P「腹パン幸子・・・?」 (50)

P「するの?されんの?」

ちひろ「一事務所に一人、腹パンされる幸子です」

P「サンキューチヒロ」

幸子「」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1386908228

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凛「P、私の私物を勝手に動かさないでっていつも言ってるじゃん」

P「す、すまん・・・」

凛「ほんと、バカでキモイよね、Pって」

P「・・・・・・」

────────────────────

P「オラァ!」ボコォ

さ「」

────────────────────

P「おはよう、美優。ちょっといいか?」

三船「あの・・・Pしてもらってる私が言えることではないんですけど・・・
    名前で呼ばないで欲しいっていつも言ってますよね」

P「あ、あぁ・・・すまん、ついな」

三船「困るのでやめてくださいね」

Pわ、分かった・・・。じゃ、じゃあ改めて三船・・」

三船「・・・」

P「・・・・・・三船、さん・・・」

三船「はい、Pさん」

P「・・・」

────────────────────

P「フォォラァ!」ドゴォ

幸子「」

────────────────────

美嘉「でさー★あそこのパンケーキが超★おいしくてねー」

莉嘉「ほんと!?じゃあ今度連れてってよー☆」

P「・・・」

美嘉「いいよ★」

莉嘉「やったー☆お姉ちゃん大好き!」

P「な、なぁ・・・」

美嘉「あ?何か用?P」

P「莉嘉はしばらくスケジュールがが詰まっててな・・・遊びに行く暇が無いんだ」

莉嘉「それを何とかするのがPでしょ?ほんと、使えないよねPって」

P「いや・・・俺が頑張ってるからお前らに仕事がだな・・・」

美嘉「うわっ何?だから私たちは休まず働けって言うの?Pって他人のこと考えたことある?ないよねー
    だって友達いなさそうな顔してるもん。彼女とか絶対できたことないでしょ」

莉嘉「お姉ちゃん、Pくんがかわいそうだよー、童貞丸出しなんだから言ったら可愛そうだって☆」

P「・・・」

────────────────────

P「アァゥラァ!」バコォ

幸子「」

P「あぁぁ!思い出すたびに腹が立つ!幸子ォ!」バコォ

幸子「」

P「オラァァ!」ボコォ

幸子「」

P「今日は朝までコースだからな!覚悟しておけよ!」

幸子「・・・」

────────────────────

P「これからデパートのイベント会場でトークショーか・・・アイドルは・・・」

かな子「でねー」

みりは「あはは!」

千枝「それで・・・」

P「この三人か・・・ならまだ安心・・・」

みりあ「あ、P!ジュース!」

P「はいはい・・・」

かな子「シュークリームもお願いね!」

P「おいおい・・・これから仕事だってのにあんま食うのは・・・」

か「え?」

P「いや・・・よくないんじゃないかと・・・」

みりあ「P、早くしないと移動時間になっちゃうよ?」

P「わ、分かったよ・・・」

みりあ「ほんと、Pってどんくさいよねー」

千枝「それはいいすぎだよ、みりあちゃん・・・」

みりあ「何?千枝ちゃん、文句があるの?」

千枝「いや・・・」

かな子「Pがどんくさいのなんてこの事務所では皆知ってるよ。今更反論する人なんていないって」

みりあ「そうだよねーあははっ」

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P「ハァ、ハァ・・・一番近いコンビニまで1kmって結構辛いんだが・・・そもそもなんで俺がパシリにされて・・・」

店員「ありがとうござしたー」

P「シュークリームにジュース、その他にお菓子、これだけあれば十分だろう」

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P「お前ら、買ってきたぞ」

みりあ「・・・ん?」

P「どうした?」

みりあ「これ、エナドリじゃん・・・」

P「気に入らなかったか?」

みりあ「あのさぁ・・・みりあが好きなのはスタドリなの、ス・タ・ド・リ!
     これ、何回言ったか分からないよ?」

P「ス、スマン・・・」

みりあ「買い直し!」

P「え・・・」

みりあ「早く!」

P「分かった・・・」

その後、俺は走ってコンビニまで行ったが、帰ってくると既にみりあ達は移動していた。
俺もすぐに移動し何とか本番前にスタドリを渡そうとしたが、みりあは現地でスタドリを飲んでいた。
トークショーは無事に終わった。

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P「俺は・・・パシリじゃない!」

幸子「」

P「大体!子供の癖に!大人を何だと思ってる!」

幸子「」

P「クソ・・・クソッ・・・」

幸子「・・・Pさん・・・」

P「クソッ・・・」

幸子「Pさん!」

P「クソ・・・え?」

幸子「大丈夫ですよ、Pさん」

P「幸子・・・お前喋れたのか」

幸子「ボクはPさんのこと好きですから、そんなに悲しまなくても大丈夫ですよ」

P「お前なんかに好かれても・・・担当アイドル達があの調子じゃあな・・」

幸子「安心してください。Pさんはそんなに嫌われてませんから」

P「は・・・?お前何言ってんだ?」

幸子「」

P「目が虚ろに戻った・・・」ボコォ

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P「おはよう」

凛「・・・」

P「(無視・・・か。幸子はああ言っていたが、本当は嫌われていないなんてこと、あるのだろうか・・・)」

凛「・・・」カリカリ

P「(試してみるか・・・)」

P「な、なぁ渋谷」

凛「何?」

P「今日、仕事も学校も無くて暇だろ?なら・・・」

凛「悪いけど、このあと友達と買い物行くから」

P「そ、そうか・・・悪かった・・・」

凛「別に」

P「(ま、まぁ・・・先約が入っていたなら仕方ないよな・・・」

凛「あ、そうだ」

P「ん?どうした」

凛「事務所のスタドリ切れてるから買っておけってちひろさんが」

P「そうか」

凛「そういえば私も必要なものあるんだった」

P「はいはい(またパシリか)」

凛「どうせだからついて行ってあげる」

P「!?」

凛「どうしたの、急に固まって。言っておくけどついでなだけで他意は無いからね」

P「(そんなことは分かっている・・・俺が驚いているのは、一緒に出かけてくれる事に、だ)

P「じゃ、じゃあ行くか」

凛「うん」

こうして俺は渋谷との初おでかけをした。ロケでは別行動、送り迎えもさせてくれない、という事を考えると
一緒に歩いてくれるだけでも驚きだった。

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P「幸子、今日渋谷と一緒に歩いたぞ」

幸子「」

P「まさか・・・まさかとは思うが本当に俺は嫌われていないのか・・・?」

幸子「」

P「幸子・・・」バコォ

────────────────────

P「三船さん」

三船「はい」

P「今度の日曜、〇〇の収録入れたいんですが・・・」

三船「問題ないですよ」

P「そうですか、じゃあお願いします」

P「(幸子と話して以来アイドルと衝突することがなくなった。特別俺が何かをしたわけじゃない。
  ただ急にアイドル達が丸くなった気がするのだ」

P「(やっぱり幸子が・・・?)」

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P「なあ、幸子」

幸子「」

P「何か喋れよ!」ボコォ

幸子「」

P「幸子、お前なんだろ・・・アイドル達を変えてくれたのは」

幸子「ちが・・・すよ」

P「!?」

幸子「ちがい・・・ますよ、Pさん」

P「何が違うって言うんだ、幸子!」

幸子「アイドル達が変わったんじゃない。Pさんが変わったんです」

P「俺が・・・?」

幸子「はい。Pさんはアイドル達から冷たくされる度に自信を無くし、ストレスをためる一方でした」

P「・・・」

幸子「その結果、同じミスを繰り返し、さらにアイドルから冷たくされる、というスパイラルに陥っていたんです」

P「ああ・・・」

幸子「でも、ボクを殴ってストレスを解消し、アイドルから嫌われていないかもしれないと思い込み、
    少しずつ自信を回復していきました」

P「思い込みか・・・」

幸子「でも、もちろん根拠はありました。アイドル達は心からPさんを嫌っているわけじゃない。
    だって本当に嫌いなら社長やちひろさんに相談をするはずです。ずっとPさんが担当でいたということは
    替えて欲しいという要望が無かったという事でしょう」

P「ただ、態の良いパシリにされていただけなんじゃ・・・」

幸子「もちろん、それもあるでしょう。でもそこは、PさんがしっかりしたPだとアイドル達に分からせれば解決です」

P「(そういえば、担当になった当初はあいつらも優しかったかもしれん・・・)」

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P「今日から君の担当になったPだ。よろしくな、しぶりん」

凛「う、うん」

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P「三船さんって存在がえろいよね」

三船「はぁ・・・」

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P「姉妹丼っていいよな・・・お前らビッチっぽいし」

美嘉「は?」

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P「はらみりあ星人だぞー」

みりあ「」

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P「おっ[ピザ]ゥ!」

かな子「氏んで下さい」

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P「(きっと俺が悪かったんだろうな・・・多分・・・)」

幸子「今のPさんならきっと皆をトップアイドルに導けますよ。もうボクも必要ないでしょう」

P「な、なに言ってんだ幸子!俺はお前のおかげで・・・お前に礼がしたいんだ!」

幸子「ダメですよ、Pさん。ボクの役目は終わったんです。これ以上ここにいるわけにはいきません」

P「おい、待て!待ってくれ幸子ォ!」

幸子「良い腹パンでしたよ・・・Pさん・・・」

その後の俺は、幸子に言われた通り順調にPとしての力を付けていき、担当アイドル達をレギュラー番組を持つ程に成長させることができた。
アイドル達には以前のような雑な扱いを受ける事もなく、良好な関係を築けている。それもこれも幸子、お前のおかげだ・・・。
きっとお前は今もどこかで腹パンにより多くのP達を救っているのだろう。お互いに頑張ろう、いつかまた会えるその日まで・・・。

以上がPによる幸子のステマである。これを読んだら早速幸子をプロデュースして欲しい。
板汚し失礼しました。

後日譚ではないが似た物なので投下
もちろん幸子age


幸子「腹パン代行始めました」

P「どうしたんだ幸子・・・しばらく見ない間にずいぶんガタイが良くなったじゃないか。
  確か学業に専念したいとかで・・・」

幸子「勉強の息抜きに筋トレを続けていった結果がこれです。せっかくなので、何かに生かせないかと思って」

P「それで腹パン代行か・・・」

幸子「はい」

P「その腹パン代行ってのは具体的に何をするのか教えてくれるか」

幸子「いいですよ。まぁ実際に見てもらうのが一番良いでしょう。付いてきてください」

P「(まだ仕事あんだけど・・・)」

幸子「ここです」

P「ここは・・・学校?」

幸子「小学校です」

P「一体小学校で何を・・・」

幸子「まずは仕事着に着替えます」

P「それは・・・自称アイドルの衣装じゃないか」

幸子「そうです。じゃあ、入りましょう」

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P「(小学生二人が喧嘩をしている)」

教師「あ!もしかして貴方が!?」

幸子「はい。腹パン代行だ。対象は彼らですね?」

教師「そうです。どうかよろしくお願いします」

P「(なにをするんだ)」

幸子「では、早速抱けど君達はボクを殴ると良いですよ」ドヤァ

P「(なにいってだ)」

生徒A「お姉ちゃん、急に割り込まないでよ。これはBとの勝負なんだ」

生徒B「そーだ」

幸子「確かに、子供の喧嘩に大人が口を挟むのは間違いかもしれません。だけど二人とも、もう傷だらけじゃないですか。
    これ以上暴力によってお互いを傷つけあうというならボクを殴ってストレスを解消してください」

P「」

子供A「そんなことしてどうなるっていうんだよ!」

幸子「ボクは君が100人集まって殴っても倒れない強靭な肉体を持っています。どうしてもBくんを殴りたいというなら
    まずはボクを倒してみてください!」

子供「そこまでいうなら・・・どうなっても知らないからなー!」ドス

幸子「フフ・・・良いパンチです。さぁ、Bくんもかかってきて下さい」

教師「さすが腹パン代行」

P「(気が狂っとる)」

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子供A「お姉ちゃんのおかげですっきりしたよ!ありがとう、お姉ちゃん!」

幸子「それなら良かったです。二人とも仲良くしてくださいね」

子供B「うん!」

P「(心なしか幸子のキャラも変わっている)」

教師「本当にありがとうございました。これ、ほんのささやかなものですが」

幸子「ありがとうございます・・・・・・でも、これは少し多いみたいですね。この半分で十分です」

教師「え・・・でも・・・」

幸子「残りのお金は生徒達に使ってあげてください」

教師「はい!どうもありがとうございます!」

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P「いくらもらったんだ」

幸子「五千円です」

P「てことは一万円渡されたのか。(一時間小学生二人から殴られるだけで一万というのは・・・意外とボロい商売かもしれない)」

幸子「Pさん。ボクはこの仕事を金儲けではなく、世の中のためにと始めたんです」

P「(なーに言ってだこいつ)」

幸子「ボクは、腹パンで世界を救って見せます!」

P「そうか・・・」

────────────────────

幸子「今日はここですね」

P「(うちの女子寮じゃん)」

幸子「早速入りましょうか」

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幸子「こんばんは、腹パン代行です」

友紀「お、来た!待ちくたびれたよ!」

P「何してる姫川」

友紀「ぷ、P!?どうして?!」

P「幸子は一応うちの事務所のアイドルだろ。同僚を・・・お前は・・・」

友紀「ちょ、ちょっと待ってよP!幸子ちゃんが代行だとは思わなかったし、というよりこの人ほんとに幸子ちゃん!?」

幸子「そうですよ」ドヤァ

P「(まぁ、分からないよな・・・壁殴り代行みたいな体しやがって)」

幸子「とにかく、以来したということは代行を必要としているんですね?」

友紀「う、うん・・・」

P「理由はなんだ」

友紀「キャッツが負けたから」

P「それだけか?」

友紀「それだけ」

P「お前・・・!」

幸子「いいんですよP。これが普通です」

P「普通ってお前なぁ・・・」

幸子「人は様々なことでストレスが溜まりますからね。他の人からするとくだらないと思うような内容でも当人には大問題だったりするんです」

P「そらそうだけど・・・」

幸子「さ、始めましょう。ストレスはなるべく早く発散させた方が良いです」

友紀「よーし!」ボコォ

幸子「なかなかドスのきいたパンチです!良いですね!」

P「(俺がおかしいのか)」

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友紀「あースッキリした!またお願いね、幸子ちゃん!」

幸子「はい、分かりました」

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P「おい、金はもらったのか」

幸子「もらいましたよ。二千円」

P「二千円だと!?この間は一時間で一万円だったじゃないか!今回は二時間だったろ!」

幸子「はい、だから金額は決まってないんですよ、Pさん」

P「決まってない?つまり、ボランティアってことか?」

幸子「まぁ半分はそうなりますね。だからお金もあくまで募金ってことで」

P「はぁ・・・(よくわからん)」

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幸子「今日はここですね」

P「ここは・・・LIVE会場!?」

幸子「みたいですね」

P「一体こんなところで何を・・・」

幸子「とりあえず入ってみましょう」

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P「あ・・・!」

凛「ん?あなたたちが代行ですか?」

幸子「はい、そうです。隣のサラリーマン風の男は違いますけど」

島村「うわー!凄いですね、体!触ってもいいですか?」

幸子「ええ、どうぞ」フンス

島村「かたーい!」

P「ちょ、ちょっといいかな?」

未央「はい!なんですか?」

P「いや・・・あなた達はもしかしてNG・・・?」

凛「はい、そうですけど」

P「(マジか・・・アイドル業界・・・いや、芸能界で今一番の話題となっている国民的アイドルグループじゃないか)」

島村「体脂肪はいくつなんですか?」

P「(でも・・・一体何のために幸子を)」

幸子「さぁ、もういいでしょう。お仕事について話して欲しいんですけど」

凛「そうだね、そろそろ始まっちゃうし」

P「始まる?」

島村「はい。実は私達の代わりにLIVEバトルをしてほしくて・・・」

P「LIVEバトルを!?」

未央「LIVEバトルってものすごくコストを消費するし、正直無くても良いようなイベントだから出たくないんだよね!」

P「そんなことはない!衣装やアイテムがもらえる重要なゲーム要素だ!」

幸子「まぁ内容は把握しました。それなら早速準備をしましょう」

P「ちょっと待て幸子!LIVEバトルの代理なんてお前できるのか」

幸子「はい。LIVEバトルはスタミナを使いますからね。こんなときのために持久力と攻コストを上げときました」

P「そうか・・・」

幸子「はい。じゃあ着替えてきますね」

P「(よく考えたら幸子もアイドルなんだし代理じゃなく自分のライブに出てほしいんだが)」

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司会「皆様、お待たせいたしました!いよいよLIVEバトルが始まります!」

ワーワー

司会「まずはチャレンジャーNW!」

オォォー

司会「そしてNG代行、輿水幸子!」

シーン

P「(まぁそうだろうな。しばらく活動休止していた上、そこまで知名度があったわけでもないし)」

司会「さぁ、このバトル、一体どちらが勝つのか。今、戦いの幕が切って落とされました!」

ワーワーギャー

P「お互いが自分の持ち歌を歌っている・・・。凄い、どちらも一歩も譲らない!」

司会「さぁ、LIVEバトルもいよいよ大詰めです!」

オォーー

P「凄い・・・歌いながらの乱闘が始まっている・・・これがトップアイドルを目指す者の戦い!」

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幸子「どうでしたか!?P!」

P「あ、あぁ・・・凄かったよ」

幸子「当然です。ボクは強いですからね」フフーン

P「(そう。当然乱闘が始まった時点で幸子の勝ちは決まっていたのだ。だがその前でも意外と良い勝負になっていたのは・・・。
  やはり、幸子にはアイドルの素質があるのかもしれない)」

幸子「フフーン」ムキ

P「(まずは減量だな)」

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幸子「今日は国会ですね」

P「(もう誰が来ても驚かない)」

幸子「勝手に入ってもいいんですかね」

P「ダメだろ」

----------------------------------------

P「(いろいろと手続きが面倒だったが何とか入れた)」

幸子「ここみたいです」

P「ん、この部屋って・・・」

ギャーギャー

P「うわっ酷いなこりゃ・・・」

幸子「議員達が暴れてますね・・・」

P「(よくある国会中継の部屋だな・・・なんとなく話が見えてきた)」

幸子「おや、あの女性こっちに手を振っていますね」

P「依頼人か」

幸子「行ってみましょう」

女性「助かりました!かばってください!」

議員「おい!話がまだ終わってないぞ!」

幸子「まぁまぁそんな目の前に乗り出して話も何も無いですよ」

議員「なんだお前は!引っ込んでいろ!」

幸子「落ち着いてください。相手は女性ですよ」

議員「落ち着いてなどいられるか!そいつらは無理矢理法案を通そうとしているんだぞ!」

幸子「それでも、まずは落ち着いて話を聞きましょう。そこからです」

議員「だから・・・」

幸子「どうしても気が納まらないなら、ボクを殴ってください」

議員「!?何を言ってるんだ君は」

幸子「ボクのお腹でよければ喜んで貸しましょう。さぁ、思う存分殴ってください」

議員「い・・・意味が・・・」

幸子「いいからその怒りをボクのお腹へ!」

議員「う・・・うおぉ!」ポコ

幸子「甘いですよ!もっと拳に気持ちを込めて!」

議員「クソォ!」ボコォ

幸子「その調子です!」

P「(頭が痛い)」

議員「ハァ、ハァ・・・」

幸子「どうですか、少しは落ち着きましたか?」

議員「あぁ・・・すっきりしたよ。さっきの怒りが嘘のようだ」

幸子「それは良かった。とりあえず今日は帰ったらどうですか」

議員「そうだな、そうしよう。すまなかった・・・」

女性「ありがとうございました!一時はどうなることかと」

幸子「国会議員ともなるといろいろと辛い事もあるでしょうけど頑張ってくださいね」

P「(イイハナシダナー)」

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その後、国会議員が一人逮捕された事を、ニュースを見ない幸子とPは知る由も無かった。

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P「(今日はクリスマス・イブか・・・彼女がいない上、仕事が山積みな俺には関係の無い事だな)」

P「しかし、なんかこう・・・もやもやするな・・・」

幸子「気が晴れないって顔していますね、P!」

P「幸子・・・!」

幸子「どうですか、一発」

P「いや、しかし・・・一応お前のPであったわけだからな・・・」

幸子「Pだから殴ってはいけないという決まりはありません。老若男女、誰でもウェルカムです!」

P「幸子・・・俺は、お前を気狂いの変人だと思っていたのに・・・」

幸子「勘違いは誰にでもありますよ、P。大切なのは気付いてからどのように行動するかです!」

P「ありがとう・・・幸子!」ドゴォ

幸子「くっ・・・今までで一番気持ちのこもったパンチです、Pさん!全身に響いてきます!」

P「オォ!」バコォ

幸子「この気持ち・・・Pさん、好きです!」

P「俺もだ幸子!」ガコォ

────────────────────────────────────────

その直後、事務所に入ってきたちひろさん他アイドル数名に現場を目撃され、警察沙汰になってしまった。
俺はその場で現行犯逮捕されるに至り、取調べを受けた。同じく話を聞かれたであろう幸子が事情を説明し、俺は晴れて元の生活に戻る。
というハッピーエンドにはならず、暴行の罪に問われ懲役2年の実刑判決を受けてしまった。
時々幸子から手紙が届くが、相変わらず腹パン代行を続けているようだった。きっと、幸子ならこの狂った世の中を変えてくれるだろう。
そう信じて、再び会える日を楽しみにしている。

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投下してから気付いた
幸子ageをするなら腹パンから離れないといけないという事に

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