モバP「村松さくらのいる事務所」 (50)
P「村松なにしてんの」
さくら「ソファーに座ってまぁす」
P「何もしてない感じか」
さくら「あぁー、レッスン行こうかなー」
P「暇か」
さくら「忙しいでぇす」
P「おやつ食べるか」
さくら「食べる!」
P「じゃあチョコあ~んぱんをあげよう」
さくら「チョコあんぱん!」
P「チョコあ~んぱん」
さくら「チョコあんぱん」
P「あ~ん」
さくら「あ~ん」
P「チョコあ~んぱん」
さくら「チョコあ~んぱん」
P「よしよし、あげよう」
さくら「やった!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1380166072
P「村松、最近悩みとかあるだろ」
さくら「えー、別に無いですよぉ」
P「イズミン」
さくら「……」
P「SR」
さくら「イズミンはぁ、ちょーキレイだから当然ですよぉ」
P「三人一緒にがよかったのにな」
さくら「運営も遊びじゃないからぁ、それは仕方ないもん」
P「俺あれ欲しかったのに取れなかった。頑張ったのに」
さくら「あー、私もレアメダルでエナドリチャージ交換して頑張ったのに出なかったです」
P「あれ前にやったニューウェーブメインのライブの写真だろ」
さくら「そうです」
P「じゃあ次は村松か土屋だな。後ろに写ってたし」
さくら「多分、アコちゃんですよぉ。私じゅよー少ないし」
P「村松はこんなに愛らしいのに。俺は村松大好きだよ」
さくら「そうなんですか」
P「最近何か、プライベートっぽい写真撮られなかったか? 特訓前みたいなの」
さくら「んー、あっ、学校帰りにタイヤキ買って食べてるところ激写されました」
P「そうか」
さくら「学校に通報されちゃってぇ、ちょー怒られたんですよぉ」
P「まぁ、買い食いは良くないな」
さくら「だって食べたかったんだもん」
P「そうだな」
さくら「……」
P「よし、じゃあタイヤキ買いに行こう」
さくら「……おごり?」
P「おごり」
さくら「二個?」
P「二個。一人二個」
さくら「あっ、でも、イズミンはつぶあん苦手だから、イズミンのはチョコとクリームにしましょー」
P「ナチュラルに他の連中の分も買うことになっている。まあいい、二人にメールしといて、タイヤキあるよって」
さくら「はーい」
P「村松ちょっと来い! 早く!」
さくら「何ですか! お仕事ですか!」
P「違う! とときんの周りをうろうろしながらケーキが食べたいことをアピールしに行く!」
さくら「そうするとどうなりますか!?」
P「明日にはケーキを作ってきてもらえる」
さくら「明日! 素早いですね!」
P「とときんはたまに素早い。走れ!」
さくら「はい!」
P「もっと速く! 足が渦巻きになるくらい!」
さくら「えぇー! どうやったら渦巻きになりますか!?」
P「じゃあお手本を見せてやる! おらぁぁあああああ!」
さくら「あぁ! プロデューサーさん速いですよぉ!」
P「どうだ! なってるか!?」
さくら「なってないでぇす! 速いですってばぁ! 待ってよぉ!」
P「村松ケーキうまいか?」
さくら「おいしいでぇす」
P「そうか。さすがとときんのケーキだな」
さくら「愛梨さん可愛いしスタイルいいしケーキ上手だし、スゴいですよねぇ。ちょー尊敬しちゃいます」
P「シンデレラガールの名は伊達じゃないな」
さくら「……」
P「うまいか?」
さくら「うん」
P「そうか」
さくら「……プロデューサーさんはぁ、お菓子作りできる子の方がいいですか?」
P「んー、確かにぱぱっと上手にお菓子が作れたら、女の子っぽくて可愛いと思うかもな」
さくら「ですよねぇ」
P「まぁちょっと偏見入ってるかもだけど」
さくら「……」
P「どうした? お腹いっぱいなのか?」
さくら「違いますよぉ」
P「違うのか」
さくら「……」
P「……」
さくら「……甘い卵焼きなら作れます」
P「ん? ちゃんと巻けるのか?」
さくら「巻けます」
P「そうなのか! 凄いな!」
さくら「えっ! スゴいですか!?」
P「甘いやつは砂糖入ってるから焦げやすくて難しいんだ! 村松は上手に出来て凄いな!」
さくら「えー、卵焼きは簡単ですよぉ」
P「たくさん練習しないと簡単には出来ない。偉いぞ村松」
さくら「……今度作ってきてもいいですか?」
P「マジか。楽しみにしてる」
さくら「あぁー、あんまり期待しちゃダメですよぉ」
P「超楽しみ。明日からお昼のお弁当買わないで来る」
さくら「プレッシャーやめて下さいよぉ!」
さくら「あのっ、ちょっと失敗しちゃってぇ、形とか変になっちゃってるんですけど」
P「そうなのか。でも一生懸命作ってくれたんだろ?」
さくら「あのっ、でも、もっとじっくりやろうと思ったのにママが起きてきちゃってご飯の支度するって言うから、あんまり時間かけられなくて」
P「ところでこれ全部卵焼き?」
さくら「いちおう、普通のお弁当です」
P「凄いな! 全部自分でやったのか?」
さくら「……卵焼き以外のところは、ちょっとママに手伝ってもらってぇ、ちょっとだけ、これくらい」
P「それ指くっついてるだろ。……あの、で、手ぇ離してもらわないと受け取れないんだけど」
さくら「……たぶん、卵焼き、おいしくないかもなんで、まずかったら捨てちゃってください」
P「誰が捨てるか。どれだけ楽しみにしてたと思ってるんだ。ほら離せ」
さくら「……はい」
P「よしよし」
さくら「……もぉ」
P「ん?」
さくら「もぉー! なんかちょー緊張しちゃいます!」
P「そうか。じゃあこれはお昼に食べるから、村松はレッスン行っておいで」
さくら「レッスン行ってきます!」
P「あっ、そうだ村松言い忘れてた」
さくら「なんですか!」
P「作ってくれてありがとう。凄く嬉しい」
さくら「……もぉー!」
P「転ぶなよー」
P「おやっ? もうお昼か。では早速いただきますか」
さくら「……」
ちひろ「あれ? 今日は珍しく手作りお弁当ですか? まさかご自分でお作りに?」
P「ふふふ、良いだろ」
ちひろ「いいなー。分ーけーてっ」
P「駄目」
ちひろ「そっちのシュウマイを。なんなら卵焼きでも」
P「絶対駄目」
ちひろ「けち」
P「けちはちひろさんの専売特許だろうに」
ちひろ「ひどい。傷付いちゃいます。そのお魚のフライがあれば、私が泣かずに済みますが」
P「泣け泣け、写真に収めてやる。これは作ってもらったやつだからあげられないのっ、全部俺が食べるのっ」
ちひろ「えっ、それを先に言って下さいよ。はぁー、モテモテですね。ちなみにどなたから?」
P「さてね。じゃあいただきまーす」
ちひろ「あっ、はぐらかした! こっそり、こっそり教えて下さい!」
さくら「……」ソワソワ
P「……」
ちひろ「どうしました?」
P「ふっ、ふふふ」
ちひろ「?」
P「ちひろさん、この卵焼きな」
ちひろ「はい?」
P「超うまい」
さくら「!!」
ちひろ「えっ! やっぱり下さい!」
P「駄目」
ちひろ「けち!」
ちひろ「ところで、今日はなんだかさくらちゃんが大人しいようですが」
P「多分お腹が減っているんだと思う。ポッキーでも与えてみるか」
ちひろ「ポッキー……」
P「ほら村松、ポッキーだぞ、極細だからたくさん入ってる気がしてお得な感じだ」
さくら「ありがとうございまぁす」
P「よしよし、いっぱい食べて大きくなれよ」
ちひろ「……おかしい」
P「ん?」
ちひろ「いつもなら跳ねて喜ぶのに。泉ちゃんや亜子ちゃんに見せびらかしに行くのに」
P「朝早かったみたいだから眠いのかも」
ちひろ「朝……もしかしてそのお弁当、さくらちゃんから?」
P「ご明察」
ちひろ「なんでそう言ってくれないんですか……。私かなりのお邪魔虫じゃないですか」
P「ははは」
ちひろ「笑うな!」
P「超うめぇよこの弁当!」
ちひろ「くぅっ……!」
さくら「ちひろさん」
ちひろ「はい! あ、あの、邪魔してごめんなさい、私はあっちの、あの遠くの隅の方でカロリーメイトかじってるから、お気になさらず」
さくら「そうじゃなくてぇ、あのっ、ちひろさんってお料理得意ですか?」
ちひろ「……んー、そうでもない、かな?」
さくら「そっかぁ」
ちひろ「料理なら、響子ちゃんとか、真奈美さんとかじゃない?」
さくら「ふぅん……ちょっと探してきます!」
P「転ぶなよー」
ちひろ「……」
P「うまく回避したな。得意って言ってたら多分、なかなか面倒なことになってたぞ」
ちひろ「ええ、そう思ったので、別のところに流してみました」
P「で、料理は実際どうなの、出来なさそうではあるけど」
ちひろ「あっ、またそうやってバカにして。出来ますよそれなりに。なんならご馳走しましょうか?」
P「村松ー! ちひろさん料理出来るってよー!」
ちひろ「ちょっ、やめっ、ちょっと! このっ……!」
P「どうした村松、エプロンなんか持ってきて」
さくら「今日はですねぇ、『牙・餓狼たちのキッチン』の日なんでぇす」
P「そうなのか。木場さんに頼んだんだな」
さくら「はい! 私の他にも参加したいってゆー人がたくさん居てぇ、みんなでやるんですよぉ」
P「大石と土屋は」
さくら「一緒ですよぉ。あとは、るーみんとか」
P「こら、年上をるーみん呼ばわりするんじゃない」
さくら「えー、でも、参加する人はみんなニックネーム付けようって、瑞樹ちゃんが」
P「そうなのか、じゃあいいか」
さくら「自己申告か、誰かに付けてもらうかなんですよぉ。ちなみにるーみんと瑞樹ちゃんは自己申告です」
P「なんだかもやもやするな」
さくら「イズミンがイズミンでぇ、アコちゃんはメガドルです」
P「メガドル? それは上条だろうに。確かに土屋も眼鏡だけど」
さくら「んー、よくわかんないんですけどぉ、そっちの意味じゃないってダジャレマスターさんが」
P「ちなみに村松は?」
さくら「まろまゆ」
P「お前はそれでいいのか」
さくら「でも響きが可愛いですまろまゆ! 『もちはだ』か『まろまゆ』だったんでぇ、だったらこっちがいいかなぁって」
P「苛められてるわけじゃないんだよな?」
さくら「えぇっ!? なんでですか! みんな仲良しですよぉ」
P「いや、それならいいんだ」
さくら「あと、のあさんがプレデターで、ちひろさんはメガドルブラックです」
P「のあさんから漂う作る気のなさ。とりあえずちひろさんのブラックはやめてやれ。あの人案外メンタル弱いから」
さくら「ですよね! ブラックだと可愛くないもん。やっぱり私、ちひろさんをメガドルピンクに変えてもらうように言ってきます!」
P「よしよし、行ってこい、やらかしてやれ」
さくら「はい! 行ってきます!」
P「走るな走るな、ゆっくり行きなさい」
P「……」
P「料理中は眼鏡をかけるってことだろうか」
P「今日は村松に嬉しいお知らせがあります」
さくら「えっ! 何ですか!?」
P「教えてほしいか?」
さくら「教えてほしい!」
P「見事当てられたら賞品が貰えますが?」
さくら「あっ、じゃあ当てます。……んー、今日の」
P「今日の?」
さくら「おやつ……」
P「ん? ん?」
さくら「じゃなくてぇ、今日のー……お夕飯?」
P「ふむ、今日のお夕飯が?」
さくら「今日のお夕飯はー……プロデューサーさんのぉ」
P「うんうん、俺の?」
さくら「分かったぁ! 今日のお夕飯はプロデューサーさんのおごりでおいしいものが食べられる!」
P「不正解」
さくら「恥かいた!」
P「欲張ったな」
さくら「ああぁー、恥ずかしい」
P「ヒントはモバマス」
さくら「モバマス……? あっ、まさか」
P「ふふふ」
さくら「ええっ!? うそうそ!? ホントですかぁ!?」
P「そうだ!」
さくら「アコちゃんがSRになったんだ! やった! アコちゃんに電話しなきゃ!」
P「惜しい」
さくら「えっ、じゃあ……もしかして」
P「ああ」
さくら「……私? ですか?」
P「ああ!」
さくら「……」
P「騙されたと思ってモバマスにログインしてみろ」
さくら「はい」
P「今リーダー誰にしてんの」
さくら「あいさんです。ちょーカッコいいんですよぉ。プロデューサーさんは?」
P「ままゆ」
さくら「ままゆ好きですねぇ。あっ、フラッシュ出る。ドキドキ」
P「あ、それは」
さくら「って珠ちゃんさんじゃないですか! 騙したぁ!」
P「違う、イベント入れイベント」
さくら「……ゆかりさんじゃないですかぁ」
P「水本は上位報酬。メダルのところだ」
さくら「あっ……あぁ! ホントでした!」
P「そうだろう。今どんな気持ち?」
さくら「なんか、手が、震えてます。……SRになったら、もう一人前ですよね?」
P「一人前だ。でももっと頑張るぞ。目指すはシンデレラガールだからな」
さくら「はい!」
P「じゃあ今日の夕飯はお祝いに、俺のおごりで美味しいものを食べに行こう」
さくら「あっ! それさっき不正解って言ったのにぃ!」
P「そうだな」
さくら「正解だったので私には、賞品が贈られまぁす」
P「では松ぼっくりをあげよう」
さくら「松ぼっくりかぁ……でっかい! この松ぼっくりちょー巨大です! 顔くらいあります!」
P「王様」
さくら「王様!」
P「ハッピバースデーイ村松ー、ハッピバースデーイ村松ー」
さくら「……」
P「ハッピバースデーイディーア村松ー…………ハッピバースデーイ村松ー」
一同「おめでとー!」
パチパチパチパチ
村松「……お誕生日はぁ、三月でぇす」
P「間違えた。ごめん。ハッピS・R村松ー」
笑美「嘘やん……台無しやで」
美紗希「あたしもぉ、なんか違うなーって、思ってたのぉ」
朋「しっかりしてよ、おめでたい席なんだから」
P「ハッピS・Rディーア村松ー」
蓮実「めげないところが、とても素敵です」
亜季「プロデューサー殿の鉄の精神、見習わねばなりませんね」
P「おめでとー!」
一同「おめでとー!」
パチパチパチパチ
さくら「ありがとうございまぁす! あのっ、私、初めてのSRで、嬉しくて、レッスン頑張って良かったって思って」
P「じゃあ次は氏家の歌ね。ハッピバースデー氏家ー」
笑美「ちょお待ったれや!」
あい「またバースデーになっているが、もしかして狙ってやっているのかい?」
さくら「でもぉ、なんでアコちゃんじゃないの? 順番的にさー、アコちゃんが先になるべきなのに」
亜子「まっ、ええやんそんなん。アタシも確約されたようなもんだし、それにさくらのSRめっちゃ可愛いしな! それに免じて許したって!」
さくら「アコちゃんありがとぉ! もぉー、大好きぃ!」
亜子「はははくっつくなくっつくな、暑い暑い」
泉「パスパス」
亜子「へいパス」
さくら「あぁー」
泉「おいでさくら。おめでとう、私も本当に嬉しい」
さくら「イズミーン! あの、ええと……イズミーン!」
泉「はいはい、イズミンだよ」
さくら「イズミンに追い付けたかな? イズミンだけ先に行っちゃうかもって、ソロとかになっちゃったらどうしようって思ってて……」
泉「ソロはないよ、あり得ない。万が一その手の話が来ても断るから」
さくら「ホントに? 約束だよ? ずっと三人一緒がいいもん」
亜子「……」
P「……」
亜子「うおっ、プロデューサーちゃん、いつからそこに」
P「いま。向こうのテーブル、エビフライが無くなってしまったので」
亜子「そか」
P「腹いせに海老原に噛み付いてみようかと思ったんだが、全然嫌がる素振りがないって言うかむしろ喜んでいる様子だったので、これはまずいかもしれんと逃げてきた」
亜子「そかそか」
恵磨「プロデューサー!! こっち!! 挑戦しないのー!!?」
茜「プロデューサー!! やりましょうよー!! 大丈夫です全力でぶつかれば絶対できます!!」
P「今行くから待ってろ。ん、じゃあ俺はあっちのパッションテーブルで腕相撲十人抜きに挑戦してくるから」
亜子「いや、無理やんそんなん」
P「やって出来ないことはない。おい村松」
さくら「あっ! プロデューサーさぁん!」
P「俺は一目見たときから村松のこと可愛いと思ってたよ。SRも当然だ。おめでとう」
さくら「ありがとうございまぁす!」
P「よしよし。では、おらぁ! 一人目誰だぁ!」
早苗「あたし」
P「お、おう……」
>亜子「はははくっつくなくっつくな、暑い暑い」
>
>泉「パスパス」
>
>亜子「へいパス」
>
>さくら「あぁー」
>
>泉「おいでさくら。おめでとう、私も本当に嬉しい」
この扱いが実にさくらで素敵
P「暇だな」
さくら「忙しいでぇす。あぁー、急に人気が出ちゃったりしたら大変ですよぉ」
P「そうだな」
さくら「レッスン行こうかなぁ」
P「美味しいもの食べるひと集合!」
さくら「はいはいはぁい!」
茜「はい!! 私ですプロデューサー!! おいしいものと言えば私です!!」
P「わいて出た」
さくら「茜さんおはようございまぁす」
P「では、この箱の中に何らかの美味しいものが入っているのでそれを当ててもらいます」
茜「任せて下さい!! 得意です!! おいしいもの得意です!!」
さくら「私も出来ます!」
P「では第一ヒント、ここで正解すると三個貰える。えーと、魚です」
茜「鮭フレーク!! 鮭フレークです!!」
さくら「タイヤキ! プロデューサーさんはタイヤキが好きなんでぇ、タイヤキでぇす!」
P「第二ヒント、ここで正解すると二個貰える。ーー棒状です」
茜「鮭フレーク!! あとご飯と……お茶!! お茶が必要ですプロデューサー!!」
さくら「棒状のタイヤキ」
P「第三ヒント、これはおまけのヒントだから賞品は二個のまま。ーー鮭フレークでもタイヤキでもない」
茜「??」
さくら「?? クリームのタイヤキ」
P「クリームのタイヤキはタイヤキの一種です。では最終ヒント、これを外すと次は無いから気をつけろ」
茜「??」
さくら「??」
P「双子を別の言い方で」
さくら「……ツイン?」
P「英語が使えて頭が良い感じだな」
さくら「えっへへー」
P「茜の答えは」
茜「……」
P「どうしたそんな汗かいて。いつも通り全力トライすれば大丈夫だ」
茜「……」
P「ん?」
茜「鮭フレーク……食べたいです」
P「正解はトイレ休憩の後」
さくら「じゃあちょっとお化粧直しに行きましょー茜さん」
P「……」
P「ちひろさん」
ちひろ「はいはい、鮭フレーク買ってくれば良いんでしょ。それで、見返りは何です?」
P「魚肉ソーセージ六本」
ちひろ「それその箱に入ってるやつじゃないですか。じゃあ私の分のタイヤキも買ってきて下さい」
P「分かった。ではダッシュで行こう」
ちひろ「えー、走れませんよ私」
P「頼む」
ちひろ「……もぉ、分かりましたよ。あっ、私クリームとつぶあんで」
P「二個である。致し方なし」
P「えー、今週の『レッスン頑張ったで賞』はこの方、村松です。みんな拍手」
パチパチパチパチ
さくら「ありがとうございまぁす」
P「村松最近頑張ってるな、偉いぞ」
さくら「SRになったからぁ、たくさんお仕事が来ても大丈夫なように、いーっぱいレッスンしておくんでぇす!」
P「良い心掛けだ。では賞を獲った村松には、何でもお願いを叶えてもらえる権利が贈られます」
さくら「えっ、何でもですか? じゃあー、お金持ち」
P「よし全員財布出せ。所持金全額を村松に献上だ。恭しく差し上げるように」
さくら「嘘です! 今の無しです無し! なんで皆さんお財布出してるんですかぁ!」
P「村松はからかい甲斐がある」
さくら「ヒドイですよぉ! ちょーびっくりしちゃったじゃないですかぁ!」
P「ははは。で、お願いは何にする?
」
さくら「えと、じゃあ、ええと……他のひとはどんなお願いにしたんですか?」
P「衛藤が『オシャレなお店でディナー』、イヴは『寝てる間に枕元にプレゼントを置いてほしい』、藤居はええと確か……『カップル限定の』」
朋「言わないで! やめてお願い!」
P「……人様に言えないような恥ずかしいお願いだ」
さくら「えっ」
朋「えっ、いや、違う……変な言い方しないでよ……違うからね? ホントにそんなんじゃないから!」
P「藤居もからかい甲斐がある」
美紗希「プロデューサーひどーい」
あい「乙女に恥をかかせると、男性としての価値を下げることになるよ」
P「ごめんなさい。藤居ごめん」
P「そろそろ決まったか?」
さくら「じゃあー、貯金します」
P「貯金?」
さくら「今すぐには思い付かないのでぇ、お願いが必要になったときに使えるように貯金しておくのとかはぁ、ダメ?」
P「緊急会議! みんなどう思う?」
笑美「ええんちゃう? そんなんいきなり言われても困るわー、ってのあるし」
美紗希「何でも叶えて貰えるんならぁ、じーっくり考えたいもんねぇ。あはっ、その気持ちわかるー」
P「では決定。村松のお願いは貯金されます。村松の頑張りにみんなもう一度拍手」
パチパチパチパチ
P「今回賞を逃したみんなも一様に頑張ったので、自分自身と前後左右の人にも拍手」
パチパチパチパチ
P「では最後に村松から締めの言葉を頂きます」
さくら「えぇー! 聞いてないですよぉ! ええと、あのっ、ええとぉ……」
P「じゃあ解散」
笑美「そのノリいつか引っ叩かれるでほんま」
さくら「見てくださいプロデューサーさん! 美嘉さんのSR引いたんですよぉ。素敵ですねぇ」
P「あっ! これお前、課金は駄目って言っただろうが」
さくら「課金じゃないですよぉ。チケットで出たんだもーん」
P「そうなのか。じゃあいいや、おめでとう、運がいいな」
さくら「これでまたちょっと強くなりました」
P「そうだな」
さくら「あとはー、アコちゃんのSR欲しいなぁ。プロデューサーさんはぁ、今どれくらいの強さですか?」
P「今は……これくらいだ」
さくら「見事なRままゆフロント……の中に私が紛れてます」
P「しまった」
さくら「わわわ、すごいです! わたし全然出なかったのに、プロデューサーさんも運がいいんですねぇ」
P「……」
さくら「あっ、フリートレードですか?」
P「いや、フリトレじゃなくて……」
さくら「……あ、もしかしてぇ」
P「違うんだ」
さくら「課金したんですかぁ! ダメって言ったのにぃ!」
P「……だって」
さくら「だってじゃないですよぉ、課金は泥沼だからダメって自分で言ったのに……」
P「……村松は」
さくら「なんですかぁもぉー」
P「村松は特別だから……」
さくら「……」
P「絶対手に入れたかったから……」
さくら「……あわわわ」
P「急にしゃがみこんでどうした。お腹痛いのか?」
さくら「ちょっといま見ないで下さい」
P「どうした村松、耳が赤いぞ村松」
さくら「ちょっといま見ないで下さぁい」
P「じゃあ見ない。あっち向いてる」
さくら「……」
P「……」
さくら「……ふいうちダメですよぉ」
P「そうか」
さくら「わたしもプロデューサーさんのSRが出たら課金します」
P「課金は駄目だ。したら怒るからな」
さくら「えぇー」
ちひろ「プロデューサーさん! 私もお弁当作りましたよ! どうだ見たか!」
P「えっ、くれるの?」
ちひろ「いやあげませんよ、私のですよ。あれあれ? プロデューサーさんは今日は? 買いに行くんですか?」
P「なんか腹立つからそのお弁当を奪うことにする。よこせ!」
ちひろ「きゃーっ☆」
P「なんで楽しそうなの」
ちひろ「ちょっとテンション上がってしまいました、あはは」
さくら「あのぉ」
ちひろ「あっ、はい、すみません邪魔ですね。私はあっちの、あの、トイレでお昼を食べるのでお気になさらず」
さくら「えぇー! ダメですよトイレなんてぇ! ばっちぃですよぉ。ちひろさんも一緒に食べましょぉ」
P「けちひろと戯れてないで俺も買ってこよう」
ちひろ「けちひろって」
さくら「あっ、プロデューサーさんのはぁ、じゃじゃーん、これでぇす」
P「お弁当だ」
さくら「今日はママにあんまり手伝ってもらってないんですよぉ。あんまり、ちょっとだけ、これくらい」
P「それ指くっついてるだろ。まさか、くれるのか」
さくら「えへへぇ」
P「マジか、ありがとう。村松は可愛い上にお弁当も作れて凄いな!」
さくら「でもあんまり上手に出来てないかもです」
P「愛情というスパイスが料理を何倍も美味しくするらしい。入ってるか?」
さくら「……入ってます。たくさん入れました」
P「そうか。そりゃ嬉しい」
さくら「……あわわわ、いま、いまの聞かなかったことにして下さぁい!」
P「あっ! どうして逃げるんだ! 一緒に食べるんじゃなかったのか!」
さくら「イズミンとアコちゃんと約束があるんでぇす! あわわわ」
P「逃げられた」
ちひろ「さくらちゃん可愛い」
P「当然だ」
ちひろ「ところで、私も自分で作ったんですけど」
P「けちひろは分けてくれないから凄くない」
ちひろ「……ふーんだ、何それ」
P「じゃあちょっと凄い」
ちひろ「ふーんだ」
P「面倒くさい」
ちひろ「もうちょっと粘って下さいよもぉー」
さくら「なんか面白いことないかなぁ」
P「面白いことをご所望か。じゃあちょっと待ってろ」
さくら「えっ、なんかあるんですか」
P「ある。おっ、丁度いいところに、赤西ちょっとこっちおいで」
瑛梨華「うん? あっPちゃんにさくらちゃん! うへへ、瑛梨華ちゃんをお呼びかなー? あっ笑い方キモかった?」
P「漫才の練習をしよう」
瑛梨華「えっ!? いいの!? Pちゃんから誘ってくれるなんて感激だね!」
瑛梨華「どっち!? ボケとツッコミどっちやりたい感じ!?」
P「ツッコミで」
瑛梨華「じゃあボケは瑛梨華にO・MA・KA・SE☆」
瑛梨華「いくよ!? いい!? やっていい!?」
P「うん」
瑛梨華「じゃあ……最近寒くなってきたねPちゃん!」
P「うん」
瑛梨華「そんな時はこれ! ホットココア!」
P「ってそれゴライアスバードイーターじゃねえか!」
瑛梨華「違うよ! そんな南米熱帯に生息する世界最大の毒蜘蛛じゃないよ!」
瑛梨華「しかもまだボケてないよ! 見ての通りのホットココアでしょ!」
P「そうか」
瑛梨華「ちゃんとやって……あっ、CHA・N・TO☆やってよもう」
さくら「わぁー! 面白いです!」パチパチパチパチ
瑛梨華「えっ? そーお? Pちゃん面白いって! やっぱアタシ達いいコンビだね!」
P「赤西のボケが冴えてたからな」
瑛梨華「まだボケてなかったよ」
P「そうか。どうだ俺行けそうか? ツッコミで世界狙えそうか?」
さくら「ツッコミは瑛梨華さんに任せたほうがいいかもです」
瑛梨華「っていうかもう笑美ちゃんとか呼びたい。笑美ちゃーん!!」
P「電話で呼んだら?」
さくら「プロデューサーさんが可愛いボールペン使ってます」
P「ん? これか? これは先日の腕相撲の賞品だ」
さくら「十人抜きできたんですか!? すごいっ!」
P「いや、参加賞なんだこれ。十人抜きは出来なかった」
さくら「あっ、そうなんだぁ」
P「二番手三番手に龍崎と市原のちびっ子二人が控えてたから、片桐さんはいい感じに負けてくれたんだけどな」
さくら「早苗さん優しい」
P「その後に木村、姫川、若林、仙崎ときてそのあたりでもう腕ぷるぷるで」
さくら「それはきついです」
P「八番手の茜でもう限界、九番手の諸星で撃沈した。ラスボスである堀のサイキック腕相撲ってのを楽しみにしてたのに」
さくら「えー、ちょー気になります、なんでしょうサイキックって」
P「わからん。でも俺が諸星に負けたとき凄くほっとしてたから、多分使うたびに命を削る類の超能力だと思う」
さくら「はぁー、危険ですねぇ」
P「……呼び出してみるか」
さくら「えっ、でもぉ、危ないやつだったら危険ですよぉ」
P「まぁちょっと聞いてみるだけ、どんなもんか」
prrrrr
P「あっ、もしもし、今から事務所来て」
P「うん、サイキック腕相撲っての見せて」
P「……えっ、そうなの? そうか、じゃあいいや、うん、いやいいよ」
P「じゃあ今度な、うん、絶対だぞ、うん、はい、はーい、またなー」
さくら「来ますか!?」
P「いや、あれ土日しか出来ないんだって」
さくら「あぁー」
P「今度の土曜に見せてもらおう」
さくら「楽しみです」
P「動物王国に行きたいひと集まれー」
さくら「?? 動物王国ってなんですか?」
P「動物がたくさんいる」
さくら「どれくらいいますか?」
P「ちひろさん、今日はイヴは?」
ちひろ「来てますよー」
P「太田ちゃんは?」
ちひろ「優ちゃんは今日はグラビアの打ち合わせで出払ってますね。雪美ちゃんは来てますよ」
P「ざっと数えて二種類はいる」
さくら「二種類……」
ちひろ「あっ、フクロウいますよフクロウ、蘭子ちゃんの」
P「三種類いる」
さくら「まあまあいます」
P「じゃあ行きたいひと集まれー」
さくら「行きます!」
美紗希「行きたぁい」
笑美「まあ暇やし」
P「じゃあ行こう」
ちひろ「私も行きたいなー」
P「ちひろさんは留守番。電話を取る人がいなくなってしまう」
ちひろ「私が案内するからプロデューサーさんが電話番してくださいよ」
P「俺はブリッツェンに乗りたいから断固として行く」
ちひろ「私だって乗りたい!」
P「仕方のない奴だ。じゃあ社長に留守番しててもらおう。ちょっと社長に電話かけてくる」
笑美「えっ何事? てかPはん何者なん?」
さくら「プロデューサーさぁん!」
P「どうした村松。俺は今ちょっと忙しい」
ちひろ「早く代わって下さいよ! さっきからずっと乗りっぱなしじゃないですか!」
P「ふかふかしている。で、どうした村松」
さくら「フクロウが怖いんですよぉ」
P「まあ猛禽類は基本的に怖いものだよ」
さくら「ずっとこっち見てるんです。あと首がすっごく回ってぇ、取れちゃいそうです」
P「捕食しようとしているのかもしれない」
さくら「ほしょく」
P「餌だと思われているという意味」
さくら「えーっ!? 困りますよぉ」
P「じゃああっちの猫コーナーに行っておいで。あの150cmくらいのでっかい猫も撫でていいやつだから」
さくら「でっかい方はぁ、ちょっと撫でるの無理ですよぉ。大先輩だもん」
P「そうか。どれ、じゃあ一緒に行ってやるか」
ちひろ「あっ、降りる前に乗るの手伝って下さい! 引っ張りあげて下さい!」
P「はいはい、手ぇ伸ばせ、両手だ両手」
さくら「今度のさー、フライデーのLIVEバトルはさー、勝てると思うんだよねー」
亜子「あー、FNMかー。さくら最近張り切ってるもんね」
さくら「うん! いっぱいレッスン頑張ったしぃ、絶対勝ちたい!」
亜子「勝ったらまたPちゃんに何か奢ってもらお」
さくら「プロデューサーさんはパーティ大好きだからぁ、またお店貸し切ったりしてくれるかも!」
泉「欲望が全開だね。でも、それでモチベーションが上がるなら、いいこと、かな」
亜子「んー? いずみはパーティ行かない方向で? それならしゃーない、お留守番ね」
さくら「イズミンはお留守番ー」
泉「……わかった、家でおとなしくしてる」
さくら「えっ!? 嘘だよ、一緒に行こうよ! ごめんねイズミン」
泉「ふふっ、こっちも冗談だよ」
亜子「さくらはほんまに冗談通じないねー」
さくら「……むー」
泉「ああ、ごめんねさくら、怒らないで」
さくら「どうせおバカだもん」
泉「でも、そういうところも魅力的だと思う」
亜子「そうそう、可愛い、めっちゃキュート、よしよし撫でたる」
さくら「フォロー! 早めに!」
さくら「あっ! そろそろレッスンの時間だよ、今日はわたしダンスだ、しょんぼり」
亜子「アタシ歌やわ。ダンスのがいいじゃん、練習方法はっきりしてて」
さくら「だってぇ、わたしだけいつもちょっと遅いって言われるんだもん、しょんぼり。でも頑張るっ!」
亜子「いずみは?」
泉「あっ、私は、この後ちょっと用があるから」
さくら「えー、そっかぁ」
亜子「なになに? デート?」
さくら「デート!? すごいイズミン! もてもて!」
泉「違うよ。別にもてもてでもないし」
亜子「いや、もてもてはもてもてでしょ。あれあったじゃない、ラブレター事件」
さくら「ああー、あれちょービックリしたよぉ」
泉「……とにかく、違うから。そういうのじゃない」
亜子「そか、すまんすまん、悪乗りが過ぎたわ。ほんじゃ、いずみはまた明日学校でな」
泉「うん」
さくら「イズミンあとでメールするね!」
泉「うん、それじゃあ、また明日。二人ともレッスン頑張って」
さくら「ありがとーイズミン! また明日ねー!」
亜子「……」
さくら「……」
亜子「……」
さくら「……」
亜子「これいつまで手ぇ振ってる感じ?」
さくら「イズミンが見えなくなるまでっ!」
亜子「そかそか」
さくら「……」
亜子「……」
さくら「イズミンさぁ」
亜子「ん? いずみがどうかした?」
さくら「うん。イズミンさぁ、最近全然レッスン来てないよね」
亜子「あー、確かに。トレーナーさんにも『最近泉ちゃんはどうしてるの?』って聞かれたしなぁ」
さくら「疲れてるのかなぁ」
亜子「かもね。アイドル活動の他にも色々やってるし、忙しいんでしょ」
さくら「アイドルに飽きちゃったとかは、無いよね?」
亜子「うちらに何も言わんでそれは無いと思うけど」
さくら「イズミンがアイドルやめちゃったらどうしよう……」
亜子「……んー、三人で頑張ってることを、飽きたなんて理由で放り投げるような子じゃないでしょ、いずみは」
さくら「そうだけど……」
亜子「きっと勉強とかで忙しいだけやって! 悩んだってしゃーないし、いずみがレッスン来れない分もうちらが頑張ろっ」
さくら「……うん」
亜子「いずみが出来ないことはアタシとさくらで補う、三人でニューウェーブ、ほらアタシ良いこと言った今」
さくら「……うん! よぉーし! ニューウェーブ……ファイ!」
亜子「えっ、何?」
さくら「おーって言って。ニューウェーブ……ファイ!」
亜子「オーッ! その意気やさくら! やったるわぁ!」
さくら「でもイズミンがホントにアイドルやめちゃうんだったら、イズミンの意思はそんちょーしてあげたいし……」
亜子「さくら、上がるか下がるかどっちかにして?」
P「ふふふ、まさか他の連中も、俺と大石がこうして秘密の密会をしているとは気付くまい」
泉「秘密の密会? 意味が重複してない? それと別に密会でもなんでもないでしょ」
P「そうだな」
泉「それで、どうだった?」
P「うん、今回もまたマストレさんのレッスンに無理やりねじ込んどいたから、バッチリである」
泉「そっか。ありがと、やっぱりプロデューサーは、頼りになるね」
P「うん、頼りになる、俺は結構そういうところ凄い奴だ」
泉「ふふっ、そうだね」
P「にしても、なにゆえ村松や土屋にまで内緒でマストレさんのレッスンを受けるんだ」
泉「うん、あのね」
1.いずみはダンスが苦手
↓
2.マストレさんのレッスンを受けて密かに上達
↓
3.本番でいきなり出来るようになっていて二人はびっくり
↓
4.深まる絆、抜群の信頼感
泉「っていう感じのことをやりたい」
P「おちゃめだ」
泉「まぁ、時々は、ね」
P「三番目と四番目の因果関係もいまいちよくわからない」
泉「そう? さくらと亜子の性格から論理的に考えて、こうなると思うんだけど」
P「そうか」
泉「……ねえ、今週の『レッスン頑張ったで賞』は、もしかして私かな」
P「そういうのは発表のときまで誰にも言わない」
泉「そう、残念」
P「ちなみに、賞を獲ったらお願いは何にするんだ?」
泉「ん、そうだね、じゃあもし賞を獲ったら、私たち三人を何処かテーマパークにでも連れて行ってもらおうかな」
P「三人か、そうか、でもどこでも良いならテーマパークを広義に捉えることで余裕のクリアが出来るはずだ」
泉「あっ、そういえばさくらが『タートルトーク』見たいって言ってた」
P「舞浜に限定された感がある」
ちひろ「最近さくらちゃんが何やら悩んでいるようで」
P「村松が? ……いや、そういえば最近おやつもしっとりしたやつばっかり食べてるな、カントリーマームとか」
ちひろ「それが、今日なんかはもうそのおやつも喉を通らないとかそんな感じの状況らしくて」
P「そうなのか。それは、あれだな」
ちひろ「あれって?」
P「病気だな。医者を呼ぼう、おやつが食べれないとかただ事じゃない」
ちひろ「……プロデューサーさんが何かしたんじゃないですか?」
P「俺は村松を大事にしている」
ちひろ「いや大事にはしてるんでしょうけれども。何か変なこと言ったとか」
P「……あれかも、ムラサキシャチホコの話をしたからかも」
ちひろ「ムラサキシャチホコって何ですか。さかな?」
P「むし。葉っぱみたいな、虫」
ちひろ「虫って……」
P「それの話をしたら怖がってた。画像も見せた」
ちひろ「なんか私が思ってた『変なこと』と方向性が違います」
P「きっとそうに違いない。謝ってこよう」
ちひろ「おやつも持っていってあげて下さい」
P「そうする。ちなみにこれがそのムラサキシャチホコの画像」
http://i.imgur.com/zUHwtgW.jpg
ちひろ「いやこれは葉っぱですよ」
P「蛾の一種」
ちひろ「えっじゃあこれ羽ですか? 丸まってるのにどうやって飛ぶの?」
P「丸まってない、羽の模様が丸まって見えるだけ。草むらに居る」
ちひろ「なんてこと教えてくれたんですか……。もう草むら歩けない」
P「普通に生活してれば草むらを歩くことはないから安心だ」
ガチャッ
P「村松いるかー。ムラサキシャチホコの件は悪かったよ、でもそうそう草むらを歩くことも無いだろうから平気……」
さくら「あっ」
P「……おまんじゅうを食べている」
さくら「……」
P「……いや、いいよ、おまんじゅう食べればいいよ、誰も『おやつも喉を通らないんじゃなかったのか』とか思ってないよ」
さくら「……」
P「いや、食べろよ、かごに戻すなよ、たくさん食べて大きくなればいいよ」
さくら「見てただけでぇす」
P「じゃあお茶淹れてやるから一緒に食べよう」
さくら「プロデューサーさんが食べたいんなら、しょうがないです」
P「そうだな。緑茶? 紅茶?」
さくら「緑茶がいいです」
P「そうか」
P「なんと、村松が悩んでるのはムラサキシャチホコのことではなかったのか」
さくら「違いますよぉ。あれも怖かったですけどぉ、でも普通に生活してたら草むらを歩くことはないから安心です」
P「そうだな」
さくら「……悩んでるのはぁ、実は、イズミンのことで」
P「大石がどうした。喧嘩でもしたのか?」
さくら「……」
P「おまんじゅうをもう一個お食べ」
さくら「うん」
P「……」
さくら「……最近、イズミンがレッスン来てなくて」
P「ああ、なるほど、そっちではそういう事になってるのか」
さくら「えっ?」
ガチャッ
笑美「おーっす、さくらおるー? なんや元気無いって聞いて、お見舞いにきたったでー」
さくら「あっ」
笑美「悩みすぎておやつも喉を通らんらしいやん。しかしこれ見てみぃ、そこら駆け回って集めたん、おやつの山やで」
P「……」
笑美「これ見てもまだ食べへんいう事ができるかっちゅー話や。こんなんどや、法子のドーナツ」
さくら「……」
笑美「あとこれ、いちおし、かなこのクッキー。いやー分けてもらうん苦労したんやでこれ」
笑美「にしてもまさかさくらがおやつも食べれんほど悩むとはなぁ……」
笑美「……っておまんじゅう食っとるやないかい!」
P「こら難波! なんでそういうこと言うんだ! せっかく村松がおやつを食べようって気になったのに!」
笑美「いや、すまん、なんか……使命感?」
P「しかも『さくらおるー?』の辺りでおまんじゅうを食べてるのは目に入っていたはずなのに、最後まで言い切るなんて」
笑美「いや、そこは、ええやん、あるやろ、タイミング的なあれが」
P「ああ村松っ、戻すな戻すな、食べかけのおまんじゅうをかごに戻すんじゃない村松」
さくら「……」
P「しょんぼりするな村松、いいから食べよう、クッキーとドーナツも貰おう」
笑美「はあー、泉がなぁ。でもさぼりは無いんちゃう? 真面目な子やん?」
さくら「そうなんですけどぉ、でも何してるか聞いても、ごまかされちゃってぇ」
笑美「はあー。なるほどなぁ、それで絶賛お悩み中っちゅう……Pはんは何で半笑い?」
P「笑ってない」
笑美「いや、今にやりとしとったやん、なんや知っとる顔やろそれ」
P「何も知らない。俺の知ってることなんてテレビ・ネット・本に与えられただけの事柄のみであって、真実と呼ぶには程遠い」
笑美「なんて?」
P「ほら村松おまんじゅうをお食べ」
さくら「うん」
P「よしよし、たんとお上がり」
ガチャッ
瑛梨華「っとここで瑛梨華ちゃんがTO・U・JO・U! おやつも喉を通らないさくらちゃんに元気になってもらうためにここで一発……」
さくら「あっ」
瑛梨華「あっ……」
P「……」
笑美「……」
さくら「……」
瑛梨華「……」
笑美「……わかるやろ?」
瑛梨華「うん、メンバーとテーブルの上のお菓子の山で大体察したよ」
P「ああ! 村松が既におまんじゅうをかごに戻す準備をしている!」
笑美「準備って?」
よくよく考えたらさくら、初登場のイベントでマシュマロとかロールケーキとか手作りしてました。全然出来ないイメージだったのに。
そして所々トリップを付け忘れている。
このSSまとめへのコメント
河合Pか
ここで読めたのか、おもろいな