凛「あんたが私のサーヴァント?」ジャイロ「おう、よろしくな嬢ちゃん」 (302)

書き溜めなし、遅筆

あと日本語おかしいところあるかも

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387127452

凛「━━━告げる」

凛「汝の身は我が下に、我が運命は汝の剣に」

凛「聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」


凛(文句なし!間違いなく最強のカードを引き当てた・・・!)


ドカーン

凛「何!?居間の方から爆発音が?」タッタッタ


ガチャ


天井には大穴、部屋は瓦礫まみれ

そして,西部劇のカウボーイの様な格好の唇が緑色な変な男が一人


凛「・・・アンタ、なに?」

男「イッて~~なぁ~~召喚の儀式ってのはァもうちょいスマートなもんじゃねぇのか?」

凛「ちょっと、私はあなたが何者かって聞いてんの」

男「何者ってお前本気でいってんのかぁ?」

凛「疑問文には疑問文で答えろって教わったの?さっさと私の質問に答えなさい」

男「そりゃサーヴァントに決まってんだろ嬢ちゃん。嬢ちゃんに召喚されてこのオレ、ライダーのクラスのサーヴァントが来た。わかる?」

凛「・・・」ポカーン

確かにその通りだ、召喚の儀式をした直後にこんな変なやつが現れるとしたらサーヴァントしかいないだろう。

しかし

凛「本当に・・・・あんたが私のサーヴァント?」

男「おう、よろしくな嬢ちゃん」

失礼だが私の秘蔵の宝石ありったけ使って狙いのセイバーではなく三騎士ですらないライダーが来たのもショックなのに当のサーヴァントがこんな軽薄そうな男だというのが余計にショックを与えてくる

まぁ、アサシンやキャスターよりかはマシだろうと、私は気を取り直して質問を続ける

凛「よろしくライダー。所であんたの武器ってなに?ライダーのクラスっていうんだから馬かなんかは持っているんだろうけどまさかそれだけじゃあないでしょう?その腰にある『鉄球』を投げつけて戦うってわけでもないだろうし・・・」

男「いや、その通りだ」

凛「―――は?」

男「オレはこの『鉄球』を投げつけて戦う」

凛「ほ、本当に!剣とか槍は持ってないの!?」

男「ああ、オレの武器はこの鉄球と愛馬ヴァルキリーと先祖から『受け継いできた技術』だけだ」

このサーヴァント、自分の武器は馬とこのちっこい鉄球だけだと言い切りやがった!
まずい、本当にハズレかもしれない・・・・


凛「・・・・まぁそれは良いわ、いや、良くないけど。そんなことよりあんたその歯、何?」

男「は?」

凛「いや、は?じゃなくてさっきからチラチラ見えてたんだけど、歯に何か文字でも刻んでんの?」

男「ニョホ。分かる?分かっちゃう?GO!GO!GO!ZEPPELIって彫ってあんのよ!イカすだろ?」

凛「・・・・失礼だけどそのZEPPELI(ツェペリ)ってどういう意味かしら?ライダー」

ジャイロ「ん?オレの名前だが?『ジャイロ・ツェペリ』、それがオレの真名だ」

凛「」

真名とはサーヴァントの本名で、この聖杯戦争において最も重要といって良い情報だ。
 真名がバレたサーヴァントは生前の伝説を知られ、対策を立てられてしまう。真名が勝敗を分けるといっても過言ではないのだよりにもよって歯に彫りこんでやがった

それをこのサーヴァントはよりにもよって歯に彫りこんでやがった

凛「もういいわ・・・私もう寝るから瓦礫とか片付けておいて・・・」フラフラ

サーヴァント召喚による疲労とショックの連続で、私はさっさと寝ることにした




ジャイロ「・・・やれやれだぜ」

訂正


凛「・・・・まぁそれは良いわ、いや、良くないけど。そんなことよりあんたその歯、何?」

男「は?」

凛「いや、は?じゃなくてさっきからチラチラ見えてたんだけど、歯に何か文字でも刻んでんの?」

男「ニョホ。分かる?分かっちゃう?GO!GO!GO!ZEPPELIって彫ってあんのよ!イカすだろ?」

凛「・・・・失礼だけどそのZEPPELI(ツェペリ)ってどういう意味かしら?ライダー」

ジャイロ「ん?オレの名前だが?『ジャイロ・ツェペリ』、それがオレの真名だ」

凛「」

真名とはサーヴァントの本名で、この聖杯戦争において最も重要といって良い情報だ。
 真名がバレたサーヴァントは生前の伝説を知られ、対策を立てられてしまう。真名が勝敗を分けるといっても過言ではないのだ

それをこのサーヴァントはよりにもよって歯に彫りこんでやがった

凛「もういいわ・・・私もう寝るから瓦礫とか片付けておいて・・・」フラフラ

サーヴァント召喚による疲労とショックの連続で、私はさっさと寝ることにした




ジャイロ「・・・やれやれだぜ」

とりあえずここまで

今日の夜にまた投下するかも

このスレはばジャイロだけが参加か、それともほかのジョジョキャラも英霊としてでてくるのか?

>>11
それはまぁ、追々と

翌朝


ジャイロ「おはよう、嬢ちゃん」

凛「・・・おはよ」

私が眠っている間に居間はすっかり元通りになっていた

部屋に何か良い香りが漂ってるのに気づいた

凛「ライダー、この香りは何?」

ジャイロか「コーヒー入れてたんだよ、コーヒー。嬢ちゃん、ズイブン疲れてるように見えたからな。オレのコーヒーを飲めば疲れなんてふっ飛ぶぜ」

凛「・・・」

軽薄そうな身回りだが、案外良いヤツなのかもしれない。私は少しだけこのサーヴァントの評価を改めた

凛「ありがと、それじゃ遠慮なくもらうわ」

昨日の疲れと私の朝の弱さもあってか、ジャイロのコーヒーを私はあっという間に飲み干した

凛「へぇー、けっこう美味しいじゃないこのコーヒー、すっごく甘いけど今はそれがちょうどいいわね」

ジャイロ「だろ?嬢ちゃんもこのコーヒーの良さをワカってくれるって思ってたぜ」

凛「ねぇ、ライダー、昨日はついスルーしてたけどその``嬢ちゃん``ってやめてくれないかしら。わたしはお嬢様なんかじゃないわ」

ジャイロ「つってもよ~~~オレは嬢ちゃんの名前を知らないからな、『嬢ちゃん』、がイヤなら名前を教えてくれ」


その質問に私は少し驚いた

サーヴァントとマスターは令呪によって作られた力づくの関係だ

従って名前の交換なんて意味は無い

マスターである私は彼の真名を把握する必要があるが、

逆に彼が私の名前を知る必要など無く、ただ「マスター」と呼びさえすれば良いのだ

それなのにマスターの名前を気にするなんて、やっぱりコイツは案外いいヤツなのかもしれない

凛「私は凛。遠坂凛よ。まあ好きに呼んでもらって結構よ」

ジャイロ「おう、改めてよろしく、だ、凛」

ジャイロ「オレの名前はっと・・もう知ってたな」

凛「えぇ、「ジャイロ・ツェペリ」、それがあんたの真名よね。・・・ハァ、歯に真名を彫りこんでるなんて思いもしなかったわ」

ジャイロ「そのことなんだがよ凛、オレは真名がバレても問題はねェぜ」

・・・?

凛「どういうことかしらライダー?真名がバレても関係ないってくらい自分の実力に自信があるのかしら?」

ジャイロ「そーゆーことじゃあなくてよォォ――オレの場合本当に真名がバレるデメリットってもんがネーんだ」

真名がバレるデメリットがない?

凛「どういうこと?ライダー」

ジャイロ「カンタンに言うとだ、オレはこの世界の英霊じゃない」


―――え?

知られてない英霊って弱いんじゃ無かったっけ?

異世界の人間よりは世界観融合の方が好きだな。

凛「・・・この世界の英霊じゃない?」

ジャイロ「ああ、元々オレはとなりの・・・いや、『平行世界』の人間だった。」

凛「平行世界の英霊・・・」

可能性は充分にある
英霊の座は時間や世界線とは関係のない場所にあると聞く

未来や平行世界の英霊が召喚されてもおかしくはない

凛「でも、平行世界の英霊って言っても私が知らないだけでこの世界にもあなたと同じような存在がいたかもしれないじゃない」

ジャイロ「じゃあよォ、凛、SBR(スティール・ボール・ラン)レースって知ってるか?1890年に行われた、アメリカ大陸6000kmを馬一頭で横断するっつー確実に歴史に名を刻むようなレースだ」

凛「いえ、知らないわ」

ジャイロ「だろうな、聖杯から与えられた知識にもこの世界でSBRレースが行われたっていう情報はなかった」

ジャイロはそのレースに参加したのだろうか、ならジャイロは騎兵ではなく騎手(ジョッキー)なのかもしれない

凛「・・・ありがとう『ジャイロ』、これは聖杯戦争において大きなアドバンテージになるわ」

ジャイロ「ん?ライダーって呼ばなくていいのか?」

凛「あんたの真名がバレても問題がないと分かった今、クラス名で呼ぶ意味はないわ。むしろ、敵を翻弄させることができる」

ジャイロ「・・・ニョホッ、思ったより頼もしい嬢ちゃんだぜ」

凛「だから嬢ちゃんってよぶなぁぁあああ!!!」

まぁ、何はともあれ、この聖杯戦争にも希望が出てきたのかもしれない―――

今日はここまで
こんな時間にまでつきあってくれて本当にありがとうございます

一応粗方の話は考えてあるんですが基本行き当たりばったりで、自己解釈も入ってるので、生暖かい目で見守ってもらえると嬉しいです

>>29
ジャイロは霊格がそれほど高くないサーヴァントなので知名度補正の影響をあまりうけないってことで

まぁ知名度補正皆無なエミヤがあんだけ強かったっていうのもあるので

>>32
SBR的に平行世界のほうが良いかなと思って、別世界ということにしました

>>29
ジャイロは霊格がそれほど高くないサーヴァントなので知名度補正の影響をあまりうけないってことで

まぁ知名度補正皆無なエミヤがあんだけ強かったっていうのもあるので

>>32
SBR的に平行世界のほうが良いかなと思って、別世界ということにしました

これでいいかな?

次からこのトリで投下します

朝食を食べた後、私はジャイロを連れて街の探索に繰り出した

その間に彼からも色々と話を聞く

凛「ジャイロ、さっきSBRレースがなんたらって言ってたけどジャイロはそのレースに出場したの?」

ジャイロ(あぁ)

凛「ということはやっぱり騎兵じゃなくて騎手か・・それでレースはどうなったの?」

ジャイロ(オレはレースの終盤で死んだ。だれが優勝したかは知らねェな)

凛「・・・・」

ジャイロ(まぁ、特に後悔やら未練はねーさ、納得している)

凛「それじゃあジャイロ、あなたの『願い』はなんなの?」

ジャイロ(・・・・ネットに弾かれたテニスボールがどっち側に落ちたのか、知りたいだけさ)

凛「?」

それから特に話すこともなくなり、街の探索を終えて今日は終わった

翌日


私は学校へ行くと決めた

聖杯戦争が始まったからと言って、今の生活を崩すつもりはない

ジャイロ(ニョホ、凛もなかなかなモンだが、このクラス結構上玉がそろってんじゃネーカ)

凛(ちょっと!授業中に下らないことで念話しないでよ!!)

ジャイロ(何だ?妬いてんのかァ凛)

凛(令呪使うわよ?)

まったくこのサーヴァントは一体なにを考えてるのか
英雄色を好むってやつなのか

凛(ハァ、やれやれだわ・・・ってあれ?)

ふと校庭に目を向けると、校庭の端に何か動く影が見えた

凛(犬・・・にしてはいやに動きが速かったし、使い魔かしら?)

まだ聖杯戦争は始まっていないとはいえ、別に行動を制限される訳ではない
使い魔が放たれていたとしても何の不思議もない

だが

凛(・・・何かイヤな予感がする)


ジャイロ(・・・・・)


それから特に何事もな、今日の学校は終わった

短いけどここまで

スキャンやらなんやらについては、ジャイロがアーチャーとして召喚されたら宝具はスキャンで、ライダーとして召喚されたらポールブレイカーということにしてます

スタンドは一人一能力なので両立はできないということで

―遠坂邸―

凛「ジャイロ、もう一回学校に行くわよ」

学校から帰ってきて夕食を食べた後、わたしはそう言った
もう外は夜だ

ジャイロ「あぁ、ワカッた」

凛「?、いやに物分りがいいわね。理由は聞かないの?」

ジャイロ「マスターの命令には従うのがサーヴァントだろ?」

ジャイロ「それに・・・オレも少し気になるからな、あの学校は」

凛「・・・・」

今日一日学校にいて変わったことなど何もなかった
強いてあげれば使い魔らしき影を見たぐらいだ

凛(だけど・・・学校に帰ってきてからもイヤな予感は消えない、たぶんジャイロも同じように感じてる)

私はジャイロと一緒に夜の学校へと向かった

―穂群原学園・校庭―

凛「・・・特に何もなかったわね」

学校に到着して、あらかた見て周ったがこれといった魔術の痕跡は残っていなかった

凛「下手したら結界なんて張られてると思ったけど、いつもと変わらない学校ね、コレ」

ジャイロ「気のせいだったみてーだな」

凛「ハァ・・私も緊張してたってことかしら」

ジャイロ「なーに、初陣で緊張しねーやつなんていないぜ。いたとしても頭のネジが何本か外れてるな、そいつ」

ジャイロ「むしろ、凛の行動力ってやつに感心したぐらいだ」

凛「//っ、う、うるさいわよジャイロ!さっさと帰るわよ!」

ヤレヤレスナオジャネェジョウチャンダとかいう呪文が聞こえてきた気がするが気のせいだろう
私は家に帰ろうと振り返ると―――


「オイオイ、もう帰っちまうのかい?もったいねぇ」

凛「!」

弛みかけてた空気が一気に冷めていく

いつのまにか前方には男が一人立っていた

ジャイロ「その槍、テメェ、ランサーだな?」

ランサー「おう、その通りだ。アンタは見受けたところアーチャーかライダーってところか」

ランサーは青い装束とは対象的な血のように朱い槍を肩に担ぎながら言う

ジャイロ「・・ヤルぞ、凛」スッ

凛「えぇ、あなたの力見せてもらうわよ、ジャイロ」

ランサー「お?イイねぇ・・話の早いヤツは嫌いじゃねぇぜ」

ランサー「オレたちサーヴァントはただ命じられたまま闘う、そうだろ?」

ランサー「それじゃあ、そろそろイカせてもらうとするぜェェエエ―――!!!」

ジャイロ「オラァッ!!」

槍を構え突進してくるランサーに向かってジャイロは鉄球を投擲する

ランサー「ハァッ!」

ガキィンッ

しかし命中することなく、ランサーはなんなく鉄球を弾く

だが

ランサー「なにぃ!!」

ランサーの槍に弾かれたはずの鉄球は、普通なら地に落ちる所をありえない角度で跳弾し、意思があるかのようにランサーの顔面になおも向かう

ランサー「くっ」

だがランサーも見事に反応し、スウェーバックでかわしてみせる

ジャイロ「ウオラァ!!」ブン

すかさず二投目を投げランサーの進撃を阻む

ランサー「チィッ」ガキィン

すかさずランサーも二投目を弾くが先ほどと同じように予期せぬ方向から鉄球は襲ってくる

ランサー「なんだコノ得体の知れねえ動きは!!」

その不可思議な動きにランサーは翻弄されてるようだった

ちょっと風呂入ってくる

いつの間にか戻ってきた一投目の鉄球をまた投擲し、ランサーの動きを封じる

ランサーもそれを見事に弾くがその後の鉄球の動きを予測できずジャイロに近づけない

凛「凄い・・・」

ランサーが弱い訳ではない、弾いたあとの、至近距離から予測できない方向から来る鉄球に瞬時に反応している
それだけでもランサーが尋常ではない実力を有してるのが分かる

だがジャイロはそんなランサーに一歩も引いていなかった

ランサー「チィッ!らちがあかねえ!!」

そう言うとランサーは後方に大きく跳躍し、ジャイロと距離をとった

ランサー「やるじゃねぇか、その戦闘スタイル、貴様アーチャーか?」

ジャイロ「さぁ?、どうだろうな」

ランサー「ハッ!オレも正直に答えてもらえるとは思っちゃいねーさ、それに、お前のクラスがなんだろうがどうでもいい」

ランサー「だがな・・・やられっぱなしじゃ面白くねぇからな」

ランサー「見せてやるぜ!我が必殺の一撃を!」

そういうとランサーは腰を落とし槍を構えた


ヤバい。あれはまずい。何故かは解らないがそう直感した。

アレを食らったらジャイロは間違いなく死ぬだろう

今すぐジャイロを呼び戻すべきなのに言葉が出なかった。体が動かなかった

もしかしたら英霊同士の戦いに魅せられていたのかもしれない



そう、誰かがそこに居合わせるという可能性すら忘れさってしまうほどに―――

パキッ

ランサー「!」

ジャイロ「!」

凛「!」

乾いた音が不思議なほど響き渡り、その場にいた全員が音の出所に注目した

ランサー「誰だッ!!」

向こうに人影が見えた。ランサーはその人影を追っていく

凛「まずい、こんな時間に人がいた!?ジャイロ、追って!」

ジャイロ「オウ!」

━━━━━ 廊下に一人の男子生徒が横たわっていた

凛「・・・追って、ジャイロ。ランサーはマスターの所に戻るはず」

凛「せめて相手の顔ぐらい把握しないと、割りが合わない」

ジャイロ「アァ、だが凛は・・・」

凛「いいから行って!私はいいから!」

ジャイロ「・・・りょーかい」タッタッタ

凛「・・・よりによって、何でこいつなの・・・」

――― 家に帰って一息つく。今日は色々ありすぎた

敵サーヴァントの登場、戦闘、そして目撃者

アイツは今頃家に帰っているだろうか・・・。


スッ

ジャイロ「帰ったぜ、凛。・・・スマナイ、ランサーを見失った」

凛「いいわ、相当慎重なマスターなんでしょう」

ジャイロ「ところでよォ凛、一つ聞きたいことがあるんだがいいか?」

凛「何?」

ジャイロ「ランサーは何故無関係の人間に手を出したんだ?」

凛「それはね、聖杯戦争では『目撃者は消せ』っていう鉄則があるからよ」

ジャイロ「そうなのか?」

凛「ええ、だけどあまりにも無関係の人間に手を出し過ぎると魔術教会が黙っていないから」

凛「普通は人のいない場所、時間帯を選んで行動するの」

凛「そうそう、廊下で倒れてたアイツ。まだギリギリ息があったから蘇生しといたわ」

ジャイロ「そうかい、そいつはよかった」

ジャイロ「・・・ん? という事はだ、まだ生きているっつーんならランサーが再び・・・」

しまった!そういう事か!

凛「ジャイロ!アイツの家に行くわよ!場所は判るから付いて来て!」

廊下で倒れていた生徒の家に着くと、そこから一つの人影が飛び出してきた

凛「あれはランサー!やっぱりここに!」

とその時、もう一つの影が私達の目の前に飛び出してきた

ジャイロ「!!」

ガキン

ジャイロ「ぐあッ!!」

一瞬の内に斬り伏せされるジャイロ

???「!?」


凛「ジャイロ!戻って!!」

敵はなぜか驚いたかのような顔をして一瞬手をおいている。その隙にジャイロに霊体化を命じる

だが

凛(ダメ!間に合わない!!)

敵の逡巡も消えうせており、剣を大上段に構えるような格好をしている

敵サーヴァント「さらばだ、名も知らぬサーヴァントよ。これで最期だ」

今にも剣が振り下ろされそうなその時―――


「止めろセイバ━━━━━━━━!!」

救いのこえが鳴りわたった

相手のマスターが自分のサーヴァントを止めている

これは助かったと言って良いのだろうか?

サーヴァントを止めているのは少し前に廊下で倒れていた生徒

この状況からして彼が7人目、セイバーのマスターであろう事は間違いない

士郎「って、お、おまえ遠坂・・・!?」

凛「ええ。こんばんは、衛宮くん」

士郎「何で遠坂がここに?」

凛「ごめん、ちょっと待って衛宮くん。・・・大丈夫ジャイロ?斬られたみたいだけど・・」

彼を制しジャイロに尋ねる。かなり深く斬られたように見えたが・・・

ジャイロ「あァ、クソッ!クソイテェ。クソイテェけどよォ~~~なんとか無事だ、凛」

見ると確かに斬られてはいるがあまり深くないようだ。これなら治癒さえかければ戦闘にも支障はないだろう

凛「はぁ、良かったわ・・って、何コレ?」

見ると、ジャイロの腰周りらへんで鉄球が張り付くように回転している

ジャイロ「あぁ、運良く斬りかかれる前に気づけたからな。とっさに回転をかけて、筋肉をよせて硬質化させた。イヤ、マジでギリギリだったぜ」

凛「そんな事が出来るのね、アンタ」

多分セイバーは普通とは違う切れ味に一瞬戸惑ったのだろう。その一瞬で私たちは救われた

しかし・・・こいつの使う鉄球・・いや、『回転の技術』は、思った以上に凄そうだ。私が思う以上に何か隠されてるのかも知れない

士郎「遠坂・・・あの・・」

凛「えぇ、立ち話も何だかから貴方の家で話しましょ?衛宮くん――」


今日はここまで

━━━━やはり、衛宮士郎は聖杯戦争について何も知らなかった

簡単に説明をした後、私は言峰教会に行く事を促した

綺礼なら衛宮くんの疑問にも全て答えてくれるだろう


その帰り道・・


セイバー「リン、あなたのサーヴァントの事ですが・・・」

セイバー「もう動けるのではないですか?」

凛「そうね、まだ戦うには早いかもしれないけど、もう回復してるでしょう」

セイバー「何処の英霊かは知らないが、殺気が漏れていては不意打ちなどは無理だ」

ジャイロ「・・・」スッ

凛「ジャイロ、もう平気なの?」

見ると、傷跡も残らないくらいに回復している
傷が浅かったとはいえ、こんな短時間で回復するだろうか?

ジャイロ「ワリーが敵とうちのマスターが雁首揃えてるってのに、警戒しないほど大人物じゃないんでな」

士郎「ちょっと待てよ俺は遠坂と争うつもりなんてないぞ」

ジャイロ「テメー頭脳がマヌケか?サーヴァントとサーヴァントは戦い合うモンってのがこの聖杯戦争のルールじゃあねぇのか~~~?」

セイバー「そこまでにしてもらおうサーヴァント、いや、ジャイロよ。それ以上の我がマスターへの暴言を看過できるほど私は大人物ではないぞ?」

一転、一触即発の空気が漂う

遠坂「あぁもう!!ちょっと待って!!私もここでやり合うつもりはないから!ほら、衛宮くんもはやく止めて!」

士郎「あ、ああ。セイバー、俺は別に気にしてないから矛を収めてくれ」

セイバー「しかし」

士郎「ランサーから受けた傷もまだ完全には癒えてないんだろう?今無理に戦うこともないさ」

セイバー「・・・分かりました」

どうやら衛宮くんはうまく納めてくれたらしい

凛「ハァ・・・なんかあんたを召喚してから私ため息が増えたきがするわ」

ジャイロ「すまん、これから気をつける」

凛「ならいいけど・・いやにあっさりと了承したわね?」

ジャイロ「別に深い意味はねーよ、ただ、ここには『アレ』がねーからな。オレも今やりあうのはキツイ」

ジャイロに『アレ』とは何か聞こうとした時―――


少女「―――ねえ、お話は終わり?」



少女「こんばんはお兄ちゃん。こうして会うのは二度目だね」

少女の隣には、それこそ一目で怪物だと判るサーヴァントが立っていた

凛「あれは・・・バーサーカー!」

少女「はじめまして、リン。わたしはイリヤ」

イリヤ「イリヤスフィール・フォン・アインツベルンって言えばわかるでしょ?」

凛「アインツベルン・・・」

イリヤ「二匹いっしょに潰してあげるね」

ジャイロ「凛、逃げるぞ」

凛「え?」

ジャイロ「今のオレ達じゃあの化物には勝てねえ」

凛「で、でも!?」

イリヤ「わたしを無視するの?いいわ、やっちゃえ、バーサーカー」

その言葉を合図にセイバーとバーサーカーが同時に突進した

セイバー「はあぁぁぁぁ!!」
バーサーカー「■■■■■■■■■―!」

ガキィーン

激しくぶつかり合う二人、その間には誰も割って入る事などできない

凛「あぁもう!ジャイロ!セイバーを援護して!!」

ジャイロ「チッ、しかたねーなァ~~」

バーサーカー「■■■■■■―!!」
セイバー「しまった!」

バーサーカーの一撃にセイバー吹っ飛ばされる

セイバー「くっ、ぐぅ・・!」
バーサーカー「■■■■■■■■ー―!!」

膝をつくセイバーにトドメをさそうとバーサーカーが駆ける

ジャイロ「オラァ!こっち見ろォ筋肉ダルマァア!!」ブン

バーサーカーに向かい鉄球を投擲するジャイロ

だが

バーサーカー「■■■■■―!」ブン

ガギィィイイイイイン

バーサーカーが振るった斧剣の一撃で、粉々に砕け散った―――

凛「え、えええええ!!?」

いとも簡単に壊れた鉄球をみて思わず大声を上げる

凛「ちょっ、ちょとジャイロ!!どういうこと!?」

ジャイロ「危機的状況ってやつだな、凛。ここには『黄金長方形』、『黄金のスケール』がどこにもねえ」

凛「もっとわかりやすく!!」

ジャイロ「この場所じゃあオレは全力をだせねェ」

凛「ッ!!」

まずいまずいまずい、ジャイロの鉄球はもうあと一発。ただ闇雲に投げても結果はさっきと同じだ

幸いさっきの隙でセイバーは体勢を立て直してなんとかバーサーカーにくらいついているがそれもいつまでもつか分からない!

イリヤ「あは、勝てる訳ないじゃない。私のバーサーカーはね、ギリシャ最大の英雄なんだから」

凛「・・・!?ギリシャ最大の英雄って、まさか・・・」

イリヤ「そうよ。そこにいるのはヘラクレス」

イリヤ「あなたたち程度が使役できる英雄とは格が違う、十二の命を持つ最凶の怪物なんだから」

十二の命―!?ヘラクレスが突破したという十二の試練からきてるのだろうか、だとしたらあの怪物を倒すには十二回殺さないといけないということ――!

凛「ジャイロ、撤退よ!あなたの馬に私と衛宮くんを乗せて逃げるわよ!!」

ジャイロ「残念だがそいつは無理だ凛。オレの馬はただの競走馬だ。三人も乗せて走るなんて出来ないし、多分馬よりもあの筋肉ダルマの方がはえェ」

凛「あんたそれでもライダーかぁぁああ!!」

眠いのでここまで

凛ちゃんさんがぜんぜん優雅じゃねーや

あ、王様のアサシンはもうセミラミスさんがいます

ジャイロ「だから危機的状況だって言ったろーが」

凛「何か他に手はないの!?」

ジャイロ「あるにはある。アレを十二回も殺すなんてのは無理だが、アレを出し抜いてあの小っこいマスターを再起不能にすることはもしかしたらデキるかもしれねェエ」

ジャイロ「だが、それには令呪が一画必要だ。しかも今ここで使えばもう『それ』は二度と使用できねー」

ジャイロには令呪を消費することで発動する宝具があるらしい

凛(どうする私!?こんな序盤で令呪を一画消費・・・いやそれは問題じゃない!!問題はジャイロのその宝具を使ったとしてもアレを出し抜くなんてできるのか・・しかもジャイロの鉄球はあと一発、失敗したらもう後はない!!)

私がそう思い悩んでいる内にも戦況はどんどん動いてゆく―――

バーサーカー「■■■■■■■■――!!!」

セイバー「ぐぁああああああー!!」

とうとうバーサーカーの一撃をもらってしまうセイバー

士郎「セイバァァアアアアアア!!」

凛「あっ!待ちなさい衛宮くんっ!!」

セイバーを庇うように衛宮士郎はその身を投げ出した―

バーサーカー「■■■■■―!」ブン

ドシャ

士郎「ッ・・カハッ・・・え―――?」

バーサーカーの、一撃で、腹を裂かれる、衛宮くん―――

セイバー「マ・・・、マスターー!!!!」

バーサーカー「■■■■■■■■――!!!」

勝利の咆哮をあげるバーサーカー

凛「!・・、チ・・・!」

頼みの綱のセイバーはもうボロボロ、邪魔者がいなくなったあいつをジャイロが出し抜けれるとも思えない

凛(もう、腹を括るしかない――)

イリヤ「・・・つまんない」

イリヤ「行こう、バーサーカー」

イリヤ「リン、今日は見逃してあげる、じゃあね」

そう言い残してイリヤスフィールは去ってしまった

凛「た、助かっ・・・た?」

ジャイロ「オイ、凛、これも魔術ってやつなのか?」

凛「・・・!?、うそ、どういうこと・・・!?」

見ると、衛宮くんの傷がひとりでに治っていった

凛「わからないわ・・・衛宮くんがこんな大それた魔術を扱えるとも思えないし」

凛「でも、とりあえず命は助かりそうだわ、良かったわねセイバー」

セイバー「は・・・ハイ」

ジャイロ「本当に良かったぜ、この傷じゃあさすがにオレの『糸』でも治せなかっただろうしな」

凛「『糸』って?」

ジャイロ「治癒の力を持った糸だ。大抵の傷なら傷跡も残さずに治せる」

凛「へぇー・・・」

だからセイバーから受けた傷もあんなに早く回復していたのか

でも

凛「・・・」ジィー

ジャイロ「?、なんだ凛?オレの顔になんかついてんのかァ?」

凛「いや、わざわざ『敵』のマスターを助けようと思うなんて、あんたも結構お人好しなんだって」

ジャイロ「ブホッ!」

ジャイロ「バカヤロウ!凛じゃあねーんだからよォ!そんなわけねーだろ!!」

凛「やれやれ、全く素直じゃないサーヴァントだわ」ニヤニヤ

ジャイロ「グッ・・・」

あ、顔が赤くなってる。やった!一矢報いた!

セイバー「あの、リン、そろそろ・・・」

凛「え、ええ、そうね、人がやってくるともかぎらないし、早く立ち去らないとね」

凛「ねぇジャイロ?衛宮くんはセイバーが担ぐとして、あなたの馬にのせてくれないかしら?本当に疲れてるのよわたし」

ジャイロ「ダメだ」

凛「なんでよ!」

ジャイロ「いくらマスターの頼みでもこればっかりはダメだ、女を乗せたら勝利の女神が嫉妬しちまうからな」

凛「なによそれ、女性差別?今時流行んないわよ、それ」

ジャイロ「何とでも言え、ダメなもんはダメだ」

どうやら意思は固いらしい

凛「ハァ・・分かったわ・・それじゃさっさと行きましょう」

こうして私達は徒歩で衛宮邸に帰ったのだった

翌朝

セイバーの命に別状は無いようだ

ただしバーサーカーから受けた傷は決して浅くはなかった

今は少し安静にする必要があるだろう

士郎の受けた傷がひとりでに回復したのは、召喚のときに何かの手違いでセイバーと経路が繋がったからだと、いちおう検討はついた

また今後、バーサーカーに対抗するために士郎と同盟を結ぶ事となった

そうと決まれば早速準備だ。今後は士郎の家に寝泊まりする事にした

アーサーに着替えや魔術の道具を持ってこさせる

藤村先生も言いくるめた。邪魔するものはこれで無い


ジャイロ「いいのか凛、なにもあいつと同盟を結ばなくてもイーだろ」

凛「なによ?何か不満でもあるの、ジャイロ」

ジャイロ「あのシロウって野郎、頭のネジが何本か外れてるってモンじゃあねぇ、頭を抑えつけるネジそのものがねーって野郎だ」

ジャイロ「あの手の男はゼッテェー厄介事を起こすぜ」

凛「それでもセイバーは強力なサーヴァントだわ、他にどんなマスターやサーヴァントがいるか分からない以上、これが最善の手よ・・それに・・・私とあんたがいたのに、あんな目に合わせてしまったから・・・」

ジャイロ「やれやれ・・・お人好しっつーより甘ちゃんだぜそれじゃあ。だが、そーいうの嫌いじゃあねぇぜ」

凛「・・・フンっ」

訂正


翌朝

セイバーの命に別状は無いようだ

ただしバーサーカーから受けた傷は決して浅くはなかった

今は少し安静にする必要があるだろう

士郎の受けた傷がひとりでに回復したのは、召喚のときに何かの手違いでセイバーと経路が繋がったからだと、いちおう検討はついた

また今後、バーサーカーに対抗するために士郎と同盟を結ぶ事となった

そうと決まれば早速準備だ。今後は士郎の家に寝泊まりする事にした

ジャイロに着替えや魔術の道具を持ってこさせる

藤村先生も言いくるめた。邪魔するものはこれで無い


ジャイロ「いいのか凛、なにもあいつと同盟を結ばなくてもイーだろ」

凛「なによ?何か不満でもあるの、ジャイロ」

ジャイロ「あのシロウって野郎、頭のネジが何本か外れてるってモンじゃあねぇ、頭を抑えつけるネジそのものがねーって野郎だ」

ジャイロ「あの手の男はゼッテェー厄介事を起こすぜ」

凛「それでもセイバーは強力なサーヴァントだわ、他にどんなマスターやサーヴァントがいるか分からない以上、これが最善の手よ・・それに・・・私とあんたがいたのに、あんな目に合わせてしまったから・・・」

ジャイロ「やれやれ・・・お人好しっつーより甘ちゃんだぜそれじゃあ。だが、そーいうの嫌いじゃあねぇぜ」

凛「・・・フンっ」

翌日・穂群原学園


士郎「遠坂、ちょっといいか?」

凛「何?士郎」

士郎「実は、昨日慎二から同盟を持ちかけられたんだ。バーサーカーを一緒に倒そうと言ってきた」

凛「慎二が!?間桐の家は魔術の才能が枯渇してるのよ、少なくとも間桐慎二がマスターになるなんて普通ありえないわ」

士郎「そうなのか?でも慎二は自分がマスターだって言ってたぞ」

凛「・・・それで、士郎はどうしたの?」

士郎「断ったよ、遠坂に悪いからな」

凛「それでいいわ、ところで、慎二のサーヴァントは見なかったの?」

凛「あいつなら、自分のサーヴァントを見せびらかしりたそうだけど」

士郎「いや、終始霊体化したままだった、クラス名も聞かなかったな」

以外だ、あの慎二なら自分のサーヴァントを見せびらかすとか平気でやりそうだが

それとも――

凛(慎二が思った以上に有能なのか、・・・サーヴァントが主導権をにぎっているのかのどっちかね)

士郎「それと、遠坂・・・慎二はもうキャスターを倒したらしい」

遠坂「ハァ!!慎二があ!?」

士郎「あ、あぁ、柳洞寺に陣取っているキャスターを見つけてその日のうちに倒したらしい」

わざわざそんな事を教えるということは、こっち側についた方が得だと言いたかったのだろう

凛「キャスターか・・・」

キャスターをあっさりと倒しのけたということは、慎二のサーヴァントは対魔力スキルを持ってるアーチャーだろうか

凛「ありがとう士郎、知らせてくれて、どうやら間桐は思った以上に強敵のようだわ。あなたも気をつけなさい」

士郎「ああ、分かった」

今日はここまで

あと、すいませんが今日から25日まで投下出来ないかもしれません

その後学校が終わった私は一旦自宅に戻っていた

凛「はい、ジャイロ、あんたが調達してくれって頼んでた純鉄よ」

ジャイロ「おう、ありがとよ凛。案外早かったな、もう少しかかってもしかたねーと思ってたぜ」

凛「私は魔術師よ?実験や研究に使う材料を取り寄せるルートぐらい確保してるわよ」

この前のバーサーカー戦のすぐ後、ジャイロからなるべく純度が高い鉄を取り寄せてくれと頼まれていたのだ

ジャイロ「これで良い『鉄球』が作れるぜ」

そう言い、鉄塊を残った鉄球でりんごの皮を剥くように削り取っていく
その光景を眺めながら私はジャイロに問いかける

凛「ねぇジャイロ。あなたと会って間もないころはあなたの武器は鉄球だと思い込んでたけど実は違う。あなたの本当の武器はその奇妙な『回転』ね?」

ジャイロ「ああ、その通りだぜ」ギャリギャリ

凛「魔術じゃもちろんない・・何かの能力なの?その回転」

ジャイロ「いや、違う。オレのは『技術』(ワザ)だ。人間には未知の部分がある」

凛「技術ねぇ・・・なら私でもそれ、出来るようになるの?」

ジャイロ「教えればな、だけど教えねーぞ、凛には魔術があるしな」

ジャイロ「だが、いい機会だ。技術は教えれねーが、オレの使う回転はどんなモンなのか説明はしてやる」

すいませんが今日は調子がでないのでここまで

明けましておめでとうございます

今年は午年で、しかもジョジョ三部、Fate/stay nightの再アニメ化、プリヤ二期と凄く楽しみな一年になりそうです

このssも一月中に終わらせたいと思うので頑張ります

では、投下していきます

そう言い、ジャイロは鉄球えお造りながら詳しく説明しだした


凛「ふーん、あんたのご先祖さまって凄いのね」

ジャイロ「ああ、だからオレは時々思うぜ、ご先祖様グラッツェ(ありがとう)ってな」

ジャイロからの説明で、ツェペリ一族の回転は『黄金の回転』と呼ばれており、一族の間で途絶えることなく伝えられてきたことや(ジャイロが生きていた時点で優に五百年の歴史があったらしい)完璧な黄金の回転を発動させるには周りに黄金長方形・・・『自然』がないとダメで、回転させられる物体も「真円」でないとダメだということが分かった

凛「真円でないとダメだということは、逆にいえば真円であったら鉄球じゃなくても良いの?」

ジャイロ「その通りだ、まあ戦闘で使うことを考えれば今の鉄球が一番良いからな」

ジャイロ「っと、出来上がったな」

話をしている内にジャイロの鉄球造成作行も終わったようだ
計五個、残った一発も合わせれば六発の鉄球がそこにあった


凛「それがあんたの宝具になるってわけね」

ジャイロには道具作成のスキルがあり、ジャイロが作成した鉄球は全てDランク相当の宝具になるようなのだ

ジャイロ「ああ、だがすげえイイ鉄を使ったおかげでD+ランクの宝具になったみて~だ」

ジャイロは、あらかじめ作っておいた特製のホルスターに6発の鉄球全て装備していく

バーサーカーのような鉄球をやすやすと壊すサーヴァントがいる以上、たった2発では話しにならないからだ

凛「・・・そういうことかも」

ジャイロ「何がだ?」

凛「あんたが私に召喚された理由。似ているのよ、先祖代々から託されてきたものを『受け継いだ』ところとか、その受け継いだ物に『敬意』を払ってる所とか・・・聖杯は触媒なしの召喚だとマスターと似た英霊を呼び寄せるし」

ジャイロ「そうかい、オレは凛と似てるとは思わねーけどよ」

ジャイロ「そんなことより凛が持ってる中で一番でかい宝石だしてくれ」

凛「宝石?私が持ってる中で一番大きいのってこれくらいよ」

私は懐から、ジャイロの鉄球よりも一回りほど小さい宝石を取り出した

ジャイロ「あー・・ギリギリだなこりゃ」

凛「?」

ジャイロ「まあ宝石だし仕方ねえか」

ジャイロ「凛、その宝石借してもらうぜ」ヒョイ

凛「ってジャイロ!?あ、あんたまs、ギャーーーーーーー!!!!!」

私の手からまるでCDケースからお気に入りのCDを取り出すかのような気軽さで宝石を取ったジャイロは、流れるような動作で鉄球を手に取り、ギャリギャリと私の宝石を削っていく

凛「な、ななななな何してんのよジャイローーーッ!!?行動はともかく理由を言えーーーッ!!」

ジャイロ「いざという時のために凛の宝石も真円に加工しようと思ってな」

凛「さっき鉄球を作ったわよね?!どうして私の宝石を使うのよォオオオ~~~~~!!」

ジャイロ「六発あるとはいえそれが全部壊されねーって保障はねえからよォ、オレの鉄球を全部壊して得意になってる敵にはイイ切り札になると思ってな」

凛「ぐッ・・・」

確かにジャイロの言ったことは筋が通ってる
ジャイロの武器が鉄球だと思ってるヤツには良い手かもしれない

ジャイロ「つーわけで、これは凛が持ってろ」スッ

凛「フン!さっさと衛宮くんの家に戻るわよ!!」スタスタ

そう言い捨てると、私はジャイロが霊体化するのもまたずに部屋を出た

だから

ジャイロ「・・・・・凛も・・『受け継いだ』人間、か・・・・」

その呟きは、私の耳に入ることはなかった


訂正


凛「宝石?私が持ってる中で一番大きいのってこれくらいよ」

私は懐から、ジャイロの鉄球よりも一回りほど小さい宝石を取り出した

ジャイロ「あー・・ギリギリだなこりゃ」

凛「?」

ジャイロ「まあ宝石だし仕方ねえか」

ジャイロ「凛、その宝石借してもらうぜ」ヒョイ

凛「ってジャイロ!?あ、あんたまs、ギャーーーーーーー!!!!!」

私の手からまるでCDケースからお気に入りのCDを取り出すかのような気軽さで宝石を取ったジャイロは、流れるような動作で鉄球を手に取り、ギャリギャリと私の宝石を削っていく

凛「な、ななななな何してんのよジャイローーーッ!!?行動はともかく理由を言えーーーッ!!」

ジャイロ「いざという時のために凛の宝石も真円に加工しようと思ってな」

凛「さっき鉄球を作ったわよね?!どうして私の宝石を使うのよォオオオ~~~~~!!」

ジャイロ「六発あるとはいえそれが全部壊されねーって保障はねえからよォ、オレの鉄球を全部壊して得意になってる敵にはイイ切り札になると思ってな」

凛「ぐッ・・・」

確かにジャイロの言ったことは筋が通ってる
ジャイロの武器が鉄球だと思ってるヤツには良い手かもしれない

ジャイロ「つーわけで、これは凛が持ってろ」スッ

凛「フン!さっさと衛宮くんの家に戻るわよ!!」スタスタ

ジャイロの手から、初めと見比べると一回りほど小さくなった宝石を引ったくる様に受け取ると、そう言い捨てて、私はジャイロが霊体化するのもまたずに部屋を出た

だから

ジャイロ「・・・・・凛も・・『受け継いだ』人間、か・・・・」

その呟きは、私の耳に入ることはなかった


今日はここまで

読み返したら真球だったorz

脳内補完しといて下さい

―穂群原学園・教室


士郎が間桐慎二からの同盟の誘いを断ってから四日が経ったが、慎二は学校にも来ず私たちに接触することはなく、またアインツベルン陣営も特にこれといった動きはなかった

凛「今日も慎二は学校に来ていないのね」

衛宮「あぁ、そうみたいだ」

凛「少し不気味ね・・・嵐の前の静けさじゃなければいいけど」

衛宮「なぁ遠坂、本当に慎二がキャスターを倒したのか?」

凛「前にも言ったでしょう士郎、柳洞寺に行くと山門に戦闘の跡と敷地内には魔力が漂っていた」

凛「どっちが勝ったにせよあそこで戦いがあったのは確かだわ」

凛「それに、あなたは柳洞君から聞いたはずよ―――、葛木先生のことを」

衛宮「・・・」

最近この学園に赴任して来た葛木宗一郎は、誰に告げることもなく突然失踪し、校長達の頭を悩ませていた

凛「先生が失踪した時期と慎二がキャスターを倒したという日はピッタリと重なる、あまつさえ最近冬木市で相次いでいたガス漏れ事故――魂喰いもピタリと止んだわ」

衛宮「魂喰いをキャスターが行っていたから魂喰いがなくなったってことか?」

凛「えぇ、多分イレギュラーが起きて葛木がマスターになったのね。」

凛「魔術師ではない葛木には魔力供給が出来るはずもなく、キャスターは仕方なく魂喰いを行っていた――」

凛「こう考えれば全てが繋がるわ」

衛宮「それじゃあ慎二は何で何も仕掛けてこないんだ?」

凛「もしかしたら手傷くらいは負ったのかも、士郎の前で実体化しなかったのもそれが原因かもしれないわ」

衛宮「そうか・・・でももう傷は治っててもおかしくない、そろそろ仕掛けてくるはずだ」

凛「そうね、でもいくら慎二でも昼間の学校に仕掛けにくるほどマヌケじゃないはずよ、安心しなさい」

衛宮「・・・何だか急に不安になってきたんだけど遠坂」

凛「なーに言ってるのよ士郎、この私を信じなさい!」オホホ

衛宮「・・・不安だ」

すいませんトリ間違ってました

――


穂群原学園・校庭

慎二「・・・」

???「怖いのかシンジ、これから行うことが――」

慎二「なっ!そんな訳ないだろ!!手順を確認していただけだ!」

???「確認などする必要はない、ひとたび始まればソレは、『疫病』のように広がる」

???「止められる者などいない、それはシンジ、キサマが一番良く知ってるはずだ」

慎二「あ、ああ、その通りだよ。あんたの『能力』は無敵だ」

慎二「そうだ――僕のアーチャーは無敵なんだ、負けるはずがない」

慎二「覚悟しろよ遠坂!衛宮!」

慎二「僕を馬鹿にしたツケは必ず払わせてやるぞ!!」

自らを奮い立たせるように言い放つと、間桐慎二は学園に歩を進めた


???「・・・フン、せいぜいオレのた為に踊ってもらうぞ、マスター」ニヤ

キーンコーンカーンコーン

衛宮「もう昼休みか、結局今日も何もないのか?」

凛「だから言ったでしょう士郎、心配しなくて良いって」

凛「さぁ、早くお弁当を食べましょう」

衛宮「って遠坂、水筒にコーヒー入れてきてるのか?」

凛「えぇ、ジャイロに毎朝作らせて持ってきてるのよ、これで午後からの授業も眠くなんてならないわ」

毎朝ジャイロのコーヒーを飲んでる内私は中毒と言っていいくらいジャイロ特製のトルココーヒーにはまってしまった

一成「・・・」

凛「何かしら柳洞君?コーヒーを飲んではいけないなんて校則には書いてないはずだけど?」

一成「コーヒー・・・」

凛「えっ?」

一成「そのコーヒー凄く良い香りだ・・一杯飲ませてもらっても良いだろうか・・・」

凛「え、えぇ、別に良いわよまだ水筒にはたくさんあるし」

一成「・・・・」

衛宮「どうしたんだ一成、飲まないのか?」

一成「すまないが、水筒はどこかな?」

凛「何言ってるのよ目の前にあるじゃない、ほら」スッ

一成「!!」バッ

凛「キャっ!」

衛宮「いっ、一成!?」

私が差し出した水筒を、柳洞一成は矢のようなスピードで飛び掛り、奪い取って―――

一成「ククククク、ククク~~~ククッ」

浴びるように呑み始めた

凛「な、何?」

衛宮「い、一成?」

一成「ククク~~~クックックック」ジョボジョボ

柳洞一成は周囲の視線など意に介する事無く一心不乱に口からコーヒーをこぼしながらも胃に収めている

凛(い、一体どうしたの柳洞君?それに、後ろを向いてるから良く見えないけど・・・)

凛(口が・・耳元まで裂けてる?)

ジャイロ「オイ、そこのテメーゆっくり振り向け」

凛「ジャイロ!!何勝手に実体化してるの!?」

ジャイロ「聞こえねーのかテメェ!!!」

凛「!!」

一成「・・・・・・クァ」

ユラっと振り返った柳洞一成の顔は――

凛「う、嘘・・・」

さっきまで柳洞一成だった『ソレ』は岩壁のように荒く凹凸のある皮膚に代わって

衛宮「いっ、一成ッ!!」

『ソレ』は長く伸びた口から鋭く弧を描く牙を無数に並べ、その牙と同じような鋭利な爪を生やし

ジャイロ「クソッタレッ!!」

『ソレ』は長く太い尾を持ち、威嚇するように地に叩きつけた。

凛「な、なんで!!」

凛「なんで恐竜が今の時代にいるのよぉぉぉぉぉぉ!?」

『恐竜』

 人がまだ人ではなかった時代、神代よりも、最古の王よりも旧(ふる)い時代で、この星で、栄華を極めた太古の生物、太古の王が、

この冬木の地に再臨した―――



今日はここまでー

更新が遅くなって本当にすいませんでした

A---+  

テスト

私の頭は瞬時に状況を把握する。間桐慎二のサーヴァントが仕掛けてきた、理解できる。でも納得できない。
だってありえない、恐竜?そんなの、英霊が、人の手が、届くような神秘じゃない――――!!

凛「あ、―――あ」

ダメだ、イマはそんな事にとらわれていい様な状況じゃない、頭はこれ以上ないほど回ってる、アトは体に指令を送るだけ

なのに

「キシャァァァァァアアアアア―――!!!」

凛「っ―――あっ」

太古の咆哮が、遺伝子に刻みこまれた原初の恐怖を呼び起こす

「!!!!!!!!」

凛「!」

マズイ、さっきまで柳洞一成だった『ソレ』が、猛然と疾(はし)り、向かってくる

凛「クッ!」

恐怖を生存本能で押しのけ、ソレの牙から、爪から逃れようと足掻く

でもソレは、私が一秒愚かだった分だけ確実に獲物を捕食する!

凛(ダメ――間にあわ、―――ゲフンっ!!」

ドスッと私の身体に衝撃が響き渡る

凛(な、何?鉄球!?なんで私の体に、って身体が、うご、か、ないっ)

ジャイロが私に放った鉄球の回転は私のなけなしの足掻きすら無に帰した

凛「っ」

ソレは鼻息が届く距離まで迫っている、そのまま私の身体に喰らい付く―――

凛「っ・・・・え?」

事なく私たちの間を通り抜けていった

何故、と思う暇もなく状況はどんどん悪化していく

「キャァアアアア!!!!」

凛「!!」

ソレは私たちを襲わず、聖杯戦争とは何の関係もないクラスメイト達を襲撃した

衛宮「クソォォ!!」

凛「って、士郎!!」

「クァァアアアア!!!」ブン

衛宮「グアッ!!」

あえなく尾で叩き伏せられ、上に組み付かれる

凛「ジャイロ!!」

ジャイロ「世話の焼けるガキだぜまったく」ブン

「クアッ!!」

死角からジャイロが放った鉄球を跳躍しながら易々とかわす恐竜

凛「士郎!大丈夫!?」

衛宮「ああ、大丈夫だ遠坂」

ジャイロ「おいボウズ、引っかかれたり噛み付かれたりはしてねーかっとオラァ!」

士郎にそう尋ねながらも、ジャイロは鉄球を投擲し、恐竜の動きを封じる

衛宮「いや、大丈夫だ。かすり傷一つない」

ジャイロ「そうかいそいつは運が良か「キャァアアアア!!!!」


「ギャァアアアアアアス!!!!」

凛「に、二匹目!?」



教室の後方のドアをぶち倒し跳び入ってきた恐竜が、ただ呆然としていた生徒達に襲い掛かった

凛「っ」

神秘の秘匿、その言葉が頭をよぎるが―――

凛「ああもう、どうにでもなれ!!」

恐竜に向けガンドを発射する―

パシュン、パシュン、パシュン

だが、振り返させることもできず、着弾した途端掻き消えていった

凛「そんな!?」

恐竜は気に留める事無く襲撃を続ける

衛宮「くっ」

ジャイロ「ちょっと待てボウズ」

ドスっと、ジャイロはたまらず駆け出した士郎の体に鉄球を投げ込んだ

ジャイロ「やっぱてめー頭脳がマヌケだろ、さっきぶっ飛ばされたのをもう忘れたのか」

衛宮「な、何すんだ!早く助けないと!!」

走る体勢のまま固まった士郎がそう声を張り上げる

ジャイロ「良く見ろ、アレの目的は人を殺すことじゃあねえ」

凛「?・・・って、あれ?本当だわ・・誰も、死んでいない」

「うっ・・・うぅ・・・」「あっ・・・く」「・・・・・・」

皆引っかかれたり、噛み付かれたような傷があり、満身創痍の態だったが命に別状は無いようだった

さらに

凛「恐竜がいない?」

さっきまで猛威を振るっていた恐竜二匹がいつのまにか姿を消していた

ジャイロ「廊下を走って逃げてったやつらを追いかけてったよ」

やはり本当に消えた訳ではないようだ、それを裏付けるように悲鳴や怒声がまだ聞こえてくる

しかし、マスターやサーヴァントを置いて出て行くなんて

凛「一体何が目的なの・・・?」

ジャイロ「とにかく、ズラかるにせよ本体を叩くにせよここにいるのはかなりマジィ」

ジャイロ「さっさとこの教室から出るぞ」

衛宮「おい、このままあいつらを置いていけないだろう」

ジャイロ「いや、置いていくしかねェ。アレに傷つけられた生き物はしばらくするとアレと同じ恐竜になる」

衛宮「なっ」

凛「!」

確かに、よく見ると皮膚がどんどんひび割れて変質している

凛「ジャイロ、何であなたがそんなこと知っ「キシャァァアアア」

かなり近くからあの咆哮が聞こえてきた

凛「チっ、確かに今ここでのんびりしているような時間は無いようね、行くわよ士郎!!」

士郎「っ・・ああ!」

今日はここまで

恐竜に関しては(魔術的に考えたら)魔ナ。

士郎やエミヤの投影は武器に刻み込まれた経験を真似するものなので、何回も取り替えられてるジャイロの鉄球を投影しても回転は使えないということにしてます。

それじゃ投下していきます

文字化けしてしまった

(魔術的に考えたら)マジヤバイってことで

凛「ジャイロ! あなたこの『恐竜』のこと知ってるでしょう!」タタタタ

廊下を疾駆しながらジャイロに問う
目に入って来る教室はみな嵐がきたように荒らされており、生徒や教職員は皆例外なく倒れ伏していた

ジャイロ「ああ! 生前『オレの世界』に動物を恐竜化させる能力を持ったヤツが二人いた。 そいつらの内一人には勝ったがもう一人とは結局決着がつけられなかった!」

ジャイロ「ヤツらは尋常じゃなく『目』が良い! 至近距離からの銃撃もかわすほどだ。 しかも一度マーキングされでもしたらその嗅覚で延々と追ってくる!」

ジャイロも走りながら私の問いに答える

ジャイロ「だがヤツらは何故か動いてないものが見えない。 だからあの時凛の動きを封じた」

ジャイロ「つってもこんな狭ェ~~廊下で止まるなんざそれこそ自殺行為だがな」

凛(だからあの時、柳洞一成は私を襲わなかったのね。 そして、廊下を走っていく人間に標的を定めた)

凛(でもまさかもう一人平行世界の英霊が召喚されたなんて・・・しかも人を恐竜化させる英霊!?)

凛(一体ジャイロはどんな『冒険』をしてきたっていうのよ!!)

「キシャァァアアアア!!」

凛「くっ!」

私たちの後方の教室から虎柄の恐竜が飛び出してきた

凛「おちおち考えをまとめてる暇もないわね! 食らいなさい!!」

ガンドを虎柄の恐竜に向けて連射する

だが――

虎柄の見目麗しい冬木一の美恐竜「シェェアアアアロウウウウウ!!!」パシュンパシュンパシュン

当たった途端跡形もなく消えていく

凛(クソっ! 粉雪ほどにも感じてないわ! このままじゃ追いつかれる!)

ジャイロ「こっちだ!!」

先頭を走るジャイロの指示で道を曲がる

ジャイロ「凛!! シャッターを下ろせぇ!!」

凛「!! 防火シャッターね! わかったわ!!」

火事が起こった際に炎と煙を防ぐシャッターを降ろすレバーを必死に回すがなかなかシャッターが降りてこない

凛「やばいわ! このままじゃ間にあわない!!」

ジャイロ「オラオラァ!」

ドンッシャァァァァァ

すかさずジャイロがシャッターの両隅に鉄球を投げ込むと、一気にシャッターは降りてきた。

凛「ナイスジャイロ!!」

虎柄で人類の理想の美恐竜「シィィィィィロゥゥゥゥゥ!!!」ブン

衛宮「何か投げて来たぞ!」

虎柄の恐竜は間に合わないと悟るや士郎に向けて謎の物体を投げ込んできた。

凛「ガンドォ!」

すかさずガンドで撃つが―

パリーン

ビシャ

衛宮「うわっ!」

凛「キャッ!」

ジャイロ「ウオッ!」

液体が私たちに降りかかったが―

ドン

間一髪、シャッターは無事に降りきった。

虎柄メインヒロイン美恐竜「シィィィィィィィィ!!」ドンドン

しつこく体当たりしてくるがシャッターは壊れそうにない。

凛「しばらくは持ちそうね・・・って何コレ? 香水?」クンクン

あの恐竜に降りかけられた液体からは何か強烈な匂いがしてくる

衛宮「なぁ・・あの恐竜俺の名前叫んでなかったか?」

凛「さぁ? 気のせいじゃないかしら」

ジャイロ「・・・・マジィぞ凛」

凛「なにが? ジャイロ」

ジャイロ「オレ達は『マーキングされた』」

凛「えっ・・・」

「「「「「「キシャァァァァァアアアアアアア!!!!」」」」」」

遥か前方から、猛然と私たちに向かってくる恐竜の群れが見えた―――

とりあえずここまで

出来ればまた今夜投下します

凛「な、何よアレぇぇええええ!!」

ジャイロ「匂いだ! 匂いによってきてる!!」

バンッ バンッ バンッ

「「「キシャァァアアアアア!!」」」

一つ前の教室から三匹の恐竜が飛び出してきた!

ジャイロ「クソったれ!」

凛「ジャイロ!!」

凛(マズイ!! ジャイロが恐竜化したらもう決定的に私たちは終わる!)

衛宮「クっ!――令呪を以って命じる! 来い! セイバー!!」

バンッ!

セイバー「ハァァアアアア!!」

「「「グギャッ」」」

士郎の令呪によって現界したセイバーが瞬く間に恐竜共を吹っ飛ばした―

セイバー「怪我はありませんかマスター」

衛宮「あぁ、大丈夫だ。 ありがとうセイバー」

凛「仲良くお喋りしてる暇なんて無いわよ! 早く逃げないと。 こっちよ!」

いくらセイバーと言えどもこの狭い廊下にあの群れでは分が悪い。 早くこの場から離れなくては。

ジャイロ「いや違うぜ凛、正解はこっちだ」グイ

凛「ちょ、ちょっとジャイロ!? 何すんのよ!?」

ジャイロ「逃げるだとかそんなこと考えてんじゃあねェよ。 そんなんじゃ『勝つ』なんて永遠に無理ってもんだぜェェ~~」

凛「じゃあどうするっていうのよ! 今はどう考えても逃げるしかないじゃいない!!」

ジャイロ「いや勝てる、ここなら勝てる。」ガラ

そう言いながらジャイロは私の手を引っ張り教室に入っていく。

ジャイロ「オラ、何してんだテメェらもさっさと来い!」

セイバー「マスター、ここは彼に従いましょう!」」

衛宮「あ、あぁ!」

士郎たちも急いで教室に入ってきた。

士郎「ここは…『化学室』?」

凛「士郎!! 早くドアに強化の魔術をかけて!!」

士郎「! あぁ!!」

「「「「「「ギャァァアアアアアアアスッッ!!!!」」」」」」

ドンッドンッドンッドンッドンッドンッ

士郎「うぐッ、グォおおおおおおお!!」

セイバー「シロウ!!」

士郎「ぐっ、だいじょうぶだっ…セイバー!」

凛「くっ…」

士郎の強化の魔術でなんとか耐えているが打ち破られるのは時間の問題だ
早くなんとかしないとっ!

凛「ジャイロ!! 私たちを絶体絶命の危機に追い立てたあんたが策を持ってないわけないわよね?!」

ジャイロ「もちろんだぜ凛。 だが肝心なモノがねェーつっかよォォ。 恐竜共を追っ払うのに必要なモンが、化学室ならあるもんだろってのに」

凛「なに悠長なこと言ってんのよこの駄サーヴァント!!」

セイバー「リン! ここは私が引き受けます! あなたはジャイロと士郎と共に窓から逃げて下さい!」

凛「それは無理よ! 私たちはマーキングされてるの。 逃げたってあっという間に囲まれるわ!」

セイバー「ッ、ならばあの恐竜を全て斬り伏せてーー」

士郎「ダメだセイバー!! この恐竜は元々この学園の生徒や職員なんだ! [ピーーー]訳にはいかない!」

セイバー「なッーーー!!」

逃げる事も出来ない、[ピーーー]ことも許されない

私たちは完璧と言っていい程にチェスや将棋で言う『詰み』の状態に追いやられていた

凛「ジャイロまだなの? 本当にこんな所に恐竜なんていう物を撃退できるものがあるっていうの!?」

ジャイロ「……」

ジャイロは私の詰問に答えずに棚をゴソゴソと漁り続けていた

セイバー「リン! ここは私が引き受けます! あなたはジャイロと士郎と共に窓から逃げて下さい!」

凛「それは無理よ! 私たちはマーキングされてるの。 逃げたってあっという間に囲まれるわ!」

セイバー「ッ、ならばあの恐竜を全て斬り伏せてーー」

士郎「ダメだセイバー!! この恐竜は元々この学園の生徒や職員なんだ! 殺すっていう訳にはいかない!」

セイバー「なッーーー!!」

逃げる事も出来ない、殺すことも許されない

私たちは完璧と言っていい程にチェスや将棋で言う『詰み』の状態に追いやられていた

凛「ジャイロまだなの? 本当にこんな所に恐竜なんていう物を撃退できるものがあるっていうの!?」

ジャイロ「……」

ジャイロは私の詰問に答えずに棚をゴソゴソと漁り続けていた

すいませんまた今夜投下します

凛「ッーー! ジャイロぉ!!」

ジャイロ「…フゥー、なんだ凛」

凛「何だじゃないわよ! このままじゃ私たちーー」

ジャイロ「落ち着け、凛。 恐竜ごとき、にビクついてんじゃねえよ」

凛「なっ、恐竜ごときですって!?」

ジャイロ「でけぇトカゲみたいなモンだろうが」

凛「ッ、全然違うわよ! 恐竜なのよ? あんたみたいな霊格の英霊と比べることすらおこがましい太古の神秘をその身に宿してーー」

そう、私のガンドもあの恐竜共に全くつうじなかった。
複製でもなんでもなく、あれは紛れもなく破格の神秘を宿す生物だった

凛「ーーそんな恐竜達に私たちは今、マーキングされ、追われてる。
この状況を打破できる物がこんなただの化学室にあるっていうのっ!?」


「「「「「「ギャアアアアアアアアアアアア!!!!!」」」」」」

ドンッドンッドキャッメキッバギッ

士郎「ぐっ! っああああああああああ!!」

セイバー「シロウッ!!」

もう士郎の強化魔術も切れかかっている。
もう、終わーー

ジャイロ「なぁ凛。 このオレが、いや、『オレ達』が一度戦った相手の攻略法を考えてないとでも思ってんのかよォ~~」

凛「えっ…?」

ジャイロ「あの気にくわねー野郎の能力の攻略法を考えずにレースを続けるはずねーだろッ」

そう言いながら手にびんのようなものを携え、士郎が守っているドアに歩を進めていく

士郎「ぐっ…もうっ、ダメだッ!!」バッ

「「「「「「ギャアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!」」」」」」

バンッッ!!

とうとう、恐竜がドアを押し破り私たちに突撃してくる

ジャイロ「匂いをマーキングされて追跡される? 逆に考えるんだよ。
匂いで追われるならもっと匂いを強くすればいいってなッ!」

ジャイロ「オラァッッ!!」

バシャッ、と掛け声と共にびんの中身の液体をぶちまけるジャイロ

しかし

セイバー「ダメです! 恐竜にかかっていない!!」

恐竜は液体飛散する液体すらもかわし抜ける。
かわした先にいるのはーー

凛「ジャイロぉお!!」

恐竜の爪は、牙はジャイロをーー

「「「「「「ギッ、ギャアアアアアアアアアッ」」」」」」

凛「ーーーえ?」

ジャイロ「ニョホッ、 あんたらには良く効くだろーな鼻が無駄に良い分よォ」

引き裂くことも貫くこともなく、本当に、本当に奇妙なことに恐竜の群れは雲の子を散らすように廊下に飛び出し逃げ去っていった

ジャイロ「太古の時代にはない臭いは楽しめたかよ。
『アンモニア』の臭いはよ」

士郎「た、助かった…」

凛「あ、アンモニアって、さっきぶちまけたのってまさかアンモニア水!?」

ジャイロ「おう、化学室ならアンモニア水ぐらいあんだろと思ってな」

ジャイロ「恐竜つっても獣には違いねーんだ。
ならーー、弱点も獣と一緒だろーよ」

凛「……もしアンモニア水がなかったらどうしてたのよ」

ジャイロ「……そん時はそん時だ」

本当に、このサーヴァントは…

凛(でも、ジャイロは最初から最後まで、冷静だった…。 私は、追い詰められて、いたずらに敵を恐れて冷静さを失い策を考えることすらしなかった)

凛(私は…)

ジャイロ「……」

ここまで

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