末原「わるいゆめでも見ているようや……」漫「先輩……」 (132)

ID:8pvXp1WZ0の代行

 全国大会 2回戦会場にて

恒子『試合終了ぉぉぉぉぉぉ!!!』

咲「おつかれさまです」ペッコリン

恒子『ベスト8進出は清澄高校と姫松高校だァァァァァ!!』

姉帯「うわああああああああああああん!!」

健夜『勝負事というのは残酷ですね』

霞「はぁおっぱいが重くて肩が……」

健夜『にゃろ……!』ギリッ!

末原「……」カタカタ

恒子『清澄タイフーン旋風です!!』

咲「またみんなで麻雀しようね!」ググッ!

姉帯「う、うん……」グジュ

末原「うぐ……」 カタカタ

   姫松高校控室にて

末原「す、すみませんでした……」カタカタ

漫「元気出してくださいよ!」

絹恵「そうですあんまへこまんでください!」

末原「宮永咲に勝てませんでした……」ポロポロ

洋榎「あんなバケモンうちでも勝てへんって!」

由子「妖怪級の強さなのよー!」

末原「ごめん……ホンマにごめん……」ポロポロ

洋榎「謝ることないで!」

由子「笑ってなのよー!」

漫「末原先輩が一人で背負いこむことないんですって!次うちらが全員頑張ればええんですよ!」

末原「漫ちゃん……」

     ガチャン

赤坂「なんでやね~んやんでやね~ん♪やんでやなんでやね~ん♪」

漫「うわ!」

洋榎「メンドっちーのが来たで!」

赤阪「末原ちゃんが咲ちゃんに~全然歯が立たないのなんでやね~ん♪」

末原「うぐ……」  絹恵「代行!」

赤阪「咲ちゃんに負けて~べそべそ泣いてるのなんでやね~ん♪」

由子「いい加減にするのよー!」

洋榎「てかなんで今更なんでだろうやねん……」

赤阪「これは本当のお話で~漫ちゃんが実は実は~♪」

漫「うちが何なんですか……」

赤阪「ス××ロマニアなのはなんでやね~ん♪なんでやね~ん♪」

漫「ぶふぅっ!!」

洋榎「漫……そんな趣味しとったんか……」 絹恵「うわぁっ……」

漫「してませんって!誤解ですよ!」

末原「漫ちゃんホンマにそんな趣味なん!ホンマに!ホンマに?!」グググッ!

漫「近い近いですって……急に食いつくのやめてくださいよ……」

赤阪「ヘェヘェヘェヘェ!末原ちゃんなにビビりまくってるん?!泣き虫末原ちゃんには夜中に迎えにくるんやで~」

洋榎「なにがやねんホンマに……」

末原「すみません……わたしが不甲斐ないばかりに……」

赤阪「わたしが麩菓子なばかりに……?」

末原「不甲斐ないばかりにです!……ホンマにわたしが悪かったです……」

赤阪「わたしがウォルコットです……?」

末原「わたしが悪かったです!!すみませんね滑舌が悪くて!」

赤阪「藤ヶ谷が戦力外通告……?」

絹恵「藤ヶ谷の要素どこにあるんですかいまの……」

末原「もういいです!わたしは宮永咲には絶対に勝てないんですよ!ふんっ!!」

洋榎「ああもう恭子が拗ねてしもうたやないか!」

赤阪「イヒヒヒヒ!!なぁ末原ちゃん末原ちゃん」

末原「ふんっ!」プンスコ!

赤阪「あの宮永ちゃんに勝ちたいと思わんか?」

末原「え……」

末原「ホ、ホンマにあるんですか……!宮永咲を倒す方法が……!」

赤阪「あるある!ちょうあるある大辞典や!やらせないで!」

漫「こんなん嘘に決まってますやん!騙されたらいけませんって!」

絹恵「先輩!こんな人の口車にのったらあきません!」

末原「で、でも……」

由子「デモもパレードもないのよー!代行は99.8%は嘘で出来てるのよー!」

赤阪「信じるも信じないも末原ちゃん次第やで~、さぁどうするん?」

末原「……」

洋榎「恭子!」

末原「信じます……代行の言葉を信じます……!」

漫「先輩……」

赤阪「イヒヒヒヒ!!!その言葉を待ってきたで!!!」

絹恵「先輩……」  洋榎「恭子!あんたホンマにそれでええんか!」

末原「少しでも勝つ望みがあるのならわたしはそれにすがりたいんです」

由子「ただの現実逃避なのよー!」

末原「たしかに現実逃避かもしれません……ただわたしは宮永咲に勝ってこのわるいゆめから早く覚めたいんです……!」  漫「先輩……」

赤阪「ほなさっそく行こうか~」フラフラー

末原「はい……!」

洋榎「頑張ってくるんやで恭子!」 絹恵「絶対に強くなって帰ってきてくださいね!」

由子「ファイトなのよー!」 漫「お土産お願いします」

末原「みんな……」

赤阪「なに言ってるん?今日はみんなも一緒に来るんやで」

洋榎「は?」

絹恵「え?」

由子「の?」

漫「ぷ?」

絹恵「なに言ってるんですか代行……ちょっと言うてる意味が……」

赤阪「せやからみんなも来るんやって~末原ちゃん一人だけだなんて誰も言うてないや~ん」

洋榎「そんな……」

赤阪「優勝するためにはみんなを強化せなあかんってことやな~そうせなこの大会は勝てへんで~」

由子「のよー……」

末原「みんなも一緒に強くなりましょう!」

洋榎「まぁしょうがないわな……」

絹恵「末原先輩だけ行かせるわけにはいかへんもんね!」ググッ!

由子「わたしたちも頑張るのよー!」

赤阪「ほな行こうか~」フラフラー

漫「あのトレマーズ2の録画予約してからじゃダメですか……」

洋榎「そんなんレンタルせい!ほらさっさと行くで!」

漫「うぐぐ……」

こうして姫松高校のメンバーはどこかへと消えて行った……

  準決勝当日 臨海女子控え室にて

辻垣内「なんだと!姫松高校の連中がまだ会場に来ていない?」  ダヴァン「そうみたいデス……」

辻垣内「くっ!ここにきて怖気づいたかあいつら!敵前逃亡とはなんと情けないっ!」ギリッ!

ハオ「それでどうするんですか?このまま試合は中止になるんでしょうか……」

ネリー「試合中止って本当?!やったーみんなで浅草に行こう浅草!」

 ピンポンパンポーン シュツジョウシャハカイジョウニキテクダサイ ピンポンパンポーン

ネリー「って試合中止じゃないじゃないですかー!やだー!」ジタバタ!

辻垣内「うるさいぞ!」パチコン!

ネリー「ギニヤ!!なんで殴るの!おかしいよ!こんなのっておかしいよ!」

ダヴァン「シャラップ!」ドゴム!

ネリー「かはっ……」

アレクサンドラ「さすがに試合中止は無いだろう、きっと来なくても三麻とかになるハズだ」

ハオ「(監督名前が長いよ……)いったい姫松の方々はどうしたんでしょうね……」

辻垣内「なにがあったかは知らないが困るのはあっちだけだからな、三麻でもなんでもわたしはかまわない」

ネリー「ガイトさんガイトさん!サンマと言えば目黒だよね!」

辻垣内「よくそんなこと知ってるな……」  ネリー「サンマ!サンマ!」ジュルリ

ダヴァン「GO★FIGHT★WIN!サトハ!」

ハオ「加油!サトハ先生!」

辻垣内「おう!」

明華「ちょっと待ってください」

辻垣内「ど、どうしたミョンファ……」

明華「耳を澄ましてみてください……」

辻垣内「こ、こうか……」

明華「聞こえきませんか?」

辻垣内「……ネリーの涎の音しか聞こえてこないが」 ネリー「サンマ……サンマ……」ダラダラ

明華「鳥たちの鳴き声が聞こえませんか?鳥たちが頑張れ頑張れと辻垣内さんを応援している声が」

辻垣内「う、うん……」

ダヴァン「またミョンファさんのメルヘンが始まりましタネ……もう時間なので行ってくだサイサトハ」

辻垣内「わ、わかった、ミョンファのこと頼んだぞメグ」

明華「愛とはいったいどこからやってくるのでしょう」ブツブツ

  カツン・・・カツン・・・

辻垣内「……」

ダヴァン≪姫松高校がまだ来てないみたいデス!≫ 辻垣内≪なんだと!≫

辻垣内(いったいどうしたと言うんだ姫松の奴らは……今日は大事な試合のハズだろ……!)

  カツン・・・ カツン・・・

辻垣内(ひょっとして事務所にガサ入れがされてるとかで……?いやあそこは堅気のハズだし……)

辻垣内「……」

  カツン・・・カツン・・・

辻垣内(まぁそんなのは知ったこっちゃないがな……わたしはただ麻雀をすればいいだけだ……)

  カツン・・・ オギャー カツン・・・ オギャー

辻垣内「……」

  カツン・・・カツン・・・ オギャー オギャー

辻垣内「……」

  オギャー・・・オギャー・・・

辻垣内「ん?オギャー?」

  オギャー!オギャー!

辻垣内「な、なんだこの泣き声は!」キョロキョロ

どこからか泣き声が聞こえてきているのだ……!

  オギャー!オギャー!オギャー!

辻垣内「どこだ!どこにいる!出てこないと……!」サッ!

辻垣内智葉は懐のドスに手をかける……

  オギャー!オギャー!オギャー!オギャー!

辻垣内「いったいどこに……」

ふと目の前の自販機の影に目を移すとそこには……

漫「オギャー!オギャー!オギャー!」

そこには一人の少女がうずくまり泣いていたのだった……

辻垣内「お、お前は姫松高校の……」

漫「オギャー!オギャー!オギャー!」

漫「オギャー!オギャー!オギャー!」

辻垣内「……いったいどうした、なぜそこで泣いてる」

漫「うぐ……ひぐっ!その……」ポロポロ

よく見ると漫は腹掛けをし藁蓑を纏っているではないか……

辻垣内「なぜそんな赤ん坊みたいな格好をしているんだ……」

漫「オギャー!オギャー!」

辻垣内「だから何故泣いているんだ、わけがあるんだろう!」

漫「じ、実は足を痛めてしまったんや……」

辻垣内「怪我したのか……!」

漫「せやねん!そやから……」

辻垣内「だから?」

漫「そやしうちを会場までおぶってや」

辻垣内「……はぁ?」

漫「足を痛めて二進も三進もいかへんのや、だから辻垣内さんが会場までうちを背負ってほしいんや」

辻垣内「なんでわたしが……!甘えるな!自分で歩いていけ!」

漫「そ、そやけどうち両足怪我してまったく歩けへん……」

辻垣内「いいから歩け!会場はすぐそこだ!痛みを我慢してさっさと歩けっ!」

漫「ひぐ!う!う!」

辻垣内「な、なんだ……!」

漫「オギャー!オギャー!オギャー!」

智葉に怒られた漫はまるで赤子のように大声をあげて泣きだしたのだ……

漫「オギャー!オギャー!オギャー!オギャー!オギャー!」

辻垣内「くっ……」

漫「オギャー!!!!!」

辻垣内「わかったわかった!おぶればいいんだろ!ほらさっさと私の背に乗れ!」

漫「おおきに!それじゃお言葉に甘えて!」ヒョイ!

辻垣内(うぐっ!お、重すぎるだろっ……!)

  会場にて

みさき『さぁ全国大会も今日で準決勝、そろそろ試合開始です』

野依『はじまり!』=3=3=3

みさき『今日は大丈夫ですよね野依プロ?』

野依『だいじょうぶ!』プンスコ!

みさき『せめてなにか一言でも喋ってくださいね、放送事故になってしまいますから』

野依『だいじょうぶ!』=3=3

みさき『ところで野依プロの予想ではどこが決勝へと勝ち上がると予想されてますか?』

野依『だいじょうぶ!』プンスコ!

みさき『野依プロ?』

野依『だいじょうぶ!』=3=3=3=3

みさき『せーのっ!』

野依『だいじょうぶ!』プンスコ!

みさき『……』

野依『だいじょうぶ!』=3=3=3=3=3

みさき『と、とりあえず出場校と選手紹介をしましょう』

優希「絶対に勝つじぇ!わたしのタコスぢからで大旋風を巻き起こすじょ!」

みさき『ここまで絶好調の長野代表の清澄、果たして片岡優希は先鋒を務めを果たすことができるでしょうか』

成香「みんなのために頑張ります」

みさき『こちらもダークホースである南北海道代表の有珠山、先鋒は本内成香です』

辻垣内「ハァ……ハァ……重すぎるだろくそお……」

みさき『そして優勝候補の一角!東東京代表の臨海女子!しかし凄い汗です辻垣内智葉』

辻垣内「何キロあるんだよ……」

野依『サウナ!』プンスコ

漫「おおきに!よくうちをここまで運べたなぁ!感心しまっせ!」

みさき『そして西の名門姫松高校、先鋒の上重漫、なぜか赤ちゃんみたいな格好をしています』

野依『ようかい!』プップスー!

漫「それじゃ始めまひょか?」カラカラ

辻垣内「ハァハァ……なんでどんどん重くなるんだよ……」

優希「凄い疲れてるじぇ……わたしのタ、タコス食べるか?」

辻垣内「気持ちはありがたいが遠慮しとく……」

成香「な、なんか姫松高校の人が怖いですぅ……」カタカタ

漫「全然怖くないで!なかなかひょうきんな格好やろ?」ニコニコ

優希「くっ!わたしのマントより目立ってるじぇ!」ギリッ!

辻垣内「いいから試合始めるぞ!」

みさき『試合スタートです』

漫「よっしゃ!」

辻垣内「ハァハァ……」

優希「これだじぇ!」カチャ

辻垣内「おりゃ!」カチャ

成香「これです!」カチャ

漫「ラジャ!」

みさき『静かにスタートしましたね』

野依『……!!』=3=3

みさき『野依プロは静かにならないでくださいね』

Σ野依『……!!』プンスコ!

優希「モンテレイ!」カチャ!

辻垣内「来い!」カチャ

成香「来るです!」カチャ!

漫「どりゃ!」カチャ!

優希「あ!来たじぇ!リーチだじょ!」カチャン!

みさき『さっそく片岡優希がリーチです』

優希「一発でツモるじぇ!」

みさき『さすがにテンパイが早いですね、東場でのテンパイ率の高さは歴代屈指です』

優希「来るじぇ!一発来るじぇ!」

辻垣内「さすがの速さだな」カチャ

成香「ふえぇ……早すぎますよぉ……」カチャ

漫「……」

優希「どうしたんだじょ!早くツモってわたしを和了させろ!」

漫「……」

みさき『どうしたんでしょうか上重漫、急に野依プロみたいになにも喋らなくなりました……」

すると……

漫「オギャー!オギャー!」

漫が急に泣きだしたのだ……!

優希「な……!」  辻垣内「くっ……こいつ……!」

漫「オギャー!オギャー!」

みさき『どうしたんでしょうか……上重が急に泣きだしましたよ……』  野依『こなきじじい!』プップスー!

漫「オギャー!オギャー!オギャー!」  優希「おい!なに泣いてるんだ!早くツモるんだじょ!」

漫「オギャー!オギャー!オギャー!オギャー!」カチャ

みさき『上重、やっとツモりましたね』

漫「オギャー!オギャー!オギャー!」

優希「よおしさっそく!」カチッ

優希はやっと自分に順番が回ってきたので勢いよく牌をツモる……!

優希「一発ツ……」

がしかし……!

優希「……モじゃないじぇ!全然外れ牌だじょ!」

そう結局一発でツモることはできなかったのだ……!

優希「こんなのおかしいじぇ……」

漫「ふふふ……」ニヤリ

優希「いつもと違うじぇ……」

成香「一発で間違いないとう発想がおかしいです……」

みさき『今大会初めて一発ならずでしたね』

野依『ファイトいっぱつ!』プンスコ!

優希「こ、こんなの日もあるじぇ!次ツモるじょ!」

漫「……」

優希「カルドソ!」カチャ

みさき『さぁ気を取り直して次で和了出来るか片岡』

優希「ツモ……じゃないじぇ!くっ!」

みさき『おーっとまた和了出来ませんでした!』

優希「どうしたんだじょ……なんか今日はおかしいじぇ……」

辻垣内「……」カチャ

漫「いったいどうしたんやろうな~」カチャ

  しばらくして……

優希「テ、テンパイだじょ……」カタッ

辻垣内「ノーテン」

成香「ノーテンです……」

漫「ノーテンやな」

みさき『結局流局、なんと片岡和了出来ず!』

優希「タ、タコスの量が少なかったかー!?」モグモグ

漫「……」

成香「つ、次行きましょう!」

みさき『しかし一人テンパイだったため片岡が現在トップです』

優希「よしタコスぢから充填完了だじぇ!次こそ和了る!」

漫「……」

辻垣内「さてと……」カチャ

が……しかし……!

片岡「ノーテンだじぇ……」

辻垣内「わたしもノーテンだ」

成香「わたしもです……」

漫「うちもテンパイならずや!」

なんとその後も誰も和了するができないのだ……!

優希(こんなのありえないじぇ!和了るどころかテンパイすらできないじょ!)

みさき『なんという重い場でしょう、誰も和了る気配すらありません!』

野依『どんどん重くなる!ピポポタマス!』=3=3=3=3

漫「ふふふ……」

なぜ誰も和了出来ないのか……それは……!

漫(これがうちの能力や!)

そう漫が泣いて場を重くしているのだ……!

漫(これが子泣きぢからや!)

 カチャ・・・ カチャ・・・

優希「うぐぅ……」カチャ

辻垣内「くっ……」カチャ

成香「うう……」カチャ

漫「テンパイ……ならずや!」カチャ

みさき『闘牌も中盤に差し掛かりましたがここまで誰も和了れてませんね』

漫(うちは辻垣内を抑えればいいだけや、このまま2位で真瀬先輩にバトンタッチや……!)

優希「うううてんでダメだじぇ……タコスぢからが……」

辻垣内(ここまで重い展開は生まれて初めてだ……)

漫「フフ~ン♪」

辻垣内(いったいなにをした上重漫っ……!)

漫「スアソ!」カチャ!

成香(このままじゃみんな焼き鳥です……でも……)

優希「これじゃないじぇ!」カチャ!

成香(プシシ!成香にとっては願ったり叶ったりです!これでダントツ最下位だけは避けられますぅ!)ニシシ

優希「ダメダメだじぇ……」カチャ

辻垣内「うう……」カチャ

成香「何度でも何度でも何度でも~♪」カチャ

漫「心から好きだヨチャコ~♪」カチャ

みさき『なんか表情が両極端になってきましたね……』  野依『……!!』=3=3

みさき『野依プロ、この場の重さはいったい何なんでしょうか?』

Σ野依『そ、それは……!!』

みさき『なにか一言で良いのでお願いします、視聴者のみなさんも気になっているハズです』

野依『あの……その……』

みさき『頑張ってください野依プロ』

野依『う……』

みさき『う?』

野依『うおおおおおおう~うおおお~♪バモサムライズーリー♪うおおおおおおう~うおおお!バモサムライズーリー♪』

みさき『誰もズレータの応援歌を歌えとは言ってないでしょ……しかもロッテ時代の……』

野依『バ!モ!フリオ!』=3=3=3

  そしてオーラス……

優希「うう結局最後まで全然だじぇ……」ポロポロ カチャ

辻垣内「……」カチャ

成香「らーぶらーぶ♪」カチャ

漫「ロペス!」カチャ

みさき『とうとう最後まで来てしまいましたね』

はやり『そうだねー!ここまでみんな焼き鳥だねー☆』

みさき『……っとあなた瑞原はやりプロ、野依プロはいったい』

はやり『あんな急に野球の応援歌歌いはじめる人をテレビに出せるわけないじゃーん☆
    お引き取り願いましたよー!ざんねーん!』

みさき『まぁそりゃそうでしょうね……』

はやり『ちなみにはやりは焼き鳥みたいにおじん臭いのは好きじゃないよー☆はやりは苺が一番大好きだもーん!』

みさき『……』

優希「染谷先輩にまた迷惑かけちゃうじぇ……」ポロポロ

辻垣内「……」

辻垣内「……」カチャ

成香(初めて誰にも振り込まないで済みます!やった!)カチャ

漫「トレゼゲ!」カチャ!

みさき『しかし重いですね、いったいなぜこんな重苦しい展開に……』

はやり『妖気を感じるね!』 みさき『妖気ですか……』

はやり『そうだよーん!誰かが妖力を使ってこの場を支配してるんだね☆!』

みさき『そんなことがあるんですか……』 はやり『天狗の仕業かな?でもね』

辻垣内「……」

はやり『もうすぐそれを上回る力がこの場を支配するハズだよ☆』

漫(よっしゃ!この場もさっさと流してバトンタッチや!)

漫が牌をツモろうとした……その時……!

辻垣内「!!」カッ!

漫「う!!!!」 優希「じぇ!!!」

言葉では表せないほどの圧力が漫たちを襲ったのだ……!

漫(なんやこの力は……息苦しくなってきたで……)

辻垣内「……」

漫「ううう……」

優希「いったいこれは何だじょ……」

成香「え?なになに?」キョロキョロ

みさき『雰囲気がガラリと変わりましたね……』

はやり『ここから面白くなるよ☆それはそうとミサッキー!ちょっと告知があるんだよ!』

みさき『告知ですか……』

はやり『そうそう!来週ね!はやりのニューシングル【わたしのハートはブレイクスルー】が発売するよ!みんな買ってネ☆!』

みさき『公共の電波を私物化しないでくださいよ……』

辻垣内「……」

漫(なんやあのデコメガネ……急に雰囲気変わりよったで……)

優希「またダメだじょ!」カチャ

漫(まぁオーラが変わったところでテンパイ出来るわけやないけどな……)

辻垣内「なぁ上重」

漫「!!」

辻垣内「……」

漫(なんやこの緊張感……お、おしっこチビりそうや……)ブルブル

辻垣内「この世で一番怖いモノがなにかわかるか……」

漫「こ、怖いモノですか……」

優希「お母さんが一番怖いじぇ……」

成香「お、お化けは一番怖いです……」

漫「そ、その通りや!お化けが一番おっかない!妖怪が一番怖いんや!」

辻垣内「違う……この世で一番怖いのは……」

漫「怖いのは……」

辻垣内「ヤクザだ……」

漫「ご、極道でっか……」

辻垣内「ヤクザを怒らせた罪……いま思い知らせてやるっ……!」ギリッ!

漫「ひぐぅ!」

そのとき上重漫は悟るっ……!

漫(こ、このデコメガネ……テンパっとる……!これは……ヤラれる……!)

辻垣内「来い!」ググッ!

漫「くっ……!」

みさき『さァここで和了れるか辻垣内智葉!』

はやり『やっぱ焼き鳥は嫌だよねー☆』

漫(このままでは和了られてしまうで!)

優希「つ、ついに来るじぇ……!」

成香「こ、怖いです……」

辻垣内「来い!!」カチ…

漫(ダメや!)

このままでは和了されると悟った漫は最後の最後で奥の手を出した……!

辻垣内「ぐっ……!なんじゃこりゃ!」

みさき『どうしたんでしょうか辻垣内、牌をツモれません!』

辻垣内「重い!牌がっ……重いっ……!」グググッ!

そう……漫はここにきて牌を思いっきり重くしたのや……!

漫(うちはなんでも重く出来るんや!)

辻垣内「うぐぐっ!!なんだこの牌はっ!」グググッ!

みさき『辻垣内ツモれません!』

優希「どうしたんだじょ!」

辻垣内「牌が異常に重い……くっ!」ググググッ!

漫「ひゅ~ひゅ~♪」

辻垣内「上重っ……牌をいったいなにをしたっ……!」ギリッ!

漫「うちはなんも知らんで」プイッ  辻垣内「くっ!」

成香「だ、大丈夫ですかぁ?」オロオロ

みさき『どうやら牌が持てないようですね……』

辻垣内「うおおお!くっ……!」グググッ!

みさき『でもここでツモらなければ試合がいつまでもたっても終わりませんよ……』

はやり『きっとそれでもいいんだよ妖力の使い手は☆この試合をめちゃくちゃにする気なんだよん!』

みさき『許されざる行為ですねそれは……』

漫「フフ~ン♪」

辻垣内「……」

漫「フフ~ン♪」

辻垣内「……」

漫「はぁこれやと試合の続行は無理やなぁ、このまま試合を中止にしてみんなでどっかに遊びに行こうや!」

優希「うう……」 成香「うぐ……」

辻垣内「……るな」

漫「ん?」

辻垣内「あまりわたしを舐めるな」

漫「え……」

辻垣内「貴様……さっきも言っただろう……ヤクザを怒らせたらどうなるか……」

漫「なんですて……」

辻垣内「ヤクザを怒らせた罰っ……!とくと味わうが良いっ……!」カッ!

漫「ひぃぃぃ!!」

辻垣内「こんなもん組の看板に比べれば漬物石だっ!!!」

漫「ダメや……ダメや……」

辻垣内「ぬおおおおおおおおお!!!!!」

  ブチブチブチィ!!

辻垣内「くうううううう!!!!」グググッ!!

みさき『辻垣内の左腕からち、血が……』クラクラ はやり『うわーグロ……』

  バキバキィ!!

辻垣内「かはっ!!く!それでもわたしはっ……!あきらめないっ……!」

優希「ヤバい音がしてるじぇ!」 成香「怖いですぅ!怖いですぅ!」

辻垣内「こいいいいいいいい!!!!」ググググッ!

みさき『難攻不落の重牌が動きだしました!』

漫「あ……あ……」

辻垣内「がはああああああああああああ!!!」ググググッ!

漫(鬼や!こんなトコに鬼がおるやないか!!)

まさに鬼の形相っ……!目の前にいるのは紛れも無く鬼っ……鬼っ……!そしてっ……!

辻垣内「ツモ!!国士無双!!!」バーン!!!!

漫「ひぎぃ!!!」

みさき『国士無双をツモりました!!』

辻垣内「はぁ……はぁ……」 優希「本当にやったじぇ……」

みさき『先鋒戦終了!最後の最後で辻垣内が国士無双を放ちました!』

漫「そ、そんな……」

辻垣内「くっ……!」ギロリ! 漫「ひぃ!」

優希「ハァ……染谷先輩にまた迷惑をかけちゃったじぇ……」トボトボ

成香「結局親だった成香が最下位になってしまいました……」ウルウル

辻垣内「おい貴様……!」

漫「ハハハ!子泣きジジイ如きが鬼に勝てるわけないですやん!ハハハ!!」

辻垣内「てめぇコノヤロー!!」バキィ!

漫「ギニヤ!!」

辻垣内「なにが歩けませんだゴルァ!!ふざけてんじゃねェ!!」ガシッ!ガシッ!

漫「アリ!ダエイ!勘弁してください!勘弁してください!」

辻垣内「歩けないなら転がって帰れ!歩くより転がったほうが速いだろオラァ!」バキィ!バキィ!

漫「かはっ!かはっ!は、はい!転がって帰ります!ありがとうございました!」ゴロゴロゴロゴロゴロ!

みさき『次は次鋒戦です』

  次鋒戦

みさき『さぁ次鋒戦のスタートです』

ハオ「サトハ先生が勝ちとった点棒!絶対に守り抜くよ!」

みさき『現在トップの臨海女子、ハオホェイユーは果たしてこのリードを守り抜けるか!』

まこ「ワシが仇をとっちゃるけぇのう!」

はやり『2位の清澄の次鋒の染谷まこちゃん☆ワシだなんてププーイ!変な人ー!』

誓子「最下位かぁ、うーん……」

みさき『現在最下位の有珠山高校、桧森誓子は巻き返せるか!そして……』

由子「絶対勝つのにゃー!負けないのにゃー!」

みさき『姫松高校の真瀬由子……なぜ猫みたいな格好を……』

由子「にゃー!!」

はやり『カワイ子ぶりやがって……すごくむかつくよ……』

由子「バッチコイなのにゃー!」

由子「にゃー!」

誓子「あらあら」ウフフ

由子「にゃー!!」

まこ「なんじゃこいつは……」

由子「にゃー!!!」

ハオ「……」

由子「にゃー!!!!」

みさき『猫娘みたいですね……』

はやり『ふん、どうだっていいよ、しかしあれだね』

由子「ミャオミャオ!」

はやり『お化けにゃ学校も試験もなんにも無いハズなのに部活やってるなんて変な感じー☆』

みさき『はぁ……』

ハオ「……」

由子「勝つのにゃー!」

まこ「ささおか!」カチャ

誓子「えい!」カチャ

ハオ「加油!」カチャ!

由子「にゃー!」カチャ!

みさき『さぁ始まりました』

由子「にゃー!」

まこ「……」

由子「にゃー!!」

まこ「のうあんた、さっきからなにをやってるんじゃ」

由子「わたしは猫娘なのにゃー!わたしに楯突くやつはひっかいてやるのにゃー!」

誓子「猫ちゃん可愛い~」

ハオ「……」

まこ「そうかい……あとリーチじゃ……」

みさき『染谷まこいきなりリーチです!』

由子「にゃんやと!」

まこ「いきなりリーチしちゃダメなんかいのう」 由子「別にいいのにゃー」

みさき『さぁここで染谷まこ和了することができるのか!』

誓子「えーい!」カチャ ハオ「……」カチャ 由子「絶対に振り込まないのにゃー!」カチャ

みさき『あーっとその牌は!』

まこ「さっそく来たのう!ロ……!」

由子「そうはさせないのにゃー!」 まこ「な、なんじゃい……!」

由子「キシャー!!」

由子は爪を突き立て歯を剥きだしにし威嚇をし始めた……!

由子「ロンしたら引っ掻いて噛むのにゃー!」

まこ「……」

由子「キシャー!!」

まこ「……」

由子「ゲドババァ!!」

まこ「じゃかわしいんじゃ!!!」ドン!! 由子「ひぎぃ!!」ビクッ!

由子「あ……あ……」

まこ「さっきからニャーニャーじゃかわしいんじゃ!!もっと静かにやらんかい!」

由子「は、はいなのにゃー……」ブルブル

まこ「ワシが和了したい言うたら和了するんじゃ!ロンじゃ!!一発リーチホンイツドラドラドラ!倍満じゃい!」

みさき『いきなり倍満さく裂です!』

はやり『ここにもヤー公さんいたね☆』

まこ「ふん……」

由子(なんで極道ばっかりいるのにゃー……)ガタガタ

誓子「仲良く仲良く」

まこ「さぁ次じゃ次!」

由子「にゃ、にゃー……」

ハオ「……」

由子「うぐ……」カチャ

まこ「ポンじゃ!」

由子「にゃー……」

みさき『急に静かになりましたね姫松の真瀬由子』 はやり『いい気味だね☆』

由子「にゃー……」

みさき『真瀬由子、一応テンパってはいますが果たして……』

はやり『この流れじゃ無理っぽいねー☆』

由子(これやと猫娘になった意味が無いのにゃー……)

ハオ「……」

由子「ハァ……」

ハオ「う……う……」

誓子「ん?どうしたのハオさん?」 まこ「どないしたんじゃ?」

ハオ「は……は……」

誓子「は?」

ハオ「はっくしょん!はぁぁくっしょん!へっくし!へっくし!」

ハオ「へっっっくし!あががが!がっくしょん!はっきょおおおん!!」

みさき『どうしたんでしょうか臨海のハオ?急にくしゃみをしだしました……』

誓子「だ、大丈夫ですか?」オロオロ

ハオ「はっくしょん!はっくしょん!」

まこ「わりゃあどうしたんじゃ!風邪かいな!」

ハオ「ち、違うます……ハアアクション!!」

由子「にゃー?」

ハオ「はっっっっっっっくしょん!!わだじ!猫アレルギーなんでず!はっくしょん!」

まこ「なん……じゃと……」

誓子「あらまぁ」

ハオ「はっくしょん!べい!!」カチャ

由子「あ!それロンなのにゃー!」スタッ!

ハオ「ぜんじー!」

みさき『あーっと振り込んでしまいました!』

ハオ「ぞ、ぞんな……」

由子「ジュンチャンドラドラ!ハネ満なのにゃー!」

ハオ「へっくし!!」

みさき『ここに来て真瀬由子の巻き返しが始まるか!』

由子「やったのにゃー!」

ハオ「あう……」

まこ「なしてそがぁなバレバレな待ちに振り込んでしまうんじゃ……」

ハオ「ううう……」

いつものハオなら振り込むことは無かった……しかし……

ハオ「はっくしょん!!」

今は猫アレルギーの発作のために頭がまともに働かないのだ……!

由子「まさに僥倖なのにゃー!イケるイケる!」

ハオ「うぐぐ……」

・・・

・・・・・・

  中堅線

久「えい!」カチャ!

揺杏「てい!」カチャ!

明華「……」カチャ!

洋榎「どりゃー!」カチャ!

みさき『さぁ中堅戦はどこが抜けだすか!』

久「今回は負けないわよ!」

洋榎「やかましいわ!」バササッ!

久「きゃっ!目が!目が!」

揺杏「ちょっとなにしてんの!あ、どうもユアンマクレガーじゃない方のユアンです!」

洋榎「うるさいって言ってるやろ!」バササッ!

揺杏「トルシエ!」

洋榎「なんでうちが砂かけババァやねん!」バササッ!

みさき『愛宕洋榎はなぜ砂を蒔いているのでしょう……』

はやり『砂をかけて目つぶしする作戦だね☆変なのー!』

明華「……」

洋榎「お前もこうや!」バササッ!

明華「……」サッ 洋榎「なんですて!」

みさき『おーっと臨海女子の雀明華!傘で相手の砂攻撃を防いだ!』

明華「ロン、小三元ドラドラ、ハネ満」 洋榎「かはっ!」

みさき『雀明華には砂かけババァの攻撃は効かないみたいですね……』

はやり『あ?!誰がババァだとこら!』

みさき『え!いや別に瑞原プロを妖怪呼ばわりだなんてそんな……』

はやり『妖怪!?おまえちょっと表でろ』 みさき『む、胸倉掴むのやめてください……』オロオロ

明華「ロン、ジュンチャンリャンペーコードラドラ、ハネ満です」

洋榎「くそお!!」

・・・

・・・・・・

  副将戦

絹恵「……」カチャ

ダヴァン「エイ!」カチャ

和「ふぅ……」カチャ

爽「しむかっぷ!」カチャ

恒子『ちゃっちゃちゃーす!ここからわたくし福与恒子がお送りしまーす!』

久保『なんでわたしが解説を……』

恒子『瑞原プロが発作を起こしたため急きょ解説をそこらへんにいた久保貴子さんにやってもらうことにしました!』

久保『なんでわたしなんですか……藤田靖子プロに頼めばいいじゃないですか……』

恒子『あの人に頼むとカツ丼代が掛かりますからね!節約節約!』

和「リーチです」

恒子『そうこうしているうちに原村和がリーチだ!』

絹恵「……」

絹恵「……」

爽「おやおやもうリーチですか!」

恒子『面白くなってきたァァァ!!』

ダヴァン「さすが原村さんデスネ……」

絹恵「……」

和(トップで咲さんにバトンタッチするんです!)

和が牌をツモろうとした……その時……!

絹恵「そ、そうはさせへんで……」

和「え……」

ダヴァン「なに言ってるんですか絹恵さん……」

絹恵「……」

  ぷぅ~

ダヴァン「ホワッツ?なんの音デスカコレ?」

和「う!!臭い!!なんですかこの臭い!!」

絹恵「……」

ダヴァン「オーマイガー!!臭イ!臭すぎマス!!」

和「は、鼻が!曲がりそうです!!」ジタバタ!

絹恵「……」

恒子『どうしたんでしょうか!急に原村とダヴァンが苦しみ始めました!!』

久保『なんか刺激臭でもするんじゃないですか……』

和「臭いです!咲さん助けて!!」ポロポロ

ダヴァン「ファック!ファック!!」

絹恵「……」

恒子『分かりました!誰かがおならしたんですよ!これは地獄絵図だ!』

久保『いったい誰がすかしたんだァァァ!!怒らないから出てこーい!!!』

絹恵(なんでうちがねずみ男やねん……)ポロポロ

和「あう……もうダメ……」ポロ

恒子『あーっと自分の和了牌を河に捨ててしまった!』

久保『あまりの臭さに頭が正常に動かないのでしょうね……』

ダヴァン「オエエエエエエエエ!!!」ボタボタ

絹恵「……」

  ぷぅ~

和「ひぐぅぅぅぅ!!!」

ダヴァン「スカンクがいるヨ!会場にスカンクがいるヨ!!」

絹恵「ううう……」ポロポロ

和「咲さ~ん……」フラフラ

ダヴァン「ファック!」

恒子『いやぁみんな辛そうですねぇ』

爽「うおおおおおおお!!!!」ゾクゾクゾク!!

久保『……若干一名を除いてですけどね』

爽「ハァハァハァハァ!」ギラギラ

絹恵「し、獅子原さん?」

爽「良いよ!凄く良い匂いだよ!あああああ!!」ギンギン

和「な、なに言ってるんですかこの人……」

ダヴァン「き、気が狂っテル……」

爽「なんてかぐわしい匂いなんだろう!愛宕さん!」

絹恵「は、はい!」

爽「もっとして!もっとして!もっとその匂いを嗅がせて!」

絹恵「い、嫌やそんなん……」

爽「なんで?!なんなら実も出しても良いんだよ!むしろ出して!」

恒子『どうやらそういう趣味をしてるみたいですね』

久保『放送出来るんだろうかこれは……』

絹恵「お、おならだけやで……」

  ぷぅ~

爽「ンホホホホホ!!たまらん!こりゃたまらん!」

和「そんなス××ロありえません……」

ダヴァン「人間のなれのはてデスネ……」

爽「いやっほー!!」カチャ!

絹恵「ひぃ!!」

爽「ツモ!!倍満!倍満!バイマーン!!」

恒子『ここにきて有珠山高校が爆発だァァァ!!!』

爽「きえええええええい!!!!!」

久保『どうやら獅子原さんのおかしなスイッチをONにしてしまったみたいですね……』

和「なんなんですかこれ……」

ダヴァン「ニッポンは……恐ろしいトコデス……」

絹恵「もう帰りたい……」ポロポロ

爽「次行っちゃおう!!!」

・・・

・・・・・・

   姫松高校控室にて

絹恵「ううう……ひっぐひっぐ……」ポロポロ

洋榎「絹……」

絹恵「もう嫌や!!うわああああああああん!!!」ボロボロ

洋榎「お、おう泣け!うちの胸で気がすむまで泣けばええ!」

絹恵「もうお嫁に行けないよおおおおおおお!!!うわあああああああん!!!」ボロボロ

洋榎「大丈夫やって!絹はうちが一生面倒みたる!!」

絹恵「ホンマに?!」モワーン

洋榎「うわっ!口くさっ!」

絹恵「お姉ちゃん……」

洋榎「じょ、冗談やって!ハハハハ!」

漫「なにが冗談や!!人生最悪な日や!!はよう家に帰りたいんや!!」

洋榎「そんなお岩さんみたいな顔して怒るなや……ホンマに怖いで……」

漫「極道のほうが怖いわ!!!誰のせいでこんな顔になった思ってるんや!!」

由子「みんな落ち着くのにゃー!」

漫「こんなんアホみたいなことされて平気の平左で居られるわけないでしょう!あのオバハンはどこや!!!」

絹恵「そういえば末原先輩と赤阪代行の姿が無いね……」

洋榎「あの二人だけ別行動やったからな……」

漫「いったいどこにいったんや!あのクソババァボコボコにしてやるで!!」

由子「漫ちゃんに鬼が乗り移ったのにゃー……」

絹恵「浅草に行ったと聞いたけど……」

漫「へ!二人で東京観光かいな!良い御身分なこって!」

洋榎「人格が変わってるやないか……早くこの大会を終わらせて妖怪からサイナラするんや!」

漫「そのとーりや!」

絹恵「そうやね!」

由子(わたしはまだこのままで良いのにゃー)

  ガチャン

赤阪「お・ま・た・や・で」

絹恵「代行!」

赤阪「ぬらりひょんこといくのひょんやで~」

洋榎「ただのいつもの代行やないか!」

漫「やいやい!こんなしょうもないことしよってからに!陰からうちらを笑ってたんやろ!」

洋榎「そんなわけないやーん!みんなを応援しとったで~」

絹恵「謎の妖怪軍団なんて話に乗らなければよかったで……」

漫「しかもなにがお・ま・た・や・でや!このアホが!」

赤阪「お・ま・え・は・ア・ホ・か・あ」

漫「それは横山ホットブラザーズやろ!!」

洋榎「そんなことより早く鬼太郎こと末太郎を呼ばんかい!!」

  カツン・・・ カツン・・・

由子「恭子……」

赤阪「末原ちゃんならもうすぐ来るで!」

  カツン・・・  カツン・・・

絹恵「先輩……」

  ガチャン

洋榎「な……!」

絹恵「せ、先輩?!」

由子「の、のよー!!」

漫「先輩!?」

赤阪「スーパー末原ちゃんの御登場やで~」

そこでみんなが見たものは……

末原「ひっぐ……うぐ……」

そこにはレスリングのユニフォームを着て涙を流してる末原恭子の姿があった……そして……

親父「おいぃぃぃ!!!恭子ぉぉぉぉ!!気合だ!気合だ!気合だァァァァ!!!」

頭にはちっちゃい親父が乗っていたのだ……

赤阪「どうや~強そうやろ~」 漫「どう見たってアニマルですやん……」

末原「お、お父ちゃん……」

親父「いいかァ!!絶対にするぞ恭子ぉぉぉ!!!」

赤阪「イーヒッヒッヒ!!親子二人三脚で頑張るみたいやで~」

親父「絶対金メダルを獲るぞ恭子ォォォォォ!!!」

洋榎「やいオバハン!なんなんやあれは!!」

赤阪「なんやってどうみたってレスリングで金メダルを目指す末原親子やないか!!」

洋榎「この流れやったら恭子は鬼太郎やろ!しかも頭のおっさんはなんやねん!!」

親父「金メダルだァァ!金メダルだァァ!!」

赤阪「これがホントのメダルの親父ってか!!」

漫「やかましいわ!!」

末原「うううお父ちゃん……」

由子「なんでこうなるのにゃー……」

親父「恭子ォォォォ!!恭子ォォォォ!!!」

末原「ううう……」

親父「泣くなァァ!!恭子ォォォォ!!!絶対優勝するぞ恭子ォォォォ!!!」

絹恵「う、うるさいであの人……」

親父「金メダルを目指すんだ恭子!!金メダルだ!!!」

洋榎「これで優勝しても金メダル獲れへんやろ……」

親父「気合を入れるぞ恭子ぉぉぉぉ!!!」

赤阪「さぁ始まるで~」

親父「気合だ!気合だ!気合だ!気合だ!気合だ!気合だ!
   気合だ!気合だ!気合だ!気合だ!気合だ!気合だ!」

末原「お父ちゃん……」

親父「気合だァァァァ!おいぃ!!おいぃ!!おいぃ!!おいぃぃぃ!!」

末原「お、お父ちゃん……」ポロポロ

親父「良いかお前らならあの子たちに絶対に勝てる、心配するな俺が保障する」

末原「うん……わたし……頑張る!」

親父「よし会場まで走るぞ恭子ォォォ!!」 末原「うん!!」スタタタタッ!

赤阪ノシ「頑張ってや末原ちゃ~ん!」

  準決勝会場にて

恒子『さァ泣いても笑っても最後の大将戦です!果たして決勝へ進出するのはどこの高校でしょうか!』

久保『……』

恒子『おーっと久保さん!なにやらなんか不満そうですね!』

久保『別になにかに不満というわけじゃないんですが……』

恒子『わかりましたよ!失恋したんですね!あのカツ丼さんに振られたんですね!』

久保『振られてねーし!ってかそもそも藤田プロにそんな感情抱いてないから!』

恒子『じゃあなんでそんなに暗いんですか!』

久保『いやわたしも高校のコーチをやってるもんですから……わたしらも全国大会の舞台に立ちたかったなと……』

恒子『また来年頑張ればいいじゃないですか!春のセンバツなら清澄は出ないでしょうしチャンスありますよ!』

久保『そうかなぁ~』

恒子『さァ選手の紹介です!』

恒子『まずは臨海女子のネリー・ヴィルサラアアアアアアアゼイエエエエエエ!!!!!!』

ネリー「ガイトさんとサンマのために絶対に決勝に行くよ!!」

久保『現在2位の臨海女子……果たして……』

恒子『お次は南北海道代表の有珠山!真屋由暉子!!!』

真屋「あきらめないで、まだまだここからです」

久保『有珠山は現在3位、まだまだ逆転は可能です』

恒子『そしてそしてそしてェェ!!現在トップを走るは長野代表の清澄!その大エースは宮永咲だァァァ!!!』

咲「よろしくお願いします」ペッコリン

久保『予選では良いようにやらました彼女には……宮永咲は10年……いや100年に一人の逸材です』

恒子『そして最後は姫松の最終兵器こと末原恭子だァァァァァ!!!』

末原「そりゃ!!!」ドゴム!!!

咲「ふぎぃ!!!」

久保『いきなり宮永に襲いかかったァァァァァ!!!なにやってるんだ末原ァ!!!』

末原「いちょう!!」ドンッ!! 咲「ギニヤ!!やめてよぉ!」

恒子『タックルが決まったァァァ!!!』

末原「えい!えい!!」

咲「痛い!痛い!痛い!!和ちゃーん!!」ポロポロ

恒子『床におさつけて……おーっと末原のフォール勝ちだァァァ!!』

末原「やった勝った!宮永咲に勝った!!!」

親父「まだだぞぉ恭子!まだあっちにもいるぞぉ!」 末原「うん!!!」

真屋「ひぃ!!」

末原「ぬおおおおお!!!」ドドドドッ!!

恒子『今度は真屋由暉子に猛タックルだ!!!』

末原「そいや!!」ドンッ! 真屋「ハレルヤ!!」

恒子『決ぃまったァァァァァ!!!!』

末原「やった!勝った!!」

恒子『またしても勝ちました末原!最早なんの競技だか分からなくなりましたね久保さん!』

久保『まぁ麻雀としてはもう完全に反則負けでしょうね』

  姫松高校控室にて

末原『そいや!』

咲『ギニヤ!!』

洋榎「恭子……」

赤阪「イヒヒヒヒ!!!末原ちゃん面白すぎるやろ!!」

漫「ああもう終わりや……反則負けや……」

絹恵「あんなんただの暴力やで……」ポロポロ

洋榎「まぁそれに関してはうちらも人のこと言えんけどな……」ポリポリ

末原『てい!』

真屋『ハレルヤ!!』

由子「恭子……」

末原『そいそい!!』

恒子『次はネリーに向かって走っていきます!!』

  準決勝会場にて

末原「そいそいそいそい!!」 ネリー「……」

親父「あのグルジア代表を倒せば金メダルだぞ恭子ォォォォ!!」

末原「メダルゥゥゥゥゥゥ!!!」

恒子『さァ末原恭子金メダルなるか!』

久保『私も怒られるのだろうか……』

末原「うおおおおおお!!」

ネリー「……」

末原がネリーにタックルしようとしたその刹那……!

ネリー「えいやっさ!!」ヒュンッ!

末原「え!」ピューン!

恒子『おーっと末原投げ飛ばされたァァァ!!!』

末原「ギニヤ!!」ドンッ!

ネリー「ふん!!」

恒子『決ぃまったァァァァ!!!勝者はネリーだァァァァ!!』

末原「あ……あ……」ピクピク

ネリー「口ほどにも無いよ!」

恒子『末原失神!ネリーはやっぱり強かった!』

久保『あんなに可愛いのに……人は見た目によりませんね……』

ネリー「こんなのなんともないよ!だって……」

辻垣内≪オラァ!なにやってるんだコラァ!!その箱には触るなって言っただろう!!≫バキィ!

ネリー≪コッカイ!≫

ネリー(ガイトさんのほうが全然強いから末原さんなんて全然なんともないよ……)

末原「ううう……」

親父「恭子大丈夫か?」

末原「お父ちゃんごめん……負けてもうた……」ポタポタ

親父「泣くな恭子!前を向くんだ恭子!」

末原「う、うん……」

真屋「あ、頭にコロポックルが……」

  姫松高校控室にて
洋榎「……」

親父『いいか恭子ォォ!この挫折をバネにして次の目標に向かっていけばいいんだよ!』

末原『う、うん……』ポロポロ

絹恵「……」

親父『オリンピックでメダルを獲ればいいんだよぉ!東京オリンピックの主役はお前だ恭子ォォォ!!』

由子「……」

親父『いいか恭子!この負けは無駄なんかじゃないんだ!』 末原『うん……』ポロポロ

親父『泣くな恭子ォォ!!笑え!笑うんだ恭子ォォ!!ワッハッハ!!ワッハッハ!!』

漫「……」

親父『ワッハッハ!ワッハッハ!ワッハッハ!ワッハッハ!ワッハッハ!!』

末原『クスッ……お父ちゃんったら……』

親父『7年後の東京オリンピックのためにレスリングの特訓だ恭子ォォォ!!気合だァァァ!!』

末原『うん!!』

こうして末原恭子たちの夏は終わったのだった……

赤阪「素晴らしい親子愛やなぁ……」グジュグジュ 漫「なんやねんこれ……」

  7年後 愛宕洋榎の部屋にて

     ガチャン

漫「お邪魔します」

洋榎「どうや!案外キレイやろ!」

漫「どうせ絹ちゃんにかたしてもらったんやないですか?」

洋榎「ぐぐぐ!梅干しや!」

漫「そこは図星でしょ……」

洋榎「しかしこうして漫と会うのもお久やな~」

漫「高校の卒業式以来ですね」

あの大会から7年が経ち……二人はもう大人になっていた……

漫「あの愛宕先輩が今じゃ日本屈指の麻雀プロですからねぇ」

洋榎「漫やってプロやないか!凄いで!」

漫「まぁプロって言っても麻雀やなくて釣りのほうやけど……」

洋榎「漫は日本一の鰻釣り師やで!」

漫「しかしあれから7年ですか……」

洋榎「時の流れはあっという間やな」

漫「代行とかいまなにやってるんでしょうね……」

洋榎「噂ではメキシコでマスク雀士として活躍しとるらしいけどどうなんやろなぁ……」

漫「そんなのことより先輩!テレビですよテレビ!」

洋榎「そうやそうや!すっかり忘れてたな!」

漫と洋榎は今日二人でオリンピックをテレビで観戦するのだ

洋榎「夢にまで東京五輪やで!いやぁ毎日楽しいでホンマ!」

漫「そないなこと言うてますけど当時は『大阪やないと嫌や!』って喚いてましたやん」

洋榎「そんな昔のことなど忘れてもうたで!」

漫「都合が良い脳みそしてますねホンマ」

洋榎「しかしあいつは凄いなホンマに、うちの高校出身でオリンピック選手なのはあいつ一人だけらしいで」

漫「しかし果たして金メダル獲れますやろか……」

洋榎「あいつのことなら大丈夫や!うちが太鼓判押したる!」

漫(末原先輩……)

末原≪絶対東京五輪で金メダルを獲るんや!≫

漫(末原先輩……うちはいつも蔭ながら先輩のことを応援してましたで……!)

末原≪絶対に……絶対にお父ちゃんと金メダルを獲るんや!≫

親父≪気合いだ!気合だ!気合だ!気合だァァァ!!おいぃぃ!!おいぃぃ!!おいぃぃ!!≫

漫(親子二人三脚でのレスリングで金メダル……期待してますよ!)

洋榎「リモコンどこやねん!絹はいったいどこにしまったんや!」

漫「今度から自分でかたしといたほうがええですよ」

洋榎「わかっとるって!これやろ!えい!」

漫「それはリモコンやなくてレンコンや!」

洋榎「えへへ!さてテレビつけるで!」ピッ!

漫「末原先輩!」

睦月『ワンバックの強烈なミドルシュート!!!』

絹恵「入れさせへん!!」バシィ!!

睦月『うおおおお!日本の守護神!愛宕絹恵の大ファインセーブです!』 セルジオ『ハッハー!まるで愛宕さんに川口が乗り移ったみたいだったヨ!』

絹恵「えい!」タンッ!  咲野「もらった!!」

睦月『日本代表カウンターです!』 松木『行け!行け!行け!』

咲野「てい!」

睦月『アスカターンがさく裂だァァァ!!!』

咲野「そりゃ!!」シュッ!!

睦月『シュート!!決まったァァァ!!!後半ロスタイムに日本勝ち越しぃぃ!!』 セルジオ『やったー!やった勝った勝ったー!』

絹恵「やった!やった!!やった!!金メダルやァァァァ!!!」

睦月『試合終了!!!サッカー女子日本代表!アメリカ代表を破り金メダルを獲得ぅぅぅ!!』 松木『今日カツ丼食ったからね!俺達も!』

洋榎「よっしゃ!!でかしたで絹!!金メダルおめでとう!絹は世界一のゴールキーパーや!」

漫「レスリングちゃうんかい!末原先輩どこ行ったんや!!」

7年後の東京オリンピックはみんなで日本代表を応援しよう!!

         末原「わるいゆめでも見ているようや……」漫「先輩……」    カン

以上ですお
読んでくれた人代理スレ立て猿報告猿避けの人ダンケシェーン
麻雀のおかしいところは大目に見てNE

じゃあのう

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