柚「んー? Pさんがお昼奢ってくれるって言ってくれたのに忙しいくてムリっぽいってー。だからオシオキ」
周子「何ー? それは許さーん♪」バシーン!
P「痛ェ!!」
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