京太郎「…今日はこれ、和了ってもいいんだよな?」(266)

京太郎「嶺上ツモ。16000オールだ…」

京太郎100000 咲-30000 和-30000 タコス-40000

咲「つ…強すぎる…」

和「こんなオカルト…ありえません…」

タコス「犬がこんな強いとは…知らなかったじぇ…」

京太郎「俺なんか別に強かねえよ。今日は偶然運がよかっただけだ」

久「…ふ~ん。偶然ねぇ。私にはまだ実力の20%も出してないように見えたけど?」

京太郎「部長まで何を言い出すんですか。俺みたいな素人を買いかぶりすぎですって」

京太郎「それにみんなも知っての通り、俺の麻雀ランクは"F-"だぜ?」

京太郎「Aランクの皆に勝てたのは偶然に決まってるじゃないか」

咲「そっかぁ~。でも、今日の京ちゃん・・・ちょっとかっこよかったかも・・・///」ポッ

和「(須賀君、多分実力を隠していますね・・・凄い・・・///)」

ワカメ「・・・」ニヤニヤ

京太郎「(・・・ったく、こうなるから隠しておきたかったんだ・・・)」

京太郎「(ワカメの野郎にまさかランク"SSS+"の通知書が見られるとは・・・迂闊だったぜ)」

放課後、部室

京太郎「これでいいんですよね?約束はちゃんと守ってもらいますよ?」

ワカメ「分かっとる分かっとる。あんたの麻雀ランクについては誰にも言わんでおく」

ワカメ「それにしても・・・まさかお前さんが世界に一人しかいないと言われてるランク"SSS+"の雀聖だったとはのぅ」

京太郎「ちょっと染谷先輩、あまりそういう事を口外しないで下さい。ここではランク"F-"って事になってるんですから」

京太郎「誰が聞いてるかわかりませんからね」



久「(・・・須賀君がランク"SSS+"ッ!?)」ゾクゾクゾク

久「(マコと須賀君がコソコソ怪しかったから隠れてたけど・・・凄い事を聞いてしまった・・・・///)」ドキドキ

帰り道

京太郎「今日は厄介な事になっちまったな…」


タコス「お~~い!バカ犬~!」


京太郎「…なんだタコスか。俺になんか用か?」

タコス「何だもタコスもないじぇ!この資料はどういう事だじぇ!」バンッ!

京太郎「…俺の事、調べたのか?」

タコス「今日の犬の打ち筋があまりにも凄かったから気になって調べたけど…」

タコス「この資料…嘘だらけだじぇ!」

タコス「出身地も出身中学も趣味も特技も何もかも全部デタラメだじぇ!」

タコス「そして何より!バカ犬が麻雀ランクF-って資料が何処にも見当たらないじぇ!」

タコス「お前…何者だじぇ…」ドキドキ

京太郎「(人の個人情報を他人に渡すとか…まずいだろ清澄…個人情報保護法的に考えて…)」

京太郎「(にしてもめんどくさい事になったな…)」

照「京ちゃん…こんにちは…///」

京太郎「ちょっ!照!お前なんでこんな所に!?今日は例の日じゃないだろ!」

タコス「てる…?その人は誰だじぇ?」

照「突然来てしまってごめんなさい。京ちゃんに一日でも多く麻雀を教えt」

京太郎「照!ちょっとこっち!」グィッ!

照「京ちゃん…大胆…///」ポッ

タコス「あ、こら!バカ犬!逃げるなぁ~!!」


タコス「クソ~逃げられたじぇ…」

タコス「それにしてもさっきの人…なんだか咲ちゃんに似ていたような…」

タコス「バカ犬…きょ…京太郎とどんな関係なのか気になるじぇ…」

白糸台

京太郎「結局なんだかんだで白糸台まで着てしまった…」

照「私達の為に…ありがとう…京ちゃん…///」

淡「須賀く~ん!!来てくれたんだね~!///」

菫「須賀…その…なんだ…今日もその…よかったら特訓を頼む…///」ドキドキ

京太郎「しょうがねぇ…じゃあ早速打とうか。向こうでは実力を隠してるから腕が訛っちまってるかもな」

京太郎「う~ん・・・ロン 32000。うふ これで照さんは全裸りゃね うふふふ・・・ムニャムニャ」

ワカメ「このバカどんな夢見とるんかのう・・・・」

久「ほっときましょう。なんか幸せそうだし。あと気持ち悪いし」

京太郎「うふふふふ・・・・は、はやくぬぐのだ ぐふっ」
                                        終わり

菫「そういえば清澄の方では須賀の実力を知っている者はいないんだったな」タン

淡「須賀君の凄さが分からないなんて!清澄の人達の目は節穴です!!」タン!

照「…淡、良い事言った」タン

京太郎「いや、それが実は昨日バレちまった。なんとか誤魔化したが十中八九バレてると思う」チャ

京太郎「よし、ツモ。8000オール」パタパタパタ

淡「それにしても須賀君に買出し行かせたりタコス作らせたり荷物持ちさせるなんて」

淡「私本当に清澄の人が許せません!今度の大会でボコボコにしちゃいますよ!」タンッ!

京太郎「まぁ淡、そう言うなって。向こうじゃ実力隠してる俺が悪いんだし・・・」ドンッ!

京太郎「それに俺だって清澄の一員だぞ?」

照「白糸台に転校すればいいのに・・・」タン

菫「須賀・・・ちょっと待て」

京太郎「ん・・・?どうした菫?」

菫「須賀、そのリストバンド、外してみろ」

京太郎「ん?これの事か?」パッ ズドーンッ!!

照「このリストバンド・・・200㎏はある・・・」

菫「須賀、私達の前では素のお前でいてもいいんだぞ?」

京太郎「わり。癖になってんだ。力抑えるの」

東1局2本場

京太郎「じゃ、久々に能力使うか・・・」

照「京ちゃんの能力見るの久しぶり・・・///」ドキドキ

菫「ようやく須賀の本気を見れるのか・・・」

菫「ではまずは出鼻挫きの先制リーチだ!」

京太郎「ふ、ならばおっかけリーチだ!」

淡「あ~・・・こりゃ~岩手の姉帯さんの"オリジナル"かな?」

京太郎「ツモ!4000オール!」

照「やっぱり本物は凄い・・・///」

淡「姉帯さんじゃなくて私にこの能力を教えてほしかったなぁ~・・・///」

菫「卓上に夢を描きつつ追っかけリーチか。本当に恐ろしい奴だ・・・///」ゾクゾク

東1局3本場

京太郎「(じゃ、軽く12巡先でも見てみるか)」キュイィィィン!

京太郎「(11巡目で菫がツモるか・・・随分早いな。ならば・・・)」

京太郎「(その未来を"消し飛ばす"!)」ゴゴゴゴゴ

照「!?!?」ゾクゾク!

菫「ッ!?」ビクッ!

淡「・・・?」

菫「(今大切な"何か"が変わった気がした・・・)」

照「(まさか京ちゃん・・・"未来"を変えた・・・ッ!?)」

11巡目

京太郎「ツモ。タンヤオのみ。1000点だ」

照「さすが京ちゃん…///」

菫「物凄く良い手配なのに和了れなかった…」

淡「須賀君凄すぎる…///」

京太郎「なぁ。」

菫「?」

照「ん?」

淡「どしたの?」



京太郎「そろそろ"目を開けて"打っていいか?」


みんな「!?」

京太郎「それと学ランの上着も脱がせてもらうぜ」ズドーンッ!

菫「…まだ力を抑えてたのか」

京太郎「わりぃな。子供の頃から色々抑えてて。家庭の事情でね」

京太郎「ま、これで70%ってとこか?教える分には丁度いいだろ」

照「…京ちゃんがそういうなら…///」

淡「……ワイシャツ姿の須賀君…かっこいい///」ポッ

菫「す…須賀…///もし私が須賀に勝ったら…そ…その…一緒に喫茶店にでも付き合ってくれんか?///」

淡「あっ~!菫ちゃん!抜け駆けは禁止~!」

照「京ちゃん…私も…///」

京太郎「わり、俺珈琲とか苦手なんだ。それに…」


京太郎「俺に勝つなんて無理だろ?」ニコッ


照菫淡「(…かっこいい///)」

東1局4本場

京太郎「……」シュバババ

菫「(は…速いッ!今理牌を何秒で終わらせたッ!?)」

菫「(二秒…いや…一秒!?いや、もしかしたらそれ以下か!?フェイントも5回以上は入れてたな…はは…考えられん…)」

京太郎「俺のターンだ」シュバババ

照「(…す…凄い…。さっきとはスピードが段違い…。今1ターンで2回…いや、3回はツモったか?)」ハッ!

照「そうかッ!!京ちゃんの河を確認すれば…ッ!?」

京太郎の河
1ピン 9ソウ 北 南 中

照「(ご…5回…だ…と…?)」ガクガク

京太郎「わりぃ、ちったぁ力抑えた方がいいか?」シュバババ

菫「い…いや!結構だ。70%の須賀の実力を見ておきたい…///」

照「風圧で目が見えない…ッ!!今まで京ちゃんはこんな状態で打っていたの!?」ポロッ

京太郎「…わりぃな、それ、ロンだ」パタパタパタ

照「くっ!」
照ライフ8000→6100

淡「(か…辛うじて見えた…ッ!!ドラの表示牌とてるてるのロン牌が入れ替わっているッ!な…なんてスピードッ!!」


京太郎「まだまだ行くぜ…?」



京太郎「倍プッシュだ」ニヤッ

一時間後…

京太郎「みんな、お疲れさん」

京太郎100000照-20000菫-40000淡-30000

照「……///」ピクピク

淡「……///」ジョワァァ

菫「……///」ジュワァァ

京太郎「…あちゃ~みんな気絶しちまってる…」

京太郎「こりゃやっぱ次からは力抑えないとダメだなぁ」

京太郎「反省反省」

京太郎「ま、みんなも倒れてるし、龍門渕にでも遊びに行くか。ハギヨシさんもいるし」

龍門渕高校麻雀部

透華「あら、あなたは確か清澄の雑用係じゃありませんこと?」

京太郎「あ、その節はどうも。清澄の須賀京太郎と言います。ハギヨシさんいますか?」

透華「生憎今ハギヨシはいませんわね…」

透華「ところであなた、京太郎さんと言いましたっけ?あなた麻雀は出来ますの?」

京太郎「…麻雀ですか、一応出来る事は出来ますけど…」

透華「ナイスですわ!」

透華「今丁度麻雀が出来る人間が3人しかいなくて…ハギヨシが戻るまで入ってもらってもいいですわね?」

京太郎「はぁ…。(ま、ハギヨシさんが戻るまでくらいならいっか…)」

衣「お~、と~か。新しい友達か?」

一「む…男の人…」イラッ

透華「どうやらハギヨシのお友達のようですわね」

京太郎「始めまして、須賀京太郎と申します」

一「透華が男の人を連れてくるなんて珍しいね」イライラ

透華「一は何をイライラしてますの?それより京太郎さんは麻雀が出来るようなので早速打ちますわよ~!」

衣「お~、きょーたろーも麻雀が出来るのか。強いのか?楽しみだなぁ~」ニコニコ

京太郎「いや~俺なんて全然弱いですよ…はは…」

京太郎「(ふ~ん。この子、麻雀ランクA+はあるな。やるじゃん)」

東3局目1本場 親 透華

透華36000 衣35000 一28000 京太郎1000

透華「ふふ、きましたわ!リーチですわ!!」

京太郎「いや~これは困ったなぁ~…ははは」

衣「今日のと~かは強いなぁ~」

一「ちょっと透華~?初心者の京太郎君もいるんだし、もう少し手抜いてあげたら?」

透華「初心者とは言え手を抜くのは失礼ですわ!!ふふ、覚悟なさい!京太郎さん!」

京太郎「はは、透華さんは手厳しいなぁ~(う~ん、ちょっと手抜きすぎたかな?)」ニコニコ

今の京太郎のハンデ

200㎏のリストバンド×4、1tの上着、利き腕縛り、視力縛り、全能力縛り、聴牌縛り

京太郎「(ま、ここで飛ばされて終わらせるってのもありっちゃありだな~)」

一「ごめんね~京太郎君。透華ってば大人気なくて~」

京太郎「いえいえ、俺の方こそ相手にならないくらい弱くてごめんね~…はは」

衣「………なぁ」


衣「いつまで"人の土俵"立っているつもりだ?」


一「…?衣?それってどういう…」

京太郎「…あ~、やっぱA+レベルにはわかっちゃうか~…」

透華「???」

衣「お前も"こっち側"の人間であろう?」



衣「有象無象の化け物め!!」

一「衣…?私には衣が何を言ってるのかさっぱり…」

衣「そやつの腕を持ってみればわかる」

一「腕…?ちょっと失礼…」グッ

一「ッ!?重ッ!!な…何なんだこれぇ~!?」

透華「ど…どういう事ですの!?まさか手を抜いてらしたんですの!?」

京太郎「ん~、ま、A+がいるしバレるわなそりゃ」パッ ズドーン!

京太郎「ごめんごめん。ちょっと俺、力抑えんの癖になってて」ニコッ

透華「な…なんて重さ…」ガクガク

一「ぜ…全然気がつかなかった…」ブルブル

京太郎「まぁでも、今呪霊錠は解いたから、能力だけは開放させて貰うぜ?」

京太郎「さすがにこのまま飛ばされて終わりってのはつまんないからな」ニヤッ

今の京太郎のハンデ
1tの上着、足技縛り、利き腕縛り、聴牌縛り

東3局1本場

透華「よ…よくもまぁ騙してくれましたわね!」

透華「しかし、私が先ほど掛けたリーチでツモ和了りすればあなたのトビは確定しますわ!」

京太郎「ま、そうなりますね。"ツモれれば"の話ですけど」

京太郎「(とりあえず15巡先まで見ておくか…)」キュイィィィィン


京太郎「(あ~、こりゃ6巡目で和了るなぁ~)」

京太郎「(だがその"未来"は…)」

京太郎「(俺が"消し飛ばす!")」ゴゴゴゴ

衣一透華「ッ!?」ビクッ!!

東3局1本場30巡目

透華「ぜ…全然和了れませんわ…」

一「(この感じ…衣の場の支配と同じようでまるで違う…)」ガクガク

衣「(ハイテイすら和了れる気がしない…)」ガクガク

京太郎「ふぅ、流局だな。でも俺の河を見て欲しい」

透華「…ッ!?ま…まさか!!」

京太郎「………そう」


京太郎「"流し満貫"だ…」フッ

一「(こ…この人…一体何者…!?///)」ドキドキ

衣「(……きょ…きょーたろー…かっこいい…///)」ポッ

透華「(京太郎さん…素敵ですわ…///)」キュンッ

一時間後…

結果
京太郎1192296 衣794 一-999999 透華-300ペリカ

京太郎「あちゃ~やっぱA+を飛ばすのは無理だったかぁ~」

衣「振り込まない様に逃げ回るだけで精一杯だったぞ…///」

衣「なぁきょ~たろ~…?///きょ~たろ~にトバされなかったご褒美に…今度衣を遊園地にだな…その…///」

一「衣~!抜け駆けは禁止だよ!京太郎君!もしよかったら今度僕のマジックショーを見に来てくれないかな?一番前の特等席を用意するよ!///」

透華「ちょっとお待ちなさい!京太郎さんはわたくしと龍門渕専用リゾートで遊びになりますのよ!///」

衣「いや衣と!」

一「いいや私と!」

透華「わたくしと!」

京太郎「(あちゃ~めんどくさい事になってきちまったなぁ…)」ヤレヤレ

バーン!
咲「京ちゃん!やっと見つけた!」

透華「清澄の!?どうしてここに!?」

タコス「おい犬~!私と結婚するじぇ!」

淡「清澄の人なんかに須賀君は渡さないよ!須賀君もしよかったら私と…」

衣「白糸台!?」

照「いいや、私と」

久「須賀君、私と…」

和「部長、さすがにこればかりは譲れません」

菫「須賀、私と…」

衣「きょ~たろ~…衣と…」

みんな「私と」

みんな「結婚して下さい!」

京太郎「…まぁ能力もバレちまったし。しゃあねぇか」

京太郎「みんな俺の嫁にしてやるよ」フッ

おわり

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