ヘレン「不運とダンス」 (25)

アーニャ「ズドラーストヴィーチェ……あー、こんにち……わ?」

のあ「……? どうしたの、アーニャ……あっ」

みく「……」

友紀「……」ドゲザ

裕子「……」

ネコ ミミ「」

のあ「……なるほど」

アーニャ「のあ、謝ってください」

のあ「なんでにゃ」

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裕子「……こんにちわ」ドゲザ

友紀「……こんにちわ」ドゲザ

みく「あっ……アーニャちゃん、のあちゃん……こんにちわ」ヘラッ

アーニャ「ア ヴ ネシャリー……早くしてください、のあ」

のあ「だからなんでにゃ。アーニャ、貴女今私と一緒に事務所に来たところでしょう?
私がこの事故にありあわせていないことは貴女が実証しているじゃない……」

アーニャ「しかしのあにズドラヴィ スミィソゥ……常識は通用しませんから」

のあ「私だって人の子よ?」

アーニャ「……シーサイドみくのあんたん……私は決して忘れません……!」

のあ「今ならスタ400以下で取引されているわ……」

アーニャ「アトリチャッツァ……違う、そうじゃない……私はまっさらなみくが欲しい、いえ、欲しかった。
他Pでも、運営でも、誰の情けにも掛かっていない本当のみくが欲しかった……なのに……なのに……!」

のあ「はいはい。それで、友紀と裕子は大方、キャッチボールでもしていてみくのネコミミを壊してしまったのね」

友紀「はい」ドゲザ

裕子「サイキックその通りです」ドゲザ

みく「……あはは、もう良いって言ってるんだけどね……二人とも、いい加減顔あげて、……にゃ」ジワッ

のあ「(あげられるわけないじゃない……そんな痛々しく目を腫らして、無理に作った笑顔なんて、見たくないもの……)」

アーニャ「のあ……一時休戦ですね」

のあ「部屋の隅で独り相撲してて良いのよ」

アーニャ「しかしアニバーサリーSみくは私の方が早かった。リュビィミィ……みくが本当に好きなのは、私、アナスタシア……」

のあ「間もなく今日の予定が始まる……五人の仕事よ。それまでに、互いに折り合いを付けないといけないわね」

みく「だからみくはもう……」ピトッ

のあ「みく、そのネコミミは、貴女にとってどういう存在? よほど思い入れの強いものだったのでしょう?」

みく「……うん」

のあ「話してくれる?」

みく「……このネコミミはね……にゃん・にゃん・にゃんで初めてお仕事した時に付けたネコミミだったの……」

アーニャ「みく……!」ブワッ

のあ「(はえーよ)」

みく「久しぶりに三人でのお仕事だから……と、思って、今日っ、折角だからっ、朝、思い出して
急いで部屋の中探して持ってっ、来たのっ、っだけど……!」

友紀「私がついユッコボールをかっ飛ばして……壊しちゃったんだ……」

裕子「申し訳ありません。ユッコボールはサイキック封印します」

のあ「……話を総括するに」

のあ「(別に壊れても良い物だったんじゃないの……?)」

アーニャ「(良い訳ないでしょう)」

のあ「(直接脳内に話掛けないでくれない?)」

アーニャ「(アプロベジュニァ……論破してあげます。考えを話してください)」

のあ「((ダディバナザン?)……いえ、そもそも部屋にぞんざいに置いておいた物なのだし……)」

アーニャ「(論破完了。どうでも良いものなら捨ててます)」

のあ「(そ、そ(……(……(こいつ面倒くさい)……)……)うね……)」

のあ「……まぁ、思い出はこれからのネコミミに詰めるという事で、ね? ほら、三人とも冷蔵庫にかな子のケーキがあるわ。
それを食べて仕事に備えるのよ」

友紀「それじゃぁ駄目なんだのあさん……それじゃぁ、駄目なんだ……」

のあ「友紀……? いつもあっけらかんとした貴女にしては珍しいわね」モグモグ

友紀「……あたしにも、今のみくにゃんの気持ちが凄い解かる……あたしも、小さい頃お兄ちゃんから貰ったおさがりのグローブが壊れたとき……
それまでの想いでが溢れてきて、それが壊れたっていうのが、すっごく悲しかったから……
だから……みくちゃん……ごめんね……本当にごめんね……!」ポロポロ

みく「友紀ちゃん……」

裕子「ユッコも……解かります。アイドルになるって言って飛び出してきた時に師匠から貰ったスプーン……これでカレーを食べられた
時は……」

みく「茜ちゃん……」

のあ「貴女師匠なんていたのね……」

裕子「……すいません、嘘吐きました……!」

のあ「なんでにゃ」

のあ「なんで嘘吐いたのよ……」

裕子「すいません。許されたくて嘘吐きました……」

のあ「嘘なんて吐いたら本格的に許されなくなるわよ……」

裕子「はい。言った瞬間に嘘を嘘で固め続ける自分の未来が見えてしまって――はっ!……いや、なんでもないです……」ドゲザ

のあ「そのままサイキック黙ってなさい……」

裕子「(サイキックお口チャック)」

のあ「……ふぅ」

のあ「(危ないところだった。あと少しでアーニャの中のシベリアが目覚めるところだったわ……)」

アーニャ「……」ヒュゴォォォォォォォォォ

のあ「(≪あれ≫が目覚めていたら裕子はともかく私は……いやよそう。とにかく今はこの状況をなんとかないと。
とりあえずこういう時はアイドルって単語を織り交ぜて説得すればなんとかなるものだわ)」

のあ「みく、それから友紀……貴女達は――」


バンッ!!


ヘレン「お困りのようね」

こずえ「なのぉー……?」


のあ「(またややこしくなった……)」

のあ「ヘレン……こずえ……」

ヘレン「ふっ……ハロー、のあ」バチコーン

こずえ「のあぁー……」フリフリ

のあ「何故こずえを抱っこしているの……?そしてこずえも何故ネコミミを……」

ヘレン「世界レベルの私に抱かれるこずえにもまた世界レベルになってもらう必要があったのよ」

のあ「あ、はい」

こずえ「きもちいぃのぉー……」ポヨポヨ

のあ「愛海が聞いたら血涙を流すでしょうね……」

こずえ「あつみぃー……? ……あっちぃー……」

のあ「(ご愁傷様……)」

みく「二人とも……こんにちわ、にゃ」ヘラッ

こずえ「みくにゃーん……ないてるのぉー……?」

みく「えっ――あっ、いや、ち、違っ、違う――違うにゃ!ちょっと目にゴミが入っただけにゃ♪ 
おぉこずえチャンも可愛いネコミミだにゃ! ってはっ!?このままじゃみくのアイデンティティが
またクライシスに……!」

こずえ「ふぅーん……」

のあ「(後輩の前では……アイドルなのね、みく……)」

アーニャ「(スパシーバ……)」パチパチ

こずえ「みくにゃん……はいこれぇー……」

みく「にゃ?折角のネコミミ外しちゃうの? あっ、みくがネコミミしてないから?ふっふっふっ!備えあれば憂いなし、にゃ!
ちゃーんと予備は持ってきてあるもんね!」スチャッ

こずえ「うぅーん……ここぉー……」

みく「ん?カチューシャのところ? に、何か書いてる――『のあ参上』……?」

のあ「あっ」

のあ「(確かあの時……待ち時間に暇過ぎてみくのハンバーグ弁当を食べた後置いてあったカチューシャに落書きしたんだった……
マッキーじゃなかったから水性だと思ったんだけど……)」

ヘレン「世界レベルの私はいつも決して消えない物しか持ち歩かないの」

のあ「油性は溶けるのよ、ヘレン……しかしどうして貴女がみくのネコミミを……?」

ヘレン「世界レベルの私はネコミミも世界レベルでなくてはいけない」

のあ「まさかアニバーサリーの為に貴女……!」

ヘレン「つまりそういうこと――アディオス」カツカツカツ


のあ「(そうして世界レベルの女は去って行った。去り際までダンサブル……しかし私たちは、
世界レベルの土下座こそ示してもらい、本来ならもっと簡単に終わったこの事態を複雑にした
責任こそ、とってもらいたかったのだった……)」


みく「のあチャン……これって」

のあ「……そうね。つまりまぁ、そういうことよ……」

みく「あっ、じゃぁ、みくの勘違い……?」カァァッ

みく「ゆ、ユッキチャンユッコチャン――ごめっ」ピトッ

のあ「二人が貴女の私物を壊したことには変わりはない。金輪際事務所で野球はしないことね」

友紀「はーい!」

裕子「サイキック☆記憶しました!」

のあ「それから今日のことはちひろに報告させてもらうわ」

友紀「お願いしますそれだけは、それだけは……!」

裕子「サイキック☆堪忍してください……!」

アーニャ「やはりみくには笑顔が一番です」パシャパシャ

みく「えへへそうかにゃぁ……ってアーニャン、なんでそんな何枚も写真撮るの?」

アーニャ「ハッハッハッ」パシャパシャ

のあ「……さて、一件落着ね」

こずえ「のあぁー……」クイクイ

のあ「ん? どうしたの、こずえ? まだ、何か?」

こずえ「……オチぃー……どうするのぉー……?」

のあ「オチ?」

アーニャ「こずえの言うとおりですね。のあ、ちょっと爆発してください」

のあ「なんでにゃ。無理にゃ。のあ人間にゃ」

アーニャ「そうですか……ではこずえ、スプラシュヴィエト……お願いします」

こずえ「しょうがないにゃぁー……」スッ

のあ「ちょっと待って。こずえ、その手は何? 降ろしなさい、今すぐ私に翳した右手を降ろしなさい」

こずえ「5ぉー……4-……3?」

のあ「待ちなさいこずえ。ちょっと本当止めて、下腹部が光出したんだけど何これ?アーニャ止めて、お願いだからこずえを止めて」

アーニャ「解かりました。では一発芸をしてください」

のあ「は?一発芸?」

アーニャ「ダー。面白かったら、爆発は帳消しにしましょう」

のあ「……やってやろうじゃない」

こずえ「ふわぁー……ぜろだよぉー……のあー……ばくはつするぅー……?」

アーニャ「ちょっと待ってくださいこずえ。今からのあが一発芸しますので、つまらなかったら、爆発させて良いですよ」

こずえ「りょぉかぁーい……」

のあ「……」

アーニャ「十秒以内にお願いしますね」

のあ「は?」

こずえ「じゅうぅー……きゅぅー……」

のあ「(最早抵抗の余地はない。逃げようともこずえからは逃げられない……腹を括るしかないのね)」

こずえ「はぁちぃー……ななぁー……みみみぃーん?」

のあ「(私に持ちネタは無い。突拍子もない行動でウケを狙うにしても、コントでなければ意味がない。一発限り。
私にはダジャレもない。楓も美羽もキャシーもすべり芸だから役に立たない――だから――此処は物真似で勝負する
しか他に手はない!!)」

こずえ「ごぉー……よぉんー……」

のあ「(しかし物真似を選択するにしても私は本来物真似される側……そんな私が『ふーんあんたが私のプロデューサー?』とか
『ヴェニスの水音は静かだね……でも』なんて言ってもあぁそうだねぐらいにしか思われず、結果爆発となるでしょう……
かと言ってにょわー☆のあのあビームは狙いすぎて彼女たちの想定の範囲内……意外性、そして彼女たちの虚を突いた一発……
やるしかないのね……【あれ】を……」

こずえ「さぁんー……にぃー……いち?」

アーニャ「のあ……どうぞ」

のあ「(力を貸して……大先輩――)」

のあ「高峯のあ……物真似やります……タイトルは――


菊池、真……」











































































のあ「きゃぴぴぴぴーん☆えっへへへへへー♪のっあのっありーん☆
みんなのアイドル、高峯のあちゃんなりよ~♪いつもの、いっくよ~☆
せぇ~の、のっあのありああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ガクッ

のあ「あああああああああああああああああああああああああああ!!!」

アーニャ「スパシーバ……のあ」プクク

のあ「あああああああああああああああああああああああああああ!!!」

こずえ「おもしろかったのぉー……」パチパチ

のあ「いやああああああああああああああああああああいっそ爆散させてええあああああああああああああ!!!」

みく「あの、のあチャン、可愛かったよ?」

のあ「同情いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

友紀「うん、ナイスガッツ!!」

裕子「サイキック☆ガッツ!ですよ!」

のあ「誰の所為だと思ってんだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」ブンッ

友紀「へぶっ」バタンッ

裕子「ぐふっ」ビタンッ


武田蒼一「良い物真似だった……掛け値なしに」パチパチ

のあ「誰だあああああああああああああああ!!??!?!?!?!?!?!?!???!????!?」


終わり

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