コナン「光彦が密室の中で殺されただと!?」 (293)
元太「三日ほど前から光彦を鍵のかかった部屋の中に監禁してたんだけどよ」
歩美「今日お昼ご飯に生ゴミを与えようと部屋の中に入ったら、部屋の中で光彦君が息絶えてたの!」
灰原「どこからツッコミを入れて欲しいのかしら?」
コナン「鍵は元太が管理してたんだよな?」
元太「ああ、博士の作ってくれた特殊な鍵だ」
元太「電子チップが埋め込まれてるからこれがねえと電子ロックが解除できねえし」
元太「ロックシステムを相当複雑に作ったから博士本人ですら合鍵を簡単には作れねえ」
コナン「出入口は……この扉しかないみたいだな」
歩美「この部屋も博士の特製品で、日の光を浴びるなんて贅沢を光彦君にさせたくないから、窓も作ってないよ!」
歩美「換気用のパイプならあるけど、細いから人間は通れないし……」
歩美「トイレの排水管も人間が通るには無理な細さに設計してあるらしいよ」
コナン「つまり現場は完全な密室だったわけか……」
灰原「ところで……円谷君は一体何の死因で死んだのかしら?」
コナン「おっと……そういやそれがまだわかってなかったな」
コナン「光彦の死体を調べてみるか……どれどれ……」
コナン「死体の状態を見る限り……おそらく死因は>>9だろう……」
テクノブレイク
コナン「死体の陰部から発せられる異臭……そして現場に大量にぶちまけられたこの粘性のある液体……」
コナン「ペロッ……これは光彦の精液!」
コナン「間違いない、光彦はテクノブレイクで死んだんだ!」
灰原「つまりオナニーのし過ぎで死んだ事故ってこと?」
元太「いやそれはおかしいぜ、コナン! 光彦には性的快楽なんて与えてやるもんかって貞操帯を付けてあったんだ!」
元太「あれ……でも今の光彦のチンコには付いてねえな……」
歩美「一体どうして……」
コナン「どうして? 決まってるだろ?」
コナン「何者かがこの密室に侵入し、光彦の貞操帯を外し、大量の射精をさせてテクノブレイクまで追い込んだのさ」
灰原「ってことは……」
コナン「ああ……これは事故なんかじゃない……」
コナン「殺人だ」
灰原「でも現場は密室だったのよ? しかも扉には特殊なロックがかかっている……」
灰原「簡単に扉は開かないし……尚且つ現場は密室になるよう再び鍵をかけられていた……」
コナン「確かに……この密室の謎を解かない限り、事件の真相は見えてこないだろうな……」
コナン「元太。お前の持ってた鍵はしっかり管理してたんだろうな?」
元太「ああ、ちゃんと持ってたぜ」
元太「言っておくが俺は犯人じゃねーぞ。少なくとも今日の午前中はカーチャンの家事の手伝いをさせられていて、歩美が俺んちに来て光彦の監禁場所まで生ゴミを一緒に運んだんだ」
元太「今日のアリバイは証明できる」
コナン「ふむ……じゃあ光彦の死亡推定時刻を調べてみるか……」
コナン「死後硬直や死斑からしか判断できないが……」
コナン「おおよその予測だと……>>20頃だな」
今
コナン「まだ死体の体温も暖かいし……今死んだんじゃねこいつ」
灰原「えっ」
コナン「うん多分さっきまでちょっとまだ息あったんだろうな」
コナン「だとすると……死体見つけたときにすぐ救急車呼んでおけば助かったかもしんないな……」
コナン「まあ……光彦だし……別にいいか」
歩美「うん……光彦くんだし」
元太「確かになぁ……光彦だしなぁ……」
灰原「いやいやいやいや」
コナン「んだよ灰原。何か問題あんのか?」
灰原「大ありじゃない! むしろこの状況でどうして問題ないと言えるの!」
コナン「……」
コナン「!!」ハッ
コナン「そうだ! これは明らかに大きな問題だ!」
灰原「ようやくわかったのね! よかったわ! あなたにもまだ人の心があって!」
コナン「たった今死んだということは」
コナン「ついさっきまで犯行を行っていた犯人がすぐ近くにいたということになる!」
灰原「そっち!?」
コナン「んだよ灰原! 元太と歩美が現場に来る直前まで犯人がいたってことだぞ!? その事実に何か文句あるのか!?」
灰原「いや……確かにそっちも重要な事実が判明したと言えるけども……」
コナン「元太! 歩美!」
コナン「お前らがこの監禁部屋に生ゴミを持って来たとき、犯人っぽい奴を見なかったか!?」
元太「は、犯人っぽい奴って……え、えーと……」
歩美「そういえば……>>36さんが近くを歩いていたような……」
田中将大を名乗る男(イニシャルS,Y)
歩美「田中将大を名乗る男の人を見かけたよ!」
元太「でも確かあいつ、持ってる鞄のネームプレートに『S,Y』ってイニシャルが付いてたぜ!」
コナン「『S,Y』……一体誰だっていうんだ……」
灰原「いや答え8割は出てると思うわよ?」
コナン「バーロー! 予測だけで推理を確定できるか!」
灰原「いやまあそうだけど……」
コナン「とにかくそいつが怪しいが……正体もわからねえ奴を追うことはできねえ……」
コナン「せめて何か現場周辺にそいつの手がかりがあれば……」
コナン「……ん?」
コナン「扉の前に……>>44が落ちてるぞ……?」
ダイナマイト
コナン「ダイナマイトが落ちて……ダイナマイト!?」
コナン「まずい! もう導火線に火が付いている!」
灰原「いやどうしてそんなものに今まで気付かなかったのよ!?」
コナン「みんな! すぐにここから離れるんだ!」
――カッ!
ヽ`
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コナン「げ、現場ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
元太「現場ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
歩美「現場ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
灰原「誰一人円谷君の死体を気にしていないこの現状!」
コナン「くそっ……なんとか俺たちは避難できたが……あれじゃ現場に残された証拠はすべて吹っ飛んじまった……」
コナン「もう犯人を追う手がかりは何も……」
元太「そうでもないぜコナン!」
コナン「?」
元太「実は俺……現場から逃げるとき、必死になって現場に残された証拠を一つ抱えて来たんだ!」
コナン「な、なんだって!?」
歩美「歩美も一個持って来たよ!」
コナン「お、お前ら……!」
コナン「爆発に巻き込まれて死んじまうかもしれねえあの状況で、証拠を持ち出してくるなんて……」
コナン「ったく……避難訓練のとき、避難の際は余計な荷物は持つなって教わったってのに……」
元太「へへっ、俺は悪ガキだからな! 避難訓練のときに言われたことなんて覚えてねえよ!」
歩美「歩美も事件の証拠を守るためなら悪い子でいいもん!」
コナン「なるほど……最高の悪ガキだな、お前ら……」
コナン「で、何を持って来たんだ?」
元太「ああ、俺は>>56を持って来たんだ」
博士の作った光彦をテクノブレイクで殺すボタン
コナン「博士の作った光彦をテクノブレイクで殺すボタンか……」
元太「現場の中でこれが落ちてたのを見つけたんだ」
元太「でもこれを使うと光彦をいたぶる楽しみがなくなるから、最後に使おうと思って監禁部屋の金庫に入れてあったはずなんだよなぁ……」
コナン「その金庫は頑丈なものか?」
元太「いや、番号を揃えて開ける奴だから時間さえあれば順番に揃えて行けば開く」
元太「どうせ中身は光彦を殺すボタンだったから光彦が押すはずねえと思ってよ……」
コナン「確かに……監禁で精神が狂って自殺を考え始めたとしても、わざわざ金庫からボタンを出す意味は無いしな……」
コナン「じゃあ、歩美ちゃんは?」
歩美「歩美が持って来たのは>>68だよ!」
光彦をテクノブレイク死させるボタンを自動的に開始させるボタン
コナン「光彦をテクノブレイク死させるボタンを自動的に開始させるボタンか……」
コナン「なんかよくわかんないけど、どうしても光彦をテクノらせたいのはよくわかった」
歩美「要するに、このボタンを押すことで」
歩美「さっきのボタンが自動的に開始するの」
コナン「どうしてわざわざそんなものを……」
歩美「光彦君が金庫からあのボタンを取り出して、私たちに使えないようにどこかに隠しちゃう可能性もあると思って」
歩美「そういうケースを想定して、直接あのボタンを押さなくても済む準備をしておいたの!」
歩美「それに、必死に金庫からあのボタンを取り出して、私たちが使えないように必死に隠した光彦君の、目の前で」
歩美「このボタンの存在を説明したときの光彦君の顔を想像したら」
歩美「ゾクゾクしない?」
コナン「歩美ちゃんどうしちゃったの」
歩美「これは元々それとなく監禁部屋の見えにくい場所に置いてあったよ」
歩美「厳重に保管するとそれはそれで怪しまれるからね」
コナン「そ、そうか」
コナン「まあ……何かの証拠にはなると思うよ。ありがとう二人とも」
灰原(……いや何の証拠になるのよこれ……)
コナン「じゃ、じゃあ次は……アレだ! 近所の住民の聞き込みでも始めようぜ!」
元太「この辺りに住んでる人って言うと……そういや、>>77が住んでるんじゃなかったか?」
斎藤佑樹
コナン「ID:m8GqlmqQ0は何なのかな? 斉藤佑樹を出せば面白いと思ってる中学生かな?」
コナン「やめてくんないかなそれ。毎回お前みたいなの現れるんだけど正直扱いに困るんだよマジで」
コナン「ID:m8GqlmqQ0に限らず次に誰かが斉藤佑樹のネタ出したら安価下扱いにするかな……」
灰原「何をブツブツ言ってるの……」
コナン「いや何でもない」
コナン「で、斉藤佑樹さんの家って?」
元太「ここだけど……インターホン鳴らしても出ねえな」
歩美「留守なのかなぁ?」
コナン「日曜とはいえ真昼間だしな……」
コナン「仕方がない……頼むぜ、キック力増強シューズ!」
コナン「うっし鍵開いたぞ」
灰原「違うわ江戸川君。鍵じゃなくてドアが開いたわ。明確に言うと蹴り壊されたわ」
歩美「お邪魔しまーす」
元太「でも聞き込みなのに留守の家に入ってどうすんだ?」
コナン「現場周辺でお前らが田中将大を名乗る男を見かけた……」
コナン「だがそいつの鞄には『S,Y』のイニシャルが入ったネームプレートがついていた……」
コナン「斉藤佑樹のイニシャルもS,Yだ。その田中将大を名乗る男の正体としての可能性はあると言える」
灰原「いやだから多分もう8割か9割は確定……」
コナン「いくら可能性が高くても証拠がなくちゃゼロと同じ……それが推理だ」
灰原「……そ、そう」
歩美「あれ?」
コナン「どうした歩美ちゃん?」
歩美「リビングの机に……>>92が置いてあるの」
遺書
コナン「なんか他の奴らも色々言ってるけどさ」
コナン「いくら世間で話題になってても俺興味のないニュースとかほとんど見てねえから」
コナン「だから言わせてくれ。俺野球にまったく興味が無いということを」
灰原「何の話?」
コナン「大丈夫、こっちの話だから」
コナン「ところで遺書が見つかったってのは本当か?」
歩美「うん! リビングの机の上にこれが!」
コナン「どれどれ……」
遺書の内容 >>100
なんでそんな世間知らずが安価SSなんかやろうと思ったのか
好きなSS好きなだけ書いてりゃいいだろ勝手に隅っこでシコシコしてろよオナニー野郎気色悪い
ポスティングシステム修正案が決まった場合
マーくんと糸井を殺す
>>97
コナン「いや世間一般が知ってる程度には知ってるよ。ただ興味が無い」
コナン「そしてコナンSSにわざわざ斉藤佑樹のネタを連発して使う意味がわからない」
犯罪を犯してしまいました
人を殺してしまった罪はおもいです
はやく死ななければなりません
ヤスラカにねむりたい
スヤスヤと・・・
斎藤佑樹
コナン「これは……!」
灰原「……ん?」
コナン「間違いない、これは犯行を自白した遺書……」
灰原「え、いや……これ……」
コナン「つまり犯人は斎藤佑樹さんだったということか!?」
灰原「いやだから……これ……縦……」
元太「じゃあ、あのとき俺たちが見た男は……」
コナン「斎藤佑樹さんだった可能性が非常に高くなったと言える……」
コナン「しかし最大の問題はあの密室だ……」
コナン「あの密室にどうやって侵入し、光彦を殺し、どうやって再び部屋を密室にしたって言うんだ……?」
歩美「そうだよね……それがわからないと事件が解けたとは言えないし……」
コナン「しかし現場を調べようにもあの現場はダイナマイトで吹っ飛ばされてしまったし……」
元太「博士も作ってくれるなら爆発に耐えきれる監禁部屋にしてくれればよかったのによォ」
歩美「もう、無茶言わないでよ元太君!」
コナン「……待てよ?」
阿笠「なんと! 光彦君がワシの作った監禁部屋で殺されたじゃと!?」
コナン「ああ、しかも密室殺人だ」
コナン「犯人の目星は大体着いたが……そいつが今どこにいるのかはわからない……」
コナン「さらに言うと密室の謎も解けていない……」
コナン「とりあえず密室の謎を解きたいが、現場はダイナマイトで爆破されてしまった……」
コナン「そこで……」
阿笠「監禁部屋を作ったワシに、部屋の構造を教えてもらいに来たというわけじゃな」
コナン「ああ……あの部屋、何か特殊な仕掛けがあったりしないよな? 隠し扉とか……」
阿笠「監禁部屋じゃからのう、外界と繋がる場所は最低限の数にしたわい」
阿笠「じゃが……あの部屋には>>122という特徴があったはずじゃ」
真空
コナン「真空?」
歩美「でもあの監禁部屋には換気パイプやトイレの排水管もあったよね?」
阿笠「うむ、実はそれらを塞ぎ、真空ポンプを使って部屋の中を真空にするシステムが備わっているんじゃ」
コナン「そのシステム作動させたら光彦ヤバくね?」
阿笠「そうじゃな。最悪の場合死に至る」
灰原「最悪の場合どころか大半の場合死に至るわよ!」
コナン「何でそんなシステムを……」
阿笠「いやぁせっかく監禁という密閉させるにはもってこいの話じゃったからのう」
阿笠「一度でいいから人間を真空状態の中に放り込んで殺してみたかったんじゃ」
阿笠「それでこっそり元太君と歩美君には内緒でシステムを作っておいたんじゃよ」
コナン「それ、作動させたのか?」
阿笠「いや、使うと光彦君が死んでしまうかもしれんからのう」
阿笠「元太君と歩美君に許可を得てからにしようと思い、まだ動かしてはおらん」
阿笠「じゃがシステムを作動させるスイッチはここにある。ワシの家に侵入すれば簡単に押せるじゃろうな」
コナン「いや、光彦の死因はテクノブレイクだ。真空によるものじゃない……」
コナン「しかし……真空か……」
阿笠「ん? どうしたんじゃ?」
コナン「いや……何でもない」
阿笠「しかし犯人の目星が付いたんじゃったら、通報して警察に協力して貰って探すということはできんのか?」
コナン「……確かに、あの人が犯人だという証拠はたくさん出てきたが……」
コナン「どうしても……あの人が犯人だと断定することができないんだ……」
阿笠「探偵としての直感という奴かのう?」
コナン「そうかもしれない……」
コナン「それに動機も見つからないしな……」
阿笠「光彦君を殺す動機か……」
阿笠「そういえば光彦君は監禁される一週間ほど前……>>147へ行っていたのう」
アラスカ
阿笠「家族旅行とかでアラスカへ行っていたはずじゃ」
元太「ああ、そういや自慢してたなぁ、あいつ……」
歩美「そうそう、アラスカの旅行のお土産も持って来たよね!」
コナン「アラスカの土産?」
元太「え、コナン貰ってねえのか?」
歩美「歩美、今持ってるよ! ほら!」
コナン「これは……>>157か?」
kskstの味
これは素直に安価通りに従っていいの?
それとも本当にkskstの意味で書き込んだの?
kskstの味のスレを知ってるから怖くて聞いてんだよ
コナン「金か!?」
歩美「そう! アラスカで掘り当てたんだって!」
灰原「……ん?」
元太「でもコナンは貰ってねえってのはどういうことだ?」
コナン「さては光彦の野郎……俺にだけわざと土産持ってこなかったな!」
歩美「うわぁ光彦君最低……」
元太「死んで良かったなあんな奴……」
灰原(これ……黄鉄鉱……)
コナン「しかし金を掘り当てたとなると金銭絡みでの動機が見えてくるな……」
灰原「あの……これ黄鉄……」
コナン「奴が金を掘り当てたと自慢していたなら自慢を聞いた全員に動機があるとも言える……」
歩美「光彦君、学校でいろんな人に自慢してたよ」
元太「もしその生徒から親とか生徒の近所の奴にも噂が広まってたら、誰にでも動機があることになるんじゃねぇか……?」
コナン「確かに……そうなるとあの人にも噂が広まっていた可能性もゼロではないか……」
灰原「だからこれ……黄……」
元太「やっぱり斎藤佑樹が犯人なんじゃねぇの?」
歩美「でも遺書があったってことは、もうどこかで死んでるってことじゃ……」
コナン「自殺なんかさせるか! 犯人に自殺なんかさせちまったら探偵は殺人者と変わらねえ!」
元太「でもどこ探せばいいんだよ!?」
コナン「もう一度……もう一度あの家の中を調べるぞ!」
コナン「何か……何か手がかりは無いのか!?」
コナン「彼の居場所……いや、事件が発展するならどんな証拠でもいい!」
コナン「何か……」
元太「おーい、コナン!」
コナン「どうした元太!」
元太「寝室で>>178を見つけたぜ!」
斎藤の遺体と119最新履歴の携帯
コナン「これは……斎藤佑樹の死体!?」
元太「俺が駆け付けた頃にはもう……」
コナン「く、くそっ!」
歩美「ねえ、死体のそばに携帯があるけど……」
コナン「ん? 最新の履歴が119……?」
歩美「救急車を呼ぼうとしたってことかな?」
灰原「これから自殺しようとしていた人間が?」
コナン「どういうことだ……? 何故119番を……」
コナン「それに119番に通報したのなら救急車が来ているはず……」
コナン「しかしこの家に救急車が来ている様子はまったくない……」
灰原「妙ね。何だか彼が本当に自殺したのか怪しく思えてきたわ」
コナン「よし……死体を調べてみよう」
コナン「死因は……>>191ってところか」
もんさつ
コナン「門札ってところか」
灰原「門札?」
コナン「ああ……後頭部を見ろ。小さな板状のもので殴られた跡がある」
コナン「おそらく門札で殴られて殺されたんだ」
灰原「ってことは……」
元太「これも殺人じゃねーか!」
コナン「そう……つまり……」
コナン「真犯人は別にいる!」
元太「光彦君を殺し……そして斎藤佑樹さんを殺した……真犯人……!」
コナン「もっとこの現場をよく調べよう!」
コナン「真犯人の手がかりが残っているかもしれない!」
歩美「コナン君! これ!」
コナン「どうした歩美!」
歩美「斎藤佑樹さんの手に……何か握られてる!」
コナン「こ、これは……>>207じゃないか!」
科捜研の榊研究員の名刺
コナン「科捜研の榊研究員の名刺じゃないか!」
元太「これってダイイングメッセージって奴じゃねぇのか!?」
歩美「じゃあ犯人は榊研究員!?」
コナン「……」
灰原「どうしたの? 江戸川君?」
コナン「なるほどな……」
灰原「?」
コナン「少しずつ見えて来たぜ……この事件の全貌が……」
歩美「ほ、本当!?」
コナン「今、俺の頭の中にはある人物の犯行の流れが見えている」
コナン「だがこれを証明するには……まだ証拠が足りない」
コナン「そこで悪いんだが……ここから一旦俺一人で行動させてほしい」
コナン「みんなは博士の家にでも集合していてくれ」
元太「気を付けろよコナン……真犯人が襲ってくるかもしれねえ」
コナン「安心しろ、犯人に殺されるほど落ちぶれちゃいねぇからよ」
コナン(さて、行くか……>>216に)
博士の家の地下5階
コナン「博士の家の地下五階……」
コナン「ここは博士が作り上げた発明品という名のガラクタで埋め尽くされた倉庫のような場所……」
コナン「おそらくここに……」
コナン「……よし」
コナン「やっぱりあったぜ……>>223だ」
コナン「ようお前ら、待たせたな」
灰原「博士の家の地下に行って、一体何を探してたのかしら?」
コナン「決定的な証拠さ」
元太「決定的な……」
歩美「証拠?」
コナン「さあ始めようじゃねえか……事件の真相の解明をよ」
推理タイム入ります
安価ないよ
コナン「まず見て欲しいのは……俺が地下から持って来た証拠だ」
灰原「そうね……あなたが探していた証拠って何なのかしら?」
コナン「こいつだよ」
ズル
灰原「!?」
光彦「」
元太「光彦!?」
歩美「そんな! 死んだはずじゃなかったの!?」チッ
コナン「こいつは地下に隠されていた……本物の光彦さ」
灰原「本物……ってことは、あの死体は偽物の円谷君ってこと?」
コナン「そうだ……まあ偽物っつーか」
コナン「光彦のクローン体だ」
元太「クローン!?」
コナン「そう……アンタは光彦のクローンを作り、本物を地下に閉じ込めておいたんだろう?」
コナン「阿笠博士!」
阿笠「な、何を言うとるんじゃコナン君!」
阿笠「確かにワシの科学力ならば、光彦君のクローンを作るなど簡単じゃが……」
阿笠「どんな理由で気持ち悪い光彦君のクローンなんかを作らねばならん!?」
コナン「決まってんだろ」
コナン「光彦がアラスカで掘り当てた金が狙いさ」
コナン「クローンを作り、クローンは自分の言うことを何でも聞くように躾ける」
コナン「そして本物の光彦と入れ替え、光彦の保管していた金を自分の家に運ばせたんだ」
コナン「もしも金が指紋認証や虹彩認証系の金庫に入れてあったとしても……クローンなら簡単に突破できるからな」
灰原「なるほど……そうして金を集めた阿笠博士は……」
元太「用済みになったクローンを処分するために……」
歩美「私たちの光彦君監禁の話に乗ったのね!?」
阿笠「なっ……!」
灰原「いくら躾けたクローンとは言っても、相手は人間……」
元太「いつ金を狙って裏切るかわからない……」
歩美「だから光彦君クローンを殺したんでしょ!?」
阿笠「そ、それは……」
コナン「それは違うぞ」
灰原「えっ」
元太「えっ」
歩美「えっ」
コナン「確かに博士は監禁部屋を作り、テクノブレイクボタンや真空システムなど、光彦クローンを殺すための用意はしていた」
コナン「だがクローン裏切りが怖くて殺すつもりなら……とっとと真空システムを作動させていたはずじゃないか」
灰原「た、確かに……真空システムの作動スイッチは博士の手元にあったのだから、簡単に押せたはず……」
コナン「それに光彦の死因はテクノブレイク……真空による窒息死じゃない」
元太「博士なら第2のテクノブレイクボタンぐらい……」
コナン「殺すだけならそんな手間はいらない。とっとと真空システムを作動させればいい」
コナン「それをしなかった理由は一つ」
コナン「博士は急いでクローンを殺そうとは考えていなかったってことだ」
歩美「じゃ、じゃあ……博士は私たちの光彦君監禁話が面白そうだったから乗っただけ?」
コナン「そうだ。光彦を殺したのは博士じゃない」
灰原「じゃあ一体誰が犯人なの?」
灰原「そもそもあの密室をどうやって突破したのよ?」
灰原「いいえ、突破しただけじゃないわ」
灰原「あの密室を開き円谷君を殺した後」
灰原「犯人は再び扉を閉め密室を作り上げている」
コナン「確かに……一見あの扉を突破するのは非常に難しく思える……」
コナン「だが実際はそうじゃない」
灰原「えっ?」
コナン「だって実際鍵はあるじゃないか。元太の持っている鍵が」
コナン「その鍵を使えば扉は開く。単純かつ明快な理屈だ」
元太「で、でもよ!」
元太「俺はこの鍵を一度たりとも手放してねーぜ!?」
歩美「お風呂に入るときとかは?」
元太「いや、風呂に入るときも、飯食う時も、寝てるときもずっと持ってたんだ!」
元太「この鍵を誰かが盗めるわけが……」
コナン「そう……その鍵は盗めない」
コナン「つまり」
コナン「元太。お前があの扉の鍵を開けた人物」
コナン「真犯人だ」
灰原「なっ……」
歩美「なっ……」
阿笠「何じゃとぉぉぉぉぉ!?」
元太「バ、バカ言うなコナン!」
元太「光彦はあの日、俺たちが生ゴミを持って言った日に殺され」
元太「お前が死亡推定時刻を調べようとした瞬間に息絶えたんだぞ!」
元太「俺は朝からカーチャンの家事を手伝ってたし」
元太「歩美が来てからは歩美と一緒だったんだ!」
元太「まさかカーチャンや歩美も共犯だなんて言う気か!?」
コナン「いや、これはお前の単独による犯行だ」
元太「だから俺にはアリバイが……」
コナン「テクノブレイクのボタンを監禁部屋から取り出すだけなら、前日にも可能だろう?」
阿笠「そ、そうか!」
阿笠「あのボタンさえ取り出してしまえば、どこでだって光彦君をテクノブレイクさせることができる!」
阿笠「それを監禁部屋の金庫から出し、個人で所有していれば……」
灰原「アリバイは無くなったも同然ね」
コナン「おそらく光彦の貞操帯を外したのも昨日だ」
コナン「貞操帯が外れていれば、いかにも誰かが貞操帯を外して光彦をテクノらせたようにも見えるしな」
コナン「さらにお前は俺たちが現場を調べている間に、こっそりダイナマイトを仕掛け……」
コナン「現場を爆破することで証拠をすべて消し去ったんだ」
コナン「そのとき……ボタンを現場に置いてくるのを忘れてしまったお前は……」
コナン「咄嗟に『現場から証拠を必死になって持って来た』と言い、誤魔化した」
コナン「この一連の流れだけならば歩美のボタンにも言えることだが……」
コナン「鍵を管理していたのは……元太。お前だけだ」
コナン「そしてさらに……お前は捜査対象を自分から逸らすために、斉藤佑樹に罪を着せようとした……」
元太「で、でもよ! 田中将大を名乗る男は歩美も見てたんだぜ!」
歩美「うん! それで、鞄のネームプレートにS,Yのイニシャルがあったのを覚えてるよ!」
元太「俺が犯人だってんなら、そいつは一体何だったんだよ!?」
コナン「そいつが誰だったのか? また妙なことを言う」
コナン「その答えはどうして斉藤佑樹に罪を着せようとしたのか、の答えとも直結するな」
灰原「どういうこと?」
コナン「斉藤佑樹は聞いちまったんだよ、監禁部屋の中でテクノブレイクする光彦の声を」
コナン「元太は歩美と一緒に監禁部屋まで行っている間に、テクノブレイクボタンを押し、監禁部屋の光彦をテクノらせる」
コナン「すると当然射精の快感で光彦が声を上げる」
コナン「その声を聞いた斉藤佑樹さんは、何かあったんじゃないかと声のする監禁部屋へ向かうが、扉は開かない」
コナン「そこで救急車を呼ぼうとするが、もし何かの厄介な事件なら、あまり巻き込まれたくないという心理が働いた」
コナン「そこで『田中将大』だと嘘の名を名乗って救急車を呼ぶ」
コナン「そこを元太と歩美ちゃんに目撃され、『田中将大を名乗るイニシャルS,Yの男』が完成したんだ」
灰原「なるほど……それで携帯の最新履歴が119だったのね」
コナン「ああ」
歩美「え、でも、救急車なんて来たっけ?」
コナン「来たんだろうな……だが」
コナン「元太が仕掛けたダイナマイトの爆発による被害に巻き込まれ、吹っ飛んじまったんだろう」
コナン「それで俺たちは救急車を見なかったんだ」
コナン「斉藤佑樹さんの存在に気付いた元太は、すぐに斉藤佑樹さんに罪を着せることを思いついた」
コナン「歩美に俺と灰原を呼ぶように頼むと、その間に斉藤佑樹さんの家に侵入し、後頭部を門札で殴り殺害」
コナン「そして何食わぬ顔で歩美のところへ戻ったんだ」
元太「ま、待てよ! あの遺書はどうなるんだ!?」
コナン「あれは斉藤佑樹さんのメモを見つけたお前が、これは使えると思って文字を書き足して作った偽の遺書だ」
コナン「元々『犯人はヤス』と縦書きされていたメモをな」
灰原「あ、ちゃんと気付いていたのね」
コナン「ああ、ついさっきな」
灰原「……いや見た瞬間気付きなさいよ」
元太「お、おい忘れてねぇか!?」
元太「斉藤佑樹さんのダイイングメッセージを!」
歩美「そういえば……科捜研の榊研究員の名刺を握りこんでいたね……」
元太「そうだ! アレも偽の証拠だって言うつもりか!?」
コナン「ああ! アレは斉藤佑樹さんを殺した班員を榊研究員に見せかけるための偽装だ!」
元太「偽装だって証拠はあんのかよ!」
コナン「死の直前、わざわざ財布または名刺入れから名刺を取り出して握り込む被害者なんざいねえ!」
元太「ぐ、偶然名刺入れから出して近くに置いてあったのかも……」
コナン「すぐ取れるような目立つ場所に置いてあった場合、もし榊研究員が犯人だったら、すぐ気付いて隠滅するはずだろうが」
元太「うぐ……」
灰原「でも小嶋君はどうして円谷君をわざわざ密室で殺したの?」
歩美「そうだよ! 殺したければテクノブレイクするボタンを押せばすぐ……」
コナン「おそらく……元太は気付いちまったのさ」
灰原「気付いてしまった……?」
コナン「どんなスイッチを使おうと……どんなボタンを使おうと……どんな機械を使おうと……」
コナン「そして仮に相手が光彦だとしても……」
コナン「殺人には変わらないということに!」
灰原「……」
灰原「当然でしょ!!」
コナン「今まで光彦を殺し続け感覚が麻痺していたが」
コナン「どんな形であれ殺人は殺人! 罪に問われる!」
コナン「それに気付いた元太は、光彦を密室の中で殺すことで」
コナン「事件を迷宮入りさせ、罪に問われないようにしたんだ!」
歩美「でも……罪に問われたくなかったんなら、最初から光彦君を殺さなければ……」
コナン「何言ってるんだ歩美ちゃん……」
コナン「光彦なんだから殺さないと……」
歩美「あ、そっか……」
灰原「何を納得したの!?」
コナン「光彦だから殺さなくちゃいけない、だが殺人は罪である」
コナン「この二つの事実に挟まれた元太は、この殺人計画を考え、実行に移したんだ」
コナン「そうなんだろう?」
元太「ち、違う……お、俺は……」
コナン「お前は斉藤佑樹さんに罪を着せるために殺したが……その殺人手段は門札による撲殺……」
コナン「お前の体をちゃんと調べれば……どこかに返り血が残ってるだろうな」
元太「!!」
コナン「さあ……警察を呼び、とことん調べて貰おうじゃねぇか」
その後、元太の衣服から斉藤佑樹の血液が検出され、元太はすべてを自白し、事件は幕を下ろした。
同時に阿笠博士はクローンを利用した金品強奪の罪に問われ逮捕され、
歩美ちゃんは監禁プレイに目覚めクラスの男子を玩具に毎日楽しい日々を送っている。
おわり
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