苗木「ちょっと過去変えてくるか…」霧切「お供するわ」 (112)


以上の点、ご留意ください。

・ネタバレ注意
・キャラ崩壊多
・一部安価


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苗木「ねえ霧切さん、今思い出したことがあるんだ」

霧切「なに?今新世界プログラムへの侵入のあーだこーだで忙しいのだけれど」

苗木「ああうん、それは分かってるんだけどね」

霧切「なにか重要な話なの?」

苗木「うん、実は学園生活…あ、コロシアイじゃない時の、ほら消されてたやつ」

霧切「ええ、それが?」

苗木「ちょっと回想入れるね」ホワンホワーン



回想★


苗木「不二咲クンちょっと暇だからタイムマシン作ってくれる?」

不二咲「ええっ!?随分無茶ぶりするねぇ…」

苗木「頼むよ、大和田クンの写真の髪を本物のハンバーグとコラって遊ぶのいい加減に飽きたんだ」

不二咲「ま、まあやってみるよぉ…」

苗木「期待はしないでおくね」


後日


不二咲「なんか出来ました」

苗木「マジか」

不二咲「流石にタイムマシンは無理だったけど、記憶を過去に飛ばすタイムリープマシンなら」

苗木「凄いね不二咲クン、ちょっとドン引きだよ」

不二咲「詳しいことは全部説明書に書いてあるけど…」

苗木「いや、これちょっと危険物だし悪用しそうだから封印しとこう」

不二咲「そうだね、変な人の元に渡ったらとんでもない事になるもんね」

苗木「じゃあ学園の近くに埋めてこようか」

不二咲「ウィッス」


回想終★

苗木「って事があったんだけど」

霧切「流石ね…正直舐めてたわ彼の事。プログラマー(笑)って」

苗木「んでさ、ほら今向こうで日向クン頑張ってるでしょ?コロシアイ」

霧切「そうね…早く止めないと」

苗木「だからさ、タイムリープマシン使わない?」

霧切「えっ」

苗木「ほら、これって記憶過去に持っていけるらしいし、過去に戻って何とかすればいいと思うんだ」

霧切「何とか…ね」

苗木「まあ具体的な策は思いつかないけど、元凶である江ノ島を調教して性奴隷にでもすればなんとかなると思うんだ」

霧切「落ち着いて苗木君、それじゃあ彼女の思う壺よ」

苗木「ごめん」

霧切「いいのよ」

苗木「とにかく、過去に戻って現況を何とかすれば、そもそも舞園さん達だって犠牲にならずに済むかもしれないんだ」

霧切「それに彼らを絶望させる前に何とかできるかもしれないわね」

苗木「うん、だからちょっと過去変えてくるよ」

霧切「お供するわ」

苗木「霧切さんまで巻き込めないよ」

霧切「気にしないで。私も苗木君を助けたいの」

霧切「元凶を正すって事は、殺し合ってない方の学園生活の時まで戻るのよね?」

苗木「そのつもりだよ、タイミング的には希望ヶ峰学園最大最悪の事件が起こる前位かな。江ノ島が動き出すちょっと前位がベストだね」

霧切「そう…」

霧切(これはつまり、強くてニューゲームというわけ。レベルもアイテムも引き継がれない…けれど、“記憶”は引き継がれる…)

霧切(どういう事か分かる?つまり苗木君をストーキングしていた学園生活から一転、苗木君がある程度私に好感を持った状態で学園生活を過ごせる)

霧切(さっさと江ノ島をなんとかして残りの学園生活は全て苗木君とのイチャイチャに…完璧。完璧な作戦だわ響子)ダバダバ

苗木「霧切さん、鼻血でてるよ」

霧切「ごべんなざい、なんでもないわ」フキフキ

苗木「よし、そうと決まれば善は急げ。希望ヶ峰学園まで戻ってタイムリープマシンを取ってこよう」

霧切「ええ」


苗木「良かった、まだあった。あ、ちゃんと説明書も読める」

霧切「意外と小さいのね」

苗木「未来の技術が詰まってるからその辺触れないでおいて」

霧切「わかったわ」

苗木「使い方は記憶を飛ばしたい日付を入力してマシンを起動させるだけだって、簡単だね」

霧切「日付は分かるの?」

苗木「わかんないけど早すぎる分には色々問題ないし、入学直後くらいでいいんじゃないかな」

霧切「願ったり叶ったりよ」ダラダラ

苗木「霧切さん、よだれ」

霧切「ごめんなさい、目の前でカモがネギしょってきたような錯覚が」ジュルリ

苗木「……よし、入力完了。それじゃ、飛ぶよ」カタカタッターン

霧切「過去に戻ったら、とりあえず無事に戻れたか確認しましょう」

苗木「分かった。じゃあファーストコンタクトはボクが『最近歯磨き粉変えた?』」

霧切「私が『アパガードリナメル ホームケアペーストよ』と答えればいいのね?」

苗木「流石霧切さん、これなら違和感ないし、日常会話では出にくいしで完璧だね。」

霧切「ええ、じゃあ行きましょう」


苗木「とべよおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!」ポチ



苗木「……」

苗木「…………はっ!」バッ

苗木「ここは…教室?」キョロキョロ

ワイワイガヤガヤ

苗木(クラスメイトの皆…夢じゃない、本当に帰ってきたんだ…過去に)

苗木「あ、そうだ霧切さん」

霧切「……」

苗木「いた…、少し頭を擦ってる…。ちょうどいいや、聞いてみようかな」

苗木「霧切さん、最近歯磨き粉変えた?」

霧切「……!アパガードリナメル ホームケアペーストよ」

苗木「その返しが出来るって事は…!」

霧切「どうやら本当に戻ってきたみたいね、過去に。半信半疑だったけれど」

苗木「流石不二咲クンだ。後で大和田クンの全裸画像を差し入れに行かないと」

霧切「これからどうするのかしら?」

苗木「派手に動いて勘付かれるのも面倒だし、暫くは江ノ島を監視しつつクラスメイトの皆と過ごした方が良いんじゃないかな」

霧切「そうね…せっかくの機会だし、皆とはもう一度話しておきたいわ」

苗木「うん」

苗木「あ、大和田クン」

大和田「アァン?って苗木と霧切か、何の用だよ」

苗木「いや、久しぶりに立派なヤンキーヘッドを眺めようかと思って」

霧切「おいしそうな髪型だと思うわ」

大和田「へっ…分かってるじゃねえか。毎朝セットしてくるの大変なんだぜこれ」

苗木「流石超高校級だね、美的感覚も超高校級だよ」ハッ

大和田「おいおい、そこまで褒めんなよ」テレテレ

霧切「苗木君、道端のゴミを見るような目だけどね」

苗木「あ、ちょっとセット乱れてるよ?」

大和田「マジかよ!?うぉぉ…!クソッ、ワックス忘れてきちまった…こんな恥ずかしい髪型で出歩けっつうのか…?」

苗木「これ使ってよ」スッ

大和田「お、ワックスか、悪ィ助かる…ってこれバターじゃねえか!」

苗木「バターじゃないよ!!大和田バターだよ!」

大和田「良く見たらマジで俺の顔はいってんじゃねーか…なんだよ大和田バターって!」

苗木「江ノ島…さんと遊んでた時に作ったんだ。中身は普通のバターだよ」

霧切「苗木君意外とあの女と仲良しね」

大和田「あークソ、とりあえず部屋帰ってセットしなおすか…」テクテク

苗木「あ、そういえば十神クンの事忘れてたよ」

霧切「彼は腐川さんのお世話で忙しいみたいだし仕方ないんじゃない?」

苗木「そうだね、彼には未来で頑張ってもらおうか」

霧切「そうね、だったら過去の十神君と話せばいいんじゃないかしら」

苗木「それは名案だね」


苗木「おーい、十神クン」

十神「……」

苗木「聞いてる?」

十神「……」

苗木「ちょ、無視なの?酷いよ」

十神「……」

苗木「分かった、悪かったよ…ごめん、実は君の愛読書を官能小説にすり替えたのはボクなんだ…でも出来心なんだよ!」

十神「……」

苗木「その後桑田クンにその愛読書を奪われてムッツリメガネなんてあだ名をつけられていたよね…でも悪気があったわけじゃないんだ!信じてよ!」

十神「……」

苗木「もうしないよ…本当にごめん」

十神「……」

苗木「いい加減にしろクソメガネ!!こんだけ誠意こめて謝ってんだから返事の一つくらいしろよ!!!!!!」

十神(本体)「それは俺の眼鏡だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

苗木「ウワァアアアアアアアアアアアアアアメガネオキガシャベッタアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

十神「おい!!!!!!!ふざけるのも大概にしろ!!!!!!!!!!!!!」

苗木「おこなの?」

十神「黙れ!!!!!!!!!!!!!!」

苗木「十神クンおこなの?」

十神「いい加減にしろ!!!!!!!!!!お前が話しかけてるそれは眼鏡だ!!!!!!!!!」

苗木「じゃ、そう言う事で」スッ

十神「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」

苗木「次は誰のところに行こうか」

霧切「どこでもいいわ」

苗木(なんかムラムラしてきたな…)ソワソワ

霧切「どうかしたの?苗木君」

苗木「いや、特に大したことじゃないんだ。ちょっとムラムラするってだけで」

霧切「それは大変ね、今すぐ保健室に行きましょう」ダバダバ

苗木「いや、そこまでは大丈夫だから」

霧切「そうはいかないわ。私がしっかりと看病してあげる」ダバダバ

苗木「大丈夫、霧切さんに看病されるまでも無く、このムラムラを発散させてみせる」

霧切「ウェイ、ウェイウェイ!苗木君、まさかだけどあなた彼女がいるなんてことは」

苗木「彼女はいないよ。常日頃からクールで探偵で紫髪な霧切さんを彼女にしたいとは思ってるけど、当面告白の予定は無いよ」

霧切「それは残念ね」

苗木「だからこのムラムラを何とかして発散しないと…あ、丁度良い所に」

大神「…む?苗木と霧切か」

苗木(……大神さんにも穴はあるんだよな)

霧切「苗木君ストップよ。貴方の考えていることはだいたい想像つくけどそれはまずいわ。いや、他の女の子でもまずいけどそれとは別の意味でまず──」

苗木「胸を揉ませて下さい」ドゲザー

霧切「思ったより行動に移すのが早い!欲望に忠実な苗木君に不覚にもキュンキュンしてしまったわ!」キュン

大神「な、何を言っているのだ苗木…!?わ、我の胸を揉みたいだと!?」

苗木「お願いだ大神さん!このままだとムラムラして朝日奈さんのドーナツリングにボクのソーセージツイストをぶち込んでしまうかもしれない!」

大神「ぐっ…あ、朝日奈には手を出すな……!」

苗木「だったらやる事は分かってるよね?」ニッコリ

霧切「何この絵面」

大神「くっ…触らせればよいのだろう…!ただし、朝日奈には絶対に手を出すな」バサッ

苗木「あ、なんかムラムラ収まった」

大神「えっ」

苗木「ごめんね、大神さん。そう言う事だから。胸を揉むのはまた今度で」スタスタ

霧切「なんなのよ」スタスタ

大神「な、なんて自分勝手な奴なのだ…。だが…何故だ?今、我の胸は高鳴りを覚えている…」キュン

戦刃「ふぅ、大変だ」

苗木「あれ、戦刃さん」

戦刃「あ、苗木君…それに、霧切さん」

霧切「こんにちは」

苗木「何してるの?」

戦刃「実はもうすぐ始動する計画の準備に追われてて──」

苗木「計画?」

戦刃「あっ…ううん、なんでもないの」

苗木「ふぅん」

戦刃「本当に、何でもないよ?盾子ちゃんに頼まれたからとかじゃないから、本当に」

苗木「そっか、それじゃあボクは行くね」スタスタ

戦刃「……」

戦刃(ちょっと待って。もしかして今のチャンスだったんじゃ…)

戦刃(私に苗木君が話しかけてくれるなんて滅多にない事なのに…この機会を逃すのは……残念すぎる!)

戦刃「ちょ、ちょっと待って!」

苗木「ん?どうかした?」

戦刃「えっと、その、な、苗木君は何をしようとしてたの?」

苗木「ボク?ボクは霧切さんと戦刃さんの美しさの神秘を披露目に行こうと思って」

戦刃「えっ」ドキ

霧切「え゛っ」

戦刃「その…どういう意味?」

苗木「これ、少し前に戦刃さんと撮った写真」スッ

戦刃「あ…これ、無理矢理盾子ちゃんに撮られたやつ…その、あの時はごめんね」

苗木「気にしなくていいよ。戦刃さんと映れるなんて光栄だよ」

戦刃「そ、そんな」テレ

霧切「チッ…」イライラ

苗木「そしてこれは江ノ島さんに盗撮してもらった寝起きすっぴんの戦刃さん」スッ

戦刃「!?」

霧切「ッシャオラ!」ガッツポ

霧切(っていうか案外苗木君、江ノ島盾子と仲良いわね)

苗木「この二枚を拡大カラーコピーして学園内全ての掲示板に張り付けようと思ってるんだ」

戦刃「え、ちょ、あの…それは困る」

霧切「困るっていうレベル超えてると思うわ。公開処刑レベルよ」

苗木「そう言う事だから、行くね」スタスタ

戦刃「ストップストップ、ちょっと待ってよ」

苗木「まだ何か?」

戦刃「あの、それはちょっとご遠慮してほしいっていうか」

苗木「ボクは戦刃さんの美しさを、戦刃むくろという神秘のベールに包まれた少女の真実を白日の下に晒したいだけなんだ!」

霧切「苗木君、それ真っ黒よ」

戦刃「え、え?だってそんなことしたら」

苗木「そうだね!せっかく頑張ってオシャレしているのに全部無駄になるね!絶望だね!」

戦刃「や、やめて…」

苗木「うーん、どうしようかな…主人公としては真実は暴かないわけにはいかないんだけど」

霧切「主人公とは思えないセリフよね」

戦刃「……お願い、何でもするから」

苗木「ん?今なんでもするって言ったよね?」ニッコリ

戦刃「う、うん…だから」

苗木「じゃあいいよ。この写真は返すね」スッ

戦刃「あ、ありがとう…」

苗木「あ、やっぱボクと一緒に映ってる戦刃さんは貰っておくね」

戦刃「うん…そっちなら」

苗木「……それじゃ、計画について聞かせてくれる?」

戦刃「………………あっ」

霧切「まさかとは思ったけど、あの程度の小芝居に騙されたの?」

苗木「何でもするって言ったもんね?教えてくれるよね」

戦刃「……はい」

苗木「ふんふん、なるほど、そんな事が…」

苗木(大体知ってるけど)

霧切「そんな計画があったなんて驚きだわ」

霧切(大した収穫は無かったね)

戦刃「…なんかあんまり驚いてないね」

苗木「なんだってぇぇええええええええええええええええ!?そんなバカなああああああああああ!?」

霧切「ウソよ!そんなことある訳ないじゃない!?信じられないわ!?」

戦刃「わっ、やっぱり驚くよね」

苗木(チョロい)

霧切(チョロいわね)

苗木「戦刃さんはそれでいいの?」

戦刃「いいって…何が?」

苗木「江ノ島さんにホイホイ従って…クラスメイトを傷つけたりすること」

戦刃「……私は、盾子ちゃんに従うだけだから」

苗木「はい、出たー。こういう主体性のないザ・ゆとりみたいな人」

霧切「何?言われたこと守ってればそれでいいと思ってるの?そんなの出来て当たり前なの、そこから自主的に動いて初めて働くって事なのよ」

戦刃「…でも、それで盾子ちゃんが喜ぶなら」

苗木「はあ、残念だな。戦刃さんはもっと頭のまわる人だと思ってたよ」

戦刃「えっ…」

苗木「本当に江ノ島さんの事を思うんなら、江ノ島さんが喜ぶことを自主的にやるべきだよ」

戦刃「そ、それは…」

苗木「いいからごちゃごちゃ言ってないでボクに従ってよ!そしたら江ノ島さんは立派に絶望させてあげるよ!多分!」

霧切「説得面倒になったのね」

戦刃「あ、う、えと…盾子ちゃんが喜ぶなら…はい、あの、そうします」

苗木「うんうん、分かってくれてよかったよ!それじゃあ手始めに計画書みたいなの江ノ島さんから盗んで来てくれる?」

戦刃「任せて」フンス

苗木「よろしく」

戦刃「了解であります!」タッタッタ

苗木「さて、これで協力者が1人増えたね」

霧切「このままサクッと過去を変えちゃいましょうか」

苗木「よし、後は戦刃さんが色々動いている間に学園生活を過ごしていればいいね」

霧切「そうね、それじゃあ保健室で忘れられない思い出を作りましょう」

苗木「後でね」

霧切「(´・ω・`)」

石丸「おや、苗木君に霧切君!」

苗木「忘れろビーム」

霧切「忘れろビーム」

苗木「じゃ、そう言う事で」

霧切「解散」

石丸「まてまてまてウェイウェイ!」ガシッ

苗木「ちょ、童貞が感染る!」

石丸「ど、童貞は関係ないだろう!…コホン、そうではなく、僕らはクラスメイトだろう!もうすこし世間話というものをしてもいいんじゃないか?」

霧切「ちょっと待って苗木君、今聞き逃せない発言があったんだけど」

苗木「安心してよ霧切さん、ボクは童貞だよ」

霧切「良かったわ」

石丸「な、ナチュラルにスルーしないでほしい…」

苗木「それで何か用なの?童貞丸クン」

霧切「大した用で私たちの蜜月を邪魔しないでほしいのだけど、石童貞君」

石丸「君たちは僕の扱いが酷いな!?…コホン、そもそも神聖なる学び舎で男女がペアで行動するなんて風紀が乱れていると思わないかね?」

苗木「童貞の発想だね」

霧切「今時童貞だってそんなこと考えないわよ」

石丸「苗木君も童貞だろう!?まだクラスメイトになってから大した月日も流れていないのにどうして僕はここまで嫌われてるんだ!?」

苗木「童貞だからだよ」

霧切「童貞だからよ」

石丸「な…そうだったのか…いや、でも苗木君も童貞だろう?」

苗木「そんな事は関係ないよ!今は石丸クンの話をしてるんだ!今時男女が一緒に行動してるだけで風紀の乱れなんて論外だよありえないよ!石丸クンはもう少し視野を広げた方が良いんじゃないかな?今時そんなんじゃ女子だけじゃなくて男子にも嫌われるよ!もう少し男女間の交流を持った方が良いと思う!」

石丸「……!」

石丸(そ、そうか…僕に足りなかったものは…男女への理解……!)

石丸「…苗木君、僕に女子との付き合い方を教えてくれないか?」

苗木「やだよ面倒だし」

石丸「あれだけ熱く説得してきたのに!?」

苗木「いきなり女の子と会話するのは石丸クンにも厳しいだろうし不二咲クンとでも話せばいいんじゃない?」

石丸「む…!確かに左右田!不二咲君は嫌がるかもしれないが、ここは心を鬼にして協力してもらおう!」

霧切「まあ頑張って」

苗木「応援してるよ」

石丸「ありがとう!苗木君に霧切君!君たちのおかげで光明が見えた気がするよ!はっはっは!」タタタッ

苗木「……何の光明?」

霧切「さあ、ホモの道とかその辺じゃないかしら」

苗木「なるほどなー」

眠いので今日はこの辺で終りにします。
すっとろい投下で申し訳ない。
思いつきとノリだけで書いているのですぐ終わります。

桑田「よぉ苗木に霧切ー!」

苗木「あ、桑田クン。やっほー」

霧切「よう」

桑田「なんだ二人して、デートか?」

苗木「違うよ」キッパリ

霧切(そんな強く否定しなくても)ショボーン

桑田「ふーん、まあそんな事はいいんだよ!それより見てくれよこれ!」ジャーン

苗木「ギター?」

桑田「へっへっへ、学園はバイト禁止だからよ、ちまちま小遣いをやりくりしてようやく買えたマイギター…“レオ”って名前を付けてみたんだが、どーよ!」

霧切「悪くないデザインね。何故か弾きたくなるわ」

苗木「カッコいいね」

桑田「だろだろぉ?もう超興奮しちゃってさー!あーやっぱ野球とかダセェよな!時代は軽音!こいつでのしあがってゆくゆくは舞園ちゃんと…ぐふふ」

苗木「あーちょうど手頃なサイズだね、ちょっと借りてもいいかな?」

桑田「あ?まあいーけどよ、壊すなよ?」

苗木「うん」スッ

桑田「?」

苗木「へーいピッチャービビってるビビってるぅ~!」

桑田「おいなんで苗木構えてんのそれギター弾く構えじゃねーよつーか持ち手からしてちげーんだよおいやめろ」

霧切「すーはーすーはー…よし、霧切響子渾身の一球、行くわ」スッ

桑田「チョイ待ち、な?霧切はなんでボール持ってんの?しかもそれ硬球だろ?当たったらマジヤベーから!」

苗木「目指すはホームラン」ゴクリ

桑田「何が目指すはホームランだ止めろ!バカアポ!壊れるわ!」

霧切「っはぁ!!」

苗木「来た!ど真ん中ストレート…っ!うおおおおっ!」ガキングシャ

霧切「くっ…まさか私のストレートが打たれるなんて…完敗だわ」

桑田「アポアポアポアポアポアポオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」

苗木「ふぅ、いいバットだね」

桑田「テメエマジふざけんなよ!?いくらしたとおもってんだこのギター!!」

霧切「え?てっきり桑田くんの新しいバットなのかと思ったわ」

苗木「きっと桑田クンは軽音と野球を両立させるためにこんなアホみたいな使い方を考えたんだと思ったよ」

桑田「んなわけねーだろ!!野球はもうやめんだよ!!軽音一筋って決めたんだ俺はァ!!」

苗木「それは違うよ!」バキ

桑田「ウオオオオオオオオオレオオオオオオオオオ!なんで今レオを叩きつけた!?必要あったかそのアクション!?」

苗木「桑田クンは野球が好きなんだ!君はダサいとか言ってるけれど…心の底では野球が大好きなんだよ!」

桑田「ち、ちげえよ!あんなだせーし暑苦しいもん…別に何とも思わねーよっ…」

苗木「それは嘘だ!」グシャ

桑田「おいだからところどころレオを叩きつけるの止めろ!」

苗木「君は野球がやりたいはずだよ!思い出して!本当に君が望んでいるのは……なんなのか」

桑田「俺は…俺は……や、野球なんか……く、くそっ」

苗木「いいから野球がやりたいって言えよ!」ガシャーン

桑田「お前はレオにトドメさすのをやめろおおおおおおおおおお!!!!!」

苗木「はい、このギターは返すよ。もう一度、よく考えてね」

霧切「あなたなら正解に辿り着けると信じてるわ」

桑田「…………………アポ?」

苗木「良い事をした後は甘いものが食べたくなるね」

霧切「食堂に行きましょうか」

苗木「まあ食堂にいるって言ったらあの人しかいないよね」

霧切「そうね」

朝日奈「あ、苗木に霧切ちゃん!やっほー!」

苗木「やっほーおっぱいさん」

霧切「くたばれ牛乳女」

朝日奈「あれ!?私の予想してた返事と違うよ!?」

苗木「あーこの反応初々しいなあ。未来のキミはあーはいはいドーナツドーナツとか意味不明ないなされ方されてフラストレーション溜まってたんだよね」

霧切「ぐるる…」シュッシュ

朝日奈「ね、ねえ苗木…なんで霧切ちゃんはそんな威嚇してくるの?私の事」

苗木「ちょっと前にこんな会話があったんだ」ホワンホワーン



回想★


霧切「苗木君のタイプってどんな人かしら」

苗木「まずは霧切さん、これが大前提だね」

霧切「そこからもう一歩踏み出してほしいの」

苗木「そうだなあ、さらに一歩踏み出すとやっぱりクールで理知的であってほしいよね。後ミステリアスな雰囲気もほしいかな」

霧切「なるほどなるほど」

苗木「その上手に怪我をしていてそれを手袋で隠す乙女チックなところが欲しいかな」

霧切「これは当てはまってるわね」

苗木「身長は167センチ、体重は48キロ、声優は日笠陽子だね」

霧切「うそ…全部あてはまるわ…!」

苗木「好物はルアックコーヒーだともう結婚してもいいかな」

霧切「婚姻届貰ってこないと」

苗木「でもおっぱいだけで言ったら朝日奈さんの一人勝ちだと思うよ。あれはずるい」

霧切「!?」


回想終★


苗木「だから彼女を責めないでほしいんだ…悪いのは朝日奈さんのおっぱいなんだから……」

朝日奈「待って!?今の話の流れだと完全に私とばっちりだよね!?」

霧切「何が超高校級の水泳選手よ…その無駄に発達した浮き袋がなくなればあなたなんてただのガングロドーナツ女じゃない…」

朝日奈「お、落ち着いてよ霧切ちゃん!」

霧切「ふしゅるる……私が苗木君と一線を越えられないのも朝日奈さんが悪いのね……」

朝日奈「わ、私は苗木のことなんて何とも思ってないよ?本当だよ?」

苗木「なんかそれ地味に傷つくんだけど」

朝日奈「ちょっと黙っててくれる?」

苗木「うっす」

霧切「今はそうかもしれない…でも未来の貴方はメガネと本編でフラグ立ててたのに苗木君に気がある素振りを何度も見せるのよ!!!なーにが「私が初めて作ったドーナツ…苗木に食べてほしいんだ…」よ!!」

朝日奈「よ、よく分からないけどそれ私関係なくない!?」

霧切「不穏因子は早期に潰すのが私のポリシー」

朝日奈「…はっ!それは違うよ!」

苗木「ちょ、それボクのセリフ」

朝日奈「黙ってて」

苗木「うっす」

朝日奈「いい?霧切ちゃん、さっきの回想を思い出してみてくれる?」

霧切「……」ホワンホワーン


回想★


霧切「こ、こんな所でなんて…恥ずかしいわ…」

苗木「見られたっていいじゃないか…ボクらは恋人、なんだからさ…」

霧切「誰かが来たら…っ」

苗木「見せつけてやろうよ、ボクらの愛の契りをさ…」

霧切「はぁんっ…」


回想終★


朝日奈「はいストップ、その回想絶対に間違ってるから」

霧切「いえ、そもそもこれ妄想だったわ」ダバダバ

朝日奈「その鼻血を見たら誰でも分かるよ」

霧切「で、さっきの回想が何かしら?」フキフキ

朝日奈「苗木君の最初のセリフを思い出してみてよ」

霧切「…まずは霧切さん、これが大前提だね」

朝日奈「もう答え出てない?」

霧切「……そう、そうなの…そう言う事なの……」

朝日奈「あはは、霧切ちゃんも案外お茶目だね、そんな簡単なことを見落とすなんて──」

霧切「朝日奈葵…貴方はその無駄な脂肪で苗木君を誘惑した上で、私は二番目でもいいから…とか言って苗木君を私から寝取ろうと画策してるんでしょう?」

朝日奈「それはもう推理というかただの被害妄想じゃないかな…」

苗木「まあ大体あってるけどね」

霧切「やっぱり!?」

朝日奈「ちょ、何嘘ついてんのよ苗木っ!」

苗木「え?いや大体合ってるよ?」

霧切「朝日奈ちょっと表でろ」

朝日奈「え?え?どうして?私何かした?あーうーわかんなくなってきた…」グルグル

苗木「さて、いい感じに朝日奈さんが壊れてきたしそろそろ戻ろう」

霧切「ちょっと待ってて苗木君、今この女を始末するから」シャキン

苗木「戻るよ」

霧切「はい」

葉隠「お、苗木っちに霧切っち!よう!」

苗木「やあ」

霧切「どうも」

葉隠「どこ行くんだべ?」

苗木「散歩だよ、邪魔しないでね」

霧切「それじゃ」

葉隠「おう、んじゃまたなー」スタスタ

苗木「よし、次行こうか」

霧切「葉隠君は正直弄るところが見つからないわね」

苗木「ネタも無いしね、水晶玉でも叩き割っとく?」

霧切「それ桑田君の二番煎じよ」

苗木「じゃあスルーでいいか。どうせ未来でうんざりするほど迷惑かけられるし」

霧切「今の苗木君に言われるって相当よね」

苗木「えっ」

葉隠(なんかめちゃくちゃ失礼なこと言われてる気がするぞ)

葉隠(まあ気にしない方が良いべ…さてと、儲け話でも転がってねーかなー?)

苗木「なんか飽きてきた」

霧切「えっ」

苗木「ぶっちゃけ皆とは何度も話してるしいい加減飽きてきたんだよね」

霧切「まあ過去に話した記憶はある訳だし、そう感じるのも仕方ないのかもしれないわね」

苗木「というわけで舞園さんかセレスさんに痴漢したいんだけどどっちがいいかな?」

霧切「その選択肢に私は含まれてないのかしら」

苗木「別に大神さんや朝日奈さんや戦刃さんでもいいけど…もう一度でてるからね」

霧切「霧切さんは?」

苗木「腐川さんはちょっと臭そうだから遠慮したいかな。江ノ島は予想がつかないからやめておこう」

霧切「ねえ霧切さんは?」

苗木「あ、そうだ。超高校級の幸運だけに許された秘技があるんだよね」

霧切「一人足りないわよ、苗木君」

苗木「安価は絶対」

苗木「よし…>>40に痴漢しよう」

苗木「えっ」

霧切「っしゃ!」グッ

苗木「困ったな…近くにいるかな」

霧切「ここにいるわ、霧切響子が!」

苗木「ちょっと学園の外に出てくるね」スタスタ

霧切「えっ」


苗木「うーん、やっぱりいないかな。でも安価は絶対だし」

霧切「ねえ、私ならここにいるわ。何を探しているのよ」

苗木「キリギリス」

霧切「だからそれ私」

苗木「違うよ、安価はキリギリスさん。霧切さんじゃないよ」

霧切「」

苗木「これは困った。まさか人間じゃないなんて…ホモ展開も覚悟してたけど昆虫って…」

霧切「」

苗木「だけど困ったことにキリギリスなんてその辺には居ないし、これは代用するしかないか」

霧切「!」パアア

苗木「申し訳ないんだけど霧切さん、キリギリスの代わりに痴漢させてもらってもいいかな」

霧切「もちろんです!!!!!!!!!!」

苗木「それじゃあ頼むよ」

霧切「脱ぐ?脱ぐのね?上だけ脱ぐ?それとも下だけ脱ぐのかしら?いえ、全裸にストッキングのみ?何でもばっちこいよ!!!!」

苗木「いやべつにそこまでしなくてもいいけど」

霧切「着衣プレイ!?苗木君童貞なのに随分アブノーマルな趣味なのね!でもそんなあなたも愛しているわ」

苗木「ありがとう、ボクも愛してるよっと」サワッ

霧切「んあっ」

苗木「よし、お尻撫でたし痴漢達成、申し訳程度のエロ展開と安価を入れたしもう満足かな」

霧切「えっ」

苗木「さっ、次行こうか。もうエンディングでもいいくらいだけど」

霧切「まって苗木君。私のエンディングはまだ来てないわ!こんな中途半端なんて嫌よ」

苗木「行くよ」

霧切「はい」

遅漏の上にさっさと完結も出来ないなんてだらしないっすね。
最初は1キャラも2キャラも出すとか意気込んでたんですがネタが無いのと謎の勢いが無くなるので諦めました。
寝て起きたら完結させたいです。おやすみなさい

苗木「あ、舞園さんだ」

霧切「声掛けときましょうか」

苗木「そうだね、おーい」

舞園「あ、苗木君!それに霧切さん」

苗木「やあ、舞園さん。何してるの?」

舞園「散歩ですよ…苗木君達はどうしたんですか?」

苗木「ボク達もただの散歩だよ」

苗木(これから舞園さんを視姦するけど)

舞園「えっ」

霧切「散歩っていいわよね」

霧切(彼女は枕営業とかもやってるんでしょうね)

舞園「そ、そんなのやってませんよ!」

苗木「ど、どうしたの舞園さん?いきなり叫んで」

苗木(舞園さんってやっぱり可愛いよな…)

舞園「え、えへへ…そんな事無いです」ニコニコ

苗木「え、いきなり笑い出してどうしたの?気持ち悪いよ」

霧切「今の舞園さんには少しシンパシーを感じ…ないわね、気持ち悪いわ」

苗木(あーでもやっぱ舞園さん可愛いな)

舞園(ふふ…口ではそう言っておきながら心は素直ですね、もう!)ニヤニヤ

苗木「舞園さんのビッチ!」

霧切「ダブルヒロインとか私に失礼だと思わないの?」

苗木「裏切り者!」

霧切「自分を護るって言ってくれた男の子に罪を着せようなんてヒロイン失格よね」

舞園「ふふーん、好きに言ってください」

舞園(だって私はエスパーですから!貴方たちの心の中なんて丸見えですよ!)

苗木(ちくわ食べたい)

霧切(苗木君食べたい)

舞園「えっ」

霧切「なんか顔真っ青になってたけど舞園さん放置して良かったの?」

苗木「いいんだよ、所詮舞園さんのエスパーなんてその程度だったって事だから」

霧切「辛口ね」

苗木「もうネタが無いんだよ」

山田「お、これはこれは。苗木誠殿に霧切響子殿!」

苗木「やあ、山田クン」

霧切「こんにちは」

山田「探しておりましたぞ、“例のモノ”…予定通り完成しました」

苗木「本当?流石山田クン、まさか一日でやり終えるなんて…!」

霧切「?」

山田「いえいえ、恩人である苗木誠殿の為ならこれくらいお安い御用ですな」

苗木「さっそくいただいても構わないかな?」

山田「もちろ…おっと、霧切響子殿がいる前で渡すのはまずいのでは?」

苗木「問題ないよ。ボクのモノってわけでもないしね」

山田「そうですか、では」スッ

苗木「……」ペラペラ

苗木「うん、流石の完成度だね。山田クンってこういうのも描けるんだ」

山田「少々手間取りましたがね…僕はなんでこんあことしてるんだろうとふと死にたくもなりました」

苗木「心中お察しするよ」

山田「苗木誠殿にはいくらお礼を言っても足りないくらいなので、また何かあればお気軽に相談してくれて構いませんぞ!」

苗木「うん、それじゃまたね」

霧切「……それはなんなのかしら」

苗木「山田クンから貰うモノなんて同人誌しかないよ」

霧切「…………苗木君、それ本当に欲しかったの?」

苗木「やだなあ、これは差し入れだよ。ボク達が絶望を打ち破る“鍵”になる人物へのね」

霧切「…どう繋がるのかいまいち不明だけど、それはともかく、いつのまに山田クンとあんなに親しく?」

苗木「霧切さん呆けてるの?もうボク達はタイムリープしてから二日たってるんだよ?」

霧切「そうだったわね、一日がやたら来いと思ってたら日を跨いでいたのね」

苗木「まあ仕方ないよ。タイムリープなんて身体で理解してても頭じゃすぐには理解できないだろうし、ちょっと混乱してたんだろうね」

霧切「そうね、そう言う設定にしておきましょう」

苗木「ん…なんか変な臭いがするね」

霧切「……」クンクン

苗木「別に霧切さんが臭いと言ってわけではないよ」

霧切「わ、分かってたわ」

苗木「大丈夫。霧切さんはいつもいい匂いだよ」

霧切「あ、ありがとう…」

腐川「死ねばいいのに…」

苗木「あ、ここだ臭いの発生源」

霧切「腐川さんがいるわね」

腐川「…ふ、ふん…あ、ああたしの目の前でいちゃつくなんていい度胸してるわね…」

苗木「別にいちゃついてるつもりは無かったけど」

霧切「そうよ、甘酸っぱい青春の1ページと言ってほしいわね」

苗木「そこはどっちでもいいよ」

腐川「あーもう!!いちゃつくならよそでやりなさいよ!なんでわざわざあたしの目の前でいちゃつくわけ!?」

苗木「腐川さんイライラしてるね、カルシウム採ってる?」

腐川「うっさいわね…あたしは忙しいのよ」

苗木「どうせ十神クンのストーカーでしょ?」

腐川「す、ストーカーじゃないわよ!!」

霧切「大丈夫よ。貴方の行為はストーカーじゃない、愛する人の事を無断で知りたいと思うのは当然よ」

苗木「そうかもしれないね」

腐川「いや、無断だったらストーカーじゃない…」

苗木「ってそんなことはどうでもいいんだよ」

腐川「あんたから振ってきた話じゃない…あとあたしは白夜様のストーカーじゃないから」

苗木「腐川さんね、なんかすごい臭いがするんだ」

霧切「いい?匂いじゃなくて臭いよ」

腐川「どっちも同じじゃない」

苗木「字面が違うんだよ」

腐川「そ、そんなこと言われても…三日間お風呂に入らなかったことくらいしか心当たりがないけど…」

苗木「いやそれだよ、なんで風呂に入らないんだよおかしいだろ」

腐川「読書に耽ったり執筆に夢中になると風呂なんて忘れちゃうのよ…作家なら誰でも通る道でしょ」

苗木「お前学生だろ」

霧切「苗木君、口調」

苗木「ああごめん、納豆と銀杏を練り込んだドリアンとシュールストレミングを三日間放置したような臭いで気が立ってて」

霧切「そこまでの臭いならたぶん私達死んでるわ」

腐川「て、適当なこと言わないでよ…」

苗木「いや本当だよ」

腐川「ふ、フン…入ってくればいいんでしょ…」

苗木「うん、そうしたら十神クンもきっと腐川さんの魅力に気付くよ」

腐川「ほ、ほんと?」

苗木「ほんとほんと、きっと未来では素敵な過程を築いているだろうね」

霧切「……」


十神「おい、なんだこれは、どうして俺はベッドで縛られている!?」

苗木「さあ行くんだ腐川さん!君の想いをありったけぶつけるんだ!」

腐川「はぁ…はぁ……びゃ、白夜さまぁ…はぁはぁ」

十神「おいやめろばかよせ涎を垂らすな」

苗木「じゃ、後は若い二人に任せるね」

十神「どういう事だ説明しろ苗木!?ドッキリにしては悪質すぎるぞ!」

腐川「あ、あたしの想いは…ドッキリなんかじゃないんですぅ…」

十神「おいこれ以上は本当に冗談じゃ済まされな──ふむぐ」

腐川「じゅるじゅぱれろれろ」



霧切(苗木君…すでに未来への布石を……)

腐川「びゃ、白夜様と…う、うふふふふ…早くお風呂に入らないとー♪うっふふふふふ……」

苗木「焚き付けておいてアレだけど怖いね」

霧切「私は苗木君が怖くなってきたわ。そんな所も好きだけど」

セレス「あら、苗木君に霧切さん」

苗木「やあ安広さん」

霧切「こんにちは安広さん」

安広「何さりげなく人の本名口にしてんだよォ!?」

苗木「いきなり怒鳴らないでよ安広多恵子さん!」

霧切「そうよ、びっくりしたじゃない安広多恵子さん」

安広「っこのビチグソ共がぁああああ!?それ止めろっつってんだろぉ!?」

苗木「ご、ごめん…少し落ち着いてよ多恵子さん」

霧切「私達に悪い所があるなら謝るから…多恵子さん」

安広「ぐ、ぐぐ…」イライラ

苗木「まずはどうしてそんなに怒ってるのか教えてよ安広さん」

霧切「そうね、それを教えてくれないと改善できないわ多恵子さん」

セレス「……私の、本名を、呼ばないで、下さい」

苗木「いや、それはないわ」

霧切「ナンセンスね」

セレス「!?」

苗木「あのね、安広多恵子っていう名前は君が両親から頂いた大切なものだよ、それを呼ばないでって言う事がどう言う事か分かってるの?」

霧切「最低の親不孝者よ」

セレス「え?いやあの…」

苗木「素敵な名前じゃないか安広多恵子!ボクはすごく好きだよ!この名前のどこに恥じる要素があるのかな!?安広多恵子という素晴らしい名前の!?安広多恵子!!」

霧切「どうして自分の名前を誇れないのよ。安広多恵子なんて素晴らしい名前を!答えなさい安広多恵子…ンフッ」

セレス「今笑っていませんでしたか」

霧切「笑ってないわ」

苗木「とにかくさ、もっと安広多恵子という名前に自信をもちなよ」

セレス「……そうかも、しれませんわね」

セレス(この名前…ダサくて、田舎臭くて…嫌い…)

セレス(でも、苗木君はこの名前を好きだと言ってくれた…なら)

セレス(少しくらい、この名前を好きになれそうですわ)

セレス「ありがとうございます、苗木君。貴方のおかげで少しだけ自分の名前、好きになれそうです」ニコッ

苗木「うん、それは良かったよ」

霧切「……なんか気に食わないわね」ムー

苗木「それじゃ、またね安広多恵子さん(笑)」

セレス「えっ……えっ」

苗木「少しくらい、この名前を好きになれそうですわ」キリッ

セレス「やめてえええええええええええええええ!!!!!!!心を読まないで下さい…うぅ、ひっく…」

苗木「じょ、冗談だよ、そんな泣き叫ばなくても」

セレス「ぐす…本当……ですか?」

苗木「本当だよ。世界中が笑ってもボクだけは君の名前を忘れないよ、安広さん」

セレス「多恵子、でいいですわ…」

苗木「うん、それじゃあね」

セレス「はい、また会えるのをお待ちしていますわ…」

霧切「何故、なぜフラグが立っているのかしら…!?」

苗木(セレスさんってかなりちょろいなあ)

霧切「あ、大丈夫だわ。苗木君が主人公とは思えないゲス顔浮かべてるもの」

苗木「さて、最後の仕上げと行こうか」

霧切「不二咲君のところに行くのね」テクテク

苗木「うん、色々してもらう事があるからね」テクテク

苗木「おーい、不二咲クン!」

不二咲「んー、苗木君に霧切さん。どうかしたのぉ?」

苗木「ちょっと頼みたいことがあるんだけど」

不二咲「頼みたいこと?」

苗木「えっと──と──と──とか、後は──とか作れるかな?」

不二咲「ちょっとってレベルじゃないくらいの注文なんだけど…」

苗木「不二咲クンを信用してるからこそだよ」

不二咲「いくらなんでもそれだけのモノを作るのは僕には無理なんじゃないかな」

苗木「不二咲クンなら出来るよ!」

不二咲「ええっ!?でも…」

苗木「男らしい不二咲クンなら不可能なことは無いよ」

不二咲「男らしい…」ゴクリ

苗木「…そうそう、男らしさを磨こうとしてる不二咲クンに素敵な参考書を持ってきてあげたんだよ」

不二咲「参考書」

苗木「どうぞ」スッ

不二咲「『漢・大和田紋土の恋~舎弟の肉棒は俺のモンだ~』…だって!?」

霧切「やっぱり酷いタイトル名ねこれ」

苗木「大和田クンと不二咲クンの初々しい絡みや大和田クンと石丸クンの暑苦しい絡み、左右田クンが無理矢理犯される短編もあるよ」

霧切「左右田クンは前世で何をしたらこんな業を背負うのかしら」

不二咲「凄い…凄いよぅ!何が凄いのか全然わからないくらいに凄いよ!タイトルからして男臭さが滲み出てる!最高だよ!」ハアハア

苗木「喜んでくれてよかったよ……頼みごと、やってくれるよね?」

不二咲「任せて!二日あれば全部終わらせるよ!」ハアハア

苗木「それじゃ、よろしく頼むよ」スタスタ

霧切「これには響子さんもドン引きよ」スタスタ

苗木「ま、そのうちあんな本も要らなくなるよ」

霧切「苗木君、ここまで計算していたの?」

苗木「ボクはそんなに賢くないよ。たまたまだよ」

霧切「だって石丸君を不二咲君と話すように誘導したのも」

苗木「気のせいだよ」

霧切「はい」

苗木「さて、これで全ての準備は整った」

霧切「後は江ノ島盾子の計画をぶっ潰すだけね」

苗木「まあその件に関してはスピード解決するよ。最後には主人公が勝つ、ボクはそう信じているんだ」

霧切「流石よ苗木君」

苗木「さて、二日間暇だけど何しようか」

霧切「あっうっかり落としてしまったわー」ポロッ

霧切「いつ苗木君に襲われても良いように財布にしまっていたゴムが転がり落ちてしまったわー」

霧切「大変よーこんなの見られたら勘違いされちゃうわー」

苗木「よし、最後の安価だ」

霧切「どうしましょうー」

霧切「困ったわー」

苗木「一日目は>>57、二日目は>>58をしようかな」

霧切「なんだかエンディングに関係しそうな安価ね」

苗木「親切設計だからね」

舞園さんとカラオケ

霧切とイチャイチャ

苗木「まさかラブコメを求めてくるなんてちょっと驚きだよ」

霧切「貴方が言うのかしら」

苗木「まあいいや、明日は霧切さんは畳の目でも数えててくれる?」

霧切「えっ」

苗木「あとそれと、残念さんが戦果報告に来るだろうから相手しといてね」

霧切「えっえっ」

苗木「まあきっと江ノ島には筒抜けだろうから意味ないんだけど、計画書を燃やしておけば江ノ島の後を継ぐなんてバカな輩も出なくなるだろうし」

霧切「苗木君はどうするのかしら?」

苗木「カービィさんとカラオケに行ってくるよ」

霧切「カービィ?」

苗木「これ以上言うと霧切さんが着いてきそうだからノーコメント。さ、頼んだよ」

霧切「ものすごく納得いかないんだけど」

苗木「明後日は相手してあげるから」

霧切「喜んでやらせていただきます」

苗木「オナシャス」

苗木「さて翌日だ、ご都合主義だね」

苗木「まずは舞園さんを誘いに行こうかな」スタスタ

苗木「とか何とか言ってたら舞園さんを見つけたよ、ご都合主義だね」

舞園「苗木君!今日は一人なんですか?」

苗木(そういえば浴室のドアの立て付け悪かったな)

苗木「そうだよ」

舞園「その…もし良かったら二人でどこかに出かけませんか?」

苗木(もやし食べたいなぁ)

苗木「ボクも誘おうと思ってたんだ、ちょうど良かったよ」

舞園「そうなんですか!?嬉しいです」

苗木「あれ?いつものエスパーのくだりはやらないの?」

舞園「あーその、はい。もう迂闊に心を覗こうとは思いません…というか、苗木君絶対覗かれてるの分かってますよね」

苗木「いや、そんな事無いよ」

苗木(101匹わんちゃん)

舞園「何真顔で意味分からないこと考えてるんですか」

苗木「じゃあカラオケにでも行こうか」

舞園「ふふ、いいですね。歌いまくっちゃいますよ」

苗木「舞園さんはアイドルだもんね、歌声期待してるよ」

舞園「ちょっと照れくさいですけど、頑張ります」


苗木「さて、カラオケの個室だね」

舞園「誰に言ってるんですか?」

苗木「何でもないです。それじゃ、先に舞園さんが歌っていいよ」

舞園「あ、そうですね…それじゃあ……これにします」ピッ

~~♪~~~♪

苗木「あ、これ舞園さんのアイドルグループがオリコン一位を取った奴だね」

舞園「はい、私が一番気に入ってる曲ですよ」

苗木「合いの手とか入れた方が良いかな?」

舞園「恥ずかしいのでそれは大丈夫です…あ、でも……ちゃんと、聴いててくださいね?」

苗木「勿論だよ」

舞園「それでは、舞園さやか、歌います──!」

苗木「……」

苗木(ボク、シリアスシーン嫌いなんだよなあ)

苗木(でも仕方ないかなあ)

苗木(舞園さんってメンタル弱いしなあ)

苗木(まあそこが魅力でもあるけど、コロシアイの時のように精神乱されるんじゃコロシアイを止めたって勝手に舞園さは自滅する)

苗木(ま、ちょっとだけ)

苗木「お疲れさま、すごく良かったよ」

舞園「そ、そうですか…なんだか照れますね」

苗木「ねえ、舞園さん。芸能界は大変?グループの皆との仲はどう?」

舞園「え、いきなりどうかしたんですか?」

苗木「ま、ちょっとだけ気になるんだ」

舞園「えと、その…やりがいはありますね。グループの皆は大切な仲間ですし」

苗木「そっか…うん。きっとボクの想像以上に厳しい世界なんだろうね」

舞園「えっ?」

苗木「舞園さん、少しだけ辛そうな顔をしてたよ」

舞園「そ、そんな事無いです。グループの皆は大切な仲間で、心の支えで…彼女たちがいるだけで楽しいです!」

苗木「でもさ、それだけじゃどうにもならないんだよ」

舞園「……」


苗木「いくら仲間が素敵でも、明日には皆バラバラになってるかもしれない。君がアイドルを干されるかもしれない」

舞園「ど、どうしてそんなこと…」

苗木「ねえ、仮に近い将来…もしも君のアイドルグループが解散することになったら、どうするの?」

舞園「そんなこと、ありえません」

苗木「だからありえないことは無いんだよ。現実に0%と100%は存在しない、どれだけ低くても可能性はある」

舞園「それは…そんなの」

苗木「まあ、そんな事にはさせないつもりだけどさ…もし近い将来、そうなってしまっても──諦めないでほしいんだ」

苗木「たとえこれからどんな絶望が襲ってきても、諦めないで、誰かを頼ってほしいんだ。誰でもいい、傍にたまたまいた人でいいんだ…君は誰かを頼る事が必要だ」

舞園「芸能界は…そんなに甘くないんです。誰かに頼るだなんて…出来ないんです。嫌なことだってたくさんあるんです…」

苗木「そんなの知るか。黙って誰かを頼りなよ」

舞園「えっ」

苗木「大体こう言う真面目なの嫌いなんだよボク。柄じゃないって言うかさ。とにかく忘れないで、なんなら毎日手の甲に書いておくといいよ、『困ったら誰かを頼る』って」

舞園「…苗木君は、私が頼ったら、助けてくれますか?」

苗木「当たり前だよ。あ、人殺しの罪を被るとか庇うとかは嫌だよ?あくまで常識の範囲内でね?」

舞園「そんなことしませんよ」

苗木「どうだかなぁ…ま、とりあえず言いたいことは言ったし、後はカラオケを楽しもうか」

舞園「そう、ですね…」

苗木「別にそんな考え込むことじゃないよ。困ったら相談するってだけの簡単な話」

舞園「はい、そうですね」

苗木「困ったら僕が全部何とかするから、君は馬鹿みたいに笑って皆を癒してればいいんだよ。それがアイドルの仕事でしょ?」

舞園「ふふっ、苗木君、ちょっとかっこつけたがりですね」

苗木「カッコつけなきゃ男じゃないよ、ほら、次の曲入れて」

舞園「デュエットしましょう!これは分かりますか?」

苗木「これなら覚えてるし、うん、いいよ」

舞園「それじゃ、ミュージック・スタート──!」

苗木「こうして舞園さんとの一日は過ぎた」

苗木「帰り際赤らんだ顔でチラチラ見てきたが無視した」

苗木「これでこの世界でコロシアイが起きても彼女は殺人を犯さないだろう、分からないけど。多分ね」

苗木「さて、そんなこんなで二日目だ。今日は霧切さんとイチャイチャするらしい」

霧切「ついに、私の時代が来たのね!」

苗木「やあ霧切さん、テンション高いね」

霧切「待ちに待った霧切エンディングの時間だもの!テンションが上がってしまうのも仕方ないわね」

苗木「それはそうと霧切さん、残念さんはちゃんと計画書とか持ってきてくれた?」

霧切「ええ、その辺は問題ないわ。どうやら私たちの説教が堪えたみたいで、計画書だけじゃなくてそれに関連する資料のコピーまで全部持ってきてくれたわ」

苗木「目立つから計画書だけで良かったんだけどね」

霧切「まあ今回の残念は善意の残念だし良しとしましょう。お蔭で昨日は二人で焼き芋を食べたわ」

苗木「楽しそうで何よりだね」

霧切「二人で苗木君の性癖について語り合ってたらあっという間に時間が過ぎてしまったわ」

苗木「ボクその場にいなくてよかったね」

霧切「意外と話せるわよ、戦刃さん」

苗木「その情報はボクにとって一銭の価値もないんだけど、その辺どう考えてる?」

霧切「さあ、今日はどうしましょうか」

苗木「どうしようか?いつも霧切さんといるし、今更イチャイチャなんてどうすればいいのか分からないよ」

霧切「保健室、ホテル…いえ、あえて野外というのもありかしら…でも処女にはちょっとハードル高いわね」

苗木「……普通にデートっぽい事でもしようか」

霧切「私の案は採用されないのね」

苗木「まずは映画にでも行こうか」

霧切「サスペンスがいいわね」

苗木「お、いいね。この映画なんていいと思うんだ」

霧切「面白そうね、見てみましょうか」


苗木「……」ドキドキ

霧切(普通に過ごす分にはただの男の子なのに…)

苗木「……」ハラハラ

霧切(土壇場での行動力、推理力…そして何事も諦めない心)

霧切(普段はふざけているけれど、その芯は誰よりも強く眩しい…)

苗木「彼が犯人だったのか…!」

霧切(ちょっと、ちょっと手を握るくらいなら…いけるわよね?)ドキドキ

苗木「そこでそう来るのかー」

霧切「」ビクッ

霧切(一瞬私の動きを読まれたのかと思ってたけど…映画に集中してるみたいね)

霧切(次こそ…いくわよ、いくのよ、いきなさい霧切響子!)ソローリ

苗木「まさかそんなところに伏線があったんだ!」

霧切「」ビクビクゥ


苗木「はぁ…すごいドキドキハラハラしたよ」

霧切「……予想よりすごく面白かったわね」

霧切(結局手なんて繋げなかったわ…私のいくじなし)

苗木「霧切さんはなんか一人で楽しそうだったね」

霧切「ええ、ちょっとね…ふふ」

苗木「でもそんなにイチャイチャした感じはしなかったかな…もっとこう、一気にイチャイチャできるものってないかな?」

霧切「そう言われても……そうね…………ちょっと待って、今閃いたわ」ガサゴソ

苗木「何してるの?」

霧切「ふふ、あったわ。これよ」ジャーン

苗木「ポッキー?」

霧切「いえす、これでゲームをしましょう」

苗木「よくそんなものあったね」

霧切「ポッキーは探偵七つ道具の一つよ」

苗木「なるほどなー」

霧切「とりあえず人気のない所に行きましょう」スタスタ

苗木「了解」スタスタ

霧切(ビックリするくらい警戒心ないんだけど大丈夫かしら苗木君…)


霧切「この辺なら誰にも見られないわね…」

苗木「それで、ポッキーを使って何のゲームをするの?見当はついてるけど」

霧切「二人きりで盛り上がりましょう」

苗木「盛り上がるかなそれ」

霧切「まず私たちが向かい合います。ポッキーの端と端を咥えます。お互い食べ進めて言って先に口から離した方が負けというゲームよ」

苗木「うん、合コンとかでやる奴だね」

霧切「さあ、やるわよ苗木君」ハムッ

苗木「うーん…これはイチャイチャというのか」

霧切「ん、ふ…ふぁやく…なふぇぎくん……」

苗木「これ、見ようによってはキスをせがむ体勢だね」

霧切「んー…」

苗木(これはちょっとヤバいかな…いやでも霧切さんに恥をかかせるわけにもいかないか)

苗木(適当なところで口離せば大丈夫)ハムッ

苗木「……」ポリポリ

霧切(~~っ!こ、これ、ちょっと苗木君の顔近すぎない…!?)

霧切(大丈夫かしら…髪とか変になってたりしないわよね!?)

苗木(これはラブコメチックすぎてやばい…なんか霧切さんの顔がやたら近いし、良い匂いするし、肌が凄い柔らかそうだし…アカン奴やコレ)

霧切「……」ポリポリ

霧切(──っ!──っ!た、食べるごとに苗木君の顔が、顔が近づいてくるわよ!?どうして!?)

霧切(お、落ち着きなさい、落ち着くのよ霧切響子。これくらいいつもの妄想に比べたら楽勝でしょう)

霧切(そ、それにまだ距離はあるわ…大丈夫、全然問題ないはず)

苗木(あー霧切さんの顔真っ赤だな…普段あれだけ変なこと言っておいていざとなったらこれって…全く。いやたぶん僕も真っ赤なんだろうけどさ…)

苗木(なかなか童貞には厳しい展開でしてこれ。そろそろ離すべきかな…)

苗木「……」ポリポリ

霧切(ど、どどどうれすればいいの…な、苗木君の顔がどんどん…アップになって…)

霧切(こ、このまま近づいたら本当に唇ぶつかるわよ!?いいの苗木君!?)

霧切(き、キスしちゃう……っ)プルプル

苗木(あれ…折るべきだと頭では分かってるのに身体が拒否ってるぞ…?)

苗木(こ、このままじゃ…本当に……キスするぞ…?)

霧切「……」ポリポリ

霧切(なえぎ…くん……)

苗木(霧切さん……)



苗木(母さん、父さん、こまる…ボク、大人になったよ)ホロリ

霧切「……うふ、うふふふふ」ニヤニヤ

べったべたのラブコメ書き終えたので一旦休みします。睡魔には抗えないっす。
ラスト江ノ島で終わりです。流石に2キャラ書くほどネタが無かった。勢いだけじゃ限界がありますね。
それと寝て起きたら一日過ぎてたんですがこれどういうことなんでしょうか。クリスマスの魔法なんでしょうかね。

苗木「メリークリスマス!」

霧切「メリークリスマス!」

苗木「さあ霧切サンタさん、希望に溢れた超高校級の皆にプレゼントを配るよ」

霧切「分かったわ」

苗木「5日間も悩んでネタ浮かばなくて結局安易な季節ネタに頼ったわけじゃない、本当だ」

霧切「嘘くさいわね」

苗木「クラスメイト達には個別にプレゼント渡すとして、狛なんとかクン達にプレゼントを配ろうか」

霧切「そうね」

苗木「良く考えたら全員分配るとか苦行でしかないし、3人くらいでいいかな」

霧切「時間も押してるしね」

苗木「他のみんなは舞園さん辺りにでも配らせよう」

霧切「営業ね」

苗木「そうそう、これで清楚系ビッチ(笑)とか言われなくなるといいね」

苗木「>>74>>75>>76にプレゼントを渡すよ」

予備学科

七海

左右田

霧切「予備学科…日向君ね。彼って今どんな状況なの?カムクラなの?」

苗木「その辺はボクが暗躍したから日向クンは日向クンだよ。学園長を脅して計画止めた」

霧切「い、いつの間に…」

苗木「いや、長いお付き合いしそうだったからね、挨拶も兼ねて学園長室に行ってちょっと説得してきた」

霧切「素直に頷くとは思えないのだけど、あの人が」

苗木「え?従わなかったら霧切さんにあんなことやこんなことしちゃうよってナイフチラつかせながら囁いたらものの数秒で関連書類焼き払ってくれたよ。データとかも消してもらったし」

霧切「いつのまに交渉材料にされたのかしら」

苗木「言う事聞かなかった場合は学園長室爆破して物理的に計画止めさせる予定だったし、本当に良かったよ」

霧切「父の英断に感謝したほうが良さそうね」

苗木「なんかすっごいボクの事睨んできたし、結婚の挨拶が面倒くさいなあ」

霧切「大丈夫よ、いざって時は私を交渉材料にしなさい。むしろ駆け落ちでもいいわ」

苗木「さ、まずは日向クンにプレゼントを渡しに行くよ」

日向「……」

苗木「うわ暗っ、なにここ予備学科ってこんな暗いの?」

霧切「煽るのやめなさい」

ザワザワ…アイツラッテ…

苗木「やあモブ共、元気に学園に課金してるぅ?」

霧切「苗木君、それはちょっとまずいんじゃ…」

日向「何の用だ」

苗木「やあ、モブA」

日向「……お前は、一年か。予備学科に何の用だよ」

苗木「ん?君たちのおかげでボク達超高校級の才能は楽しい学園生活を送ってるわけだしさ、そのお礼でもしよっかなって」

日向「っ…そうか」

苗木「反論しないの?本当にモブみたいな反応だなあ、ねえ本当に主人公?」

日向「言ってる意味が分からないけど…俺達は予備学科だしな。何も言えないさ」

苗木「だからお前は予備学科なんだよ」

霧切「苗木君、いい加減に」

苗木「ちょっと黙ってて霧切さん、ボクこういうの大嫌いなんだ」

苗木「ねえ君、何のために希望ヶ峰学園に来たの?」

日向「……別に、何でもいいだろ」

苗木「良いからとっとと答えろよモブ」

日向「……憧れてたんだよ。この学園に。この学園に入ったら…何か才能が見つかるんじゃないかって。こんな平凡な俺でも、輝ける場所があるんじゃないかって」

苗木「で、現実は?」

日向「…俺達はただ金づるとしか扱われていなかった。学園側は俺達から資金を、俺達は希望ヶ峰学園に在籍していたっていう肩書きだけ…才能が見つかることはなかった」

苗木「そう、で?」

日向「もう、俺達に構わないでくれよ…分かってるんだ。俺には才能なんかない…お前たちとは違う。お前たちを見てるだけで、辛いんだ…憧れていたものには絶対に手が届かないんだって…見せつけられている気がして」

苗木「ふーん、やっぱり大したことじゃないね」

日向「お前、いい加減に──!」

苗木「ボクの才能、知ってる?日向クン」

日向「な、なんで俺の名前を……知らない。でも、すごいって事は分かるさ」

苗木「超高校級の幸運、ただくじ引きで選ばれただけだ」

日向「……」

苗木「知ってるでしょ?この学園には毎年一名、適当に選ばれた人間が超高校級の幸運として入学を許される」

日向「ああ…だけど、実際にお前は選ばれた。それは幸運だろ、世界中の学生から選ばれるんだから」

苗木「あのね、はっきり言うけどボクも君達と大差ないよ」

日向「……」

苗木「むしろ君達なんかよりよっぽど辛いんだけどボク。君達は同じ穴のムジナ同士で傷を舐めあえる、だけどボクの周りは才能に恵まれた人ばっかなわけ。もう超針のムシロ。いっそいないものとして扱われたい」

日向「それは…」

苗木「甘えるなよ。才能が無いとか辛いとか悲しいとか喚くなよ。君達よりもよっぽどボクの方が辛いし苦しいし才能無いの実感させられてんだよ。それでも笑って毎日過ごしてるよ、なんでか教えてあげようか?」

苗木「ボクは自分を信じてる」

日向「自分を…信じる」

苗木「つまらなくていいんだよ。才能が無くていいんだよ。人は変われない、変わるって事は今までの自分を否定するって事だ。今までの自分を否定してんのになんで今の自分を、変わった自分を肯定できるわけ?ってどこかの超高校級のぼっちが言ってた。まあつまりさ、今までの自分を受け入れなよ。才能も無い、弱い自分を認めてあげなよ」

日向「俺を…認める」

苗木「他のみんなにしたってそうだよ、予備学科の諸君。才能に嫉妬する暇があったらそいつら笑ってやろうよ。あいつら才能のせいで将来決まっちゃってやんのープークスクスってさ。だって君達は凡人で才能なんてないかもしれないけど、その代わりに無限の未来が保証されている。何したっていいんだよ、自分が好きなことをすればいい。才能なんて糞くらえだね、才能なんかじゃ未来は決まらない。人間やればなんとかなるんだから、自分のやりたいことに挑戦しろよ」

日向「やればなんとかなる…か…そうだな、そうかもしれないな」

苗木「まあそれでも才能が無くて辛いよー悔しいよーってんならボクを恨めばいい。ボクは君達と同じ凡人だ。たまたま選ばれただけの人間だからね、苗木マジ死ねよとか言っとけばいいんじゃない?ボクのメンタルってオリハルコン製だからモブ共に何言われようが微塵も傷つかないし?ただのラッキーボーイが超高級の連中と付き合えてるとかボクってマジ最強?ぶっちゃけ神?」

日向「…ぷっ、あははは!お前、本当に色々おかしいだろ!」

苗木「良く言われる」

日向「なんか、こんなくだらないことで悩んでた自分がバカみたいだな」

苗木「実際バカだって。こんな陰鬱な教室でずっと過ごしてたんでしょ?リア充(笑)とか青春(笑)とかしなよ」

日向「ああ、そうだな。もうかなり無駄にしちゃったし、これからはそれを取り戻したいと思ってる」

苗木「そ、ならいいけど。あーそうそう、予備学科の諸君には霧切さんの手作り(大嘘)のクッキーがあるから各自並んで受け取る様に。メリークリスマス」

エーマジカヨ…サスガナエギサンダゼ!

日向「なんか、悪いな。色々と」

苗木「別にいいよ。あ、そうそう日向クン、君には素敵なプレゼントがあるんだ。本当は後で渡そうかと思ったけど、まあ今でも一かなって思って」

日向「なあ、どうして俺の名前を知ってるんだ?」

苗木「なんででしょう。答えはこの世界線にはない」

日向「意味が分からないぞ…」

苗木「じゃ、はいこれ。受け取って」

日向「…ノートパソコン?」

苗木「起動してみて」

日向「……ああ」ピッ

「……ねみ」

日向「うおっ!?な、なんだ?女の子が画面に映ったぞ!?」

「……君が私のご主人様かな?」

日向「へ?ご主人様?」

「……うん、えっとね……私を作ってくれたお父さんが、黒髪のアンテナの男の子がご主人様だって言ってた…と思うよ?」

日向「いや、疑問形で言われても」

苗木「その子は人工知能、七海アルターエゴだよ」

日向「七海…アルターエゴ?」

苗木「ボクの知り合いに何でもできるプログラマーがいるんだけど、その人に作ってもらったんだ」

七海「……その人こそが、私のお父さんなのです」

日向「そ、そうなのか…ちょっとレスポンスが遅いな」

七海「……ごめんね、まだ起動したばかりだから。……もう少ししたら最適化されると、思う」

苗木「ま、君にはそれをプレゼントするよ」

日向「いや、どうして俺に」

苗木「それがあれば、君は一歩を踏み出せるんじゃない?」

日向「?」

苗木「ま、とにかく。それが君へのプレゼントだ。好きに使いなよ、そして七海ちゃん、彼が君のご主人様で、ボクからのプレゼントだ。大事にしてもらいなよ」

七海「……うん、ありがとう」

日向「…よく分からないが、ありがとうな。大切にする」

苗木「それじゃ」ヒラヒラ

七海「……これからよろしくね、ご主人様」

日向「いや、ご主人様とかなんか恥ずかしいし…普通に日向って呼んでくれ」

七海「……うん、わかったよ。よろしくね、日向くん」


霧切「…苗木君」

苗木「帰るよ」

霧切「日向君はきっと、七海さんを現実に作ろうとするでしょうね」

苗木「そうだね、二次元を三次元に投影したいって、誰でも一度は考えるんじゃないかな」

霧切「七海さんを現実にする為に“才能”は必要になる。例えば、超高校級の“メカニック”…とかね」

苗木「さ、次のプレゼントだ。二人終わったし、次は左右田クンだね」

霧切「そうね」

苗木「やっほー左右田クン!」

左右田「うぎやああああああああああああああ!?」

霧切「騒々しいわね」

左右田「な、苗木かよ!脅かすんじゃねーよ!マジでビビったろうが!!」

苗木「なんかぼーっとしてるみたいだったから」

左右田「あ、いや…この前お前に言われたこと考えててさ」

霧切(まーた私がいない間に何かしてたのね。これぶっちゃけ私要らないでしょう)

苗木「難しく考える必要はないよ。君はソニアさんの尻でも追いかけていればいいんだよモブ田クン」

左右田「誰がモブ田だよ!つーか別に四六時中ソニアさんの尻を追っかけてるわけじゃねーよ!」

霧切「いや、四六時中とは言ってないけれど」

左右田「えっ」

苗木「うわぁ…これにはドン引きです」

左右田「うっせ!うっせ!何しに来たんだよ!!」

苗木「ほら、今日ってクリスマスでしょ?」

左右田「やめろ…やめてくれ……クリスマスなんてねー…ねーんだよ。キリストの陰謀だあんなもん…」

苗木「MerryChristmas」

左右田「ネイティブに言い直すな!なんで追い打ちかけてくんだよ止めろ!」

苗木「ま、別にそこまで怯えなくてもいいんじゃない。希望ヶ峰学園はクリスマスも授業があるっていうご都合展開だし、別にそこまで怯えなくても」

左右田「良く見ろよクラスを!微妙に甘ったるい空気になってんだろ!?良く見るとそこらじゅうカップルで甘い空気だしてんだよ!!キョロ充にはつれーんだよ!!」

苗木「いや、左右田クンの周り誰もいないよね?キョロっていうかぼっちでしょ?」

左右田「ぼっちじゃねーよ!話しかけたら普通に対応してくれる!!なんか嫌そうな顔されっけど!!」

苗木「それぼっちだって。やーいぼっち」

左右田「オメー前は俺の魅力に気付いてくれる人云々とか言ってただろうが!!」

苗木「は?発言捏造しないでほしいんだけど」

左右田「無かったことにするんじゃねー!」

霧切(あれ…おかしいわ、さっきから左右田君の事だと分かっているのに胸が痛い)グスン

苗木「もうなんか左右田クンの相手疲れるよ。ここぞとばかりに突っ込んでくるんだもん暑苦しい」

左右田「え?いやなんつーかそれが俺の仕事っていうか…」

苗木「まあいいや、そんな救われないぼっち田クンにクリスマスプレゼントだよ」

左右田「うわ嬉しくねえ…。つーかぼっち田ってなんだよ」

苗木「はい、ソニアさんが使ったハンカチ」

左右田「!?!?!?!?!?」

苗木「ソニアさんと(花村クンに)会った時にちょっと色々あってソニアさんが(花村クンの汗を拭く為に)使ったハンカチを頂いたんだ。いつも頑張ってるしお礼だよ」

左右田「そ、それはマジか…マジなのか?」

苗木「マジだよ。ついでに(興奮した花村クンがべろべろ舐めたから)唾液も含まれてるよ。だから貰ったんだけど」

左右田「」クンカクンカ

左右田「やべえなんかすげえソニアさんの臭いがする!!」

苗木「それは良かったね」

左右田「苗木!お前は俺のソウルフレンドだぜ!」

苗木「喜んでもらえてよかったよ。今度ソニアさんにお礼に行きなよ」

左右田「ああ…ってそれじゃあ俺が変態じゃねーか!」

苗木「あはは、まあ喜んでもらえてよかったよ。それじゃあ、またね」

左右田「おう!この恩は忘れねーから、何かあったらいつでも相談してくれ!!」

苗木「うん」

霧切「苗木君、めずらしいわえ。貴方が何も仕掛けてないなんて」

苗木「哀れだね、左右田クン…」

左右田「すぅーはぁー…やべえやべえよ」ダラダラ

左右田「クリスマス最高!いやっほーーーーう!!」

苗木「きっと彼も喜ぶね」

霧切「……何をしたかは詳しくは聞かないことにしましょう」

苗木「さて、そろそろラスボスを倒しに行こうか。不二咲クンに届けてもらったモノは持ってきてる?」

霧切「ええ、全部揃ってるし、試してみたけど問題はなさそうよ」

苗木「じゃあもう面倒だしさっさと終わらせようか」

苗木「おら出て来い江ノ島」

霧切「出入り口はすべて封鎖しているわ」

江ノ島「……」

苗木「あ、いた」

江ノ島「あのさあ…」

苗木「ん?どうしたの?」

江ノ島「随分派手にやってくれたじゃん?」

苗木「えへへ、そんな事無いよ」

江ノ島「はぁー…なんか超絶望的……まさか始める前からぶっつぶされるとか…」

霧切「無様ね」

江ノ島「もう超きゅんきゅんするんですけど…いつ私様の正体に気付いたの?」

苗木「始めた見た時から好きでした、付き合ってください」

霧切「どこまでフリーダムなの苗木君…」

江ノ島「へぇ…最初から。平和ボケしてそうなツラのくせに意外と鋭いんだね!盾子超ビックリ!」

苗木「君は絶望なんかじゃない!きっと希望を持てば変われるはずだ!」

江ノ島「は?何言ってんの?苗木君自分で言ってたじゃーん!人は変われない、って」

苗木「そんなこと言ってたっけ?」

霧切「言ってたわよ。っていうか、貴方視てたのね」

江ノ島「ま、残姉ちゃんがちょろちょろなんかしてるから気になって後つけたりしてたから」

苗木「ま、そうだよね。ボクもお前が更生(笑)するなんて思っちゃいないし、何も信じるつもりはないけど」

江ノ島「ふーん、じゃどうするわけ?言っとくけどあたしはまた何か考えるよ。計画を潰されても別に悔しくないし?むしろ快感だし」

苗木「そこなんだよね、ぶっちゃけお前が何かするたびに一々潰すのって非効率的だもん。だけどそれをひっくるめて何とかする方法を考えたんだ」カチャ

霧切「苗木君…貴方やっぱり」

江ノ島「うぷぷ…僕を殺すの?できるのかなぁ、苗木君なんかにさ!」

苗木「江ノ島盾子が死ねば少なくと絶望の根源は潰せる。素敵な計画だね」

江ノ島「クックック…確かに私を殺せば絶望の根源は断たれるでしょう。さらに私は死という最高級の絶望を味わえる…まさにwin-winの関係ですね」

苗木「倫理観?道徳?お前にそんなものは通じない。何それ食えるの?て感じだよね」

霧切「苗木君、貴方が手を汚す必要は」

苗木「ボクだからこそ、だよ。ボクみたいな人間が人を殺して刑務所に行こうが誰も悲しまないよ」

霧切「だからわざとあんなふるまいをしたの…?」

苗木「あれは素」

霧切「ですよね」

江ノ島「……でもさぁ、このままタダで死ぬのもなんかつまらないし、そろそろ反撃しても、いいかな?」スッ

霧切(江ノ島盾子が一瞬の隙を突いて苗木君を蹴り飛ばした!?)

苗木「……いてっ」ポロッ

霧切「苗木君!大丈夫!?」

苗木「あ、いっけね。拳銃落とした」

霧切「その反応はってえ?」

江ノ島「じゃーん、拳銃ゲットー。これって残姉ちゃんがパクった奴?そっくりだけど」

苗木「…そうだよ」

江ノ島「それじゃ、どうしよっか」

苗木「逃がしてくれたりしないかな」

江ノ島「ざぁんねん、お前たちは知りすぎたってやつ?」

苗木「あーその、霧切さんだけでも救って欲しいかなって」

霧切「苗木君!?」

苗木「ボクはどうなってもいいけど、霧切さんが死ぬなんて耐えられないよ。絶望しちゃう」

江ノ島「ふぅん…そっか」

霧切「苗木君、とにかく相手を刺激しないようにして…」

苗木「良いから逃げるんだ霧切さん!」

江ノ島「じゃ、最初に殺すのは霧切ちゃんね、苗木君の絶望する顔がみ・た・い・し☆」

苗木「やめろ…やめるんだ…やめてくれ!」

江ノ島「それでは、おしおきターイム、なんつって!」カチッ

霧切「…………」

苗木「…………」

江ノ島「……は?」ビクン

苗木「あーそれ、引き金弾くと電流流れる仕組みになってるんだ。うん」

江ノ島「え?ちょ、意味が…」ビリビリ

苗木「いやー江ノ島さんって本当に行動分かりやすくて助かる。わざと拳銃落としておろおろすればいいんだもんね」

霧切「茶番だったわね」

苗木「まあ別に普通にやっても良かったんだけど、茶番でも挟まないと本当にあっさりと終わって感動も糞もないからさ」

霧切「感動する要素ゼロよ元から」

苗木「それもそうだね」

江ノ島「あ、ぐ…あ…」ビリビリ

苗木「えのしまは しびれて うごけない !」

霧切「さ、やる事やっちゃいましょ」スッ

苗木「てってれてってってー。洗脳装置~」

霧切「これを頭にかぶせて、スイッチを入れるだけの簡単洗脳アイテムよ」

苗木「江ノ島さんを殺すなんて勿体ない、この乳とか見た目だけはそこそこだし、これを機にボクの──」

霧切「あ?」

苗木「なんでもないよ」

霧切「スイッチオン」ピッ

苗木「君は絶望ではない、希望に溢れた普通の女子高生、超高校級の“ギャル”だ」

霧切「スイッチオフ」ピッ

苗木「以上、苗木の簡単3分クッキングでした」

江ノ島「あ、あたし…あたしは……」

苗木「はいちょっと寝ててねー」トンッ

江ノ島「うっ…………」ガクッ

霧切「それ現実でやる人初めてよ」

苗木「大神さんに教わった」

霧切「……江ノ島盾子は、これでいいのかしら」

苗木「さあね、不二咲クンの才能は信じてるけど、こればっかりは何とも言えないかな。まあ殺さないで何とかするって言ったらこれくらいしかなかったわけだし」

霧切「説得や、論破じゃダメだったの?」

苗木「それはゲームだけだ。説得も論破も意味なんてないよ、人は変わらない。ボクが何をしようと、江ノ島は変わらないよ」

霧切「貴方は、私たちを絶望から奮い立たせてくれたわ」

苗木「あれは詭弁だよ。君達が勝手に希望を見て奮い立ったってだけだ」

霧切「希望…」

苗木「希望っていうのは、端的に言えば諦めない理由なんだよ。どんなに絶望的でも、ああだったら大丈夫かもしれない。ああすれば大丈夫、そんな些細なものでしかない。希望で世界は救えない。本当に必要なのは希望なんかじゃなくて、諦めないことだ。諦めなければ折れない」

霧切「でも現実は甘くない」

苗木「だから流されて、諦める。現実なんてこんなもんだ、ってね。だから現実に折り合いをつけてみんな生きていく、それ自体は悪い事じゃないよ」

霧切「言ってることがめちゃくちゃよ。貴方」

苗木「大切なことは、簡単に諦めないことさ。足掻いて、もがいて、それでもダメなら諦めがつく。でも、“自分は努力した”っていう免罪符があるから、絶望もしない。希望は無いけど、絶望だってない。ボクは頑張ったんだ、だから今度はうまくいくってね。まあ、本当にボクが言いたいのは…ボクは諦めない。無理だと頭で分かっていても、諦めない。そしてそれは江ノ島も同じだ。きっと彼女は諦めないで、自分の絶望を満たすために、ひたすらもがき続ける。説得されても論破されても…変わらない。江ノ島盾子は自分を信じているから。自分なら必ず絶望できると、信じているからね」

苗木「ボクと江ノ島はベクトルこそ違うけど、同じように自分を信じている。だから生ぬるい説得や論破なんて意味はない。本当にボクがしなければいけないのは、事態の収拾だ。なるべく穏便に、誰も傷つけずにね」

霧切「問題の先送りね、それは」

苗木「それで構わないさ。万が一江ノ島の洗脳が解けても、現実に折り合いつけて諦めてくれるかもしれないし。まあ、諦めずに絶望を求めるっていうのなら、その時はボクの手でケリをつけるよ」

霧切「貴方は本当にそれでいいのね?」

苗木「うん、それが皆の求める希望って奴でしょ?勝手に期待して自分に都合の悪いことは全て押し付けて、何もかも終わらせてくれる都合の良い存在」

霧切「……」

苗木「ボクはそう言うの、嫌いじゃないよ」

霧切「そう、私は嫌いね、そう言うの。イジメみたいじゃない」

苗木「そう思うんなら、一つだけわがままを聞いてくれるかな」

霧切「…なにかしら」

苗木「ボクと付き合ってくれる?」

霧切「子供は何人がいいかしら」ダバダバ

苗木「鼻血、鼻血」

霧切「結婚式はいつにしましょうか?」ダバダバ

苗木「その内ね、ほら、帰るよ。皆に報告しないと」


霧切「うふ、うふふふふふ…私が、私だけが、正妻よ!!!!!!!!」


END

終里です。後は何もありません。速やかにHTML化依頼してきます。
タイムスリップネタはたまたま思いつきで正直これいらなかったなって思いました。
石丸の童貞ネタと大和田バターネタがやりたかっただけです。どうしてこうなったんだろう。
微妙で、ほんのり後味悪くて、でも救われるみたいなネタがやりたかったんです。全然駄目でしたが。後誤字が酷い。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。また書くときはもっと頭の弱いバカっぽい話を書きたいと思います。

後日談なんてない!ネタが浮かびません、本当に。何書けばいいんですかね。
ひたすら日向と七海でイチャイチャさせてればいいんですかね?そういうのは他のssの方が見応えあると思います。
二日くらい悩んでネタ思いついたら書くかもしれませんが、たぶん思い浮かばないと思います。何も見つからなかったらひっそりとhtml化しますね。

苗木「もうちょっとだけ、ほんのちょっとだけ続く」

霧切「お供するわ」


江ノ島「お姉ちゃん!」

戦刃「あ、盾子ちゃん、どうかしたの?」

江ノ島「放課後暇っしょ?原宿いかない?」

戦刃「暇だけど…どうして?」

江ノ島「ほら、お姉ちゃんってぶっちゃけ超ダサいじゃん。これはもうあたしがオシャレしてあげるしかなくない?」

戦刃「え、ダサいかな…」

江ノ島「超ダサい、ないわ。おやつがレーションとかキモすぎて引くし?出掛ける時も学生服とかマジありえない」

戦刃「でも制服動きやすいし…」

江ノ島「ないわー、そんなんじゃ彼氏出来ないよ?苗木君とかさ」

戦刃「な、なんでそこで苗木君が…」アセアセ

苗木「呼んだ?」

江ノ島「お、苗木君じゃーん。やっはろー」

苗木「やっはろー。ボクの話してたみたいだけど、何の話?」

江ノ島「お姉ちゃんが超ダサいって話」

苗木「わかる」

江ノ島「だしょ?」

戦刃(苗木君が盾子ちゃんの会話に自然についていけてる…!)

江ノ島「だからあたしが原宿で大変身させちゃう感じ?ありっしょ」

苗木「ある」

江ノ島「苗木君超話分かってんじゃん?どする?ついてくる?」

苗木「あー今日はちょっと用事有るから」

江ノ島「それな」

戦刃「…ふぅ、盾子ちゃんが言うなら、まあ…ついていくよ」

江ノ島「マジ?んじゃいこー」スタスタ

戦刃「あ、ちょっと待って!……その、苗木君」

苗木「ん?」

戦刃「ありがとう、盾子ちゃんを…普通にしてくれて」

苗木「非難されることはあっても、感謝される覚えはないよ」

戦刃「……それでも、ありがとう。また今度」

江ノ島「ほらほらー置いてくよー」

戦刃「あ、待ってよ!」タッタッタ

霧切「……気持ち悪いくらい今時の女子高生ね」

苗木「そうだね」

霧切「これで、良かったのよね」

苗木「起きてしまったことは変えられない。人生にリセットは無い。間違いでも、後悔しても、それを受け入れるしかないよ」

霧切「タイムリープマシンがあるけど」

苗木「それは言わないお約束」

苗木「そういえば未来の十神クン…元気にしてるかな」

霧切「きっと寂しがってるわよ」

苗木「もう帰ってこれないけど、楽しくやってるといいね」


~輝かしい思い出~


苗木「バスケやろう」

霧切「いいわね」

葉隠「おれっちもやるべ」

朝日奈「私もやるよーん」

十神「……」

苗木「じゃあ十神クンボールね」

霧切「ヘイパース!」

葉隠「ここで先制攻撃だべ!」

朝日奈「はいディーフェンス!ディーフェンス!」

苗木「霧切さん、ダンクだ」スッ

霧切「任せて」パシッ

朝日奈「うそ、私と葉隠のドーナツディフェンスが破られたの!?」

葉隠「まるで小学校の頃バスケをやっていたかのような動きだべ!」

霧切「はぁっ!」パリーン

苗木「ナイッシュー!流石霧切さん」

霧切「当然よ」

葉隠「完敗だなぁ…こりゃ」

朝日奈「ボールも壊れちゃったし、そろそろ帰ろっか」

十神「……なんだ、ここにいたのか。俺の眼鏡を知らないか?」

苗木「……」スタスタ

霧切「……」スタスタ

葉隠「……」スタスタ

朝日奈「……」スタスタ

十神「おい、なんで全員無視…を……?」

十神「……」スッ…パリン

十神「こんなん耐えられるか!!!いじめか!?貴様らかませ虐めて楽しいか!?」


~~終~~


苗木「十神クン…輝いていたね」

霧切「ええ」

苗木「そういえばこんなこともあったね」

霧切「あれね」


~~輝かしきあの頃~


十神「おい、苗木に霧切」

苗木「ん、なんか用?」

十神「希望更生プログラムの方がだが、今さっき起動した。このままプログラム通り行われれば奴らは無事に絶望から抜け出せるだろう」

霧切「ご苦労様」

十神「何故俺がこんな下っ端のような事をしなくてはならん」

苗木「お前下っ端だろ」

十神「俺は十神の血を復活させるべく」

霧切「かーらーの?」

十神「……こうしてこつこつと無駄とも思える努力を重ね」

苗木「かーらーの?」

十神「いずれは再び十神が世界を牛耳る存在に…」

苗木「いや無理だろ」

霧切「十神がwwwwww世界をwwwwww牛耳るwwwwwwwwwwひぃーお腹痛いわwwwwwwwww」

苗木「十神が世界を牛耳る」キリッ

霧切「おっふwwwwwwwww」

十神「」

苗木「俺は血筋だけではなく、頭脳も容姿も運動能力も何もかもが超高校級だ…」キリッ

霧切「ぶふぅwwwwwごほっがはっ!ごほごほっ!っwwwwwwwwww」

十神「」プルプル

苗木「で、十神クン、さっきの君の野望、もう一度教えてくれる?」

十神「覚えていろ…!俺は部屋に戻る!」

苗木「別にいいけど、そういえば腐川さんから伝言ね。『ダーリンへ ベッドで待っています。全裸で 愛しの冬子より』」

十神「……苗木、今晩俺と部屋を変われ」

苗木「嫌だよ。舞園さんの件があるからそのへん警戒してるんだボク」

十神「ならばお前の部屋に泊めてくれ」

苗木「やだよ気持ち悪い」

十神「泊めてください」ドゲザー

苗木「葉隠クンにでも頼めば?」

十神「葉隠!?どこだ!?俺と部屋を変われ!いや変えてくれ!頼む、一度だけならお前のバカな望みも叶えてやる!おいどこだ葉隠ええええええええええええええ!!!!」


~~終里~~


苗木「本当に、十神クンと腐川さんってラブラブだね」

霧切「ええ、結局十神クン、真っ青な顔して部屋に入って行ったわね」

苗木「あのラブラブには敵わないな」

霧切「でも少しでも追いつけるように努力しましょう、ほら、ちゅっちゅしましょう」

苗木「後でね」

日向「おーい七海ー!」

七海「日向くん。今日は遅かったね」

日向「いやあ悪い悪い、ちょっと先生に呼ばれちゃってさ」

七海「そうなんだぁ。今日はどんな話をしてくれるのかな?」

日向「そうだな…そうだ、最近左右田って奴と友達になったんだけどさ──」


左右田「一目ぼれです!付き合ってください!」

ソニア「ごめんなさい無理ですマジで気持ち悪いです」

田中「ふはははは!無様だな左右田よ!!!!」

左右田「う、うっせー!」

田中「ソニアよ。そのような凡愚等捨て置いて俺様と…その……」


弐大「ん?これはクリスマスプレゼントという奴か?」

終里「よう弐大のおっさん、オメーもクリスマスプレゼント貰ったのか?」

弐大「むぅ…しかしパンパースのオムツと携帯トイレとはどういうことなのかさっぱり分からんぞ!!」

終里「クソクソいってるからじゃねーの?」


狛枝「……」

狛枝「……死ねと書いてある紙が丁寧に箱に包まれて置いてあったんだけど」

狛枝「これって新しいいじめかな?」


澪田「っしゃーーーー!歌うっすーーーーーー!!!!」

西園寺「メスブタは消毒だよー!(ゝω・)vキャピ」

罪木「罪木、脱ぎまぁす!!」

小泉「なんでそんなにテンション高いのよ…」


九頭龍「かりんとううめぇ」

辺古山「ぼっちゃん、おかわりです」

九頭龍「わりいな」

花村「あれれー?そのかりんとう、僕が作ったんだけどなー?なんかわり込めない空気だよこれ」


豚神「ぶひぶひ」


苗木「まあこの調子なら絶望しなさそうだね」

霧切「ちょっと変な方向に言ってる人もいるのだけどね」

苗木「あ、それ全部僕の仕業」

霧切「何故自白したの…」

苗木「さて、やるべきことはやったかな」

霧切「何の話?」

苗木「始まりがあるなら終りもあるって事だよ」

霧切「唐突に哲学的な話をされても」

苗木「さあて、今日は何をしようか」

霧切「また誰かで遊ぶのかしら?」

苗木「それも面白いんだけどね、今日くらいはのんびり過ごすつもりだよ」

霧切「そう、ならお供するわ」

苗木「そう?じゃあ二人でどこかに出かけようか」

霧切「ホテルね」ダバダバ

苗木「それは最後ね」

霧切「えっ」

苗木「ボクらは恋人だし、まあいいんじゃないかな」

霧切「ッしゃきたオラァ!!!霧切響子の天下じゃああああ!!!!!」

苗木「だからもう、そういうノリいいから」

霧切「え、そう?」シュン

苗木「まずは喫茶店でコーヒーでも飲みながらのんびり予定でも考えようか」

霧切「そうね、子供の名前とか決めることは沢山あるわ」

苗木「そうだね」

霧切「それじゃあ行きましょうか」

苗木「うん」


苗木(このままずるずるとだらだらと霧切さんと過ごして)

苗木(超高校級の皆を弄り倒す)

苗木(それがボクの希望ですまる)


本当の本当にEND

今度こそ終わります。ネタなんてなかった。ひねり出すのがやっとです。
その内この苗木のノリでコロシアイの方もやるかもしれません。
別に続き物とかそういうつもりはありません。書いてて思いましたがこの苗木ならコロシアイとか起きないんじゃないかなって思いました。
それではみなさんよいお年を。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2024年07月19日 (金) 11:11:22   ID: S:_HCMPD

この作品めちゃくちゃ好き

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